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試してみたらこうなった

虚弱体質や慢性疾患を改善させる為に必要な情報や心得について、体験記を交えながらお話します。

カテゴリー:食事
ビタミンやミネラルが不足した野菜や果物は味や調理にも影響していた

 

 

野菜や果物に含まれている栄養の変化を「数値」で比較してみたところ、確実に減っていました。

 

 

 

栄養が激減した野菜や果物、昔と現代の数値を比較してみた

 

 

 

 

しかし、「数値」は意図的に改竄される事があるので、

 

 

 

 

一応、別の視点からも、今と昔の野菜は栄養にどれほど変化があったのか…を分析してみることにします。

 

 

 

 

それは「味」「調理に与える影響」です。

 

 

 

 

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日本のリンゴやメロンを美味しいと感じるのは勘違いだった

 

 

 

「味」や「調理に与える影響」は、食材を語る上で重要な要素です。

 

 

 

 

 

ただし、料理が得意ではない私がそんな事を言っても説得力がありません。

 

 

 

 

そこで、パティシエの弓田享氏が、食材の栄養と味の関係について詳しく説明されているので、一部を紹介します。

 

 

 

『失われし食と日本人の尊厳 荒廃した日本の食と闘う鬼才パティシエが追い求めた「真実のおいしさ」/ 著者:弓田享』より引用

 

 

◎りんご

 

 

とてつもない大きさ。そして噛めば薄ら甘いだけの、香りも味もない水がほとばしり出て粗い繊維が残ります。

 

 

 

霜降り牛肉とまったく同じです(61ページ参照)。

 

 

 

正常なりんごは固めのもの、柔らかめのものも、すべてサラサラとしたきめの細かい崩れ方をします。線維がしっかりとつまっているからです。

 

 

 

日本のリンゴでも、私が子供の頃は滑らかな崩れ方でした。

 

 

 

フランスのものは今もそうです。

 

 

 

そして、しっかりと繊維の詰ったりんごは、果汁の香りは豊かで深く、切れ目のない深い甘みが恵みの秋を口中に知らせます。なんともいえない自然の季節を感じます。

 

 

でも今の日本のリンゴは何なのでしょう。図体だけは大きくて、木の根っこのようなガリガリの歯触り、無味乾燥、それしか表現が見つかりません。

 

 

まさに異常さの極みの果実なのです。

 

 

(中略)

 

 

そして年間30種類以上、異常なほどの量の農薬が、りんごの木を直接傷めつけます。

 

 

同時に畑の土を汚染し、土地の微生物群は壊滅的な状態となります。

 

 

 

微生物の正常な食物連鎖が消滅したためにミネラルを吸収できず、木は内からも傷みます。

 

 

その結果、正常な細胞分裂ができず、すかすかの繊維と薄っぺらな甘さの、栄養素の極めて乏しい木の根っこのような歯触りのりんごができてしまいます。

 

 

(47~48p)

 

 

 

 

 

次はマスクメロンです。

 

 

 

◎マスクメロン

 

 

あまりにも高価で異常ともいえる味のマスクメロン。

 

 

 

1個の鉢植えに1本の弦を伸ばし、1個のマスクメロンを作り上げる。これほど非生産的な栽培法はありません。

 

 

 

自然の摂理を無視することによって作られた、日本が世界に誇るというおろかさの極みの超集約農業の成果です。

 

 

 

自然の摂理に逆らって作り上げられたものに、豊かな栄養素などあるはずがありません。

 

 

これらのものを食べるごとに、私達の細胞もこれらの異常な産物の細胞と同じ状態に近づいていきます。

 

 

 

ただ糖度を上げるためだけのきわめて幅の狭いミネラルの肥料しか与えられていません。

 

 

 

舌に触れればまさに果肉が水のように崩れる、そしてにがみの混ざった不自然な甘さ、これはおいしさではありません。

 

 

水分をギリギリためておくだけの密度が極めて低く粗い繊維、これは植物の生理に反した栽培によって、果肉そのものが今まさに自壊しようとしている状態なのです。

 

 

(49p)

 

 

 

 

果物が好きな人や、育てている人にとっては面白くない意見でしょう。

 

 

 

 

でも、怒らずに冷静に読んでほしいのです。

 

 

 

 

私は昔、ケーキ屋に半年ほど勤めていたことがあるのですが、その店のシェフも食材をあちこちから取り寄せ、「あれが上手い」、「これは大したことない」…と、スタッフとよく語り合っていました。

 

 

 

 

こだわっているケーキ屋として地元では有名だったのですが、弓田氏のように「細胞レベル、植物が育つ背景を含めて考察している」…と思える発言をシェフの口から聞いた事はありませんでした。

 

 

 

 

 

プロであっても、ここまで味の違いを感じ取れる人は少ないという事でしょう。

 

 

 

 

正直怖いと思います。ほとんどの人は、異常な状態を「おいしい」と勘違いしているわけですから。

 

 

 

 

そして、商品は、需要のある物が作られます。食品も例外ではありません。

 

 

 

 

「舌がおかしくなった人」が増えれば、その人達の需要に応える為におかしな商品が開発される…悪循環です。

 

 

 

 

以前テレビで、スイーツのように甘いトマトやさつまいもが新種として紹介されていました。

 

 

 

 

生産者がこのように異常に糖度を高くするのも、それを望む消費者がいるからだ…と考えると恐ろしいです。

 

 

 

 

だからこそ、「正常な感覚を持った人」は貴重な存在なのです。

 

 

 

このような人が増えなければ、みんなの健康が損なわれることになります。

 

 

 

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日本の産物の特徴

 

 

 

弓田氏によると、日本の産物には以下のような特徴があるそうです。

 

 

 

《日本のこれらの産物に共通する希薄な味わいと、ゴリゴリザラザラの歯触り》

 

 

自然の摂理に逆らって作り上げられたものには、共通の味と歯触りがあります。

 

 

とても幅の狭い偏ったミネラルしか与えられていないので、細胞の健全な成長と働きは失われ、いずれも本来のものとはかけ離れた組織がずたずたのものができます。

 

 

肉も果物もザラザラの繊維と水のような味です。

 

 

そしてキャベツやかぶなどの野菜にも木薄な匂い、味、そしてガリガリの歯触りがあります。

 

 

本当に望ましい条件で栽培された野菜には小気味よく嬉しい歯触りがあります。

 

 

おいしいキャベツはシャキッ、パリッです。

 

 

おいしい人参はかむと軽いパリンという歯触りがあります。

 

 

白菜の身の厚いところは一瞬歯がキュンとしめつけられ、そしてはずみのあるサクッサクッが続きます。

 

 

ミネラルを不十分にしか吸収できない繊維の粗い野菜はどれも固いゴリゴリかガリガリの歯切れの悪さが共通です。

 

 

ミネラルを十分に吸収して、よい条件で育ったおいしいメロンや桃などは果肉の繊維は細く、とても緻密に詰まり滑らかな舌触りがあります。

 

 

食べていて小さなざらつきを感じ、おまけに歯に太い繊維がつまるなんてことは決してありません。

 

 

でも今のメロンや桃は、繊維が粗くザラザラの舌触りで、嫌なことに果肉のすじが歯の間によく詰まります。

 

 

私の祖父が作った水蜜桃は本当に滑らかそのものでした。ザラついた繊維を感じるなんてことはありませんでした。

 

 

(50~51p)

 

 

 

残念ながら、私はこのように感じた事はありません。

 

 

 

 

親やお爺ちゃん、お婆ちゃんが「昔の野菜は美味しかった」…と言っているのを聞いた事は何度もあります。

 

 

 

 

しかし、その時は、「今ほど食のバリエーションが少なく、美味しいものが少なかったから、野菜が美味しく感じたんだろう」…程度に思っていました。

 

 

 

 

「正常な状態」を知らないとこうなります。

 

 

 

 

各地の有名な特産品も、知っている人と知らない人とでは評価が分かれます。

 

 

 

《誰もが食の宝庫と考える北海道の産物や各地の特産品も例外ではない》

 

 

多くの人は北海道の産物はどれもがおいしいという、何とはなしの常識に疑いを持っていません。

 

 

でも私は北海道産の農畜産物、野菜や果実でおいしいと思うものに出会った記憶はありません。

 

 

農薬浸けの傷んだ農地、これは北海道も例外ではありません。

 

 

料理の試作に北海道産のジャガイモを使えば、水のような味わい、そしてあっという間に煮崩れる組織の粗いじゃがいもがほとんどです。

 

 

「きたあかり」でも、「男爵」でも一緒です。

 

 

誰もが最高においしいと思っている北海道産のアスパラガスも、旬であっても歯切れが悪く、ごりっとしていて、そして変な苦味のあるようなものばかりです。

 

 

アスパラガスの暖かい味わいなど、ついぞ感じたことはありません。

 

 

 

2度ほど十勝産のものも含めて何種類かのあずきを同時に煮て、味わいを比較したことがあります。

 

 

 

結果として2度とも十勝産のものが1番まずかったのです。

 

 

 

広大な冷涼の地、北海道。

 

 

 

テレビや旅行会社などのイメージ宣伝によって、おいしいものが豊かに生産される地と多くの日本人がなんとはなしに信じています。

 

 

 

しかし本当は、すでに農地はミネラルの涸渇した息も絶え絶えの土地であることは間違いありません。

 

 

 

「お前はほんとに北海道の農業を知り尽くしているのか」と、私に言わないで下さい。

 

 

 

異常な味のする産物しか口にできなければ、私にはこんな結論しか導き出せないのです。

 

 

私は北海道の産物のみを非難するつもりはありません。しかし、北海道の産物は日本の産物の健全性の象徴ですから、まず初めに挙げなければならないのです。

 

 

 

日本のほぼすべての産物が今でも年々、さらに味わいを劣化させているのです。

 

 

 

前述の新潟の米だけでなく、仕事でどこへ行ってもおいしいご飯を食べることはできません。

 

 

 

岡山のマスカット、いくら立派な箱に入っていても、その異常な渋みの混じった生命の眠りこけた濁った味わいに、私の舌は思わず喉の奥にひいてしまいそうです。

 

 

そして岡山や山梨、福島の桃、やはり渋みの混じった少しの清新さもなく、表情のない味わいが舌を覆います。

 

 

 

鳥取の二十世紀梨、岐阜の富有柿、今も年々味わいは希薄になっています。

 

 

 

山形のさくらんぼ、まさにあるかないかの情けない味わいです。

 

 

 

味わいの中に清新な力強い季節の息吹を感じ取ることはありません。見るだけの季節感しか味わえない日本の旬の産物なのです。

 

 

 

(52~53p)

 

 

 

ここまでは、味がどのように劣化しているのかの説明でした。

 

 

 

次は、調理にどう影響するかの説明です。

 

 

 

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質の悪い食材では上手く作れない

 

 

 

「味」というのは、判断する者がプロであっても、所詮は「主観」です。

 

 

 

従って、どんなに詳細な分析でも「客観性に乏しい」と評価する方もいると思います。

 

 

 

それに対して、「調理」というのは、ある意味「理科の実験」です。

 

 

 

「調理した結果」というのは、化学反応であり、実際に起こっている事象ですから主観ではありません。

 

 

 

味の劣化の説明に納得がいかなかった方も、現実が理解できるのではないでしょうか。

 

 

 

4 日本の素材から本来のうまさは失われた

 

 

このように、あまりにも多量の農薬の使用により、土地は傷めつけられ、さらにミネラルの幅の極めて狭い化学肥料のために農地は傷つき、そしてメーカーの思惑による品種改良によって野菜などの味わいも失われ、同時に私達の口にもたらされる栄養素はさらに希薄になっていきました。

 

 

私の経験では1980年代の後半から1990年代の前半にかけて、堰を切ったように日本の野菜、果物のおいしさは失われていったように思えます。

 

 

恐らく戦後、少しずつ上昇してきた農薬がある程度の濃度に達した時に、土の荒廃は植物にとってどうしようもない状態になったように思えるのです。

 

 

白菜はまさに冬の寒さにかじかむ心を、しっくりと暖める優しすぎるほどの暖かさに満ちた味わいは失われ、寒々とした水のような歯触りが、味わいのすべてになりました。

 

 

キャベツは懐かしさをたたえた甘さは失われ、無表情なプスッとした味わいとなり、歯触りもシャキッとはいかず、バリッガリッとしたまったく異なるものに変わってきました。

 

 

そして何人かの人に毎年送ってもらっていた、私の本当に大好きな、贈ってくれた人すべてを善人に感じさせてしまう京都の「千枚漬」のかぶも例外ではありませんでした。

 

 

繊維は粗くなり、本来は滑らかで柔らかいはずの歯触りは、ゴリッとした不快で不自然な歯触りになり、心にしみ込む舌のすべての部分に感じる安心感に満ちた暖かい味わいは失われていきました。

 

 

私は1986年に初めて店を出した時から、テイクアウトできない、いちじくとりんごの白ワイン煮を喫茶室で出していました。

 

 

初めはうまく思う通りのものができていました。

 

 

しかし、3、4年過ぎた頃から、どんなに作り方を変えてもおいしくできなくなっていったのです。

 

 

果物の白ワインの砂糖煮は、丸のままのいちじくや芯を取って縦に4つに切ったりんごを鍋に入れ、ちょうどひたひたの白ワインを加えて、ごく弱火で本当に軽くフツフツと30分弱、竹串が何の抵抗もなくスッと入るほどに煮ます。

 

 

ここに白ワインの4分の1の重量のグラニュー糖とお茶用のパックに入れたアニスシードを加え、再び火にかけてグラニュー糖を溶かし、火を止めて24時間おきます。

 

 

翌日さらに前日と同じ量のグラニュー糖を加え、加熱して溶かします。

 

 

これにレモン汁を加えて、冷めたら冷蔵庫に1週間おきます。

 

 

冷たくしてたっぷりの煮汁を皿に盛り、いただくのです。

 

 

それぞれが本当に夢見るようなおいしさです。

 

 

 

いちじくの魅惑的なビロードのような舌触りに私の意識はふっと静けさに包まれます。いちじくのおいしさの芯の部分がアニスと解け合い、濃密に、そして静かに私の五感の中に流れるのです。

 

 

りんご、その歯触りが、白ワインとりんごの小さくつぶやくような酸味に重なるのです。

 

 

思わず日常がほんのわずかの間なのですが、ふっと途切れるのです。そう、日常にはない意識をまさぐるおいしさなのです。

 

 

砂糖は1度に全量を加えると、果肉の外の砂糖の濃度が高くなり過ぎ、果肉の組織から急激に水分が引き出され、果肉は縮んで固くなってしまいます。

 

 

水分の4分の1の重量を2回に分けて加えていきます。

 

 

穏やかに組織から水分が移動し、砂糖も組織の中に入っていきます。

 

 

しっかりと果肉の水分と砂糖の入れ替りが済んだところで次の砂糖を加えると、やはり穏やかに入れ替りが行なわれ、滑らかな舌触りが得られます。

 

 

ところがりんごはどんなに静かに似てもボロボロに煮崩れてしまいました。また煮崩れなくても2回目の砂糖を加えると、果肉が少し縮み、タクアンの歯触りに似た固さが出て、舌触りはザラザラなのです。

 

 

いちじくは元々がかなり柔らかいのに、1度砂糖を加えると、他のいちじくや器の底などに触れている部分が、足のかかとのような固さになってしまうのです。

 

 

やり方を変えてもどうしてもダメでした。

 

 

当時、私にはそれがどうしてなのかまったく理解することができませんでした。

 

 

今考えれば、この頃から急速に日本の農産物は劣化し始め、いちじくもりんごも繊維が粗くなり始め、煮崩れたり、水分と砂糖の入れ替りが緻密にいかなくなり、果肉から水分が取られ、固くなっていったのでしょう。

 

 

また私の大好きだった生のマスカットをたっぷり使ったタルトゥも、急に味わいが落ちていきました。

 

 

ぶどうに深い味わいがなくなり、渋みのある芯のないボケた甘さだけのマスカットに変わっていったのです。

 

 

(58~60p)

 

 

 

 

 

 

不都合な真実ですが、事実は事実として受け入れていくしかありません。

 

 

 

 

3 何でもある日本、でも何でも中途半端な日本

 

 

《ドゥ二・リュッフェルの講習会を通じて分かった日本の食材》

 

 

2008年、この年もドゥ二・リュッフェルは日本にやってきて、フランス料理とフランス菓子の技術講習をしました。

 

 

彼の本来のフランス料理の考え方、技術、そして本当の深いおいしさを、この日本で正しく再現するために、イル・プルー・シェル・ラ・セーヌでは、毎年彼をフランスから招いて料理講習会を開いています。

 

 

しかし日本でドゥ二・リュッフェルが料理を作るには素材の点で多くの困難があるのです。

 

 

特に12年前第1回のフランス料理講習会を始めたばかりの頃は絶望的でした。

 

 

彼と共に本来のフランス料理をこの日本でできるだけ再現しようともがく中で、いかに日本の素材が荒廃しているかを改めて認識することになったのです。

 

 

ここでは、その中の主なものを記してみようと思います。

 

 

すでに述べたように日本の農産物、畜産物、乳製品はどうしようもなく味が薄いか、まったくないものがほとんどです。

 

 

しかしほとんどの人達は、この異常な農産物しか口にする機会がないのですから、私の言う事に疑問を持ったとしても当たり前です。

 

 

フランス料理では、じゃがいもをよく使いますが、ある年はポタージュに使いました。

 

 

でもどれもじゃがいもらしい味のないものばかりでした。

 

 

地方の農家、あるいは質の高い食材を看板にしているところも含めて、10ヶ所近く取り寄せましたが、本当においしいものは1つもありませんでした。

 

 

人参は予想外にも3ヶ所ほどよいものがありましたが、例年は、ゴリゴリの歯触り、薄い味わい、香りのものばかりで何1つ使えそうなものがないのが普通なのです。

 

 

フランス料理のフォン(出汁)にはセロリを使いますが、薄い緑色の味も香りもしない歯触りと形だけのセロリしか、この日本にはないのです。

 

 

本当にあちこち探しましたが、長年見つけることができませんでした。

 

 

やっと一昨年、セロリらしい味わいのものを1つだけ見つけることができました。

しかしこれも今年はダメでした。

 

 

すべてが料理に加えても加えなくても味は同じようなものばかりなのです。

 

 

なすにしても、スカスカの味のしないものばかりです。

 

 

10ヶ所近くから取って、そこで1番ましなものを選びます。しょうがない、そんな気持ちでしか選べないのです。

 

 

日本のほうれん草では、渋いやら、味がまったくないやら、料理の味わいがまったく成り立ちません。

 

 

フランスからの冷凍ものの方がずっとましなのには悲しくなってしまいます。

 

 

 

キャベツも同様です。昔のような豊かな味わいはありません。ニュージーランドからのキャベツを使いました。

 

 

 

ニンニクも7、8箇所から取り寄せましたが、ドゥ二・リュッフェルは、香りも弱く苦いと言ってOKが出ませんでした。韓国産のものをなんとか取り寄せました。

 

 

 

講習会が始まる前には、教室には山のように様々な野菜が集められます。ほとんどが本来の味を失ったものばかりです。

 

 

 

材料代はとんでもない額になります。

 

 

しかし私には、真の味わいがほぼ消失したこの日本に、ドゥ二・リュッフェルの正しい最上のフランス料理を伝える義務があります。執念を持って少しでも良い素材を集めます。

 

 

(中略)

 

 

この国で本当のフランス料理の味わいを再現するためには、作り手の様々な面での強い意志が必要なのです。

 

 

また日本にはエチオピア、タイ、レバノン、ベトナムなど、様々な外国の方々が自ら料理を作るレストランが数多くあります。

 

 

いくらこうした人達が母国の料理を作ったとしても、日本で産出される素材だけで作れば、決してお世辞にもおいしいと言えない料理ができてしまいます。

 

 

(93~98p)

 

 

 

 

常識とは間逆ですね。

 

 

次に、このような食材を「美味しい」と感じる理由について説明します。

 

 

それは、「味覚」は狂うからです。

 

 

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ビールが不味いのは気のせいではなかった。栄養の乏しい食材と狂った味覚

 

 

 

先ほど、「不自然な物を美味しいと感じる人」が増える事で、その需要に応える商品が生まれるので、世の中を良くするには「正常な感覚を持っている人」が必要だ…というお話をしました。

 

 

 

 

しかし、「感覚」というのは、注意していないと洗脳によって簡単に狂ってしまいます。

 

 

 

特に「好み」というのは、意外に周囲の影響を受けます。

 

 

 

 

世界で似たようなファッションが流行ったり、モテる異性の外見の条件がだんだん似てきている事から考えても、ある程度は誘導できます。

 

 

 

 

「味覚」も狂わせる事が可能です。

 

 

 

 

美味しいものを「美味しくない」と感じさせたり、美味しくないものを「美味しい」と感じさせるわけです。

 

 

 

 

そして、「栄養の乏しい食材」と「狂った味覚」はセットだと考えています。前者を誤魔化し、維持する為には、後者が必要なのです。

 

 

 

 

 

ここでは、味覚をおかしくする方法を紹介します。

 

 

 

《強い思いとあせりから、解決策のない批判だけの本を出版する》

 

 

私は2001年に日本の食を批判した『破滅の淵の裸の王様』(文芸社刊)を出版しました。

 

 

ほぼすべての人が正しいと考える日本人の今の嗜好、おいしさは、かなりの部分がこの最近、昭和30~40年代に築かれてきたこと、世界の中で他には存在しない日本人のみが正しいと考える異常で間違った食習慣であることを指摘しました。

 

 

しかしこの本は、日本の食を乱暴にあげつらうだけで、それに対しての対処法はまったく語っていません。

 

 

ただこの異常な食の真実を、少しでも早くこの国の人に伝えたいというあせりからの、やはり人を動かすだけのエネルギーの不足した本でした。

 

 

しかしここに示された考え方は、今読み返してみても、それまで誰もが考えたことのない、極めて新しい視点からの分析であり、その真実性は今も一点の曇りもないと考えています。

 

 

たとえば「超ドライなビール」についてです。

 

 

この超ドライなビールのもてはやされ方は、日本の食の混乱を端的に表していると思います。この本から引用します。

 

 

水にも劣るビール

 

 

「私達が作ります。本当の味、洗練された味」。

 

 

テレビのコマーシャルで耳にタコができるほど聞かされた言葉です。これほどまでに思い上がった、しかも私達大衆を見下した傲慢な言葉もないでしょう。

 

 

「私達が新しい、今までにないおいしさのビールを作り出しました、あなた達一般大衆は本当の味なんか分からないでしょうから、私達が教えましょう」と言っているのですよ。

 

 

 

そもそも「本当の味」とは、生命の進化の中ですでに築き上げられているものであって、新しく作り出すものではないと思うのですが。

 

 

この「超ドライなビール」が発売された時は、新しいおいしさのビールが出たと大評判になりました。

 

 

私は何かうさん臭いものを感じていたので、あわてて飲むということもなかったのですが、ある時、小料理屋でとにかくうまいからと薦められ、それではと注文してみました。

 

 

口に含んだ瞬間、キョトンとしてしまいました。

 

 

 

 

すべてが消えてしまうのです。今、冷たすぎる液体が口にあるという実感しかないのです。瞬時に状況を理解できませんでした。

 

 

 

飲み物であれば、当然感じる口に含む前の香り、味わい、そして、飲み下した後の余韻、全てがこのビールにはないのです。ビールという個性が感覚に与える、豊かな情報がないのです。

 

 

 

これはビールではありません。ビールの仮面を被った愚かさの詰った、ただの冷たい液体です。

 

 

 

1杯飲み終えた時、私は何か空恐ろしいことが、これから始まるような予感がしました。

 

 

結果的にこのビールは今でも爆発的に売れています。

 

 

 

「おいしいから何杯も飲める」。

 

 

 

バカなことを言わないでください。これだけすべてを取り去った、ただの冷たい液体なら、人間の頭にも身体にも、何も働きかけることなく、いくら飲んでも何の情報も感覚に蓄積されません。

 

 

 

ビールを飲んだという実感が湧いてこないから、ビールの虚像を追い求めてあわてて何杯もむやみやたらにジョッキをあおります。

 

 

クァーッとグラスを傾け、一気に喉に流し込み、残るのは炭酸の刺激だけです。

 

 

ビールではないものを私達に与え、これこそがビールだと思い込ませる。実にうまい、こずるいやり方です。

 

 

確かにこのメーカーは、ありもしない虚像を生み出すことには長けた企業だといえるでしょう。大量販売をもくろみ多くの嘘を積み上げ、ギンギンに冷えたビールを、できるだけ瞬時に口を通過させ、ビールを飲んだ実感がわかないように飲ませることを実に執拗かつ巧妙に追い求め続け、大成功したのですから。

 

 

その周到な手口はこうです。

 

 

まず消費者にビールは冷たいほうがおいしいと思わせるため、味を少しずつ薄めていきます。

 

 

香りを、味わいを執拗に取り除きます。

 

 

考え方は今の日本酒と同じで、発酵を不活発に、単純にし、フィルターにかけて雑実を取り除くことなのです。

 

 

味のしなくなったビールは、本来のビールを飲むための望ましい温度、10~13度ではまずくて飲めなくなります。

 

 

同時に大々的に「ビールの虚像」を宣伝し、冷やしておいた方がおいしい、と思い込ませるようにしたのです。

 

 

とにかく、これは実に周到に行なわれ、いつの間にか私達は、ビールは5度くらいに冷やしたほうがおいしいと洗脳されてしまったのです。

 

冷たいという感覚は印象が強いため、まったく味わいのないものでも、この印象と重ね合わせることによって、おいしいと錯覚させることができるのです。

 

 

でも、冷たいという感覚は、実は人間にとっては苦痛なのです。

 

口に含む、苦痛が走る、あわてて瞬時に飲み込む。一陣の風がサッと吹いたようなものです。

 

喉ごしというのは、口の中で味わいを確かめたりしないで、速く喉を通過させろという、メーカーが勝手に作り上げたたわいのない嘘なのです。

 

 

 

グラスの中に残って、10度ほどに温まったビールを飲んだことはありませんか。

 

 

何の味もしません。グルタミン酸ソーダでも入れたような薄ら甘い、気持ちの悪い水としかいいようがありません。

 

 

良く冷えたビールがおいしいのではなく、冷やさなければまずくて飲めない、というのが正しいのです。

 

 

ところが私達は、まんまとメーカーの戦略にはまり、誤った情報を頭の中に植えつけられてしまいました。

 

 

 

日本人にとってのビールのおいしさは、カーッと流し込む、その爽快さだけになってしまったのです。

 

 

そもそもビールを一気に流し込まなければならない理由など、どこにもありはしないのです。

 

 

高温多湿の日本で、夏なんかとりあえず冷たいものを飲んで、厳しい暑さを忘れたい、という心理は分かります。

 

 

でもしっかりした味わいの、香りも、味もいっぱにに感じられるビールなら、一気にあおらなくても、幸せと涼しさを十分に感じることができます。

 

 

 

本当においしいビールは1、2杯で五感の全てが深く満たされ、それ以上飲もうという気はおこりません。それで十分なのです。

 

 

このメーカーは「切れのよさ」を味わいの大事な要素としていますが、これは味わいの要素となることはできません。「切れのよさ」とはビールの中においしさも栄養もなにもないことでしかありません。

 

 

私はこのメーカーだけを非難するつもりはありません。

 

 

確かに、このとんでもない日本的亜種のビールの出現で、他のメーカーのビールも地に落ちました。ムードだけの意味のない銘柄が乱発されましたが、底に流れる考えはどれも皆同じです。

 

 

 

名前だけ、イメージだけでどれもこれも似たりよったりです。

 

 

希薄な味わいと薄っぺらな水っぽい舌ざわり、ちょっと温度が上がれば、なんでしょう、あの気持ちの悪い化学調味料のような甘さは。

 

 

他のメーカーのビールです。「まじりっけなしのうまさ」って何なんでしょう。

 

 

 

何が「まじりっけ」だというのでしょうか。実はそのまじりっけとはビールのおいしさであり、栄養素なのです。

 

 

 

結局、このビールも超ドライなビールと同じく、ある意味では他メーカーはもっとこずるい。

 

 

 

味のないビールをギンギンに冷やして、何も感じさせずに流し込ませて消費者を増やす、という戦略はまったく同じなのに、さも我々は一味違うんだと、小利口なことを言っているだけなのです。

 

 

 

それにしてもどのメーカーも一斉に同じ方向に走り出した事実はあまりにも悲しい。

 

 

 

地域振興のためもあってか、あちこちに地ビールとやらが乱立しています。それらの多くは、個性的な味わいを目指していると言いますがそうではありません。

 

 

 

会津のものも越後のものも岡山のものもまったく変わりばえのしない大手メーカーと同質のビールばかりです。」

 

 

 

この本を出版した頃は、私もまだ肝っ玉がすわっていませんでした。結局怖くてこのビールメーカーの実名を避けた記述になってしまいました。

 

 

 

しかしこんな中途半端な気持ちでは、日本の食の実情は少しも変わることはないことを痛いほどに知ることになりました。

 

 

 

「水にも劣る」ビールはもちろんアサヒの『スーパードライ』です。

 

 

 

アサヒスーパードライの日本市場の席巻は、1企業の巧妙な情報操作によって、本来の味わいが国民的規模で完全にねじまげられた最も典型的な例なのです。

 

 

 

こんな何の味もしないビールがあれば、料理の作り手も楽なのです。よくない素材で下手に作っても、それ以上に味のない飲み物があるので、料理のまずさが隠されるからです。

 

 

そして飲んでも飲んだ気がしないので、結局お客はだまされて余計に飲んでくれます。

 

 

 

このビールとはいえない奇々怪々な代物の出現で、日本の食は「香り、味もない、そして単純極まりない食感だけ」の世界に一気に突っ込んで行ったのです。

 

 

 

他のメーカーのビールはもちろん、日本酒、そして和洋中すべての料理も先を争って「水の如き味わい」つまり単純化を目指してきたのです。

 

 

 

今考えればこのアサヒスーパードライは時代の要請であり、食の領域でのバブル経済の先駆けであったと思います。人々が愛してきたビール本来のおいしさと、それが存在してきた理由も歴史も強引にはぎ取ったのです。

 

 

 

ビールの嫌いな人にもビールとだまして、1本でも多く売るために、ビールの個性をすべてはぎ取り、まさに究極に単純化された味わいを目指してきたのです。

 

 

 

食の領域がこぞってこれに追随し、その結果として今、この日本に残るのは資本の論理が貫徹し、人間性を損失した心と身体を破壊する「食」でした。

 

 

この日本にもたった1つ、私がおいしいと思うビールがあります。

 

 

私の冷蔵庫にはいつもこのビールだけが冷やしてあります。トナカイと星の絵が描かれた「銀河高原ビール」の350ml缶です。

 

 

同じ会社の他の2種類はまずいです。

 

 

この会社は1度、一挙に拡販を目指し破綻しています。もしこのビールが人気を得ても、再び調子にのり味わいを損ねないように望みます。

 

 

(280~284p)

 

 

 

 

 

最近の若者は、昔の人に比べてビールを飲まなくなってきているようですが、本当においしいビールを飲んた経験がないから、好きになれないのかもしれません。

 

 

 

 

これはビールの話ですが、私はイメージ戦略による「正常な味覚の書き換え」は、「あらゆる食材」で行なわれていると考えています。

 

 

 

 

だからこそ、先に紹介した「不自然な栄養の特産物を“美味しい”と錯覚している人」が多いわけです。

 

 

 

 

また、糖度が高ければ「美味しい」と感じる舌も、言っちゃ悪いですが、バカになっています。これはかつての私もそうです。

 

 

 

『NEXT WISDOM FOUNDATION タネが危ない!わたしたちは「子孫を残せない野菜」を食べている。~野口のタネ店主 野口勲さん』より引用

 

 

「タネなし」を好む現代人

 

 

うちのお客さんは大きく二つのピークがあって、ひとつは70代から80代の方。

 

 

会社を定年退職して、いままではスーパーで買っていた野菜はどうも美味しくないから、自分で有機栽培して、昔に食べたおいしい野菜を食べたいと思って栽培を始めたけどどうも昔の味にならない。

 

 

 

理由を調べると、やっとタネが違うからだということに気が付いて、うちから買うようになった人たち。

 

 

もう一つは30代から40代の方で、子供が生まれて、健康に育てたいという人たち。その間のお金を稼ぎたい年代の人たちは一切興味がない。

 

 

 

いまの人の「美味しい」は、甘くて柔らかいもの、生で食べられるもの。

 

 

昔の大根なんて堅くて辛い。なぜかというと細胞のひとつ一つが緊密で均一だから。

 

 

F1だと固定種で3〜4ヶ月かかるところを2ヶ月で収穫してしまう。

 

 

2ヶ月で成育するということは、細胞が水ぶくれのようにフニャフニャで、その細胞を維持するために細胞壁が強くなって根が崩れるのを防ぐ。

 

 

だからいまの大根を大根おろしすると水分でペチャペチャものが出てきて、おろし金の方には繊維が残って付いている。昔の大根をおろすと均質なものになります。

 

 

いまの大根はすぐに煮えますが、昔の大根は時間をかけると辛みが甘味にかわる、味も全然違うんです。

 

 

いまの子供はトマトにタネがあるのも嫌がるという。

 

 

タネがないものがおいしい野菜なんです。

 

 

子供がよろこぶからという理由で、トマトまで雄性不稔になっています。

 

 

本来植物は人間に食べられるために生きてるんじゃない、タネをつくって子孫を残すために生きている。そのタネを邪魔だというような世の中になってしまったんですね。

 

 

 

ある程度年をとっている人は、「昔の野菜や果物はおいしかった」…と感じるようですから、詳細な分析はできなくても異変に気付けるだけまだマシです。

 

 

 

生まれた時から、「栄養の乏しい食材」ばかり食べている世代は、それすらも感じることができません。

 

 

 

現代人は、甘くて柔らかいものや、生で食べられるものが「美味しい」と感じるようになった事で、結果的に「不自然な食材」を選択するようになりました。

 

 

 

以下の記事で私は、「食材を感覚だけを頼りに、体に良いか悪いかを判断する事」を、信憑性が低くて危険だと述べました。

 

 

 

「美味しいと感じる食べ物は体に良い」と感覚だけで判断するのは危険です

 

 

 

その理由として以下の3つを挙げました。

 

 

 

 

1、美味しいと感じる食べ物が結果的に体に良いこともあるが、それはあくまで結果論なので、「美味しい物=体に良い」わけではない

 

 

 

2、人間の感覚は当てにならないし、狂う事もある

 

 

 

3、「気持ち良い、美味しい=体に良い」なら、これらを我慢することが悪い事になる。しかし、「気持ち良いや美味しいを我慢するストレス」がどれほど酷いストレスなのかハッキリしない

 

 

 

 

これに以下を加えたいと思います。

 

 

 

 

4、目的の為に、洗脳によって意図的に感覚を狂わせる事があるから

 

 

 

これと合わせて、肩書きのある者に「体に良いか悪いかは感覚を頼りに判断するのが良い」、「美味しく食べるのが体に良い」…等と言わせておけば、

 

 

 

多くの人は「体に悪い食べ物」でも好んで食べるようになります。

 

 

 

 

改めて、危険であると強調しておきます。

 

 

 

 

本記事で引用した本の帯には、「ぜひ本書を、健康に気遣う一般の方々だけでなく、医師の方にも読んでもらいたいと切に願います」…と、弓田氏の言葉が書かれています。

 

 

 

しかし、多くの医師は論文ばかり読んで、一般書籍はほとんど読まないそうですから、目に留まることはあまりないでしょう。

 

 

 

その医師や、栄養士が「スカスカの食材」から栄養を摂りましょう…と誘導するのですから、なんとかしないといけません。

 

 

 

「言いつけを守る真面目な人」程被害を受けるからです。

 

 

 

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食材の品質が劣化したのは、不自然な種にも原因がある

 

 

 

作物の質が変わってしまった理由は、土壌からミネラルが失われた、農薬の影響…等、色々と言われていますが、「種」自体の問題もあるので、一応紹介しておきます。

 

 

 

 

『NEXT WISDOM FOUNDATION タネが危ない!わたしたちは「子孫を残せない野菜」を食べている。~野口のタネ店主 野口勲さん』より引用

 

おいしさの8割はタネで決まる

 

 

現代の農業では、おなじ規格のものを大量に作ることが農家に求められています。

 

 

そして、規格通りの野菜を作るためには「F1」のタネを使わなければならない。

 

 

「F1(雑種第一世代)」のタネから育った野菜は、みんな同じ成育のしかたをし、型にはまったようなかたちになり、そして同じ時期に収穫できます。つまり、出荷しやすく、売りやすいということです。

 

 

 

一方で「在来種」や「固定種」と呼ばれる、昔から使われているタネは一粒一粒に特徴があり、多様性があり、早く育つものもあれば遅く育つものもある。

 

 

 

葉の形を見たり、成育の状況を見ながら、大きくなったものから収穫します。

 

 

 

一度タネをまけば長い間収穫できますが、需要に合わせてまとまった量を定期的に出荷することができないから、お金にするのは難しい。

 

 

 

でも味も昔の野菜そのままで美味しいので家庭菜園に向いています。

 

 

 

そして、いくら無農薬や有機肥料で育てても、味を決める8割はタネ、本当に昔ながらの美味しい野菜を食べたいなら在来種を自分で育てるしかありません。

 

 

 

 

昭和30年頃までは、「固定種、在来種」が多かったようですが、現在のスーパーで売られている野菜のほとんどは「F1」品種です。

 

 

 

F1(Filial 1 hybrid)」を直訳すると、“1世代交配”です。別名に「一代雑種」、「ハイブリッド種」があります。

 

 

 

 

「一世代」の意味は以下の通りです。

 

 

 

『マクロビオティック 健康相談 F1種について』より引用

 

 

循環しない品種

 

 

F1種は、一代限りです。

 

 

その一代目の個体が人間が意図したとおりの形姿や性質を備えていれば、それで使命を果たします。

 

 

 

その個体から二代目以降が生まれることは想定されていません。

 

 

 

常に一代目の個体として消費され続けるのが、F1個体の宿命です。一代限りとは、そういう意味です。

 

 

 

実際に、F1種の個体から二代目はできにくいといわれます。子孫ができにくいのです。

 

 

たとえできたとしても、二代目の個体は親とは全く違った形姿や性質をもっているなど、同一品種としての特性を保持しずらくなっています。

 

 

 

そうなると元々の品種改良した目的から外れてしまうので、F1はF1止まり、すなはち一代限りで終わるのです。

 

 

 

これに対して在来種は、品種としての特性が親から子、子から孫へと代々保たれています。

 

 

ゆえに、世代を越えて種として存続していくことができます。このことは逆に、在来種が長い年月をかけて環境に適応しながら生き延びてきた証でもあります。

 

 

 

一代限りのF1種は世代を越えて生命の受け渡しをすることができませんから、循環しない品種ともいえます。

 

 

 

厳密にいえば、品種とすら呼べないかもしれません。F1種は、人工交配によって生みだされたハイブリッドのあだ花なのでしょう。

 

 

 

 

「F1」は品種改良によってできた種です。“一世代”と呼ばれていますが、一応、蒔けば芽はでます。

 

余談ですが、「自殺する種子」と呼ばれている、遺伝子操作によって作られた種があります。こちらは、育った作物の種を植えても芽が出ない種子なので、「F1」とは違います。

 

 

 

 

動物性食品の品質と栄養について

 

 

 

本記事は、「サプリメントからビタミンやミネラルを摂取する事に躊躇している人」、「これらが豊富に含まれていると言われている野菜や果物を摂れば十分であると考えている人」に向けて書いているので、植物性の食品の栄養が減っている事について話しました。

 

 

 

しかし、これは植物性の食品だけに限った話ではありません。

 

 

 

 

動物性の食品も同じように不自然です。

 

 

 

 

餌が違えば栄養価も違います。また、薬漬けになっているので、質も悪いです。

 

 

 

 

ハッキリ言って、流通している物はどんな物も、探せば悪い面が見つかります。純粋で自然なものはないのではと思っています。

 

 

 

あったとしても、庶民が気軽に毎日食べられる価格ではなかったり、普通のスーパーに売っていなかったりします。健康を考える年金暮らしの人達にはとても勧められません。

 

 

 

 

しかし、食べないと生きていけませんから、よりマシな物や方法を選択するわけです。

 

 

 

 

このブログの目的は健康になる事、体質を改善させる事です。

 

 

 

その為にしなければならない事は、体の構造を把握した上で、「最も有害なもの」を避けて、「足りないもの」は徹底的に補う事だと考えています。

 

 

 

 

私の経験では、これが1番効果的です。

 

 

 

 

むやみやたらに有害物質を避けているだけでは結果はでません。金と時間と手間を浪費し、疲弊するだけです。

 

 

 

 

「足りないもの」を補うには、タンパク質だとプロテイン、脂質だとバターやMTCオイル等、ビタミンやミネラルはサプリメントを使います。

 

 

 

 

それぞれの必要量は個人差があります。

 

 

 

 

で、「最も有害なもの」とは、摂取する量が多い「糖質」です。

 

 

 

 

他にも有害物質はあります。しかし、少量ですが複数あるので、全部を避けていたら食べる物がなくなります。

 

 

 

そして、努力のわりに効果が薄いです。健康にならなかったので、私は今の「少ない努力でより効果のある方法」を選択しています。

 

 

 

 

ただし、「その他の有害物質」を積極的に避けないからといって、これらを浴びても平気だ…等とは思っていません。

 

 

 

 

良くないのは分かっているけど、個人で対策するには限界があります。なので、今はその作業に力を入れていないだけです。

 

 

 

安心・安全が大好きな日本!でも何故か「健康を損ねる物質」への規制だけは甘い

 

 

 

これらは個人レベルで避けるのは無理があるので、社会全体で変えていくべきだと思っています。

 

 

 

 

現代の食品は、私達が気付いていないだけで、蓋を開けてみると、低栄養でまんべんなく汚染されています。

 

 

 

 

そのような欠点があるので、戦略的に健康食品やサプリメントを利用した方が、食品だけに頼るよりも、早く結果が出るのです。

 

 

 

 

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栄養が激減した野菜や果物、日本食品標準成分表の昔と現代の数値を比較してみた
栄養が激減した野菜や果物、日本食品標準成分表の昔と現代の数値を比較してみた

 

 

健康の為に、メディアや医療従事者の情報を鵜呑みにして、せっせと野菜や果物を食べている人は多いです。

 

 

 

私は過去に何度も、これらのビタミンやミネラルが当てにならない事や、糖質が多い事を理由に、不足した栄養素はサプリメントで摂取する方が良いと主張してきました。

 

 

 

例えば、こちらです。

 

 

 

ウコンが原因と見られる肝臓の障害は、本当に鉄が問題なのか考えてみた

 

サプリメントを過剰摂取しても問題ないケースと、その結果について

 

良い栄養状態の判断基準

 

サプリメント肯定派が批判される理由は正当なのか検証してみた

 

サプリメントが批判される理由を社会背景から考えてみた

 

 

 

 

私はこれらの記事で、「栄養はサプリメントからではなく、食品から摂取した方が良い」…という一般的な考えに対して、

 

 

「現代の食物は、昔と比べて栄養素が不足しているので、サプリを使わないと足りない」と説明しました。

 

 

 

 

「現代の食物は栄養素が不足している」という説は、医療、栄養、農業…と、様々なところで言われているので、あえて具体的な資料は提示していませんでした。

 

 

 

しかし、その詳細が知りたいとコメントを頂きました。

 

 

 

僕の投稿に対して詳細にご回答くださって、ありがとうございます。アリヤさんのご指摘に納得する箇所が多く、自分の考えの手抜かりを反省します。

 

 

最後に、一点だけ教えてほしいことがあります。

 

 

「自然の食物にミネラルやビタミンがわずかしかないのは、人間が環境を作り替えてしまったからです」に関することです。

 

 

今の食べ物が昔に比べて低栄養であることは、僕もどこかで読んで知っています。

 

 

ですが、どれくらいの変化があったのか具体的な数値はあるんでしょうか?ご存知でしたら、教えていただけると助かります。

 

 

 

 

具体的な根拠があった方が、いまだに「食品に含まれている栄養素」を過信している人もその危険性に気付いてくれるのではないか…とも思ったので、本記事でその根拠を紹介しておきます。

 

 

 

 

また「栄養はサプリからではなく食品から」…等と言う医療従事者や栄養士の方々にも、その言葉がどんな結果をもたらすのかよく考えていただきたいと思います。

 

 

 

一応言っておくと、私がこれらの職業についていたら恐ろしくて言えないですね。

 

 

 

その理由がこちらです。

 

 

『Yoshinori Yamamoto(山本義徳)氏 ツイッター』より引用※元は『ヒロちゃんファーム』から転載されたもの、さらにその元は『科学技術庁』です。

 

 

 

 

 

昭和26年・昭和57年・平成14年の食品に含まれている栄養の変化だそうです。

 

 

 

昔の人と同じようにビタミン・ミネラルを摂取しようとしたら、何倍も食べなければなりません。食費がかかってしょうがないです。

 

 

 

また、それだけの量を食べたら、当然そこに含まれている糖質も大量に摂取してしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここまで地に落ちている食品を「栄養たっぷり」、「ヘルシー」…等と言って食べさせようとするわけです。

 

 

 

 

それを真に受けた消費者が「中身がスカスカな物」を「良い物である」と勘違いして買う…

 

 

 

 

ブラックボックスの「食品」だから許されているようなものですが、これが「車」とか「パソコン」とか「宝石」…といった他の物だったら詐欺ですね。

 

 

 

 

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野菜や果物の栄養が減っているという説に対する反対意見

 

 

何でもそうですが、ある事象の問題点を指摘すると、決まって「それは危険ではない」と反対意見を唱える人が現われます。

 

 

 

 

例えば、「糖質は身体にダメージを与えるから制限した方が良い」と指摘すると、「糖質は身体にとって必要だから摂取しなければいけない、糖質制限は危険だ」…等と主張する人が現われます。

 

 

 

また、「遺伝子組み換え食品」を食べて腫瘍だらけになったマウスの実験結果があると思えば、反対に「遺伝子組み換え食品は安全である」とする実験結果も存在します。

 

 

 

 

・・・このように、「危険だ」と注意勧告すると、それを火消しする者が現われるわけです。

 

 

 

 

で、「野菜や果物の栄養が減っている」という説も、ご多聞に漏れず反対意見が存在します。

 

 

 

 

「成分表を根拠に野菜の栄養が減っているという話は誤解だから、栄養補給はサプリメントに頼るのではなく、野菜を食べよう」…という意見を紹介します。

 

 

 

『kk-information 『<食と健康>「現代野菜の栄養価は低い」は本当か?』に対する私なりの考察。』より引用

 

 

<食と健康>「現代野菜の栄養価は低い」は本当か?

 

 

「昔の野菜と比べて現代の野菜の栄養価は低い」といううわさが根強く流通しています。

 

 

文部科学省発行「日本食品標準成分表」の古い版より新しい版の方が、同じ野菜でも栄養価分析値が低い、という情報が根拠になっています。

 

 

しかし成分表をよく読むと、どうも話が違うようです。管理栄養士の成田崇信さんのリポートです。【毎日新聞医療プレミア】

 

 

 

私がこのうわさを初めて聞いたのは20年以上も前でした。

 

 

 

「栄養価が低く、ただ野菜の形をしているだけなので食べても意味がない」という極端な話までありました。

 

 

 

栄養価が低くなった原因として、次の3点がセットで挙げられることが多いようです。

 

 

(1)化学肥料の使い過ぎで土地が痩せ、野菜がしっかり育たない

 

 

(2)味や見た目を重視し、栄養価の低い品種が多く栽培されるようになった

 

 

(3)旬を外れた栄養価の低い野菜が通年流通するようになった--。

 

 

そして、これらの説を裏付ける資料に「日本食品標準成分表」が使われているのです。

 

 

 

◇ニンジンの栄養価分析値を比べてみると

 

 

日本食品標準成分表は1950年に初版が発行され、これまでに7回改訂されています。最新版は2015年版(7訂)です。

 

 

 

50年の初版と2015年版で、ニンジンの栄養価を比べてみると、確かに数値が違います。

 

 

 

ニンジンに含まれる鉄分は初版が2mgで、最新版は0.2mg。

 

 

 

またビタミンAも1万3500I.U(International Unit)から720μg(マイクログラム)になっています。

 

 

 

数字は減っていますが、同時に単位も変わっています。

 

 

 

こうした数値の違いを読み解くカギは、最新版に書かれていました。

 

 

 

「食品成分表の策定に当たっては、初版から改訂までのそれぞれの時点で最適な分析方法を用いており、技術の進歩により分析方法に違いがある。このため食品名が同一でも、各版の成分値の比較は適当ではないことがある」。

 

 

 

ビタミンA減少という誤解については、栄養価を表す単位の変化が関係しています。

 

 

 

初版では、ビタミンAは国際単位=I.Uで表されています。

 

 

 

物質が体にもたらす効力でその量を表す国際単位です。初版から4訂まではこのI.U表示でした。

 

 

 

ところが5訂以降は、ビタミンAの主成分レチノール0.3μgを1単位とする「レチノール活性当量」表示に変わりました。

 

 

 

この単位の変遷を考慮せず、単純に数字を比べても意味はありません。

 

 

 

「ニンジンのビタミンAは、1万3500から720に激減した」と比べるのは間違いなのです。

 

 

 

一般の人にとってなじみのない単位に変わったため、このような誤解が生まれたのでしょう。

 

 

分析技術の向上だけでなく、単位の変化や体内での利用効率の見直しなどで、数値は変化してきたのです。

 

 

 

◇「おいしく食べること」は栄養価と同じぐらい大切

 

 

 

成分表のデータだけで、野菜の栄養価を評価できないことがおわかりいただけたと思います。それぞれの説についても、私の専門である栄養学の側面から見てみましょう。

 

 

<化学肥料の使い過ぎ説>=有機栽培した野菜の方が栄養価が高いという印象を持ちがちですが、過去50年間に発表された論文を系統的にレビューした結果、有機農法と通常栽培の野菜の栄養価に明確な差はなかった、という報告があります。

 

 

 

<味や見た目を重視し、栄養成分を犠牲にした品種が増えている説>=栄養価の高い在来種のホウレンソウが出回らなくなり、西洋種やえぐみの少ない品種が増えたため、栄養価が下がったケースがあるかもしれませんが、すべての野菜には当てはまりません。

 

 

 

例えば西洋カボチャの多くは、ビタミンAやビタミンCが日本の在来カボチャよりも豊富です。

 

 

 

また、甘みが強くて味が濃厚なフルーツトマトやミニトマトも、大玉の桃太郎トマトより栄養価が高いと評価されています。栄養価が向上した野菜もたくさんあります。

 

 

 

<旬の時期を外れた栄養不足の野菜が出回るようになった説>=望ましい時期に育った野菜の栄養価はもちろん高いのですが、栄養価が低くても季節を問わず好きな野菜を食べることができる幸せもあります。栄養摂取の側面も大切ですが、食べる喜びも栄養の一つ、と私は考えています。

 

 

 

成分表を根拠に野菜の栄養価が下がっているという話は、単なる誤解でした。

 

 

 

ですから、栄養補給をサプリメントに頼らず、おいしい野菜をどんどん食べてほしいと思います。

 

 

 

参照元:yahoo!ニュース

 

 

 

この記事では、作物の栄養が減った説である「化学肥料の使い過ぎ」「栄養を犠牲にした品種が増えている」「旬の時期を外れた栄養不足の野菜が出回るようになった」…に対して反論されています。

 

 

 

しかし、やはり1番気になるのは、成分表のデータだけでは野菜の栄養価を評価できないという、「数値が減っている事」に対する反論ではないでしょうか。

 

 

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人参のビタミンAの数値が減ったのは、単位がI.Uからμgに変わったからなのか

 

 

 

数値が減っているのは本当にただの勘違いなのか、「人参のビタミンA」を例に検証します。

 

 

 

1番古いものと、1番新しいものです。

 

 

 

  • 初版(1950年/昭和25年)・・・13500I.U(International Unit)

 

  • 最新版(2015年/平成27年)・・・720μg(マイクログラム)

 

 

 

 

数字が減ったのは、単位が変わったから…

 

 

そう言われたら、「減ったのは勘違いで、実は減っていなかったんだ」…と思ってしまいます。

 

 

 

 

しかし、私は納得できなかったので考えました。ポイントは以下の部分です。

 

 

 

  • 初版(昭和25年)から4訂まではI.U表示

 

 

 

  • 5訂以降は「レチノール活性当量」表示

 

 

Wikipediaの日本食品標準成分表の改訂の歴史を調べたところ、4訂は昭和57年からでした。

 

 

平成12年が5訂ですから、4訂が使われていた平成11年までがIU表示でしょう。

 

 

 

Wikipedia 日本食品標準成分表

 

 

 

で、もう一度最初の表の「人参のビタミンA」を見てみます。

 

 

 

ちなみに、この表は「科学技術庁 食品成分分析調査 mg/100g」とあります。

 

「科学技術庁」とは、1956年~2001年までに存在した日本の中央省庁の1つで、現在は廃止されて業務は「文部科学省」に継承されました。だからこの表は文部科学省発行の「日本食品標準成分表」とイコールです。

 

 

 

 

 

 

昭和26年と、昭和57年を見て下さい。

 

 

 

昭和26年もIU表示、昭和57年もIU表示…ということになりますが、やはり、13500から4100に減っています。

 

 

 

昭和26年(13500I.U )→  昭和57年(4100I.U)

 

 

 

 

 

次は平成14年を見て下さい。

 

 

 

 

この表にある平成14年は、5訂なのでIU表示ではありません。なので、人参のビタミンAの単位はμgです。これが1400μgになります。

 

 

 

 

そして、この表には書かれていませんが、最新版の2015年版(7訂)の人参が720μgなら、同じ単位でありながら、やはり減っていることになりませんか。

 

 

 

 

平成14年(1400μg)→ 平成27年(720μg)

 

 

 

 

 

「初版」と「最新版」を比較すれば、確かに単位は変わっています。それは間違いではないです。

 

 

 

 

しかし、同じ単位が使われていた年代同士を比較しても数値が減っているのも事実です。

 

 

 

 

従って、「単位が変わったから減った」では説明がつかないので、「勘違い」で片づけるべきではありません。

 

 

 

 

 

ちなみに、脂溶性のビタミンは「I.U」が使われていますが、それ以外のビタミンやミネラルは「mg」が普通に使われています。

 

 

 

 

鉄は「mg」ですから、単位は変わっていないはずです。

 

 

 

 

で、人参の鉄分の量はというと、

 

 

 

 

 

 

2 (昭和26年)

0.8(昭和57年)

0.2(平成14年)

 

 

 

 

 

…減っています。

 

 

 

こちらも単位の変化による勘違い等ではありません。

 

 

 

 

勘違いだったから、栄養はサプリメントではなく食材から…というのは無理があります。

 

 

 

 

 

次は、「化学肥料の使い過ぎ」「栄養を犠牲にした品種が増えている」「旬の時期を外れた栄養不足の野菜が出回るようになった」…といった話が本当なのか別の視点から考えてみます。

 

 

 

ビタミンやミネラルが不足した野菜や果物は味や調理にも影響していたへ続く

 

 

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動物性食品の摂取で尿酸値が上がる理由と、尿酸のメリットについて考えてみた
動物性食品の摂取で尿酸値が上がる理由と、尿酸のメリットについて考えてみた

 

 

動物性食品等の「酸性食品」を食べても、「血液のpH」は変わりません。

 

 

 

変わるのは「尿のpH」です。

 

 

 

酸性食品とアルカリ性食品の定義と影響について分かりやすく説明してみた

 

 

 

酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリット

 

 

「尿のpH」が酸性化すると、尿酸が排泄されにくくなって、血液中の「尿酸値」が上がります。

 

 

 

従って、それを起因とした疾患の対処法では、「酸性食品を控えて、アルカリ性食品を食べよう」と言われます。

 

 

 

 

そうなると、「動物性食品は避けたほうが良い」という判断になります。

 

 

 

 

しかし、「尿酸」が増える理由は、単純ではありませんでした。

 

 

 

 

以下の記事でもお話しましたが、様々な原因があったり、動物性食品を過剰摂取しても必ず尿酸値が上がるわけでもないので、納得のいかない事も多いです。

 

 

 

高尿酸血症の原因と問題について分かりやすく説明してみた

 

 

 

本記事は、この続編です。

 

 

 

前半はこれまでの話を簡潔にまとめ、後半は視点を変えて「尿酸のメリット」についてお話します。

 

 

 

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肉が悪く言われるのは「含硫アミノ酸」と「プリン体」が原因

 

 

 

「動物性食品は良くない」とされる理由を整理します。

 

 

 

例えば、「痛風」を例にすると、つの見方ができます。

 

 

 

「含硫アミノ酸がどれだけ含まれているか」という視点と、「プリン体(尿酸の元)がどれだけ含まれているか」という視点です。

 

 

 

 

 

 

  • 肉に含まれる「含硫アミノ酸」を分解した時に発生する「硫酸イオン」で、尿が酸性化する

 

 

 

 

含硫アミノ酸

硫酸イオン

尿のpHが酸性化する

 

 

 

 

  • 肉や魚の内臓類に多く含まれている「プリン体」は、体内で「尿酸」に代謝されて、尿や便として排泄される(食品由来のプリン体は腸で分解されて尿酸にならずに排泄されるという説もある)

 

 

 

 

 

「肉に含まれる含硫アミノ酸」によって尿が酸性化するのは、人間も動物も同じです。
一方、「プリン体」は、食べ物から摂取しなくても、生きていれば生じるので、それが分解されれば「尿酸」になります。しかし、多くの動物は、尿酸をさらに分解できるので溜まりません。一方、人間は「尿酸」までしか分解できなので、溜まりやすいです。

 

 

 

 

「含硫アミノ酸」が多いからといって、「プリン体」も多いとは限りません。

 

 

 

 

例えば、は「含硫アミノ酸」は多いですが、「プリン体」は少ないです。

 

 

 

 

『精神科医こてつ名誉院長のブログ 三石理論 タンパク質論』より引用

 

 

含硫アミノ酸は、とりわけ不足しがちなアミノ酸である。

 

 

 

人間の要求にこたえるだけの量の含硫アミノ酸をもつ食品は、卵と鶏肉だけである。

 

 

といっても、鶏肉は全くすれすれ、卵は50%程度の余剰をもっている。

 

 

 

「卵」の項では、私は強く卵をおしたつもりである。その根拠は、卵がありあまる含硫アミノ酸をもつことにあった。卵をおいてほかには、このような食品はないのである。

 

 

 

 

 

『帝京大学 帝京大学薬学部 臨床分析学研究室 高尿酸血症・痛風におけるバランスの良い食事』より引用

 

 

ただ、肉や魚はプリン体も中程度(100-200mg/100g)含むので、食べ過ぎないように1回の食事で80-100gを目安にしましょう。

 

 

肉や魚を食べ過ぎると血中の尿酸値が上がり、痛風になりやすいことが知られています。『昼食、夕食の例』を参考にして下さい。

 

 

卵や大豆製品はプリン体の少ない食品です。卵は1個が細胞1つにあたるため、プリン体はほぼゼロ。でもコレステロールが多いので2日に1個くらいにしましょう。

 

 

 

 

卵は、「酸性食品」なので「尿のpH」は酸性化しやすいけど、「プリン体」はほぼゼロなので「尿酸値」は増えにくいのです。

 

 

 

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高尿酸血症になる条件

 

 

 

「尿酸」は過剰に作られたり、排泄がうまくいかないと蓄積して「高尿酸血症」になります。

 

 

 

 

「尿のpH」をアルカリ性に近づけると、「尿酸」は溶けやすくなるので、排泄されやすくなります。

 

 

 

また、肉食動物のように尿が酸性化していても、「尿酸」が分解されてほぼない状態であれば痛風にはなりません。

 

 

 

以上のような理由から、「高尿酸血症」は、尿が酸性に傾いた(溶けにくい)状態で、尿酸が溜まりやすい状態…という2つの条件が重なったら起きると考えてよいでしょう。

 

 

 

どちらか1つでは成り立ちにくいようです。

 

 

 

  • 悪さをする「尿酸」が少々あったとしても、アルカリ性食品の摂取によって、尿のpHがアルカリ性に近づくと、溶けて排泄されるので安心

 

 

 

  • 動物のように、尿のpHが酸性でも、悪さをする「尿酸」が少なければ安心

 

 

 

 

尿を酸性化させるのは「酸性食品」、尿酸値を上げるのは「プリン体の多い食品」ということになっていますが、残念ながら、はどちらも該当します。

 

 

 

なので、良くないと判断されても仕方ありません。

 

 

 

しかし、この2つの条件が揃っているのは肉や魚だけではありません。

 

 

 

尿のpHを酸性化させたり、尿酸値を上げるのは、例えばこんなものです。

 

 

 

  • 尿を酸性化させる → 酸性食品、乳酸、ケトン体

 

  • 血液の尿酸値を上げる → プリン体の多い食品、乳酸、ケトン体

 

 

 

 

 

注目して欲しいのは「乳酸」です。

 

 

 

 

 

乳酸によって尿酸が増えるメカニズム

 

 

 

pH程度の「乳酸」は、血液を酸性化させる…と何度も紹介しました。しかし、血液だけでなく、尿も酸性化させます。

 

 

 

 

「乳酸」は糖質を代謝しきれなかった時に発生する「燃えカス」で、溜めてはいけないものです。

 

 

 

理想は、「乳酸が発生する糖質」を控える事です。

 

 

 

しかし、動物性食品を避けると、植物性の食品の割合が多くなります。これらは糖質が多く含まれているので、糖質の摂取量が増えます。

 

 

 

 

糖質はエネルギーの材料になるのですが、ビタミンやミネラルが足りないと、上手く代謝できません。そうなると「乳酸」が発生しやすくなります。

 

 

 

 

次は、その「乳酸」が「尿酸」とどう関係しているのか説明します。

 

 

 

尿酸値が上がる理由をシンプルに言うとこうです。

 

 

  • 尿酸の元となるプリン体が過剰に作られる

 

  • 尿酸の排泄がなんらかの理由で上手くいかない

 

 

 

「乳酸」には「腎臓からの尿酸の排泄を妨げる作用」があります。その結果、尿酸値が上ります。

 

 

 

『ガンの特効薬はミトコンドリア賦活剤 乳酸の蓄積で交感神経が高ぶりガン体質へ!』より引用

 

 

乳酸が溜まってくると、肝臓のコリ回路によって、グルコースに戻される。が、このシステムで処理しきれなかった乳酸はどうなるのかな、と。

 

 

処理しきれなかった乳酸は、血液中に溜まっていきます。そうなると、血液が酸性化していきます。

 

 

(アシドーシス)そして、アシドーシスを緩和すべく、尿中への乳酸の排泄をします。

 

 

この時、尿が乳酸で酸性化するため、尿酸の尿中への排泄が邪魔されます。そうすると、結果的に血液中の尿酸が増えていってしまいます。

 

 

尿酸自体に毒性があるわけではない。尿酸が結晶となるのが問題なのである。

 

 

酸化ストレスの増大によって、尿酸が増える理由ですが、尿酸というのは、ビタミンCなんかよりも強力な抗酸化物質なんですね。酸化ストレスが増えると、強力な抗酸化剤である尿酸で対抗するわけです。』

 

 

 

以下が「乳酸」によって「尿酸値」が高くなるメカニズムです。

 

 

 

 

糖質の代謝(嫌気性解糖)によって乳酸が発生

乳酸の蓄積

血液が酸性化

アシドーシスを防ぐために乳酸を尿中へ排泄

尿が乳酸によって酸性化する

尿酸が溶けにくくなるので排泄されにくくなる

血液中に尿酸が増える

 

 

 

 

 

重要なところをまとめます。

 

 

 

  • 「乳酸」は血液だけでなく、尿も酸性化させる(尿酸が排泄されにくくなるので、結果的に、血液中の尿酸が増える)

 

 

 

  • 酸化ストレス(乳酸が蓄積→人体は慢性的に酸化・糖化・炎症する)に対抗する為に、抗酸化剤である「尿酸」で対抗する

 

 

 

 

次は、後者の「酸化ストレス」について説明します。

 

 

 

抗酸化剤としての尿酸

 

 

 

「乳酸」は、酸化の原因になります。

 

 

 

『ガンの特効薬はミトコンドリア賦活剤 乳酸はpH5の酸化剤で電子を奪う物質』より引用

 

 

乳酸は、相手を酸化させる酸化剤です。

 

 

乳酸=酸化剤→相手を酸化させる物質→相手から電子(e-)を奪う物質だと連鎖的に分からないといけません。

 

 

 

酸化を改善させるには、抗酸化剤が必要です。

 

 

 

「尿酸」は抗酸化剤なので、「乳酸」が蓄積すれば必要になります。

 

 

 

 

これまで「尿酸」は、「ゴミ」や「燃えカス」で、溜まると悪さをする…といった視点で語ってきました。

 

 

 

 

しかし、「尿酸」は「ビタミンCより強力な抗酸化物質」でもあります。これはメリットなので、ただのゴミではありません。

 

 

 

 

 

多くの動物は「尿酸」を分解できる「ウリカーゼ」という酵素を持っていますが、人間と一部の霊長類はこの酵素を持っていません。

 

 

 

 

肉食をして尿のpHが酸性に傾いても、ウリカーゼがあれば「尿酸」は「アラントイン」という物質に分解されるので、溶けずに溜まる事もありません。

 

 

 

 

しかし、人間のように「尿酸」が分解できずに溜まる傾向があれば、疾患が発生するリスクがあります。

 

 

 

 

この部分だけを見ると、「ウリカーゼ」を持っていない事はデメリットです。

 

 

 

 

「人間の体は肉食には適さない。尿酸値が高くならないように、尿のpHが酸性に傾かないような食事をするべきだ」…といった、無難な方法を選ぶ人がでてくるのも無理はありません。

 

 

 

しかし、「尿酸」を「アラントイン」に分解できないのは意味がありそうです。

 

 

 

というのも、人間は抗酸化物質である「ビタミンC」を合成する事ができないからです。

 

 

 

その代替として、抗酸化物質である「尿酸」を分解せずに持っているのではないか…と考えられます。

 

 

 

抗酸化物質は体が酸化する(錆びる)のを防ぐ働きがあります。

 

 

 

多くの動物は「ビタミンC」が、人間は「尿酸」がこの役目をしているわけです。

 

 

 

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「ビタミンC」と動物

 

 

ここで、「ビタミンC」を合成できる動物と、できない動物を紹介します。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年11月3日』より引用

 

6-7)、 ビタミンCおよび心臓血管疾患

 

 

Orthomolecular Medicine News Service(OMNS)、2010年6月22日

 

 

アラン・スペンサーとアンドリュー・W・ソウルのパーソナル・ビューポイント

 

 

Linus Paulingは動物界の研究により、ほとんどの動物が体内にビタミンCを生産する能力を持っていることを知っていました。

 

 

人間はビタミンCを生産できません。

 

 

さらに、平均して、哺乳動物は人間の体重に換算すると毎日5,400mgを作り、ストレスや病気のときにはより多く(しばしばかなりより多く)生産します。

 

 

これは典型的な現代食から得られる50mgの約100倍です。なぜ動物はビタミンCをあまりにも多く作るのですか、それは体内でどのような目的を果たしますか?

 

 

 

ビタミンCを作ることができないと分かっている少数の動物には、類人猿、モルモット、、およびいくつかの鳥が含まれ、これらの動物は通常、食物から多くのビタミンCを得るでしょう。

 

 

 

ビタミンCをモルモットから奪うと、すぐに心血管疾患(数週間以内に動脈にダメージを与える)が発症します。

 

 

同様に、遺伝子組み換えマウスの研究は、マウスがビタミンCを産生する遺伝子をスイッチオフすると、すぐに心臓病の徴候を示すことが示されている。

 

 

 

高いビタミンC食の再導入は、損傷を逆転させることができる。

 

 

 

動物界では心臓病はまれですが、食生活が野生の場合と同じようにビタミンCが豊富でない動物園の猿にとっては問題になってきています。

 

 

「ビタミンC」が生きていく上で必要な栄養素だということは分かったと思いますが、

 

 

 

何故、人間は「ビタミンC」を合成しないのか、代替として「尿酸」を使うのか…そんな疑問が湧いてくると思います。

 

 

 

 

 

 

ビタミンCを合成するより、尿酸を利用をする理由とは

 

 

 

「尿酸」を分解しないメリットがあるように、「ビタミンC」を合成しないメリットもあります。

 

 

実は「ビタミンC」を合成するのは大変だそうです。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年1月13日』より引用

 

 

人類は、ほかの動物とは比較にならないほどの知能をもっているでしょう。

 

 

 

極端にいえば、これはビタミンCをつくるのをやめたおかげなんです。

 

 

 

仮に、テニスでクタクタになったとき、自前でビタミンCをつくらなければならないとする。これはブドウ糖からつくらなければならないわけだが、まず手続きがややこしい。

 

 

タンパク質が必要になるし、何より膨大なエネルギー消費があります。

 

 

 

いわば、からだが総力をあげてビタミンCの生産にはげまなくてはならないことになります。

 

 

というのは、ビタミンCの要求量が、5グラムとか、10グラムとか、バカにならない量だからです。

 

 

総力をあげるということは、頭を使うことをやめるという意味なんです。

 

 

 

つまり、自前でビタミンCの生産をたえずやるような条件では、脳の発達はありえなかったということです。

 

 

 

サルがほかの動物よりかしこいのも、ビタミンCの生産をやめたことと無関係ではないのです。

 

 

 

「ビタミンC」は作るのが大変だから、基本的には体の外から補う。しかし、抗酸化作用がないと体が錆びるので、「尿酸」で対応する…

 

 

 

 

この説は信憑性があります。

 

 

 

 

ただし、注意点もあります。

 

 

 

 

「つくるのをやめた」とありますが、止めたのではなく、最初からそういう構造なのです。

 

 

 

人間は脳を発達させるために「ビタミンC」の合成能力を捨てたわけではなく、脳も最初から今と同じです。

 

 

 

 

進化論は仮説です。

 

 

 

 

能力は捨てることも、拡張することもできません。

 

 

 

人の食性を考える時、チンパンジーを参考にしてはいけない理由【前編】

 

 

 

昆虫学者のファーブル曰く、そんなことを世代交代しながらチンタラやっていたら、その前に死にます。

 

 

 

生きていく為に必要な能力は最初からないと生きられない…従って、生物の機能は最初から完璧なのです。

 

 

 

 

例えば、「ビタミンCを作るのを止めた、じゃあ、代わりに何か使えないかな」…等と能力を磨いていたら、ビタミンCの合成を止めた瞬間に、酸化によるダメージで生存が危うくなります。そうなると、まともに世代交代もできません。

 

 

 

 

「ビタミンCの合成能力がない事」と、「尿酸をビタミンCの代わりに抗酸化物質として利用する事」が、人間が生きていく為に必要なら、最初から同時に備わっていないと生存できないのです。

 

 

 

 

人間は、最初から今と同じ構造で、「ビタミンC」を合成できなくて、「尿酸」を抗酸化物質として使える状態である…と考えるのが現実的です。

 

 

 

 

ここまでをまとめます。

 

 

 

 

  • 人間は「ビタミンCの合成能力」はない

 

  • ビタミンCを合成するのは手間がかかる

 

  • 人間には「尿酸をアラントインに分解する能力」はない

 

  • 尿酸は抗酸化物質

 

 

 

ちなみに、「尿酸」の抗酸化力は、「ビタミンC」の約6倍だそうです。

 

 

 

『中村博整形外科医院 尿酸の持つ意味(ビタミンCとの関連から)』より引用

 

 

元来尿酸は非常に強い抗酸化力をもっており、その力はビタミンCの約6倍に相当する。

 

 

私たちは酸素を吸わないと生命を維持できないが100の酸素を吸えばそのうち2-3%は必ず活性酸素になる。

 

 

この活性酸素は生命維持に必要な側面もあるが過剰になるとDNAや細胞膜を傷つけはじめる。

 

 

そしてがんを含め病気の状態にはこの活性酸素が密接に関与している。そして究極にはDNA損傷を起こして「がん」の発症になるのだ。

 

 

 

だからなのか、人間の場合、「尿酸」は元々排泄しにくいシステムになっているようです。

 

 

 

『WebMaster’s impressions ビタミンCと尿酸』より引用

 

 

尿酸は、ヒトの場合、尿酸酸化酵素が偽遺伝子化しているので、他の哺乳類よりも血清中の尿酸濃度が50倍以上高い。

 

 

 

しかし、何故、ヒトは尿酸酸化酵素も失活させて進化しただろう。それ考える時、尿酸の持つ生物学的効能?すなわち“抗酸化作用”を知っておく必要がある。

 

 

そうなのだ、ビタミンCという抗酸化作用を持った物質を生合成しない道を選んだ為に、もう一つの“抗酸化作用”をもった“尿酸”を利用せざるを得なかったと考えられるのである。事実、尿酸は腎臓で98%も“再吸収”される。

 

 

---勿体無くって、捨てられないよ---

 

 

とでも、言いたげである。

 

 

 

98%が再吸収されるということは、排泄されるのは2%ということです…。

 

 

 

「尿酸」の濃度が他の哺乳類の50倍でも不思議ではありません。

 

 

 

尿酸が排泄されにくいと体に悪い…云々の話はたくさんでてきますが、わずか2%の排泄について語られていたのでしょうか。

 

 

 

 

「尿酸」について俯瞰でみていくと、腑に落ちない事がたくさんでてきます。

 

 

 

 

ところで、「尿酸」は「ビタミンC」よりも抗酸化力があります。しかし、それでも、人間にも「ビタミンC」は必要なので、外から摂取しなければなりません。

 

 

 

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尿酸があるのにビタミンCを摂取しなければいけない理由

 

 

 

「尿酸」が「ビタミンC」の代わりとして使えるのは、あくまで「抗酸化」という部分です。

 

 

 

全て「ビタミンC」と同じではないので、「ビタミンC」を摂取しなければ、抗酸化以外の働きができなくなります。

 

 

 

 

例えば、「ビタミンC」には、「組織間のコラーゲンを正常に保つ働き」があります。

 

 

 

コラーゲンが正常に作られないと、皮膚の構造や血管がもろくなり、出血しやすくなります。具体的にはこうなります。

 

 

 

『Ranking Share 【恐ろしや!】超悲惨な大航海時代の食事と雑学あれこれランキング!』より引用

 

 

俺の歯茎はすっかり腐ってしまった。真っ黒な腐った血が流れ出ている。

 

 

太ももは壊疽を起こしていて、俺はナイフでこの腐った肉を削り取って、どす黒い血を無理やり流しだす。

 

 

土気色になった歯茎もナイフで削り、腐った血をしぼり出す。俺は小便で口をゆすぎ、強くこする。

 

 

ものを噛めないので、飲み込むしかない。

 

 

毎日この病気で仲間が次々と死んでゆく。

 

 

包みや戸棚の裏でいつの間にか死んでいて、発見された時は目や指はネズミにかじり取られてなくなっている・・・・。

 

 

出典:不思議館〜海にまつわる恐ろしい話〜 大航海時代の恐ろしい話

 

 

 

これは有名な「壊血病 かいけつびょう」という病気で、ヶ月~12ヶ月の長期・高度のビタミンC不足でなるようです。

 

 

 

その為、「尿酸」がたくさんあっても、「ビタミンC」を意識して摂るべきです。以下は必要量の目安になります。

 

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2018年3月19日』より引用

 

モルモットとの比較から見たヒトのビタミンCの必要量

 

 

The Orthomolecular Treatment of Chronic Diseaseより

 

モルモットは、ヒト、サルと同じように体内でビタミンCを合成できないので、食事からCを摂取する必要がある。

 

 

モルモットは、通常10~15mg/kgのCが必要。

 

 

成長期、妊娠時、授乳時には必要量が増大し、15~25mg/kgのCが必要。

 

 

モルモットの体重は1kg。

 

 

つまり、60kgのヒトでは600~1500mgのCが必要。

 

 

実際は個体差が大きいため、1~3~10g。

 

 

レモン1個で20mgのC。

 

 

サプリメントで摂取しないと十分量のCは摂取出来ない。

 

 

 

特に、肉中心の糖質制限をしている人は、「ビタミンC」が不足しやすいです。従って、サプリメントで摂取した方が良いです。

 

 

 

…このように言うと、「ビタミンCが不足する糖質制限は体に悪いのではないか」と考える人がでてきます。

 

 

 

また、「何故、サプリメントじゃないとダメなんだ、栄養は食事からだろ」と言う人がでてきます。

 

 

 

この点について説明しておきます。

 

 

 

糖質制限のような動物性食品中心の食事は、「ビタミンC」が不足しやすいですが、摂取する事は可能です。

 

 

 

しかし、条件があります。以下の壊血病を回避する方法を読んで下さい。

 

 

 

『Ranking Share 【恐ろしや!】超悲惨な大航海時代の食事と雑学あれこれランキング!』より引用

 

 

めぼしい食物が無くなった遠洋航海の船乗りにとって「ネズミは非常なごちそう」であり、先を争って捕獲し、丸焼きにして食べたそうです。

 

 

遠洋航海の船には、ネズミ対策に猫が乗せられる事が多かったそうですが、食料不足などの場合は非常食(!!!酷い!)にもなり、それでネズミが増えてしまったのでしょう。。。

 

 

また、近くを這いずるゴキブリなどの虫も、普通に摘んでスープに混ぜて食べたそうです。。。

 

 

これは何故かと言えば、ネズミやゴキブリを積極的に食べると、この後5位でご紹介する悪魔の病気「壊血病」に何故かかかり難くなる事を経験上「船乗りたちが知っていたからだ」と言われています。

 

 

ネズミの新鮮な肉はビタミンB類が豊富であり、常に不足しているタンパク質を補給出来ますし、生のゴキブリからは僅かながら壊血病の特効薬であるビタミンCも補給できたらしく、経験豊富な船乗りは文字通り「なんでも食べて生き残った」わけですね。

 

 

 

「ビタミンC」と言えば、野菜や果物のイメージが強くて、動物性食品にはあまり含まれていないように感じられるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

 

 

動物性食品は栄養的に「ビタミンC」が不足しているのではなく、加熱して食べる事が多いので、それによって熱に弱い「ビタミンC」が壊れてしまうだけなのです。

 

 

 

しかし、動物性の食品をで食べれば「ビタミンC」を摂取できます。

 

 

 

刺し身でもOKです。

 

 

 

 

一方、世間で勧められているように、野菜や果物からも「ビタミンC」は摂取できますが、余計な糖質も多いので体にダメージを与えてしまいます。

 

 

 

やはり、サプリメントから「ビタミンC」を摂取するのがお金もかからず、糖質もないので、安心です。

 

 

 

私は「野菜ほぼ0の糖質制限」を初めて2年半は、「ビタミンC」のサプリを飲んでいませんでした。

 

 

 

たまに外食する時に、付け合せのサラダや果物を食べるくらいですが、回数は少ないです。

 

 

 

思い返すと、2年半の間に食べていた「ビタミンC」は、ほとんど刺し身からです。あと、ネギです…。

 

 

 

摂取量は少ないですが、この量でも、「3ヶ月~12ヶ月の長期・高度のビタミンC不足によってなる壊血病」にはなりませんでした。

 

 

 

ただ、「壊血病」にならないからといって「ビタミンC」が充分というわけではありません。

 

 

足りていなかった事は間違いないです。

 

 

 

何故なら、昨年「ビタミンC」のサプリメントを摂取し始めたら、肌が白くなったからです。

 

 

 

摂取する事で良い方に改善したということは、それまで足りていなかった…ということです。

 

 

 

高い尿酸値と寿命の関係

 

 

話が「ビタミンC」に脱線してしまったので、再び「尿酸」に戻します。

 

 

 

一説ですが、抗酸化力が強い事で、寿命にも影響があるようです。

 

 

 

『トコトンわかる 図解 生化学 / 著者:池田和正』より引用

 

尿酸が血液中で高いことは、寿命と関係ある?

 

 

尿酸で排出するということは、霊長類が痛風になる可能性を持たせるので、よくないように感じます。

 

 

しかし、血液中の尿酸が高く保たれていることが、霊長類を長寿にしている原因の1つだともいわれています。

 

 

例えば、心臓の血管が老化して詰ったりすると、いわゆる心筋梗塞になるし、脳の血管が老化して、破れたり詰ったりすると、脳内出血や脳梗塞などのときに致命的な病気を引き起こすからです。

 

 

これらの血管の老化を引き起こす原因となるものの1つとして活性酸素があります。

 

 

活性酸素は、細胞の膜に結合して、膜の柔軟性をなくして、細胞をもろく壊れやすいものに変えてしまいます。

 

 

血管も細胞で囲まれた筒なので、活性酸素によって血管の細胞がもろくなると血管が破壊されやすくなるのです。

 

 

血管の老化は、長い年月の間に活性酸素がその大きな要因となって、徐々に進むと考えられています。

 

 

血管の老化が進んで、血管がもろくなると、血管を取り巻く細胞が破壊されやすくなり、例えば重要な臓器である脳の中で、血管が破壊され出血すると、いわゆる脳内出血の状態となり、しばしば致命的な状態におちいるのです。

 

 

尿酸には、活性酸素を消去する作用があって、尿酸の濃度が高いヒトでは、活性酸素による血管の老化を遅くする作用があるとされているのです。

 

 

このことが、ヒトが動物の中で長寿となる一因であると考えられています。

 

 

また、活性酸素の発生は、がんとも関係があるとされています。

 

 

血液中の尿酸濃度の低いネズミは、その体のわりに寿命は2年と短く、死因はほとんどが体のどこかにがんができることなのです。

 

 

 

(153~154p)

 

 

 

生体は生きている以上、常に酸化との闘いです。

 

 

 

 

仮に「ビタミンC」の合成能力があってたくさん作れたとしても、「尿酸」がなければ、抗酸化の働きを「ビタミンC」ばかりに頼ることになります。

 

 

 

そのせいで、多くの「ビタミンC」を浪費するかもしれません。

 

 

 

「尿酸」レベルの抗酸化力を発揮するには、6倍の「ビタミンC」がいるわけですから…。

 

 

 

すると、合成によってたくさん「ビタミンC」を持っていたとしても、他の働きに利用する量が減るかもしれません。

 

 

 

「尿酸」は老廃物と言われるくらい、生きていたら必ず発生する物質です。本来捨てるものを利用する事で、「ビタミンC」の仕事を減らす…。

 

 

 

 

抗酸化という作業を「尿酸」に任せることで、「ビタミンC」を摂取した時に、抗酸化以外の用途にも十分利用できるのかもしれません。

 

 

 

 

考え方によっては、「自分で作ったビタミンCだけに頼って、尿酸はあてにできない」よりも、「ビタミンCは外注する必要があるけど、尿酸と両方を使う」方が合理的です。

 

 

 

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タンパク質の大量摂取で尿酸値が上がる理由

 

 

 

 

  • 尿酸の抗酸化力はビタミンCの約6倍

 

 

  • 尿酸が腎臓で再吸収されるのは98%

 

 

  • 人間は他の哺乳類よりも尿酸濃度が50倍以上高い

 

 

 

 

…このような働きを知ると、「尿酸」に「老廃物」のレッテルを貼るのは間違っているような気がします。

 

 

 

 

「尿酸」は悪者ではない…という視点を加えるだけで、見方も対処も変わってきます。

 

 

 

 

例えば、年をとってコレステロールが上がるのは「血液を送りやすくする為」で、体に悪さをしようとして上がっているわけではありません。

 

 

 

だから、単純に「上がったからとにかく下げる」という発想で終わるのではなく、「何故そうなったのか」という状況をみる事が大事でした。

 

 

 

『100歳まで長生きできるコレステロール革命 / 著者 : 大櫛陽一』より引用

 

人間は、年をとれば、誰でも血圧が上がるのが普通なのです。

 

 

血圧の大きな役目のひとつは脳や末梢の細胞に新鮮な血液を送り届けることですが、年をとると、血管に柔軟性がなくなってだんだんその力が弱まってきます。

 

 

だから、加齢に伴い血圧を少しずつ上げて、脳や体に必要な新鮮な血液を送り続けているのです。

 

すなわち、高齢になるにしたがって少しずつ血圧が上昇してくるのは元気な証拠でもあるわけです。

 

 

(178p)より引用

 

 

 

「尿酸」も同じで、単純に上がったから下げればいい…的な考えで終わるのは適切だとは思えません。

 

 

 

『中村博整形外科医院 尿酸の持つ意味(ビタミンCとの関連から)』より引用

 

体細胞は60兆個あるのだが毎日数千億個はアポトーシスなどによって分解される。そしてその一部が体細胞の材料として利用され、一部が体外に排泄される。

 

 

よって「飢餓」などの状態では体細胞の分解が著しく促進して尿酸の上昇となる。

 

 

 

この点に尿酸のコントロールの秘密が隠されている。つまり体細胞の分解を促進することをできるだけ少なくすることが思いがけなく尿酸値を低下させることにつながる。

 

 

先ほど述べたように尿酸には強い抗酸化作用があり私たちの体を守っていることを考えれば、血中濃度が上がれば下げるといった短絡的なことでいいのかどうかを考えてみることが大切である。

 

 

 

体細胞の分解が促進している様な状況は脱水であるとか、過激な運動であるとか、お酒の飲みすぎであるなど体の中で「活性酸素」が大量に発生していると思われる。

 

 

 

だとすればこの時に生じる「尿酸」は決して悪者ではなく私たちの体をこの活性酸素から守っていると推測されるのだ。

 

 

 

 

数字ばかり追いかけていると、時に物事の本質を見失います。

 

 

 

起こった事の背景を考えるのが大事です。

 

 

 

ところで、私は以下の部分を読んで、「糖質制限によって尿酸値が上がる」という話を思い出しました。

 

 

 

>よって「飢餓」などの状態では体細胞の分解が著しく促進して尿酸の上昇となる。

 

 

 

 

個人差もあるようですが、しばらくすると、下がるようです。

 

 

 

 

『医師水野のブログ 尿酸値と糖質制限』より引用

 

 

まず、私自身の体験談から。

 

 

糖質制限を開始して、尿酸値、上がりました。

 

 

ずっと5台だった尿酸値が、半年で7まで上昇。

 

 

しかし、また半年で5台へ低下しています。

 

 

代謝に切り替わりとともに上昇、代謝が安定してくると下降してくるのだと考えています。

 

 

痛風発作も起きず、結果として5台へ戻ったので、全く支障はありませんでした。

 

 

また実際に尿酸値が12でも発作が起きない方もいれば、尿酸値7をきった6.8でも発作が起きる人もいます。

 

 

 

 

代謝の切り替わりとともに…という部分が曖昧で、

 

 

 

何故「尿酸値」が上昇したり下降したりするのか納得がいかなかったのですが、私なりに考えた事を書いておきます。

 

 

 

人間の体の大部分はタンパク質です。

 

 

 

生体は「アミノ酸」からタンパク質を作ったり壊したりしているわけですが、これを繰り返す事で「アミノ酸」が痛んできます。

 

 

 

「変形したアミノ酸」は、材料として適切ではないので破棄されるのですが、タンパク質不足だと、再利用されてしまいます。

 

 

 

これは大なり小なり誰の体でも起こっています。

 

 

 

しかし、人によって度合いが違います。新鮮なタンパク質を常に摂取していない人程、体の中古化が進むわけです。

 

 

 

日本人の食生活は穀物が主役なので、タンパク質が不足しやすいです。一説によると、欧米人の3分の1程度しか食べていません。

 

 

 

糖質制限といえば高タンパク質です。

 

 

 

高タンパク質食を始めると、新しいタンパク質で体を再生する為に、「中古アミノ酸で作られた古いタンパク質」の破壊が起きます。

 

 

 

 

糖質制限を始めてしばらくすると、「毒だし」と呼ばれる、湿疹等の不快な症状が起きる事があります。

 

 

 

私も経験しています。

 

 

糖質制限で一時的に体調が悪化。その後ブタクサのアレルギーが治った

 

 

 

 

これが破壊であり、高タンパク食の基本です。都市開発をする為に立ち退きをするようなものです。

 

 

 

これに耐えられなくて、元の糖質中心の生活に戻る人もいます。

 

 

 

当然、「中古アミノ酸」を使いまわした人程、破壊する規模は大きいので、長年タンパク質不足だった人は酷い破壊(毒出し)がくる可能性があります。

 

 

 

 

「飢餓を起因とする分解」が促進して尿酸値が上がるなら、「高タンパク質食を始めた事による破壊」もまた、尿酸値の上昇に繋がるのではないかと思うのです。

 

 

 

 

しばらくしたら「尿酸値」が下がるのは、毒出し(入れ替り)がひと段落して破壊が落ち着くからではないでしょうか。

 

 

 

でも細胞の入れ替るスピードは違うので、時間をかけて入れ替るところもあります。

 

 

 

で、食事の量の変化等で、再び「再生の前段階の破壊」が起きると尿酸値が上がる…。

 

 

 

あくまで仮説ですが、この可能性もあります。

 

 

 

 

読者さんへの回答

 

 

 

「動物性食品を中心に食べると体に良い」…という私の主張に対して、

 

 

肉は酸性食品と言われているが、どう解釈しているのかという質問を頂きました。

 

 

 

 

動物性食品に多く含まれている「含硫アミノ酸」は、分解されると酸性になるので、「食品に含まれているミネラル」で判断したら、「酸性食品」に該当します。

 

 

 

 

これによって、「尿のpH」が酸性に傾きます。

 

 

 

 

しかし、動物性食品等の酸性食品を食べていないからといって、「尿のpH」が酸性に傾かない…とは限りません。

 

 

 

 

アルカリ性食品に含まれている糖質の代謝によって「乳酸」が発生すれば、同じ結果になるからです。

 

 

 

 

尿酸値が上がる原因の元である「プリン体」は、食品であれば、肉や魚にも多く含まれています。

 

 

 

 

しかし、食品由来の「プリン体」はたった2割で、しかも、消化されて「尿酸」に変わる事なく排泄されるという説があります。

 

 

 

 

「痛風」に関しては、「腎臓の糖化」という視点が一般的になっていません。

 

 

 

 

「酸性食品の定義」にしろ、「尿酸値の上昇」にしろ、動物性食品を悪者にするには、腑に落ちない部分が多いので、表面だけを見て避けるのはもったいないです。

 

 

 

 

意見を聞かれたのですが、この件の結論を出す為にはもっと情報が必要だと考えています。

 

 

 

 

様々な説が錯綜しているので、1本の線に繋がらない状態です。

 

 

 

 

糖質制限をされている先輩方や、私の体験や結果から、体感的には「肉食は問題ない」と考えていますが、怖がっている人や納得がいかない人を説得させるには理論的に不十分です。

 

 

 

なので、今回は現時点で調べた事をまとめました。

 

 

 

今後何か分かり次第、追記していきます。

 

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高尿酸血症の原因と問題について分かりやすく説明してみた
高尿酸血症の原因と問題について分かりやすく説明してみた

 

「酸性食品」、「アルカリ性食品」…という判断基準は、「食品そのもののpH」ではなく、「食品に含まれているミネラルの性質」で決まります。

 

 

 

 

その基準で判断すると、肉は分解すると酸を発生させる「含硫(がんりゅう)アミノ酸」が多く含まれているので、「酸性食品」に属することになります。

 

 

 

「肉は酸性食品だから血液を酸性化させる」…という説について調べると、酸性化させるのは「血液」であるという説と、酸性化させるのは「尿」であるという2つの説に遭遇します。

 

 

 

以下の記事では、酸性食品を摂取しても、血液のpHには影響しない、そのかわり尿のpHは酸性化させる…という話をしました。

 

 

 

酸性食品とアルカリ性食品の定義と影響について分かりやすく説明してみた

 

 

 

酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリット

 

 

 

今回はその続きです。

 

 

 

 

pHがちょっとでも酸性に傾くとヤバイのは「血液」です。

 

 

 

 

「尿」はそこまでではありませんが、pHが酸性化して全く問題がないわけではありません。

 

 

 

「痛風」の原因とされる「尿酸 にょうさん」の濃度が上がりやすくなるからです。

 

 

 

 

 

細胞の構成成分の1つである「プリン体」を分解して、最終的にできるのが「尿酸」です。老廃物ですので、通常は尿として排泄されます。

 

 

 

 

しかし、「尿のpH」が酸性に傾いた状態だとこうなります。

 

 

 

 

尿を酸性化させる食べ物(肉等)の過剰摂取

 

 

尿のpHが酸性化する

 

 

尿酸が溶けにくくなるので排泄されにくくなる

 

 

血液中の尿酸値が高くなる(高尿酸血症)

 

 

高尿酸血症が続いて、尿酸が結晶化すると痛風になる

 

 

 

 

 

 

この流れでは、「痛風を始めとした疾患になる原因は、肉の過剰摂取による尿酸値の上昇」…と解釈する事ができます。

 

 

 

 

これも「肉やタンパク質を避ける原因」になるので、本記事では、「尿酸」に焦点をあてます。

 

 

 

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尿酸値とは

 

 

 

「酸性食品ではなく、アルカリ性食品を摂取した方が良い」は、「尿酸値」が高い時にも言われます。

 

 

 

「尿酸値(血清尿酸値、血中尿酸値)」とは、血液中の尿酸の濃度の事です。

 

 

 

 

尿酸は、尿とともに排出されますし、「尿酸」という字から、「尿の酸性度」を調べるイメージをしてしまいそうですが、そうではありません。

 

 

 

「尿酸値」は血液検査で調べます。

 

 

 

この数値によって、「血液 1dL(100mL)の中に、尿酸が何mg含まれているか」を知ることができます。

 

 

 

正常値は「 4.07.0mg/dl」で、

 

 

 

 

7.0 mg/dl以上…と、尿酸値が高い状態を、「高尿酸血症 こうにょうさんけっしょう」と言います。

 

 

 

 

ちなみに、「尿酸」と「尿素 にょうそ」も名前が似ているので、間違えないように違いを書いておきます。

 

  • 尿素・・・「タンパク質」が体の外へ捨てられる時の最終的な姿

 

  • 尿酸・・・「核酸」が分解されたり、「ATP」が代謝されたりして、「プリン体」になり、さらに代謝された姿

 

 

 

尿酸とは

 

 

 

「尿酸」は、「プリン体」を分解して最終的にできた物質です。そのパターンがこちらです。

 

 

 

 

  • 食品の摂取によってプリン体を摂取、尿酸へ変換

 

  • 細胞の分解(核酸)によってプリン体が生じ、尿酸へ変換

 

  • 激しい運動(ATP)によってプリン体が生じ、尿酸へ変換

 

 

 

 

元となった「プリン体」は、食品から摂取するイメージが強いですが、その量はわずか2~3割です。

 

 

 

7~8割は生きているだけで体内で作られています。こちらを簡単に説明します。

 

 

 

 

 

  • 核酸(細胞の核を構成する)の構成成分 → 古い細胞が分解されるとプリン体が生じる

 

 

 

  • ATP(エネルギー物質)の構成成分 → 激しい運動をすると、分解されて尿酸になる

 

 

 

『みたかヘルスケアクリニック 健康で幸せな生活のために。 痛風・高尿酸血症について』より引用

 

 

尿酸とはプリン体という物質であり、体内の細胞の老廃物です。

 

 

尿酸という言葉は「尿に排泄される酸」という性質に由来しているそうで、通常は代謝の経過で腎臓から燃えカスとして尿と共に一定量排泄されるものです。

 

 

尿酸の血液内における濃度、いわゆる尿酸の基準値は、おおよそ「 4.0~7.0mg/dl位」が正常とされています。

 

 

 

ふつう体内では、毎日0.5g程の新たな尿酸が自己生成され、更に食物から0.1g程を吸収されて、常に体内外を循環しています。

 

 

 

 

作られた「尿酸」のその後です。

 

 

 

  • 体内で一定量ためられる(尿酸プールと呼ぶ)

 

  • 「余分な尿酸」は7割が尿、3割が汗や便として排泄される

 

 

 

 

「尿酸」の産生排泄のバランスがくずれると、尿酸値は上がります。

 

 

 

  • 尿酸がたくさん作られる → 尿酸値が上がる

 

 

  • 尿酸が排泄されない → 尿酸値が上がる

 

 

 

ここからは、後者についてお話します。

 

 

 

血液の尿酸値が高くなる原因の1つに、「尿のpHの酸性化」があります。というのも、尿酸には、以下のような特徴があるからです。

 

 

 

  • 「アルカリ性の尿」に溶けやすい

 

  • 「酸性の尿」に溶けにくい

 

 

 

このような性質があるので、尿が酸性に傾くと「尿酸」が溶けにくくなって、体の外に排泄されにくくなります。

 

 

その結果、血液中の尿酸の濃度が上がります。

 

 

 

『KIRANAHLIFE 尿酸値が気になる皆様。ぜひ血液pHを気にしてください。』より引用

 

 

②尿が酸性であると血液に尿酸が増加。

 

 

pH5.5以下の尿には尿酸が排出されなかったという報告があります。尿酸の溶解度の影響だと考えられます。

 

 

pH7.4付近である血液には尿酸はよく溶けますが、高度にpHが制御されていなければ命にかかわるので尿酸濃度が高まってもH+が優先的に腎臓に排出されると考えられます。

 

 

すると腎臓のpHは酸性側になり、腎臓では血液の尿酸は排出されず血液中に留まり、肝臓からは新たな尿酸が供給されますので血中の尿酸値は上昇します。

 

 

 

だから、尿を酸性化させる「酸性食品」を控えよう…という対処法があるわけです。

 

 

 

次は、尿酸値が上がった場合、体にどんな問題が起きるのか説明します。

 

 

 

 

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尿酸値が上がることで起きる疾患

 

 

尿酸値が7.0mg/dL以上が「高尿酸血症」です。

 

 

 

この状態が長期化すると、尿酸が結晶化して全身で悪さをする…と言われています。結晶化した尿酸によって、以下のような疾患になります。

 

 

 

  • 関節に溜まる → 痛風

 

  • 皮下組織や関節などに沈着 →「 痛風結節」を作る

 

  • 腎臓の中に沈着 → 痛風腎を引き起こして腎臓の機能を低下させる。腎不全(老廃物を尿として排泄できない)になれば透析になる

 

 

 

こうなると、尿を酸性化させる食品である肉を食べない方が良い…と考えさせられてしまいます。

 

 

 

動物性食品の摂取は尿が酸性になる

 

 

 

動物食性(肉食)動物の尿は、酸性です。

 

 

「含硫アミノ酸」の影響なのでしょう。

 

 

 

『三和書籍 生活習慣によって大きくpHが変動する』より引用

 

 

健常者の尿は、ほとんどが弱酸性(pH6.0〜6.5前後)です。

 

 

しかし、尿のpHは食べ物や運動などの生活習慣によって大きく変動するので、健常者でもpH4.5~8.0の間で変動します。

 

 

アルカリ尿と診断されるのはpH8.5以上、酸性尿と診断されるのはpH4.5以下とされています。

 

 

 

肉食動物の尿は酸性側で、猫だとpH5.5 ~7.0くらいだそうです。

 

 

 

草食動物之尿はアルカリ性側で、ウサギだとpH7.6~8.8くらいだそうです。

 

 

 

動物食性(肉食)動物の尿は酸性ですが、痛風はありません。

 

 

 

 

彼らの体の構造が、「尿酸」が溜まりにくい仕組みになっているからです。

 

 

 

 

人間も肉食(動物食性)動物ですが、彼らと違うのはこの部分です。

 

 

 

 

尿酸を分解する酵素ウリカーゼ

 

 

多くの動物は、「ウリカーゼ(別名:尿酸オキシダーゼ)」という酵素を持っています。

 

 

 

この酵素は、「尿酸」をさらに「アラントイン」という無害な物質に分解します。そのおかげで、「尿酸」が蓄積しないのです。

 

 

 

 

核酸

プリン体

尿酸

ヒドロキシイソ尿酸

アラントイン

 

 

 

 

例え肉ばかりを食べて尿が酸性に傾いたとしても、「尿酸」が溜まりにくい体の構造なので害はありません。痛風にもなりません。

 

 

 

一方、人間や一部の霊長類は、「ウリカーゼ」を持っていません。このような肝臓のシステムでは、分解は「尿酸」止まりなので蓄積しやすいです。

 

 

 

『公益財団法人 痛風財団 尿酸ってなに?』より引用

 

 

尿酸はほとんどの動物では分解され、体内にたまりません。

 

 

ところが人間と一部の霊長類は尿酸を分解する酵素(尿酸酸化酵素)が遺伝的に欠損しており(遺伝子はあるが壊れています)、尿酸がたまる傾向があります。

 

 

 

 

核酸

プリン体

尿酸(ここまで)

 

 

 

 

 

 

「尿酸」を「無害な物質」に分解できない以上、溜め込まないのが理想。その為には、「尿酸」の排泄を妨げる原因になる「酸性食品」の摂取を控えた方が良い…という理屈になります。

 

 

 

 

人間は、胃や腸は動物食性動物の構造をしていますが、肝臓のこのシステムは、動物食性に向いていないようにも見えます。

 

 

 

何故人間には「尿酸を分解するウリカーゼ」がないのか?考えられる理由は後でお話します。

 

 

 

とりあえず先に、「尿酸が蓄積しやすい体の構造の人間」が、肉食をするとどうなるのかを見ていきます。

 

 

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糖質制限による高タンパクで尿酸値は上がるのか

 

 

 

「酸性食品である動物性食品」の大量摂取によって、尿が酸性化し、それによって「尿酸」が排出されにくくなり、血中の尿酸値が上がる…という流れでした。

 

 

 

すると、動物性食品を大量に食べている糖質制限実践者は、尿酸値が高い事になります。

 

 

 

どうやら、そうなるみたいです。

 

 

『医師水野のブログ 尿酸値と糖質制限』より引用

 

 

まず、私自身の体験談から。

 

 

糖質制限を開始して、尿酸値、上がりました。

 

 

ずっと5台だった尿酸値が、半年で7まで上昇。

 

 

しかし、また半年で5台へ低下しています。

 

 

代謝に切り替わりとともに上昇、代謝が安定してくると下降してくるのだと考えています。

 

 

痛風発作も起きず、結果として5台へ戻ったので、全く支障はありませんでした。

 

 

また実際に尿酸値が12でも発作が起きない方もいれば、尿酸値7をきった6.8でも発作が起きる人もいます。

 

 

 

 

 

また、江部医師の話も参考になります。

 

 

『ドクター江部の糖尿病徒然日記 糖質制限食と血清尿酸値について。2015年3月。』より引用

 

 

 

尿酸値に関しては、糖質制限食実践で、減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。

 

 

もともと尿酸が高値だったのが糖質制限食で基準値になる人がいますが、これは問題ないですね。

 

 

肥満がある人が糖質制限食で減量に成功したら、尿酸値が基準値になることは考えられます。

 

 

もともと尿酸値は正常だったのに、糖質制限食実践で高値となる人がいます。

 

 

 

一番多いのは、低カロリー過ぎた場合です。

 

 

 

糖質制限食開始後、急に尿酸値が上昇したときは、大多数の人が、摂取エネルギー不足でした。

 

 

 

2012年4月4日の毎日新聞の記事によれば、『激しい関節痛を起こす痛風の発症は、原因物質の尿酸を尿から出す機能だけでなく、腸から排出する機能が低下することも一因』とのことです。

 

 

 

『尿酸は3分の2が腎臓から、3分の1が腸から排出される』とは、初めて知りました。

 

 

 

この腸からの排泄機能も、個人差に関係しているのでしょうね。

 

 

 

体内で尿酸をつくり過ぎるか、尿からの排泄が悪いため、高尿酸血症になると考えられてきましたが、これらに腸からの排泄障害も加わることとなりました。

 

 

 

あくまでも私見ですが、この腸からの尿酸排泄は、生活習慣やストレスの影響を一番受けやすいような気がしますね。

 

 

ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇するので注意が必要です。

 

 

例えば断食(絶食)をすると、尿酸値は急激に上昇します。断食前6mg/dlが、断食中は9~10mg/dlに上昇したりします。

 

 

さて糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。一般に高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、ことはそれほど単純ではありません。

 

 

例えば、江部康二は、2002年以来13年間、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食です。

 

 

しかしながら、尿酸値はこの10年間、一貫して2.4~3.5mg/dl(3.4~7.0)程度と低い方です。

 

 

尿酸は体内の酸化ストレスに対抗する物質という説があります。

 

 

 

私はスーパー糖質制限食で体内の酸化ストレスが少ないので、尿酸も少なくてすんでいるというポジティブな仮説もありかと考えています。

 

 

 

通常、糖質制限食でいったん尿酸値が上昇した人も、摂取エネルギーが足りているならば、数ヶ月~1年で元の値に戻ることが多いので経過をみることが多いです。

 

 

 

ただ、過去痛風発作を起こしたことがある人は、内服も考慮する必要があります。過去痛風発作を起こしたことがない場合は、尿酸8~9mg/dlとかでも、経過をみてよいと思います。

 

 

過去尿路結石のあった人や家系的に腎臓結石持の方々は、尿酸が高値となったときは、梅干しを食べるとか、わかめ・ほうれん草・大根・キャベツ・茄子・しいたけなど摂取で尿をアルカリに保って尿酸が結晶化しにくいようして、尿酸値が基準値にもどるのを待つのが安全と思います。

 

 

尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎで高値となるということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。

 

 

自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、元鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満のほうが、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。

 

 

 

 

 

長いので要約します。

 

 

 

  • 糖質制限による尿酸値の変化は個人差が大きい

 

  • 糖質制限によって尿酸値が上昇する事があるが、一定の期間が過ぎると元に戻ることも多い

 

  • 尿酸は腎臓だけでなく、腸からも排泄される

 

  • 尿酸値はカロリー不足で高くなる

 

  • 尿酸値はストレスの影響を受ける

 

  • 過去に通風発作を起こした事がある人はアルカリ性食品を食べた方がよい

 

 

 

そして、糖質制限と言えば「ケトン体」です。

 

 

 

ケトン体と尿酸値

 

 

 

「ケトン体」は酸性物質なので、これの影響でも尿酸値は上昇するようです。

 

 

 

『糖尿病ネットワーク 31. 痛風・高尿酸血症と糖尿病』より引用

 

 

なお、減量を急ぐあまり、絶食するなど極端に摂取カロリーを減らしすぎると、体内でエネルギー源として脂肪が利用される結果、ケトン体が発生します(ケトーシス)。

 

 

血液中のケトン体濃度が高くなると尿酸は排泄されにくくなり、尿酸値が逆に上昇してしまいます。

 

 

 

 

肉食中心は尿酸値が上がる要素があるのは間違いありませんね。

 

 

 

 

ケトン体と尿酸値についてはあまり情報がないので、ケトン体の値が高い人の尿酸値の情報が見つかれば書き加えます。

 

 

 

 

余談ですが、酸性物質のケトン体によって血液は酸性化しないそうです。

 

 

『ガンの特効薬はミトコンドリア賦活剤 ブドウ糖を絶てばがん細胞は死滅する!』より引用

 

 

「絶食と同じような効果があって体力も栄養状態も悪化させない食事療法としてケトン食があります。」

 

 

正常細胞はケトン体を使ってATPを作ることができますが、ガン細胞はケトン体を利用できません。

 

 

つまりミトコンドリアはケトン体をエネルギー源として利用できますが、解糖系はケトン体を利用できないということです。

 

 

ケトン体は酸性物質ですが、ミトコンドリアがケトン体をATPに変えられるので、身体が酸性に傾かないようです。

 

 

糖質制限食の第一人者である江部医師は、スーパー糖質制限食を実践してケトン体の値が高いのですが、血液のpHは7.45で充分な弱アルカリ性でした。

 

 

 

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尿酸値が上がる原因

 

 

 

糖質制限をしていると、動物性食品中心になりますし、ケトン体を利用するようになります。

 

 

尿酸値が上がる条件は揃っていますが、それでも、必ず高くなるわけではありません。

 

 

 

他の原因もからんでいるので、もっと大局的に分析する必要があります。

 

 

 

 

痛風にならないように気をつける場合、

 

 

 

これまでのように、「尿のpHを酸性化させないようにしよう」とか、「尿酸の元になるプリン体を控えよう」…だけではなく、他の原因も注意するべきです。

 

 

 

なので、何によって尿酸値が上がるのか、他の原因を紹介します。

 

 

 

意外かもしれませんが、「プリン体の摂取を控える」は、重要度が低いのです。

 

 

 

『ドクター江部の糖尿病徒然日記 Q&A 糖質制限食と高尿酸血症②』より引用

 

尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に

 

 

1、ストレス

 

2、肥満

 

3、大量の飲酒

 

4、激しい運動

 

5、プリン体の摂りすぎ

 

 

です。

 

 

1 ジミーさんの仰る通り、実はストレスが一番尿酸値を上昇させます。鹿児島大学の納(おさめ)光弘先生もご自身が痛風になられて徹底的に自分で人体実験をされて、ビールより何よりストレスが高尿酸血症の原因と断定しておられます。

 

 

2 体重増加も尿酸を増加させる要因なので、 糖質制限食で減量することは良い方に向く可能性があります。

 

 

3 飲酒

 

アルコールを大量に(日本酒1日3合程度以上)飲めば尿酸値は上昇し、断酒すれば下降します。アルコールが尿酸値に影響を与える要因は二つあります。

 

 

一つは、アルコールが代謝の途中で乳酸になり、乳酸が腎臓からの尿酸排泄を抑制すること。

 

 

もう一つは、継続的に多量にアルコールを摂取したときに(日本酒1日4合以上を毎日)、アルコールが尿酸の代謝を促進させて尿酸値があがることです。

 

 

なお、お酒に含まれているプリン体自身の量は、体内の尿酸プールの量に比べて少ないのでほとんど影響はありません。ビール大瓶633㏄中に、プリン体は32.4㎎しか含まれていません。

 

 

なお適量のアルコールならストレスが解消され尿酸値を下げます。(適量の目安:日本酒、焼酎で1日1.5合程度、ビール約750㏄、ワイングラス2杯、焼酎のお湯割りコップ2杯)

 

 

4 激しい運動は尿酸を上昇させますが、軽い有酸素運動は大丈夫です。

 

 

5、下記のプリン体が多い食品はさすがに大量にはとらない方がいいでしょう。しかし、日常的な食生活の中では、プリン体を気にするほどのことはなさそうです。下記の如く食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し少ないからです。

 

 

 

☆プリン体の多い食品

 

 

(1)きわめて多い(100g中、300㎎以上)鶏レバー、白子など

 

 

(2)多い(100g中、200~300㎎)豚レバー、牛レバー、かつお、まいわし、大正えびなど

 

 

 

☆尿酸の生成と排出

 

一日で産生される尿酸の量 700㎎

 

・ 食事から摂取 約100㎎

 

・ 体内でプリン体が利用された後に分解され、尿酸が生じる経路 約600㎎

 

 

 

☆一日で排出される尿酸の量 700㎎

 

・ 尿から排泄 約500㎎

 

・ 汗や便から排泄 約200㎎

 

 

 

☆尿酸の体内プール 約1200㎎

 

・ 健康な人の体内には、つねに1200㎎程度の尿酸がプールされています。

 

 

 

尿酸は、このように毎日、生産と排泄を繰り返しながら、一定量を保っています。しかし、尿酸の排泄がうまくいかなくなったり、尿酸が体内で作られすぎると、尿酸値が上がります。

 

 

 

 

 

「プリン体」について補足です。江部医師の記事で、

 

 

 

>『尿酸は3分の2が腎臓から、3分の1が腸から排出される』

 

 

 

…という話がありましたが、食事から摂取したプリン体は、「尿酸」に変わらずに排泄される…という説があります。

 

 

 

 

『熱血ナースMrs.GAGAのダイエット支援ブログ!!〜低糖質に愛をこめて〜 尿酸値と血糖値』より引用

 

 

食べ物から吸収されたプリン体の多くは、肝臓で処理され尿酸に変わると思われていましたが、研究が進み、食べ物由来のプリン体は、腸で分解されて尿酸に変わることなくそのまま排出されることがわかってきました。

 

 

 

 

 

 

 

さらに、尿酸値が高くなる原因を紹介します。

 

 

 

それはインスリンです。

 

 

 

「インスリン」は血糖値を下げる働きがあります。

 

 

 

血糖値が上がった時に大活躍するホルモンなのですが、実は、インスリンには「尿酸」の排泄を抑制する働きもあるのです。

 

 

 

 

 

血糖値の上昇

 

 

インスリンの分泌

 

 

尿酸の排泄を抑制

 

 

尿酸値が上昇

 

 

 

 

 

『熱血ナースMrs.GAGAのダイエット支援ブログ!!〜低糖質に愛をこめて〜 尿酸値の高い方にも糖質制限はオススメです。』より引用

 

 

インスリンは、尿酸の排泄を抑制する働きがあります。つまり、糖質制限してインスリンの分泌を抑えたら、尿酸の排泄がスムーズになるということです。

 

 

忘年会といえばアルコールとおいしい食事!ですが、糖質制限を心がけていれば、尿酸はいつもより溜まりません。

 

 

 

 

 

血糖値が上がらなければ、インスリンの追加分泌は起きません。

 

 

 

血糖値を直接上昇させるのは「糖質」、間接的に上昇させるのは「タンパク質(糖新生)」です。

 

 

糖質制限をしているのに血糖値が高いのは、糖新生が原因かもしれません

 

 

 

 

気をつけなければならないのは前者です。

 

 

 

そして、3の「飲酒」で生じた「乳酸」も、尿酸の排泄を抑制する働きがありましたが、「糖質」も代謝しきれなければ「乳酸」を発生させます。

 

 

 

糖質の摂取は、尿酸の排泄を抑制する「インスリン」と「乳酸」の発生のリスクがあるわけです。

 

 

 

 

肉食は尿酸値が上がる条件が揃っていましたが、それ以外の食事でも尿酸値が上がる条件が揃っているようです。肉ばかりを叩いている場合ではありません。

 

 

 

タンパク質でも「糖新生」によって血糖値が上がれば同じ事なのですが、糖質の摂取による血糖値の上昇の方が酷いケースが多いので、先にこちらを注意した方が良いです。

 

 

 

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プリン体と糖質の組み合わせ

 

 

ところで、「タンパク質&脂質」に「糖質」を組み合わせる「緩い糖質制限」は慢性疾患の原因になります。

 

 

 

しかし、「糖質」を組み合わせない「厳しい糖質制限」は健康的になります。

 

 

 

この2つは全く違う結果になるにも関わらず、「タンパク質&脂質」に「糖質」を組み合わせる「緩い糖質制限」の結果を理由に、「厳しい糖質制限」まで危険であるようにイメージ工作がされています。

 

 

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

 

 

「組み合わせ」が悪いのに「単体」を悪いかのように言う…「プリン体」もその流れと似ているので、胡散臭いです。

 

 

 

 

『熱血ナースMrs.GAGAのダイエット支援ブログ!!〜低糖質に愛をこめて〜 尿酸値の高い方にも糖質制限はオススメです。』より引用

 

 

以前もお伝えしましたが、尿酸はコレステロールと同じで、食事性のものより身体で作られる方が多いのです。

 

 

 

プリン体の多い食品をことさらに避けることは、余り意味はありません。

 

 

 

プリン体の多い食品は栄養価も高いこともお伝えしました。むしろ、食べすぎない程度に食べることをオススメします。

 

 

 

プリン体の多い食品と、糖質の多い食品の組み合わせが最悪なのです。ついでに悪い油(劣化したサラダ油や加工食品に多く含まれるトランス脂肪酸)を使った揚げ物などと組み合わせたら、

 

 

 

「糖化→酸化→炎症」と痛風への道まっしぐらです。

 

 

 

 

 

「プリン体」を分解してできた「尿酸」は、単体だけの問題ではなく、「炎症」が関係しているみたいです。

 

 

 

『医師水野のブログ 尿酸値と糖質制限』より引用

 

 

また実際に尿酸値が12でも発作が起きない方もいれば、尿酸値7をきった6.8でも発作が起きる人もいます。

 

 

この違いは何でしょうか?

 

 

 

ガイドライン的には尿酸値で判断します。

 

 

この違いが説明できません。

 

 

 

そして、起こっている事から逆に考えれば、尿酸は高いだけでは発作は起きない、という考えが導き出されます。

 

 

 

では、尿酸値12で発作が起きない人はどんな状況でしょうか。

 

 

 

これは「炎症」が鍵になると考えます。炎症についてはコチラ。

 

 

 

「炎症」が尿酸を結晶化させ、痛風発作を起こす引き金である可能性があります。

 

 

 

あくまで可能性ですが、信憑性はあります。

 

 

 

酸性食品を食べようが、糖質の多いアルカリ性食品を食べようが、尿酸値が上がる可能性があるわけですから、問題は「尿酸値が高い事」よりも、「炎症」や「結晶化」にある気がします。

 

 

 

で、「炎症」といえば糖質です。

 

 

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

尿酸値が上がる原因は1つではないので、状況を観察して、原因に合った対処をするべきですね。

 

 

 

尿酸が結晶化する事で生じる「痛風」も、本当の原因を改善する必要があります。

 

 

 

 

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痛風の本当の原因

 

 

あまり知られていない「痛風」の原因を紹介します。

 

 

『医療法人社団楡樹会 稲毛エルム歯科クリニック 痛風の本当の原因』より引用

 

 

尿酸はプリン体から合成されることから、プリン体を多く含む食事を控えるよう、医師から指導されることがあります。

 

 

プリン体とは核酸の成分であるアデニンやグアニン、電子伝達系で補酵素として働くNAD(ナイアシン)、FAD(ビタミンB2の誘導体)など、生体にとって必須の栄養素が含まれます。ですからプリン体を制限することは、様々な栄養欠乏をもまた引き起こすことになるのです。

 

 

 

そもそも、痛風の原因がプリン体の過剰摂取というのは迷信です。プリン体の摂取を控えることで痛風を予防することはできませんし、痛風の人がプリン体を控えても、症状が改善することはありません。

 

 

 

(中略)

 

 

 

尿酸は腎臓で尿に排泄されます。痛風のほとんどは、腎臓での尿酸の排泄障害によって起こります。

 

 

 

腎臓はなぜ尿酸をうまく排泄できなくなるのでしょう?

 

 

 

それは、腎臓が糖化することによって機能障害が起こるからです。

 

 

 

腎臓の糖化に特に関係していると考えられているのが、果糖です。果糖はブドウ糖のおよそ7~10倍も糖化能力が高く、強力に細胞を傷害します。

 

 

 

また果糖の大量摂取は、肝臓で無機リン酸の欠乏を引き起こし、ATPの枯渇と高尿酸血症を引き起こします。

 

 

 

さらに果糖は血液のpHを酸性(アシドーシス)にすることによって、尿酸の結晶化を促進します。果糖が痛風の原因となるのなら、糖尿病患者に痛風が多いことも理解できます。

 

 

 

痛風の本当の原因はプリン体では無くて果糖であり、果糖を多く含む物(砂糖や異性化糖)の過剰摂取が痛風を引き起こすのです。

 

 

甘い物はむし歯だけでなく、さまざまに体を蝕むのですから、一切摂らないようにすべきなのです。

 

 

 

 

痛風の本当の原因は、「果糖」による腎臓の糖化…。

 

 

 

先ほど、腸からの尿酸の排泄機能が低下する…という話がありましたが、糖化によって「腎臓の尿酸の排泄障害」が起こるなら、腸も同じように、糖化の影響で尿酸の排泄障害になる可能性はあります。

 

 

 

 

尿酸値が高くても、必ず痛風になるわけではないのは、別の要素があるからなんですね。

 

 

 

ちなみに、痛風について色々なネットの記事や本を読みましたが、「腎臓の糖化」について触れられているものは、ほとんどありませんでした。

 

 

 

他の疾患と同じで、やはり「糖化による害」は触れられないようです。

 

 

 

「糖化による害」を誤魔化す為に、別の食品や栄養を悪者にする例は、いろんな疾患で見られるのですが、「プリン体」もその1つでしょうか…。

 

 

 

 

「プリン体の多い食品」を控えることで重要な栄養が欠乏するなら、制限はしない方が良いです。

 

 

 

また、「食品由来のプリン体」は腸で分解されて「尿酸」にならずに排泄される…という説が本当なら、安心して摂取する事ができます。

 

 

 

 

ここまでを振り返ります。

 

 

 

  • 尿酸値が上がる原因は様々

 

 

  • 尿酸値が高くても痛風発作が起きるとは限らない

 

 

  • 痛風の原因はプリン体ではなく腎臓を糖化させる果糖

 

 

 

 

尿酸値が上がる原因も色々考えられますし、尿酸値が高くても痛風発作が起きるとは限らず、さらに痛風の原因である腎臓の糖化はあまり知られていない…

 

 

 

 

患者数も多く、完治しずらい…となっているあたり、「尿酸」と「それにまつわる疾患」は胡散臭いと感じます。

 

 

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動物性食品の摂取による尿酸値の結果はバラバラ

 

 

 

ここで、「動物性食品の摂取」と「尿酸値」は関係ないのでは?…と思われるような話を紹介します。

 

 

 

まず、以下は「肉を多く食べても尿酸値が上がらないケース」です。

 

 

『痛風情報局 尿酸値とは?尿酸値を下げる方法』より引用

 

 

イヌイットの人たちには痛風がいないそうです。

 

 

彼らは食事の中の肉食の割合が非常に高いですがそれでも痛風にならない(尿酸値が上がらない)のは、彼らの環境に適応するための体質の進化もあることながら、動物性たんぱく質が尿酸値を上げることは無いということを示しているのではないでしょうか。

 

 

 

 

一方で、「動物性食品」を殆ど摂取していなかった明治以前の日本には、痛風患者はほとんどいなかったそうです。

 

 

 

ポルトガル人宣教師のルイス・フロイスや、ドイツ人医師のベルツによってその記録が残されています。

 

 

 

 

動物性食品をたくさん食べても痛風にならない「イヌイット」、動物性食品をほぼ食べなくて痛風にならない「明治以前の日本人」の例を紹介しました。

 

 

 

ちなみに、イヌイットは人種的には日本人と同じモンゴロイドです。

 

 

 

このような事実から、「尿酸」と食品はあまり関係ないような気もしてきます。

 

 

 

 

 

一応、2015年の春から「1日10g以下のスーパー糖質制限」をしている私の尿酸値も紹介しておきます。

 

 

 

血液検査を始めたのは、2017年の1月からです。それ以前は検査をしていないので分かりません。そして、検査をした時に前回の結果を聞いています。

 

 

 

 

だいたい3ヶ月に1回、「フェリチン」目的で検査をしています。「尿酸」を気にした事は一度もなく、今回改めて見たところ、かなりバラつきがあります。

 

 

 

食事内容はほとんど変わっておらず、違いと言えば3ヶ月ごとにサプリの種類を増やしている事くらいです。なので規則性は感じません。

 

 

 

では、新しい順からです。

 

 

 

2018年の3月が6.9。この日から「マグネシウム(ビタミンD、亜鉛、カルシウム入り)」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の12月が4.7。この日から「ビタミンB50コンプレックス」と「ベンフォチアミン」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の9月が5.1。この日から「ビタミンC」と「ビタミンE」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の5月が4.3。この少し後から「ナイアシン」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の1月が5.0。この日から「鉄」を開始。

 

 

 

 

 

 

私の食事は、肉、卵、魚…と、動物性食品のオンパレードです。糖質10g以下なので、野菜はほとんど使えません。

 

 

 

 

でも、「高尿酸血症」は7.0 mg/dl以上なので、いまのところ問題ありません。

 

 

 

 

閉経前の女性の場合、尿酸の排泄を促す「エストロゲン(女性ホルモン)」のお陰で、尿酸値は低くなりやすいようなので、男性だったらもう少し高いかもしれません。

 

 

 

 

次回は、何故人間には「尿酸を分解するウリカーゼ」がないのか?について考えます。

 

 

動物性食品の摂取で尿酸値が上がる理由と、尿酸のメリットについて考えてみたへ続く

 

 

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