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私達は憲法によって言論の自由が守られているので、

食や健康等の問題を主張する事ができます。

 

 

 

 

元々憲法改正賛成派だった人の解説です。

 

 

 

 

谷本議員と一緒に飛行機を降ろされたもう一人の人物・高橋清隆氏について

 

 

 

谷本議員らがノーマスクで強制降機! 釧路空港のエアドゥ機、「憲法違反を公然と行う航空各社への行政指導を国交省に求める」

 

 

一緒に飛行機を降ろされた反ジャーナリスト高橋清隆氏による、谷本誠一議員のインタビュー動画です。

 

 

 

 

 

身近な人が被害に合った時の為に

とりあえずブックマークをお願いします。

 

 

 

 

 

 

年別:2017年
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上顎骨の成長不良が、不正咬合や、鼻詰まりの原因になる...というお話のつづきです。

 

 

子供の歯並びが悪くなる真の原因。骨格的な不正咬合の予防は母親にかかっている

 

骨格が原因の鼻詰まりは子供の時の成長で決まる。口呼吸が招く脳への悪影響。

 

 

これらの記事では「上顎骨が成長不良になることで起きる問題」について述べてきたので、ここでは、そうならない為に、「子供の上顎がまともに成長する為にはどんな栄養が必要なのか」についてお話しします。

 

 

 

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顔の幅が細い現代人

 

昔と現代の人では、明らかに顔が変わっています。以下は有名な写真です。

 

 

『未来の日本人の顔』より引用

 

戦後の高校生からの予測

 

大阪のある高校の50年前と最近の卒業アルバムを使い、CGで50年前の平均顔と最近の平均顔を作って比較すると、高校生の顔は50年間で細長く変化していることがわかる。その変化傾向を延長すると、100年後の未来顔2号ができる(図3)。ただし、50年前と最近の高校生では髪型が違うので、未来顔では極端に髪の毛が多くなっていることに注意。

 

 

 

図3 変わる高校生の平均顔(画像提供・東京大学工学部原島研究室)

 

 

50年前の高校生と最近の高校生の平均顔の違いから、未来の高校生の顔を予測した(未来顔2号)。

 

 

未来顔の教訓

 

 

いずれにせよ、顔かたちの変化では、未来顔1号と未来顔2号はたいへんよく似ている。そのことは、縄文時代や弥生時代から2,000年以上かかった変化と戦後50年間の変化がほとんど同じであることを意味している。変化が加速してきているのだ。

 

 

このまま進めば、未来人は、アイスクリームコーン(これが顔)に、丸いアイスクリーム(これが頭)をたっぷり載せたようになってしまう。

 

 

未来顔は、若者にとっては、ある意味では格好いいのかもしれない。しかし、顎が細くなりすぎると、歯の生えるスペースが確保できなくなる。その結果、第3大臼歯(親不知)が生えられなくなったり、乱杭歯になったりして、歯の健康のためには危険である。また、顎の関節が未発達だと、少しのストレスで顎関節症を起こすことになる。

 

 

この図は、昔から存在しています。

 

 

「50年後の高校生」や、「100年後の高校生」の顔は想像図ですが、「50年前の高校生」と「最近の高校生」の顔は、その時の平均の顔です。

 

 

確かに細くなってます。

 

 

私がこのCG写真を始めて見たのは随分前ですが、その時すでに、「最近の若者の顎は、昔の若者の顎に比べて細い」と言われていました。そんな実感はありませんでしたが、この画像を見た時、やっぱりそうなんだと思ったものです。

 

 

でも、気になるのが、何故顎が細くなっているのかですよね。

 

 

一般的によく言われている理由は、だいたい「最近は柔らかい食べ物が増えたので、硬いものを噛む習慣がない。だから顎が発達しない」というものです。というか、他の理由は聞いた事がありません。

 

 

簡単に言うと、鍛えてねーから、弱いんだ・・・という理屈です。

 

 

柔らかい食べ物ばかり食べているのは、その通りなので、その説は説得力がありました。

従って、その時は、言われるがまま、信じていましたし、顎の細さばかりに目がいっていました。

 

 

しかしですね、

 

 

写真をよく見ると、「最近の高校生」は、下顎だけでなく、上顎から細くなっているのが分かります。

 

全体的に頭蓋骨の下半分に、横の広がりがありません。

 

 

ということは下顎以前の問題で、「何を噛んでいるか」はあまり関係がないように思えます。

 

 

鍛えるかどうかは関係ないと思うのですが、「硬いものを噛まないから顎が細いんだ」と大合唱されれば、なんとなく「そうかな」と思ってしまいます。

 

ですが、それでは上顎骨の幅がない事への説明にはなっていません。

 

 

 

 

上顎骨の幅が広がらないのは、妊娠中の母親の栄養不足(鉄不足)が影響しています。

 

ということは、

 

 

 

  • 「50年前の高校生」→母親に妊娠出産に必要な栄養が足りていた

 

  • 「現代の高校生」→母親に妊娠出産に必要な栄養が足りていなかった

 

 

・・・と考えられるわけです。

 

 

 

 

引用元の記事では、一応、昔の高校生は「50年前」ということになっています。ということは、彼らが生まれたのは、彼らの年齢15~18歳を引けば、65~68年前ということになります。

 

今は2017年ですから、1949年~1952年あたりに生まれた人達の平均になります。

 

 

 

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母親と鉄

 

 

前回、「鼻中隔軟骨(びちゅうかく・なんこつ)」という軟骨についてお話しました。真ん中に位置し、鼻の土台の役割を果たす重要な軟骨です。

 

 

『VERITE CLINIC 鼻中隔延長術~第2章 : 鼻の構造を理解しましょう』より引用

 

 

 

この軟骨が正常に成長すれば良いのですが、そうではない事の方が多いのです。曲がっている人は多いそうです。

 

子どもの「鼻中隔軟骨」の成長が上手くいかないのは、妊娠前、妊娠中の母親の栄養不足に原因があります。

 

とくに大事なのはです。

 

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方 / 著者:歯学博士 長尾周格』より引用

 

軟骨は主にコラーゲン(Ⅱ型コラーゲン)とプロテオグリカンという糖タンパク質からできていて、特にコラーゲンの合成においては20種類のアミノ酸のほかに、ビタミンCや鉄を必要とします。

 

鼻中隔軟骨が形成される時期に必要な栄養素が不足すると、軟骨の形成不全が起こり、正常な鼻中隔軟骨の大きさに成長できなくなります。

 

このように栄養欠乏と鼻中隔軟骨の成長不良とは密接な関係があるのです。

 

 

妊娠中の鉄分欠乏と軟骨の成長

 

鼻中隔軟骨の成長において鉄分は特に重要な栄養素です。しかし鉄分は人間にとって吸収が難しく、消化器官が完成している大人でも、食べ物に含まれている鉄分のうち体内に取り込むことができるのは30%未満といわれています。そのため、消化管が未発達である6歳までの子どもが、食事から十分な量の鉄分を取り込むことは困難です。

 

しかし一方で、6歳までに脳は大きさにおいて成長をほぼ完了し、上顎の骨の横幅の成長も9割がた終了します。

 

鼻中隔軟骨は、主に妊娠中に母体からもらってきた鉄分によって作られます。ところがこの時期に十分な鉄分が無いと、鼻中隔軟骨の成長不良が起こり、上あごの横幅が成長不良を起こしてしまいます。

 

そのため胎児は母親のおなかの中にいる間に、母体からありったけの鉄分をもらって生まれてきます。しかし妊娠時の母体に十分な鉄分が無かった場合には、子どもが鉄分欠乏の状態で生まれてきてしまいます。

 

(159p~160p)

 

 

上顎骨の横幅の成長具合は、鼻中隔軟骨の成長にかかっていて、その鼻中隔軟骨はを始めとした様々な栄養素が必要です。

 

 

 

以前、母親の鉄不足が、子どもの脳に与える影響についてを記事にしましたが、脳だけでなく、骨や軟骨にも影響するというわけです。

 

鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

 

 

発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とは

 

 

 

母親の責任は大きいと言えます。彼女達に正しい知識を教えなければいけないのですが、その環境が整っていない。

 

 

ハッキリ言って、これは、中学校の保健体育の授業で教えるべき事です

 

 

子どもの鉄は、妊娠中に母体から貰ってきた鉄に委ねられるので、妊娠前に栄養(特に鉄)をしっかり蓄えておく必要があります。

 

 

女性は、一回の妊娠出産で「フェリチン(貯蔵鉄)」を50失います。

 

 

失うというのは、子どもに持っていかれるということです。当然、母親の「フェリチン」が50以下であれば、子どもが十分な鉄を貰えないだけでなく、母親も自身のフェリチンが枯渇するので健康ではいられません。

 

「産後のうつ」は、妊娠出産による「鉄欠乏」が原因です。

 

 

 

フェリチン(貯蔵鉄)が何なのかよくわからない方は、以下の記事をご覧下さい。

 

フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

 

フェリチンは普通、測りません。

 

しかし、妊娠予定のある人は妊娠前に自身の体に鉄がどれだけあるのか、フェリチンを測っておくことをお勧めします。何故なら、女性は生理で鉄不足になるので、鉄を体に蓄えるのは、食事だろうが、サプリだろうが、時間がかかるからです。

 

 

『ロバスト・ヘルス 飽食先進国で若い女性の貧血が深刻』より引用

 

「じゃあ、妊娠したら鉄剤を飲まないと」と思われたかもしれません。しかしそれでは遅いのです。ヘモグロビンの値が正常化するには6-8週かかります'。

 

英国国民保険サービスによれば、鉄剤は通常、2-4週間ごとに担当医が反応を確認しながら内服を続け、ヘモグロビンが正常値になった後さらに3カ月の継続が推奨されます。

 

貯蔵鉄を満たすためです。妊娠に気づいてからの対応では、胎児の臓器・器官が急速に発達する妊娠初期〜中期に、胎児に「薄い血」を供給することになる可能性があります。

 

 

日本人の生理がある女性の多くは30以下です。

 

 

ちなみに、海外では妊娠するにあたって鉄がこのくらいないといけないという基準があり、中には、フェリチン40以下では妊娠は許可されない国もあるそうです。

 

 

 

妊娠前に「フェリチン」を測る事、鉄を摂取する事の重要性を分かっていただけたのではないかと思います。鉄が足りていないと、子供の成長に影響がでますから。

 

 

 

そして、忘れてはいけないのが、鉄の吸収には「タンパク質」が必要であるということです。

 

この2つがセットで足りている事が基本となります。

 

 

 

鉄製品の効果について

 

「50年前の高校生」は、上顎骨の幅があるので、彼らを産んだ母親は、妊娠時に鉄もタンパク質も足りていたということになります。

 

 

その時代の「鉄」や「タンパク質」事情について考えてみます。

 

 

まずは「鉄」からです。

 

 

「50年前の高校生」が生まれたのは65~68年前ですので、母親は1949年~1952年あたりに出産したと考えられます。

 

 

昭和20年代です(昭和24年~27年)。

 

 

彼女達と、それ以降の世代の母親では、「鉄」の摂取量が違います。

 

 

1949年~1952年に子どもを生んだ女性が食べていた料理は、ほぼ鉄製の調理器具で調理されていたと思います。鉄の羽釜、鉄の包丁、鉄瓶、鉄鍋を使っていたはずです。それに比べると、現代の調理器具は鉄製の物は少ないですよね。

 

 

昭和20年代の女性は、鉄製の調理器具のお陰で、現代女性よりも多く鉄分を摂取できていたと考えられます。

 

 

鉄の調理器具で料理をすると、食材の鉄分が豊富になります。あの「ひじき」の鉄分でさえ、鉄鍋の効果によるものだそうです。

 

 

『医療法人 弘鳳会 専門医のコラム ひじきの鉄分が9分の1 ! 「ひじきは鉄分の王様」 は過去の話…。』より引用

 

 

ひじきは鉄釜で茹でていたから、鉄分が豊富だったのか !!

 

干しひじきは、原料の海藻を鉄製の釜で煮て渋みを取り、乾燥して作られます。以前はひじきを煮るとき、鉄製の釜が使われていました。しかし近年、使われる釜が鉄製からステンレス製に代わりました。それで、ひじきに含まれる鉄分が減ったというのです。

 

 

鉄釜で茹でていたから、ひじきの鉄分が多かった…。つまり、ひじき自体には鉄分は多くなかったということでしょう。

 

 

今回改訂された成分表を見ると、ステンレス釜で加工されたひじきには、100gあたりの鉄は6.2mgしか含まれていません。一方、鉄釜での加工だと58.2mgです。

 

 

鉄分という観点でひじきを利用したい場合は、原材料の表記で、ステンレス製の釜で加工したのか、鉄製の釜で加工したのかをチェックしたほうがいいでしょう。

 

 

ひじきのほかに、切り干し大根について見てみると、100gあたりの鉄分は3.1mgで、以前の9.7mgのおよそ3分の1となっています。これも、以前は鉄製の包丁で加工していましたが、ステンレス製の包丁にとってかわったため、鉄分が減ったと考えられています。

 

 

1949年~1952年に子どもを生んだ女性達は、子供の成長に必要な鉄を日常的に摂っていたのです。

 

 

それとこの世代は、戦後から少しずつ豊かになっていって、動物性食品も容易に手に入るようになった為、鉄だけでなく「タンパク質」の摂取量も増えています。

 

 

『公益財団法人 日本食肉消費総合センター 食生活の変化と寿命の延びの関係は?』より引用

 

 

今から約80年前、大正7年の家庭では、漬け物やみそ汁をおかずに米を4人で毎食5合食べたという記録があります。

 

 

油脂はほぼゼロ、動物性食品は20gの塩蔵魚を週5回ほど食べていますが、平均的総摂取熱量は2,100kcalと現在(平成10年1,979kcal)より多く、タンパク質も平均53g摂取(平成10年は約80g)。

 

 

こうした穀類中心の粗食が、結核などの感染症や脳卒中を招いたといわれています。

 

 

戦後、動物性食品が食卓に上りだすと日本人の寿命も次第に延び始めます。

 

 

まず感染症の代表・結核が昭和20年代から30年代に激減、死亡率のトップは脳卒中に変わります。

 

昭和40年代以降は脳卒中も減り、昭和50年代に死亡率第一位はガンに変わりました。

 

 

(中略)

 

 

昭和25年(1950年)頃のタンパク質摂取量は1日68gで、

 

昭和35年(1960年)69.7g、

 

昭和55年(1980年)78.7g、

 

平成10年(1998年)79.7gとなっています。

 

 

脂肪摂取量は昭和25年には1日18gが昭和55年に55.6g、平成10年には57.9gと50年前の3倍近くに増えました。

 

 

タンパク質と脂肪の摂取増は寿命の延びと比例し、それは動物性食品の増加とも比例します。

 

 

昭和35年の肉類摂取量は1日18.5gですが平成10年は77.5gと約4倍に、同じく卵類は2倍強、牛乳・乳製品は約4倍に増えました。

 

 

魚介類は約1.3倍の伸びにとどまっています。

 

戦後はまだ肉が高価だったので、今程たくさんの肉を食べる事はありませんでした。しかし、それ以前の日本の食事と比較すると、明らかにタンパク質の摂取量が増えました。だからこそ、

 

>感染症の代表・結核が昭和20年代から30年代に激減

 

ということに繋がったのです。

 

この世代は「タンパク質」単体で見れば、現代人より少ないです。しかし 鉄+タンパク質 の両方が摂れる環境だったと言えます。

 

これで、「現代の高校生」の上顎が貧弱で、「50年前の高校生」の上顎がガッチリしているのか、腑に落ちます。

 

 

今の世代は、タンパク質・脂質は足りても、調理器具がステンレスやテフロンとか鉄以外の製品になったため鉄が不足しています。

 

 

作物はビタミン・ミネラルが少なく、おまけに糖質超過多なので、それらを代謝するのに、ビタミン・ミネラルを消費してしまいます。

 

 

従って、上顎が丈夫に成長しないわけです。

 

50年よりもっと前の世代は、鉄製品から鉄の摂取はできても、欧米化していない純粋な日本食だったので、脂質・タンパク質不足だった為、鉄を摂っても吸収が悪かったと考えられます。出っ歯が多かったのは、鉄を摂れてもタンパク質が不十分だったからではないでしょうか。

 

 

 

何故、「栄養の乏しい昔の和食」を食べていた人が、現代人より頑丈な子を生むのか謎でしたが、

 

冷静に考えたら、50年前の高校生が生まれる前は、今ほどではないにしろ動物性食品も多少は豊かですし、鉄も摂れる・・・この世代が一番、栄養の良いとこ取りをしていたのです。

 

 

大事なのでもう一度言いますが、鉄の吸収にはタンパク質が必要なのです

 

 

現代人のように鉄が足りなくてもダメ、戦前の人のようにタンパク質が足りなくてもダメなのですタンパク質不足を治さないと、鉄は増えません。

 

戦後1949年~1952年あたりに出産した女性は、偶然が重なって「鉄タンパク」が両方摂れていたため、子供の上顎が十分成長したのでしょう。

 

 

まとめるとこんな感じですね。

 

 

  • 現代の高校生を産んだ母親 → タンパク質は足りても、鉄が足りない

 

  • 50年前の高校生を産んだ母親 →タンパク質を食べるようになり、鉄も足りている

 

  • 昔の母親 →タンパク質が足りないが、鉄は足りている

 

 

一応付け加えておきますが、昔の人の場合、タンパク質を食べれる環境にあるかどうかは人によって違います。肉は高価でしたので、家庭の経済状態によって食べられない人もいたと思います。

 

そして、「その人の生まれ育った地域の食文化」に左右される可能性も高いです。

 

場所によっては、ほとんど動物性のタンパク質を摂らない地域もあれば、魚や昆虫などからタンパク質・脂質を積極的に摂取していた地域もあります。後者の場合は、タンパク質・脂質+鉄が摂れていたと考えられます。

 

 

従って、戦前生まれの日本人には出っ歯の人もいますが、「50年前の高校生」の写真のように、顎がガッチリしていて、魚の背骨を平気で噛み砕くようなツワモノも多いのです。実際に、私の周りにそういう年配者がいます。

 

 

 

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最近の母親の栄養状態

 

 

「50年前の高校生」の栄養状態 > 「最近の高校生」の栄養状態

 

 

は、言い換えると、

 

 

「50年前の高校生を生んだ母親」の栄養状態 > 「最近の高校生を生んだ母親」の栄養状態

 

 

ということです。

 

 

ここまでの説明から、現代人に鉄が不足している事は理解していただけたかと思います。

 

 

 

しかし、調べてみると、若い女性に不足しているのは「鉄」だけじゃないようです。ダイエット等で、摂取カロリーが終戦直後より低いのだそうです。

 

 

 

ダイエットといえば、動物性食品を減らすのが王道ですから、タンパク質や脂質も不足している可能性大です。

 

『NAVER まとめ 若い女性の摂取カロリーは終戦直後より低い・・。“痩せすぎ”な人が多すぎる日本』

 

 

 

ダイエットもこのレベルになると危険です。

 

 

 

戦時中や、終戦直後の食料が無かった話は散々聞かされて育ってきましたので、それ以下って凄いと思います。

 

 

といっても、糖質制限をする前までの私は、1日1食とか、断食をしていましたので、人のことは言えません。当時は、体温は低いし、何もしなくても疲れるし、代謝は落ちるし、体重は増えないし、不健康でした。

 

 

おまけに女性は甘いものが大好きです。これらの代謝によって、ビタミン・ミネラルも浪費されます。

 

 

ほとんどが、糖質過多・タンパク質不足・脂質不足・ビタミン不足・ミネラル不足です。

 

 

この状態で、健康な子供が生まれるだろうと思うのが間違いです。

 

 

また、糖質過多だと「卵子」や「卵巣」が糖化してしまいます。「卵子」は数が決まっていて、入れ替らないので注意が必要です。

 

卵子が老化する原因と防ぎ方。卵子の質を悪化させない食習慣は、不妊症の改善にも期待できる

 

 

 

 

子供の上顎がどうしてまともに成長しないのか、についてお話してきました。

 

 

「近代食」を食べなかった先住民のような「しっかりした骨格」に成長するには、女性の努力はもちろんですが、正しい知識を得られる環境が必要です。

 

 

 

子供の成長にはどんな栄養素が必要なのかをもっと伝えていかなければなりません。

 

 

 

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骨格に問題があって鼻詰まりになっている人は少なくないようです。ネットで調べると、手術の体験記が多いですから...。

 

 

その原因、実は子供の時の栄養不足が関係しています。

 

 

 

脳や頭蓋骨は、だいたい6歳までに、成長を完了するのですが、頭蓋骨の上の部分(写真左)が先に成長を終えます。

 

 

そして、下顎(写真右)は、10歳くらいから、さらに成長します。

 

 

 

(矢印が「上顎骨 じょうがくこつ」)

 

 

 

頭蓋骨の真ん中に位置する「上顎の骨(上顎骨)」も、6歳でほぼ成長を終えます。

 

 

 

 

 

 

こちらの記事では、上顎の骨の成長と「不正咬合」についてとりあげたのですが、今回は上顎の骨の成長と「鼻の機能」の関係についてお話します。

 

 

何故なら、「上顎の骨」というのは、口の骨であると同時に、空気の通り道である「鼻腔」を形作っている骨でもあるからです。

 

 

ということは、

 

 

「上顎の骨(特に横幅)の成長が上手くいかない」ということは、「不正咬合」はもちろん、

 

「鼻腔の成長」にも影響するということなのです。

 

 

 

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鼻の骨の構造

 

 

模型で説明します。「上顎骨」を取ってみました。

 

 

 

 

茶色い骨は鼻骨(びこつ)です。

 

割ってみました。

 

 

 

 

空洞の部分が分かりにくいので、今度は他の骨を取り除きました。

 

 

 

 

割ってみました。

 

 

 

 

空洞になっているのがわかりますね。

 

ちなみに、上から見たのが左で、後ろから見たのが右です。

 

 

 

 

これが「上顎骨」です。

 

この「上額骨」が上手く成長しないと、「下に位置する口」だけでなく、「上に位置する鼻」に問題が生じます。

 

 

『山本歯科医院 前歯部叢生と舌の関係』より引用

 

 

上顎の骨のすぐ上は

 

 

(中略)

 

あまり見慣れないと思いますが、よく見てみると、上顎の骨のすぐ上は鼻です。上顎骨が左右に広がりますと当然鼻の部分も広がります。余談ですが鼻の形は鼻骨ですから、鼻は大きくなりません。広がるのは鼻の通りです。

 

「鼻の通りが良い」を説明するより、「鼻の通りが悪い」を説明するほうが分かりやすいと思います。

 

鼻の通りが悪いと、まず1番目に挙げられるのは、口で息をする習慣が出来てしまう事です。このことを口呼吸(こうこきゅう)と呼びます。

 

口呼吸をすると、口の中が乾いてしまい色々と弊害が出てきます。乾くと唾液が口の中で循環しなくなります。そうなると、虫歯が出来やすく、歯石が付きやすく、歯に汚も付きやすくなります。

 

それと鼻は人体の空気清浄機です。鼻を通る間に、ホコリ等のゴミを取り除きますし、細菌等を体内に入れない防護もになっています。また空気を暖める作用や完走した空気に適度な湿度を与える作用もあります。口呼吸だと鼻を通しませんので、ホコリ等のゴミを直接喉(のど)に送り込みます。細菌も無条件で喉まで達してしまいます。すぐ喉が腫れたり、風邪をひくなら喉が荒れる人は口呼吸も原因の1つかもしれません。

 

空気を暖める作用が鼻にはあります。冷たい空気を直接吸うのは実はかなり体には負担が大きいようです。お医者さんのホームページなどに書いてあるのですが、冷たい空気を吸うと気管支喘息や狭心症の発作の引き金になると書いてあります。

 

ちょっと話を大きくしてしまったようですが、体にかかる負担が結構大きいことがお分かりいただけますか。

 

鼻の通りが悪い事と口呼吸は必ずしもイコールでは無いのですが、叢生の人は口呼吸が多いのも事実です。特に夜寝る時に口呼吸をしている人は、自覚もあまりありません。

 

上顎の成長が鼻にまで影響を与える事は、すぐ隣であるのに担当が歯科と耳鼻科に分かれるからか、あまり考えられていません。鼻で息を吸うのを鼻呼吸(びこきゅう)といいますが、鼻呼吸の大切さがお分かり頂けたと思います。

 

 

さらに、口呼吸は「脳が冷却されない」という問題もあります。パソコンと一緒です。

 

 

 

『医者は口を診ない、歯医者は口しか診ない 医科しか連携で医療は大きく変わる 著者/相田能輝』より引用

 

 

口呼吸を行なっている患者の頭蓋部の断面を観察すると、鼻からの呼吸による冷却ができず脳が「オーバーヒート」を起こしており、いわゆる頭に血が上った状態が常に続いていることが明らかになっています。

 

そのような状態だと、小児においては、集中力や学力が伸びないなど、さまざまな弊害が起こるようになります。

 

普通、人は鼻で加湿した空気を送り込むことで、脳を冷却しています。しかし、口呼吸だとそれができません。それどころか、口呼吸は鼻のフィルターを通さず直接器官に空気を送り込むため、扁桃を刺激して、免疫の異常を引き起こすなど、健康にも悪影響を及ぼすことになります。

 

(136p~137p)

 

 

 

流れを整理します。

 

 

 

上顎骨が左右に広がらない

 

 

鼻も広がらない(鼻の通りが悪い)

 

 

口呼吸 

 

 

脳に影響

 

 

 

 

「鼻の通りが悪い」というと、軽く聞こえますが、体には相当負担がかかっていることが分かります。

 

 

そして、骨(上顎骨)だけではなく、「鼻中隔軟骨という軟骨」の成長不全についても考える必要があるのです。

 

 

 

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鼻中隔軟骨の構造

 

 

「鼻中隔軟骨」は軟骨です。

 

 

どんな軟骨なのかというと「鼻の支え」です。

 

 

鼻腔は、右と左に分かれていて、喉の奥で左右に繋がって1つになっています。この鼻腔を左右に分けているが、鼻中隔軟骨(びちゅうかく・なんこつ)です。

 

 

この軟骨は、鼻の形態には 鼻骨とともに 重要な役割を担っています。

 

 

以下の図が分かりやすいかと思います。

 

 

 

『VERITE CLINIC 鼻中隔延長術~第2章 : 鼻の構造を理解しましょう』より引用

 

 

 

 

 

 

この「鼻中隔軟骨の成長」と、「上顎骨の横幅の成長」には密接な関係があるそうなのです。

 

それを裏付けるかのような話を紹介します。

 

 

『肉食鍼灸師の食養ブログ 『食生活と身体の退化』 栄養と発育の驚くべき相関関係』より引用

 

 

受け口と鼻づまり

 

僕はもともと歯並びが悪くて上下のかみ合わせが逆になった「受け口」です。もう、初めからそうなので、これは遺伝だと思っていました。(家族や親戚に受け口はいないのですが)

 

さらに、僕の鼻柱は曲がっています。

 

骨格がはっきりしてくる中学生のころに気が付いたのですが、鼻の軟骨がはっきりと曲がっていて、まっすぐじゃない。

 

顔のことなので、若い頃はとても気にしていました。

 

鼻は曲がっているだけじゃなく、通りも悪かった。子供のころから慢性的な鼻炎で、いつも口呼吸をしていました。

 

ある時、鼻から息を吸えることに気がついて、あれ??鼻って息吸えるんだ!!と「発見」した記憶があります。それは、たしか小学校の3年生ごろでした。とうことはその頃、日常的に口呼吸していたということ。そもそもいつも詰まっていたので、鼻から息を吸えませんでした。

 

なぜこのようなことを書くかと言うと、これは、顔の真ん中部分のの発育の悪さと関係があるからです。

 

 

鼻中隔軟骨の発育

 

その関連性は『食生活と身体の退化』を読んで初めて知りました。

 

そもそも歯並びや噛み合わせが悪くなるのは、上あごや、顔の中段ゾーンの発育不良が原因のようです。

 

「鼻中隔軟骨」という、顔面の真ん中辺りにある軟骨がありますが、これが十分に発達することで、シッカリとした鼻腔が形成されます。

 

鼻腔とは、鼻の穴とその奥につながる空洞です。ここは結構重要な場所で、外から入ってきた空気を温め、湿らせ、鼻毛などで異物を取り除きます。もちろん細菌やウイルスから身を守る「免疫機能」にも重要なところ。

 

そして、嗅覚。

 

生物としては臭いをかぎわけることはとても重要ですよね。嗅覚を司る神経は脳にダイレクトにつながっていて、嗅覚は脳機能や精神状態、自律神経にも大きな影響を与えると言われます。

 

鼻の通りが良ければこれらの機能が正常に働き、脳に適切な刺激が伝わるでしょう。逆に、いつも鼻が詰まっていれば、それが妨げられてしまいます。

 

 

「鼻柱が曲がっている症状」を、「鼻中隔彎曲症 びちゅうかく・わんきょくしょう」と言うそうです。

 

曲がるメカニズムが以下に書かれていました。

 

 

『一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会【はなの病気Q&A】鼻中隔彎曲症』より引用

 

Q 1)鼻中隔彎曲症〈びちゅうかくわんきょくしょう〉とはどんな病気ですか。

 

A 鼻中隔が強く曲がっているために、いつも鼻がつまって口呼吸やいびき、においがわからないなどの症状がある場合を鼻中隔彎曲症といいます。鼻血(鼻出血)が出ることもよくあります。アレルギ-性鼻炎や慢性副鼻腔炎(蓄膿症)があると、その症状はひどくなります。

 

 

Q 2)鼻中隔はなぜ曲がるのですか。

 

A 鼻中隔は軟骨〈なんこつ〉の板と、骨の板とでできています。顔の発育とともに鼻も発育しますが、骨の板より軟骨の板のほうが発育が盛んなので、その違いのために彎曲がおこります。この発育は思春期までが盛んです。軽い鼻中隔彎曲は赤ちゃんにも見られ、年齢とともにその率が上がります。児童では70%、成人では90%と言われるように、ほとんどの人がある程度曲がっています。したがって、鼻中隔が少し曲がっているだけで、鼻の症状がほとんどない場合は病気とはいえません。

 

 

冒頭でも言いましたが、「鼻中隔彎曲症」についてネットで検索したら、体験談が多いです。

 

 

普通、病気について、病名だけで検索した場合、多いのは医院のHPや、医療情報なのですが、この「鼻中隔彎曲症」は、医院や医療情報よりも体験談が目立ちます。

 

つまり、それだけ多い疾患だということです。

 

 

 

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鼻詰まりと口呼吸による身体への悪影響

 

 

で、子どもの鼻がずっと詰った状態だと、どう成長に影響するのかは、以下が参考になります。

 

 

『共働き、両親頼れない!けど2人目産んじゃった(・ω・)ノ 「鼻のせいかもしれません」鼻づまりによる悪影響と手術について。』より引用

 

 

わたしも、上の子もアレルギー性鼻炎。副鼻腔炎になりがち、扁桃腺が腫れやすい。

 

点鼻薬や飲み薬を処方されますが、授乳中はのみたくないし、面倒になって飲まなくなりひどくなって受診、のループになってしまいます。鼻水の薬はぼーっとしますし…。

 

上の子にはこのような思いをさせたくありません。

 

最近若い社会人と接すると、集中力がなかったり、ぼーっとしている人が多くなった気がして気になっていました。口に締まりがなくて覇気がなくて。

 

聞いてみると、だいたい蓄膿や鼻づまり。鼻が詰まっているから口が開く、ぼーっとするのかな?と常々思っておりました。

 

上の子も口が開くことが増えて気になっていました。

 

 

ボーっとするのは、脳がオーバーヒートを起こしているからかもしれません。

 

 

『パパの育児宣言!子育て情報受信中 子どもの口呼吸は放っておくと発育に悪影響!?鼻炎歴37年のわたしが本気で治そうと思ったワケ』より引用

 

 

鼻づまりの子は、ある意味「重い甲ら」を背負わされてるいるようなものなんですよ。だから本当はもっと集中力があってイライラすることもないのに、そんなもん背負っているから本当の力が発揮できないかもしれないのです。

 

 

(中略)

 

 

本書では鼻づまりが睡眠障害をもたらすということを細かく説明されていますが、ここではその睡眠障害がもたらす子どもの弊害を簡単に紹介します。

 

 

・昼間に眠くなる

 

・集中力の低下

 

・学習能力の低下

 

・キレやすいなど攻撃的行動

 

・情緒不安定

 

・意味もなく動き回る

 

・知能の発達障害など

 

 

 

鼻詰まりにはいろんな原因があると思いますが、私が今回テーマにした、「骨格に起因する鼻詰まり」はやっかいです。物理的に問題があるのですから、薬の治療も難しいでしょう。

 

だから、そうならないように気をつけるのがベストなのです。

 

 

その「気をつけなければならない人」は誰かと言うと、子どもではなく、その子を生む母親です。

 

 

次回は、子どもの「軟骨」や、「上顎骨」がまともに成長する為には、どんな栄養が必要なのかについてお話します。

 

 

何故、現代人の顔は細いのか?子供の骨格が正常に成長する為に必要な条件とは

 

 

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子供の骨格的な歯並びの悪さは何で決まると思いますか?

 

 

遺伝ですか?

 

 

それとも、生まれてからの習慣ですか?

 

 

 

違います。

 

 

 

 

生まれてくる前、つまり、母親の妊娠中、妊娠前の栄養状態で決まると言っても過言ではありません。

 

 

 

・・・と言っても納得できないと思うので、数回に分けて、妊娠中の母親の栄養失調(特に鉄不足)が、子どもの骨や軟骨の成長に影響するという話をしたいと思います。

 

 

 

特に重要です。

 

 

 

私は、2年前から糖質を一日10g以下にし、主にタンパク質、脂質を食べて生活しているのですが、それに加えて、昨年秋からを意識して摂るようになりました。

 

 

最初は食品からだけでしたが、調子が良かったので、今年の一月から「鉄サプリ」に切り替えて摂取しています。

 

 

あまりの変化に驚いています。今年ほど暖かく過ごせた冬はありませんでしたし、とにかく疲れません。鉄の凄さを実感しています。「不足させてはいけないな」と思います。

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

鉄不足を軽く考えてしまいがちですが、やっぱり良くありません。特に「子どもを産む予定のある女性」の場合は、本人だけの問題ではありません。鉄不足は「子どもの成長」に大きな影響を与えるからです。

 

 

私のように、「寒がり」「寒がりじゃなくなる」・・・程度の変化でしたら、取り返しがつきます。私の場合30代ですが、なんとかなりました。

 

 

しかし、子どもの発育、それも「骨格が正常に発達しない」となるとどうでしょうか? 取り返しがつきませんよね。

 

 

頭蓋骨の中心にある上顎が、栄養不足で発育不全になると、不正咬合、鼻詰まり・・・等のリスクが高まります。

 

 

ここでは「不正咬合」についてお話します。

 

 

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不正咬合とは

 

 

正しい噛み合せを「正常咬合 せいじょう・こうごう」と言います。

 

反対に、歯並びや噛み合わせが正しくないことを「不正咬合 ふせい・こうごう」と言います。歯がガタガタに生えていたり、出っ歯や、受け口も「不正咬合」です。

 

「正常咬合」と「不正咬合」の違いは、以下の写真を見てください。

 

 

『Nutrition and Physical Degeneration 写真集 食生活と身体の退化 抜粋』より引用

 

 

オーストラリア先住民 ー孤立集団ー

 

 

ここの先住民が住んでいる土地の大部分は一年中日照りが続く危険にさらされているが、大自然の法則に服して生きていくための技術を心得ている。

 

素晴らしい歯列弓と歯をみてほしい。ムシ歯はほとんど見られなかった。

 

 

ー近代化集団ー

 

 

人種や皮膚の色にかかわらず、先住民が栄養欠陥食を食べ始めると、生まれてくる世代には、一般に共通した顔と歯列弓の歪みや骨の異常が見られる。

 

近代文明に接触したオーストラリア先住民の子供たちに狭い歯列弓や叢生が見られることと、彼らの顔が近代的な白人の顔立ちに似ていることに注目してほしい。

 

 

歯列弓(しれつきゅう)とは、歯列の曲線のことです。

 

 

叢生(そうせい)とは、歯の大きさや数に対して、顎が小さい為に、歯がガタガタに生えてしまう状態のことです。乱杭歯(らんぐいば)や、八重歯(やえば)も叢生にあたります。

 

 

近代文明の食生活(栄養欠乏)を始めるまでの先住民族は、模型のような美しい歯並びですね。

 

ここで紹介した写真は「オーストラリアの先住民」ですが、引用元には、他の民族の写真もあります。しかし、どの民族も以下の点が共通しています。

 

 

 

 

  • 伝統的な食事をする → 正常交合

 

  • 近代食を摂取し始める → 不正交合&虫歯

 

 

 

伝統食とは

 

 

一口に「伝統食」と言っても、その民族によって、内容は全く違います。

 

 

「植物性食品」も「動物性食品」もまんべんなく食べている民族もいれば、イヌイットのように「動物性食品」ばかり食べている民族もいます。

 

 

 

しかし、同じ伝統食でも、「昔の日本人の食事」は、動物性の食品の割合が極端に少ないので、脂質やタンパク質といった栄養が不足していました。

 

 

 

「昔の和食は素晴らしい」と思っている方も多いと思いますので、一応言っておきます。

 

 

昔の日本は、今より土壌に栄養があったと思うので、作物にはミネラル・ビタミンは豊富に含まれていたかもしれません。

 

しかし、脂質とタンパク質の摂取量が極端に少なすぎました。そして、糖質過多です。従って、和食は健康的ではなく、栄養失調になる食事です。このように、全ての伝統食が良いとは限らないのです。

 

 

和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

 

健康には昔ながらの和食が良い?実は栄養状態が悪かった昭和の子供達

 

 

 

栄養失調になる和食を食べていた日本では、実は、昔から不正咬合が多かったのです。その証拠が「風刺画」です。

 

海外の昔の風刺画では、日本人は「出っ歯」に描かれています。幼少期に栄養失調を経験すると、そのような風貌になるそうです。

 

このことからも、「昔の日本人=出っ歯=栄養欠乏を経験した人が多い」という構図が浮かび上がってきます。「出っ歯」は不正咬合の1つでしたね。

 

「近代食」を食べている現代の日本人は、「動物性食品」の摂取が増えたので、昔ほど栄養失調ではありません。

 

 

しかし「近代食」特有の栄養失調には変わらないので、やはり不正咬合は多いです。(※「昔の栄養失調」と質が違うという意味です)

 

 

 

近代食の特徴

 

 

ここで、「昔の日本のような栄養失調」と、「近代食特有の栄養失調」の違いについて説明しておきます。

 

 

昔の日本の栄養失調は、「糖質過多、(土壌がよかったので)ビタミン・ミネラルは現代より多め、脂質とタンパク質が絶望的に少ない」という状態でした。脂質やタンパク質が少ないと、感染症にも弱く、基本短命です。

 

 

これに対し「近代食」というのは、加工食品、精製された穀物、砂糖たっぷり、それに動物性の食品を組み合わせる・・・といった、いわゆる一般的に思われている「体に悪い食事」です。

 

 

「近代食」の栄養の特徴は、超高糖質、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル」です。

 

 

タンパク質、脂質が多めなのは良いことです。しかし、これに糖質が組み合わさると体に悪いです。

 

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

 

「近代食」は、メニューは違っても、栄養的には、世界どこも似たり寄ったりではないでしょうか。

 

 

そして、どの民族も「近代食」を食べることで(栄養状態が原因で)、「顔と歯列弓の歪み(狭い)」や、「骨の異常」がでてくるようです。

 

 

当たり前ですが、土台が悪いと、歯並びに影響します。

 

 

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土台である骨が健全に成長できているか

 

 

ご存知の通り、不正咬合を治療する「歯列矯正」は、保険がきかないので治療費が高額になります。

 

「伝統食を食べていた先住民」は美しい歯でしたが、彼らのように不正咬合を予防するには、「骨格的な不正咬合の真の原因を知る事」と「早い段階からの準備」が必要です。

 

 

まずは「骨格的な不正咬合」の原因についてお話します。「骨格的な不正咬合になる原因」の説明については、分かりやすかった以下の本を主に参考にさせて頂きました。

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方 著者:歯学博士 長尾周格』

 

 

骨格的な不正咬合について、まず、押さえておくべきポイントは2つです。

 

 

  • 「(骨・軟骨)の成長に必要な栄養素」が足りているかどうか。

 

  • ほとんどの場合、生えてくる歯の「大きさ」や「形」が問題なのではなく、その土台である骨や軟骨(特に上顎の横幅)の発育不良が原因。

 

 

 

骨格的な不正咬合の主な原因は、「遺伝」や「生まれてから摂取した食べ物」ではありません。

 

 

主に、母親の妊娠前、妊娠中の栄養不足が原因です(つまり、生まれる前、胎児の時に原因があるということです)。

 

この栄養不足は深刻な問題です。冒頭で言ったように(子どもの)歯の生える骨や軟骨に影響が出るからです。

 

 

建物を建てる場合は、元になる基礎がしっかりしていないといけません。

 

 

 

不正咬合の種類

 

 

歯は「顎の骨」に生えています。歯が健全に生える為には、基礎である「顎の骨」がしっかりしたものである必要があります。

 

 

もし、この「顎の骨」に問題があるとどうなるか・・・というと、具体的には、以下のようになります。

 

 

 

歯並びがガタガタ

 

上顎の横幅の成長が不十分で、歯が並ぶスペースが足りない。その狭いところに無理矢理歯が割り込んだような状態になるので、ガタガタになります

 

 

出っ歯

 

上顎の前方成長の過大ではなく、下顎の前方の成長不良、下顎が引っ込んでいる上顎前突の状態。また出っ歯患者の多くには、上顎の横幅の成長不良も見られます。昔の日本人に多かったです。

 

 

受け口

 

上顎の前下方への成長不良です。

 

 

 

 

こうしてみると、歯の大きさとか形以前に、「土台である骨や軟骨が、正常に成長できているかどうか」がいかに重要か分かると思います。

 

 

続いて、「顎の骨の成長のメカニズム」についてお話します。

 

 

 

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顎の骨の成長のメカニズム ~ タイムリミットは6歳 ~

 

 

身体の成長と発育は、各組織均一ではなく、脳に近いところから成長していきます。

 

脳や神経は先に成長し、6~7歳までにほぼ成長を完了すると言われています。そして、筋肉や骨格などの組織は、幼年期はゆっくり、そして思春期になると急激に成長していきます。

 

脳や、それを包む頭蓋骨も6歳までに成長を完了するので、頭蓋骨の真ん中に位置する「上顎の骨」も、6歳までに90%成長を完了します。ちなみに、「下顎の骨」の方は、10歳くらいからさらに大きくなるそうです。

 

先に頭蓋骨の上半分が成長し、成長とともに下半分がしっかりしていく過程が、以下の図でわかります。

 

 

『新生児および生後の変化』より引用

 

 

 

 

 

 

脳や頭蓋骨の成長については、「6歳」、「6~7歳でほぼ完了する」、「9割がた完成する」、「80%」等、調べてみると、人によって諸説紛々としています。例えば以下。

 

 

『ホンマ矯正歯科 矯正治療の開始時期について』より引用

 

 

 

 

(中略)

 

上の図を見てください。矢印の横軸は年齢を表しています。その上に帯状に示してあるのが上あご(上顎)と下あご(下顎)の成長時期です。

 

つまり、7から8才にかけての1年間は上顎の成長期、11才半ばから13才半ばにかけての2年間は下顎の成長期であることが分かります。

 

言う人によって正確な年齢はバラバラですが、上顎の骨はだいたい6歳くらいで、ほとんど成長を終えるということは分かりました。

 

 

この「上顎の骨」がポイントです。

 

 

骨格的な不正咬合は、歯の土台である「上顎の骨」の成長・発育が正常に起こらなかった為に起きます。

 

その「上顎の骨」が、どのように作られていくかは、以下が参考になります。

 

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方 著者:歯学博士 長尾周格』より引用

 

頭がい骨とつながっている上あごの骨は、生まれた時は左右に分かれています。

 

上あごの真ん中にある骨の継ぎ目を正中口蓋縫合(せいちゅうこうがい・ほうごう)と言います。

 

頭がい骨の成長に伴って上あごの骨は左右に離れ、正中口蓋縫合が開き、開いたところに新しい骨ができて上あごの骨は横に成長していきます。

 

上あごの骨は頭がい骨の成長の影響を受け、6歳までに特に横幅において9割がた成長を完了してしまいます。

 

(157p)

 

 

上顎の骨が左右に分かれていると言われても、ピンとこない方もいると思いますので、成人男性の模型で説明します。下顎は外しました。

 

 

 

頭蓋骨の真ん中の水色のパーツが「上顎の骨」です。

 

 

この上顎の骨を上顎骨(じょうがくこつ)と言います。見ての通り、口の真ん中が2つに分かれています。

 

 

ちょっと分かりにくいので、上を向いてもらいます。

 

 

 

裏も割れていますね。これが正中口蓋縫合(せいちゅうこうがい・ほうごう)です。

 

 

>頭がい骨の成長に伴って上あごの骨は左右に離れ、正中口蓋縫合が開き、開いたところに新しい骨ができて上あごの骨はに成長していきます。

 

 

・・・とあります。この上顎の骨の横幅の成長が不十分だと問題なのです。先程説明したように、永久歯が生えるスペースが足りないので、ガタガタの歯並びになります。

 

 

ですが、問題は歯だけではありません。

 

考えてみてください、「上顎の骨」というのは、口の骨であると同時に「鼻の骨」でもあるのです。

 

 

それの何が問題なのかは次回にお話します。

 

 

骨格が原因の鼻詰まりは子供の時の成長で決まる。口呼吸が招く脳への悪影響

 

 

 

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日本は先進国で、しっかりした国だと思っている日本人は多いと思います。

 

 

 

海外から帰ってきた人が、日本の事を清潔、便利、人が親切、安全等と絶賛したりすると、つい「日本って良い国なんだな」と思ってしまいます。

 

 

細かいルールも多いですし、神経質な人が多いのも特徴的です。

 

 

ですが、そんな日本で、不自然なことがあります。

 

 

細かいミスも許さない、神経質な日本人が、「有害物質」に対しては甘いのです。

 

 

 

 

ウィキペディアにも載っていないので、馴染みはないと思いますが、「人間が作った、体に害を与える物質」の事を総称して「社会毒」と言います。

 

 

 

 

日本は、「社会毒」に対する危機感が薄いので、そのことの問題についてお話します。

 

 

 

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社会毒

 

 

 

ここで、今思いつく「社会毒に該当するような物質」を適当に挙げてみます。

 

 

 

 

  • 人口甘味料

 

  • 食品添加物

 

  • 遺伝子組み換え食品

 

  • 農薬

 

  • 日用品に含まれる化学物質

 

  • LED(ブルーライトを多く含む)

 

 

 

 

どれも、私達が普通に生きているだけで、毎日浴びている物質です。

 

 

 

表向きには「毒」だと認知されていません。

 

 

 

ですが、多くの人が知らない、興味がないだけで、調べれば、これらは危険性が指摘されている物質なのです。

 

 

 

社会毒は、本当に危険なのか?

 

 

 

どんな物質も、専門家の間では、「危険だという説」と、「危険じゃないという説」に割れています。

 

 

 

このどっちつかずな状況が、危険性を訴える人の意見の信憑性を落とすことになっています。

 

 

 

真面目に調べていた人も、最終的にはどちらが正しいのか分からなくなって投げ出してしまいます。

 

 

「全く気にしないタイプの人」に、関心を持ってもらうには、「危険なのか、それとも危険じゃないのか」をハッキリさせる必要があります。

 

 

 

なので、一部を紹介します。

 

 

 

遺伝子組み換え食品について

 

 

分からないように、ありとあらゆる食品に入っています。

 

 

遺伝子組み換え食品から学んだ、学問に不毛な議論が勃発する本当の理由。

 

 

 

 

ブルーライトについて

 

ヤバイのがこれです。光なので逃げることができません。

 

 

LEDの安全性は疑わしい。ブルーライトで目の奥や頭が痛くなる理由

 

肌の対策まで必要?ブルーライトの生体への影響は深刻だった

 

 

 

 

食品添加物について

 

また、「食品添加物」の増加によって、若者に「草食系」が増えたり、奇形精子を持つ人が増えたという話もしました。

 

草食系男子が増える原因は、価値観の変化でも女性の強さでもなく、生殖能力に影響を与える環境である

 

 

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「気にする人」より「気にしない人」の方が圧倒的に多いことによる問題とは

 

 

 

何故私がこんな話をするかというと、もっと危険なものに対して警戒してほしいからです。

 

 

 

「社会毒」は、「病気の種」みたいなものです。種だから発芽するかもしれないし、発芽しないかもしれない。

 

 

 

当然ですが、「個体の体力」によって影響の度合いも変わってくると思います。

 

 

私は元々体が弱く、ダメージを受けやすいタイプなので、この「社会毒」に普通の人より敏感です。

 

 

 

だから、種であっても「できるだけない方が良い」というスタンスです。

 

 

 

「お前1人が勝手に気をつけていればいいだろう」と言われそうですが、様々な「社会毒」が蔓延して、自分一人が気をつけて完全回避できるレベルではなくなっています。

 

 

 

世の中には、私のように「社会毒を気にして避けるタイプの人」と、「社会毒なんて、全く気にしないタイプの人」がいます。

 

 

多いのは後者だと思います。

 

 

世の中というのは、大多数の意見が尊重されるので、「危険に対して無頓着な人」が大多数になれば、社会構造もそれに見合った姿形になっていきます。

 

 

「社会毒」の一番の問題は、「一度毒が蔓延すると、個人が徹底的に避けるのは難しい」という事です。

 

 

「社会毒」は、「毒性」という面と、「便利・楽」という面を兼ね備えているので、依存性があります。人間は、一度「便利・楽」に浸りきったら、後でどんなに悪いと分かっても、改善する気が失せるものです。

 

 

その為、社会毒が当たり前になってしまったら、その社会環境を元に戻す事は困難となります。

 

 

身体的な事情から、どうしても避けなければいけない人ですら、完全に避けるのは難しいです。

 

 

物理的に避けるのが難しいだけでなく、避けようとすることで、周囲と揉める可能性もあるからです。

 

 

病気の治療法や食事を巡って家族や身内と大ゲンカ...にならない為の注意点

 

 

 

本来「危険から身を守ろうとするのが、生物として正常な姿」なのですが、毒が蔓延してしまうと、それを避けようとする行為誰かを守ろうとする行為が「社会的に間違っている事」であるかのように言われます。

 

 

 

みんなが避けていないものを過剰に避けると、それだけで異端扱いです。

 

 

「みんなが受けているんだからお前も受けろ」という雰囲気になります。

 

 

そして、毒を容認する考えが正しいとされます。

 

 

もちろん毒は毒ですから、容認すれば破滅の道へ進むことになります。

 

 

 

毒が常識化するというのは、それぐらい怖い事なのです。

 

 

正確な知識を身につけていても、それが生かせないのであれば、ないのと一緒です。そうならない為にも社会全体で共有する必要があります。

 

 

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一見、違う問題に見えても、実は共通している

 

 

私がこれらを危険視する最大の理由は、「摂取する量が微量で、さらに遅効性の毒なので、後で問題が起こっても何が原因だったか分かりにくい。それをいい事に「今問題がないから」と販売者側の都合で「安全」となっている」点です。

 

 

これは、どの社会毒にも共通して見られると思います。

 

 

それぞれを個別に「〇〇は危険だ、危険じゃない」と意見を分析するのも面白いですが、今回は大局的に「社会毒に共通するおかしい点」について見ていこうと思います。

 

 

私も、以前は大局的ではなく、「食品添加物は体に悪い」とか、「残留農薬は体に悪い」といった感じで、それぞれを個別の問題だと捕らえていました。

 

 

しかし、あれもこれも避けている過程で、「もしかしたら、これらは全く別の問題ではなく、本質は同じなのではないか」と思うようになりました。

 

 

気をつけても気をつけても、次から次へと別の「危険な物質」の存在を認識してしまうからです。

 

 

「これだけ気をつけたら、もう十分だろう」と思っても、そこで終わりではありません。別の毒があったことに気が付くのです。「個別の毒と闘う」というよりも、「社会毒全体と闘っている」気になります。

 

 

 

「危険な物質から身を守る」と、言葉で言うのは簡単ですが、行動すると、それなりにコストも手間もかかります。

 

 

 

防御し続けるのは大変です。

 

 

 

完全防備して「もう大丈夫だろう」と思っていたら、新たに「最近、〇〇が危険だという事が判明した」とくるわけです。

 

 

これの繰り返しで、「遺伝子組み換え食品」の存在を知ったあたりでパンクしました

 

 

 

「ぶどう糖果糖液糖が「遺伝子組み換え食品」だという事は有名ですが、当時の私は知りませんでした。

 

 

「質が良い」と思って買っていた食品の中にも、これが含まれていた事にショックを受けました。「遺伝子組み換え食品」を自分も家族も、気づかずに普通に食べていたのです。

 

 

知らなければ気付かずに食べてしまう、気をつけようと思ったら多すぎて大変、金がかかる・・・

 

 

いい加減にしろ。

 

 

 

「遺伝子組み換え食品」について調べていて、「さすがに、おかしい」と思うようになりました。

 

 

どう調べても「体にダメージを与える情報」が出てきます。

 

 

 

それなのに、規制は緩いのです。

 

 

それどころか、消費者が「遺伝子組み換え食品が使われている」と気づかずに購入してしまうようなトリックが仕込まれていました。

 

 

 

わざとやってんじゃねーか という気持ちになります。

 

 

「日本は優れた国だろう」という考えが変わりました。

 

 

普通に生活しているだけで、わけのわからない毒を浴びてしまうようになっているのです。「遺伝子組み換え食品」に限らずです。

 

 

 

物質そのものよりも、この社会構造の方が遥かに危険です。

 

 

 

危険だ危険だと言って煽るのは、本来、私の趣味ではありません。しかし、黙っているわけにはいきません。

 

 

危険な物質に対して、怯える必要はありませんが、変える必要はあると思っています。

 

 

 

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何故か緩い日本の規制

 

 

中国製の食品をバカにする人は多いですが、我が国も相当恥ずかしい状態です。

 

 

賄賂が横行する発展途上国で規制が緩いならまだわかります。

 

 

しかし、発展していて、几帳面で、潔癖な日本で、我々の健康を害するような物質が野放しになっているのです。

 

 

 

どうでもいい事には、すぐにルールを作って規制するくせに、「健康を害する物質」には甘いのです。

 

 

「ボールが危ない」からと、公園でのボール遊びが禁止になるような安全大好きの国で、「食品添加物」、「遺伝子組み換え食品」、「残留農薬」はヘッチャラ・・・というのは、どう考えてもバランスが悪いと思いませんか?

 

 

例えば以下のような記事があります。

 

 

『健康になるためのブログ【コラーッ】NHKニュース「日本の農産物は残留農薬が多すぎてEUや台湾には出荷できない。日本販売用と海外輸出用で畑を変える」』

 

 

これは農薬についてですが、なにも農薬に限った話ではありません。「日本は規制が緩い」という話は、別のジャンルでも良く目にします。

 

 

ただ、ある物質の規制が、「日本と外国では、どちらが緩いか」といった議論はあちこちで見られ、「日本の方が緩い」だの、「いや、海外の方が緩い」だの、違った意見が散らばっています。

 

 

これでは、「本当に日本の規制が緩いかどうか」は、わかりにくいです。

 

 

しかし、日本の規制が緩いというのは本当だろうと思います。

 

 

たくさんある中の、たった一つのジャンル(農薬でも、遺伝子組み換え食品でも何でもいいです)の規制が緩いのであれば分かります。どの国のルールも一長一短ありますから。

 

 

しかし、他のジャンルでも常習的に「規制が緩い」と指摘されているので、日本という国は、全てにおいて、健康を害する物質に対して規制が緩いと言わざるを得ません。

 

 

以下なんかもそうですね。

 

 

『ecologa 世界各国の電磁波規制事情はどんなもの? 日本は規制が遅れてる?』

 

 

安全大好きの日本が、外国よりも危機意識が薄いのは不自然です。

 

 

 

このような理由から、私は、日本は「体に害を与える物質」に対して規制が甘いから、危険な物が「安全」ということになって蔓延していると捕らえています。

 

 

「安全」ということになっているのですから、「危険じゃない」と言う人が出て当然なのです。

 

 

しかし、その背景を考えると、その「安全」は信用できないので、「危険だ」と言われる物質は、積極的に気をつけた方が良いと考えています。

 

 

 

そういう事を踏まえた上で、身の回りにある「社会毒」を意識していただければなと思います。

 

 

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私は、人から健康相談をされた時は、その原因を予測して、根本的に改善する方法を提案するようにしています。

 

 

その相手の状況(化学的な問題なのか、物理的な問題なのか、電気的な問題なのか、精神的な問題なのか)によって、解決策は変わってきますが、どんな状況であれ、食生活の問題については必ず指摘するようにしています。

 

 

怪我であろうが、疾患であろうが、元の状態に戻す為には回復力が必要だからです。

 

 

 

体を作っているのは栄養です。

 

 

 

従って、「不要な栄養」を減らし、「必要な栄養」を摂れば回復しやすいですが、「不要な栄養」が増えたり、「必要な栄養」が不足すれば回復は遅くなります。

 

 

 

何でも栄養が解決・・・というのではなく、栄養状態を整えることが基本なのです。

 

 

 

前回、祖母から「脊椎管狭窄症 せきちゅうかん・きょうさくしょう」がしんどいからなんとかならないか・・・という相談を受けた話をしましたが、

 

 

人の健康管理と相談①脊椎管狭窄症の人が食生活を見直した方がいい理由

 

 

 

祖母の場合は「脊椎管狭窄症」なので、栄養の(化学的な)問題を解決させただけでは、解決にはならないでしょう。骨や筋肉、姿勢の(物理的な)問題もあると思うからです。

 

 

ですが、この疾患も、修復する為には「質的な栄養失調」を改善させて、身体の回復力を上げる必要があります。

 

 

骨格を自分で調整するのは難しいので、本人が出来るのは、食事の改善くらいです。

 

 

 

ちなみに、以下が「質的な栄養失調」の条件です。

 

糖質過多 + タンパク質不足 + 脂肪酸不足 + ビタミン不足 + ミネラル不足

 

 

身体を回復させようと思ったら、この「栄養失調の条件」を潰していかなければなりません。

 

 

 

 

私が見たところ、祖母の問題は、「糖質過多」と「脂肪酸不足」です。

 

 

 

この2つが際立っています。

 

 

 

一応、2年程前からハッキリ指摘しているのですが、それだけでは解決しませんでした。

 

 

「分かっているけど、行動には移せない」という問題があったのです。

 

 

何度も同じ事の繰り返しなので、アドバイスをする方も大変です。

 

 

なので、前回に引き続き、人から健康について相談を受けた場合、どんな感じになるのかお話します。

 

 

本記事では、「悪いと分かっているのに気を付けない理由」と、最後に「後縦靭帯骨化症」についてお話します。

 

 

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食生活の改善を勧める理由

 

 

私は症状が悪化する前から、「糖質を減らして、タンパク質や脂質を多めに摂るように」・・・と、何度もアドバイスをしてきました。

 

 

 

それによって、プロテインを寝る前に飲むようになったので、タンパク質の量は多少マシになったと思います。

 

 

しかし、糖質を止めず、脂質もほとんど摂らない為、大した改善はみられませんでした。

 

 

お菓子やリンゴは普通に食べます。

 

 

それらをよく観察していると、気を付ける気が本人から感じられません。

 

 

 

でも、しんどいからなんとかならないか・・・と相談してくるのです。

 

 

 

知識があっても実行に移さなければ結果は変わりません。

 

 

 

本人の努力が必要なのですが、「元気にはなりたいけど、今の習慣は変えたくない」という甘えがあります。

 

 

 

だから、私に「栄養状態の悪さ」を指摘されると、甘えられなくなるので、煙たいと思います。

 

 

 

甘えたい、耳障りのいい事を言ってほしい・・・という事が分かっているので、ここで、

 

 

 

「あなたの食生活では不健康になる」

 

 

 

・・・と注意するのは酷な事です。

 

 

 

 

言われた方も嫌かもしれませんが、

 

 

正直言うと、言う方はもっとしんどいです。

 

 

 

それでも、長い目で本当に相手の事を考えたら、嫌われてもいいから言うしかありません。

 

 

質問されなければ言いませんが、もし、健康について相談されたり、また、私の前で「しんどい」等と言おうものなら、

 

 

煙たがられても、私は真実を言います。

 

 

何故なら、「本来それを言うべきである職業の人」が言ってくれないからです。

 

 

 

祖母の場合、不調を治すには、糖質を減らし、脂質を摂る事が必要です。

 

 

 

特に糖質の害は大きいです。「食」以外の問題もありますが、彼女の生活習慣を見ていると、ハッキリ言って、これ以上の害は見つかりません。

 

 

他人ならここまで分かりませんが、私と体質が似ているので断言できます。

 

 

そして、私が「食生活を改善させた方が良い」と考える理由は他にもあります。

 

 

年齢が年齢なので、運動で治るとも思えませんし、治療院に通ったり、健康食品をたくさん飲むのも金銭的に負担がかかります。

 

 

祖母に限らず、多くの人は「食事制限(特に、糖質を制限し、タンパク質や脂質の摂取を多くする事)」を、とても難しい事のように言いますが、他の解決策に比べて、これが一番、物理的にも、金銭的にも負担がかからないのです。

 

 

例えば、以下のようなアドバイスはどうでしょう。

 

 

 

  • この症状には、〇〇県にある〇〇という治療院で診てもらうと良い

 

  • この症状には、(80代にはキツイような)〇〇という運動が良い

 

  • この症状には、〇万円の健康食品が良い

 

 

 

 

こういうのは、ハッキリ言って実行が難しいです。資金力、年齢、体力、時間・・・と、相手を選びます。

 

これらに比べると、食事を改善させる事は優しいと思いませんか。

 

 

そう思って、負担がかからない方法をアドバイスしているのですが、それでも、「食事の変更をしなければならない」というのは煙たいようです。

 

だから、注意した時は、渋々納得して少し気をつけますが、またすぐ元に戻ります。

 

特に糖質は好きだから止めたくないのです。本人も「もう歳だから好きなものを食べたい」と言います。

 

 

かといって、体調が悪くなって耐えられなくなると、また私に相談してくるのです。

 

 

同じ事の繰り返しで、いつも決まった流れになります。

 

言い訳の仕方から、「この痛みはなんとかならないか、でも糖質は制限したくない」という思いがひしひしと伝わってきますが、

 

 

 

そんな方法知りません。

 

 

 

私は過去に、糖質を摂りながらあらゆる健康法をクソ真面目に試したけど、糖質に足を引っ張られて、成果がでなかった経験をしています。

 

 

私の歳でそうなら、私と体質がそっくりの80代の祖母にとっていいはずありません。

 

 

 

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食事制限をしない為の言い訳

 

 

当たり前ですが、糖質が原因で起きている不調を治すのに、「食品添加物」や「遺伝子組み換え食品」を排除したり、食材を「オーガニック」に変えてもあまり意味はありません。

 

 

「問題」と「解決方法」がズレているから当然です。

 

 

・・・これは長年私が試した結論です。

 

 

糖質が原因の不調は、糖質を制限すれば改善する

 

 

 

・・・シンプルな理屈なので、祖母も一応、理解はしているようです。

 

 

ですが、どうしてもこの事実を受け入れたくないようで、「それを打ち消してくれそうな理論」を見つけてきます。

 

 

例えば、「ビタミンやミネラルは必要だから、果物や野菜は食べなければいけない」・・・と言って、甘い果物を食べようとします。

 

 

しかし、野菜や果物といった植物性の食品の多くには、微量のビタミンやミネラルと、大量の糖質が含まれています。

 

 

1つの食品の中に複数の栄養素が混在しているので、これらから、ビタミンやミネラルを摂ろうと思ったら、糖質も摂る事になります。

 

 

 

ご存じない方の為に言っておくと、糖質は余ると、体のタンパク質と結びついて化学反応を起こし、その組織を変性させてしまいます。

 

 

これを「糖化反応」と言うのですが、果物に多く含まれている「果糖」は「ブドウ糖」の10倍糖化すると言われています。

 

 

体はタンパク質でできていますから、内臓、肌、髪、血管、当然、骨も変性の対象です。

 

 

「変性した状態」といっても、ピンとこない人もいると思いますので、どんな状態か具体例を挙げておきます。

 

 

 

  • 胃が糖化 → 胃もたれ、胃下垂(重度の糖化)

 

 

肉を食べると胃が気持ち悪くなるが、野菜や穀物や甘い物はいくらでも食べられる理由とは

 

 

  • 関節が糖化 → 関節から音が鳴る

 

 

関節の痛みや理由もなくパキッっと音が鳴る原因は食生活に問題あり。根本的な原因を取り除いてクラッキングを改善させる方法

 

 

  • 血管が糖化 → 動脈硬化

 

 

動脈硬化は悪玉コレステロールではなく、動脈壁の劣化が原因だった

 

 

直接触ったり目で確認することができる「糖化」に、「セルライト」があります。「セルライト」は普通の肥満ではありません。細胞レベルで劣化しているので、表面が硬く、一度ついたら落ちにくいです。

 

 

このように、症状は人によって様々ですが、どこが糖化しても不健康です。

 

 

祖母の「脊柱管狭窄症」は組織の変性や炎症が原因と言われているので、これ以上劣化させたくなければ、糖質を控える必要があります。

 

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

しかし、「植物性の食品」に含まれる様々な成分を、「あれは〇〇が含まれているから、食べた方がいいんじゃないか」、「〇〇を食べると、〇〇という症状に効くらしい」と、私にアピールしてきます。

 

 

私に「果物(糖質)は摂っても大丈夫」と言わせたいのかもしれません。

 

 

また、「あれが原因じゃないのか」、「もしかしたら、この疾患なんじゃないか」・・・と、なんとか、糖質以外の原因(例えば添加物でも何でもいいですが)を作り出そうとします。

 

 

それを悪者にして欲しい。糖質だけは悪者にして欲しくない。

 

 

・・・おそらくそういう心理でしょう。

 

 

しかし、私には通用しません。

 

 

 

以下の記事にも書いていますが、糖質の害をナメ過ぎです。

 

 

糖質の毒性は遅効性。体に合わない物を食べると、表面的には問題がなくても水面下では体が劣化する

 

 

・・・と言っても、私も元々は、穀物や野菜やお菓子・・・と、糖質が好きでしたから、そういう気持ちが全く理解できないわけではありません。

 

 

「糖質が体にダメージを与えなければいいのに...」、そう思った事は何度もあります。

 

 

ですが、「耳障りの良い嘘」を言っても幸福にはなりません。

 

 

脳は喜んでも、身体は確実に悲鳴を上げます。真実を知っている者の責任として、絶対に嘘は言えません。

 

 

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専門家の意見

 

 

それでも、あの手この手をつかって、「糖質を肯定している、専門家の意見」を持ち出してきます。

 

 

ちなみに、以前は「糖質制限をストレートに否定している人」の説を持って来ては、「糖質は摂った方が良いんじゃないの?」と聞いてきました。

 

 

しかし、これまで散々、間違いを正してきましたから、今では、このネタは持ってきません。

 

 

最近持ち出してくるネタは、「別の目的を達成させる為に、結果的に糖質を摂ることに繋がるような説」です。

 

 

 

ハッキリ「糖質を摂りましょう」と言わないところがミソです。

 

 

例えば「抗酸化の為に果物を食べましょう」・・・等です。

 

 

祖母はこのような事を唱える人がお気に入りです。リンゴが食べたいからです。

 

 

確かに、「酸化を避ける事」は重要です。そこだけなら間違っていないのです。でも落とし穴があります。

 

 

もし、これが「酸化を防ぐ為に水素水を飲みましょう」だったら、私も良い考えだと思います。

 

 

水素水なら糖害の心配をする事なく、純粋な抗酸化作用が期待できるからです。

 

 

でも、「酸化を防ぐ為に果物を食べましょう」というのはデメリットが大きいのです。先ほど言ったように、果物には果糖が含まれているからです。

 

 

このような説は、「酸化を避ける事」を指導しているので、一見、健康に導いているように見えます。

 

 

でも、一方で「その果物に含まれる果糖によって、身体が蝕まれる事」に一切触れていないのです。

 

 

「酸化」という敵を叩いているので、いい情報を提供しているように見えますが、違います。

 

 

糖化の罪を軽くしているのです。

 

 

酸化が身体に悪いのは事実ですから、100%嘘を言っているわけではありません。だから、この説を聞いた人は「この人の言っている事は正しい」とコロッと騙されてしまいます。

 

 

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同じカラクリ

 

 

「酸化を防ぐ為に果物を食べましょう」

 

 

・・・この「酸化を防ぐの為に...」の部分が、「ビタミンやミネラルを摂る為に...」に変わっても、その目的の為に糖質を摂れば、やはり同じことが起きます。

 

 

私は昔、ビタミンやミネラルを摂る為に野菜をせっせと食べていました。

 

 

その結果、若いうちから胃下垂、関節から音が鳴る・・・といった糖化の症状が出ていました。

 

 

そして、ある時からリンゴを半年間食べ続けた結果、一気にシワが増えたのです。

 

 

果糖はとどめの一撃でした。

 

 

しかし、糖害に対して無知だったので「ビタミンやミネラルをしっかり摂っているはずなのに、何故?」と、思いました。

 

 

そのことから、果物にはビタミンやミネラルのメリット以上の害があると言えます。

 

 

 

 

 

 

現代の野菜や果物といった植物性の食品は、品種改良によって、原種よりも糖度が上がっています。

 

「食べ物だけで健康を保つ」と、「食事法と栄養補助食品を組み合わせる」ではどちらが優れているか

 

 

 

糖質を摂ると、体はそれを処理する為にビタミンやミネラルを消費します。

 

 

大量の糖質を摂りながらビタミンやミネラルを摂るのは、「穴の開いたバケツに水を入れる」ようなものです。

 

 

 

ミネラルとビタミンを、サプリ等で「健康を保てる程の量」を補ってやれば、糖質の害を打ち消してくれるかもしれません

 

 

 

体が弱かった私は、サプリより糖の害の方が上でした。

 

でもサプリがなかったら、もっと弱っていたと思います。サプリ・健康食品で難病が治る話は私もよく知っていますから、その力は否定しません。

 

 

ですが、これらは拘り始めるとキリがなく、お金がかかります。

 

 

 

しかし、食品に含まれている量では、とてもじゃないけどそこまでの力は期待できません。むしろ、せっかく食べたビタミン・ミネラルは「糖質の代謝」に使われてしまいます。

 

 

糖質は栄養ドロボーなのです。

 

 

 

ついでに言えば、サプリメント・健康食品代ドロボーです。

 

 

野菜や果物を食べるのであれば、このような事実を知った上で、「味を楽しむ為」に留めた方が健康的です。

 

 

専門家にそそのかされて、「健康の為」という概念を持ってたくさん食べると糖害による慢性疾患に繋がります。

 

 

 

 

「やっぱり果物はいいんだよね?」

 

 

 

 

という質問に対して、

 

 

 

「果物を食べてもいいよ、健康的だよ」

 

 

 

・・・等と、私が言うと思ったら大間違いです。

 

 

 

既に、糖化の症状があちこち出ている人に対してそんな事言えるわけありません。

 

 

 

しかし、世の中は違います。「ヘルシー」だと称して、野菜や果物を勧める風潮は根強いです。

 

 

 

これらの情報は、メリットだけで、デメリットを伝えていないので、「偏っている」と言わざるを得ません。

 

 

そして、これらの偏った情報は、「糖質を食べる言い訳」を助長させるのに一役買っています。

 

 

 

「キウイの〇〇っていう成分が良いと言っていたよ」

 

 

「抗酸化食品(ほとんどが糖質)を積極的に食べなさいって言っていたよ」

 

 

 

・・・と、長年、リンゴ等の糖質を摂取し続けて、糖化による不具合があちこちに出ているにも関わらず、本当の原因をかばうようになります。

 

 

 

 

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有害な健康情報の特徴

 

 

本来、一般的な健康情報や専門家は、偏りのない情報を与え、正しい方向に導く存在でなければならないのに、健康を求めて従った人達が、求めていた事と違う結果になるような情報を垂れ流しています。

 

 

その結果、その情報を受け取った人達は混乱します。例えば、

 

 

 

「糖質は食べない方がいいけど、果物は健康的。抗酸化作用があるから。」

 

 

 

 

・・・等といった、健康になりたいのか、不健康になりたいのか分からない、チグハグな事を言う人が後を絶ちません。

 

 

 

お陰様で、この誤解を解くのは大変です。

 

 

 

それは私だけじゃないと思います。

 

 

このような誤解を解くのに苦労されている方がいると思いますので、先程の「抗酸化の為に果物を食べましょう」の話を例に、インチキな健康情報の特徴について説明しておきます。

 

 

 

  • 酸化の危険性を訴えて抗酸化を勧めているので、一見、健康を考えてくれている良い話に聞こえる

 

  • 何故か糖質の害には触れない

 

 

 

冷静に考えると、これはおかしいです。

 

 

 

「糖化」に触れないのは、偶然見落としたからでしょうか?

 

 

それとも、「酸化」に比べて、「糖化」とは取るに足らない「小さな害」なのでしょうか?

 

 

そんな事はありません。ちょっと調べれば分かることです。

 

 

 

ハッキリ言って、「酸化の危険性を把握しているような健康の専門家」が、「糖化」の危険性に気づいていないはずがありません。

 

 

 

その専門家が、ブドウ糖の10倍以上糖化すると言われる果糖を含む果物を、「健康の為に積極的に食べましょう」と言っているのです。

 

 

 

先ほども言いましたが、「糖化」とは、余った糖が身体のタンパク質と化学反応し、変性してしまう事を言います。

 

 

 

だからこそ、健康を考えるなら、糖化は避けなければならないのです。「酸化」ばかりを叩いている場合ではありません。

 

 

従って、野菜や果物を「健康という視点」で紹介する場合、「抗酸化やビタミン・ミネラルのメリット」を語るなら、「糖化のデメリット」を決して伏せてはいけないのです。

 

 

しかし、糖化を取り上げない情報は多いです。

 

 

そのような伝え方をする人の神経を疑います。健康の情報を提供しているように見せかけて、不健康になるように誘導しているのです。

 

 

 

一番恐ろしいのは、専門家に勧められると、本当に「果物は安心なんだ」と信じ込んでしまう事です。「危険だ」という自覚がないので、良いと思ってどんどん食べます。

 

 

りんご、キウイ、バナナ・・・色々混ぜたスムージー。

 

 

「悪質な説」と言わざるを得ませんが、普通の人は「専門家がそこまで胸を張って言うのであれば、間違いないだろう」と思うわけです。

 

 

しかも、多くの人は「美味しい糖質を食べる事を肯定して欲しい」、「糖化の話が嘘であったらどれだけいいか」と内心では思っているわけですから、その専門家の説の方が本当であって欲しいのです。

 

 

悪はそんな人達の心理を心得ています。

 

 

最近は一時期に比べると、「糖質を食べなければならない」とか、「動物性食品は悪だ」といった、あからさまな表現は減ってきています。

 

 

今時そんな事を言えば、知っている人からすればバカ丸出しですから、これでは誰もミスリードできません。

 

 

従って、別の方法で、糖質離れを止めようとします。

 

 

「糖質を食べるべき理由」を発信して、「糖質の害」を弱小に偽るか、さりげなく触れない、無視するという特徴があります。

 

 

また、「大して重要じゃない(どうでもいい)成分」が、さも健康に役立つかのようにアピールし、そこに注目させる事で、糖質過多、脂肪酸不足、タンパク質不足・・・といった重要なところに注目が集まらないようにもします。

 

 

で、その「どうでもいい成分」を摂る事が重要だと信じ込んだ人は、「それと一緒に含まれている糖質」をついでにたっぷり摂ってしまう・・・というオチになります。

 

 

健康に気をつけているつもりで、体にダメージを与えているのです。

 

 

これが、健康志向の人に限って、何故か不健康になる理由です。

 

 

その為、世間では、「健康に気を付けない方が元気になる」とか、「健康に気をつける事に意味はない」、「有害物質を避ける必要はない」・・・と、健康に気をつける事を悪く言う人がいます。

 

 

しかし、悪いのは「健康に気をつける事」ではなく、「間違った情報を掴む事」なのです。

 

 

 

 

わざと嘘を教えて、人々が選択を間違うようにする仕組みはいたるところで見られます。

 

教育と洗脳は紙一重、確認をしなければどんな学問もただの信仰である

 

 

【注意】癌の本質を理解していないと症状が悪化する治療法を選択します

 

 

 

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糖質を食べると確実に弱る

 

 

そんな専門家のせいで、私が言っても言っても、果物を食べる事を止めないわけです。

 

 

祖母は80代ですが、先日、血管年齢が10歳以上上だと言われてガックリきていました。

 

 

 

私からすれば、

 

 

 

「そりゃそうでしょ」です。

 

 

 

 

 

「リンゴは良い、リンゴは良い」と言っても、結果を見れば火を見るよりも明らかです。

 

 

 

食材に含まれている僅かなビタミン・ミネラルが糖化の害から守ってくれますか?って事です。

 

 

 

まあ、リンゴに含まれている量じゃ無理です。

 

 

 

当然、血管だけでなく、他のところもまんべんなく弱るはずです。

 

 

 

組織の変性や炎症が原因である「脊柱管狭窄症」が悪化してもおかしくはありません。

 

 

 

 

後縦靭帯骨化症の原因

 

 

祖母は「脊柱管狭窄症」と診断されたのですが、症状が一向に良くなりません。

 

 

なので、それを見た周囲の人から「あれが良いんじゃないか」とか、「これが原因じゃないのか」と色々なアドバイスをされます。

 

 

 

で、人から「後縦靭帯骨化症 こうじゅうじんたい・こつかしょう」という疾患の特集がされている健康系の月刊誌を渡されて、「ひょっとしてこれじゃないのか?」と言われたみたいです。

 

 

 

祖母から、当てはまるから見て欲しいと言われたので、それを読みました。

 

 

 

靭帯が骨化・・・と、細胞の変性である「糖化」を彷彿とさせるような名前です。

 

 

 

そう思いながら中身を読んでみると、名前の通り「糖化の特徴」が出ている疾患だという事にすぐに気が付きました。

 

 

 

しかし、「後縦靭帯骨化症」について、アレコレと述べられているものの、ご多分に漏れず病気の核心(糖化)には全く触れない内容でした。

 

 

 

これを読んだ時、核心に触れない様子があまりにも露骨だったので、「あぁ、またか」と思いました。

 

 

 

この世の多くの健康情報はこんなのばかりなのでうんざりします。

 

 

 

しかし、このような情報を信じる人が身近にいるので放っておけません。

 

 

 

というわけなので、注意して欲しいところをまとめます。

 

 

 

「後縦靭帯骨化症」の特集を要約すると、以下の事が書かれていました。

 

 

 

 

 

  • 後縦靭帯骨化症とは、脊椎の中を縦に走る後縦靭帯が骨化する病気である。

 

  • 骨化が原因で、脊髄が入っている脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される。

 

  • 手足のしびれ・痛み・運動障害等を引き起こす。

 

  • 何故か日本人に多く発祥する(潜在的な患者を含めると100万人以上)。

 

  • 免疫の異常の可能性もあり。

 

  • 線維組織である靭帯が骨化してしまうのか原因がわかっていない。

 

  • 根本的な治療は見つかっていない。

 

 

 

 

糖化の知識がある人が、ここに書かれている特徴を読めば、「糖が関係しているのではないか」とピンとくると思いますが、この特集の隅から隅まで読んでも、「糖化」の「と」の字も出てきません。

 

 

酷いものです。

 

 

そして、注目するべきところは、以下の2つです。

 

 

 

  • 日本人に多く発祥する

 

  • 原因が分かっていない

 

 

 

この特集は、途中までは勢いが良かったのに、最後の最後で急に歯切れが悪くなっていました。

 

 

私は、他の事は散々詳しく述べられた後で、「原因がわかっていない」と締めくくられている病気は、この病気に限らず、信用しない事にしています。

 

 

 

本当の原因がわかっているにも関わらず、隠している可能性もあるからです。

 

 

 

 

そして、糖質が原因の疾患は、このようにはぐらかされる事が多いです。

 

 

 

 

 

 

「日本人に多く発祥する」という理由も深く考えなければいけません。

 

 

 

糖質の多い和食を食べる日本人の栄養状態と無関係ではないでしょう。

 

和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

 

 

 

私が「糖質、糖質」と言うと、「なんでも糖質のせいにするな!」と言われそうですが、気付いていないだけで糖害の影響は大きいのです。

 

 

世の中に健康を害する有害物質は多いですが、その中でも、摂取量が最も多いのが糖質です。

 

 

で、ネットで検索してみると、以下のような情報が見つかりました。

 

 

『自然食品ヘルスケア事業部 老化促進物質であるAGEs。』より引用

 

AGEsが蓄積し、体内にはびこると、動脈硬化が進んだり、骨がもろくなったり、肌が荒れたり、白内障、非アルコール性脂肪肝、さらにはアルツハイマーのリスクになったりします。

 

他にも、AGEsは、糖尿病性合併症、後縦靭帯骨化症、筋委縮、関節リウマチ、加齢黄斑変性、インスリン抵抗性、歯周病、神経変性疾患、皮膚疾患、皮膚老化などのさまざまな疾患の発症の原因になります。

 

 

 

AGEsとは、タンパク質の糖化反応に因って作られる生成物の総称の事です。

 

 

AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

思った通り、AGEsが「後縦靭帯骨化症」の発症の原因になると書かれています。

 

なのに、特集で「原因は分かっていない」と言い張るのです。

 

 

このように、世の中には、原因が分かっていない事になっているけど、よく見たら「糖質が原因と見られる疾患」が多くあります。

 

 

 

でも、専門家がそこを無視するから、多くの人は、いつまで経っても「糖質の害」を認めようとしないのです。

 

 

 

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時々、身近な人から健康相談をされます。

 

 

そんな時は、今に至るまでに集めた知識を総動員して、出来る限りのアドバイスをします。

 

 

それが好きなので、苦にはなりませんが、時々疲れる事があります。それは、

 

 

同じ事を何度言っても、理解せず、注意したのにも関わらず、同じ過ちを繰り返し、また同じ相談をしてくる

 

 

・・・というパターンです。これがキツイ...。

 

 

このような事が何回あったかわかりません。「またか・・・」という感じですが、今度こそは分からせたいと思って説明します。

 

 

今回もまたです。

 

 

祖母に相談されました。

 

 

せっかくですので、このやりとりが具体的にどんな感じになるのかをお話しようと思います。

 

 

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脊柱管狭窄症による傷み

 

 

相談は始めてではありません。

 

 

一番最初に相談されたのは、今から約2年前です。

 

 

祖母は「脊椎管狭窄症 せきちゅうかん・きょうさくしょうと診断されました。

 

 

「腰から足にかけて痛い」と言っていたのですが、今も症状は良くなっていません。むしろ、酷くなって、時々、痛くて寝られない時もあります。

 

 

「脊椎管狭窄症」とは、腰の脊柱管が何らかの原因で狭くなって、神経が圧迫されることによって痛みや痺れが出る疾患です。

 

 

 

『介護ポストセブン 「脊柱管狭窄症」の痛みを緩和!高齢者も注目の治療って?』より引用

 

 

脊柱管狭窄症の症状は坐骨神経痛と間欠性跛行が特徴

 

 

脊柱管狭窄症の原因の多くは、加齢による骨の変形や、骨周囲の組織の変形や炎症にあります。

 

特徴的な症状には、「坐骨神経痛」と「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が挙げられます。

 

まず、坐骨神経痛ですが、脊髄の通り道である脊柱管が狭くなることによって神経が圧迫され、下半身のしびれや痛みが生まれるのです。

 

 

 

 

ある日突然痛みが出たので、「今までこんな事はなかったのに...」とか、「歩けなくなるかもしれないからどうすればいい?」と相談されました。

 

 

それは、私が糖質制限を始めて間がない頃でした。

 

 

スーパー糖質制限によって劇的な体質の変化を感じていた真っ最中だったので、祖母も「糖害を減らせば少しはマシになるかもしれない」と思いました。

 

 

そこで私は、身体を傷つける糖質を止めて、脂質やタンパク質をしっかり摂って体を回復させるようにアドバイスをしました。

 

 

どんな疾患であろうと、身体の修復の為には、栄養は必要だと思ったからです。

 

 

 

祖母に糖質制限を教えたのはその時です。元々虚弱体質なので、ちょうどいいと思いました。

 

 

 

ここで、「脊柱管」の問題だから食事は関係ないだろ・・・と思う方の為に、何故「糖質制限」が必要なのかを説明します。

 

 

 

上の引用元に、

 

 

 

>原因の多くは、加齢による骨の変形や、骨周囲の組織の変形や炎症

 

 

 

 

・・・とありますが、

 

 

「組織の変形や炎症」の原因として最も考えられるのは「糖質」です。

 

 

 

 

組織の変形や炎症の原因

 

 

まず、「組織の変形」について説明します。

 

 

 

人体を構成している成分のうち、「水」約59%の次に多いのが「タンパク質」です。体の約18%を占めます。

 

 

「タンパク質」は体の材料です。

 

 

糖質は余ると、体内の「タンパク質」と結びついて「糖化反応」します。

 

 

そうすると、「タンパク質」が変性します。

 

 

「糖化反応」が起こると細胞が劣化するので、その部分は弱ります。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

そして、その人の「先天的に弱い部分」から症状が表れていきます。

 

 

関節かもしれないし、骨かもしれないし、肌かもしれないし、内臓かもしれない。

 

 

「遺伝的に弱い部分」は人それぞれなので、同じように糖質を摂っていても、現れる症状は人によって様々です。

 

 

症状も一つだけとは限りません。糖化している人は一箇所だけではなく、いくつも症状が表れます。

 

 

私も糖化が酷かったのですが、胃下垂、関節から音がなる、髪質が悪くなる、セルライトができる...等、複数表れました。

 

 

これらは、一見「老化」に見えますが「糖化」です。

 

 

祖母も症状の一つとして「脊柱管狭窄症」があるだけで、その他にも糖化による症状が見られます。

 

 

 

 

ちなみに、糖質が「炎症」を起こす理由は、以下の記事に書いています。

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

気付いていない人は多いですが、糖質は体にダメージを与えます。

 

 

 

 

しかし、祖母は糖質を食べすぎです。

 

 

体に表れている様々な不具合に、食生活が影響していることは間違いありません。

 

 

従って、「脊柱管狭窄症」の対処療法だけでなく、食事を見直す必要があるのです。

 

 

 

そしてこれは、「脊柱管狭窄症」に限った話ではなく、他の疾患にも言えることです。

 

 

よく、年齢のせいにしたり、「食事は関係ない」と言う人がいますが、体を細胞レベルで強くするのも弱くするのも、日々の栄養です。体という素材が弱っていては、どんな健康法も治療法も効果は薄れるでしょう。

 

 

 

では、「どんな風に栄養に気を配ればいいのか」についてお話します。

 

 

 

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質的な栄養失調

 

 

健康を保つ為には、栄養のが重要です。

 

 

カロリーが足りていても、栄養の質が悪い状態の事を「質的な栄養失調」と言います。

 

 

そして、以下が「質的な栄養失調」の条件です。

 

 

 

糖質過多 + タンパク質不足 + 脂肪酸不足 + ビタミン不足 + ミネラル不足

 

 

 

この状態では、健康を維持することは難しいです。

 

 

これを解決するには、「質的な栄養失調」の条件を潰していけばいいのです。

 

 

 

そして、ここがポイントなのですが、現代人(特にバランスの良い食生活を送っている人)のほとんどは、質的な栄養失調に陥っています。

 

 

 

例外もありますが、日本人の食生活では、糖質過多、タンパク質不足、脂肪酸不足になりやすいからです。

 

 

そして、それによって起こる状態が以下です。

 

 

 

  • 糖質過多・・・糖化、炎症

 

  • タンパク質不足・・・体を作る材料がないので、体の組織が弱る

 

  • 脂肪酸不足・・・エネルギー不足

 

 

 

「脊柱管狭窄症」は、糖質過多とタンパク質不足の影響が大きいです。

 

 

私が祖母に、糖質を減らしてタンパク質や脂質を多く摂る「糖質制限」を薦めたのはこのような理由からです。

 

 

 

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体質と食生活

 

 

糖質制限をする前の私は、体がとても弱かったのですが、そのほとんどは糖化が原因でした。糖質を断ったことで、それまで何をやっても改善しなかった疾患や不快な症状の多くは、あっけなく消え去っていきました。

 

 

なので、私と体質が似ている祖母も同じである可能性が大きいです。

 

 

ですが、虚弱レベルは私より酷いです。

 

 

祖母はこれといった大病はしていないのですが、体のあちこちが満遍なく弱く、食も細いです。60歳過ぎてから健康食品をあれこれと飲むようになり、多少元気に動けるようになったそうです。

 

 

その上「アスペルガー症候群」と「多動性障害」の特徴があります。

 

 

 

しかし、祖母の姉妹は80過ぎですが、みな長生きです。だから、私の判断では、本来は「長生きの家系」なのだと思います。

 

 

従って、祖母が虚弱体質なのは、「栄養状態の悪さ」が原因である可能性が高いのです。

 

 

食生活は、昔の私のように、動物性の食品を避けて、植物性の食品が中心で、甘いもの好きです。特にリンゴが大好きです。これでは、糖質過多で、脂肪酸とタンパク質が足りません。

 

 

そして、彼女の現在の食の嗜好から、過去の食生活を想像すると、人生を通して「質的な栄養失調」だった事は間違いないと思います。

 

 

ひ弱でも長く生きているという事は、「質的な栄養失調」を改善すれば、かなり健康になるのではないかと思っています。

 

 

 

ただし、発達障害である「アスペルガー症候群」と「多動性障害」に関しては、祖母の栄養状態が悪い・・・というより、曾祖母が祖母を妊娠中に、鉄タンパク不足だった可能性があります。

 

 

鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

 

発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とは

 

 

 

 

 

栄養状態

 

 

一番最初に相談を受けた時、2年前の祖母の栄養状態はこんな感じでした。

 

 

 

  • ミネラル + ビタミン はそこそこ足りている

 

  • タンパク質不足

 

  • 脂肪酸不足

 

  • 糖質過多

 

 

 

祖母の場合は、60代から健康食品を飲んでいます。それによって、ビタミンやミネラルは普通の人よりは足りていると思います(60代で少し元気になったようですから)。

 

 

サプリメントや健康食品に対する考え方と、飲む理由について

 

 

 

飲んでいて、それでも体調が悪いという事は、それ以外のところに問題があるという事です。

 

 

この状況を俯瞰で見た場合、ビタミンやミネラルをもっと増やすよりも、まず先にやる事があります。

 

 

それが、タンパク質不足、脂肪酸不足、糖質過多をなんとかする・・・解決させなければならないのはこの部分です。

 

 

これは祖母だけではなく、過去の私にも当てはまります。

 

 

過去の私も、健康食品は飲んでいましたし、ビタミン・ミネラルの摂取を意識した料理を作っていました。

 

 

しかし、そこを気をつけても、気をつけても一向に元気になりませんでした。それ以上ビタミン・ミネラルを強化しても、お金がかかるだけでした。

 

 

でも、効果がなかったのは、当然です。

 

 

問題は「糖質過多」と「脂肪酸不足・タンパク質不足」なのに、それを解消する努力を怠っていたのですから。

 

 

ビタミン、ミネラル不足が原因の場合は、ここを正さないといけません。

 

 

栄養を補うのは大事ですが、「何が多すぎて、何が足りていないのか」を考えないでやると効果がありません。

 

 

どんなに成績が優秀でも、素行が悪かったら、進路に影響しますよね。そこで素行の悪さを正さず、さらに学業だけ磨いても、問題である素行の悪さはそのままですから、結果は変わりません。

 

 

自分が正すべきところは何かを良く考えて努力したほうが、圧倒的に効率が良いです。

 

 

というわけで、祖母には糖質を少なくして、動物性の食品を多く摂るように言いました。

 

 

そして、寝る前にプロテインを30g飲むようになりました。

 

 

 

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糖質過多と脂肪酸不足

 

 

私がアドバイスをして2年近く経ちましたが、症状が酷くなりました。

 

何度も言ったのですが、タンパク質の量以外は以前とほとんど変わっていません。

 

以下は、祖母の今年の初めの栄養状態です。

 

 

 

  • 2年前からプロテインを飲んでいるので、タンパク質は以前よりは足りている

 

  • バターや肉の脂身などは、ムカムカして食べられない

 

  • 仏壇のお供えと称してリンゴを食べ、頂き物をもらえば食べる...で糖質過多

 

 

 

「タンパク質不足」は多少解消されたようですが、「脂肪酸不足」と、「糖質過多」は治っていません。

 

 

一応、気にはしているみたいで、昔よりはお肉を買うようになりました。しかし、脂はあまり摂っていません。

 

 

ムカついて食べられないというのもありますが、医者に「コレステロールは良くない」と言われて脂を摂る事を恐れるのです。

 

 

「コレステロールが上がるから、脂を控えてバランスの良い食事をしろ」という理論は、糖質過多(バランスの良い食事)に傾きます。

科学や論文のインチキはコレステロールが教えてくれる

 

 

 

一番の問題は、糖質をなかなか減らさないことです。

 

 

そして、糖質を減らさなければ「胃の糖化」が治らないので、肉や脂が気持ち悪くて食べられません。悪循環です。

 

肉を食べると胃が気持ち悪くなるが、野菜や穀物や甘い物はいくらでも食べられる理由とは

 

 

 

糖質は体の回復力の足を引っ張り、体を傷つけます。不調の原因が「糖質過多」なのですから、減らさなければ悪化して当然です。

 

 

注意をすると、たまに減らしますが、すぐに元に戻ります。これの繰り返しです。

 

 

 

 

注意する

そのときは納得

気をつける

また元に戻る

調子が悪くなる

また聞く

 

 

 

相変わらず痛いようで、彼女の方から「このライフスタイルは健康に良いかどうか」を聞いてきます。

 

 

しかし、何度も同じ事を言う事になります。

 

 

原因が同じだからそうなります。

 

 

同じ事を繰り返す理由は、「考えていない」、「表面的な情報に流される」、「甘え」です。

 

 

 

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同じ事を注意しても改善しない理由

 

 

私は糖質制限が何故効果があるのか、その理屈を何度も丁寧に話しました。参考になりそうな書籍はもちろん、ネットで有益な情報があったら、拡大コピーして、ファイルにまとめて読んでもらいました。

 

 

祖母はいわゆる学校のお勉強(文系です)は大好きなタイプなので、本や資料等はめんどくさがらずに読んでくれます。

 

 

しかし、自分で考えるのは苦手のようです。

 

 

そのおかげで分析ができませんし、情報に流されます。

 

 

これが困るのです。

 

 

今回は、知り合いに、「足が痛いのは、後縦靭帯骨化症じゃないか」と言われたみたいで、その信憑性はどうなのかを私に聞いてきたのです。

 

 

祖母から健康系の月刊誌を手渡されたので見てみると、「後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたい・こつかしょう)」という病気の事が特集されていました。

 

 

祖母の症状に当てはまるみたいで、「とりあえず読んで欲しい」と言われました。

 

 

なので、それを預かってきました。

 

 

情報を貰ってくる事自体は悪くないのですが、私が言った本質を全く忘れて、常に新しい情報、新しい情報と流れていく事が問題なのです。

 

 

 

この「後縦靭帯骨化症」の説明も読んでみると、本質には触れられていませんでした(詳しくは次回お話します)。

 

 

・・・こういう事は、一度や二度ではありません。

 

 

 

考えない人×情報錯乱=得る物はない

 

 

祖母には、私の他に健康のアドバイスをしてくれるお友達や親戚がいます。年齢が年齢なので、人と話をすると健康の話題が多いです。

 

 

また、「ネットワークビジネスで健康食品を売っている人」が周囲にいるので、そちらからの情報もあります。

 

 

アドバイスをする側は親身になって情報提供しているのですが、テレビや雑誌、あるいは「自身のやっている健康関連の商売」から得た知識なので、病気の本質には絶対触れない情報なのです。

 

 

 

健康関連の商売の知識では病気の本質が分からない理由については、以下の記事に書いています。

 

 

特定の健康食品の宣伝文句から距離を置いた方がいい理由

 

 

 

祖母の為を思ってわざわざ情報提供してくれた事自体は非常にありがたい事です。

 

 

でも、この流れは断ち切らないといけないので、私は心を鬼にして厳しい事を言います。

 

何故私が、心を鬼にするかというと、それが情報錯乱に他ならないからです。

 

 

 

甘え

 

 

改善出来ないのは、本人の気持ちの問題・・・もありますが、誘惑に負けてしまうような環境の問題も大きいです。

 

 

何故、多くの人が「健康に気をつけよう」と思っているのにも関わらず、途中で挫折してしまうのか・・・。

 

 

それは、「つい甘えたくなってしまう罠」が散らばっているからです。

 

次回はその罠と、「後縦靭帯骨化症」の原因についてもお話します。

 

 

人の健康管理と相談②食事制限が出来ない理由と後縦靭帯骨化症の原因へ続く

 

 

 

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続いていた根幹治療も終わりにさしかかり、型取りまでたどりつきました。

 

 

 

この根幹治療を機に、歯の知識をもっと深めたいと、歯に関する情報を集めるようになったわけですが、この分野は知らない事が多かったので、良い学びになったと思います。

 

 

そして、調べていて「これは当てにならないな」と思う情報もあれば、知っていて有益だった情報もありました。

 

 

「どんな医療情報が真実で、どんな医療情報が当てにならないのか」

 

 

 

・・・というのは、このブログのテーマでもありますので、今回は「歯医者さんに関係する情報をネットで集める事」について、私が感じた事をお話しします。

 

 

 

「歯科には縁がない」という方も、他の科の医療情報を探す時にも当てはまる事ですので、「歯科」という単語を、医療全般に置き換えて読んでみて下さい。

 

 

 

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インターネットを使った病院探しは当てになるか

 

 

これは△~×と判断しました。その理由を説明します。

 

 

△~×としたのは、手に入ったパズルのピース、情報量によって決まるからです。

 

 

単純に考えて、情報というのはピースが多ければ多い程、全体像が鮮明に掴めるようになります。

 

 

そして、医療や栄養など、知識を調べる場合と違い、病院を調べる場合は基本的にピースが少ないと思って下さい。

 

 

大きな町の有名な病院であれば、病院の公式ホームページ以外にも、口コミサイトや、ブロガーの体験談など、情報がちらばっているかもしれません。

 

 

その場合、病院自身のホームページだけでなく、患者側の視点で書かれた「客観的な情報」が手に入ると思われるので、まあまあ参考になるかもしれません。

 

 

ですが、これが「地方の個人が経営する医院」であれば話は変わってきます。

 

 

地元の歯医者を色々と探してみて思ったのですが、ネット上にはこれだけ情報が溢れているのに、「歯科医院の情報」は意外と少ないと感じました。

 

 

公式ホームページがないケースも珍しくないのです(※あくまで私の地域の歯科医院の話です)。

 

 

 

 

的外れな歯医者の口コミ

 

 

公式ホームページが存在しない・・・

 

 

そうなってくると頼れるのは口コミサイトですが、投稿数が圧倒的に少なく、0のところが目立ちました。

 

 

あったとしても、「待合室が綺麗だった」とか、「優しい対応だった」とか、「駐車場がどうだった」とか、医師の腕等、医療の本質とは関係ない評価が目立つので、正直あまり参考になりませんでした。

 

 

医療と関係ない部分の評価を全て否定するわけではありませんが、どちらかと言うと、知りたいのは、「どういう症状で訪れたか」、「治療はどうだったか」、「宣伝と実態に差がないか」、「その後再発がないか」等です。

 

 

これらの情報が記載された口コミは本当に稀で、手に入りにくいと思いました。

 

 

同じ地域の口コミでも、飲食店の場合なんかだと、「料理の本質と関係ない部分」以上に料理の技術、質に対しても鋭く分析されていたりするのですが、対象が医療の場合は、どうしても本質ではなく枝葉の部分の評価に偏ってしまう傾向があります。

 

 

ただ、素人が医療を分析するのは難しいので、これは仕方のない事だとは思います。

 

 

 

だから、医院の口コミは、「雰囲気」とか、「立地」等の話になってしまうんだと思います。

 

 

これでは、料理の器や接客ばかりを褒め、肝心の料理についての意見がないようなものです。

 

 

以上が口コミの残念な点です。

 

 

 

で、仮に歯科の公式ホームページがあった場合、それを頼る事になるわけですが、注意が必要です。

 

 

ホームページで書かれている事を期待して行っても、実際は違う事もあるからです。

 

 

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ホームページで書かれている内容と実態が微妙に違う

 

 

今回、私は「根幹治療を得意としていそうな医院」を探し、その中からCTを備えている事をアピールしている医院に行きました。

 

 

期待して行ったものの、根管治療にはCTではなくレントゲンを使われました。

 

 

素人が「えっ?CT使わないんですが」等と言えば、感じが悪い事極まりないですので、聞けませんでした。

 

 

症状が酷くなって心配になってようやく言ったのです。

 

 

私が骨髄炎の可能性があるかもしれないから確認の為にCTを撮ってもらえないかとお願いしたところ、撮ってもらえたのですが、それでも撮って欲しい理由を説明するまでは「何のために?」と言われました。

 

 

 

 

 

 

ホームページに紹介してあっても、使わないのであれば意味がありません。

 

 

だから、ホームページで「いいな」と思っても、それが現場で反映されているかどうか、実際に医院に問い合わせてみる方が良いかもしれません。

 

 

 

 

公式ホームページと口コミについて

 

 

このように、(やらせでなければ)口コミは素直な患者の意見が拾えるのですが、その内容が医療の本質とは関係ない事なので当てにならず、医院のホームページは医院の大まかな情報が得られるが、場合によって記述してある内容と異なる事があるので当てにならない事もあります。

 

 

ここまで、「口コミ」と「公式ホームページ」の欠点を述べてきましたが、じゃあ、だからと言って「インターネットの情報は当てにはならない」のかというと、それは少し違います。

 

 

欠点があったとしても、「インターネットが当てにならない」のではありません。

 

 

たまたま得た情報の質が悪かったのです。

 

 

今回のケースだと、質が低かったのは、以下の2つが原因です。

 

 

 

 

  • 口コミという「客観的な情報」の量が足りない事(やらせもある)

 

  • 情報源が公式ホームページ等の宣伝だけになる事

 

 

 

そして、それを載せている媒体がたまたまインターネットだった・・・というだけに過ぎません。

 

 

公式ホームページは、インターネットという手段を使っていますが、「宣伝」ですから、マイナスになるような事は書きません。宣伝を当てにするのは危険です。

 

 

価値があろうとなかろうと、とにかく売り込みたい対象を良く見せるのが宣伝の役割なのですから、これを「真実」と捕らえてしまうことに問題があるのです。

 

 

メディアであろうが、インターネットであろうが、宣伝は宣伝です。

 

 

「良く見せているに過ぎないのだから期待はずれでも仕方がない」・・・宣伝に対してはそう割り切って情報収集しましょう。

 

 

こういう事がわかっていないと、「宣伝」や、「宣伝の為に雇われた専門家の発言」を真実だと思い込み、騙された結果、その情報源ではなく、何故か媒体であるインターネットのせいにしてしまうのです。

 

 

ネットで真実を探す時に大事な事の一つは、「利益誘導の意図がない情報」を掴む事です。

 

 

その情報が宣伝かどうか、そこに注目しましょう。

 

 

 

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先生の情報発信には注目する価値がある

 

 

ただし、公式ホームページで比較的参考になると思えるものがあります。

 

 

これはある場合と、ない場合があるのですが、時々、先生が情報発信されている事があります。

 

 

そういう記事があれば、先生が勉強熱心かどうか、読者に対してどういう反応を示す人か、考え方等がなんとなく見えてきます。

 

 

数ヶ月観察していると、人柄くらいは、文章から推測する事ができます。

 

 

ホームページの「理念」のページで、さらっと綺麗事を述べるのは簡単ですが、長期間、情報発信するのは大変だと思います。

 

 

そういうコツコツした部分から、人柄の良さがにじみ出ているのであれば、私の経験上(糖質制限を実践している医師等を見てきて)、それは良い先生の可能性が高いです。

 

 

当然ですが、この方法では「情報発信をしていない先生」を見極めることはできません。

 

 

「情報そのもの」がないのですから、現場に行って自分の目で確かめるしかありません。

 

 

 

 

インターネットの強み

 

 

ネットの強みはなんといっても情報量です。

 

 

多くの情報を見比べていくと、「辻褄の合う事」と、「辻褄の合わない事」がハッキリしてきます。

 

 

それを繰り返していくと、次第に何が真実か見えてきます。

 

 

この作業が出来る事こそ、ネットの魅力だと思っています。

 

 

その為、「情報量が少ないテーマ」の場合は、残念ながら強さが発揮されません。少ない情報にすがってしまうのは危険です。

 

 

地方の個人がやっているお店、医院となると、分析するだけの情報量が少ないので、選定する作業も精度が落ちます。

 

 

たった一つしかない宣伝を頼りにせざるを得ません。

 

 

「利益誘導が目的ではない、複数の第三者の客観的な意見」がないのは、調べる上で痛いと言えます。

 

 

 

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医院の美しい公式ホームページとガイドブック

 

 

ホームページが異様に豪華な歯科医院は多いです。

 

 

これについては、以下のサイトでその理由が書かれてありましたので参考に。

 

 

『デンターリスク|歯医者の裏話 歯科医院ホームページの落とし穴』より引用

 

歯科医院ホームページの見るべきところ

 

 

近所で歯科医院を探すためホームページを検索してみると、驚くほどの件数が表示されます。

 

 

2014年現在『歯医者』というキーワード検索で、約600万件ほどのヒット件数がありますが、同様のキーワードに『歯科医院』『歯科クリニック』『デンタルクリニック』などがあることを考えると、非常に多くのサイトが存在することがわかります。

 

 

ウェブ制作の業界でも歯科医院のホームページ制作といえば、定番のお仕事と言えるほど、多くの歯科医院が宣伝費にお金をかけて立派なウェブサイトを持っています。

 

 

当然ながらどのウェブサイトも『素晴らしい経営理念』や『安心』『安全』『清潔』『高い技術』を謳い、どの歯科医院が本当に素晴らしい歯科医院であるかを見極めるのは非常に困難です。

 

 

このように、豪華絢爛のホームページはお金がかかるとの事です。

 

 

逆に言えば、お金をかければ見栄えの良いホームページを作る事ができるというわけです。

 

 

『僕の審美歯科ガイド 差し歯治療体験記 06 ~ 歯医者さんに告ぐ』より引用

 

 

僕はIT系の仕事をしているので医療関係のホームページが普通以上にコストが掛かるってのは聞いてる。

 

 

薬事法やら医師法やらの関係でデリケートなんですよね。

 

 

医院自らサイトを製作している場合は別でしょうが、お金をかけてホームページを製作した場合、その料金は、設備代などとともに、上乗せされる可能性もなきにしもあらずです。

 

 

宣伝の話のついでに付け加えますが、病院を紹介したガイドブックってありますよね。「〇〇県、20XX年度版」みたいな。

 

 

 

私は昔バイトで、病院に「ガイドブックに載せませんか?」みたいな営業の電話をかけてました。

 

 

あれも病院がお金を払って本に載せているので、宣伝です。言うまでもありませんが、腕がいいから載っているわけではありません。

 

 

 

 

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ネットで医療情報探しは当てになるか

 

 

これはです。大いに調べましょう。

 

 

ただし、注意もありますから、そのことも踏まえて、「情報収集する姿勢が大事だ」と言う理由をお話します。

 

 

ネットで検索すると、「治療の内容」、「良い歯医者の選び方」、「歯科相談」等、あらゆる情報が手に入ります。ほぼ必要な情報は手に入るのではないかというくらいです。

 

 

これらを調べていてよく遭遇するのが以下の言葉です。

 

 

 

 

  • ネットの情報はあてにならない

 

  • いいかげん

 

 

 

・・・という記述です。(歯科医師や専門家が述べられている場合がほとんどです)。

 

 

これ、結構多いんです。しかも、何故当てにならないのか、その理由が具体的に説明されていません。

 

 

とにかく大前提としてネット=いいかげんという図式があるのです。

 

 

まぁ、「自分で調べた事を医院で主張し、医師の判断に聞く耳を持たない人」に困っている医療関係者にとってはうんざりかもしれません。

 

 

ですが、そういう人がいるからといって、調べる事自体を「中途半端な知識」と揶揄したりするのはどうなのでしょうか。

 

 

医師が間違っていたら終わりです。

 

 

現実に、医師や専門家の唱える医療や栄養の一般論は嘘デタラメが多いです。

 

 

自分で調べなければ間違った方向に誘導されるようになっています。

 

 

 

 

 

 

一方で、医師の意見を頑なに信じない患者にも問題はあります。

 

 

調べるのなら、考え、話し合い、医師が納得するような説明をする必要があります。

 

 

私も調べるタイプです。

 

 

今回の歯の事もそうですが、最初は医師にしっかり自分の考えを述べますが、話をして、「私が思っている事よりも医師の説明が理に適っているな」と思ったら、あっさり医師に従います。

 

 

どんなに事前に調べていようがです。

 

 

優秀な先生であれば、論証付きで話してくれるものです。

 

 

その代わり、整合性のとれない話だったり、ハギレが悪かったりしたら、自分の考えでいきます。

 

 

調べるだけじゃなく、それが正しいのかどうか思考、検証する事が大切です。もし、これが出来ないと、考えが間違っていた時に軌道修正が出来ません。

 

 

これはマズイ。

 

 

患者だけでなく医師にもこの柔軟性は必要です。

 

 

 

調べるだけで思考をしない患者も問題ですが、「思考していない」という点では、「ネットの情報はインチキ」と決め付ける人も同じなのです。

 

 

この人達も思考していなかったから、ネットのインチキな情報に騙され「ネットの情報はインチキ」という結論に至ったに過ぎません。

 

 

ネットから有益な情報を得ている人は、「ネットの情報はインチキ」とは言いません。

 

 

 

一部にいい情報があるからといって、全体がいい情報ではないし、

 

 

一部に悪い情報があったからといって、全体が悪い情報とは限りません。

 

 

 

当たり前ですね。

 

 

玉石混淆の中から、吟味、分析をし、真実を探り当てるのです。間違うこともありますが、それなら軌道修正すれば良いのです。

 

 

これすらもせずに「ネットの情報がいい加減だ」と決め付ける人は、「自分はいい加減な情報しか探り当てることが出来ない」と言っているようなものです。

 

 

ですから、自分なりに調べた人が「中途半端な知識」とか「頭でっかち」だとバカにされても凹む必要はありません。

 

 

調べるのを止めてはいけません。その姿勢は決して間違っていないのです。

 

 

私も今回、顎の骨が痛くなって色々調べましたが、「知っていて良かったな」と思う事はいくつかあります。

 

 

特に「骨髄炎」の情報は事前に知って良かったと思います。

 

 

「利益誘導目的でないと思われる体験談」は、相当参考になりました。

 

 

「そういう事もあり得る」と知ったおかげで、行動が慎重になり、結果的に症状悪化をくいとめる選択をする事ができたと思います。

 

 

もし、無知だったらもっと大変な目にあっていたかもしれません。

 

 

このように、自分の症状と全く同じじゃなくても、ヒントになれば十分なのです。

 

 

探し方にもよりますが、ネットの情報はいつも当てになっています。

 

 

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保険診療の診療報酬は、あまりにも低すぎて儲かりません。

 

 

 

その為、その穴埋めに、歯科医院が自由診療に力を入れるようになるのは当然の成り行きと言えます。

 

 

 

歯科医師の中には、技術が伴わない治療を行いトラブルになるケースもあるそうです。

 

 

 

ここだけ聞くと、「とんでもない歯医者だ」とか、「悪徳歯医者に当たらないようにするにはどうしたらいいか」という考えにハマってしまいます。

 

 

 

ですが、「自分さえ良い歯科医師に当たれば良い」という考えに留まるのではなく、「みんなが良い歯科医師に当たるにはどうすれば良いか」という視点で見ることも大事ではないかと思います。

 

 

「悪徳歯医者だけ」に目を向けるのもダメだし、「歯医者の数が多すぎて競争が激しいからという事だけ」に目を向けるのもダメです。

 

 

一番注目して欲しいのは、やはり「歯科医師が生活苦になる程、歯科の診療報酬が低すぎる」という事です。

 

 

 

何故、改善しないのだろうと不思議に思っていましたが、調べるにつれ、その理由が少しずつ見えてきました。

 

 

調べていくと、悪徳歯医者をわざと作り出している人達が存在していて、その結果生み出された悪徳歯医者はただの下っ端でした。

 

 

そもそも、医師だろうが、歯科医師だろうが、基本的に医療に関わる人間は「人の役に立ちたい」という気持ちが強いと思います(お金の為や、本人の意思とは関係なく継がされた等、例外もあるかもしれませんが)。

 

 

そういう人間を悪徳に走らせるキッカケにとても興味がありました。

 

 

悪徳になれてしまう歯科医師は、生活には困らないかもしれません。

 

 

しかし、悪徳になれない善良な歯科医師(保険医)は、大変苦労しているみたいです。

 

 

 

以下の記事でも紹介しましたが、保険医が「真面目に働いたら生活が出来ないようなハードル」を厚生労働省から課せられて苦しんでいる構図が明らかになってきました。

 

 

保険診療の歯科医院で行われる保険外診療について知っておきたいこと

 

 

 

前回も「歯科医師を追い詰める酷い話」を紹介しましたが、一つだけでは信憑性に欠けるので、今回は、さらに具体的な話を紹介します。

 

 

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指導の実態

 

 

酷い場合は自殺につながる、指導の実態をご紹介します。

 

 

『『小説家になろう』 わすれられない 人 たち  神風特別特攻隊!!! (前編)』より引用

 

 

 

歯科医師にとっての赤紙とは、

 

厚生労働省からの通達。

 

個別指導の通達だった。

 

 

個別指導とは患者さんのカルテや領収書、レントゲン

 

銀歯などの補綴物などを作った際の技工指示書、納品書

 

院内掲示物、いろんな関係書類

 

などなど、かなりの内容物を用意し、

 

持参しなくてはいけない。

 

 

 

最近、国民保険医療費が過去最高の38.5兆円

 

(2013/11/14付  厚生労働省 発表)

 

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK14039_U3A111C1000000/

 

 

そのために年々、医療機関に厳しい目が向けられる。

 

厳しい指導が行われる。

 

 

昨年の夏に僕の歯科医院に共同指導という最高に厳しい厚生労働省の指導があった。

 

 

そのときに書いていた僕の私小説

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

2012年8月中旬

 

保険歯科医院を経営している者達にとって高得点の歯科医院を狙い撃ちした恐怖の個別指導があった。

 

 

当院は今年で独立開業してからおかげさまで、はや8年目。

 

 

新築の家も立て、もうすぐお引越しという時に、厚生労働省からの郵便書留による恐怖の共同指導の通達。

 

 

2年前にまず診療報酬が高得点の上位8%の歯科医院が抽出され集団指導をうけた。

 

 

これは運転免許の切り替えの講習会のような感じで3時間行われた。

 

 

そして昨年、それでも高得点をたたきだしている歯科医院が個人指導に選ばれるのだが、これもけっこう恐怖ものなのだが、そのまだ上の共同指導というものに当院が選定されてしまった。

 

 

(中略)

 

 

これから油がのりきって、がんがんお仕事が波に乗りまくる時に、ついに歯科のお仕事を謳歌していた時代が終焉を迎えた。

 

 

何を言っているかというと、保険で歯科診療を行う時、平均点数というものがあって、医療費削減なる名のもとに一人当たりの保険の平均点数が当県では1380点くらい、つまり1ヶ月に患者様1人あたり、4140円までしか治療ができないのだ。

 

 

僕はこれを限界ぎりぎりまでコントロールしてたのだが超短期集中治療(治療の期間をできるだけ最短でおわらせる)を昨年から打ち立て、疲労度が限界になりながらも患者様の治療を短期間で終われるようにがんがん行ってきた。

 

 

しかし、今回のこの指導がおこなわれたあとは、本当に平均1380点以下に抑えないと、再指導、監査、保険医停止、医業停止に追い込まれるのだ!!

 

 

個人指導は地方の厚生局の技官が指導にあたるのだが、共同指導は東京からわざわざ厚生労働省の技官が数人やってきて、共同に審査指導にあたる。

 

 

地方の厚生年金の技官は監視されてるから、厳しい指導をやらざるおえないのだ。

 

 

おそらくノルマや地方の厚生年金の出世がかかっているのだろう。

 

 

また、その地方の高名な歯科医師の先生方も、立会人として5名くらいいらっしゃった。

 

 

結局、厚生労働省の技官、厚生局の技官、高名な歯科医師の技官等、10人位に囲まれ、ぼろかすに打ちのめされた。

 

 

当院の運命を決める審判は1ヶ月後先に下ります。

 

 

どのような措置になるにしろ当院は数年、底に沈みます。

 

 

 

医療費削減の名の元に、保険の平均点数が定められているとの事ですが、医療費を削減する必要は全くありません。

 

 

意味のない平均点数に拘るために、歯科医師がどんな扱いを受けているかというと、

 

 

 

共同指導の間中、僕は針のむしろの上に5時間、耐え忍んでいた。

 

カルテ、レントゲン写真、日々の帳簿によるお金の流れ、歯型を採った石膏模型

 

予約帳、業者からの医薬品などの購入品の納品書による履歴、今までの歯科治療内容の流れ、銀歯や入れ歯の技工指示書とその納品書。

 

保険と自費診療との混合診療の解釈等

 

端から端までとことん調べ上げられ、少しでも診療の流れで、不自然な点を見つけあげると技官は楽しそうにうれしそうな顔で僕につめより

 

 

「こんな風にして、丁寧に確実に、事細かに調べ上げて、必ず先生の粗を見つけ出すのが私たちの仕事なんですよ!!」

 

 

と楽しそうに自慢気な顔で言われた。

 

 

そのようないろんな点を見つけ出され掘り出され1ヶ月後、いろんな指摘された項目における診療代を自分で見つけ出し

 

過去数年にわたる内容を自分で調べ上げ

 

数百万円分にわたる金額を自主返還しなくてはいけない。

 

 

 

 

これが「指導」だそうです。

 

こうして善良な歯科医師に圧力をかけます。

 

 

一部の引用なので、そんなに酷く感じないかもしれないですが、元の記事をフルで読むと相当悪質です。

 

 

この結果、あまり患者を診れなくなるようで、せっかく医院に訪れた患者の治療を断り、他院へ行くように勧めざるを得ないそうなのです。当然、収入は減ります。

 

 

何か悪事を働いた結果、その罰として、苦しい目に合うなら当然ですが、これは何も悪い事はしていません。

 

 

それにも関わらず、「歯科医師にとって当たり前の診療行為」に対し、陰湿なアラ捜しをし、非難をするそうです。

 

 

その結果、それまで行なえていた保険診療が出来なくなります。

 

 

患者の為にならないことは明白です。

 

 

 

気づいた方もいると思いますが、この指導、

 

 

 

 

なんとでもケチがつけられるようになっています。

 

 

 

もはや、守る守らないに関わらず、誰でもルール違反に仕立て上げる事ができるシステムと言っても過言ではありません。

 

 

 

それが空気で読めるから、誰も逆らえなくなります。

 

 

誰も異を唱えられない状況にするのです。

 

 

 

少しでも反論すると、圧力が増し、最悪保険医停止、医業停止になるので、始めは「何も悪い事はしていない」と息巻いていた人でも、やがて萎縮し従順な羊となっていきます。

 

 

奴隷教育です。

 

 

善良な人間の「真面目に生きよう」とする気持ちを踏みにじる行為に他なりません。

 

 

この陰湿な行為の繰り返しが原因で、過去に歯科医師が自殺しているのです。

 

 

例え自殺に追い込まれなくても、歯科医師は無駄に疲弊します。

 

 

 

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患者への悪影響

 

 

このような環境だと、診療にも影響がでるので、結果的に患者に迷惑がかかります。

 

 

どう迷惑がかかるのかは次の通りです。

 

 

誰もが歯医者通いで一度は感じた事がある、あのが解けると思います。

 

 

 

 

共同指導の最後に、改善すべき指摘事項をかなり指摘され、最後にある技官が得意げな顔で

 

 

「先生、今回の私たちの指摘をきちんと改善してくれたら、きっと来月からのレセプト(保険診療の請求)の内容は、劇的に変わるはずだよね。私たちはしっかりと先生の治療内容をずっと監視してるからね。せんせい、開業当初の初心を思い返して、まじめに忠実に日々の診療を行うようにしなきゃいけないよ。ヒヒヒヒ」

 

 

と最後の最後まで圧力をかけられた。

 

 

これで僕は一気にあきらめモードになってしまった。

 

 

というわけで、前記したが、当県では、患者様一人平均の点数が1380点までしかとれなくなり、これは厳守しなくてはならない。

 

 

つまり、何を言っているかと言うと、患者様一人当たり月に、4140円までしか治療できない。

 

 

つまり、前歯の差し歯を保険で1本作ろうとすると、だいだい3割負担で、8千円くらいかかる。

 

 

これでは4千円くらいのオーバーになる。

 

 

つまり、差し歯や入れ歯の型取りは実質上、当院ではしばらくできなくなった。

 

 

でも、そのまま患者様にこの複雑な規則を話しても理解してもらえないから、受付に苦肉の策として、

 

 

{当院ではしばらくの間、提携している銀歯や入れ歯をつくっている技工士が急病のため技工所は休業しています。そのため、当院ではしばらくの間、銀歯や入れ歯の型取りはできません。ご迷惑をおかけします}

 

 

と書いた紙を貼っています。

 

 

そのため、平均点数を下げるために、初診の歯が全く無いおじいさんが、当院が丁寧に早く上手に入れ歯をつくってくれるといううわさを聞いて、やってきた。

 

 

しかし、総入れ歯を作ると、一気に点数があがるので、そのおじいさんに「今は入れ歯の型取りができないんですよ。」と言い、ほかの病院にいくように促した。

 

 

屈辱だった。

 

 

そんな感じで、長年当院に来てくださっていてあと、銀歯の型取りでもう終わるという人にも、他院へ行くように勧めている。

 

 

一般の人は不思議に思うかもしれないが、

 

 

治療した人数の多さでなく、治療内容でなく、あくまで厚生労働省は、患者様一人当たりの平均の点数しか見ていない。

 

 

だから皆さんも心当たりあるかもしれないが、歯科の治療は一回治療しだすと、治療期間は長くないですか?

 

 

まとめて悪いところは、がんがん治療してはやく完治させたいと思っても、受付で治療費を払い、今度の来院の予約をとろうとすると、決まって来週きてくださいと言われませんか?

 

 

「早く治療を終わらせたいので、明日また来ていいですか?」と聞いても、「明日は予約がいっぱいなんですよ」という言い方で予約をコントロールしていくのです。

 

 

当院は、お忙しい方が多く、はやく噛めるようになったり、見た目をきれいにしてほしいと言う目的で、明日もきていいですか?と言う方が多い。

 

 

そのような希望の患者様を当院はそのまま、受け入れて、はやく治療を完了させていたのです。

 

 

しかし、そうなると、月の患者様一人当たりの平均点数が高くなるのです。

 

 

しかも濃縮した短期の診療だから、一回あたりの治療費が毎回数千円と高くなり、早く治療は完了するが、なんか、よその歯科医院よりは治療費が高いと文句を言われたり、うわさが広まる危険があるのです。

 

 

 

 

 

短期間で治療させない仕組みになっているのです。

 

 

治療が長引くせいで、痛みがなくなった時点で、治療に通わなくなる人は多いそうです。

 

 

そういう人は、その中断が原因で、また数ヵ月後に痛みが再発し歯科医院に飛び込むそうなのですが、その時は酷くなっているそうです。

 

 

つまり、長引く → 通うのやめる → 悪化 → 金がかかる

 

 

・・・これを繰り返したら、悪化の程度によっては最悪抜歯です。

 

 

おまけに、余計治療費がかかります。

 

 

「早く完治させる事」が一番の費用削減です。こんな事は小学生でもわかる理屈ですね。

 

 

 

本当に費用を削減する気がないのが、これでおわかりでしょう。

 

 

 

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財政難という嘘

 

 

この「歯科の診療報酬が低い」という話はネット上にもかなり転がっているのですが、必ず「財政難」という前提で語られています。

 

 

「診療報酬の低さ」を問題視しているものの、その反面「お金がないから、低くても耐えるしかないよね」感があるのです。

 

 

しかし、「日本は財政難だ」と本気で信じている人は、ニュースが読める環境にないのでしょうか。日本は貧乏だと思っている人は以下を読んでみて下さい。

 

 

【要拡散】 安倍政権が外国にばらまいた金額一覧

 

 

実に太っ腹です。海外へ大盤振る舞いする日本は「財政難」ではなく、お金持ちなのです。だから「財政難だから~」という話の展開は、空論なのです。

 

 

お金があるにもかかわらず、必要なところにお金が回らないようになっているだけの話です。

 

 

 

 

だから、「医療費を上げられない」わけではありませんし、

 

だから、「診療報酬が低い」わけでもありません。

 

 

 

それでも医療関係者を必要以上に苦しめているということは、その理由は、全く別のところにあると見た方がいいです。

 

 

「日本は財政難でもないし、医療費にお金が掛けられないわけではない、本来、厳しくする理由はない」という前提が大事なのです。

 

 

 

このような事情を知れば、今後歯医者さんの事を一方的に「悪徳」等と言えなくなるのではないでしょうか。

 

 

あくまで文章からの判断ですが、著者は患者の事を考える良い歯医者さんだと思いました。

 

 

このようなタイプの人は、患者の為、技術の向上の為の苦労なら、それほど苦にならないのではないかと思います。

 

 

しかし、診療とは全く関係のない陰湿な指導は心労が半端ないだろうと思います。

 

 

本当の悪徳もいるかもしれませんが、悪徳歯医者を隠れ蓑にして、その裏で悪事を働いている連中がいるはずです。

 

 

 

ここで引用したのは話の一部です。前編の続きはまだあります。読みやすいので、気になる方はリンク先でご覧になって下さい。後編と、関連する記事のリンクも貼っておきます。

 

わすれられない 人 たち  神風特別特攻隊!!! (後編)

 

 

わすれられない 人 たち  神風特別特攻隊!!! ボロボロな状態で帰還してまいりました・・・ しばらく飛びたてません。。。

 

 

 

 

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指導の存在意義

 

 

私は「日本はお金持ちだから、本来医療費を削減する必要は全くない」と言いました。なので、その前提で語らせてもらいます。

 

 

紹介したお話は自伝小説ですが、これが事実なら、厚生労働省の技官、厚生局の技官、高名な歯科医師の技官等は、何の為に存在しているのでしょうか。

 

 

善良な歯科医師を苛めているだけで、国民に何の利益もありません。

 

 

どこぞの独裁国家や、いかがわしい新興宗教団体が、トップに絶対服従をさせる為に、心理的に追い詰めマインドコントロールをしているのと同じです。

 

 

ハッキリ言って、彼らの存在は公益にならないどころか、害にしかなりません。

 

 

 

私が尊敬する医療関係者は数人いますが、仕事とは別に、自分の科以外の事でも幅広く勉強したり、情報発信したりして、公益になる事をしておられます。

 

 

今私が健康でいられるのは、彼らの情報のお陰でもあります。例え直接診察してもらえなくても、様々な形で恩恵を受ける事ができるのです。

 

 

このように、医療に携る方には、どうせ同じ時間を使うなら、医療技術の向上、勉強に使って欲しいと思っています。

 

 

保険の点数の事などどうでもいい事に神経を使わせ、時間をゴッソリ奪い、萎縮させるなど、あってはならない事です。

 

 

誰の為にもならない事は明白です。

 

 

 

この問題を「自分の仕事と関係ないから」で終わらせないで欲しいと思います。

 

 

多くの人は自分の属する業界でないと、直接被害がないのであまり反応を示しません。

 

 

 

でも、一度、考えてみて下さい。

 

 

 

この話にあったような「人の追い詰め方」は、人を奴隷に仕立て上げる手口です。

 

 

出来もしない事を課して、相手から時間を奪い疲弊させたところで、教育を行なう。

 

 

とにかく相手に考えさせないようにするというのがポイントですね。

 

 

 

このような手口は歯科業界に限らず、どこの組織で起こっていても不思議ではないのです。

 

 

 

医療情報をインターネットで調べる時の注意点。歯科医院の公式ホームページや患者の口コミは信用できるのかへ続く

 

 

 

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「根管治療」の質を下げると、再発を繰り返し、抜歯につながることもあります。健康に影響するので、いい加減にしてはいけない治療です。

 

 

しかし、根幹治療は、「保健診療の治療は、成功率が低い」と言われています。私もそう言われました。

 

すると患者は、「じゃあ、保険外にすればいいじゃん」と考えます。

 

でも、保険医の先生に「保険外診療で根幹治療をお願いします」というのはできないそうなのです。

 

 

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「保険外の治療」を受ける前に知っておきたいこと

 

 

保険は最低限の治療だから、質の高い保険外の治療を受けたい・・・と、思ったとします。

 

しかし、保険外診療を「保険外診療専門の歯科医院」ではなく、「保険診療の歯科医院」で受けようと思った方は注意が必要です。

 

何故なら、「保険診療の歯科医院」と、「保険外診療専門の歯科医院」は全くの別物だそうです。

 

どう別物なのかを説明する前に、まずは「保険外診療専門の歯科医院」がどういうものなのかについて触れておきます。

 

 

歯医者さんには、それぞれ得意分野があります。

 

 

『【保存版】これさえ見れば大丈夫!あなたにピッタリの歯医者を見分ける17のコツ  1-2.実は専門分野が細かく分かれている』より引用

 

 

歯医者であればどこにいっても同じだと思っていませんか?

 

内科の中でも呼吸器科、循環器科と専門に分かれるように歯科にも専門があります。実際に大学病院に行くとわかりますが大きく分けて5つです。

 

 

 

補綴科:入れ歯やブリッジ、被せものなどを作って咬みあわせを合わせる治療

 

保存科:虫歯や根っこの治療をして歯を残すための治療

 

歯周病科:細菌による感染症である歯周病の治療

 

口腔外科:親知らずなどの抜歯、インプラント、口腔ガン、口のケガなどの治療

 

矯正科:歯並びを改善して見た目や咬み合わせの機能回復をする治療

 

 

 

どれも非常に専門性が高く全ての治療を高いレベルで勉強し実際に診療するのはほぼ不可能です。

 

 

大学ではざっと一通りの知識を学びますがその後1つないし2つの科を選択し大学院の研究室や学会などでそれぞれ専門に分かれて知識を深めていきます。

 

 

つまり歯医者と言っても必ず先生はそれぞれ得意な治療、そうではない治療があるのです。

 

 

言われるまで「得意分野がある」なんて意識した事はなかったです。何故なら、ほとんどの人が通う「保険診療の歯科医院」の歯科医師は、色々やってくれますから。

 

 

そして、もっと専門的で高度な治療技術を持った歯科医師は、それを活かすことができない「保険診療」を行なわずに、「保険外診療専門の歯科医院」を開業するのだそうです。

 

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方/著者・長尾周格』より引用

 

 

保険外診療専門の歯科医院は通常、専門治療に別れていることが多いのが特徴です。

 

例えば、矯正治療専門歯科医院、歯内療法(歯の根の治療)専門歯科委員、審美治療専門歯科委員、インプラント治療専門歯科医院というように、特化した治療だけを行なうのです。

 

こうした歯科医院では、院長の得意な専門治療分野に特化した先端医療を提供するような歯科医院となっていますので、揃えている機材もそれぞれの分野に必要な先端医療機器となります。

 

例えばインプラント治療専門歯科医院であれば歯科用CT、歯内療法専門歯科医院であれば歯科用マイクロスコープ、矯正治療専門歯科医院であれば頭部X線規格写真撮影装置というように、それぞれの専門治療に必要な機材を揃えています。

 

(51p)

 

 

歯医者さんにはそれぞれ得意分野があると言いましたが、「保険外診療専門の歯科医院」というのは、より専門分野がハッキリしています。まぁ、特殊な道具をそろえなければなりませんから、そうなりますよね。

 

 

これを踏まえたうえで、「保険診療の歯科医院」と具体的に何が違うのかをお話します。

 

 

もし、患者が「質の高い保険外の診療を受けたい」と思った場合、2つの道があります。

 

 

 

 

  • 「保険診療の歯科医院」で「保険外診療」を受ける

 

  • 「保険外診療専門の歯科医院」で「保険外診療」を受ける

 

 

 

ほとんどの人は前者を選択すると思います。「保険外診療専門の歯科医院」は数が少ないですから。

 

多くの人が、セラミックの差し歯や、矯正など保険外の治療を受ける場合は「保険診療の歯科医院」でお願いすることになります。

 

ここが重要なので、もう一度言いますが、

 

 

「保険診療の歯科医院」で受ける「保険外診療」と

 

「保険外診療専門の歯科医院」で受ける「保険外診療」は、

 

 

全くの別物だそうです。

 

「金額が高い」という点では共通していますが、「質」は同じではないようです。

 

 

保険外診療専門の歯科医院というのは、治療のやり方や診療機材、診療材料など、診療システム自体が保険診療とは根本低に異なります。

 

これに対して、一般的な保険診療歯科医院における保険外診療というのは、治療のやり方自体は保険診療と同じであり、詰め物や被せ物などに使う材料が保険外というだけに過ぎません。

 

治療の質で見れば、これらはまったくの別物と考えて良いでしょう。

 

これはインプラント治療や矯正治療といった専門的な治療においても同様です。

 

(中略)

 

それでも保険診療歯科医院で行なわれている保険外診療は、治療費が高額なわりに治療の質自体は保険診療の延長に過ぎません。高額の治療費がかかる治療だからといって、良質の治療が受けられるとは限らないということを、よく覚えておいてください。

 

(52p)

 

 

引用元にもあるように、保険外診療の治療を受けたい人は、この事はよく覚えておいた方が良いでしょう。

 

だから、「本当に質にこだわって保険外診療を受けたいのであれば、最初から保険外診療専門の歯科医院を選ぶ方がいい」等とネットや本に書かれています。(大抵,執筆者は保険外診療専門医ですが・・・、別に宣伝の為だけにそう言っているわけではないようです。)

 

 

 

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保険診療の歯科医院の限界

 

 

保険診療の歯科医院で受ける保険外診療は、保険診療の延長に過ぎない

 

の具体例を言います。

 

以前、「保険診療で認められている治療は、保険診療で行なわなければならない」というルールがあることについてお話しました。

 

保険診療と保険外診療の根管治療の違いは設備だけではない

 

このルールがある限り、保険診療の歯科医院で「根管治療」を行なう場合は、保険診療で行なわなければならないので、保険外で「根管治療」を受ける事は違法になります。

 

 

従って、ルール違反をしないようにする必要があります。

 

「保険診療の歯科医院」で保険外診療を行なう場合、以下のように残念な事になります。

 

 

保険外の被せ物を入れる時は、根管治療まで保険診療で行なって、支台築造から保険外で行なうこととされています。

 

たとえ保険外の高額な被せ物を歯にセットしたとしても、根管治療の不備によって歯ぐきが腫れたり、痛みが出たりしたら、再治療のために歯の被せ物を壊して除去しなくてはいけません。

 

実際、被せ物が入っている歯の再治療のほとんどが、根管治療の不備によるものとなっているのです。

 

 

 

 

建築物に置き換えると、基礎工事を疎かにして、上に質の高い家を建てるようなものです。どんなに立派な家を建てても基礎が悪ければダメなのは、子供でもわかる理屈です。

 

「そこだけ保険外にしてくれてもしょうがないじゃん」と言いたくなります。

 

言い方は悪いですが、「保険診療の歯科医院」では、結果的に中途半端な治療になってしまうのです。ルールがある以上、仕方のないことです。

 

保険診療は「最低限の治療」ということになっていますが、これでは「最低限」に届いていません。

 

なんでこんな事になったのか...。

 

 

 

それに、根管治療は保険医が真面目にやると赤字になるほど診療報酬が低いのです。

 

根幹治療は赤字になる!?診療報酬が安すぎる日本の歯科医療制度の問題

 

 

このルールといい、診療報酬の低さといい、根管治療が上手くいって欲しくないような制度が充実しています。

 

 

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歯科医師の問題ではなく制度が悪い

 

 

「最低限にも満たない治療」がなんとなくわかってきたと思います。

 

で、最低限にも満たない・・・等と言うと、それを行なう歯科医師が悪徳であるように考えてしまいがちです。

 

眼科の悪口はあまり目にしませんが、歯医者の悪口はよく見かけます。しかし、そこで思考を止めては何も見えてきません。

 

 

それよりも、質の低い治療をせざるを得ないようなルールが存在している事にもっと注目して欲しいと思います。

 

これまで、何回かにわたって、安すぎる診療報酬の為に、保険では治療を中途半端にせざるを得ないこと、それによって後で患者が損をすること等、保険制度の問題点について語ってきました。

 

保険医が手抜きをせざるを得ない環境を知ると、彼らばかりを責めるのは違うのではないかと思うようになります。

 

私は医師でもなければ、歯科医師でもないので、診療報酬が低い事で生活が困ることはありません。ですが、知ってしまった以上、「ああ、そうですか」と、楽観視するわけにはいきません。

 

それに、根管治療がどうこうという以前に、「医療に携る人間が善行を行なえないようなシステム」が存在していること自体、間違っていると言わざるをえません。

 

頭にきたので、くどいですが、もう少しこの話を続けます。

 

 

 

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最低限にも満たない治療が生み出される原因

 

 

ここからは、何故人の健康に関わる欠陥がいつまでも放置されているのか、この点について見ていきたいと思います。

 

 

 

  • 質の低い治療をする歯科医師が悪い

 

  • 保険制度があるだけありがたいのだからガタガタ言うな

 

  • 財政難だから診療報酬が低くても我慢するしかない

 

まず、このような言葉で片づけるのは止めにしましょう。それと、

 

 

 

 

  • 歯の疾患は大したことがないから過小評価は仕方がない

 

 

 

 

という考えがあるなら改めた方がいいです。

 

歯科の診療報酬は他の科よりも低い扱いを受けているようですし、医師よりも歯科医師を低くみるような表現もネット上には多くあります。

 

ですが、決してそんな事はないと思います。

 

私が歯の根が痛くて救急科に行った時に、救急科の医師の方に診察してもらいましたが(当直の歯科・口腔外科の先生にわざわざ聞いて下さるなど、良い先生だと思います)、やはり歯の分野に関してはわからないといった感じでした。処置ができないから症状は改善されませんでした。餅は餅屋です。

 

詳しくは以下の記事に書きました。

 

根管治療体験③痛みと痺れが治まらないので、骨髄炎を心配する

 

歯の健康はあなどれないし、歯の疾患で頼りになるのは、やはり歯医者さんです。

 

薬が効かないほど歯が痛いとまともな生活はおくれません。

 

私は一週間近く歯の痛みに悩まされましたが、食事ができなかったこと、睡眠が満足にとれなかったこと、薬漬けで、体調まで悪くなりました。歯の不健康は全身の疾患に繋がると身を持って体験しました。

 

だから、健康に関わる歯の治療は、診療報酬を上げるべきだと思います。それによって支払う金額が高くなったとしてもです。

 

 

「診療報酬が低い」というのは放置していい問題ではありません。

 

しかし、そうするとお約束、「医療費の問題」がでてきます。

 

多くの人は、「医療費を圧迫するから」等という大義名分をかざされると、すぐ思考停止に陥ります。ですが、ここで固まってはいけません。

 

ちょっと長いですが、以下をご覧下さい。

 

『医療ガバナンス学会 vol 23 厚労省の本当の姿・・・国民の皆さん、歯科医療は、イイカゲンでいいですか?』より引用

 

また、話をわかりやすくするために、内容を簡略化しますが、同じ前歯の抜歯でも医師がやれば 4578円、歯科医がやれば1500 円です。同じく親知らずの埋もれている歯を抜歯すれば、同じく 54830円と11500 円です。抜歯と言えども、外科手術です。神経も使いますし、事故の危険性もあります。こんな点数で勘弁して下さいというのが正直な気持ちです。

 

また、歯周病(歯槽膿漏)の手術では、先進医療(混合診療)の時は 58000円ほどだったのが、保険に導入されたら 9000円になり、材料代が15000 円~31500 円かかり、実際には施術できません。九州大学の水田副学長によると、歯科の 1カ月の売り上げは外科の1 日分だそうです。

 

日歯医学会編纂の『歯科診療行為(外来)のタイムスタデイ調査 2004 年版』で、各診療行為に要する時間が精査されています。各診療行為にかかる時間を複数のモニターを使って精査しています。

 

現在、歯科保険医療機関が一か月当たりに上げる平均保険点数は約 30万点(300 万円)ですが、これを1 時間あたりに換算すると、一日9 時間働くとしても1400点( 14000円)/ 時間です。各診療行為の点数を1 時間当たりに換算して、この14000 円と比較します。抜歯、サシ歯、義歯など高い診療行為で 700点/ 時間で平均の半分、義歯の調整、根の治療など低い診療行為で 70点/ 時間つまり平均の5%、歯科の診療行為中、『平均の1400点 /時間を上回るものがない』のです。

 

これは明らかに矛盾しており、日歯学会は日歯の内部組織ですから『日歯自身が多くの歯科医が手抜きで食っている』といっているのです。このタイムスタデイどおりに診療したら、月に 30万点どころか10 万点ほどしか上がらないと思います。これは私個人が言っているのではなく、日歯自身が言っているのですから、我々は十分なる証拠だと考えます。点数が低いぶん、パッパッと手早く、手抜きでやっているのです。日歯がそう言っているのです。

 

 

似たような話はこれまでもいくつか紹介しましたが、「採算がとれないんだ」という話がメインでした。

 

この記事が面白いのはここからです。

 

 

そのようなわけで手抜き(不正)しているから、厚労技官が怖い、保険の個別指導が怖い。歯科医の厚労技官への恐怖心は半端ではありません。引退し閉院し、子供が跡を継がない、保険指導が怖くない歯科医しかモノが言えないと言っても、決して言いすぎではありません。怖いから国民や厚労省や技官にモノが言えない、点数を上げてくれ と言えないのです。だから営々と低点数でやってきたのです。それを言えば自分にハネ返ってくると考える歯科医もいるし、同業者を敵に回し四面楚歌になりますから。

 

それから、厚生労働省について。歯科をこのような低点数でやらせて、医療費を抑制しようというのが厚労省の方針なのです。

 

それには歯科には一時、自費(中でも特に保険外との差額)を認め、その代り保険点数(歯科医療費)を低くする、費用(患者さんが払う金)が高いから国民から不満が起こる(昭和50年頃の歯の110番)のを見越して、そこで「通達(法ではない)」で差額の徴収を禁止する、残ったのは低点数だけ、という状態にする。

 

歯科医は手抜きしないと儲からない、生活できないから手抜きする、歯科医が点数を上げてくれといえば「不正、手抜きしてるじゃないか」と来る。

 

歯科医はやましいから、厚労省にも国民にもこれ以上、あるいは低点数を「明確に」国民や厚労省に主張できない・・・という筋書きです。

 

 

悪しきシステムの一部が垣間見えてきました。それにしても酷いです。

 

本当に医療費を抑制したいがために、このシステムが存在しているのか?・・・そういう視点で続きを読んでみて下さい。

 

 

人間は良きにつけ悪しきにつけ、こうするべき、あるいは、あるべきだが、毎日の生活を変えにくい、惰性に流れるという救い難い一面があります。

 

そのような状況で、手抜き、不正に徐々に染まっていく、そこを厚労省が突く、歯科医はビビる、サドに狂った技官が面白おかしく、そこを突く、医師、歯科医師に自殺者が出る、女性歯科医を誘う技官までいる、操を捧げる女性歯科医まで出る、怖くて尚更モノが言えない、手抜きを糊塗して生き抜く・・・という構図です。

 

かなり昔の話ですが、全国保険医団体連合会の機関誌に、兵庫県の歯科技官が個別指導の場で、「三木で暮らせんようにしたる」と被指導歯科医を恫喝したとの記事が載っていました。本当のことなのです。

 

私の五年ほど後輩が技官になりましたが、彼は物腰の低い大人しい男でしたが、技官になったら私に「アンタ」と言いましたね。善良な者でも、こういう世界にいると、染まってしまうのです。殺伐たる医療界です。厚労省は汚いです。

 

医科のことは詳しくは知りませんが、救急医療の心臓マッサージは時間当たり2900円の医療費だと聞きます。これでは医師や看護師などの人件費も何もでないでしょう。救急医療から撤退するはずです。

 

医科にも歯科と同じく、厚労省の低点数の影が忍び寄っているのだと思います。それと接骨と介護、これは不正しないと食えない、不正が蔓延している、全くひどいものだと聞いています。ただ複数の関係者から聞いただけで、見たわけではないので、これ以上は控えます。

 

 

面白がって不正を増やしているとしか思えません。わざとやっているようにしか見えませんね。「世の中を良くしたい」という思いが全く伝わってこないどころか、この腐敗が未来永劫続いて欲しいかのようなシステムとなっています。

 

「医療費を抑制」というのが詭弁であることがよくわかります。

 

 

マジメにやったら食えない低報酬で働かす、あるいはできもしないハードルを課して、不正の温床を作り、弱みを握って報酬アップなどを抑える、これは行政の定法ではないのかと思うようになりました。

 

これでは奴隷国家です。

 

マジメに真っ当にやって食えない、そしてその改善を正面から主張できない、これで社会が良くなるはずがないのです。

 

 

ポイントはここです。

 

>不正の温床を作り、弱みを握って報酬アップなどを抑える

 

わざと悪い事に加担させて弱みを握りコントロールする・・・どうせこんなことだろうと思っていました。

 

 

歯科の低点数を放置して、結局は国民の皆さんに迷惑をかけたことについて、私たち歯科医師に責任があります。

 

よくこの話を先輩と話しますと、戦時中の「闇米」の話をされます。闇米は違法だが、違法行為をしなければ生きていけない状況がまずある、多くの者がやっているという事実もある。それでは現実的に歯科医はどうやって生きていけばいいのだ、ということになる・・・という論法です。戦時中は生きるか死ぬかの問題でしたが、歯科医を辞めればいい、他にも生きていく道はあるから状況は違います。あくまでも言い訳だと思います。

 

 

表現が稚拙でドギツく、分かりにくいとは思いますが、歯科医として35年生きてきた、そしてこんなにも時間をかけて、やっとその仕組みが明確にわかった、それがつたない自分の人生、真実、事実です。我々歯科医、そして厚労省、日歯・・・三者の責任なのです。厚労省に歯科医療費を安く上げるという狙いがあるのは、明白です。

 

 

記事の冒頭で、「医療に携る人間が善行を行なえないようなシステム」が存在していること自体、間違っていると言いましたが、このシステムを変えずに悪事を働く歯科医師だけを叩いても何の解決にもなりません。

 

今のままでは、患者も歯科医師も不幸です。

 

 

それとも歯科医療は、ちゃんとやってもらわなくてもいい、そこそこでいいですか?国家財政難ですから。ただそれなら、低点数はそのままなんだから、保険医取り消しなどの処分は、架空請求、二重請求、振替請求、付け増し請求など故意の重大な不正のみにしてください。物理的にできないことをやらされて、監督、処分だけは異常に過酷、居直るわけではありませんが、そりゃないですよ。

 

(中略)

 

 

医療を含む社会保障に関しては、最終的には国民が被害を受けます。私たちの願いは、真っ当にやって生活できるようにして欲しいことと、診療だけに全神経を使って打ち込めるようにして欲しいこと、この二つに尽きます。

 

 

最後に重要な事を付け加えておきます。

 

「財政難」についてですが、

 

日本は外国にお金をバラまく程の金持ち国家です。

 

ここを勘違いしたままだと、「医療費は削減しなければならない」という前提が邪魔をして、「医療費は上げてはいけない」という考えの元話を展開してしまいます。

 

この前提を捨てて考える必要があります。

 

我が国には金がある。なので、重要な治療には診療報酬を上げられるはずです。

 

 

悪徳歯医者が生まれる原因は歯科の診療報酬が低すぎるのが原因だった。善良な保健診療歯科医を叩き潰すシステムとはへ続く

 

 

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今回は「保険制度のデメリット」と、それによって根管治療にどう影響するのか・・・についてお話します。

 

 

保険制度は良い面もありますが、歯科の場合は、デメリットが強いようです。

 

保険診療と保険外診療の根管治療の違いは設備だけではない

 

 

前回、「保険診療の歯科医院で利益を出すには、一日30人の患者を診なければならない」という話を紹介しました。

 

 

その場合、患者一人あたりにかけられる時間は15分でした。

 

 

 

で、なぜ30人でないとダメなのか・・・ですが、その根拠は以下になります。

 

 

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方/著者・長尾周格』より引用

 

 

振り返って、なぜ15分しか治療時間をかけられないかと言うと、一日あたり30人の患者を治療しなければ、歯科医院が利益を出すことができないということが原因なのです。

 

 

では、なぜ一日あたり30人の患者を治療しなければならないかというと、それは日本の歯科の保険診療報酬が、きわめて低いということに行き着くのです。

 

 

日本の歯科治療費は、二〇〇五~二〇〇六年時点で既にOECD(経済協力開発機構)加盟先進国平均の 1/6 ~ 1/8 、アメリカの専門医の 1/12 ~ 1/20 という、非常に安い金額に抑えられており、現在ではOECD加盟先進国平均の 1/10 、アメリカの専門医の 1/20 ~ 1/30 ほどでしかありません。

 

 

(24p~25p)

 

 

「安く医療が受けられる」という点では、確かに日本の保険制度は優れています。ですが、より質の高い治療を望む場合は、どうなのでしょう・・・。

 

 

こんな事を言うと「保険外診療に行け」と言われそうですが、そこまでしなくとも、せめて眼科とか他の科並に診療報酬を上げてあげれば良いと思うのです。

 

 

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経営悪化の本当の理由

 

 

「ゼイタクの為の質」を保険でどうにかしろとは言いません。

 

 

ですが、「安全の質」にはこだわって欲しいです。

 

 

(根管治療のように)手を抜けば再治療のリスクが高くなる治療の場合、もう少し質の高い医療を受けられるようにしてもらいたいものです。

 

 

長尾周格氏によると、日本の歯科医院の経営悪化は、歯科医院の数が増えたからではないそうです。

 

 

ネットでも「日本の歯医者の数はコンビニより多い」と揶揄されていますので、多くの人が歯科医院の数は多すぎると思っているのではないでしょうか。

 

 

ですが実際は、人口10万人あたりの歯医者数を見ると、日本は先進諸外国と比較すると、少ない部類なのだそうです。

 

 

歯科医院の経営悪化は、歯医者の数が増えたのが問題なのではなく、低すぎる診療報酬に原因があります。

 

 

お会計をする時「これでどうやってやっていくんだろう」と心配になるレベルです。

 

 

「コンビニより多い」と言って問題の本質をズラしておけば、「診療報酬が低い」という問題点を改善しなくて済みます。

 

 

 

冷静に考えたら、歯の治療はとても細かい作業です。

 

 

単純な袋詰めの作業とは違いますから、むしろ他の科よりも、「一人に時間をかけなければならない科」だと思います。

 

 

ハッキリ言って、30人どころか、20人でも多いくらいです。

 

 

よく「患者が減った」と言いますが、昔の人数が異常なのです。

 

 

私は緑内障の為、検査で眼科にも行きますが、手術でもしない限り、医師の繊細な処置なんてありません。検査も看護士さんですし...。

 

 

眼科医にやってもらった処置で私が唯一記憶に残っているのは、「目の裏側に入った小さいホコリ」を取ってもらった事くらいです。

 

 

「医師に手を掛けてもらった感」は眼科等他の科よりも、歯科の方が上です。

 

 

それなのに受付で払うお金が、時に「遠足のおやつ代」並みに安い事に気付いて下さい。

 

 

そもそも保険の診療報酬がOECD加盟先進国の平均歯科治療費のほぼ1/10だという時点で、普通の経営努力だけで成り立たないのは当然です。

 

(28p)

 

 

私はこれまで、患者側の事しか考えていなかったので、「安ければよい」と思っていましたが、保険診療を行なっている歯科医院の立場を考えると気の毒でなりません。

 

 

再治療が必要になるような治療しかできないのなら、抜歯のリスクもあります。インプラントにでもなったら、安いのか高いのかわからなくなります。

 

 

良心的にやっている歯科医院には、患者の為になる質の高い治療をしても赤字になる事なく潤ってほしいものです。

 

 

少々高くても、その方が患者としてもメリットがあるからです。

 

 

健康の為、治療の質を向上させる為に、もうちょっとこの制度はなんとかならないものでしょうか。

 

 

何故歯科だけが異常に安いのか首を傾げたくなります。

 

 

 

収入が低すぎなければ、悪い経営努力に走る人も減るかもしれませんし。

 

 

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安さのツケ

 

 

ところで、医療関係者でない人にとって「他国に比べて診療報酬が安すぎる」といわれても、それがどれくらいなのかいまいちピンときませんよね。

 

 

なので、具体的な数字が紹介されている以下の記事をご覧下さい。

 

 

『歯科医師の暴露日記 歯科医師に嫌われる患者と、そうならないために・・・その1。』より引用

 

 

ご存知の通り、日本は国民皆保険であり、すべての人が治療を安価に受けることができる。素晴らしい制度となっている。

 

 

だが、この保険制度が作られたのは昭和初期・・・らしい。(詳しい時期などは知らない。知識不足で申し訳ない。)

 

 

その後、幾度も改定されてきているが、実際の保険点数は昭和初期のころからほとんど変わっていない。それを証明するような画像を見かけたので載せてみる。

 

 

 

 

この画像の各項目について説明していく。

 

 

「治療費」→その国での治療費を日本円に換算した時の金額だ。

 

「マクドナルド」→世界中にあるのでその国の貨幣価値を調べるときに便利らしい。

 

「何個分」→治療費に対してバーガー何個分かを記したものだ。

 

 

お分かりいただけただろうか。

 

 

日本の治療費は発展途上国以下の状態になっているのだ。

 

 

結局、その金額の中でスタッフの給与・器具の消毒代・消耗品の代金など、込々で考えると、黒字になる部分など非常に微々たるものだ。そうなってくると、患者自体を詰め込んで多く診ていかなければやっていけない。

 

 

患者にとって最高の治療をしよう!と経営無視で最善の治療をしていた先生がわずか1年半で医院が潰れ、それまで通っていた患者が途方に暮れた。という事案も実際に起こっている。

 

 

そして、多くの歯医者さんで予約制が導入されているのも、より効率的に診療を行うためだ。

 

 

こうしてみると、悲惨ですね。真面目な人がわりを食う・・・

 

 

 

『Yahoo!知恵袋 歯科医が、根管治療は保険では赤字だ!と言っていますが、逆に保険で儲かるのは何治療でしょうか?』より引用

 

 

保険制度では、国際的に普通に行われているスタンダードな治療を行うと、材料費にすらならないと言う事です。

 

 

保険で成り立つ、と言う事は、安い材料、短時間で出来る事しかしないと言う事です。黒字倒産などとは別問題。

 

 

制度的に、手抜きをする人間が良い思いをする制度になっているという事実が問題なのです。

 

 

一般の方には、分かりにくいと思いますが、保険で行われている治療は、勉強を続けている歯科医にとっては、手抜きにしか思えない物です。ほとんど、すべき事に報酬がありません。

 

 

ですから、安い前に、タダでしなければならないのですから、学問的に正しい治療を行えば、当然、この部分が赤字になります。(トータルでは、利益無しといったくらいでしょうかね。歯によっても違うので。)

 

 

だから、経営がギリギリの歯科医院や、悪徳?賢明?名歯科医は、何処かで、材料をケチったり、時間を短くして対処することになるのです。

 

 

また、 保険で、儲かる物など、歯科では、存在しないでしょうね。いうなら、手抜き治療でしょう。手抜きした分儲かります。あほらしいけど。(しいて言うなら、外科処置でしょう、材料費がかからないから)

 

 

学問的に正しい治療(国際的にスタンダード)とは、根管治療において、防湿、手術用顕微鏡、専用の洗浄システム、ニッケルチタンの使い捨てファイル、これくらいは最低限です。通常、保険では、これらは全て存在しません、無報酬です。これらを、保険で使用するのは、ただ歯科医の良心です。(赤字になる理由が良心とは、おかしいと思いませんか?仕方ないけれど。)

 

 

この現状が、患者さん達にも良いことばかりでは無いと考えます。

 

 

やや、過激な内容ではありますが、調べているとこれに近い話を、ネットでも本でもよく目にします。

 

 

私を検査をしてくれた大きい病院の口腔外科のO先生は、根管治療について色々と説明してくれましたが、根幹治療を保健治療で手をかけると赤字になると話してくれました

 

 

で、ご自身の根幹治療は、高くても保険外診療専門医でしたそうです。やはり、よくわかっているだけに質の良い治療を選ぶのだと思います。

 

 

 

 

 

 

くどいですが、以下にも手を抜かざるを得ない状況が書かれています。

 

 

『審美歯科・口臭外来・ムシ歯・銀歯・口臭の悩み相談室(新潟・長岡)感染根管治療は、不採算部門の代表格だから・・・』より引用

 

 

感染根管治療は、不採算部門の代表格だから・・・

 

 

根の治療=根管治療は、保険でマジメにやると赤字になる歯科治療の代表です。

 

ボランティアじゃないんだから・・・ (勤務医の頃は何も考えてませんでしたが)
しかも、マジメにやろうが手抜きしようが、保険の診療報酬は同じ!! ときたもんだ。

 

感染根管治療の診療報酬は、全部で約7,000円。(前歯なら約3,000円!!)

 

何時間かけても、何日かけてもほとんど変わりません。

 

薬の交換だけであれば、わずか140~300円ですから・・・(T.T)

 

ずっとドクターが拘束される治療ですから、他の治療と同時は無理です。

 

しかも、1回で終わることはまずありません。3~4回はかかります。

 

・・・ということは、1回につき1,750~2,300円程度ということです。

 

もちろん、この中に治療機材(消耗品)や薬剤費なども含まれています。

 

スタッフの人件費を考えたら・・・ さよ~なら~(T_T)/~~

 

ラバーダムなんて、お金も時間もかかるからやってられない(!?)のでしょう。

 

どれだけ治療時間を短縮して、材料にコストをかけないか・・・ が勝負になります。(なんの勝負なんだか・・・(^^;))

 

マレーシアで60,000円、アメリカでは180,000円する手間かかる治療なんですけどね。

 

感染歯質をできるだけ取って、その上で次亜塩素酸ナトリウムなどでしっかり消毒をする。

 

そして、できるだけ緊密に垂直加圧法などで充填した方が予後は良いハズです。

 

これはシールドレストレーションという考え方に基づいています。

 

 

根管治療している最中だけに、申し訳ない感が半端ないです。

 

 

でも、良心的な歯医者さんは、罪悪感にかられるでしょうね。保険医をやめて保険外(自由)診療専門医になる人がいるのもその表れだと思います。

 

 

また、長尾氏の著書によると、優れた技術を一生懸命勉強しても、保険診療では生かす場がないので虚しさだけが募るとも書かれています。

 

 

これでも「安ければ良いんだ」と考える人もいると思います。ですが、リスクがあるんだということ常にを頭に入れておいて欲しいと思います。

 

 

次は、保険診療の歯科医院での保険外診療についてお話します。

 

 

保険診療の歯科医院で行われる保険外診療について知っておきたいことへ続く

 

 

 

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