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糖質制限は本当にお金がかかるのか。他の食事法と比較してみた

 

糖質制限をすると、「肉」や「魚」や「卵」を腹一杯食べることになるのでお金がかかる・・・

 

 

このように、糖質制限にかかるお金について、気になっている方は多いと思います。私もこれまで色んな人からこの質問をされました。

 

 

肉や魚は食材の中でも金額が高い部類なので、それを多く買う糖質制限はお金がかかると思われても仕方ないと思います。

 

 

しかし、この「糖質制限はお金がかかる」という意見は、半分正解で、半分間違いです。

 

 

ある部分だけをフォーカスして見ると「お金がかかっている」と言えますが、生活費全体で見ると、糖質制限は実は「コストがかからない食事」なのです。

 

 

私も最初は「お金がかかっている」という気がしたのですが、しばらく続けてみてそうでもない事に気が付きました。

 

 

何故なら、糖質制限以外の「バランスの良い食事」、「野菜多めの食事」もお金がかかっていましたから。

 

 

なので、糖質制限が特別高いとは思いません。そこで、

 

 

何故、「糖質制限以外の食事」もコストが高くつくのか、

 

何故、「糖質制限」はお金がかかると一概には言えないのか、

 

 

その理由を説明したいと思います。

 

 

ちなみに、私が試した食事法の中で、1番お金がかからなかったのは「1日1食」です。これは確かに安上がりでした。

 

 

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体が弱かったり、食にこだわると、どんな食事でもお金がかかる

 

 

体が丈夫で、食にも健康にも一切気を使わない人は、「糖質制限以外の食事」と、「糖質制限食」だったら、前者の方が圧倒的に安くつくと思います。

 

このような人達は、食事の質に拘らないし、種類も乏しいので、単純に「肉や魚を多く買うか買わないか」が全体の出費に大きく影響します。

 

アメリカの肥満の人のドキュメンタリーでよくあるような、買い物カゴの中に、

 

シリアル、シリアル、シリアル、缶詰、缶詰、缶詰、缶詰、ジュース、ジュース、冷凍食品、冷凍食品、冷凍食品、パスタ...と、放り込むような人にとっては、「肉や魚ばかり」という買い物は高いでしょう。

 

しかし、体が弱くて、食や健康に気を使う人は、「糖質制限以外の食事」でも相当食費がかさみます。

 

まず、行き着けのスーパーが違います。食財の質にこだわるので、高い物を選ぶ傾向にあり、野菜や果物の量によっては、「糖質制限実践者」のコストを上回ります。

 

私がそうでした。

 

冷静に考えると、糖質制限をする前にしていた「バランスの良い食事」も、「野菜多めの食事」も、それなりにお金がかかっていました。

 

これらの食事をしていた頃は、肉や魚といった「動物性の食品」にかけるお金は少なかったですが、替わりに、「他の食品」にお金がかかっていました。

 

 

 

ちっとも安くないこだわりの食材

 

 

以前は体が弱くて、「なんとか丈夫にしたい」と思っていたので、食事にはこだわっていました。

 

丈夫な人は「そんな事にこだわって何になるの?」と思うかもしれません。ですが、体が丈夫じゃないと、「少しでも体力をつけたい」と必死になります。そして、原因や解決法を探すわけです。

 

そして、良いものを食べる事も大切ですが、「害になるものを食べる事で体調を損ねている」という考えもあったので、「より安全なもの」を求めました。食品添加物とか農薬とか、バランスの悪さとか、「害になりそうなもの」を排除しようとしました。

 

「食品添加物がいけないんじゃないか」とか、「遺伝子組み換え食品がいけないんじゃないか」とか・・・

 

そうすると、行き着くのが「食品添加物を使用してない食材」だとか、「自然農法の野菜」だとか、とにかく質の高い食材です。

 

質が高いということは、当然金額も高くなります。

 

今の世の中、自然に近い安全な食品は高くつくのです。

 

そして、都会ならまだしも、地方は品揃えが悪いですから、手に入らない物はネットで取り寄せていました。

 

例えば、今でこそ、どんなスーパーにもココナッツオイルが置いてありますが、4年前にはどこにも置いてありませんでした。ココナッツオイル自体流行っていなかったので、仕方なくネットで送料を払って頼んでいました。こんな感じで、昔は油一つに対しても、すごく細かいことを気にして買っていました。

 

ちなみに、今は植物性の油はあまり使わないので、近所のスーパーにココナッツオイルが置いてあっても買いません。

 

 

 

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料理の品数が増えると高くつく

 

ここまで、「質」の話をしてきたので、次は「量」の話をしようと思います。

 

昔、「1日30種類の食材を食べると良い」・・・と言われたものです。30の根拠が何なのかわかりませんが、おそらく「バランス至上主義」から生まれた発想でしょう。

 

これだけたくさんの種類を食べておけば、「特定の栄養素だけしか摂れない状態」を避けることができますから。

 

こうして、「バランス」を意識すると、多くの食材を買うようになります。

 

「バランスの良い食事」をしていた時は、主食(雑穀米)に、汁物に、メインディッシュに、サラダに、デザートに...と、品数が多かったので、それに伴って食材も種類をそろえていました。

 

単純に

 

 

野菜一袋の値段 VS 肉1パックの値段

 

 

・・・と比較すれば、確かに肉は高いです。

 

 

しかし、野菜1個の値段は肉や魚より安かったとしても、様々な栄養を摂る為に、種類をたくさん買う事で、総合的な値段は野菜の方が高くなります。

 

質の良い野菜を買った場合は特にです。

 

 

糖質制限をすると、「肉」、「魚」、「卵」、「バター」・・・と、買う商品の種類が少なくなります。調味料の使用も減ります。無駄な物を買わないので、結果的にお金をあまり使わないのです。

 

 

冒頭でも言いましたが、

 

ある部分(一品の値段)にだけフォーカスして、「糖質制限」と「その他の食事」を比較すると、確かに前者は高い。しかし、もっと広い範囲を含めて比較すると、糖質制限はコストがかからない・・・というのはそういう事です。

 

 

 

以上が、「糖質制限の食事」よりも、その他の「バランスの良い食生活」や、「野菜多めの食事」の方がお金がかかった理由です。

 

 

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食材に拘らない糖質制限の健康への効果

 

 

「肉」や「魚」の1つの価格は高いです。糖質制限のように、たくさん食べれば当然金額も高くなります。

 

しかし、私はこれらを量は買っても、質には拘っていません

 

 

それに、糖質制限の場合は、食べる種類が少ないので、「1日30種類~」のように種類を揃える必要もありません。

 

 

これだとお金はあまりかかりません。

 

 

質には拘らないし、バランスも悪い・・・世間一般の感覚ではいかにも体に悪そうですが、現実はイメージとは逆です。

 

 

動物性食品は人間の体に合っているので、私はこの食事で体質が変わって丈夫になりました。

 

だから、質にこだわって、高いものを追い求める必要もなくなりました。

 

 

近所のスーパーで生鮮食品を買うだけです。

 

高給な肉とか、天然の魚とか、産みたての卵・・・みたいなのは選びません、普通の値段のものを選びます。昔だったら、

 

 

安い肉はが良くないから心配、

魚は水銀が心配、

 

 

・・・等、気にしていましたが、今は普通に買っています。肉や魚の質にこだわりだすと、さすがにお金が持ちませんから。

 

「質の良い物を選べばさらに良い」とは思いますが、とりあえず、そこまで拘らなくても十分に結果が出ています。

 

一方、以前の食事は、お金はかかるわ、効果はないわで、散々でした。

 

「食品添加物や、遺伝子組み換え食品に気をつけることは無意味だ」とは言いません。「食材の質にこだわる必要はない」とも言いません。しかし、これらに気をつけても、体質を改善させる程の効果はなかったのです。

 

 

この経験から言えることは、「質は良いけど、体に合わない食品」を食べるより、「質は大したことないけど、体に合う食品」を食べる方が健康になれる・・・という事です。

 

 

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糖質制限には節約効果がある

 

糖質制限には、他の食事よりお金の面で優れている事があります。

 

私は糖質量1日10g以下のスーパー糖質制限をしているので、調理工程品数もシンプルにしています。

 

調理工程が増えること、品数が増えることは、調味料を多く使う原因になるからです。最近ではネギや生姜、にんにくなどの薬味もほとんど使わなくなりました。

 

かなり面白みのない料理になりますが、調理工程、買う食材の種類は圧倒的に少ないです。

 

これが節約につながります。

 

調理工程が減るということは、キッチンに立つ時間が減るということです。

 

 

私は料理がトロいので、野菜の下処理に結構時間がかかっていましたが、肉や魚は切るだけ、あるいは切って加熱するだけなので早いです。

 

それだけでなく、品数が減った事で洗い物も減りました。

 

あと生ゴミが圧倒的に少ないです。魚の骨とか、卵の殻くらいです。

 

電気、ガス、水道代、時間は確実に節約されていると思います。

 

 

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病気になるような食事は、メンテナンス代が発生する可能性を視野に入れる

 

 

「バランスの良い食事」や、「野菜が多めの食事」は、食材にこだわったり、種類を増やしたりしなければ、安く抑える事も可能です。野菜を貰う機会が多い人は、お金をあまり使わないかもしれません。

 

目先の事を考えれば安いと思います。

 

 

しかし、このような食事は質は関係なく、そもそも人間の体の構造には合わない食事なので、体に負担をかける為、劣化が早くなります。

 

 

 

 

 

 

なので、そのような食事を続けていると、将来コストがかかる体(病気になりやすい体)になる可能性があります。

 

 

これはバカになりません。

 

 

私も体が弱かった時は、体のメンテナンス代にお金がかかっていました。

 

弱っていた原因は、「バランスの良い食事」や、「野菜が多めの食事」による糖質の過剰摂取でした。

 

これによって、糖質制限をする前の私は、体が満遍なく弱く、あちこちが「糖化」していました。「糖化」とは、余った糖が、体のタンパク質と化学反応を起こし、変性することです。

 

症状は目立ちませんが、細胞の劣化なので、以下のように細胞レベルで体が弱っていきます。

 

 

 

  • 胃が弱い、胃下垂

 

  • 骨や歯、爪が弱い

 

  • 髪が痛んでいる

 

  • 菌やウイルスへの抵抗力が弱い

 

  • 怪我が治りにくい

 

  • 関節が鳴りやすい

 

  • 肌の劣化

 

  • 痩せていても締りがない

 

  • セルライト

 

  • 筋肉がつかない

 

  • アレルギー

 

 

 

これは糖化の症状の一例です。

 

 

糖質は安いかもしれませんが、このような代償があります。

 

 

そして「お金がかかる」と言われる糖質制限は、この糖化を限りなく防ぐ事ができる食事です。メンテナンス代が発生しにくい食事なのです。

 

 

生活費は食費だけではありません。

 

 

広い範囲、長い目でみると、糖質制限はお金がかからない食事です。

 

 

 

バカにならない健康食品代

 

 

糖質の怖いところは、原因は1つなのに、複数の病気に関わっている事です。

 

糖質というたった1つの原因で、人によって様々な病気になります(その人の弱いところに症状が表れます)。その為、「病気の原因が糖質であること」に気付きにくいのです。

 

 

糖質が原因なのに、「別の物質が悪い」という事になっている病気が多いのです。例えば、「本態性高血圧」の原因は塩ということになっていますが、糖質が原因です。 

 

血圧が高いほど健康で長生きできる!原因を根本的に間違えている高血圧の食事や治療

 

 

血圧と、本態性高血圧の原因について分かりやすく説明してみた

 

 

体が弱かった原因は糖化だった・・・と、今でこそ分かりますが、最初は分かりませんでした。

 

原因が分からないとどうなるかというと、解決策を求めて彷徨うことになります。

 

食事法や健康食品等、いろんなものを試しました。

 

健康食品も質の良い物だと、1ヶ月分1万円の物は珍しくありません。お金がかかります。

 

 

症状が様々だったので、原因は全く別だと思っていましたから、それぞれを別の方法で改善しようとしました。例えば、

 

 

胃には「酵素」、

 

関節には「コラーゲン」、

 

老化防止の為に「水素水」、

 

 

・・・と、用途に合わせて健康食品を飲むため、部位別、症状別にお金がかかります。

 

当然、弱ったところが多かったら、飲む種類も多くなります。

 

 

糖質制限を始めた時、これらの健康食品は止めたのですが、それまで抱えていた多くの不快な症状がどんどん治っていきました。

 

 

中でも花粉症が消えたのは嬉しかったです。

 

糖質制限で一時的に体調が悪化。その後ブタクサのアレルギーが治った

 

 

 

糖質制限の健康効果はそれだけ凄いのです。肉や魚といった単品が高かったとしても、それ以上の価値があります。

 

 

 

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糖質制限にかかるお金

 

 

糖質制限で肉、魚、卵を買う量は増えました。しかし、その他の調味料や食材はほとんど買う事がなくなりました。

 

 

さらに光熱費が節約されました。

 

 

高額な健康食品を飲まなくても元気になれました。

 

 

今は、体の材料になるタンパク質を補う為に「プロテイン」を飲んでいるだけです。かかっているお金は、金額にして月3000円です。

 

 

「プロテイン」ももっと質が良くて高いものもありますが、今のところこれで十分です。これだけのコストで、どこまで体の調子がよくなるか実験しているので、当分はこれでいきます。長年、慢性的にタンパク質不足だった為、補わないといけないので、これからも「プロテイン」を止めることはありません。

 

 

(追記)この記事は2016年10月に書いたものです。その後、2017年1月から糖質制限に加え「鉄のサプリメント」を飲むようになりました。その理由は以下の記事に書いています。飲む目的や価格などは、以前とは違います。効果のある、お金もかからない飲み方をしています。

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

 

糖質制限をする為に食費にお金がかかっても、さまざまな疾患が防げることで、健康食品等のメンテナンス代がかからなくなりました。

 

 

そして得られたものはお金だけではありません。

 

 

疲れにくくなったので、たくさんの用事がこなせます。体調を崩して寝込む事も減りました。

 

 

体が弱かったら、みんなで楽しい旅行の最中に体調を崩して楽しめなかったり、体を壊して仕事を辞めて回復の為に休むことになったり、迷惑をかけたり・・・目に見えない金銭以外の損害が多々あります。そういう損害をあなどってはいけません。

 

 

トータルで考えると、糖質制限は得る物が大きいので、肉や魚の金額は高くても小さく感じます。

 

 

糖質制限で食費がかさみ、お金が減ったとしても、その減り具合は日常的に、チャリン、チャリンと、小銭が減っていく感じでしょうか。

 

 

これに対し、従来の食事で不健康だった時代は、時々まとまってパサッ、パサッと、札が減ってく感じでした。

 

 

チャリン、チャリンがいいか、パサッ、パサッがいいかは、好みの分かれるところですが、私は今の方がコストがかからないと思います。

 

 

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糖質の毒性は遅効性。体に合わない物を食べると、表面的には問題がなくても水面下では体が劣化する

糖質の毒性は遅効性。体に合わない物を食べると、表面的には問題がなくても水面下では体が劣化する

 

糖質を食べると、体のタンパク質に余った糖が結びつく「糖化反応」が起きます。

 

 

この反応によって細胞が劣化するので、体が弱っていきますが、いきなりではありません。

 

 

体が人よりも弱い人は、わりと早く影響が表れますが、丈夫な普通の人は、後で影響がでるので、遡って「あの時の糖質が原因だった」とは思いません。

 

 

まぁ、気付かないのが普通です。

 

 

その為、糖質の過剰摂取をしてもなんとも思いませんし危機感もありません。

 

 

 

昔、私は体が弱かったので、なんとかして体を元気にしたいと思ってアレコレと試しましたが、何を試してもほぼ効果がなく、体が丈夫にはなりませんでした。

 

 

 

その原因は、糖質が悪いと思っていなかったので、「糖質」以外を気をつけていたことにありました。

 

 

 

糖質には警戒心がなかったので、無防備に食べ続けていたのです。

 

 

 

しかし、その後、糖質制限を始めて、糖質を徹底的に排除しました。

 

 

糖質制限の効果を確かめたかったので、摂取していた健康食品は止め、食品添加物や遺伝子組み換え食品等、それまで気を付けていたものは余り気にしなくなりました。

 

 

 

それまでと間逆ですが、体が驚くほど元気になりました。

 

 

その結果分かったのは、それだけ糖質の毒性が強いということです。

 

 

私も昔はその知識がなかったので、ずいぶん体を壊しました。その経験から言える事は、

 

 

糖質を食べ続ける生活をおくっているにも関わらず、現段階で不調を何も感じられなかったとしても、本人が気付いていないだけで影響を受けている可能性は十分にあるということです。

 

 

そして、そういう場合は、後でジワジワと症状が表れます。

 

 

「糖質をたくさん食べているけど別に何も起きない」という考えの方は、私の様に体を痛めるまでに気付いて、食べるならせめて、糖質に対して「体に合わないものを食べているんだ」という自覚を持って欲しいと思います。

 

 

 

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体に合わないものを食べる

 

 

 

「食べられる事」と「食べたものが本来の食性に合っているかどうか」は別の問題です。

 

 

 

当たり前ですが、一応、「食べたら体に悪いもの」でも、口の中に入れれば「食べる事」は可能です。

 

 

 

また、多くの人が主張される様に、「合わない物」を食べても、場合によっては症状が出ず、元気で過ごせる場合もあります。

 

 

 

しかし、何も起きなかったからといって、イコール「その食品がその動物の体に合う事」にはならないと私は思います。

 

 

 

例えば、牛は本来は「草」を食べる動物ですが、「トウモロコシ」も食べることができます。

 

 

 

アーロン・ウールフ監督の「キング・コーン 世界を作る魔法の一粒」というドキュメンタリー映画があるのですが、

 

 

 

「体に合わないコーン」を食べさせられている牛は、やはり、体を壊してしまうそうです。

 

 

 

ですが、そうならないように大量の抗生物質が使われます。

 

 

 

 

牛に穀物を与える場合、120日以内の牛であれば問題ないそうですが、それ以上の牛に与えると胃潰瘍ができたりするそうです。

 

 

 

このように、例え食べる事はできても、「本来食べるべきでないもの」を食べると弊害が起きるのです。

 

 

 

そして、「コーン」よりもヤバイのが一時期問題になった「肉骨粉」です。

 

 

 

あれなど「植物食性の牛」に動物性食材を与える行為です。

 

 

 

 

そして、「合わない食べ物」があるのは牛だけではありません。

 

 

 

私は昔、大型犬を飼っていたのですが、私の食べるお菓子を時々与えていました。

 

 

 

しかし、ずいぶん後に、ネットで犬について調べていたところ、「犬にチョコレートを与えてはいけない」と書いてありました。

 

 

 

 

 

ネギ科の植物と、骨付きの鶏肉(骨が縦に裂けて危険だから)はダメだというのは知っていましたが、食べさせてはいけない物は、まだまだたくさんあり、他にも知らずに食べさせていたものがいくつかありました。知らなかったとはいえ、恐ろしい事をしていました。

 

 

 

また、犬を通じて仲良くなった人も、同じように人間の食べ物を日常的に与えておられました。「人間用のケーキ」を犬に食べさせたと聞いたときにはさすがにビックリしました。

 

 

 

さらに言うと、ペットフードが一般的ではなかった時代、ほとんどの飼い主が人間の食べ残しを与えていました。ですから、結果的に多くの人が、犬に「食べさせてはいけない物」を食べさせていたと思います。ご飯に味噌汁をかける等は定番です。

 

 

 

そんなものでも、犬は「食べる事」は出来ますし、いきなり病気になったりしません。

 

 

 

犬も牛も人間も、動物には「食べない方がいい食材、栄養素」があります。「それぞれの動物に合った食性」というものがあるからでしょう。

 

 

 

では何故、なんでもバランス良く食べないのでしょうか。

 

 

それどころか、食べるものが絞られていて、わざとバランスが悪いように設計されているといえます。

 

 

 

次はこの「バランス」について考えてみます。

 

 

 

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バランスという不自然

 

 

同じ物ばかり食べる様子は、「人間の価値観」で見ると偏っているように見えます。

 

 

それを「極端だ!」と表現する人もいます。そして、バランスの大切さを主張されます。

 

 

ですが、基本的に生物は自らの食性に合った極端な食性をもっています。

 

 

そもそも「食べる物が限られている」というのは、バランスが悪い事なのでしょうか。理にかなっていない事なのでしょうか。

 

 

 

私はそうは思いません。

 

 

 

自然が創り上げるものは、上手くできているものです。

 

 

 

もし、「バランスが悪い、偏った食事」をするように元から体が設計されているとしたら、それは自然が創りだしたものです。

 

 

その状態がその生体にとって正常なのです。

 

 

 

それにこうも考えられます。

 

 

 

もし全ての動物が同じ物を食べていたら、そればかりがなくなります。奪い合えば、当然弱い者は食にありつくことができません。

 

 

 

「競争相手が存在しない事」、「食性がみんな少しずつ違う事」は、地球規模で考えると、メリットです。そうでないと逆に不都合が生じると思います。

 

 

 

全体的な事を考えると、動物によって食べるものがバラバラで、偏っているのはとても自然な事です。

 

 

 

 

  • 植物食性動物は植物性ばかり

 

  • 動物食性動物は動物性ばかり

 

 

※「両方に対応できる内臓」を持ち合わせている生き物は、両方いける

 

 

 

 

 

 

昆虫のように、成長過程で食性が変化する生き物もいますが、それはその生物の設計図の範囲内での変化です。

 

 

幼虫からさなぎになると、外見だけでなく内臓も変化するそうです。幼虫と成虫の食べるものが違うのはその為らしいです。

 

 

 

これは私達が考えるような「雑食」ではありません。

 

 

表面的にみれば「違う性質のもの」を食べているので、「雑食」と言えなくもないかもしれませんが、前提として内臓の構造が変化しているので、他の動物とは明らかに違います。

 

 

普通は内臓の構造は変わりませんから。

 

 

このように、性質の違うものを食べるには、虫のように途中で変化するなど、特殊な内臓の構造が必要です。

 

 

 

内臓が追いつかない状態で不自然に雑食をすると、問題が起きても不思議ではありません。

 

 

 

内臓と食べ物の関係については以下をご覧下さい。

 

遺伝子の99%が同じでも、人間とチンパンジーの消化器官の構造は違う

 

 

 

人間もそうですが、人間に飼われている犬などのペットにも当てはまります。犬も、偏っていると言われている糖質制限食で元気になったという話が増えています。

 

 

 

虫のように変わった内臓をもちあわせていない動物は、本来の食性に合った、「偏った食事」をする方が自然です。人間も動物ですから、そういう極端な性質があって当たり前です。

 

 

他の動物がそうであるように、人間もバランスは関係なく、自らの設計図に合った食事をする方が理にかなっていると思います。

 

 

 

内臓や食性を無視して、「バランスが良ければいい」と考える事は、むしろ不自然で偏った考えなのです。

 

 

 

設計を無視し、人間の考えたバランスに従って、本来必要ない栄養素を摂ると、いきなりは壊れないかもしれませんが、不具合が起きる可能性が高くなります。

 

 

 

まず、構造や仕組みを理解し、「それには何が必要で、何が必要じゃないのか」を見極めた上で、相応しい栄養素を摂るのが正解でしょう。

 

 

 

対象を何も見ず、ただ「バランス」と言うのは、稚拙としか言えません。

 

 

 

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合わないものを大量に摂るとどうなるか

 

 

 

人間にとって不必要な栄養素といえば、ダントツで糖質です。

 

 

私も過去に「食品添加物」を避けたり、「遺伝子組み換え食品」を避けたり、害となるあらゆるものを避けていました。それらも摂りたくないものです。

 

 

ですが、それらと比較しても糖質の害だけは突出しています。

 

 

とにかく、摂取する量が尋常ではありません。

 

 

料理に含まれる食品添加物を取り出して測ったとしても、おそらく一日に食べる量は100gも満たないと思います。ですが、糖質は100g程度なら余裕で越えます。

 

 

 

その量の糖質を毎日毎日摂っていたら、体に以下のような影響を与えます。遅効性で、どこに害がでるか分からない特徴があります。

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

 

AGEの正体は何かといいますと、糖化物質です。体内にあるタンパク質が糖化した結果、本来のタンパク質とは似ても似つかないものになった。

 

 

AGEはちょうどお菓子のように、表面にベタベタと糖がくついたような姿を想像されたらいいと思います。元はきれいなタンパク質だったのに、砂糖でまぶしたようにベトベトになって、本来の働きがまったくできなくなった。

 

 

糖尿病が進行するとそれらが体中のいたるところに広がり増えていきます。唾液にも、爪にも、皮膚にも、髪の毛にも、いろいろな臓器にも.....。でも唾液を構成するタンパク質と、皮膚を構成するタンパク質では種類が違います。ですから、できあがったものはそれぞれ違う。一つの名称では呼べません。

 

 

そこでタンパク質が糖化したことを「AGE化」したと呼び、AGE化した糖化物質をひとまとめにして「AGE」と名付けたのです。

 

 

AGEには、元のタンパク質によってさまざまな種類があります。糖のたんこぶがタンパク質のどの部分に、どんなふうにつくかによっても性質が変わってきます。もちろん、くっつく 糖の種類によっても違います。

 

 

一説によると、AGEは何十種類もあるのではないかと言われています。

 

 

皮膚のように一ヶ月で入れ替わるもの、ヘモグロビンを含む赤血球のように四ヶ月で入れ替わるもの、骨のコラーゲンのように二~一〇年で入れ替わるもの、それぞれAGEから受ける影響も変わってきます。

 

 

目の水晶体を構成するクリスタリンというタンパク質は一生変わりません。つまり、生まれたときからのAGEの蓄積をそのまま受けつづけます。

 

 

神経細胞も心筋細胞も一生変わりません。そういう場所のAGEはずっとたまったまま、組織に影響を与えつづけています。

 

 

また、AGE化は体中で進行していますが、患者さんによっては腎臓だけが悪くなって、目はまだ大丈夫な人もいます。個人差もあります。

 

 

もし白内障の原因が100%AGEだとすると、どんな人でもAGEがたまりつづければ、必ず白内障が起きるはずです。

 

 

しかし現実にはそうはなりません。

 

 

なぜなら同じ量のAGEがあっても、パンクしてしまう臓器とまだ耐えられる臓器がある。低い量のAGEしかなくても、別の因子が加わったために、障害が出てしまう臓器もあるからです。

 

 

つまりAGEがそれぞれの臓器に与える障害の度合いは、他の因子によって薄められたり、濃くなったりするのです。AGE化は体中で起きていますが、症状のあらわれ方は臓器それぞれ、人それぞれだということです。

 

 

(38p~39p)

 

 

 

原因は同じ糖質によって引き起こされますが、「症状のあらわれ方は臓器それぞれ、人それぞれ」という部分がポイントです。

 

 

これは、私にも言えることです。

 

 

私は胃が弱かったですが、腸は普通です。お腹を壊すこともほとんどありませんし、便秘になることもありません。山岸氏が指摘されるように、それぞれの臓器の強弱によって、影響を受けやすいところと、受けにくいところがあるのだと思います。

 

 

弱いところから痛むと思った方がいいです。

 

 

私の場合、他の臓器に比べて胃が格段に弱かったから、内臓では胃にばかり目立った症状がでました。

 

 

 

 

 

 

ですが、糖質中心の食事を続けていたら、近い将来、他の臓器もイカれていたと思います。

 

 

このことから分かるように、「この症状にならないから、俺は糖質食ってもセーフなんだ」というのは錯覚です。

 

 

 

勘違いしない為にも、部位別、症状だけを見るのではなく、体のどこかに「糖化特有の症状」が出ていないかに注目することが重要です。

 

 

 

 

「糖化特有の症状」については、詳しくは以下で述べています。どれか1つは当てはまるものがあると思います。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

ここで一つ注意してほしいのですが、「私の胃が弱かったのは糖化が原因だった」といいましたが、だからと言って、胃が悪かったら全て糖化が原因とは限りません。

 

 

当たり前ですね。例えば胃に穴が開いていたらそれは違う病気なわけです。

 

 

仮に原因がストレスなら、食事ではなく、置かれているストレスの元を解決しないと胃は元気にならないと思います。 

 

 

症状に注目して、原因を正確に突き止めて、それに見合った対処をする事が大切です。

 

 

 

引用した内容を読んでお分かりいただけたかと思いますが、糖化は人によって、どこにどんな症状ででてくるかわかりません。だから原因が糖質だと気付きにくいのです。

 

 

 

ですが、「糖化した場合はどんな症状になるのか」をあらかじめ知っておく事で、糖化に気付きやすくなります。今は前例が多くあるので、それと照らし合わせれば、糖化なのか糖化じゃないのか、ある程度予測することが可能です。

 

 

 

一番はお医者さんが、病院で普通に「これは、糖化が原因ですね。」と診断してくれれば良いのですが、そこまで世の中が変わるには時間がかかるので、当分は個人が自分で分析するしかありません。

 

 

 

その為、分析ができる人とそうじゃない人で、健康状態に差が出てくると思います。

 

 

 

心配なのは体の弱い人より、体の丈夫な人です。

 

 

「糖質を食べても自分は何も起きないから大丈夫」と主張する人は、体が丈夫な人です。

 

 

丈夫なのはいいのですが、目立った症状がないのをいいことにバクバクと糖質を食べ続けます。本当は大丈夫じゃないのですけどね。

 

 

 

なんとか危険を伝えたいのですが分かってもらえないので苦労します。

 

 

「症状がでないから大丈夫」と調子に乗るのは最も危険なのです。

 

 

 

私も昔そうだったので、特に思います。

 

 

 

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甘いものは私の体に合っているという勘違い

 

 

私は糖質大好きなので、糖質制限を始める前は、かなりの糖質を食べていました。

 

 

 

しかし、私は糖質を食べても全然太らない体質です。

 

 

 

ご飯をおかわりしようが、甘いものをいくら食べようが肥満とは無縁でした。学生の時、周囲のほとんどの女の子は、私のこの体質を羨ましがっていました。

 

 

私もこの体質をいいことに

 

 

「私は普通の人が太る炭水化物や甘いものを食べても太らない」と調子に乗り、中学生の頃から毎日カップのアイスクリームを2つ食べていました。安売りの時は3つとか、箱入りのを一日で食べるとかしていました。

 

 

全く太りませんでしたから、「甘いものは私の体に合っている」などと思っていました。

 

 

当時は「糖化」とか「酸化」という言葉もありませんし、世間一般で目の敵にされていたのは、「脂質」や「塩分」です。

 

 

糖質で言われていたのは、「甘いものを摂りすぎると虫歯になる」、「骨が溶ける」くらいでしょうか。

 

 

しかし、どんなに甘いものの恐さを訴えられても、私は甘いものによって悪い影響を受けているとは思えませんでした。太らなかったわけですから。

 

 

現実の伴わない常識には聞く耳を持たないものです(今から考えると、しっかり悪い影響がでていたのですが、当時は情報がなく認識できていませんでした)。

 

 

太ると言われても太らない様に、「骨も溶けないだろう」、「特に何も問題はないだろう」と考えていたのです。

 

 

しかし、それは影響がなかったのではなく、

 

 

たまたま「太る」という方向に症状が出なかっただけです。

 

 

 

そして、私がそれに気が付いていなかっただけです。

 

 

 

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症状は1つではない

 

 

先程紹介した本にあったように、「糖質」という1つの原因で、様々な慢性疾患になります。

 

 

従って、起きる症状は人それぞれです。

 

 

なので、「糖質は太る」という図式も、実は半分正解で、半分間違っています。太る人もいれば、私の様に痩せてしまう人もいるのです。

 

 

理解に苦しむかもしれませんが、正反対の症状のどちらも糖質の影響です。

 

 

 

ちなみに、私が食べ続けた糖質は、常識とは別のところに問題を起こしました。何故私が太らなかったか、その理由は恐ろしいものでした。

 

 

 

 

 

 

アイスクリームをバクバクと毎日欠かさず食べた私ですが、もし、太っていたら、糖質を食べ過ぎないように気をつけていたでしょう。

 

 

 

「甘いもの=太る」という図式しか頭になかった事は問題でした。

 

 

こうして症状を決め付けると、他の可能性は疑いません。

 

 

だから「この症状がでないから問題ない」という発想に繋がったのです。

 

 

その為、胃が弱かろうが、爪がペラペラだろうが、関節から音がでようが、自身の糖分の摂りすぎを問題視することはありませんでした。

 

 

で、他のことを気をつけて、糖質を食べ続けながら、「なんでこんなに不健康なんだろう」と思うわけです。

 

 

知らないとはこういうことです。

 

 

 

まとめ

 

 

私は糖化によって、体にかなりダメージを受けたので、しつこく糖化についてお話ししています。同じように体を弱らせてしまっている人に気付いてほしいからです。

 

 

糖質制限はダイエットのイメージが強いですが、私は糖質制限の一番のメリットは「糖化」を抑えられることだと思っています。

 

 

 

糖質の摂りすぎは、「糖化」だけでなく、ある条件によって癌の原因にもなります。これを防ぐ意味でも糖質制限は有効なのです。

 

余命わずかの末期癌患者が退院できたのは病院での栄養療法のおかげだった!

 

 

 

 

糖化は体を弱らせます。そうならない為にも、糖質の量には気をつけて下さい。

 

 

 

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AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみた

AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみた

 

「AGE(AGEs)」は、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツの略で、「s」は複数形です。日本語では「終末糖化産物」と言います。

 

 

 

糖化・産物・・・ですから、体のタンパク質と余った糖がくっつく「糖化反応」と関係しています。

 

 

 

まだお読みでない方は、先に以下の記事を読んでいただくと、今回の話が理解しやすいと思います。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

「反応」とは、2種類以上の物質の間で「化学的な変化が起こる事」、「別の物質を生じる事」を意味します。「糖化反応」もこれにあたります。

 

 

 

反応によってできた物質の事を「生成物(せいせいぶつ)」と呼びます。そして、「糖化反応」によってできた「生成物」が、「AGE(または、AGEs)」です。

 

 

 

 

  • 糖化反応・・・反応

 

  • AGE(AGEs)・・・生成物

 

 

 

 

今回は、糖化反応の生成物である「AGE」のお話になります。

 

 

 

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AGEとは

 

 

 

以下がAGEの定義です。

 

 

『Wikipedia AGEs』より引用

 

 

AGEs(エージス、エイジス、エイジズ、エージーイー)とは、Advanced Glycation End Products の略語であり、終末糖化産物、後期糖化生成物 等と訳される。

 

 

タンパク質の糖化反応(メイラード反応)に因って作られる生成物の総称であり、身体の様々な老化に関与する物質(より正確に言えば、生体化学反応による生成物)と言える。

 

 

現在判明しているだけでも、AGEsには数十種類の化合物があり、それぞれが多種多様な化学的性質を有する。

 

 

(中略)

 

 

AGEsは糖尿病、アテローム性動脈硬化症、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症等の変性疾患(英語版)を悪化させると言われる。糖尿病の血管系合併症の原因ともされる。活性酸素による細胞障害を加速し、機能を変化させるという。

 

 

「AGE」は毒性が強いので、病気の原因を作ります。

 

 

 

その理由を説明する為に、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」を例にします。

 

 

 

 

 

 

 

「ヘモグロビン」はタンパク質です。

 

 

この「ヘモグロビン」にがくっついたものを、「ヘモグロビンA1c」と言います。

 

 

 

ヘモグロビン + 糖 = ヘモグロビンA1c

 

 

 

もちろん、「ヘモグロビンA1c」は、普通の「ヘモグロビン」とは性質が違います。

 

 

 

糖質をたくさん食べる人は、血液中のブドウ糖の濃度が高くなる(血糖値が高くなる)ので、必然的に「ヘモグロビンA1c」の量も増えます。

 

 

 

糖尿病の患者さんの「ヘモグロビンA1c」の値が高いのはこのような理由です。

 

 

 

あれは、糖と結びついたヘモグロビンが多くなっているから気を付けなさいよ・・・という意味のある検査だと思って下さい。

 

 

 

何故、気を付けないといけないのかというと、「ヘモグロビンA1c」は、最終形態ではないからです。

 

 

まだマシなのです。

 

 

さらに反応が進むと、やがて、次の姿に変貌します。

 

 

それが、冒頭でお話した、毒性の強い生成物「AGE」です。

 

 

 

 

ヘモグロビン

 

 

(糖とくっつく)

 

 

ヘモグロビンA1c

 

 

(悪化)

 

 

AGE

 

 

 

「AGE」は日本語で言うと、終末・糖化・産物ですから、いわば完全体です。

 

 

 

この前に手を打つ必要があります。

 

 

 

次は、どのように毒性が強いのか、その性質を紹介します。

 

 

 

AGE(終末糖化産物)の特性

 

 

 

糖質を食べると、血糖値が上がります。

 

 

そうするとヘモグロビンと余った糖がくっついて「ヘモグロビンA1c」に変化します。

 

 

この「ヘモグロビンA1c」の値が大きいほど、事態は深刻です。

 

 

「ヘモグロビンA1c」のうちに血糖値を下げる対策を講じれば、再び「元の正常なヘモグロビン」に戻すことが出来る・・・と言われています。

 

 

 

四ヶ月ごとに赤血球が入れ替るからです。

 

 

 

ですが、事態を軽くみて、血糖値を下げる努力をしなければ、やがて「ヘモグロビンA1c」は「AGE」という物質に変化します。

 

 

本当に恐ろしいのは「AGE」なのです。

 

 

努力次第で減らすことができる「ヘモグロビンA1c」と違って、

 

 

「AGE」は元の「ヘモグロビン」には戻らないからです。

 

 

 

それどころか、体内に留まって攻撃をしてきます。

 

 

 

従って、むやみやたらに体内に「AGE」を作ってはいけないのです。

 

 

 

  • ヘモグロビンA1C・・・元に戻る

 

  • AGE・・・元に戻らない + 攻撃

 

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

「ヘモグロビンA1c」が長い時間、高い血糖値の下に置かれると、糖のたんこぶがどんどん増えていきます。そして糖まみれになって、最終的には「AGE(終末糖化産物)」という物質に変質していきます。

 

 

AGEの姿として、次のようなイメージを想像してみてください。

 

 

ヘモグロビンというタンパク質の周囲に四方八方からお菓子のように糖がベタベタとくっついた状態です。こうなると、もう元のヘモグロビンには戻ることができません。ヘモグロビンとは似ても似つかない 〝異常な物質〟 に変質していきます。

 

 

やっかいなのはこのAGEという最終的な糖化物質が、なかなか代謝されずに、長期間体内にとどまるという点です。

 

 

赤血球が四ヶ月で入れ替わっても、AGEだけは残ってどんどん蓄積されていく。

 

 

長く人間の体にとどまりつづけるということから、「高血糖の記憶」という現象と一致するのではないか。血糖値を元に戻しても、高い血糖値のときと同じように合併症の病気が進行するのは、AGEがそのまま体内にとどまりつづけるからではないか。

 

 

このことを確かめるために、AGEを人工的につくって、人間の細胞にふりかけてみました。

 

するとどうでしょう。このAGEは予想通りに細胞を攻撃したり、組織を劣化させ、老化を加速させた。悪さの限りを尽くしたのです。

 

 

そしてひとたびAGEまで進化すると、元のタンパク質には戻らない。

 

 

「ヘモグロビンA1c」は正常なヘモグロビンに置き換わりますが、AGEのほうは二度とヘモグロビンには戻りません。

 

 

その上、長いこと人間の体内にとどまって悪さをする。「高血糖の記憶」という現象も、AGEによってきれいに説明できるわけです。

 

 

(32p~33p)

 

 

 

糖質制限を始めた人が、調子を崩したり、亡くなったりすると、「糖質制限が悪い」と騒がれます。

 

 

きちんと調べずに実践する。本人は糖質制限だと思っているが、糖質を減らしたうちにはいらない中途半端な糖質制限だった・・・というケースが多いですが、

 

 

中にはこのように、過去の不摂生による「高血糖の記憶」が、糖質制限を始めた後も消えず、影響している可能性も十分に考えられます。

 

 

多くの人は「病気になってから気をつければいい」と思っていますが、そんなに簡単にはいきません。

 

 

 

ここで、どのくらいの期間がかかるのか目安を見てみましょう。

 

 

 

『Wikipedia 糖化反応』より引用

 

糖化された物質は体内からゆっくりと排出され、糖化生成物の半減期はなんと細胞の平均寿命の約2倍にもなる。

 

 

赤血球細胞は体内で最も短い寿命で約120日であり、糖化生成物の半減期は240日である。この事実によって、血中の糖化されたヘモグロビン濃度を観察することにより糖尿病患者の血糖管理状態が把握できる。

 

 

逆に、神経細胞など寿命の長い細胞、コラーゲンのように寿命の長いタンパク質やDNAではダメージが長時間蓄積される。

 

 

また腎臓の糸球体、目の網膜細胞、ランゲルハンス島のβ細胞など代謝の活発な細胞でも、ダメージが蓄積しやすい。

 

 

さらに血管の上皮細胞は糖化によって直接傷つけられ、冠動脈の入り口など血流の多い場所にアテローム性動脈硬化症などを引き起こすこともある。

 

 

ダメージは場所によって様々です。

 

 

何故なら、細胞は入れ替りやすいところもあれば、入れ替りにくいところもあるからです。

 

 

そして、中には生涯入れ替らない細胞もあります。

 

 

 

目や卵子など、入れ替らない細胞はアウトです。次世代に影響するので、卵子の糖化には注意が必要です。

 

卵子が老化する原因と防ぎ方。卵子の質を悪化させない食習慣は、不妊症の改善にも期待できる

 

 

 

そして、歳をとれば代謝が落ちてきますから、入れ替る細胞も、代謝のスピードはもっと落ちるでしょう。

 

 

 

 

寿命との関わり

 

 

1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められた。

 

 

このメカニズムとして高血糖が生体のタンパク質を非酵素的に糖化反応を発生させ、タンパク質本来の機能を損うことによって障害が発生する。

 

 

この糖化による影響は、コラーゲンや水晶体蛋白クリスタリンなど寿命の長いタンパク質ほど大きな影響を受ける。例えば白内障は老化によって引き起こされるが、血糖が高い状況ではこの老化現象がより高度に進行することになる。

 

 

同様のメカニズムにより動脈硬化も進行する。

 

 

また、糖化反応により生じたフリーラジカル等により酸化ストレスも増大させる。

 

 

動脈硬化もコレステロールが犯人ではありません。

 

 

 

あれも、糖化です。

 

 

従って、動脈硬化ではなく、動脈糖化です。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで、「糖化反応によって生じるAGEは元に戻りにくい」と説明してきたわけですが、体の丈夫な人や若い人は、ピンとこないと思います。

 

 

 

なので、分かりやすい実例を挙げておきます。

 

 

 

AGEの特徴である、「元のタンパク質には戻らない」、「長いこと人間の体内にとどまる」という記述を読んで、女性ならピンとくると思います。

 

 

 

セルライトです。

 

 

 

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セルライトは糖化

 

 

セルライトは糖化です。

 

 

あれは普通の脂肪ではありません。

 

 

 

どこからどう見ても「劣化した状態だ」というのがわかりますね。

 

 

触っても硬いし、筋トレしても、マッサージをしても、なかなか元に戻りません。

 

 

痩せても表面に残っている不思議な物体です。

 

 

 

紹介した本の冒頭にも「タンパク質が砂糖まみれになって固まった物質」をAGEとイメージするよう述べられていますが、セルライトのあの意味不明な硬さも、いつまでもある性質も、これにあてはまります。

 

 

 

糖質制限開始前の私の体重は42kg以上になることはありませんでした。

 

 

痩せていましたが、それでも気が付いたらセルライトが出来ていました。

 

 

「断食」や「一日一食」を続けていた時に、体力が落ちて、運動をサボりがちになった事があったのですが、そのちょっと油断した隙にできてしまいました。

 

 

 

体重は落ちていたし、食事量も減って、太る要素などなかったのですが、何故かそういう事になったのです。

 

 

また、この時、体力が落ち、体温も低下していたので、代謝も非常に悪くなっていたと思います。

 

 

「一日一食」だと、お腹がすいて一食でドカッと食べてしまうので(しかも、糖質中心メニューを)それがいけなかったのかなとも思っています。

 

 

何とかしてセルライトを落とそうとしたのですが、普通の運動では落ちませんでした。

 

 

 

セルライトの原因が分かったのは、糖質制限をしてからのことです。

 

 

 

一応、糖質を断ったことで、それ以上の増殖はしなくなりました。

 

 

 

ですが、めでたしめでたしではありません。

 

 

 

糖質抜きで、筋トレやマッサージをして、セルライトのうち80%くらいは落とせましたが、まだまだ手や足を捻ると、浮き出てきます。

 

 

 

セルライトの性質は、他の健康的な肌の部分と比べても、完全に変質しているといえます。ただ痩せるだけでは、あの弾力性のない肉感はなかなか一新しません。

 

 

 

その経験から言えることなのですが、一度できてしまった糖化産物を落とすのは指南の業です。

 

 

 

 

この辺は今後の課題です。

 

 

 

セルライトを見てもわかるように、糖質を止めたからといって、いきなりチャラになるわけではありません。

 

 

 

そして、「糖化」するのはセルライトだけではありません。表れる場所は人によって様々です。

 

 

このような現象が、体のあちこちで起こっていると思うとゾッとします。

 

 

 

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糖化には様々な症状がある

 

 

私に起こった糖化で目立っていたものは、「セルライト」の他に、「胃下垂」、「関節の音がする」・・・があります。

 

 

しかし、誰でも、必ず同じ場所に影響が出るわけではありません。

 

 

人によって様々です。

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

AGEの正体は何かといいますと、糖化物質です。体内にあるタンパク質が糖化した結果、本来のタンパク質とは似ても似つかないものになった。

 

 

AGEはちょうどお菓子のように、表面にベタベタと糖がくついたような姿を想像されたらいいと思います。元はきれいなタンパク質だったのに、砂糖でまぶしたようにベトベトになって、本来の働きがまったくできなくなった。

 

 

糖尿病が進行するとそれらが体中のいたるところに広がり増えていきます。

 

 

唾液にも、爪にも、皮膚にも、髪の毛にも、いろいろな臓器にも.....。

 

 

でも唾液を構成するタンパク質と、皮膚を構成するタンパク質では種類が違います。ですから、できあがったものはそれぞれ違う。一つの名称では呼べません。

 

 

そこでタンパク質が糖化したことを「AGE化」したと呼び、AGE化した糖化物質をひとまとめにして「AGE」と名付けたのです。

 

 

AGEには、元のタンパク質によってさまざまな種類があります。糖のたんこぶがタンパク質のどの部分に、どんなふうにつくかによっても性質が変わってきます。もちろん、くっつく 糖の種類によっても違います。

 

 

一説によると、AGEは何十種類もあるのではないかと言われています。

 

 

皮膚のように一ヶ月で入れ替わるもの、ヘモグロビンを含む赤血球のように四ヶ月で入れ替わるもの、骨のコラーゲンのように二~一〇年で入れ替わるもの、それぞれAGEから受ける影響も変わってきます。

 

 

目の水晶体を構成するクリスタリンというタンパク質は一生変わりません。つまり、生まれたときからのAGEの蓄積をそのまま受けつづけます。神経細胞も心筋細胞も一生変わりません。そういう場所のAGEはずっとたまったまま、組織に影響を与えつづけています。

 

 

また、AGE化は体中で進行していますが、患者さんによっては腎臓だけが悪くなって、目はまだ大丈夫な人もいます。個人差もあります。もし白内障の原因が100%AGEだとすると、どんな人でもAGEがたまりつづければ、必ず白内障が起きるはずです。

 

 

しかし現実にはそうはなりません。

 

 

なぜなら同じ量のAGEがあっても、パンクしてしまう臓器とまだ耐えられる臓器がある。低い量のAGEしかなくても、別の因子が加わったために、障害が出てしまう臓器もあるからです。

 

 

つまりAGEがそれぞれの臓器に与える障害の度合いは、他の因子によって薄められたり、濃くなったりするのです。AGE化は体中で起きていますが、症状のあらわれ方は臓器それぞれ、人それぞれだということです。

 

 

(38p~39p)

 

 

人々が「糖質の危険性」に気が付けない理由は色々ありますが、

 

 

その中でも、「原因は同じでも、表れる場所・結果が、人によって違う」事が大きいと思います。

 

 

例えば、糖質を食べていて「ある部分」に問題が生じたとします。

 

 

 

もし、周囲を見わたした時に、他の人も同じ原因(糖質)で、「同じ部分」に同じ問題が生じていたなら、「これは糖質が原因だな」と誰でも考えると思います。

 

 

 

しかし、何故か同じように糖質を食べている人に、同じ症状が起きていない場合、ほとんどの人は、「原因は他にあるだろう」と考えてしまいます。

 

 

 

原因が同じなら、結果も同じだろうという思い込みがあるからです。

 

 

 

その範囲外の思考が働かないのです。

 

 

 

しかし、たった1つの原因で、様々な病気になる・・・それが糖質なのです。

 

 

『Wikipedia 糖化反応』より引用

 

 

生体内糖化反応は主に血液中に吸収されたグルコース、フルクトース、ガラクトースなどの単糖を用いて行われる。

 

 

このうちフルクトースとガラクトースは、グルコースに比べて約10倍も糖化反応に使われやすい。

 

 

糖化反応は、これらの分子が後に受けることになるアマドリ転位反応、イミノ転位反応、メイラード反応など複雑な反応の第一段階となる。

 

 

生成物の中には害のないものもあるが、反応性が高く、老化現象の主原因として、アンチエイジングの観点から注目されるようになってきている。

 

 

糖尿病、心臓病、アルツハイマー病、癌、末端神経障害、難聴、失明などの原因となるものもある。

 

 

病気の種類が広範に渡るのは、糖化反応がとても基礎的なレベルで分子と細胞の関係を阻害し、過酸化水素などの強い酸化剤を生成するからである。

 

 

「フルクトース」は果糖です。

 

 

「フルクトース」と「ガラクトース」の糖化は「ブドウ糖」の10倍です。お菓子を止めて果物が健康的...は、逆効果になる事があります。

 

 

ローフーディストやベジタリアンの真実。肉を避け野菜や果物を多く食べる人に見られる肌の特徴と、健康上の問題

 

 

 

 

「過酸化水素 かさんかすいそ」は、活性酸素の一種です。

 

 

 

糖化と酸化は無関係ではありません。

 

 

 

『花粉症は1週間で治る / 著者:溝口徹』より引用

 

 

AGEは、近年、老化をもたらす要因として注目されている物質で、細胞内の酸化酵素を活性化して、酸化を促進させます。

 

 

つまり、体内で活性酸素による酸化作用が起こる前の段階でAGEがかかわっているのです。

 

 

体内のタンパク質のなかで、とくにAGEの害を受けやすいのが、コラーゲンです。

 

 

(129p)

 

 

 

 

糖質は、癌や膠原病(コラーゲンの炎症)等の大病の原因でもありますが、それらにならないからといって、「体の中で何も問題が起こっていない」と考えるのは早合点です。

 

 

 

 

『Wikipedia AGEs』より引用

 

 

影響

 

AGEsは体内の細胞や分子のほぼ全てのタイプに影響を与え、加齢の一因でかつ加齢性慢性疾患の原因であると考えられる。

 

 

 

あなたが食べた糖が、たまたま「特定の病気」を起こさなかったというだけであって、他のところで悪さをしている可能性は十分あります。

 

 

関節かもしれませんし、脳かもしれませんし、もしかしたら動脈硬化を起こしているかもしれません。

 

 

 

このように、「糖質が原因だと思われていないだけで、実は糖質が原因の病気」はたくさんあります。

 

 

 

思われていない理由は、原因が糖質なのに、糖質でない別のものに罪をなすりつけているからです。

 

 

 

例えば、動脈硬化であれば、悪いのは「コレステロール」となっています。

 

 

 

 

90%の人がなる「本態性高血圧」は、悪いのは「塩」となっています。

 

 

血圧が高いほど健康で長生きできる!原因を根本的に間違えている高血圧の食事や治療

 

血圧と、本態性高血圧の原因について分かりやすく説明してみた

 

 

 

癌であれば、悪いのは「発がん性物質」となっています。

 

 

【注意】癌の本質を理解していないと症状が悪化する治療法を選択します

 

 

 

前者は2つは「糖質」、後者は糖質が分解されたブドウ糖を代謝する時にできる「乳酸」の蓄積が原因です。

 

 

病名は様々ですが、原因は糖質、そして、その原因を他になすりつけているという構図は同じです。

 

 

原因を履き違えているので、誰も糖質が悪いと思いません。悪いと思わないから、平気で食べます。

 

 

 

様々な病気の「縁の下の力持ち」が糖質なので、あれもこれも糖質が原因だと指摘する機会は必然的に多くなります。そうしますと、

 

 

「なんでもかんでも糖質、糖質、糖質、言いやがって!」

 

 

 

と、お叱りを受けることがあります。

 

 

 

でもね、仕方ないんですよ。

 

 

 

糖質をバクバク食っていたら、体内で起きて欲しくない化学反応が起きてしまいます。化学反応が起きるのは自然であって、私のせいではありません。

 

 

どこそこが「痛い」とか、「しんどい」とか、病気の相談をされた時、その人が糖質常習者であれば、私は一番にその事を指摘します。

 

 

 

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糖質を食べる時は、毒性を認識したうえで

 

 

「糖質は摂っても問題は起きない」「当然食べるべきものだ」と思っている人は、一日に摂取する糖質量をほとんど気にしません。

 

 

まぁ、私も人のことは言えません。

 

 

過去に私が食べていた糖質量は、最も多い時で、主食、野菜、間食、一日2回飲むチャイに入れる甘味料です。

 

 

 

この糖質を数値に換算すると、230~260gくらいを平均して摂っていました。

 

 

この数字だけ見れば不健康です。

 

 

 

でも、わざと「不健康になろう」と思ってこれだけの糖質を摂ったのではありません。

 

 

 

糖質の害を知らなくて、「バランスよく食べれば健康になるだろう」、「野菜を多めに摂れば健康になるだろう」と、健康になる事を目的に食べていてこうなったのです。

 

 

 

これが無知の怖ろしさです。

 

 

 

正確には勉強しなかったわけではありません。当時も調べて勉強していました。

 

 

 

しかし、「どうでもいい枝葉の知識」を集めて、「本質」に気付かないとこうなります。

 

 

 

意外に思われるかもしれませんが、「間食」や、「チャイに入れる砂糖」よりも、穀物や野菜の方が糖質を摂取する割合が多いのです。

 

 

230~260gという糖質量を見れば、お菓子ばっかり食べていたように見えますが、決して何か1つを偏って食べていたわけではありません。

 

 

大部分は、穀物や野菜に含まれている糖質です。

 

 

 

恐ろしい事に、この事実に気が付かず、私の場合は野菜をたくさん摂ろうとして、野菜のポタージュ(根菜がメイン)を作って飲んでいました。

 

 

これと大好きな主食を3食食べれば、それだけで一日200gは楽勝で達成します。

 

 

これに比べれば、間食の糖質などかわいく感じます。

 

 

「バランスの良い食事」×3食はこうなります。

 

 

一日230~260gということは、4日で1kg、つまり4日で砂糖一袋です。

 

 

きっと恐ろしい量の糖質が体に余っていたことでしょう。

 

 

 

「一日一食」をしていた時は、200gいかなかったと思いますが、食事の回数が少ない分、一回分の食事量は結構なものでした。一回でも、糖質100gは楽勝で超えていました。

 

 

私は野菜を中心にして食べようとした為に、トータルでこのような糖質摂取量になったわけですが、ここまでではなくとも、多くの人がこれに近い量の糖質を食べていると思います。

 

 

一日3回主食を食べて、おかずを肉を控えた和風にすれば、それだけでとんでもない糖質量になります。

 

和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

 

 

総合的に考えると、現代人は糖質の過剰摂取をしています。

 

 

私の場合も過剰摂取で、あっちもこっちもおかしくなったわけです。

 

 

私は自分の失敗があるので、人から健康の相談をされた時は、真っ先に糖質の摂取量に注目します。

 

 

もちろん原因が糖質ではない場合もあります。しかし、その症状を見聞きする限り、糖質を止めればかなり改善を見込めるものが多いのです。

 

 

糖質を断って、それでも症状が続くのであれば、その時はまた別の分析をする必要がありますが...。

 

 

 

 

健康の為に気を付けたいこと

 

 

「健康になりたい」、「体を修復させたい」なら、糖質の摂取量を見直す必要があります。

 

 

糖化のリスクを減らすことで、体の回復力はアップします。

 

 

 

免疫細胞だって細胞です。主原料はタンパク質です。

 

 

 

糖質は細胞を劣化させる原因なので、免疫細胞も糖化で弱っていきます。

 

 

回復力の足を引っ張りながら体を改善させようとするのは、穴の開いたバケツに水を注ぐように、かなり効率が悪いです。

 

 

浪費を止めずに貯金をするのが難しいのと同じです。

 

 

 

細胞はタンパク質で構成されていることを忘れないで下さい。そして、化学反応でタンパク質が変性するということは、体のどこが痛んでも不思議ではないのです。

 

 

 

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糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

いきなりですが、糖化反応が起きた結果、体に起こる症状をいくつか挙げておきます。

 

 

どんな人でも、どれか一つぐらい当てはまるのではないでしょうか。

 

 

 

  • 糖質は食べられるが肉や脂質が受け付けず、消化が悪い

 

  • 骨や歯、爪が弱い

 

  • 髪が痛んでいる

 

  • 菌やウイルスへの抵抗力が弱い

 

  • 怪我が治りにくい

 

  • 関節が鳴りやすい

 

  • 肌の劣化

 

  • 痩せていても締りがない

 

  • セルライトがある

 

 

  • アレルギー

 

  • 歯槽膿漏

 

  • 胃下垂

 

 

 

ここに書いたのは、糖化によって起こる症状のほんの一部です。

 

 

 

わかりにくいでしょうが、害を受けてなさそうに見えて、害を受けているのです。

 

 

今回ピックアップしたのは、どれも重篤な症状でないものばかりです。でも、あえてこれらを紹介したのは理由があります。

 

 

爪が弱くても、肌が劣化しても明日死ぬわけではありません。怪我が治りにくくても、アレルギーがあっても、ちょっとしんどいだけで、なんとか頑張れます。

 

 

むしろ、これらは病気のうちに入らないのではないでしょうか。

 

 

ですが、ハッキリ言ってこれらは「糖化」であり、「老化」です。

 

 

糖化すると、細胞が変性するので劣化します。

 

 

 

上に記したものは、症状も、起こる場所も全て違うものです。しかし、これら一つ一つを俯瞰で見ると、細胞レベルで体が弱っていることが感じ取れませんか。

 

 

細胞の劣化ですから、正常な時に比べて、水分が抜けてカスカスしたり、売れた果物のようにブヨブヨしたり、締りが無く垂れ下がったり・・・といった特徴があります。

 

 

私も、上に書いた症状のいくつかがありました。

 

 

自身の体験から、「体が弱いと、大病をしなくても、満遍なくあっちもこっちも弱い」という事を何度も書いてきました。

 

 

細胞レベルで弱るのですから当然です。どこにガタがきてもおかしくありません。

 

 

糖質制限をダイエットだと勘違いしている人達が知らない糖質の健康被害

 

 

今回はこの「糖化反応」のメカニズムについてお話します。

 

 

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糖化反応とは細胞の変化

 

 

人間の体を構成している成分で一番多いのはですね。その次に多いのがタンパク質です。

 

 

タンパク質は、細胞の主成分です。

 

 

筋肉、皮膚、髪の毛、内臓、骨の一部も、タンパク質でできています。

 

 

糖化とは、これら体のタンパク質と、「余った糖」が結びついて変性することです。

 

 

つまり、細胞の劣化です。

 

 

当然、余った糖が多ければ多い程、糖化は酷くなります。そして、一見自然な「老化」に見えるので、糖質が原因であることに気付く人は少ないです。

 

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

人の体が老化するのには必ず原因があります。

 

年をとったら、皮膚がたるんだり、血管がボロボロになったり、視力が衰えたりするのですが、それは自然にそうなるのではなく、体の中で組織が何らかの変化を起こしたからです。

 

(16p)

 

 

 

一見老化にもみえる「糖化反応」ですが、食品化学の分野では、「メイラード反応」と呼ばれています。

 

 

発見はこちらの方が先です。

 

 

 

糖化反応 = メイラード反応

 

 

 

 

「メイラード反応」を知ることで、糖化した状態のイメージを具体的に掴むことができます。

 

 

 

メイラード反応とは

 

 

糖質とタンパク質の反応は、最初は「食品に起こる反応」として発見されました。

 

 

 

一九一二年、フランスの化学者ルイ・カミーユ・メイラードという人が、糖とタンパク質を加熱すると、褐色あるいは黄色い物質ができることを発見しました。

 

 

こうした「褐色反応」は発見者の名前をとって「メイラード反応」と呼ばれるようになりました。

 

 

(中略)

 

 

「メイラード反応」はこうして発見されてから七〇年間は、ずっと食べ物との関わりで研究され議論されてきたのです。

 

 

(17p~19p)

 

 

揚げ物とか、こんがり焼いたお肉とか、食欲をそそるあの色です。

 

 

 

食品を販売したり、調理をする人も、料理の演出の為にそのような色を加えようとします。

 

 

 

 

例えば、以下のようなものです。

 

 

 

『Wikipedia メイラード反応』より引用

 

 

メイラード反応が関与するものには次のような現象が挙げられる。

 

 

・肉を焼くと褐変

 

・玉ねぎを炒めると褐変

 

・デミグラスソース(ブラウンソース)の褐変

 

・コーヒー豆の焙煎

 

・黒ビールやチョコレートの色素形成

 

・味噌、醤油の色素形成

 

・熟成に伴う酒粕の色素形成

 

・パン(トースト)やご飯の「お焦げ」の形成

 

 

「美味しさの条件」と言っても過言ではないです。

 

 

このように「舌の為」には絶賛される「メイラード反応」ですが、体の中で起こるとなると話は別です。

 

 

 

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体内で起こるメイラード反応(糖化反応)

 

 

ここからは「糖化反応」をより具体的に分かってもらうため、血液の「ヘモグロビン」を例に、糖化の流れを説明していきます。

 

 

 

食品で起こる「メイラード反応」が発見されたのは、1912年です。

 

 

その後、血液を専門にしている医師によって、「人間の体の中でも同じ事が起こっているのでは」という推測がされました。それが、1969年のことです。

 

 

その医師の名は「サムエル・ラーバー」といって、「ヘモグロビン」の研究をしていました。

 

 

 

ここで、分からない方の為に、「ヘモグロビン」について説明します。

 

 

血液は、液体部分の「血しょう」と、血球である「白血球」「血小板」「赤血球」に分けられます。

 

 

 

 

 

 

「ヘモグロビン」は、酸素を運ぶ役割がある「赤血球」の中にあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サムエル・ラーバー」は、ヘモグロビンの研究をしていて以下のような発見をしました。

 

 

ところが一九六九年になって、「メイラード反応」は食品だけでなく、人間の体の中でも起きているのではないか、という画期的な推測がされるようになりました。

 

 

そのきっかけになったのは、サムエル・ラーバーというイランからニューヨークにあるアルバート・アインシュタイン医科大学に留学してきたお医者さんの発見でした。

 

 

ラーバー先生は血液を専門としていて、ヘモグロビンの研究をされていました。

 

 

ヘモグロビンとは赤血球の中にあるタンパク質の一種です。

 

 

ご存じの方も多いと思いますが、ヘモグロビンは酸素とくっつきやすく、肺から体の各組織に酸素を運搬する働きをしています。ヘモグロビンが足りないと、脳に酸素が十分届かなくなって、貧血状態を起こします。

 

 

ラーバー先生はヘモグロビンの形や構造の違いによって、酸素の運搬機能に差が生まれるのではないかと考えました。

 

 

そして来る日も来る日もヘモグロビンの性質と機能を追いかけていたのですが、あるとき、糖尿病の患者さんのヘモグロビンを調べていたら、とても変な性質をもつヘモグロビンを発見したのです。

 

 

実はこの奇妙なヘモグロビンは、老化物質AGEに変化する一歩手前の「ヘモグロビンA1c」(HbA1c/ヘモグロビン・エーワンシーという表記もある)という中間物質でした。でも、当時のラーバー先生はそんなことは知るよしもありませんでした。

 

 

ただ、糖尿病の患者さんの血液には奇妙な性質のヘモグロビンがたくさんあって、ふつうの人の血液にもあることはあるが、糖尿病の患者さんではこれが二~三倍と多く存在することがわかった。

 

 

きっと、このへんてこりんな性質のヘモグロビンが糖尿病の患者さんに悪さをして、何か病気を起こしているに違いない、あるいは、このタイプのヘモグロビンが想起に糖尿病を診断する手がかりとなるかもしれない、という論文を一九六九年に発表したわけです。

 

 

(20p~21p)

 

 

ここで、「ヘモグロビンA1c」と、「AGE」という言葉がでてきたので整理します。

 

 

 

ヘモグロビンA1c

 

 

「ヘモグロビンA1c」は、通常の「ヘモグロビン」とは性質が違います。

 

 

どう違うかというと、「ヘモグロビン」にブドウ糖が結びついています。

ヘモグロビン + ブドウ糖 = ヘモグロビンA1c

 

 

 

 

AGE / AGEs

 

 

 

「AGE」は、老化物質です。

 

 

 

 

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ヘモグロビンA1cとは

 

 

糖尿病の人が検査の時に気にするのが「血糖値」と、「ヘモグロビンA1c」です。

 

 

まず、「血糖」と、「ヘモグロビンA1c」の意味を整理します。

 

 

 

  • 「血糖 けっとう」とは、血液の中のブドウ糖の濃度のことです。

 

 

 

 

 

  • 「ヘモグロビンA1c エーワンシー」とは、「血液中のヘモグロビンに、ブドウ糖が結びついた物質」です。糖化蛋白質で「糖化ヘモグロビン」と呼ばれたりもします。

 

 

 

 

ヘモグロビンはタンパク質ですから、血液の中に余分のブドウ糖があると、どんどん結合していきます。

 

 

当然、高血糖の状態が長く続くと、「ヘモグロビンA1c」は増えていきます。

 

 

 

 

 

血糖値とヘモグロビンA1cの値の違い

 

 

続いて、血液検査で分かる、「血糖値」と「ヘモグロビンA1c値」の違いについてお話します。

 

 

 

 

 

  • 「血糖値」を計ると「血液検査をした時」の血液中のブドウ糖の値がわかります。

 

 

 

 

  • 「ヘモグロビンA1c値」は、「ヘモグロビンのどれくらいの割合が糖と結合しているかを示す検査値」です。この値で、過去1ヶ月~2ヶ月の血糖の状態がわかります。

 

 

 

要するに、「血糖値」よりも、正確な血糖状態を知ることができるのが「ヘモグロビンA1c値」なのです。

 

 

 

ふだん不摂生をしあげて、検査の前だけ血糖値が上がらないように食事制限をするという小賢しい真似をする人がいますが、無駄なあがきです。

 

 

 

一時的に血糖値を良くしても、「ヘモグロビンA1c」を見れば食の習慣は筒抜けです。

 

 

 

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ブドウ糖は必要だけど多すぎるとダメ

 

 

血糖値は上がりすぎてもダメですが、低すぎてもダメです。

 

 

生命を維持するには、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が一定以上必要です。

 

 

 

糖尿病の人はふつうの人より血液中にたくさんのブドウ糖(血糖)をもっています。そのためブドウ糖とヘモグロビンが結びついて変質した「ヘモグロビンA1c」が多く見られます。

 

 

しかし、ふつうの人の血液中にも「ヘモグロビンA1c」がゼロではありません。

 

 

なぜなら人間はだれでも血液中にブドウ糖(グルコース)をもち、一〇〇ミリグラム/デシリットル前後の血糖値が存在するからです。

 

 

血液中のブドウ糖は、グルコースとして、とりわけ脳と、各種臓器や筋肉に運ばれ、エネルギー源として使われます。

 

 

脳は臓器としては、全体重の約二%(一・二~一・五キロ)しかありませんが、安静時でのグルコース消費量は一八%、とおそろしく「食いしん坊」なのです。

 

 

頭の活動には、このエネルギー源が必須で、グルコースが不足すると脳は活動を停止してしまいます。だから人は何をさしおいても脳にグルコースを送ろうとします。

 

 

またグルコースは、心臓で11%、肝臓で20%、筋肉では安静時でも20%を消費します。

 

 

言ってみればグルコースはエネルギーのコインのようなものですから、「糖化は人間が生きていく上で避けることのできない現象」だと言えます。

 

 

ただし、「ヘモグロビンA1c」の割合は、ふつうの人では糖尿病の人に比べると少なく、四・五~五・五%程度です。

 

 

(26p~27p)

 

 

これを読んで、

 

 

「グルコース(ブドウ糖)が不足すると脳は活動を停止する? やっぱり糖質は食べた方がいいんじゃないか」

 

 

と思われた方もいると思うので、少し説明をします。

 

 

確かに一定のブドウ糖は必要ですが、わざわざ食事から摂る必要はありません。その理由はいくつかあります。

 

 

まず、世間一般で信じられているように、脳はグルコース(ブドウ糖)だけをエネルギーとしているわけではありません。

 

 

 

脳は、ブドウ糖が不足してくると、脂肪酸を分解してできたケトン体という物質をエネルギー源として使います。しかも、脳は「ケトン体」の方が好きなのです。

 

 

 

ちなみに、胎児や新生児は「ケトン体」を利用してエネルギーを生み出しています。

 

 

 

エネルギー源を「ブドウ糖」に依存しているのは「赤血球」と「グリア細胞」です。

 

 

 

だから人間の体には、グルコース(ブドウ糖)は必要なのですが、食事から摂る必要はありません。

 

 

 

人間は、自分の体の中でグルコース(ブドウ糖)を作り出すことができるからです。

 

 

これを「糖新生 とうしんせい」と呼びます。

 

 

必要な糖質量は「糖新生」の働きで十分まかなえます。

 

 

 

「必要だけど、食べる必要がない」とはそういう意味です。自分で作れば事足りるのに、それ以上の量を余分に食べようとしているのが現代人です。

 

 

 

それに気付かず「糖質は必要だから」と食べ続けたら、糖が有り余って、体内のタンパク質がどんどん糖と反応して、劣化していきます。

 

 

 

 

人間に必要な糖質量については以下の記事をお読み下さい。

 

人間の身体に必要な糖質量を血糖値の視点から分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

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ヘモグロビンA1cは何故増えるのか

 

 

「ヘモグロビンにブドウ糖が結びついたものがヘモグロビンA1c」なので、糖質の摂取が増えると、糖化したヘモグロビンが増えることになります。

 

 

そして、それには、も関係しています。

 

 

ラーバー先生自身も研究しているうちに、「ヘモグロビンA1c」は正常なヘモグロビンに糖がたんこぶのようにくっついて変質した「糖化物質」だということがわかってきました。

 

 

ここで疑問が生まれました。

 

 

なぜ「ヘモグロビンA1c」ができたのか?なぜヘモグロビンに糖がくっつき、へんてこりんなものに変化したのか?

 

 

ここからが医学と化学のブレークスルーでした。

 

 

長く食品化学の領域で糖とタンパク質の化学反応として研究されてきたあの「メイラード反応」と、人間の体の中で起こっている生化学反応とが初めて結びついたのです。

 

 

「メイラード反応」とは、食品を構成する糖とタンパク質が加熱によって変質する化学反応のことでした。

 

 

人間の体の中にも、ブドウ糖という糖と体内組織を主につくっているタンパク質が多数存在しています。

 

 

すなわち、それらが三七度の体温で常時、長い時間をかけて温められているわけです。糖とタンパク質が温められるとどうなるか?

 

 

あたかもフライパンの上でじっくり調理されているかのように、人間の体内の組織に焼き目や焦げ目のような反応があらわれてもおかしくないではありませんか。

 

 

(22p~23p)

 

 

 

体内の組織が糖漬けになれば「タンパク質+糖+熱」で糖化クッキングの完成です。

 

 

 

 

 

 

ここでは「ヘモグロビン」を例にしていますが、もちろん、「それ以外の組織」でも同じことが起きます。

 

 

最初にお話した通り、筋肉、皮膚、髪の毛、内臓、骨の一部も、タンパク質でできていることを忘れてはいけません。

 

 

タンパク質は、細胞の主成分ですから、「加熱で糖がタンパク質とくっついて性質が変わるメイラード反応」は、体のどこで起こってもおかしくはないと肝に銘じるべきです。

 

 

糖質を多く食べる人は、この反応で、皮膚が弱り、髪が弱り、内臓が弱り、劣化していきます。

 

 

ちなみに、「三七度の体温で常時、長い時間をかけて温められる」とありますが、この理屈だと「低体温の人」はメイラード反応が鈍いことになります。

 

 

低体温の人が肌が白いのはこの為かもしれません。

 

 

逆にヨーロッパ系の人が肌の劣化が早いのは、日焼けをするからとか色々言われていますが、彼らの体温が日本人に比べると1度くらい高いので、その分メイラード反応が活発になるのかもしれませんね。

 

 

 

まあ、これは私の勝手な憶測ですが。

 

 

 

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糖尿病が怖いわけ

 

 

実は「ヘモグロビンA1c」はさらに反応が進むと、「AGE」と言う老化物質に変身します。

 

 

 

ヘモグロビンA1c

 

 

悪化

 

 

AGE

 

 

 

 

つまり「ヘモグロビンA1c」は、老化物質の一歩手前です。

 

 

これがたくさんあったら体にいいわけない、というのはお分かりいただけるかと思います。

 

 

 

しかし、糖尿病の患者さんの血液の中には、この「ヘモグロビンA1c」が普通の人より多くあるわけですから、「AGE」になるリスク、つまり、病気のリスクが高くなります。

 

 

糖尿病の患者さんに共通する特徴的な症状とは何かというと、まさしく「老化」なのです。

 

 

糖尿病の患者さんはふつうの人より皮膚がもろく、しみやしわになりやすい。

 

 

骨がボロボロになったり、歯周病や白内障や認知症になるのも格段に早いし、血管ももろいので、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが三倍も高くなります。

 

 

(24p)

 

 

糖尿病について詳しく知らない人も、「糖尿病は合併症が恐い」という事は知っているのではないでしょうか。

 

 

誰でも一度ぐらい、糖尿病の人が足を切ったとか、目が見えなくなったとか、恐ろしい話を聞いた事があると思います。

 

 

何故、糖尿病が合併症を引き起こしやすいのか、昔、私はイメージが掴めなかったのですが、この糖化の概念を知ることで、よく理解することができました。

 

 

 

 

AGEとは

 

 

「ヘモグロビンA1c」は、「老化物質に変身する一歩手前の物質」でした。

 

 

 

それが酷くなると、「AGE」という老化物質に変化するわけですが、これは非常に毒性が強いのです。

 

 

 

次はこの「AGE」がどんなものかについてお話します。

 

 

AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみたへ続く

 

 

 

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抗糖化のサプリメントや食品に効果を期待するのは逆効果。糖化を防ぐ為に気をつけたい事

 

人間の体にはブドウ糖が必要ですが、その量はごくわずかです。

 

 

そして、その必要なブドウ糖は、自分の体で作り出すことができます。これを「糖新生 とうしんせい」と言います。

 

 

しかし、多くの人は、そのシステムがあるにも関わらず、毎日大量の糖質を摂っています。

 

 

その糖はエネルギー源として使われますが、量がとんでもないので、余って、脂肪になったり、糖化反応を起こしたりします。

 

怖いのは「糖化反応」です。

 

「糖化反応」とは、余った糖と体のタンパク質がくっついて、変性することです。

 

 

 

細胞が変性するので、糖化は起こって欲しくない反応です。これによって、細胞レベルで体が弱ります。

 

 

 

「糖化反応」と、糖化反応によって作られる毒性の強い物質「AGE」については以下をお読み下さい。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

最近では、糖化を食い止めるために、「このサプリメントが良い」、「この食品が良い」・・・と、様々な物や方法が紹介されています。

 

 

このように、糖化を防ぐ事を「抗糖化 こうとうか」と言います。

 

 

「抗酸化」が酸化を防ぐという意味で、「抗糖化」は糖化を防ぐという意味ですね。

 

 

私は糖質制限をしているので、人よりも、糖化しないように気をつけています。

 

しかし、抗糖化食品やサプリメントを使って糖化を防ごうとはさらさら思っていません。糖質を制限できた上で、「抗糖化」商品に頼るなら良いですが、それをせずに、「糖質を我慢するのが嫌だからこれらを利用しよう」という考えでは糖化は防げないからです。

 

 

本記事では、糖質制限をしている私が「抗糖化」の商品を快く思っていない理由と、「抗糖化」対策の罠についてお話します。

 

 

 

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抗糖化対策の罠

 

 

私は、糖化を防ぐ基本は、「糖質を食べない事」だと思っています。「何かの商品に頼って糖化を防ぐ」というのはオススメしません。その理由はいくつかありますが、1つは、「抗糖化」対策には胡散臭いものがあるからです。

 

 

この世には、「抗糖化」と謳っていながら、糖化を防ぐどころか、糖化を促進させるような対策があります。

 

例えば、「糖化を防ぐ為に、抗糖化食品を積極的に摂取しましょう!」・・・という情報がありますが、私がこれまで見てきた「抗糖化食品」のほとんどが植物性です。

 

植物性ということは、「抗糖化食品」であっても、その中には糖質が含まれているということです。その指示に従うと、糖化を防ぐ為に、糖質を食べる事になります。

 

 

以前、祖母が見せてくれた健康雑誌の糖質制限特集に、「抗糖化レシピ」と称して、玉ねぎを使ったピクルスが紹介されていました。

 

表向きは「抗糖化」という名前が付けられていますが、中身は、材料は糖質の高い玉ねぎ、味付けも甘酢・・・。

 

正直言って、糖化を防ぎたいのなら、これを食べない方がいい・・・と思いました。

 

お金を貯める特集で、貯金が減るような情報を載せているようなものです。

 

 

 

「玉ねぎの糖分を余計に取る事」と、「そこに含まれる抗糖化のパワー」と、どっちが勝るかは検証しようがありませんが、少なくともその玉ねぎに含まれる糖分はだいたい想像がつきます。

 

抗糖化の為に、甘酢味の玉ねぎの糖分を摂る・・・糖化したいのか、糖化したくないのか、どっちなのかよくわからない特集でした。

 

これを読んで、私はそう思ったわけですが、人によっては「抗糖化の効果がある」という情報に目を奪われて信じるかもしれません。

 

結果的に、以下のようになります。

 

 

●「糖化を防いでくれる」と思っていたものが、実際には糖化を防いでくれるどころか、促進させるものだった。

 

●防いでくれると思っていたから、油断して糖質はガッツリ食べていた。

 

 

 

・・・これでは話になりません。

 

 

 

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楽をする代償

 

 

「糖質制限の特集」で、糖質の害を指摘しながらも、「糖質の多い抗糖化食品を食え」という構図はなんだか変です。糖質を否定したいけど、否定しきれない葛藤が伺えます。

 

 

しかし、「糖質を摂っても、チャラにして欲しい」と期待している人は、その矛盾に気付きません。

 

 

いや、本当は気付いているのかもしれませんが、「楽な方」を信じる為に、見てみぬフリをしているのかもしれません。

 

「糖質を止める」という覚悟ではなく、「あくまで糖質は止めない。その上で健康になりたい」という甘い考えがそこにはあります。

 

そして、「糖質を止めなくてもいい」という夢を与えてくれるのが「抗糖化」商品です。

 

ほとんどの人は、糖質を止めたくありません。だけど健康を損ねるのは嫌なわけです。

 

しかし、それは「浮気はしたいけど、離婚はしたくない」と言っているのと同じです。そんな都合のいい話はありません。みんなわかっている事です。

 

ですが、糖質の話になると、そういう都合のいい話があることを期待してしまうのです。

 

 

 

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危険視されていない糖質

 

 

ちょっと厳しい事を言いましたが、糖質は依存性があるので、お酒やタバコを止める時のように、最初は覚悟が必要です。

 

半額のキットカットが売られているのを、見なかった事にして通り過ぎなければいけません。楽じゃないのが普通です。

 

その代わり、糖質は本来人間が食べなくても良い物なので、ある時期を過ぎれば無くても全く平気になります。

 

しかし、その少しの期間も我慢できないのは、甘い事を言われるからです。

 

 

●糖質はそんなに体に悪くない

 

●ダメージがあっても、後で気をつければチャラになる

 

 

・・・こんな事を言われれば誰も気をつけません。

 

こういう「免罪符」のような話は、糖質以外ではどうでしょう。

 

「酒を飲んでもこれを食べたらチャラ」とか、「タバコ吸ってもこれを飲んだらチャラ」とかあまり聞きませんね。

 

むしろ「禁酒」、「禁煙」という言葉があるように、これらの害を防ぐには「禁欲」が一番の対策だと多くの人は認識しています。対策商品もあるにはありますが、どちらかというと補助的な対策です。メインではありません。

 

 

酒やタバコには、「抗酸化」「抗糖化」のように「抗〇〇」という専門用語もありません。

 

 

「禁」という言葉からは、「止めた方がいいんだ」という考えが伝わってきます。そこに「甘さ」はありません。

 

 

反対に、糖質には、「抗糖化」という言葉はありますが、「禁糖」という言葉はありません。

 

 

緩いですね。

 

 

体は「酸化」と、「糖化」によってダメージを受けます。

 

しかし、「酸化」の原因となる酸素は生きていく上で必要なので、「禁酸」は無理です。

 

ですが、「糖質」は食品から摂る必要はないですし、摂りすぎることで害になる物質です。酒やタバコのように我慢する事が出来る物質なので「禁糖」という言葉があってもいいはずです。

 

なのに何故、こちらは「禁欲」が一番じゃないのでしょうか。

 

 

「我慢しなくてもチャラに出来る裏技」を作ることで「禁欲」の意欲は薄まります。

 

 

「抗糖化」という対策自体はいいのです。問題なのは「こうすれば食った糖質がチャラになるから、少しぐらい糖質を食べても大丈夫ですよ、糖質は必要なんですよ」と安心させて、糖質の害に対する危機感を薄めてしまうことです。こんな「楽な道」を用意されたら、誰も危機感なんて抱きません。

 

「抗糖化できる」という甘えがある事によって、「糖質を我慢する覚悟」が決まらなくなります。

 

「抗糖化」という逃げ道があると、安心して「少しの糖質を摂りながら、脂質やタンパク質を食べる中途半端な糖質制限」をしてしまう人が出てきます。

 

 

 

糖質をある程度とりながらの脂質タンパク質大量摂取は危険です。私もこれで一度糖質制限に失敗しました。

 

 

肉を食べると胃が気持ち悪くなるが、野菜や穀物や甘い物はいくらでも食べられる理由とは

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

 

 

逆に「それしかない」と追い詰められれば、糖質の我慢くらい出来てしまいます。確かに、糖質制限が体質的にできない人や、糖質制限に慣れるまで時間がかかる人もいますが、そういうケースでもなければ、しんどいのはせいぜい最初の数週間です。

 

 

くどいですが、糖化を防ぐ為に一番いいのは糖質を食べない事です。

 

 

 

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抗糖化食品の効果は疑わしい

 

 

 

私が「断糖」にこだわって、「抗糖化」商品を推進しない理由はもう一つあります。それは、私の経験上、「抗糖化食品」の効果が疑わしいからです。

 

 

「抗糖化食品」には、生姜、ニンニク、シナモン、クミン、黒胡椒、リンゴ、レモン、いろいろなお茶などがあります。

 

 

私はインド料理が好きなので、以前はよく作って食べていました。

 

 

オリジナルのレシピは油が多いので、かなり減らして作っていました。

 

 

当然スパイスを使うわけですが、「抗糖化食品」である、生姜、ニンニク、シナモン、クミン、黒胡椒はよく使っていました。他のスパイスや玉ねぎも使います。

 

 

生姜は抗糖化効果ダントツらしいです。そして、私は生姜、ニンニクは、ほぼ毎日のように料理に使っていました。

 

 

これら「抗糖化食品」を習慣で食べていたことになりますが、体はしっかり糖化していました。

 

 

 

レモンはあらゆる料理、例えばドレッシングに使ったり、焼き魚にかけたりして使っていました。こちらも習慣で食べていました。

 

これも「抗糖化食品」です。

 

 

そして「リンゴ半分」を半年間、健康の為にお菓子を止めて食べ続けたところ、肌が劣化してシワが増え、そのおかげで糖化の恐ろしさに気付きました。

 

 

 

 

 

 

「抗糖化食品」であり、「抗酸化食品」でもあるリンゴによって、糖化を防ぐどころか、糖化を促進させました。

 

「抗酸化作用」も「抗糖化作用」も感じられませんでした。

 

 

また、お酒もジュースも好きではないので、私は年中様々なお茶を愛飲していますが、過去の私の体の糖化ぶりを考えると、お茶の葉が糖化に効果があるとは思えません。

 

 

もしかしたら、多少の糖化防止効果はあるのかもしれませんが、これらの食生活を数年続けてきた私にはそういう実感はありませんでした。

 

過去の私はこれらを「抗糖化食品」だから食べていたのではありません。リンゴ以外は、ただ好きだから食べていただけです。偶然にも好きな物が「抗糖化食品」だったのですが、糖化で体がガラクタのように弱かったです。

 

 

ここに挙げた「抗糖化食品」を普通の人より多く摂取していたにも関わらず、相当体が糖化していたので、このような評価をせざるをえません。

 

 

(追記)健康食品も摂っていましたが、糖質の過剰摂取を止めなかったので、健康食品の効果もありませんでした。糖質を代謝する時にビタミン・ミネラルを消費してしまうので、その影響だと思います。

 

サプリメントや健康食品に対する考え方と、飲む理由について

 

 

 

例え「抗糖化食品」を摂っていたとしても、糖質の毒性が強すぎるのです。効果を感じられない程、糖質によって体が弱ります。

 

サプリメントは、食品よりは効果があるかもしれませんが、糖質の毒性は強いので油断しない方が良いでしょう。

 

 

そして、何故「体が弱かった原因が糖化が原因だ」と言いきれるのかというと、スーパー糖質制限を始めてガラクタのようだった弱い体がどんどん丈夫になっていったからです。しかし、それでも、重度の糖化である胃下垂や、関節から音が鳴るなどの症状は治っていません。

 

 

糖化は元に戻りにくい

 

 

「後で対策をすれば、チャラになるだろう」というのは甘い考えです。

 

 

分かりやすい糖化に「セルライト」がありますが、あれはなかなか落ちません。入れ替る細胞でも糖化を治すのは大変なのです。

 

 

そして、体には、脳や目、卵子など、入れ替らない細胞があるので、こういうところが糖化(劣化)したら終わりです。

 

 

 

 

 

 

「抗糖化」食品を頼るよりも、糖質そのものを摂らない方が何倍も体に優しいです。それは実証済みです。

 

 

「抗糖化」商品は、「糖質をとってもチャラにしてくれる」という甘い夢を見させてくれます。

 

しかしながら、その効果は本当に微妙です。商品がショボイのではなく、糖質の害が強すぎるのです。体の弱い人は負けてしまいます。丈夫な人も歳を摂れば弱り負けてしまいます。

 

糖化の危険性を訴えながら「断糖」の道を示すのではなく、商品等の楽な道を最初に示されたら、一度立ち止まって考えてみてください。

 

予防法は優先順位を間違わないようにする必要があります。

 

 

 

(追記)サプリメントや健康食品は、不摂生をしながら飲むと効果が半減しますが、食事に気をつけた上で足りない栄養素を補うのであれば効果的に働いてくれます。

 

 

以下は、食事制限をしながら鉄サプリを半年間飲んだ感想です。

 

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

 

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