私は、人から健康相談をされた時は、その原因を予測して、根本的に改善する方法を提案するようにしています。
その相手の状況(化学的な問題なのか、物理的な問題なのか、電気的な問題なのか、精神的な問題なのか)によって、解決策は変わってきますが、どんな状況であれ、食生活の問題については必ず指摘するようにしています。
怪我であろうが、疾患であろうが、元の状態に戻す為には回復力が必要だからです。
体を作っているのは栄養です。
従って、「不要な栄養」を減らし、「必要な栄養」を摂れば回復しやすいですが、「不要な栄養」が増えたり、「必要な栄養」が不足すれば回復は遅くなります。
何でも栄養が解決・・・というのではなく、栄養状態を整えることが基本なのです。
前回、祖母から「脊椎管狭窄症 せきちゅうかん・きょうさくしょう」がしんどいからなんとかならないか・・・という相談を受けた話をしましたが、
人の健康管理と相談①脊椎管狭窄症の人が食生活を見直した方がいい理由
祖母の場合は「脊椎管狭窄症」なので、栄養の(化学的な)問題を解決させただけでは、解決にはならないでしょう。骨や筋肉、姿勢の(物理的な)問題もあると思うからです。
ですが、この疾患も、修復する為には「質的な栄養失調」を改善させて、身体の回復力を上げる必要があります。
骨格を自分で調整するのは難しいので、本人が出来るのは、食事の改善くらいです。
ちなみに、以下が「質的な栄養失調」の条件です。
糖質過多 + タンパク質不足 + 脂肪酸不足 + ビタミン不足 + ミネラル不足
身体を回復させようと思ったら、この「栄養失調の条件」を潰していかなければなりません。
私が見たところ、祖母の問題は、「糖質過多」と「脂肪酸不足」です。
この2つが際立っています。
一応、2年程前からハッキリ指摘しているのですが、それだけでは解決しませんでした。
「分かっているけど、行動には移せない」という問題があったのです。
何度も同じ事の繰り返しなので、アドバイスをする方も大変です。
なので、前回に引き続き、人から健康について相談を受けた場合、どんな感じになるのかお話します。
本記事では、「悪いと分かっているのに気を付けない理由」と、最後に「後縦靭帯骨化症」についてお話します。
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食生活の改善を勧める理由
私は症状が悪化する前から、「糖質を減らして、タンパク質や脂質を多めに摂るように」・・・と、何度もアドバイスをしてきました。
それによって、プロテインを寝る前に飲むようになったので、タンパク質の量は多少マシになったと思います。
しかし、糖質を止めず、脂質もほとんど摂らない為、大した改善はみられませんでした。
お菓子やリンゴは普通に食べます。
それらをよく観察していると、気を付ける気が本人から感じられません。
でも、しんどいからなんとかならないか・・・と相談してくるのです。
知識があっても実行に移さなければ結果は変わりません。
本人の努力が必要なのですが、「元気にはなりたいけど、今の習慣は変えたくない」という甘えがあります。
だから、私に「栄養状態の悪さ」を指摘されると、甘えられなくなるので、煙たいと思います。
甘えたい、耳障りのいい事を言ってほしい・・・という事が分かっているので、ここで、
「あなたの食生活では不健康になる」
・・・と注意するのは酷な事です。
言われた方も嫌かもしれませんが、
正直言うと、言う方はもっとしんどいです。
それでも、長い目で本当に相手の事を考えたら、嫌われてもいいから言うしかありません。
質問されなければ言いませんが、もし、健康について相談されたり、また、私の前で「しんどい」等と言おうものなら、
煙たがられても、私は真実を言います。
何故なら、「本来それを言うべきである職業の人」が言ってくれないからです。
祖母の場合、不調を治すには、糖質を減らし、脂質を摂る事が必要です。
特に糖質の害は大きいです。「食」以外の問題もありますが、彼女の生活習慣を見ていると、ハッキリ言って、これ以上の害は見つかりません。
他人ならここまで分かりませんが、私と体質が似ているので断言できます。
そして、私が「食生活を改善させた方が良い」と考える理由は他にもあります。
年齢が年齢なので、運動で治るとも思えませんし、治療院に通ったり、健康食品をたくさん飲むのも金銭的に負担がかかります。
祖母に限らず、多くの人は「食事制限(特に、糖質を制限し、タンパク質や脂質の摂取を多くする事)」を、とても難しい事のように言いますが、他の解決策に比べて、これが一番、物理的にも、金銭的にも負担がかからないのです。
例えば、以下のようなアドバイスはどうでしょう。
- この症状には、〇〇県にある〇〇という治療院で診てもらうと良い
- この症状には、(80代にはキツイような)〇〇という運動が良い
- この症状には、〇万円の健康食品が良い
↑こういうのは、ハッキリ言って実行が難しいです。資金力、年齢、体力、時間・・・と、相手を選びます。
これらに比べると、食事を改善させる事は優しいと思いませんか。
そう思って、負担がかからない方法をアドバイスしているのですが、それでも、「食事の変更をしなければならない」というのは煙たいようです。
だから、注意した時は、渋々納得して少し気をつけますが、またすぐ元に戻ります。
特に糖質は好きだから止めたくないのです。本人も「もう歳だから好きなものを食べたい」と言います。
かといって、体調が悪くなって耐えられなくなると、また私に相談してくるのです。
同じ事の繰り返しで、いつも決まった流れになります。
言い訳の仕方から、「この痛みはなんとかならないか、でも糖質は制限したくない」という思いがひしひしと伝わってきますが、
そんな方法知りません。
私は過去に、糖質を摂りながらあらゆる健康法をクソ真面目に試したけど、糖質に足を引っ張られて、成果がでなかった経験をしています。
私の歳でそうなら、私と体質がそっくりの80代の祖母にとっていいはずありません。
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食事制限をしない為の言い訳
当たり前ですが、糖質が原因で起きている不調を治すのに、「食品添加物」や「遺伝子組み換え食品」を排除したり、食材を「オーガニック」に変えてもあまり意味はありません。
「問題」と「解決方法」がズレているから当然です。
・・・これは長年私が試した結論です。
糖質が原因の不調は、糖質を制限すれば改善する
・・・シンプルな理屈なので、祖母も一応、理解はしているようです。
ですが、どうしてもこの事実を受け入れたくないようで、「それを打ち消してくれそうな理論」を見つけてきます。
例えば、「ビタミンやミネラルは必要だから、果物や野菜は食べなければいけない」・・・と言って、甘い果物を食べようとします。
しかし、野菜や果物といった植物性の食品の多くには、微量のビタミンやミネラルと、大量の糖質が含まれています。
1つの食品の中に複数の栄養素が混在しているので、これらから、ビタミンやミネラルを摂ろうと思ったら、糖質も摂る事になります。
ご存じない方の為に言っておくと、糖質は余ると、体のタンパク質と結びついて化学反応を起こし、その組織を変性させてしまいます。
これを「糖化反応」と言うのですが、果物に多く含まれている「果糖」は「ブドウ糖」の10倍糖化すると言われています。
体はタンパク質でできていますから、内臓、肌、髪、血管、当然、骨も変性の対象です。
「変性した状態」といっても、ピンとこない人もいると思いますので、どんな状態か具体例を挙げておきます。
- 胃が糖化 → 胃もたれ、胃下垂(重度の糖化)
肉を食べると胃が気持ち悪くなるが、野菜や穀物や甘い物はいくらでも食べられる理由とは
- 関節が糖化 → 関節から音が鳴る
関節の痛みや理由もなくパキッっと音が鳴る原因は食生活に問題あり。根本的な原因を取り除いてクラッキングを改善させる方法
- 血管が糖化 → 動脈硬化
動脈硬化は悪玉コレステロールではなく、動脈壁の劣化が原因だった
直接触ったり目で確認することができる「糖化」に、「セルライト」があります。「セルライト」は普通の肥満ではありません。細胞レベルで劣化しているので、表面が硬く、一度ついたら落ちにくいです。
このように、症状は人によって様々ですが、どこが糖化しても不健康です。
祖母の「脊柱管狭窄症」は組織の変性や炎症が原因と言われているので、これ以上劣化させたくなければ、糖質を控える必要があります。
しかし、「植物性の食品」に含まれる様々な成分を、「あれは〇〇が含まれているから、食べた方がいいんじゃないか」、「〇〇を食べると、〇〇という症状に効くらしい」と、私にアピールしてきます。
私に「果物(糖質)は摂っても大丈夫」と言わせたいのかもしれません。
また、「あれが原因じゃないのか」、「もしかしたら、この疾患なんじゃないか」・・・と、なんとか、糖質以外の原因(例えば添加物でも何でもいいですが)を作り出そうとします。
それを悪者にして欲しい。糖質だけは悪者にして欲しくない。
・・・おそらくそういう心理でしょう。
しかし、私には通用しません。
以下の記事にも書いていますが、糖質の害をナメ過ぎです。
糖質の毒性は遅効性。体に合わない物を食べると、表面的には問題がなくても水面下では体が劣化する
・・・と言っても、私も元々は、穀物や野菜やお菓子・・・と、糖質が好きでしたから、そういう気持ちが全く理解できないわけではありません。
「糖質が体にダメージを与えなければいいのに...」、そう思った事は何度もあります。
ですが、「耳障りの良い嘘」を言っても幸福にはなりません。
脳は喜んでも、身体は確実に悲鳴を上げます。真実を知っている者の責任として、絶対に嘘は言えません。
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専門家の意見
それでも、あの手この手をつかって、「糖質を肯定している、専門家の意見」を持ち出してきます。
ちなみに、以前は「糖質制限をストレートに否定している人」の説を持って来ては、「糖質は摂った方が良いんじゃないの?」と聞いてきました。
しかし、これまで散々、間違いを正してきましたから、今では、このネタは持ってきません。
最近持ち出してくるネタは、「別の目的を達成させる為に、結果的に糖質を摂ることに繋がるような説」です。
ハッキリ「糖質を摂りましょう」と言わないところがミソです。
例えば「抗酸化の為に果物を食べましょう」・・・等です。
祖母はこのような事を唱える人がお気に入りです。リンゴが食べたいからです。
確かに、「酸化を避ける事」は重要です。そこだけなら間違っていないのです。でも落とし穴があります。
もし、これが「酸化を防ぐ為に水素水を飲みましょう」だったら、私も良い考えだと思います。
水素水なら糖害の心配をする事なく、純粋な抗酸化作用が期待できるからです。
でも、「酸化を防ぐ為に果物を食べましょう」というのはデメリットが大きいのです。先ほど言ったように、果物には果糖が含まれているからです。
このような説は、「酸化を避ける事」を指導しているので、一見、健康に導いているように見えます。
でも、一方で「その果物に含まれる果糖によって、身体が蝕まれる事」に一切触れていないのです。
「酸化」という敵を叩いているので、いい情報を提供しているように見えますが、違います。
糖化の罪を軽くしているのです。
酸化が身体に悪いのは事実ですから、100%嘘を言っているわけではありません。だから、この説を聞いた人は「この人の言っている事は正しい」とコロッと騙されてしまいます。
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同じカラクリ
「酸化を防ぐ為に果物を食べましょう」
・・・この「酸化を防ぐの為に...」の部分が、「ビタミンやミネラルを摂る為に...」に変わっても、その目的の為に糖質を摂れば、やはり同じことが起きます。
私は昔、ビタミンやミネラルを摂る為に野菜をせっせと食べていました。
その結果、若いうちから胃下垂、関節から音が鳴る・・・といった糖化の症状が出ていました。
そして、ある時からリンゴを半年間食べ続けた結果、一気にシワが増えたのです。
果糖はとどめの一撃でした。
しかし、糖害に対して無知だったので「ビタミンやミネラルをしっかり摂っているはずなのに、何故?」と、思いました。
そのことから、果物にはビタミンやミネラルのメリット以上の害があると言えます。
糖質を摂ると、体はそれを処理する為にビタミンやミネラルを消費します。
大量の糖質を摂りながらビタミンやミネラルを摂るのは、「穴の開いたバケツに水を入れる」ようなものです。
ミネラルとビタミンを、サプリ等で「健康を保てる程の量」を補ってやれば、糖質の害を打ち消してくれるかもしれません
体が弱かった私は、サプリより糖の害の方が上でした。
でもサプリがなかったら、もっと弱っていたと思います。サプリ・健康食品で難病が治る話は私もよく知っていますから、その力は否定しません。
ですが、これらは拘り始めるとキリがなく、お金がかかります。
しかし、食品に含まれている量では、とてもじゃないけどそこまでの力は期待できません。むしろ、せっかく食べたビタミン・ミネラルは「糖質の代謝」に使われてしまいます。
糖質は栄養ドロボーなのです。
ついでに言えば、サプリメント・健康食品代ドロボーです。
野菜や果物を食べるのであれば、このような事実を知った上で、「味を楽しむ為」に留めた方が健康的です。
専門家にそそのかされて、「健康の為」という概念を持ってたくさん食べると糖害による慢性疾患に繋がります。
「やっぱり果物はいいんだよね?」
という質問に対して、
「果物を食べてもいいよ、健康的だよ」
・・・等と、私が言うと思ったら大間違いです。
既に、糖化の症状があちこち出ている人に対してそんな事言えるわけありません。
しかし、世の中は違います。「ヘルシー」だと称して、野菜や果物を勧める風潮は根強いです。
これらの情報は、メリットだけで、デメリットを伝えていないので、「偏っている」と言わざるを得ません。
そして、これらの偏った情報は、「糖質を食べる言い訳」を助長させるのに一役買っています。
「キウイの〇〇っていう成分が良いと言っていたよ」
「抗酸化食品(ほとんどが糖質)を積極的に食べなさいって言っていたよ」
・・・と、長年、リンゴ等の糖質を摂取し続けて、糖化による不具合があちこちに出ているにも関わらず、本当の原因をかばうようになります。
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有害な健康情報の特徴
本来、一般的な健康情報や専門家は、偏りのない情報を与え、正しい方向に導く存在でなければならないのに、健康を求めて従った人達が、求めていた事と違う結果になるような情報を垂れ流しています。
その結果、その情報を受け取った人達は混乱します。例えば、
「糖質は食べない方がいいけど、果物は健康的。抗酸化作用があるから。」
・・・等といった、健康になりたいのか、不健康になりたいのか分からない、チグハグな事を言う人が後を絶ちません。
お陰様で、この誤解を解くのは大変です。
それは私だけじゃないと思います。
このような誤解を解くのに苦労されている方がいると思いますので、先程の「抗酸化の為に果物を食べましょう」の話を例に、インチキな健康情報の特徴について説明しておきます。
- 酸化の危険性を訴えて抗酸化を勧めているので、一見、健康を考えてくれている良い話に聞こえる
- 何故か糖質の害には触れない
冷静に考えると、これはおかしいです。
「糖化」に触れないのは、偶然見落としたからでしょうか?
それとも、「酸化」に比べて、「糖化」とは取るに足らない「小さな害」なのでしょうか?
そんな事はありません。ちょっと調べれば分かることです。
ハッキリ言って、「酸化の危険性を把握しているような健康の専門家」が、「糖化」の危険性に気づいていないはずがありません。
その専門家が、ブドウ糖の10倍以上糖化すると言われる果糖を含む果物を、「健康の為に積極的に食べましょう」と言っているのです。
先ほども言いましたが、「糖化」とは、余った糖が身体のタンパク質と化学反応し、変性してしまう事を言います。
だからこそ、健康を考えるなら、糖化は避けなければならないのです。「酸化」ばかりを叩いている場合ではありません。
従って、野菜や果物を「健康という視点」で紹介する場合、「抗酸化やビタミン・ミネラルのメリット」を語るなら、「糖化のデメリット」を決して伏せてはいけないのです。
しかし、糖化を取り上げない情報は多いです。
そのような伝え方をする人の神経を疑います。健康の情報を提供しているように見せかけて、不健康になるように誘導しているのです。
一番恐ろしいのは、専門家に勧められると、本当に「果物は安心なんだ」と信じ込んでしまう事です。「危険だ」という自覚がないので、良いと思ってどんどん食べます。
りんご、キウイ、バナナ・・・色々混ぜたスムージー。
「悪質な説」と言わざるを得ませんが、普通の人は「専門家がそこまで胸を張って言うのであれば、間違いないだろう」と思うわけです。
しかも、多くの人は「美味しい糖質を食べる事を肯定して欲しい」、「糖化の話が嘘であったらどれだけいいか」と内心では思っているわけですから、その専門家の説の方が本当であって欲しいのです。
悪はそんな人達の心理を心得ています。
最近は一時期に比べると、「糖質を食べなければならない」とか、「動物性食品は悪だ」といった、あからさまな表現は減ってきています。
今時そんな事を言えば、知っている人からすればバカ丸出しですから、これでは誰もミスリードできません。
従って、別の方法で、糖質離れを止めようとします。
「糖質を食べるべき理由」を発信して、「糖質の害」を弱小に偽るか、さりげなく触れない、無視するという特徴があります。
また、「大して重要じゃない(どうでもいい)成分」が、さも健康に役立つかのようにアピールし、そこに注目させる事で、糖質過多、脂肪酸不足、タンパク質不足・・・といった重要なところに注目が集まらないようにもします。
で、その「どうでもいい成分」を摂る事が重要だと信じ込んだ人は、「それと一緒に含まれている糖質」をついでにたっぷり摂ってしまう・・・というオチになります。
健康に気をつけているつもりで、体にダメージを与えているのです。
これが、健康志向の人に限って、何故か不健康になる理由です。
その為、世間では、「健康に気を付けない方が元気になる」とか、「健康に気をつける事に意味はない」、「有害物質を避ける必要はない」・・・と、健康に気をつける事を悪く言う人がいます。
しかし、悪いのは「健康に気をつける事」ではなく、「間違った情報を掴む事」なのです。
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糖質を食べると確実に弱る
そんな専門家のせいで、私が言っても言っても、果物を食べる事を止めないわけです。
祖母は80代ですが、先日、血管年齢が10歳以上上だと言われてガックリきていました。
私からすれば、
「そりゃそうでしょ」です。
「リンゴは良い、リンゴは良い」と言っても、結果を見れば火を見るよりも明らかです。
食材に含まれている僅かなビタミン・ミネラルが糖化の害から守ってくれますか?って事です。
まあ、リンゴに含まれている量じゃ無理です。
当然、血管だけでなく、他のところもまんべんなく弱るはずです。
組織の変性や炎症が原因である「脊柱管狭窄症」が悪化してもおかしくはありません。
後縦靭帯骨化症の原因
祖母は「脊柱管狭窄症」と診断されたのですが、症状が一向に良くなりません。
なので、それを見た周囲の人から「あれが良いんじゃないか」とか、「これが原因じゃないのか」と色々なアドバイスをされます。
で、人から「後縦靭帯骨化症 こうじゅうじんたい・こつかしょう」という疾患の特集がされている健康系の月刊誌を渡されて、「ひょっとしてこれじゃないのか?」と言われたみたいです。
祖母から、当てはまるから見て欲しいと言われたので、それを読みました。
靭帯が骨化・・・と、細胞の変性である「糖化」を彷彿とさせるような名前です。
そう思いながら中身を読んでみると、名前の通り「糖化の特徴」が出ている疾患だという事にすぐに気が付きました。
しかし、「後縦靭帯骨化症」について、アレコレと述べられているものの、ご多分に漏れず病気の核心(糖化)には全く触れない内容でした。
これを読んだ時、核心に触れない様子があまりにも露骨だったので、「あぁ、またか」と思いました。
この世の多くの健康情報はこんなのばかりなのでうんざりします。
しかし、このような情報を信じる人が身近にいるので放っておけません。
というわけなので、注意して欲しいところをまとめます。
「後縦靭帯骨化症」の特集を要約すると、以下の事が書かれていました。
- 後縦靭帯骨化症とは、脊椎の中を縦に走る後縦靭帯が骨化する病気である。
- 骨化が原因で、脊髄が入っている脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される。
- 手足のしびれ・痛み・運動障害等を引き起こす。
- 何故か日本人に多く発祥する(潜在的な患者を含めると100万人以上)。
- 免疫の異常の可能性もあり。
- 線維組織である靭帯が骨化してしまうのか原因がわかっていない。
- 根本的な治療は見つかっていない。
糖化の知識がある人が、ここに書かれている特徴を読めば、「糖が関係しているのではないか」とピンとくると思いますが、この特集の隅から隅まで読んでも、「糖化」の「と」の字も出てきません。
酷いものです。
そして、注目するべきところは、以下の2つです。
- 日本人に多く発祥する
- 原因が分かっていない
この特集は、途中までは勢いが良かったのに、最後の最後で急に歯切れが悪くなっていました。
私は、他の事は散々詳しく述べられた後で、「原因がわかっていない」と締めくくられている病気は、この病気に限らず、信用しない事にしています。
本当の原因がわかっているにも関わらず、隠している可能性もあるからです。
そして、糖質が原因の疾患は、このようにはぐらかされる事が多いです。
「日本人に多く発祥する」という理由も深く考えなければいけません。
糖質の多い和食を食べる日本人の栄養状態と無関係ではないでしょう。
和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ
私が「糖質、糖質」と言うと、「なんでも糖質のせいにするな!」と言われそうですが、気付いていないだけで糖害の影響は大きいのです。
世の中に健康を害する有害物質は多いですが、その中でも、摂取量が最も多いのが糖質です。
で、ネットで検索してみると、以下のような情報が見つかりました。
『自然食品ヘルスケア事業部 老化促進物質であるAGEs。』より引用
AGEsが蓄積し、体内にはびこると、動脈硬化が進んだり、骨がもろくなったり、肌が荒れたり、白内障、非アルコール性脂肪肝、さらにはアルツハイマーのリスクになったりします。
他にも、AGEsは、糖尿病性合併症、後縦靭帯骨化症、筋委縮、関節リウマチ、加齢黄斑変性、インスリン抵抗性、歯周病、神経変性疾患、皮膚疾患、皮膚老化などのさまざまな疾患の発症の原因になります。
思った通り、AGEsが「後縦靭帯骨化症」の発症の原因になると書かれています。
なのに、特集で「原因は分かっていない」と言い張るのです。
このように、世の中には、原因が分かっていない事になっているけど、よく見たら「糖質が原因と見られる疾患」が多くあります。
でも、専門家がそこを無視するから、多くの人は、いつまで経っても「糖質の害」を認めようとしないのです。
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アリヤさん
こんばんは。
この記事についての
祖母様、アリヤさんのやりとり
自分の食生活は変えないで、体を治したい・・・
これ、私が入院していた時、年輩の方は大抵そうだったと思います。
ただ入院していたので、食事は強制的なんですが・・・
その強制的な食事の方のではなく、その食事を食べれるようになるのは
入院してから1週間後で、入院直後は、一日5回のプロテイン類の摂取のみだったんです。
この時点でリタイアする患者さんが年輩の方は受け入れるのが難しいようです。
入院自体も家族が勧めたとか、自ら入院するようでもないケースも多かったかもしれません。
人によっては人間扱いされない、との事でいなくなったりもあったそうです。
医院のスタッフも苦労されてます。
QOLと言うそうですが、生き方の質を落とさずに一生を終えたい
病院で寝たきりで生きたいとは思わない。
自分の価値観とギャップに選択を迫られる時ではあるのでしょう。
自分に向き合わないといけない瞬間なのかもしれません。
私自身が退院後、自分の知り合いの周りでは、断糖食をそのまま実践させてもらってます。
とはいえあまりに常識と違うと感じるためか、びっくりされるのですが、私の回復ぶりで食事について
間違っているとは言えない、でも自分は出来ないと言われる事が多いです。
ただ自分が糖尿病になったらやっていける方法があるって事で安心して甘いものを食べている人
もいます。
それに対して何も言えない自分がいます。
QOLの一致は、家族間、夫婦間でも違っている、でも現代の蔓延している病が一点に集約している
ように思えるのにもどかしさを感じます。
>この時点でリタイアする患者さんが年輩の方は受け入れるのが難しいようです。
戦時中に、水っぽいお粥を食べたり、芋のツルやイナゴを食べていたわけですから、できないわけではないんですよ。
私はこっちの食生活の方がキツイと思います。
>それに対して何も言えない自分がいます。
下手に言うと人間関係が壊れますから仕方がないです。
私は嫌われてもいいから、相手の為になる事を言いますが...。
それでも、どう伝えたら良いか慎重になります。
多くの人が信じている健康情報が嘘ばかりなので、それと反対の事を言う難しさもあります。
みんなと逆の事をするのは不安なわけです。
みんな堕落しているんだから流される。
これがもし、正しい健康情報が認識されていて、周囲が気をつけていたら違ってくると思います。
みんなが気をつけているのに、自分だけ体に悪い事をしたら不安になります。
周囲の環境は大きいです。