「“美味しい”と感じる物を食べる事が体に良いのではないか?」
本記事では、この疑問に対して、私の考えを説明していきます。
以下の記事のコメント欄で、このような質問を頂きました。全文を読みたい方はリンク先を読んで下さい。
消化に良い食品の嘘。慢性的に胃がもたれる人は糖質の過食を疑え!
さて、私も”気持ちいい、美味しい”をベースに食事をしたいのですが、そういった意味で行くとフルーツは確かに何もつけなくても美味しいです。
お菓子やお米のように、加工、味付けが必要なく、そのものだけで美味しく、消化もフルーツだけで食べれば普通の食事をするときより断然負担を感じません。
すぐお腹が空きます。
ただ、糖質が高いのは紛れも無い事実です。特に果糖は危険だという記事もこちらで拝見いたしました。
私がフルーツのみを食べていた時はお肉も食べていませんでしたので、あっという間に痩せ細り、身体はかなりの低血圧でした。栄養不足ももちろんですがこちらのHPを拝見した今では糖化が原因だったのかもと思っています。
しかし、人間は草食動物ではなく肉食だと仮定して、糖は作り出せるから食物からはそんなに摂取しなくていいとして、何故甘い物は美味しく感じるのでしょうか。
美味しくないはずのビールやタバコを脳で楽しむ私たちではない、動物に近い未熟な子供でも、甘い物を欲しがります。それは、身体が必要と感じるからなのかな、と考えます。
人間は脳をフルパワーで活動させると餓死するという情報もある程、脳の作用は計り知れません。
そんな人間の舌は、様々な味覚を持っています。
猫は甘みを感じることが出来ません。それは、猫は肉食であり糖質が必要ないからと考えます。
鳥は甘みが分かるそうです。鳥は穀物や木の実などの糖質を摂取するからでしょうか。
私は舌の機能も、消化器官と連動しているのかなと考えています。
必要なものは心地よい感覚、辛味や苦味などは苦痛に、そういったフィルターの役割をしているのだと思います。
美味しいものは体に良いのではないか...と考えている方は意外と多いです。私も何度も聞いてきました。
これまでは、美味しいものを食べたいから、そういう事にしておきたいだけで、深く考えずに言っている...という人がほとんどだったので、あえてこの意見に対して反論はしてきませんでした。
しかし、美味しいと思う食べ物が安全だとか、体の構造的に合っているのかもしれない...と「知識」や「健康法」として広がるなら話は別です。
このように、感覚を過信すると健康を損ねる危険性があるので、その説に信憑性がない理由を記事にしておくことにしました。
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フルーツが美味しいわけ
本題に入る前に、フルーツは美味しくて胃に負担が少ない...という見方について注意しておきます。
確かに、フルーツは何もつけなくても美味しいですが、そうなるように品種改良されていることを忘れてはいけません。
これはフルーツだけではなく野菜にも言えることですが、人間が手を加える前の果物や野菜は、苦かったり、食べる部分が少なかったり、硬かったり、小さかったり...現代私達が食べている物とはまるで違います。
ちなみに、品種改良は現在進行形で行なわれており、テレビで特産の果物が紹介される場合は、甘く品種改良した事が誇らしげに語られています。
そして、仮に原種のフルーツが美味しかったとしても、それは、それを食べる動物の体の為ではなく、植物側の事情があるのです。これについて、詳しくは後半で説明します。
そしてフルーツが消化に良いのは、「食物酵素」の力です。
私も糖質制限をする前は、胃が弱かったので、食べる前に「健康食品の酵素」を飲んだり、それがない時は、フルーツや生野菜を先に食べるなどして消化しやすくしていました。
酵素の力で消化が良くなるのは事実ですが、フルーツの場合は「糖化」という副作用付きです。
糖質制限を始める前の私は、果糖の怖ろしさを知らなかったので、間食をお菓子(チョコレート、クッキー、アイスクリーム等)からリンゴに変えたのですが、半年後に急にシワが増えました。
果糖が少ないお菓子では長年食べてもシワは増えなかったのに...です。
それまでに「お菓子で蓄積したダメージ」があったことを考慮しても、果物はわずか半年でそうなったので怖いと思いました。
果糖はブドウ糖の10倍糖化するというのは信憑性があります。
というわけで本題です。
感覚を頼ることが危険な理由
「感覚だけを頼りに、体に良いか悪いかを判断する事」を、信憑性が低くて危険だと思う理由を簡潔に述べます。
1、美味しいと感じる食べ物が結果的に体に良いこともあるが、それはあくまで結果論なので、「美味しい物=体に良い」わけではない
2、人間の感覚は当てにならないし、狂う事もある
3、「気持ち良い、美味しい=体に良い」なら、これらを我慢することが悪い事になる。しかし、「気持ち良いや美味しいを我慢するストレス」がどれほど酷いストレスなのかハッキリしない
順番に説明していきます。
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「美味しい物=体に良かった」は、結果論
まず、体に良い物を「食べたい」と思ったり、それを食べた時に「美味しい」と感じることは、あるかないか...と考えたら、これは実際にあります。
ここで言う「体に良い」とは、体に足りない栄養素や、必要な栄養素の事です。
例を挙げます。
今、私は鉄サプリを飲んでいるので、鉄が不足することはありません。しかし、鉄サプリを飲んでいない時代は、生理で鉄を失った後にレバーを食べると、いつも食べた時より美味しく感じていました。
これは、必要なものが美味しく感じる現象です。
また、糖質を食べていた時代、間食で甘い物を食べすぎた場合、いきなり気分が悪くなったりすることもありました。
これは、不要なもの、足りたものが美味しく感じなくなる現象です。
...このような体験は誰でもあるでしょう。だから、
- 「美味しい」と感じる食べ物は、体に良い、必要な栄養素
- 「美味しくない」と感じる食べ物は、体に悪い、不要な栄養素
...といった、感覚を重視する説は、100%間違っているわけではありません。
しかし、このような体験は、あくまで結果論です。
美味しく感じたものが、たまたまその時の体に必要な栄養素だった、体に良かった...という事に過ぎず、それ以上でも、それ以下でもありません。
別に「気持ち良い、美味しいと感じる食べ物が体に良い」という規則性があるわけではないのです。
何故なら、「気持ち良い、美味しいと感じる物が体に悪い」事もあるからです。
例えば、糖質、煙草、薬物、アルコール...これらは快楽を得られますが、体にダメージを与える物質であり、体に悪いです。ちなみに、これらは全て植物性です。
感覚は当てにならない
私は糖質過多によって体を弱らせたので糖質の害をよく知っていますし、他の人が同じようにならないように、こうして情報も発信しています。
ハッキリと糖質の害が分かっている私でも、たまに糖質を食べると脳は「美味しい」と感じます。
最初はあまりの甘さにビックリしますが、しばらく繰り返すと慣れてくるのです。
そして、私は糖質を食べる場合、サプリを飲まないと、疲れやすくなったり、目が痒くなったり、吹き出物がでたり...と体に異変も起きます。
それでも味に関して言えば、美味しいです。
先ほど、鉄が足りていない時にレバーを美味しく感じた...という話をしましたが、その時に感じた「体に必要だったから美味しい」と、
先日旅行で普通に糖質(ラーメンやインド料理)を食べた時に感じた「快楽の美味しい」は、
同じ「美味しい」感覚です。
一応言っておくと、前者は動物性食品なので「動物食性動物である人間の体」にとって良いですが、後者は糖質がたっぷり含まれているので人間の体にとって悪いです。
しかし、それを感覚的に「こっちの美味しいは体に良いけど、こっちの美味しいは体に悪い」...なんて区別はつかないわけです。
見分けられる特殊能力がある人は別ですが、私にはそんなものないので、知識や情報を元に判断します。
他の人もほとんど同じでしょう。感覚で「良い結果をもたらす快楽」と、「悪い結果をもたらす快楽」の区別はできていません。
ただ「美味しい」「気持ちがいい」「楽しい」「楽」という感覚があるだけです。
能力がそうなので、「美味しかったものがたまたま体に良かったケース」だけを取り上げて、それが全てに当てはまるだろうと勘違いするのは危険なのです。
占いの結果で、「当たっている事」と「外れている事」があったとします。
冷静な人は、「当たっている事」と「外れている事」を比較しますが、そうじゃない人は、「当たっている事」だけに注目しがちです。
両方のケースがあることを忘れてはいけないのですが、人は都合の良かったものだけを覚えようとします。その方が精神的に楽だからです。
そして、人間は良いものに反応するのではなく、甘やかしてくれるもの、楽をさしてくれるものに反応しやすい...という事も忘れるべきではありません。
全員がそうではないですが、そういう傾向が強いです。
実際、世の中を見わたしてみると、そういうサービスや商品が売れています。あらゆる分野で、人間の徳を高める物よりも、堕落させる物の量が圧倒的に多いです。
動物はどうか分かりませんが、人間に飼われているペットを見ると同じような感じがします。
美味しい、気持ちが良いと感じる物を選択しても、実態は「体に良い物」ではなく、「堕落させる物」である可能性もあるので、感覚だけを過信しない方が良いのです。
そして、感覚だけに頼るのが良くない理由は、「当てにならない」という理由だけではありません。
仮に「正常な感覚」だったとしても、簡単に狂ってしまうからです。
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体に悪い状態を心地よいと感じてしまう例
Mの人は、「体を傷つける行為」を気持ち良いと感じるようです。
某番組で、怪我をした時も麻酔なしで縫ってもらう...と笑いながら語っていた姿を見ましたが、理解に苦しみます。
その他のエピソードも痛々しいので、その方の健康が心配になったものです。
人の感覚は、ダメージを気持ち良いと感じることもある...という良い例です。
DVを受けながらも、時々優しくしてくれるから別れられない人もいます。これも理解に苦しみます。
明らかに人生にとってマイナスなのに、それを「居心地が良い」と感じる事もあるようです。
「気持ち良い」と感じることは体に良い...という考えが危険なのはこれでお分かりだと思います。
...まぁ、これらは比較的少ない例なので、もう1点、誰でも陥る可能性のある例を紹介しておきます。
それは姿勢です。
整体やカイロプラクティック等の治療に通ったことがある人なら分かると思いますが、体が歪んだ状態の時に、無理矢理正しい姿勢にすると、体に違和感を感じます。
最初に体の状態を診て貰う時に、「真っ直ぐだと思う姿勢をとって下さい」と言われて姿勢を正すと、自分では真っ直ぐのつもりなのに、客観的に見ると歪んでいるのです。
で、「これが正しい位置です」と、体を動かされると、そっちの方が歪んでいるような気がします。
また、治療しても、直後は姿勢が良くなるのに、その後普通に生活しているだけですぐに悪い姿勢に戻ることがあります。
なんで簡単に戻ってしまうのか...ですが、
「不自然な姿勢」をとり続けていると、「正しい姿勢」を維持する為の筋肉が衰えたり、「悪い姿勢」を維持するような筋肉のつき方になります。
それだけでなく、脳、神経がその悪い姿勢を「正しい」と勘違いするので、不自然な姿勢が形状記憶されてしまいます。
こうなると、形状記憶のせいで、治しても、治療が終わった直後から、悪い姿勢の行動パターンを無意識にとってしまいます。その結果、元に戻ってしまうのです。
このような状態の人は、悪い姿勢を楽に感じたり、正しい姿勢に違和感を感じたりするようになります。
例えば、いつも猫背の人は、真っ直ぐな姿勢だとしんどく、猫背の時の方が楽なのです。感覚的には...。
でも、体の為にはその楽な状態を続ける事は良くないです。
コレもまた、体は「健康に良い状態」を良いと感じるとは限らない例です。
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美味しいものを我慢するストレスがどれほど酷いストレスなのか
ここまで「気持ち良い、美味しい」という感覚と、「体に良い事」は必ずしも一致しないという事をお話してきました。
「気持ち良い、美味しい」という感覚を重視して、好きなものばかり食べると、選択した内容によっては病気になる...的な事を言うと、かなりの確率で返ってくるのがこの言葉です。
我慢は体に良くない、我慢をすることで、かえってストレスになる
・・・これについても、ツッコミを入れたいと思います。
確かに我慢も度が過ぎればストレスになります。ストレスによって血糖値も上がります。ですが、ただの我慢は危険レベルとしては大したことありません。
これが、「空気」とか「水」とか「必須栄養素」とか、生命維持に直結するものの我慢であれば、確かにダメージがでかいです。
しかし、そうではない「生命維持に直結しない欲求」が満たされないぐらいでは、大したダメージはありません。それしきの事で病気になっていたら、その生体は欲しいものが簡単に手に入らない自然界では生きていけません。
ハッキリ言って、「体に悪い物、不要な物を我慢するストレスにより生じたダメージ」より、「物理的に体に悪いものを摂ることによるダメージ」の方が圧倒的に大きいです。
煙草を例にすると、「煙草を我慢するストレス」よりも、「煙草を吸うことで生じるダメージ」の方がでかいわけです。
なのに、後者を過小評価し、前者を重篤な事であるかのように語る人が多すぎます。
このように言っておけば、我慢をしなくても良いから、多くの人は同調し納得してしまうのです。その方が楽だからです。
正直に「我慢はしたくない」と言えばいいのに、依存や堕落を認めようとしません。
「ストレスになる」という言葉が、我慢しなくてもいい大義名分になっているのです。
このように言うと、「いや、ストレスで体調を崩す事はあるんだ」と思う人がでてくるので、それについても考えてみます。
病気に発展するほどのストレスとは
世の中には、心療内科とか精神科とかカウンセリング等があるので、心の状態、ストレスが体に影響している事は否定しません。
しかし、「健康を損ねるほどのストレス」と、「健康には影響しないストレス」があります。
「健康を損ねるほどのストレス」は、例えば、
- 戦争で悲惨な体験をしたストレス
- しきたりによって生まれながらに自由がないストレス
- 健康を損ねるような奴隷的な労働によるストレス
- いじめられる
- 抵抗力の弱い年配者に精神的な負担をかける
...等です。このレベルの怒りや恐怖などのマイナス感情にさらされると、体までおかしくなる...というなら頷けます。
それに比べ、以下はどうでしょう。
- 美味しい食事を我慢するストレス
・・・
ストレスの感じ方は人それぞれだから大小は関係ない・・・と言われますが、私はこれらを同じストレスとして扱うのは違うと考えています。
悪いですが、後者程度でどう体にダメージがあるのか教えて欲しいです。
私は体が弱く有害物質に反応しやすい体質ですが、「美味しい食事を我慢するストレス」だけで具合が悪くなったことは一度もありません。
体が弱くても、この程度のストレスではダメージを受けないものです。だから、安心して下さいと声を大にして言いたいです。
付け加えると、「必要なもの」と「必要ではないけど欲しいもの」は違います。
前者が足りなくて具合が悪くなることはあっても、後者が手に入らなくて具合が悪くなる事はほぼないでしょう。
ほぼ...といったのは「依存してしまった場合」はどうなるか分からないからです。
年配の人と話をすると「昔はストレスという概念が無かった。現代は、なんでもかんでもストレス、ストレスといって過保護になりすぎている」という話をされます。
厳しいようですが、この考えは一理あると思っています。
私は、病気になってしまうような、生活を圧迫するような、我慢したところで何も得るものがないようなストレスは避けるべきだと思います。
しかし、そうじゃないような事象まで無理矢理ストレスにして大騒ぎをする事は良くないと考えています。
これでは、人はいつまでたっても未熟なままで強くなりません。甘えるから弱くなる事もあるのです。
また、人間(動物)は、基本的に「甘えさせてくれる環境」に弱いということも強調しておきます。
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動物の堕落を利用する植物の罠
ここからは、
人間は動物食性動物で、糖は「糖新生」によって作り出せるから食物からは摂取しなくていい。それなら、何故甘い物を美味しく感じるのか、必要だからじゃないのか?
・・・という問いに答えていきます。
糖質は脂質に比べると低エネルギーですが、エネルギーに変わるスピードが早いです。
即効性という点では優れています。
それ故に、自然界の中で糖質を見つけた場合、エネルギー的には「ラッキー食材」です。その為、脳が心地よく美味しく感じるのでしょう。
ただし、野生の食材ですから、糖質といっても現代のように多くないです。
糖質がめったに手に入らない...という前提では、美味しく感じて食べたとしても害は小さいです。
これは、食べる人間(動物)の視点で考えた話です。
次に「ラッキー食材」の植物(糖質)の立場から考えます。
ここまで繰り返し、人間(動物)は良い物よりも甘えさせてくれる環境に弱く、堕落しやすい事を述べてきましたが、その人間(動物)の習性を利用して罠にかけて生存しているのが植物です。
動けない植物は、種や花粉を何かに運んでもらう必要があります。
「品種改良される前の果物」がどれほどの甘みがあったか分かりませんが、今ほどでなくても、他の部位に比べて、実は美味しかったと仮定します。
実が他の部位より美味しいのは、その中の種を運んでもらうために、動物に手に取ってもらう必要があるからと考えられます。
味に全く魅力がなければ運んでもらえません。
昆虫に対しては、蜜を提供することによって花粉を運ばせています。
何故甘く美味しく感じるのか?...というよりも、
植物の戦略で、利用する動物を罠にかけるために適した武器(甘く感じる)を持っているだけなのだと考えています。
人間が他の動物を罠にかける時も、「その動物が好む仕掛け」を用意します。
動物から見れば、罠であっても「好物」は好物です。
ここで「気持ちいと感じるもの=体に良い」という固定概念で罠を見ると、「好物だから体に良いに決まっている」という発想しかできません。
仮に、危険だと分かっても、「何故、危険そうなのに、魅力的に見えるのか?」という発想になります。
「何故、果物は美味しく感じるのか?」と考えるのは、それと一緒です。
この罠は魅力的だから体に必要ではないのか...と動物が思うなら、それは罠にハマっているだけです。
見方を変えると、このような違いになります。
×・・・「食べる側」にとって体に良いから美味しく感じる
〇・・・「罠にかける側」が、「種を運んで欲しいターゲット」が美味しいと感じる罠を仕掛けている
ちなみに、種を運んでもらいたいけど、食べられすぎては困るので、食べた動物が弱る物質である事も重要です。
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糖質を「美味しい」と感じている時の脳内
一応、甘いものを食べて美味しいと感じる時、脳で何が起こっているのか説明された記事を紹介しておきます。
『Daiwa ドクターからの健康アドバイス 糖質と甘味は中毒になる』より引用
脳内報酬系が活性化されると快感を感じる
人間を含めて動物は「気持ちがよい」とか「快感」を求めることが行動の重要な動機になります。
このような快感が生じる仕組みは脳内にあり「脳内報酬系」と呼ばれています。
脳内報酬系は、人や動物の脳において欲求が満たされたとき、あるいは満たされることが分かったときに活性化し、その個体に快感の感覚を与える神経系です。
(中略)
糖質と甘味は脳内報酬系を刺激する
糖質も甘味も薬物依存と同じ作用をすることが動物実験などで明らかになっています。
快感を求めて甘味や糖質の摂取を求め、次第に摂取量が増え、摂取しないとイライラなどの禁断症状が出てきます。
ラットの実験で、コカインよりも甘味の方がより脳内報酬系を刺激するという結果が報告されています。つまり、甘味はコカインよりも中毒(依存性)になりやすいという実験結果です。
砂糖の多い食品や飲料の過剰摂取は甘味による快感によって引き起こされ、これは薬物依存との共通性が指摘されています。そこで、甘味による依存性(甘味中毒)と薬物に対する依存性(薬物中毒)のどちらが強いかを比較する目的で実験が行われています。
この実験では、ラットを2つのレバー(ドアの取手)があるケージに入れ、一つのレバーを押すとコカインが静脈注射され、もう一つのレバーを押すとサッカリンの入った水を20秒間だけ飲めるような仕組みを作って実験しています。
するとほとんどのラットはサッカリンの入った水を飲むレバーを多く押したという結果が得られたのです。
サッカリンは砂糖の200倍以上の甘味があるカロリーゼロの人口甘味料です。
コカインは中枢神経を興奮させて強い快感を得るので薬物依存症(薬物中毒)になりやすい覚醒剤です。
サッカリンの代わりに砂糖でも同じ効果でした。
サッカリンに対する嗜好はコカインの投与量を増やしても変わらず、コカイン中毒になったラットを使ってもサッカリンの方を選ぶという結果が得られました。
つまり、この実験結果は、甘味に対する中毒はコカイン中毒よりも勝るということを示しています。
(中略)
糖質は脳内麻薬の産生を増やす
グルコースは脳神経の主なエネルギー源です。
したがって、糖質の多い食事で血糖が上がることは脳にとっては快感となり、報酬系を活性化するように糖質を求めるようになります。また、甘味自体が味覚神経系を介して報酬系を活性化します。
さらに、甘味物質や糖質は脳内麻薬と言われるβーエンドルフィンの産生を増加させることがラットを用いた実験で報告されています。
結論
美味しい、気持ち良いと感じるものが、体に良いことはあります。
しかし、それを過信するのではなく、「そういう事実もあるだけ」...と捕らえておいた方が冷静な選択ができます。
気持ち良いという感覚を重視するなら、その結果体に何が起こったのかを確認することが重要です。
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記事にしていただき、本当にありがとうございます。
じっくり読ませていただきました。
私がコメントで書かせていただいた、
動物の味覚について(フィルターの役割をしているんじゃないか)が1番気になっていたの所ですが、
植物側の、運んでもらう為というのは確かにそうですね。
ただ猫やライオンなどが甘味を感じるセンサー自体が無いというのも気になりました。ペンギンもないみたいです(https://aissy.co.jp/ajihakase/blog/archives/4923)運んでもらいたいなら動物はもれなく甘味が美味しく感じるようにした方が都合がよさそうだけどなぁと。
苦みや辛味は毒物として食べないようにする為、やはり猫でも感じるそうです。
味覚は体内に取り入れるとっかかりの感覚だと思うので、かなり重要な要素かなと思うのです。
しかし結果として取りすぎると体に不調が出ますので、現代の食文化の中での糖質過多は間違いないですね。
果物や野菜だけの食事で体に悪影響の出ない最小限の糖質量の食生活なんて実現不可能です。死んでしまいますね。
ともあれ、食事を変えてみます。
身体が全て表面化させてくれるとは思ってますが、どうしても先に理屈を知りたくなってしまいます(^^;
酵素も重要と思いますので、生に近い肉食、糖質制限+サプリメントでやってみたいと思います。
(私もかなりのアレルギー体質ですので…なんとかして克服したいです)
ところで、過去の記事でもありましたように見た目は健康状態を語る上で重要なポイントと思いますが、体感ではなく、見た目的にはどこが変化しましたでしょうか。
私は肌に変化があると1番効果があるとわかりやすいポイントと思っているのですが、肌の変化はどのくらいありますか?又は比較画像などの記事などございますでしょうか?(検索してみたのですが、もし過去に記事にされていたらすみません。)
私はローフード時代はアレルギー鼻炎もなくなりニキビはほとんどなくなりましたがやはり茶ぐすみっぽく、黄色くなっていました。
今は以前のなんでも食べる食生活に野菜とフルーツを気持ち多めに取る生活ですが、当たり前ですが鼻炎復活、アトピー、肌荒れがひどくなり、茶ぐすみはないですがそれ以前にキメが粗くなりニキビもかなり増えました^_^;
めーさん、するどい質問ありがとうございます。
味覚が動物によって違う理由は、今のところ私にも分かりません。
>運んでもらいたいなら動物はもれなく甘味が美味しく感じるようにした方が都合がよさそうだけどなぁと。
全ての生物が同じ能力で、同じものを食べていたら、たぶん地球の食料は上手く回らないでしょう。
生物には多様性があります。
植物は魅力的ですが、性質の違う全ての動物から魅力的に見えるようにするのは、たぶん難しいです。
様々な種類の動物がいるので、特定の種類の動物をターゲットにした場合、そのせいで正反対の特徴を持つ動物には効果がなくなるからです。
商売を例にします。
魅力的に見せるためには、ターゲットの好み、特徴に沿ったものが良いです。
服で例えると、細身の人をターゲットにする場合は、細い人が似合う服を作ります。
すると、細い人には喜ばれますが、太い人はその服に見向きもしなくなります。
逆に太い人に合う服を作れば、細い人はそれを欲しいと思わなくなります。
両方をターゲットにするとどうなるかというと、フリーサイズの誰でも着れる服を作ることになりますが、癖がないのでどちらからも魅力的に見えなくなります。たぶん率先して取ってもらえなくなる。
両方のターゲットの服を別々に扱えばどちらも狙えるでしょうが、規模が大きくなるので、その為には資金力が必要です。
誰でも狙える力を持っているならともかく、体力がない場合は、特定の相手に特化した方が効率がいい場合もあります。ただし、その場合はその相手に依存することになりますが...。
ある動物は美味しさを感じるけど、ある動物にとって全く美味しく感じられなかったとしても、植物側としては問題はありません。そのターゲットが生きていればの話ですが。
全ての生物に対して無敵な生体っていないのではないでしょうか。
どの生物も、生き抜く戦略は、全体を狙っているというより、特定の相手を狙っているように見えます。
「じゃんけん」みたいに、どれかには勝つけど、どれかには負ける...そんな感じで、地球で複数の生体が上手く生きているような気がします。
殺虫剤って、万能でどんな虫にも効くわけじゃなく、特定の虫にだけ効果があります。
例えば、蚊を倒すべープを使うと、蚊とか小さい蝿はよく落ちています。でも、同じ部屋に生息しているであろう蜘蛛は生きています。
体の構造が違うように弱点も生体によって違います。
動物の番組を見ていると、凄い猛毒で恐れられている動物でも、その毒が平気な動物がいたりします。
また、ある生体が生きる為には、特定の生体に依存する事もあります。
以下の記事で「つちばち」と「ハナムグリ」の話を紹介しました。
人の食性を考える時、チンパンジーを参考にしてはいけない理由【前編】
簡単な流れはこうです。
「つちばちの親」は「ハナムグリの幼虫」の中枢神経を刺して麻痺させる
↓
ハナムグリを地中にひきずりこみ、生きたままの状態で卵を産み付ける
↓
卵がかえって幼虫になると、その場所から、生きて動けないハナムグリを食べ始める
↓
ハナムグリは食べつくされるまで生きている。つちばちはその抜け殻の中で成長する。
昆虫学者のファーブルは色々手順を変えて実験しました。
凄いのは、このやり方を少し変えただけでも、ハナムグリの幼虫は死んで腐ってしまい、つちばちの幼虫も一緒に死んでしまうことです。
正確に行なわなければならないやり方...とは以下のような動作です。
●針の刺し方
●卵を産む場所
●つちばちがハナムグリを食べる順路
これを行なう能力を最初から持っていなければ、「つちばち」という種の保存にとって致命的です。つまり、トライ&エラーを繰り返してこの能力を得ようとしたら、エラーが死ですから、失敗して存続不可能なのです。
生命は最初から完璧でないと生きていけない
という事も重要な点ですが、このように「つちばち」であれば「ハナムグリ」のように、「たくさん生物がいる中で、ターゲットが決まっている」点も興味深いです。
たくさん生物がいるから、どんな幼虫でもよさそうですが、何故か「対の関係になる生物」に依存しているようにも見えます。
ライバル関係にある動物、パートナーのように共存する動物、...対のようになっていることが珍しくありません。
それが何故なのかは分かりませんが。
>身体が全て表面化させてくれるとは思ってますが、どうしても先に理屈を知りたくなってしまいます(^^;
これは、非常に重要です。理屈を知っていた方が、問題が起きた時に適切に対処できるからです。
なんとなく...ではやらない方が良いです。
>酵素も重要と思いますので、生に近い肉食、糖質制限+サプリメントでやってみたいと思います。
ちなみに、酵素はタンパク質から作られます。
>私は肌に変化があると1番効果があるとわかりやすいポイントと思っているのですが、肌の変化はどのくらいありますか?
比較画像を載せた記事は書いていません。
私の場合はリンゴを食べ続けて増えた小さいシワが数ヶ月で消えました。
野菜をメインに食べていた時から色が白かったのですが、それは、血色の悪い病人のような白さです。それが、白さはそのままでも、血の通ったような健康的な色になりました。
人と合った時にビックリされましたが、どこがどうという細かいところまで感想を述べる人は少ないので、私にもよく分かりません。
ただ、年齢と肌が合わない事にビックリされます。
生クリームをとると、次の日、肌が透き通った白さになります。
ここまでは、スーパー糖質制限だけの肌質の変化です。
自分から見て明らかに変わったのは、昨年の6月ナイアシンを飲み始め、9月にCとEを飲み始めた時です。
その時の細かい状態は以下の記事に書いています。
私が2017年に飲み始めたサプリメントと、変化した健康状態
そして、もじゃこさんが肌の体験談を詳細に書いてくださったので、コメント欄を読んで下さい。
「ラッキー食材」というパワーワードにやられました・・・
いずれにせよブログの更新お疲れさまです。
B3さん、ありがとうございます。「ラッキー食材」は私が考案したのではなく、カルピンチョ氏です。
核を捨てた哺乳類の脳の進化はブドウ糖が支えてくれた
糖質に合う事は「メタルスライム」に出会うようなものだと表現されていたり、上手いこというなあといつも思っています。
われわれは植物の恐るべき戦略に踊らされている
カルピンチョ氏の言葉だったのですか・・・
このセンスの良さは只者ではなさそうですね!
「ラッキー食材」の言葉の響きが気に入ったので、機会を見て使っていこうと思います。
B3さん
50代でメタルスライムを例に出すセンスはなかなかです。
個人的に、夏井睦医師の例え話も気に入っています。
記憶に残るんですよね。
アリヤさん、こんにちは。
別のところでもコメントさせていただいたのですが、自分は最近「酸化・還元」の視点から健康や、アンチエイジングについて実践することにハマっております。
アリヤさんもメガハイドレートなどの還元作用のあるサプリなどを試されていたようですが、それらの商品についてどのような感想をお持ちでしょうか?
また、個人的なお気に入り還元アイテムに「リ・コエンザイムソルト」というヒマラヤ岩塩があるのですが、なかなか強力な還元作用=アンチエイジング作用があるようで、以下にリンクを貼らせていただきますのでよろしければご覧ください。
リ・コエンザイムソルト~驚異の還元力~
https://youtu.be/-eUcQLcxohA
アリヤさん、こんばんは。
今回の記事、興味深く読ませて頂きました。
わたしも動物の味覚・・・人間も含め、日々思うところありました。
人間にしても、味覚はもともと食を楽しむ為ではない、と思うんです。
なので、文字どおり毒味のセンサーだと思います。
五味は、甘い・辛い・酸い・苦い・塩辛いですよね。
他の動物より多いとすれば、生き残る為にそれだけの種類を食べあさった結果ですかね・・・
道具を手にするまでは、小さくて弱っちいくせに生き残っていったのですから・・・
いずれにしても本来は毒だと知らせている筈なんですよね。本能的には。
なのですが、今は好みは分かれますが『美味しい』と表現すると思います。
ただ断糖者がメインとする、肉、魚、卵は上記に当てはまるでしょうか?
私は、これらを『旨い』と表現すると思うんです。
『美味しい』とは人間の知的な分野での好奇心からきた表現だと思います。
これってグルメ層の人達が使う言葉だと思うんです。
グルメ層の人達は普通の食事では満足しないで好奇心で食べるものが集まってるのではないでしょうか?
実はグルメ達は毒やゲテモノを好奇心で食べたり・・・ある意味命がけだったかもしれません。
結局のところ甘いも毒です。
他の味も毒です。
良薬口に苦し・・・薬も毒です。
ですが、甘いには植物達の戦略が見え隠れしていますね。確かに。
この五味は本来、もっと正常に働くと思うんですが、何せ、我々が赤ちゃんの時の食事ってどうでした?
母乳でなければ、粉ミルクなんじゃないでしょうか?
ここは先生もおっしゃってますが、母乳にしても糖をたっぷり摂っているお母さんからは母乳も影響を受けていると言われてました。
と、いうことは調教されている訳です。
そして保育園や、学校に行けば、好き嫌いをなくす教育があって
克服すべきは、やっぱり五味だと思うんです。
代表の野菜は苦いし・・・
でも残さず食べさせられました(涙)
食べるまで何もさせてくれないとか。
私はこの調教にずっと疑問を抱えていたんです。
この状況が何百万年も続いたら人は進化して適応するのでしょうか?
今の断糖生活に味覚を活用するのであれば
『美味しい』味がした場合は全て止めた方がいいですね。
旨いものは旨いし、それで満足できると思うんです。
ただ私が断糖前からやめられない『美味しい』ものは
『コカコーラ・ゼロ』
です。人工甘味料が・・・・
でも飲みすぎた場合、すぐ下痢します。
なのでいい食事を摂った場合は、飲まないようにします。
もったいなですからね。
で、最近は
『コカコーラ・ゼロフリー』
に変えていってます。カフェインもゼロになっています。
コカコーラは原材料が他社より少ないです。
・・・・体にいいとは言ってません・・・・・・
他は、ウィルキンソンのドライコーラです。
これは炭酸水にコーラ風味をつけているものです。
こちらの方が安全だとは思います。
美味しい、と、旨い、皆様はどうなんしょう?
monorailerさん
味覚に関しては謎が多いです。
どんな不味い食べ物でも、それを子供の頃から当たり前に食べていれば「美味しい」と感じやすくなります。
「慣れている味」を「美味しい」と感じるケースは多いです。
母親が料理好きで、子供に小さい時からいろんなものを食べさせていると、慣れた味が多いぶん変わった味に抵抗を示さなくなります。
反対に、母親が料理があまり好きではなく、同じようなものばかり食べさせていると、許容できる味の範囲が狭まってしまうので、変わった味に抵抗を示すようになります。
食べなれていない香辛料とかハーブ系は一切ダメで、大葉も三つ葉も使えない人とかが身近に何人かいます。
ある人にはこれがないと美味しくない味でも、ある人にはちょっとでも入っていたら食い物じゃないくらい毛嫌いする。
味覚は本能であると同時に、言語のように学習して慣れて感覚を鍛えていくような面もあります。
>母乳でなければ、粉ミルクなんじゃないでしょうか?
母乳はタンパク質なので良いですが、母親の食べた糖質が影響している可能性もあります。
でも糖質が多い粉ミルクよりはマシだと思います。
>でも残さず食べさせられました(涙)食べるまで何もさせてくれないとか。
いましたね、こんな先生。
残しても良いよと言う先生は好きでしたが、無理矢理食べさせる先生は大嫌いでした。
>この状況が何百万年も続いたら人は進化して適応するのでしょうか?
いや、進化はありません、仮説です。
ずっと、そのままです。
>今の断糖生活に味覚を活用するのであれば
『美味しい』味がした場合は全て止めた方がいいですね。
私は「美味しい」と「旨い」の感覚の違いが良く分かりません。
「甘い」と「旨い」なら違いが分かるのですが...。
私は味では判断できないですね。
糖の影響で味覚が駄目になってるのか、はたまた慣れ、適応していくのか・・・
母体の中にいる頃から成長する過程でどう影響あるんでしょうね。
母体と胎児の栄養については、宗田哲男先生の『ケトン体が人類を救う~』を読んだ内容が
一番納得しました。
そういえば思い出したのが私はよく泣く子だったそうで『ヤクルト』を飲ませればましになる・・・
とか親から聞いた気がします。
甘いものが足りなくて泣いてる時点で、糖質に冒されてる気が・・・・
ほんとに甘い物好きを思い知らされます。
ですが、あったかくて甘いのは苦手でした。
ホットケーキ、ぜんざい、ココアなど。
特に蜂蜜系は暖かいものと組み合わせが多かった為か大嫌いでした。
そういえば味覚は嗅覚にも影響ありそうですよね。
嗅覚だけまともだったとか?
美味しさと旨さについては文面上ではアリヤさんと違う感覚なのかなって気がつきました。
個人によってかなり違うのかもしれませんね。
私は今は刺身が多くてほとんど何もつけず生で食べるので五味では味の表現ができない感じです。
その際の旨い、不味いは明らかに鮮度によって違っています。
たまに刺身食べて、脂がとろとろで甘くて美味しいって聞くと????って思うんです。
もしかして、たまりは甘いので、やっぱ醤油の味を堪能しているのかなって思います。
いろいろ参考になりました。
私は「苦い」、「甘い」、「辛い」、「酸っぱい」、「塩辛い」は、言われなくても分かっていましたが、「旨味」という感覚を認識したのは、味の素について調べた時でした。
「旨味」という感覚が別にある事を知りませんでした。
知っている味覚の組み合わせで味を認識していたのだと思います。
同じように、花椒の「しびれ」も言われるまで気が付きませんでした。
「辛い」と認識していました。
同じように身内も麻婆豆腐を食べると「辛い」と表現します。
お初にお目にかかります。最近になって少しきつめの運動や筋トレをした翌日に疲れが残ることが多くなり、しかもその疲れが取りにくく感じはじめてきたので、これを機会に自身の健康と体力を見直したいと考え色々な著書やウェブサイトの記事を読み漁っていたところ、偶然にもこのサイトに行きつきました。
色々な記事を拝見させていただきましたが、アリヤさんは肉食中心で糖質制限をした食事を摂取していらっしゃるのですね。過去にアリヤさんが虚弱体質であった原因が今と比べて炭水化物や果物、野菜が多めの糖分過多による「糖化」が原因だと自ら究明されているのは驚きました。以前から糖質の取りすぎは老化の促進を早めたり、肥満の原因になりやすいという話は小耳には挟んでいましたが、まさかそれ以上の健康被害を与えるとは思ってもいませんでした。またその糖質が炭水化物や果物だけでなく、あの健康的なイメージの強い「野菜」までもが多量の糖質を含んでいる物も多いと知り、少しショックでした。私もできるだけ肥満予防のため数年前から白米やパン、果物の摂取を控えてきましたが野菜は肉と同じぐらいバリバリ食べていました。人間の持つイメージと科学的事実は必ずしも合致しないものなのですね、今度から野菜の摂取にも気を付けていきたいと思います(あと、「糖化」という言葉はこのサイトで初めて知りました。アリヤさんの研究熱心さと比較して、自身の無知さを些か恥ずかしく思っております)。
今回の記事では、人間(や鳥)が果物を美味しく感じられるのは、それが健康にいいからではなく、コカインやマリファナを摂取した時に気持ちいいと感じるように果物を摂取した時に糖分により脳内麻薬が多く分泌され報酬系に働きかけ、快楽を感じさせ、自身の種を遠隔地にまで運ばせ種族の繁栄を行わせるためであり、果物は謂わば自然界のドラッグだということでした(最もコカインもマリファナも植物由来ではありますが)。つまり現代人はその糖分による快楽を得たいが為に日夜果物や野菜の品種改良を行い続け、それを摂取し続けている中毒患者だらけなのでしょう(アリヤさんのような方を例外とすればですが)。もしこれが事実だとすれば、政府や国連は大麻などの旧来のドラッグだけでなく、糖度が高い果物・野菜も規制・撲滅しなくてはいけないと思います。なにしろ我々は危険なドラッグに囲まれて暮らしているのですから(笑)(最もそんなことは今の社会では100%できないでしょうが。既得権益を持った農家の方々と消費者に一蹴されるのがオチでしょうし)
話は横にずれますが、植物のある種が果物の糖質を利用して特定の動物に種を運ばせるというのを見て、「小麦やコメなどの穀物が人間を家畜化した」という趣旨の文章を連想しました。
アリヤさんは2016年に河出書房新社が出版した『サピエンス全史』(著者:ユヴァル・ノア・ハラリ、訳者:柴田祐之)をお読みにはなったどうかはわかりませんが、あの本の中で著者は今日の人類(というかホモ・サピエンスと言った方がいいかもしれない)の不幸の原因ではないかと疑われている「農業革命」の犯人を小麦・米・イモなどの穀物に求めています。
旧来の学説では穀物を栽培した事で食糧生産が安定し人口が増え、結果文明が起こり、人類の今日の繁栄に導いてきたということで「農業革命」と讃えられてきましたが、最近の研究ではこの現象に巻き込まれた集団の人間は、祖先の狩猟採集民族と比較して栄養状態が悪化し、伝染病にかかりやすく(そして死にやすく)なり、身長も10㎝から20㎝低くなったというこで、文化的(もしくは歴史的)退行と指摘することが多くなりました。そしてこの前述の著書の中で「農業革命」は次のように言われています。-「農業革命は、史上最大の詐欺だったのだ。」(2016年 『サピエンス全史(上巻)』 P.107)ーと。
この著書では小麦を例にとっていますが、小麦は水や養分を他の植物にとられるのを嫌ったり、病気になりやすくなるようにして人間を年がら年中働かせ続け、人間を家畜化し、疲弊させてまで繁栄していったと指摘されています。では何故人間はそんなに辛い農業をやめなかったというと、農業が発達しすぎた結果以前の狩猟採集生活での生活様式を忘れて元に戻れなくなっていたとか、他の集団と戦争を行うには生産力が高く人口をより多く増やせる農業社会の方が優勢になり、結果として他の集団も農業社会に移行せざるを得なくなった等の指摘がありましたが、いずれもピンと来る説明ではありませんでしたが、このサイトの今回の記事を閲覧してみて、ふとある考えがよぎりました。
「人間は穀物を食べた時の糖質の快感にはまってしまい、そこから抜け出せなくなったから、農業をやめられなくなったのでは?」
私の推測ではありますが、おそらく最初期の小麦や米を食べた時の糖質の味を覚えた人間がこれらを良いものと勘違いし、それが集団に広まった結果農業が発生したが、代償として悲惨な生活を余儀なくされたのでしょう、そう思うと人間が農業をやめられなかったと合点がいきます(加えてこの頃から人間のご馳走であった大型動物の9割が絶滅してしまい、動物性たんぱく質や脂質が取れなくなっていたのも拍車をかけたのではないかと)。いわば、人間達は糖質に”騙された”のだと思います。これは穀物に限った話ではなく、果実や野菜にも言えることで、人類の大多数は今日に至るまで「糖質の奴隷」として生き続けていることと言えるのではないでしょうか?
もしそうだとしたら、現代の肉体的な健康被害だけでなく、精神的な不幸もまたこの「糖質」という名の悪魔に踊らされていると、言えるのでしょうか?
内容が内容なだけにこのサイトの趣旨とはフィールドが随分と違う気がしますが、今回の素晴らしい記事を読んだ感想としてここに書かせていただきます。もしお時間あるようでしたらアリヤさんの個人的なご意見をぜひお願いします。
勇者アリヤに是非とも幸あれ。
片山神流さん、コメントありがとうございます。
社会が糖化の害を弱小に扱っているので、私も数年前までは詳しく知りませんでした。
味の為の品種改良は生産者側が行なっています。体の為ではなく、売上の為です。
食品も同じです。
以前、家庭料理研究家で、食品のプロデュースも行なっている方が言っていたのですが、
家庭料理の場合は、一口目は少しものたりなくて、3口目で美味しいと感じるくらいがよい、
お店で売られている加工食品は、一口目から強烈に美味しいと感じるものが良くて、その方が売れると言っていました。
中毒にさせて買わせるわけです。
>「人間は穀物を食べた時の糖質の快感にはまってしまい、そこから抜け出せなくなったから、農業をやめられなくなったのでは?」
植物は動物を利用しますが、それは、あくまで自分達が生きる為です。
それ以上の動物の破滅は植物の責任ではありません。
今日、これほど糖質漬けになってしまったのは、その植物を利用した人間のせいです。
人間が人間を支配する為に植物を利用している
例えば、アメリカ鉄道建設にクーリーと呼ばれる奴隷が使われました。
その過酷な労働を行なわせる為に、暴力はもちろんですが、阿片が利用されました。
阿片なしでは働かなかったといいます。
鞭だけではなく飴も利用してコントロールするわけです。糖質もそういう使い方ができます。
植物毒性、奴隷労働、権力者はセットです。
また、ある目的の為に労働をさせる為には定住しなくてはなりません。大勢が定住する為には食料を生産する必要がでてきます。
人間が植物に騙されたのではなく、植物を利用してコントロールしようとする支配者に騙されていると言えます。
はじめまして、ゆうと申します。大変素晴らしい記事をありがとうございます。
私も最近アリヤ様と同じような考えにいたりました。快=健康は常には成り立たないとしみじみ思います。一体なにを頼りに価値判断すべきか迷いますが、日々自分の体で試行錯誤してフィードバック、修正をかけていくしかないように思います。その上で生化学、生理学的な知識は大きい助けになる気がします。
私は最近まで高蛋白、中脂質、断糖、1日1食生活でしたが、アリヤ様が以前記事にされておられたように、余剰アミノ酸からの糖新生・一方で脂質不足による筋の分解、ATP不足からうつ病のようになってしまいました。一年経ってようやく動物性脂肪の重要さに気づき、牛脂を多めにとるようにしました。決しておいしい!!とは言えませんでしたが、確かに体は軽くなりました。一方で大好きな米ばっかり食べていたときは皮膚が赤くなる、脂漏、気絶に近い眠気などとんでもないことになりました。
おいしいものをバランスよく、では真の健康は手に入らないようですね。
ゆうさん、コメントありがとうございます。
>一体なにを頼りに価値判断すべきか迷いますが、日々自分の体で試行錯誤してフィードバック、修正をかけていくしかないように思います。その上で生化学、生理学的な知識は大きい助けになる気がします。
おっしゃる通りで、何年実践しても試行錯誤や軌道修正はつきものです。
多くの人の体験があるので、迷った時はそれを参考に解決できます。
しかし、解決例、前例がない症状もあるので、そうなった時は試行錯誤ですね。
>おいしいものをバランスよく、では真の健康は手に入らないようですね。
「おいしい物」もですが、「バランスよく」という概念も判断を鈍らせる原因になるので、気をつけなければいけません。
良い栄養状態の判断基準