酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリット

 

 

「動物性タンパク質」をたくさん摂る事に抵抗を感じる方は多いです。

 

 

 

 

これらが「酸性食品」に該当するからです。

 

 

 

 

「動物性タンパク質」が何故「酸性食品」になるのかというと、「含硫アミノ酸」が多く含まれているからです。

 

 

 

 

「含硫アミノ酸 がんりゅうあみのさん」とは、構造の中に硫黄原子を含んだ「アミノ酸」の事です。

 

 

 

 

食品の性質は、食品に含まれているミネラルによって決まるので、硫黄を含む「含硫アミノ酸」は酸性になります。

 

 

 

 

酸性・・・塩素・リン・硫黄

 

 

アルカリ性・・・カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム

 

 

 

ただし、「含硫アミノ酸」について、分かりやすくて詳しい情報はなかなか見つかりません。

 

 

 

「アミノ酸」は他にもたくさんあるので、「他のアミノ酸」の性質はどうなんだろう?という疑問も残ります。

 

 

 

 

また「含硫アミノ酸の酸によって、どこが酸性化するのか」も曖昧でした。

 

 

 

 

「酸性食品」が体に与える影響について答えを出すつもりでしたが、調べてみると、情報の質がイマイチなので、結論は保留にすると前回お話しました。

 

 

 

酸性食品とアルカリ性食品の定義と影響について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

「酸性食品は危険だ」と思っている人は多いので、本記事では、別の視点から

 

 

 

 

本当に「動物性タンパク質」の大量摂取が原因で、それに多く含まれている「含硫アミノ酸」によって血液が酸性化して、「骨粗鬆症」やその他の慢性疾患になるのか?

 

 

 

 

...を考察します。

 

 

 

 

こんな時は結果を見るのが一番です。

 

 

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タンパク質の大量摂取で骨粗鬆症になるという話は本当なのか?

 

 

「含硫アミノ酸」を多く含む動物性のたんぱく質をたくさん摂取して、その結果どうなるか...という現実をみてみます。

 

 

 

 

以下の江部医師の記事が参考になります。

 

 

『ドクター江部の糖尿病徒然日記 高タンパク食とカルシウム』より引用

 

 

今回は、高タンパク食と骨粗鬆症の問題です。

 

 

1968年にWachman and Bernsteinが「内因性酸仮説」において、『高タンパク食を摂取すると、タンパク質代謝によって作られた酸を緩衝するために骨のカルシウムが利用されるため、骨粗鬆症になりやすく尿中のカルシウムも増加する』 と提唱しました。

 

 

あくまで仮説に過ぎず、証明された訳ではないのですが、かなり一人歩きしてしまいました。いろんなブログで、高タンパク食の害を説明しようとする時には、よくこの仮説が引用してあります。

 

 

まあ、世界中でこれを巡って、その後30年以上論争が続いてきました。実際、研究によってはこの仮説を支持するようなものもありました。

 

 

しかし、一方で高タンパク食が骨粗鬆症の予防や、大腿骨頭骨折予防に益があるという研究もたくさんありました。

 

 

こういった歴史的状況を背景に、この論争に決着をつけるような研究論文を今回発見しました。(*1 巻末の英文の文献です)

 

 

 

572人の女性と388 人の男性(55–92才)を4年間観察した研究です。

 

 

 

『食事中のタンパク質が、骨粗鬆症を予防するのか、障害するのか、過去の研究では両方あって、はっきりしない。それでこの研究を行った。

 

 

結果:動物性タンパク質は成人女性においては、骨の健康を守る役割がある。

 

 

一方、植物性タンパク質は、骨カルシウム量には両性で無関係である。

 

 

結論:動物性タンパク質の摂取量が多いほど、少なくとも成人女性では、統計的に有意差をもって、骨の健康に役立つ』

 

 

他の研究者の42の論文にこの論文が引用してあり、評価が高いことを示しています。

 

 

私の結論です。

 

 

女性では動物性タンパク質で骨粗鬆症が予防できる可能性が高まりました。男性では、予防できるかどうかわかりませんが、少なくとも骨粗鬆症の悪化は考えにくいです。

 

 

 

これはかなり古い情報ですが、随分昔から安全性が分かっていたようです。

 

 

 

次に、「動物性のタンパク質」に限ったわけではないのですが、プロテインの摂取で骨はもろくならないという話を紹介します。

 

 

 

 

プロテインの摂取と骨への影響

 

 

 

「プロテイン」とはタンパク質のことです。

 

 

 

プロテインは、動物性の「ホエイ・プロテイン」、「ガゼイン・プロテイン」と、植物性の「ソイ・プロテイン」があります(※他にもありますが、よく知られているのはこの3つです)。

 

 

 

 

『リハビリmemo プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう』より引用

 

 

プロテインやステーキなどの動物性タンパク質は消化される過程で酸を生成します。

この酸には体内のカルシウムを尿中に排泄する作用があります。

 

 

このようなメカニズムは2000年ごろから提唱され「酸性食仮説(The acid-ash diet hypothesis)」と呼ばれています。

 

 

2008年に報告されたメタアナリシスでは、酸性食の量とカルシウムの排泄量が相関していることが示されました(Fenton TR, 2008)。つまり酸性食を食べれば食べるほど、カルシウムが排泄されてしまう可能性が示唆されているのです。

 

 

 

酸によってカルシウムが排泄されると、骨の形成と吸収のバランスが崩れ、骨がもろくなります。これがタンパク質を取りすぎると骨がもろくなると言われる根拠になっています。

 

 

 

そこで議論になったのが、動物性タンパク質のひとつである乳清タンパク質からつくられるプロテインによる骨への影響です。プロテインによる高タンパク質の摂取が骨の形成を妨げるという意見があったのです。

 

 

 

このような背景から、サウスダコタ州立大学のバラードらは、6ヶ月間のプロテイン摂取による骨への影響について検証しました。

 

 

 

バラードらはトレーニング経験のない男女を被験者として、プロテインによるタンパク質補給を行うグループと同じカロリーの炭水化物を摂取するグループに分けました。プロテインを補給するグループは、通常の食事に加えて、42gのタンパク質(ホエイプロテイン)を1日2回摂取しました。

 

 

 

6ヶ月間、プロテインによるタンパク質摂取を行い、その前後で骨形成マーカーであるIGF-1が計測されました。

 

 

 

その結果は、これまでの仮説を覆すものでした。プロテインを摂取したグループは炭水化物を摂取したグループよりもIGF-1の値が有意に高くなることが示されたのです。

 

 

 

IGF-1が高くなるということは、骨形成が促進されたことを意味します。プロテインによるタンパク質の過剰摂取が骨の形成を妨げないことが示唆されたのです。

 

 

 

一部しか紹介していないので、続きは引用元を読んで下さい。

 

 

 

 

ホエイプロテインは「含硫アミノ酸」がしっかり含まれていますが、骨は脆くなりませんでした。

 

 

 

 

...ということは、やはりタンパク質の過剰摂取による酸によって、骨からカルシウムは過剰に溶けないようです。

 

 

 

 

どういうことでしょうか。

 

 

 

「含硫アミノ酸」によって生じる酸が大したことないのかもしれませんし、酸性化したのが血液ではなく尿だから...なのかもしれません。

 

 

 

 

真相は分かりませんが、結果を知ると、言われている程心配する必要がないことが分かります。

 

 

 

 

これは骨についてですが、この他にも、タンパク質をたくさん摂取すると体に負担がかかる...とよく言われています。

 

 

 

 

『PHYSIQUE ONLINE 1年間毎日 高タンパク質食を摂取すると、、、 NSCAカンファレンス』より引用

 

 

運動生理学やスポーツ栄養学において炭水化物の研究は多くされてきているのに対して、、『高タンパクの過剰摂取』について研究をしているのは、Jose Antonio氏と他にもう一人、世界で2人しか居ないそうです。

 

 

 

Jose Antonio氏は「最近、ソーシャルメディアが発達してきて、その中で何の検証もなく正しい知識も持たずに、タンパク質が腎臓に悪いだとか、クレアチンを飲むと痙攣を引き起こす、腎臓にも悪いなどと流す人達が沢山います。

 

 

 

また何も知らない素人がそういう記事を書き発信しているので、きちんと研究して発信している情報を覆い隠してしまっています。なぜならそのような研究をベースにした情報はとても少ないからです。

 

 

 

国際スポーツ栄養学会(ISSN)では、栄養の真実を伝えるべく力を尽くしています。そういう誤解に惑わされないで下さい。

 

 

高タンパク質食を1年以上続けても有害ではなく、むしろ主な栄養素としてタンパク質を考えるべきであると考えます。」と語ります。

 

 

(中略)

 

 

Jose Antonio氏の研究は、アメリカでアジア人を含む様々な人種を用いて実験や検証をされています。

 

 

 

日本人だから、タンパク質の量は少ない方が良いという理由は思い浮かばないとのことでした。

 

 

体を鍛えている方々は特に、1日体重1kgあたり3gのタンパク質摂取を目安に体づくりを目指してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

実験や検証は大事ですね。

 

 

 

 

 

さて、「酸性食品」という分類のせいで、「含硫アミノ酸」に対して、悪いイメージを持ってしまった人もいるかもしれません。

 

 

 

 

だとしたら、もったないです。

 

 

 

 

「含硫アミノ酸」についての情報は少ないですが、分かっているだけでも、かなり重要な栄養素なので、一応メリットも紹介しておきます。

 

 

 

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含硫アミノ酸の働き

 

 

 

「含硫アミノ酸」である、「メチオニン」や「システイン」を分解して生じた酸が酸性化の原因だ

 

 

 

...等と言われると、これらは体に悪い物質のような気がします。しかし、この「含硫アミノ酸」には重要な働きがあるのです。

 

 

 

 

『整体&ピラティス【PEFORMER 逗子院】ウオノメを根本的になおすには』より引用

 

 

ウオノメは、皮膚の結合組織の異常です。

 

 

一般に、結合組織の構成物質は、タンパク質コラーゲン、粘質多糖体コンドロイチン硫酸、同じくヒアルロン酸などです。

 

 

 

コンドロイチン硫酸など多糖体の生合成には、ビタミンAが関わっています。ですから、ビタミンAが不足すると、コンドロイチン硫酸が不十分になるはずです。

 

 

ウオノメは、たぶん、卵もバターも嫌いな人に、できやすいでしょう。

 

 

卵は酸性食品だからよくない、肉もそうだ、などという話をする人がいます。お互い何を食べようと自由なのですから、卵に難癖をつけてこれに手を出さない人がいて、一向に差し支えありません。しかし、この点について一言しておきます。

 

 

卵を酸性食品として排斥する根拠は、それがイオウを含んでいるために、硫酸をつくることにおかれているようです。

 

 

私たちが、口に入れる栄養物質のうち、イオウの給源として重要なものは含硫アミノ酸です。これにはメチオニンとシステインの二つのアミノ酸があって、前者は必須アミノ酸です。

 

 

システインはタンパク質に含まれているわけですが、メチオニンからもつくられます。

 

 

卵は含硫アミノ酸に富むがゆえに、酸性食品の汚名を着せられているわけです。

 

 

 

しかし、含硫アミノ酸がなくては、結合組織を構成するコンドロイチン硫酸がつくれず、結局、少なくとも粘膜や骨などに弱点があらわれることを免れません。

 

 

 

そうかといって、含硫アミノ酸を大量にとればとるだけ、結合組織が強くなる、というものでもありません。

 

 

 

要は、必要な量の含硫アミノ酸が、果たして摂れているかどうか、の問題です。栄養学者の常識として、日本人の食習慣では、含硫アミノ酸が不足しています。

 

 

 

レモンの防カビ剤OPP(オルト・フェニール・フェノール)が有害添加物として告発されていましたが、このようなフェノール類は硫酸との結合によって解毒されます。この「硫酸抱合」にビタミンAが一役買っていることを付け加えておきます。

 

 

 

保存料や色素のうちには、酸化されてフェノールになるものが多いです。これは、ビタミンAの媒介によって硫酸と結合し、無害の物質として排出されます。

 

 

 

システインが重金属と結合してそれを排出し、遊離基を補足して突然変異を防止し、酸化して活性を失ったビタミンEを回復させることなども、見逃せない現象です。

 

 

 

 

日本人の食習慣は、「含硫アミノ酸」が不足している...とありますが、その通りのようです。

 

 

 

『精神科医こてつ名誉院長のブログ 三石理論 タンパク質論』より引用

 

 

含硫アミノ酸は、とりわけ不足しがちなアミノ酸である。

 

 

 

人間の要求にこたえるだけの量の含硫アミノ酸をもつ食品は、卵と鶏肉だけである。

 

 

といっても、鶏肉は全くすれすれ、卵は50%程度の余剰をもっている。

 

 

 

「卵」の項では、私は強く卵をおしたつもりである。その根拠は、卵がありあまる含硫アミノ酸をもつことにあった。卵をおいてほかには、このような食品はないのである。

 

 

われわれになじみのある食品、すなわち、米、小麦、豚肉、牛肉、牛乳、ジャガイモ、トウモロコシ、うどん、そば、チーズのどれを見ても、含硫アミノ酸が不足している。

 

 

ここに卵をまぜれば、これらの食品の含硫アミノ酸不足が補われ、その総タンパクのプロテインスコアーは向上することになる。卵を敬遠することは、少なくともタンパク質の利用率に着目する場合、まちがいなく損である。

 

 

 

 

次は、「メチオニン」と「システイン」のそれぞれのメリットについてお話します。

 

 

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メチオニンとシステインの働き

 

 

 

メチオニンのメリット

 

 

 

「メチオニン」は、自分で合成する事ができないので、食品から摂らなければならない「必須アミノ酸」の一つです。

 

 

 

『アスリートのための最新栄養学(上)~三大栄養素編 / 著者:山本義徳』より引用

 

 

〇メチオニン

 

 

メチオニンはシステインと同じように「硫黄」を含むため、「含硫アミノ酸」と呼ばれます。

 

 

またタンパク質の構造のところで紹介した通り、「開始アミノ酸」でもあります。

 

 

メチオニンは体内でシステインになるほか、カルニチンやタウリンを合成するのにも必要となります。

 

 

メチオニンは「抗脂肪肝栄養素」でもあり、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぎます。(※206)

 

 

またアセトアミノフェン中毒による肝障害の予防にも役立つようです。(※207)

 

 

ここでは詳しく言及しませんが、メチオニンのもっとも重要な機能は「メチル化」です。メチル化というのは様々な物質にメチル基を提供するということで、アミノ酸やDNA、RNAなどをメチル化することは体内の代謝において非常に重要な役割を果たします。

 

 

メチオニンはSアデノシルメチオニン(SAMe)となることで、メチル基供与体(メチルドナー)となります。

 

 

(173~174p)

 

 

「カルニチン」とは、脂肪をエネルギーに変換する時に必要な栄養素です。

 

 

「メチオニン」が多く含まれている食品は、黒マグロ、鶏むね肉、豚ロース...等です。

 

 

働きをまとめます。

 

 

  • 開始アミノ酸

 

  • カルニチンやタウリンの合成に関わる

 

  • 抗脂肪肝栄養素

 

  • メチル化

 

 

 

システインのメリット

 

 

 

「システイン」は、「メチオニン」から合成できる「非必須アミノ酸」です。

 

 

 

その為、「メチオニン」が不足すれば、「システイン」も不足する事になります。

 

 

 

『アスリートのための最新栄養学(上)~三大栄養素編 / 著者:山本義徳』より引用

 

 

〇システイン

 

 

次にシステインです。この含硫アミノ酸はホエイプロテインのメリットとしてこれまで何度か言及してきました。

 

 

なおシステインが2分子結合するとシスチンになります。

 

 

血漿中のシステイン量が全身のタンパク質代謝の制御剤となっている可能性があり、血漿中に存在する非必須アミノ酸の量は、肝臓におけるシステイン(とシスチン)の硫酸塩への異化を通じて制御されているようです。

 

 

アミノ酸が分解されて尿素が産生されると、血漿中アミノ酸レベルが低下し、そして異化反応が起こります。

 

 

異化によりシステイン(とシスチン)が放出され、それをシグナルとして肝臓での尿素産生がダウンレギュレート(低下)されるようです。

 

 

特に癌のように異化によって筋肉が減る場合、システインがそれを防ぐ可能性があります。(※219、※220)

 

 

またシステインの効果で有名なのが美白作用です。これはチロシナーゼという酵素を阻害して、チロシンからメラニン色素がつくられるのを邪魔する作用を持っています。(※221)

 

 

国内ではシステインは「医薬部外品」となっており。美白の為のシステイン摂取量としては1日に240mg程度となっています。

 

 

しかしホエイプロテインを1日に100gも飲めば、その中に含まれるシステインは何と3300mgにもなります。ホエイを飲めば美白にも良いということです。

 

 

また前述のとおり、システインにはSH基(チオール基)があり、重金属の解毒などを受け持ちます。

 

 

(175~176p)

 

 

 

重金属の解毒については、こちらにも詳しく書かれています。

 

 

 

『精神科医こてつ名誉院長のブログ 三石理論 タンパク質論』より引用

 

 

現代の特性として、ストレスのほかに汚染物質がある。

 

 

有害な化学物質の処理をひきうけるのは主として肝臓だが、これの機能を保たせるためにはタンパク質が十分になければならない。

 

 

薬物代謝に必要なニコチン酸(ナイアシン、B3)は、タンパク質に含まれるトリプトファンから誘導される。

 

 

 

公害時代には高タンパク食を、といって過言でないはずだ。

 

 

公害といえば、有機水銀、六価クロム、鉛などが思いおこされるだろう。

 

 

これらの重金属は、システインという含硫アミノ酸につかまって、毛や爪にはいったり、尿に捨てられたりする。含硫アミノ酸をふくむタンパク質は、重金属公害には重要な役割をもっている。(三石巌、全業績ー12、より)

 

 

 

こうして有害物質から守ってくれているわけです。

 

 

 

システインは、タンパク質の立体構造を保つ役わりがあります。

 

 

 

 

髪や爪や肌の合成にも関わっていたり、「タウリン」や「補酵素CoA」の成分にもなります。

 

 

 

また、飲酒によって増えた「アセトアルデヒド」を代謝する時や、疲弊した目を修復する時に消費されます。なので、消費しやすいアミノ酸です。

 

 

 

働きをまとめます。

 

 

 

  • タンパク質の立体構造を保つ

 

  • タウリンや補酵素CoAの成分

 

  • 髪、爪、肌の合成

 

  • 美白作用

 

  • 重金属の解毒

 

  • アセトアルデヒドの代謝に使用

 

  • 目の修復に使用

 

 

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酸性食品の問題

 

 

 

「含硫アミノ酸」の働きを知ると、「酸性食品」である事を理由に避けるのは、マイナスだという事が分かります。

 

 

 

ここまで、「酸性食品によって血液が酸性化する」という説について、「手に入る情報」や、「現実に起こる結果」を元に考えてきました。

 

 

 

 

「動物性タンパク質の過剰摂取によって、骨が脆くなっていない事実」から考えると、血液が酸性化しているとは考えにくいです。

 

 

 

していたら、本当に骨が溶けると思います。

 

 

 

 

しかし、分からない事もあるので、分かり次第書き足していきます。

 

 

 

 

「酸性食品によって酸性化する」という話には、2通りありました。

 

 

 

  • 酸性食品を食べると血液が酸性化する

 

 

 

  • 酸性食品を食べると尿が酸性化する

 

 

 

 

前者は答えが見えたので、

 

 

 

次からは後者、高尿酸血症、痛風関連の情報にある「尿をアルカリ化させない食品を摂取しましょう(つまり酸性食品を避けましょう)」...という話に焦点を当てます。

 

 

 

 

主張している事は似ていますが、内容は別物です。

 

 

 

 

この説が問題としている「尿が酸性化した場合の問題点」は、「尿酸 にょうさん」が排泄されにくくなる事です。

 

 

 

「尿酸」は名前が紛らわしいので、「尿のpH」と混同してしまいそうですが違います。

 

 

 

 

「尿酸」は、「プリン体」を肝臓で分解して最終的にできた物質です。なので、一般的に「ゴミ」とか「燃えカス」と定義されている事が多いです。

 

 

 

 

 

尿酸・・・プリン体の最終代謝産物(燃えカス)

 

 

 

 

「プリン体」は、食べ物から2~3割摂取しますが、体内で7~8割作られます。

 

 

 

 

「尿酸」は腎臓に運ばれて、再吸収され、尿として排泄されます。

 

 

 

ただし、尿のpHが酸性だと溶けにくい性質があるので、尿が酸性だと排出されにくくなります。

 

 

 

「尿酸」が排泄されなくなると、血中の尿酸の濃度が上がり、それが慢性化すると痛風の原因になる...といった流れになります。

 

 

 

 

 

 

尿を酸性化させる食べ物(肉等)の過剰摂取

 

 

尿の酸性化

 

 

尿酸(プリン体の最終代謝産物)が排泄されにくくなる

 

 

血液中の尿酸値が高くなる(高尿酸血症)

 

 

高尿酸血症が続いて、尿酸が結晶化すると痛風になる

 

 

 

 

 

ちなみに「尿酸」の値は、血液検査で測れます。

 

 

 

 

「肉の過剰摂取による酸性化」を追っていくと、血液ドロドロや、骨粗鬆症の他に、様々な不安要素がみつかります。「尿酸」の問題もその一つです。

 

 

 

なので、次回はこの問題に焦点を当てます。

 

 

高尿酸血症の原因と問題について分かりやすく説明してみたへ続く

 

 

 

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