この春で糖質制限を始めてからまる3年になりました。
糖質制限によって体質が改善して、様々な不調が改善しましたが、花粉症もその一つです。
これは、最初の年に治りました。
ちなみに、私の花粉症はスギではなく、9~10月頃のブタクサでした。これが半年も経たないうちに治ったのです。
その年だけではなく、翌年も、その翌年も全く花粉症にはなりませんでした。
完治です。
それまでも健康に気をつけていましたが、何をやっても改善しなかったので嬉しかったです。
でも「糖質制限で花粉症が治った」という話はわりとよく聞く話です。
完治する場合もあれば、症状が軽くなる場合もあります。それは、糖質をどれだけ制限したか・・・にもよるでしょう。
私は、1日の糖質量が10g以下なので、制限としては厳しい方です。これで完治しましたが、もし制限が緩かったらどうなっていたか分かりません。
こちらの記事では、「ブタクサの花粉症が治った」という話はしましたが、「何故、糖質制限をすると花粉症が改善するのか」・・・というメカニズムについては追求していませんでした。
なので今回は、花粉症を始めとしたアレルギーが何故糖質制限で治るのか、そして、花粉症を改善する為に必要な栄養の話をします。
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アレルギーは根本的な原因を取り除いて完治させることを目指すべきである
花粉を避けたり、症状を抑えたりする対策が人気です。
しかし、将来的な事を考えると、原因を枝葉の物質に求めてそれを叩くのではなく、本質を理解し改善するという発想が大事です。
「花粉症」等、なんらかのアレルギー症状がある人は、別のアレルギーにもなりやすいです。
それは、アレルギー物質は異なっても「アレルギー反応のメカニズム」は同じだからです。
「今は花粉症だけ」・・・という人も、アレルギーになる土壌が体の中に整っているわけですから、別のアレルギー予備軍と言えます。
つまり、不健康です。
その為、アレルギーが起こる本質的な問題を解決していくことが重要なのです。
目に見えない小さい異物を避けようとしたり、クスリで一つ一つを叩くより、効率もいいですし、無駄な時間やお金を使わなくて済みます。
それに、一生懸命異物を避けたところで、それは本当の原因ではありません。
花粉症の本当の原因は花粉ではない
花粉は「原因」ではなく「キッカケ」です。
花粉が原因だと過程した場合、辻褄の合わない事がでてきます。
まず、その事を表した話を紹介します。
『アレルギーの9割は腸で治る クスリに頼らない免疫力のつくり方 / 著者:藤田紘一郎』より引用
―スギ花粉は昔のほうが多かった!
スギをはじめヒノキ、ブタクサ等さまざまな植物の花粉がアレルゲンとなって、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどを起こす花粉症は、どんどん低年齢化が進んでいます。
その背景には、大気汚染による免疫増強因子の増加や、都市化および住環境の変化、スギの植生・花粉飛散量の増加など、さまざまな因子が関与していると言われてきました。
でも本当にそうでしょうか。
大気汚染はフィルターなどの技術のない昔のほうがひどく、スギ花粉だって昔から飛んでいます。
その頃に花粉症になる人はほとんどいなかったのですから、これらの理由は少し説得力に欠けます。
私は回虫をはじめとする「寄生虫感染率が急減したこと」が大きな要因だと考えています。
私が子どものときは、みんなスギ花粉まみれでした。
スギ鉄砲といって、竹筒でスギの実をパチンと撃つ遊びのために、花粉でまっ黄色になりながらスギの実をたくさん拾い集めたものです。
女の子に「金髪にしてあげるよ」と言って、花粉を髪の毛いっぱい塗ってあげたこともあります。
女の子にモテたい一心で編み出した遊びですが、女の子にも非常に喜ばれました。
私たちの時代は、誰も彼もそんなふうにスギ花粉まみれでしたが、子供たちは誰も花粉症にはなりませんでした。
(49p~51p)
もし原因が花粉なら、昔の子供達の方が花粉症が多いはずですが、花粉症の歴史は浅く、日本で報告されたのは1961年だそうです。
ちなみに、ティッシュペーパーが開発されたのは第一次大戦中です。アメリカで一般向けに販売されたのは1924年、日本では1953年に発売が開始されています。
ティシュペーパーがない時代に花粉症があったら大変だったでしょうね...。
花粉が原因ではないとしたら、本当の原因は何なのか...
次はその事についてお話します。
花粉症の原因は栄養失調
糖質制限で花粉症が治ったという話をしましたが、治るには理由があります。
アレルギーを引き起こす物質である「抗原(花粉)」はキッカケ、花粉症を始めとしたアレルギーの本当の原因は「質的な栄養失調」です。
「質的な栄養失調」とは、以下のような状態を指します。
糖質過多・タンパク質不足・脂質不足・ビタミン不足・ミネラル不足
「栄養はバランスが大事」・・・と言って、「食事バランスガイド」をお手本に食べると必ずこうなります。
ほとんどの人が質的な栄養失調ですが、
中でも特にいけないのが糖質過多です。
「バランスの良い食事」では、穀物や野菜の摂取量が多めになります。
意識していない人も多いと思いますが、普通にご飯と和食のおかずを3食食べている人は、1日の糖質量が200g近くになります。
ちなみに糖質制限をする前の私は、230~260gの糖質を摂っていました(お菓子ばっかり、菓子パンばっかり...という暴飲暴食をしていたわけではありません。ご飯に野菜を中心としたバランスの良いメニューを食べていてこうなりました)。
しかし、1日に必要な糖質量はごくわずかです。200gはとんでもないです。
このような食生活は、動物食性動物である人間の体には負担が大きすぎます。
これだけ沢山の糖質を摂ったら、体の中で色々と問題が生じます。
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血糖値の仕組み
糖質はどのようにしてアレルギーの原因になるか説明していきます。
その為には「血糖値を調節する仕組み」を知らなくてはなりません。
血糖値は「血液中のブドウ糖の濃度」のことで、これを調節しているのが「上がった血糖値を下げるホルモン」と、「下がった血糖値を上げるホルモン」です。
- 血糖値を下げるホルモン
- 血糖値を上げるホルモン
血糖値を下げるホルモンは「インスリン」です。
「膵臓」の「ランゲルハンス島」の「β細胞」から分泌されます。
インスリンは、少量が常に分泌されています。これを「基礎分泌」と言います。
「基礎分泌」は、生命の維持に必要です。
そして、食事等で血糖値が上がった場合は、さらに追加で分泌されます。これを「追加分泌」と言います。
「追加分泌」は、多い程有害です。病気の原因になるので、「追加分泌」を出さないのが健康的です。
血糖値を下げるホルモンは、「インスリン」だけです。
一方、血糖値を上げるホルモンは数種類あります。以下が血糖値を上げるホルモンとそれが作られる場所です。
- グルカゴン(膵臓のランゲルハンス島・a細胞)
- 甲状腺ホルモン(甲状腺)
- 成長ホルモン(脳下垂体)
- アドレナリン(副腎髄質)
- コルチゾール(副腎皮質)
人間以外の生物もこのように「血糖値を下げるホルモン:1」に対して「上げるホルモン:複数」です。
生物は血糖値を下げることは得意ではないということです。
『炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】 植物vs.ヒトの全人類史 / 著者:夏井睦』より引用
生物の体は、多数のホルモンが生体機能を調節することで恒常性を維持しているが、特徴的なのは、拮抗ホルモンが必ず存在することだ。
タンパク質でいえば分解ホルモンと合成ホルモンの両方があり、またそれぞれに、1種類ではなく複数のホルモン群が機能している。
拮抗ホルモンが存在する理由は、一つの機能が暴走しないためのセーフティーネットであり、また、同じ機能のホルモンが複数存在する理由は、一つのホルモンに異常が起きても機能がストップしないためのバックアップシステムだ。
ところが、血糖調節(降下)に関連するホルモンだけが、この原則から外れていて、バックアップシステムが存在しないのだ。
血糖を上昇させるホルモンにはグルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、甲状腺ホルモン、成長ホルモンの5種類が存在し、脳が血糖値低下を感知すると、副腎、膵臓、下垂体、甲状腺に働きかけ、副腎はアドレナリンとコルチゾールを、膵臓はグルカゴンを、下垂体は成長ホルモンを、そして甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌し、血糖値をすばやく正常値に戻す。
つまり、5種類のホルモン分泌が全てストップでもしない限り、低血糖状態が続くことはない。
低血糖に対してはまさに鉄壁の備えである。
だが、高血糖に対する対策は超手薄だ。
何しろ、ホルモンは「インスリン」たった1つしかないのだ(これはヒトだけでなく他の生物でも同様)。
つまり、血糖降下機能に関してはバックアップシステムがなく、もしインスリン分泌に異常が起きたら、血糖値を下げる手段はないのである。
あなたが天地創造の神なら、こんな間抜けで脆弱な生物を創るだろうか。
これは前著でも書いたが、この血糖調節ホルモン数のアンバランスぶりをたとえていえば、アクセルが5つあるのにブレーキは1つしかない車みたいなものである。
このような車を運転する時、あなたはブレーキを踏みまくるだろうか?
しないはずだ。
1つしかないブレーキが壊れたら、車を止める手段がなくなるからだ。
ヒトやペットが容易に糖尿病になるのは、1つしかないブレーキを踏みまくっているからに他ならない。
それでは、血糖を下げるホルモンは1つしかなく、高血糖という危機的状況に対する備えがお粗末なのはなぜか。考えられうる理由は1つしかない。
自然界では血糖値が低下することはあっても、血糖が上昇することはありえない状況だからだ。
だから生命体は、起こりうる低血糖を予測して、鉄壁の「血糖上昇システム」を予め組み込んでおいたが、一方、血糖の上昇は絶対に起こらない現象なので、「血糖降下システム」は準備しなかったのだ。
沖縄の住宅に暖房設備がなく、アラスカの住宅にクーラーがないのと同じだ。
(65~67p)
1つのブレーキ(インスリン)に、
5つのアクセル(グルカゴン、甲状腺ホルモン、成長ホルモン、アドレナリン、コルチゾール)。
アレルギーは、このうちの「コルチゾール」が出なくなることが影響しています。
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血糖値を上げるコルチゾールとは
「コルチゾール」の別名は、「ヒドロコルチゾン」です。
このコルチゾールは、「副腎皮質 ふくじんひしつ」から分泌されます。
その場所ですが、まず腎臓があります。
で、その上にある小さいのが「副腎」です。
「副腎」は、ホルモンを分泌する器官の1つです。
「被膜」の中の構造は、外側の「副腎皮質 ふくじんひしつ」と、内側の「副腎髄質 ふくじんずいしつ」の2層になっています。
そして、外側の「副腎皮質」の構造は3層です。
外側から「球状層 きゅうじょうそう」、「束状層 そくじょうそう」、「網状層 もうじょうそう」と言います。
コルチゾールは、「束状層」から分泌されます。
ちなみに、血糖値を上げるホルモンである「アドレナリン」は「髄質」から分泌されます。
そして、コルチゾールの働きを一部紹介します。
- 糖新生(糖質以外の物質からブドウ糖を合成する)
- タンパク質代謝
- 脂質代謝
- 抗炎症作用
- 神経系に作用する
このうちの「抗炎症作用」に注目して下さい。
糖質が原因でアレルギーになる
糖質を摂取すると血糖値が上がります。
まず上がりすぎた血糖値を下げるために「インスリン」が分泌されます。
インスリンが出て血糖値が下がるのはいいですが、下がりすぎた血糖値を上げなければいけないので(下がりすぎの方が危険)、その為のホルモンが分泌されます。
当然、「コルチゾール」も分泌されます。
上がった血糖値を下げるために、過剰にインスリンが分泌されると「膵臓」が疲弊することはよく知られています。
同じように、下がった血糖値を上げる為に、過剰にコルチゾールが分泌されると「副腎」も疲弊します。
日常的に糖質を摂取する人はこれの繰り返しです。主食を食べる人は1日3回です。
その結果、「コルチゾール」が出なくなります。
「コルチゾール」には抗炎症作用があるので、これが出なくなるとアレルギー物質に対応できなくなります。
対策は、糖質を制限して副腎を疲れさせない事です。
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副腎の疲労と免疫システムの関係
副腎が疲労するのは、糖質だけではなくストレスも関係しています。
副腎が疲労した場合、免疫システムに与える影響が以下の記事に分かりやすく書かれています。
『病気の治療所 副腎疲労症候群とアレルギー疾患の関係』より引用
アレルギー症状がある人は副腎が弱い
上記のことをもう少し詳しく述べていきます。
アレルギー症状がおこるメカニズムは、脳が大きく関与しています。体に異物が侵入してきたと判断した際に、脳は、「ヒスタミンなど異物に攻撃を仕掛ける物質」を放出するように命令します。
特に、過去に病気になったり、過度のストレスを受けたりした人は、副腎が弱り体内が臆病になっているため、体を異物から守るためにヒスタミンなどの物質が過剰に放出されます。
ヒスタミンなどが放出されると、異物を処理する際に炎症反応がでます。このことを一般的にアレルギー症状といいます。
ここでヒスタミンについて簡単に説明します。
①動物の細胞内に広く存在する化学物質である
②普段は細胞内でおとなしくしているが、アレルゲンや長期にわたる薬の服用により活性化する
③血管を拡張させ、アレルゲンに対応する白血球などを患部に集めやすくする
④ヒスタミンの作用により、白血球はアレルゲンを攻撃することで炎症症状がでる
このように、異物が体内に入ってきた際に、脳の命令により放出される物質がヒスタミンです。
ただヒスタミンが過剰に活性化されるとアレルギー症状の原因となります。
副腎疲労がさらに副腎を疲弊さす
アレルギー症状がでる原因の1つに、ヒスタミンが関係することはお伝えしました。
そのヒスタミンの放出量は、副腎の疲弊の度合いと関係します。
副腎が疲弊していると体は臆病になるため、必要以上のヒスタミンを放出し、アレルゲンから体を守ろうとします。
しかし、ヒスタミンが多く放出されると炎症反応が強くでます。
そこで、ヒスタミンの放出量を調整しているのが、副腎が造るコルチゾールです。
皮肉にも副腎が弱るとヒスタミンが多く放出され、またそのヒスタミンの量を調節するために副腎がコルチゾールを造らねばならず、副腎は更に疲弊してしまいます。
そして、このような状態が続くと副腎が造るコルチゾールの濃度・質が低下してしまい、ヒスタミンの分泌量をコントロールできなくなります。
そして、ヒスタミンが過剰に放出されてしまい、アレルギー症状を抑えられなくなります。
以下は、副腎と「自己免疫疾患」の関係についてですが、「アレルギー」と同じように免疫システムの異常で起こる疾患なので、アレルギーと共通する部分もあります。
『病気の治療所 副腎疲労症候群と自己免疫疾患の関係』より引用
副腎が造るコルチゾールの濃度・質が低下すると、白血球に属するリンパ球やナチュラルキラー(NK)、またはマクロファージなどの異物と戦う物質の働きをコントロールできなくなります。
その結果、免疫が過剰になったり低下したりします。
免疫のコントロールができなくなることから、慢性の炎症症状が続いたり自己免疫疾になったりすることがあります。
ここでは、副腎疲労症候群と自己免疫疾患について述べていきますが、その前に副腎疲労症候群と「慢性の炎症体質」の関係を先にお読みください。
悪さをしない細菌・ウイルスも攻撃してしまう
副腎が健康であれば、白血球は体に宿っている細菌・ウイルスに対し一定の許容量を設定しています。
例えば「ある細菌が5000匹に増えたら攻撃しよう」とか「あるウイルスが30000匹に増えたら攻撃しよう」など、設定以上に細菌・ウイルスが増えないか監視をして、数を安定化させる働きをしています。
しかし、副腎疲労症候群になると、白血球の働きをコントロールすることが難しくなります。その結果、体を守ろうという働きが強まり、細菌・ウイルスに対して過剰な攻撃を仕掛けてしまいます。
上記したように、「ある細菌が5000匹になったら攻撃しよう」という設定が狂いだし、例えば細菌が2500匹という少ない数にもかかわらず攻撃を開始します。
また、腸内細菌など体内のいたる場所に常在している細菌・ウイルスは、通常は体に対して炎症を引き起こすような悪さをしません。
しかし、副腎が弱って白血球のコントロールが乱れると、その常在菌に対しても攻撃を仕掛けてしまいます。
その証拠に、最近特に増えている自己免疫疾患に潰瘍性大腸炎があります。
この症状は過剰になった白血球が腸内に宿っている細菌・ウイルスを攻撃してしまうことで発症します。
(中略)
最近、自己免疫疾患が急増しています
私は長い間、副腎疲労症候群を診てきましたが、最近特に多い症状が潰瘍性大腸炎です。その他にも、原因不明の関節炎や線維筋痛症(せんいきんつうしょう)があります。
潰瘍性大腸炎では、大腸に常在する腸内細菌を白血球が敵と勘違いして、攻撃を仕掛けてしまいます。
そのことにより、正常な腸壁の細胞に傷がつき、出血を伴います。人の体の免疫を担う白血球の約70%は、腸に存在しているといわれています。
「腸管免疫説」を唱えている方々は、「免疫の中心は腸である。腸をきれいに! 腸内細菌がすべてである!」など、腸の大切さを訴えています。
しかし、免疫(白血球)70%が存在している腸になぜ、クローン病や潰瘍性大腸炎の病気が発症するのでしょうか?
免疫が強いなら、そのような病気には罹らないはずです。
しかし、上記したように、クローン病や潰瘍性大腸炎は増加の一途です。
なぜ、そうなるのかというと、免疫が強すぎ、過剰になっているからです。
しかし、そのことが分からず、世間では「免疫力を上げるサプリメント」や「免疫力を上がる食事法」など、免疫を上げましょう! の大合唱です。
免疫は下がり過ぎても上がり過ぎても健康は維持できません。
ちなみに、「腸管免疫説」を唱える人達は、「腸に悪いから動物性食品を控えろ」と言ったり、反対に、食物繊維が多いから野菜を食べるようにすすめてきます。
しかし、現在の野菜は品種改良されて糖度が高くなっています。
食物繊維を目的に野菜をバクバク食べると、確実に高血糖になってインスリン、コルチゾール等が大量に分泌されます。
元、野菜をたくさん食べていて糖質過多の症状があちこちに出ていたので断言します。
野菜には糖質が含まれているので、油断して食べると糖質の悪影響を受けます。
私はスーパー糖質制限で花粉症が治りましたが、それまではバランスの良い食事でした。内容は野菜多めに、肉よりも魚介類や甲殻類が多かったです。
食品添加物や遺伝子組み換え食品を避けたりしていたのですが、それでも花粉症が楽になったことはありませんでした。
野菜を食べていてもこれです。
糖質過多による副腎の疲弊から免疫システムはおかしくなります。
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花粉症対策はサプリメント
私は糖質制限だけで花粉症が完治したので問題はないのですが、世の中には糖質を制限できない人もいます。
ここからは、そんな人達がどうやったら花粉症の症状が楽になるかについて話をします。
方法は不足している栄養素をサプリで補う事です。
ただ、これは私が試していないので理論中心です。
花粉症の改善に有効的だと思われる栄養素がこちらです。
- タンパク質
- ビタミンD
- ビタミンA
- 亜鉛
理由を順番に説明していきます。
タンパク質
タンパク質は体の材料なので、これが少ないと、どんな健康法も効果が落ちます。
臓器だけでなく、「免疫細胞」もタンパク質でできています。
そして、化学反応を進める「酵素」もタンパク質です。
ビタミンやミネラルを摂取する前に、タンパク質をしっかり摂っている事が前提です。
ビタミンD
免疫システムに不可欠でアレルギーが劇的に改善する...と言われているのがこのビタミンDです。
ビタミンDには、免疫の過剰反応を抑える働きがあります。
最近、「ビタミンDのサプリメントで花粉症が治った」という話をネットや本等で見聞きする事が増えました。
私も花粉症があったら試してみたいですが、既に完治してしまったので試せません。
ビタミンDは、日光を浴びて自分の体で合成することができますし、食事からも摂取することができます。
しかし、疾患に効果がある程の量を毎日補うとなると大変です。なので、サプリメントからの摂取が圧倒的に効率が良いです。
成人男性は、1日に3000IU~5000IUのビタミンDを消費するそうです。
「IU アイユー」とは脂溶性のビタミンに用いられる単位です。現在は「μg マイクログラム」が使われています。
1μg = 40IU
以下のような注意点もあります。
『サーファーに花粉症はいない / 著者:斉藤糧三』より引用
ただし、次の3つの病態については、ビタミンD補充を注意すべきです。
・サルコイドーシスなどの肉芽腫性疾患(石灰化を助長するおそれあり慎重投与)
・リンパ腫、ライム病、腎臓病など高カルシウム血症をきたす疾病(血中カルシウム濃度の増大のおそれあり)
・ヒドロクロロチアジド(利尿剤)服用時(血中カルシウム濃度の増大のおそれあり)
(122~123p)
ビタミンA
「ビタミンD」を摂取する場合は、「ビタミンA」を意識して摂取すると良いです。
同時に使う事で効果が高まるからです。
『花粉症は1週間で治る! / 著者:溝口徹』より引用
ビタミンAはビタミンDの受容体に結合することが知られ、以前はビタミンDの作用を減弱させるのではないかと考えられていましたが、実際にはビタミンDとビタミンAを同時に使う事によって互いの効果を高め合うことがわかりました。
ビタミンAはビタミンDの受容体に結合...については以下に詳しく書いてあります。
『サーファーに花粉症はいない / 著者:斉藤糧三』より引用
ビタミンDは通常、脂肪や肝臓に備蓄され、血液中に放出されるのですが、充足していない場合、ビタミンD摂取後6時間くらいで血中濃度が下がってしまいます。
そのため、飲み始めは1回に4000IU摂取しても、数時間で鼻づまりが戻ってくるのでした。
「1日1万IU以下の摂取で異常があった報告はない」とあったので、1日2回4000IUずつ摂取しました。
1週間、2週間するうちにだんだん、“切れてきた”(血中濃度が低下した)時の症状が軽くなっていったのでした。
3週間くらいで、波がなくなったので、1日1回4000IUに減量しました。
ちょうどそのくらいの時期に、夜間、雨の自動車運転時に、車線などがとても見えにくくなることを自覚しました。
また、とても目が乾くという症状が現われました。
私は栄養療法を専門にしていたので、ビタミンA欠乏症による夜盲症と眼球乾燥症状とわかりました。
しかし、私はビタミンAはサプリメントから1日5000IU日常的に摂取していたので、欠乏ではなくて、ビタミンAとビタミンDの細胞が核の受容体を共有していることによる、相対的な欠乏と理解しました(これに関しては、充分に解明されておらず、現時点ではあくまで仮説です/124ページ「コラム7」参照)。
(19~21p)
ちなみに、そのコラムがこちら。
ビタミンD摂取時の相対的ビタミンA欠乏にご注意!
プロローグで私自信の経験としても述べましたが、ビタミンDのサプリメントを摂取すると、相対的なビタミンA欠乏症、具体的には夜に目が見えにくくなる夜盲症や、眼球結膜の乾燥(ドライアイ)の症状が出ることがあります。
ビタミンA欠乏の症状として、夜盲症は有名ですが、ドライアイはあまり知られていません。
ビタミンAは、皮膚や目の角膜などのターンオーバー(新陳代謝)に必須のビタミンで、欠乏すると上皮の機能低下が起こります。
目の場合は、眼球の乾燥感として自覚されます。
その他、ビタミンA欠乏で起こる身近な病気といえば、ニキビです。ニキビの中でも、いわゆる「白ニキビ」。ちゃんとした皮脂腺が形成されない。角質のターンオーバーが適切でない。これらが重なって皮脂腺がつまることで起こるニキビ。
その原因もビタミンA欠乏です。
また、目の中の遇角で房水の通りが悪くなることで、眼圧が上がるのが緑内障ですが、ビタミンA欠乏による遇角機能の異常を指摘する医師もいます。
ところで、ビタミンAはニンジンなどに含まれるβカロテンから体内で合成できることになっているので、一般的には欠乏は起きないことになっています。
しかし実際は、βカロテンからビタミンAの合成がうまくできない体質の方がいることがわかっています。
またビタミンAを豊富に含有している食品は、レバーやウナギなど、あまり日常的に摂取されない食材なので、実はふだんの生活で気付かないうちにビタミンA欠乏になっていることは少なくありません。
しかし、この認識は一般的ではないので、市販のサプリメントにもβカロテンは入っているけれど、ビタミンAは入っていないことが、ほとんどです。
当時、私は自分の設計したサプリメントを摂っていて、1日5000IUのビタミンAを摂取していました。
ビタミンA欠乏になるはずはないので「なんで目が乾くのだろう?」と不思議に思いました。
ビタミンDの副作用を調べても、夜盲症やドライアイについては触れられていません。
実は脂溶性ビタミンであるビタミンAとビタミンDは、核内受容体といって、どちらも細胞の核の部分に直接届いて仕事をするスーパーファミリーと呼ばれていて、そのメッセージを受け取るところが共通です。
つまり、受容体(レセプター)が共通なのです。
その結果、ビタミンDが受容された分、ビタミンAがレセプターに受容してもらう機会が減って、相対的なビタミンA欠乏が起きてしまったのです。
受容体をコンビニのレジにたとえると、レジが1つのコンビニにビタミンDさんが列を作ってしまい、ビタミンAさんの会計が先送りされてしまったわけです。
ビタミンDサプリメントを摂取した場合、経験的にこの相対的ビタミンA欠乏症は1ヶ月ほどで緩和され、落ち着いていきます。
(124~125p)
亜鉛
亜鉛は免疫の働きを高めます。
- 免疫システムの主役である「白血球」を増殖する
- ビタミンAの利用効率を高め粘膜を丈夫にする
- 体内の炎症を抑制する働きがある
免疫システムにとって必要な亜鉛ですが、精子の生成に消費されるので、男性は不足しやすい栄養素です。
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一般的な花粉症対策のリスク
最後に薬で症状を抑える事のリスクについて触れておきます。
私は「ビタミンやミネラルはサプリメントで摂った方が良い」という話をよくするのですが、こう言うと、栄養は食事から摂るのが良いとか、副作用が心配...といった声がかえってきます。
でも多くの人が使っている薬の方がリスクがあります。
『病気の治療所 副腎疲労症候群と自己免疫疾患の関係』より引用
一般的に病院で処方される薬は、過剰になっている免疫(白血球)にアプローチするものです。
その薬の1つに、白血球の働きを抑え込むように作られたものがあります。いわゆるステロイド系のものです。ステロイド系の薬の特徴をまとめます
①感覚器官を麻痺させ、臓器・器官にはびこった異物の存在を脳に知らせない
②白血球の働きを抑制することにより、異物への攻撃を妨げる
③血管を異常収縮させ、ヒスタミンの放出を抑える
上記の作用で、ステロイド系の薬を使うと見事に炎症がおさまります。しかし、臓器・器官にはびこった細菌・ウイルス、または体外から侵入してきた化学物質などに作用しているものではありません。
攻撃側に停戦命令をだしているだけです。
しかし、ステロイド系の薬には副作用があるため、長期服用することに抵抗があります。
そこで、ある程度炎症症状が治まると薬の服用を中止します。
ここで、ステロイド系の薬の服用を中止した場合に、体内ではどのような現象が起こるのかをまとめてみます。
①薬を服用中は白血球の働きが抑制されていたが、服用を中止すると白血球の働きが過剰になる
②過剰なった白血球は、体内に増殖した細菌・ウイルスを以前にまして攻撃することにより、炎症症状がおこる
ステロイド系の薬は一種の麻薬です。
安易に使うと、その薬を止めるのにとても苦労をします。
しかし、現代医学では、軽い咳や花粉症、または軽い皮膚炎であっても簡単にステロイド系の薬を処方します。
その背景には「炎症を止めてほしい患者」と「炎症を止めないと悪評を言われるのを嫌がる医師」と双方の思惑があります。
「急性のネフローゼ」や「ヘルペスが眼内にはびこって失明の恐れがある」などの場合に、ステロイド系の薬を使うことには異論はありません。しかし、そのような病気になる背景の説明がないことに私は疑問を感じます。
花粉症の対策は、糖質を制限したり、サプリを使った方が効率よく安全だと思います。
もう1つ言っておくと、糖質によって血糖値が上がり「インスリン」が分泌された後、下がりすぎた血糖値を上げる為に「コルチゾール」などが分泌されます。
これらのホルモンに必要な主な材料は「アミノ酸」、補酵素の「ビタミンB群」、「亜鉛」、「マグネシウム」等です。
糖質を過剰に摂取すると、これらが減るので、たくさん合成しなければなりません。
そのたびに材料のタンパク質、ビタミン、ミネラルが消費される、不足するというわけです。
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