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人の健康管理と相談①脊椎管狭窄症の人が食生活を見直した方がいい理由

時々、身近な人から健康相談をされます。

 

 

そんな時は、今に至るまでに集めた知識を総動員して、出来る限りのアドバイスをします。

 

 

それが好きなので、苦にはなりませんが、時々疲れる事があります。それは、

 

 

同じ事を何度言っても、理解せず、注意したのにも関わらず、同じ過ちを繰り返し、また同じ相談をしてくる

 

 

・・・というパターンです。これがキツイ...。

 

 

このような事が何回あったかわかりません。「またか・・・」という感じですが、今度こそは分からせたいと思って説明します。

 

 

今回もまたです。

 

 

祖母に相談されました。

 

 

せっかくですので、このやりとりが具体的にどんな感じになるのかをお話しようと思います。

 

 

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脊柱管狭窄症による傷み

 

 

相談は始めてではありません。

 

 

一番最初に相談されたのは、今から約2年前です。

 

 

祖母は「脊椎管狭窄症 せきちゅうかん・きょうさくしょうと診断されました。

 

 

「腰から足にかけて痛い」と言っていたのですが、今も症状は良くなっていません。むしろ、酷くなって、時々、痛くて寝られない時もあります。

 

 

「脊椎管狭窄症」とは、腰の脊柱管が何らかの原因で狭くなって、神経が圧迫されることによって痛みや痺れが出る疾患です。

 

 

 

『介護ポストセブン 「脊柱管狭窄症」の痛みを緩和!高齢者も注目の治療って?』より引用

 

 

脊柱管狭窄症の症状は坐骨神経痛と間欠性跛行が特徴

 

 

脊柱管狭窄症の原因の多くは、加齢による骨の変形や、骨周囲の組織の変形や炎症にあります。

 

特徴的な症状には、「坐骨神経痛」と「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」が挙げられます。

 

まず、坐骨神経痛ですが、脊髄の通り道である脊柱管が狭くなることによって神経が圧迫され、下半身のしびれや痛みが生まれるのです。

 

 

 

 

ある日突然痛みが出たので、「今までこんな事はなかったのに...」とか、「歩けなくなるかもしれないからどうすればいい?」と相談されました。

 

 

それは、私が糖質制限を始めて間がない頃でした。

 

 

スーパー糖質制限によって劇的な体質の変化を感じていた真っ最中だったので、祖母も「糖害を減らせば少しはマシになるかもしれない」と思いました。

 

 

そこで私は、身体を傷つける糖質を止めて、脂質やタンパク質をしっかり摂って体を回復させるようにアドバイスをしました。

 

 

どんな疾患であろうと、身体の修復の為には、栄養は必要だと思ったからです。

 

 

 

祖母に糖質制限を教えたのはその時です。元々虚弱体質なので、ちょうどいいと思いました。

 

 

 

ここで、「脊柱管」の問題だから食事は関係ないだろ・・・と思う方の為に、何故「糖質制限」が必要なのかを説明します。

 

 

 

上の引用元に、

 

 

 

>原因の多くは、加齢による骨の変形や、骨周囲の組織の変形や炎症

 

 

 

 

・・・とありますが、

 

 

「組織の変形や炎症」の原因として最も考えられるのは「糖質」です。

 

 

 

 

組織の変形や炎症の原因

 

 

まず、「組織の変形」について説明します。

 

 

 

人体を構成している成分のうち、「水」約59%の次に多いのが「タンパク質」です。体の約18%を占めます。

 

 

「タンパク質」は体の材料です。

 

 

糖質は余ると、体内の「タンパク質」と結びついて「糖化反応」します。

 

 

そうすると、「タンパク質」が変性します。

 

 

「糖化反応」が起こると細胞が劣化するので、その部分は弱ります。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

そして、その人の「先天的に弱い部分」から症状が表れていきます。

 

 

関節かもしれないし、骨かもしれないし、肌かもしれないし、内臓かもしれない。

 

 

「遺伝的に弱い部分」は人それぞれなので、同じように糖質を摂っていても、現れる症状は人によって様々です。

 

 

症状も一つだけとは限りません。糖化している人は一箇所だけではなく、いくつも症状が表れます。

 

 

私も糖化が酷かったのですが、胃下垂、関節から音がなる、髪質が悪くなる、セルライトができる...等、複数表れました。

 

 

これらは、一見「老化」に見えますが「糖化」です。

 

 

祖母も症状の一つとして「脊柱管狭窄症」があるだけで、その他にも糖化による症状が見られます。

 

 

 

 

ちなみに、糖質が「炎症」を起こす理由は、以下の記事に書いています。

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

気付いていない人は多いですが、糖質は体にダメージを与えます。

 

 

 

 

しかし、祖母は糖質を食べすぎです。

 

 

体に表れている様々な不具合に、食生活が影響していることは間違いありません。

 

 

従って、「脊柱管狭窄症」の対処療法だけでなく、食事を見直す必要があるのです。

 

 

 

そしてこれは、「脊柱管狭窄症」に限った話ではなく、他の疾患にも言えることです。

 

 

よく、年齢のせいにしたり、「食事は関係ない」と言う人がいますが、体を細胞レベルで強くするのも弱くするのも、日々の栄養です。体という素材が弱っていては、どんな健康法も治療法も効果は薄れるでしょう。

 

 

 

では、「どんな風に栄養に気を配ればいいのか」についてお話します。

 

 

 

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質的な栄養失調

 

 

健康を保つ為には、栄養のが重要です。

 

 

カロリーが足りていても、栄養の質が悪い状態の事を「質的な栄養失調」と言います。

 

 

そして、以下が「質的な栄養失調」の条件です。

 

 

 

糖質過多 + タンパク質不足 + 脂肪酸不足 + ビタミン不足 + ミネラル不足

 

 

 

この状態では、健康を維持することは難しいです。

 

 

これを解決するには、「質的な栄養失調」の条件を潰していけばいいのです。

 

 

 

そして、ここがポイントなのですが、現代人(特にバランスの良い食生活を送っている人)のほとんどは、質的な栄養失調に陥っています。

 

 

 

例外もありますが、日本人の食生活では、糖質過多、タンパク質不足、脂肪酸不足になりやすいからです。

 

 

そして、それによって起こる状態が以下です。

 

 

 

  • 糖質過多・・・糖化、炎症

 

  • タンパク質不足・・・体を作る材料がないので、体の組織が弱る

 

  • 脂肪酸不足・・・エネルギー不足

 

 

 

「脊柱管狭窄症」は、糖質過多とタンパク質不足の影響が大きいです。

 

 

私が祖母に、糖質を減らしてタンパク質や脂質を多く摂る「糖質制限」を薦めたのはこのような理由からです。

 

 

 

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体質と食生活

 

 

糖質制限をする前の私は、体がとても弱かったのですが、そのほとんどは糖化が原因でした。糖質を断ったことで、それまで何をやっても改善しなかった疾患や不快な症状の多くは、あっけなく消え去っていきました。

 

 

なので、私と体質が似ている祖母も同じである可能性が大きいです。

 

 

ですが、虚弱レベルは私より酷いです。

 

 

祖母はこれといった大病はしていないのですが、体のあちこちが満遍なく弱く、食も細いです。60歳過ぎてから健康食品をあれこれと飲むようになり、多少元気に動けるようになったそうです。

 

 

その上「アスペルガー症候群」と「多動性障害」の特徴があります。

 

 

 

しかし、祖母の姉妹は80過ぎですが、みな長生きです。だから、私の判断では、本来は「長生きの家系」なのだと思います。

 

 

従って、祖母が虚弱体質なのは、「栄養状態の悪さ」が原因である可能性が高いのです。

 

 

食生活は、昔の私のように、動物性の食品を避けて、植物性の食品が中心で、甘いもの好きです。特にリンゴが大好きです。これでは、糖質過多で、脂肪酸とタンパク質が足りません。

 

 

そして、彼女の現在の食の嗜好から、過去の食生活を想像すると、人生を通して「質的な栄養失調」だった事は間違いないと思います。

 

 

ひ弱でも長く生きているという事は、「質的な栄養失調」を改善すれば、かなり健康になるのではないかと思っています。

 

 

 

ただし、発達障害である「アスペルガー症候群」と「多動性障害」に関しては、祖母の栄養状態が悪い・・・というより、曾祖母が祖母を妊娠中に、鉄タンパク不足だった可能性があります。

 

 

鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

 

発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とは

 

 

 

 

 

栄養状態

 

 

一番最初に相談を受けた時、2年前の祖母の栄養状態はこんな感じでした。

 

 

 

  • ミネラル + ビタミン はそこそこ足りている

 

  • タンパク質不足

 

  • 脂肪酸不足

 

  • 糖質過多

 

 

 

祖母の場合は、60代から健康食品を飲んでいます。それによって、ビタミンやミネラルは普通の人よりは足りていると思います(60代で少し元気になったようですから)。

 

 

サプリメントや健康食品に対する考え方と、飲む理由について

 

 

 

飲んでいて、それでも体調が悪いという事は、それ以外のところに問題があるという事です。

 

 

この状況を俯瞰で見た場合、ビタミンやミネラルをもっと増やすよりも、まず先にやる事があります。

 

 

それが、タンパク質不足、脂肪酸不足、糖質過多をなんとかする・・・解決させなければならないのはこの部分です。

 

 

これは祖母だけではなく、過去の私にも当てはまります。

 

 

過去の私も、健康食品は飲んでいましたし、ビタミン・ミネラルの摂取を意識した料理を作っていました。

 

 

しかし、そこを気をつけても、気をつけても一向に元気になりませんでした。それ以上ビタミン・ミネラルを強化しても、お金がかかるだけでした。

 

 

でも、効果がなかったのは、当然です。

 

 

問題は「糖質過多」と「脂肪酸不足・タンパク質不足」なのに、それを解消する努力を怠っていたのですから。

 

 

ビタミン、ミネラル不足が原因の場合は、ここを正さないといけません。

 

 

栄養を補うのは大事ですが、「何が多すぎて、何が足りていないのか」を考えないでやると効果がありません。

 

 

どんなに成績が優秀でも、素行が悪かったら、進路に影響しますよね。そこで素行の悪さを正さず、さらに学業だけ磨いても、問題である素行の悪さはそのままですから、結果は変わりません。

 

 

自分が正すべきところは何かを良く考えて努力したほうが、圧倒的に効率が良いです。

 

 

というわけで、祖母には糖質を少なくして、動物性の食品を多く摂るように言いました。

 

 

そして、寝る前にプロテインを30g飲むようになりました。

 

 

 

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糖質過多と脂肪酸不足

 

 

私がアドバイスをして2年近く経ちましたが、症状が酷くなりました。

 

何度も言ったのですが、タンパク質の量以外は以前とほとんど変わっていません。

 

以下は、祖母の今年の初めの栄養状態です。

 

 

 

  • 2年前からプロテインを飲んでいるので、タンパク質は以前よりは足りている

 

  • バターや肉の脂身などは、ムカムカして食べられない

 

  • 仏壇のお供えと称してリンゴを食べ、頂き物をもらえば食べる...で糖質過多

 

 

 

「タンパク質不足」は多少解消されたようですが、「脂肪酸不足」と、「糖質過多」は治っていません。

 

 

一応、気にはしているみたいで、昔よりはお肉を買うようになりました。しかし、脂はあまり摂っていません。

 

 

ムカついて食べられないというのもありますが、医者に「コレステロールは良くない」と言われて脂を摂る事を恐れるのです。

 

 

「コレステロールが上がるから、脂を控えてバランスの良い食事をしろ」という理論は、糖質過多(バランスの良い食事)に傾きます。

科学や論文のインチキはコレステロールが教えてくれる

 

 

 

一番の問題は、糖質をなかなか減らさないことです。

 

 

そして、糖質を減らさなければ「胃の糖化」が治らないので、肉や脂が気持ち悪くて食べられません。悪循環です。

 

肉を食べると胃が気持ち悪くなるが、野菜や穀物や甘い物はいくらでも食べられる理由とは

 

 

 

糖質は体の回復力の足を引っ張り、体を傷つけます。不調の原因が「糖質過多」なのですから、減らさなければ悪化して当然です。

 

 

注意をすると、たまに減らしますが、すぐに元に戻ります。これの繰り返しです。

 

 

 

 

注意する

そのときは納得

気をつける

また元に戻る

調子が悪くなる

また聞く

 

 

 

相変わらず痛いようで、彼女の方から「このライフスタイルは健康に良いかどうか」を聞いてきます。

 

 

しかし、何度も同じ事を言う事になります。

 

 

原因が同じだからそうなります。

 

 

同じ事を繰り返す理由は、「考えていない」、「表面的な情報に流される」、「甘え」です。

 

 

 

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同じ事を注意しても改善しない理由

 

 

私は糖質制限が何故効果があるのか、その理屈を何度も丁寧に話しました。参考になりそうな書籍はもちろん、ネットで有益な情報があったら、拡大コピーして、ファイルにまとめて読んでもらいました。

 

 

祖母はいわゆる学校のお勉強(文系です)は大好きなタイプなので、本や資料等はめんどくさがらずに読んでくれます。

 

 

しかし、自分で考えるのは苦手のようです。

 

 

そのおかげで分析ができませんし、情報に流されます。

 

 

これが困るのです。

 

 

今回は、知り合いに、「足が痛いのは、後縦靭帯骨化症じゃないか」と言われたみたいで、その信憑性はどうなのかを私に聞いてきたのです。

 

 

祖母から健康系の月刊誌を手渡されたので見てみると、「後縦靭帯骨化症(こうじゅうじんたい・こつかしょう)」という病気の事が特集されていました。

 

 

祖母の症状に当てはまるみたいで、「とりあえず読んで欲しい」と言われました。

 

 

なので、それを預かってきました。

 

 

情報を貰ってくる事自体は悪くないのですが、私が言った本質を全く忘れて、常に新しい情報、新しい情報と流れていく事が問題なのです。

 

 

 

この「後縦靭帯骨化症」の説明も読んでみると、本質には触れられていませんでした(詳しくは次回お話します)。

 

 

・・・こういう事は、一度や二度ではありません。

 

 

 

考えない人×情報錯乱=得る物はない

 

 

祖母には、私の他に健康のアドバイスをしてくれるお友達や親戚がいます。年齢が年齢なので、人と話をすると健康の話題が多いです。

 

 

また、「ネットワークビジネスで健康食品を売っている人」が周囲にいるので、そちらからの情報もあります。

 

 

アドバイスをする側は親身になって情報提供しているのですが、テレビや雑誌、あるいは「自身のやっている健康関連の商売」から得た知識なので、病気の本質には絶対触れない情報なのです。

 

 

 

健康関連の商売の知識では病気の本質が分からない理由については、以下の記事に書いています。

 

 

特定の健康食品の宣伝文句から距離を置いた方がいい理由

 

 

 

祖母の為を思ってわざわざ情報提供してくれた事自体は非常にありがたい事です。

 

 

でも、この流れは断ち切らないといけないので、私は心を鬼にして厳しい事を言います。

 

何故私が、心を鬼にするかというと、それが情報錯乱に他ならないからです。

 

 

 

甘え

 

 

改善出来ないのは、本人の気持ちの問題・・・もありますが、誘惑に負けてしまうような環境の問題も大きいです。

 

 

何故、多くの人が「健康に気をつけよう」と思っているのにも関わらず、途中で挫折してしまうのか・・・。

 

 

それは、「つい甘えたくなってしまう罠」が散らばっているからです。

 

次回はその罠と、「後縦靭帯骨化症」の原因についてもお話します。

 

 

人の健康管理と相談②食事制限が出来ない理由と後縦靭帯骨化症の原因へ続く

 

 

 

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医療情報をインターネットで調べる時の注意点。歯科医院の公式ホームページや患者の口コミは信用できるのか

 

続いていた根幹治療も終わりにさしかかり、型取りまでたどりつきました。

 

 

 

この根幹治療を機に、歯の知識をもっと深めたいと、歯に関する情報を集めるようになったわけですが、この分野は知らない事が多かったので、良い学びになったと思います。

 

 

そして、調べていて「これは当てにならないな」と思う情報もあれば、知っていて有益だった情報もありました。

 

 

「どんな医療情報が真実で、どんな医療情報が当てにならないのか」

 

 

 

・・・というのは、このブログのテーマでもありますので、今回は「歯医者さんに関係する情報をネットで集める事」について、私が感じた事をお話しします。

 

 

 

「歯科には縁がない」という方も、他の科の医療情報を探す時にも当てはまる事ですので、「歯科」という単語を、医療全般に置き換えて読んでみて下さい。

 

 

 

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インターネットを使った病院探しは当てになるか

 

 

これは△~×と判断しました。その理由を説明します。

 

 

△~×としたのは、手に入ったパズルのピース、情報量によって決まるからです。

 

 

単純に考えて、情報というのはピースが多ければ多い程、全体像が鮮明に掴めるようになります。

 

 

そして、医療や栄養など、知識を調べる場合と違い、病院を調べる場合は基本的にピースが少ないと思って下さい。

 

 

大きな町の有名な病院であれば、病院の公式ホームページ以外にも、口コミサイトや、ブロガーの体験談など、情報がちらばっているかもしれません。

 

 

その場合、病院自身のホームページだけでなく、患者側の視点で書かれた「客観的な情報」が手に入ると思われるので、まあまあ参考になるかもしれません。

 

 

ですが、これが「地方の個人が経営する医院」であれば話は変わってきます。

 

 

地元の歯医者を色々と探してみて思ったのですが、ネット上にはこれだけ情報が溢れているのに、「歯科医院の情報」は意外と少ないと感じました。

 

 

公式ホームページがないケースも珍しくないのです(※あくまで私の地域の歯科医院の話です)。

 

 

 

 

的外れな歯医者の口コミ

 

 

公式ホームページが存在しない・・・

 

 

そうなってくると頼れるのは口コミサイトですが、投稿数が圧倒的に少なく、0のところが目立ちました。

 

 

あったとしても、「待合室が綺麗だった」とか、「優しい対応だった」とか、「駐車場がどうだった」とか、医師の腕等、医療の本質とは関係ない評価が目立つので、正直あまり参考になりませんでした。

 

 

医療と関係ない部分の評価を全て否定するわけではありませんが、どちらかと言うと、知りたいのは、「どういう症状で訪れたか」、「治療はどうだったか」、「宣伝と実態に差がないか」、「その後再発がないか」等です。

 

 

これらの情報が記載された口コミは本当に稀で、手に入りにくいと思いました。

 

 

同じ地域の口コミでも、飲食店の場合なんかだと、「料理の本質と関係ない部分」以上に料理の技術、質に対しても鋭く分析されていたりするのですが、対象が医療の場合は、どうしても本質ではなく枝葉の部分の評価に偏ってしまう傾向があります。

 

 

ただ、素人が医療を分析するのは難しいので、これは仕方のない事だとは思います。

 

 

 

だから、医院の口コミは、「雰囲気」とか、「立地」等の話になってしまうんだと思います。

 

 

これでは、料理の器や接客ばかりを褒め、肝心の料理についての意見がないようなものです。

 

 

以上が口コミの残念な点です。

 

 

 

で、仮に歯科の公式ホームページがあった場合、それを頼る事になるわけですが、注意が必要です。

 

 

ホームページで書かれている事を期待して行っても、実際は違う事もあるからです。

 

 

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ホームページで書かれている内容と実態が微妙に違う

 

 

今回、私は「根幹治療を得意としていそうな医院」を探し、その中からCTを備えている事をアピールしている医院に行きました。

 

 

期待して行ったものの、根管治療にはCTではなくレントゲンを使われました。

 

 

素人が「えっ?CT使わないんですが」等と言えば、感じが悪い事極まりないですので、聞けませんでした。

 

 

症状が酷くなって心配になってようやく言ったのです。

 

 

私が骨髄炎の可能性があるかもしれないから確認の為にCTを撮ってもらえないかとお願いしたところ、撮ってもらえたのですが、それでも撮って欲しい理由を説明するまでは「何のために?」と言われました。

 

 

 

 

 

 

ホームページに紹介してあっても、使わないのであれば意味がありません。

 

 

だから、ホームページで「いいな」と思っても、それが現場で反映されているかどうか、実際に医院に問い合わせてみる方が良いかもしれません。

 

 

 

 

公式ホームページと口コミについて

 

 

このように、(やらせでなければ)口コミは素直な患者の意見が拾えるのですが、その内容が医療の本質とは関係ない事なので当てにならず、医院のホームページは医院の大まかな情報が得られるが、場合によって記述してある内容と異なる事があるので当てにならない事もあります。

 

 

ここまで、「口コミ」と「公式ホームページ」の欠点を述べてきましたが、じゃあ、だからと言って「インターネットの情報は当てにはならない」のかというと、それは少し違います。

 

 

欠点があったとしても、「インターネットが当てにならない」のではありません。

 

 

たまたま得た情報の質が悪かったのです。

 

 

今回のケースだと、質が低かったのは、以下の2つが原因です。

 

 

 

 

  • 口コミという「客観的な情報」の量が足りない事(やらせもある)

 

  • 情報源が公式ホームページ等の宣伝だけになる事

 

 

 

そして、それを載せている媒体がたまたまインターネットだった・・・というだけに過ぎません。

 

 

公式ホームページは、インターネットという手段を使っていますが、「宣伝」ですから、マイナスになるような事は書きません。宣伝を当てにするのは危険です。

 

 

価値があろうとなかろうと、とにかく売り込みたい対象を良く見せるのが宣伝の役割なのですから、これを「真実」と捕らえてしまうことに問題があるのです。

 

 

メディアであろうが、インターネットであろうが、宣伝は宣伝です。

 

 

「良く見せているに過ぎないのだから期待はずれでも仕方がない」・・・宣伝に対してはそう割り切って情報収集しましょう。

 

 

こういう事がわかっていないと、「宣伝」や、「宣伝の為に雇われた専門家の発言」を真実だと思い込み、騙された結果、その情報源ではなく、何故か媒体であるインターネットのせいにしてしまうのです。

 

 

ネットで真実を探す時に大事な事の一つは、「利益誘導の意図がない情報」を掴む事です。

 

 

その情報が宣伝かどうか、そこに注目しましょう。

 

 

 

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先生の情報発信には注目する価値がある

 

 

ただし、公式ホームページで比較的参考になると思えるものがあります。

 

 

これはある場合と、ない場合があるのですが、時々、先生が情報発信されている事があります。

 

 

そういう記事があれば、先生が勉強熱心かどうか、読者に対してどういう反応を示す人か、考え方等がなんとなく見えてきます。

 

 

数ヶ月観察していると、人柄くらいは、文章から推測する事ができます。

 

 

ホームページの「理念」のページで、さらっと綺麗事を述べるのは簡単ですが、長期間、情報発信するのは大変だと思います。

 

 

そういうコツコツした部分から、人柄の良さがにじみ出ているのであれば、私の経験上(糖質制限を実践している医師等を見てきて)、それは良い先生の可能性が高いです。

 

 

当然ですが、この方法では「情報発信をしていない先生」を見極めることはできません。

 

 

「情報そのもの」がないのですから、現場に行って自分の目で確かめるしかありません。

 

 

 

 

インターネットの強み

 

 

ネットの強みはなんといっても情報量です。

 

 

多くの情報を見比べていくと、「辻褄の合う事」と、「辻褄の合わない事」がハッキリしてきます。

 

 

それを繰り返していくと、次第に何が真実か見えてきます。

 

 

この作業が出来る事こそ、ネットの魅力だと思っています。

 

 

その為、「情報量が少ないテーマ」の場合は、残念ながら強さが発揮されません。少ない情報にすがってしまうのは危険です。

 

 

地方の個人がやっているお店、医院となると、分析するだけの情報量が少ないので、選定する作業も精度が落ちます。

 

 

たった一つしかない宣伝を頼りにせざるを得ません。

 

 

「利益誘導が目的ではない、複数の第三者の客観的な意見」がないのは、調べる上で痛いと言えます。

 

 

 

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医院の美しい公式ホームページとガイドブック

 

 

ホームページが異様に豪華な歯科医院は多いです。

 

 

これについては、以下のサイトでその理由が書かれてありましたので参考に。

 

 

『デンターリスク|歯医者の裏話 歯科医院ホームページの落とし穴』より引用

 

歯科医院ホームページの見るべきところ

 

 

近所で歯科医院を探すためホームページを検索してみると、驚くほどの件数が表示されます。

 

 

2014年現在『歯医者』というキーワード検索で、約600万件ほどのヒット件数がありますが、同様のキーワードに『歯科医院』『歯科クリニック』『デンタルクリニック』などがあることを考えると、非常に多くのサイトが存在することがわかります。

 

 

ウェブ制作の業界でも歯科医院のホームページ制作といえば、定番のお仕事と言えるほど、多くの歯科医院が宣伝費にお金をかけて立派なウェブサイトを持っています。

 

 

当然ながらどのウェブサイトも『素晴らしい経営理念』や『安心』『安全』『清潔』『高い技術』を謳い、どの歯科医院が本当に素晴らしい歯科医院であるかを見極めるのは非常に困難です。

 

 

このように、豪華絢爛のホームページはお金がかかるとの事です。

 

 

逆に言えば、お金をかければ見栄えの良いホームページを作る事ができるというわけです。

 

 

『僕の審美歯科ガイド 差し歯治療体験記 06 ~ 歯医者さんに告ぐ』より引用

 

 

僕はIT系の仕事をしているので医療関係のホームページが普通以上にコストが掛かるってのは聞いてる。

 

 

薬事法やら医師法やらの関係でデリケートなんですよね。

 

 

医院自らサイトを製作している場合は別でしょうが、お金をかけてホームページを製作した場合、その料金は、設備代などとともに、上乗せされる可能性もなきにしもあらずです。

 

 

宣伝の話のついでに付け加えますが、病院を紹介したガイドブックってありますよね。「〇〇県、20XX年度版」みたいな。

 

 

 

私は昔バイトで、病院に「ガイドブックに載せませんか?」みたいな営業の電話をかけてました。

 

 

あれも病院がお金を払って本に載せているので、宣伝です。言うまでもありませんが、腕がいいから載っているわけではありません。

 

 

 

 

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ネットで医療情報探しは当てになるか

 

 

これはです。大いに調べましょう。

 

 

ただし、注意もありますから、そのことも踏まえて、「情報収集する姿勢が大事だ」と言う理由をお話します。

 

 

ネットで検索すると、「治療の内容」、「良い歯医者の選び方」、「歯科相談」等、あらゆる情報が手に入ります。ほぼ必要な情報は手に入るのではないかというくらいです。

 

 

これらを調べていてよく遭遇するのが以下の言葉です。

 

 

 

 

  • ネットの情報はあてにならない

 

  • いいかげん

 

 

 

・・・という記述です。(歯科医師や専門家が述べられている場合がほとんどです)。

 

 

これ、結構多いんです。しかも、何故当てにならないのか、その理由が具体的に説明されていません。

 

 

とにかく大前提としてネット=いいかげんという図式があるのです。

 

 

まぁ、「自分で調べた事を医院で主張し、医師の判断に聞く耳を持たない人」に困っている医療関係者にとってはうんざりかもしれません。

 

 

ですが、そういう人がいるからといって、調べる事自体を「中途半端な知識」と揶揄したりするのはどうなのでしょうか。

 

 

医師が間違っていたら終わりです。

 

 

現実に、医師や専門家の唱える医療や栄養の一般論は嘘デタラメが多いです。

 

 

自分で調べなければ間違った方向に誘導されるようになっています。

 

 

 

 

 

 

一方で、医師の意見を頑なに信じない患者にも問題はあります。

 

 

調べるのなら、考え、話し合い、医師が納得するような説明をする必要があります。

 

 

私も調べるタイプです。

 

 

今回の歯の事もそうですが、最初は医師にしっかり自分の考えを述べますが、話をして、「私が思っている事よりも医師の説明が理に適っているな」と思ったら、あっさり医師に従います。

 

 

どんなに事前に調べていようがです。

 

 

優秀な先生であれば、論証付きで話してくれるものです。

 

 

その代わり、整合性のとれない話だったり、ハギレが悪かったりしたら、自分の考えでいきます。

 

 

調べるだけじゃなく、それが正しいのかどうか思考、検証する事が大切です。もし、これが出来ないと、考えが間違っていた時に軌道修正が出来ません。

 

 

これはマズイ。

 

 

患者だけでなく医師にもこの柔軟性は必要です。

 

 

 

調べるだけで思考をしない患者も問題ですが、「思考していない」という点では、「ネットの情報はインチキ」と決め付ける人も同じなのです。

 

 

この人達も思考していなかったから、ネットのインチキな情報に騙され「ネットの情報はインチキ」という結論に至ったに過ぎません。

 

 

ネットから有益な情報を得ている人は、「ネットの情報はインチキ」とは言いません。

 

 

 

一部にいい情報があるからといって、全体がいい情報ではないし、

 

 

一部に悪い情報があったからといって、全体が悪い情報とは限りません。

 

 

 

当たり前ですね。

 

 

玉石混淆の中から、吟味、分析をし、真実を探り当てるのです。間違うこともありますが、それなら軌道修正すれば良いのです。

 

 

これすらもせずに「ネットの情報がいい加減だ」と決め付ける人は、「自分はいい加減な情報しか探り当てることが出来ない」と言っているようなものです。

 

 

ですから、自分なりに調べた人が「中途半端な知識」とか「頭でっかち」だとバカにされても凹む必要はありません。

 

 

調べるのを止めてはいけません。その姿勢は決して間違っていないのです。

 

 

私も今回、顎の骨が痛くなって色々調べましたが、「知っていて良かったな」と思う事はいくつかあります。

 

 

特に「骨髄炎」の情報は事前に知って良かったと思います。

 

 

「利益誘導目的でないと思われる体験談」は、相当参考になりました。

 

 

「そういう事もあり得る」と知ったおかげで、行動が慎重になり、結果的に症状悪化をくいとめる選択をする事ができたと思います。

 

 

もし、無知だったらもっと大変な目にあっていたかもしれません。

 

 

このように、自分の症状と全く同じじゃなくても、ヒントになれば十分なのです。

 

 

探し方にもよりますが、ネットの情報はいつも当てになっています。

 

 

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悪徳歯医者が生まれる原因は歯科の診療報酬が低すぎるのが原因だった。善良な保健診療歯科医を叩き潰すシステムとは

保険診療の診療報酬は、あまりにも低すぎて儲かりません。

 

 

 

その為、その穴埋めに、歯科医院が自由診療に力を入れるようになるのは当然の成り行きと言えます。

 

 

 

歯科医師の中には、技術が伴わない治療を行いトラブルになるケースもあるそうです。

 

 

 

ここだけ聞くと、「とんでもない歯医者だ」とか、「悪徳歯医者に当たらないようにするにはどうしたらいいか」という考えにハマってしまいます。

 

 

 

ですが、「自分さえ良い歯科医師に当たれば良い」という考えに留まるのではなく、「みんなが良い歯科医師に当たるにはどうすれば良いか」という視点で見ることも大事ではないかと思います。

 

 

「悪徳歯医者だけ」に目を向けるのもダメだし、「歯医者の数が多すぎて競争が激しいからという事だけ」に目を向けるのもダメです。

 

 

一番注目して欲しいのは、やはり「歯科医師が生活苦になる程、歯科の診療報酬が低すぎる」という事です。

 

 

 

何故、改善しないのだろうと不思議に思っていましたが、調べるにつれ、その理由が少しずつ見えてきました。

 

 

調べていくと、悪徳歯医者をわざと作り出している人達が存在していて、その結果生み出された悪徳歯医者はただの下っ端でした。

 

 

そもそも、医師だろうが、歯科医師だろうが、基本的に医療に関わる人間は「人の役に立ちたい」という気持ちが強いと思います(お金の為や、本人の意思とは関係なく継がされた等、例外もあるかもしれませんが)。

 

 

そういう人間を悪徳に走らせるキッカケにとても興味がありました。

 

 

悪徳になれてしまう歯科医師は、生活には困らないかもしれません。

 

 

しかし、悪徳になれない善良な歯科医師(保険医)は、大変苦労しているみたいです。

 

 

 

以下の記事でも紹介しましたが、保険医が「真面目に働いたら生活が出来ないようなハードル」を厚生労働省から課せられて苦しんでいる構図が明らかになってきました。

 

 

保険診療の歯科医院で行われる保険外診療について知っておきたいこと

 

 

 

前回も「歯科医師を追い詰める酷い話」を紹介しましたが、一つだけでは信憑性に欠けるので、今回は、さらに具体的な話を紹介します。

 

 

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指導の実態

 

 

酷い場合は自殺につながる、指導の実態をご紹介します。

 

 

『『小説家になろう』 わすれられない 人 たち  神風特別特攻隊!!! (前編)』より引用

 

 

 

歯科医師にとっての赤紙とは、

 

厚生労働省からの通達。

 

個別指導の通達だった。

 

 

個別指導とは患者さんのカルテや領収書、レントゲン

 

銀歯などの補綴物などを作った際の技工指示書、納品書

 

院内掲示物、いろんな関係書類

 

などなど、かなりの内容物を用意し、

 

持参しなくてはいけない。

 

 

 

最近、国民保険医療費が過去最高の38.5兆円

 

(2013/11/14付  厚生労働省 発表)

 

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK14039_U3A111C1000000/

 

 

そのために年々、医療機関に厳しい目が向けられる。

 

厳しい指導が行われる。

 

 

昨年の夏に僕の歯科医院に共同指導という最高に厳しい厚生労働省の指導があった。

 

 

そのときに書いていた僕の私小説

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

2012年8月中旬

 

保険歯科医院を経営している者達にとって高得点の歯科医院を狙い撃ちした恐怖の個別指導があった。

 

 

当院は今年で独立開業してからおかげさまで、はや8年目。

 

 

新築の家も立て、もうすぐお引越しという時に、厚生労働省からの郵便書留による恐怖の共同指導の通達。

 

 

2年前にまず診療報酬が高得点の上位8%の歯科医院が抽出され集団指導をうけた。

 

 

これは運転免許の切り替えの講習会のような感じで3時間行われた。

 

 

そして昨年、それでも高得点をたたきだしている歯科医院が個人指導に選ばれるのだが、これもけっこう恐怖ものなのだが、そのまだ上の共同指導というものに当院が選定されてしまった。

 

 

(中略)

 

 

これから油がのりきって、がんがんお仕事が波に乗りまくる時に、ついに歯科のお仕事を謳歌していた時代が終焉を迎えた。

 

 

何を言っているかというと、保険で歯科診療を行う時、平均点数というものがあって、医療費削減なる名のもとに一人当たりの保険の平均点数が当県では1380点くらい、つまり1ヶ月に患者様1人あたり、4140円までしか治療ができないのだ。

 

 

僕はこれを限界ぎりぎりまでコントロールしてたのだが超短期集中治療(治療の期間をできるだけ最短でおわらせる)を昨年から打ち立て、疲労度が限界になりながらも患者様の治療を短期間で終われるようにがんがん行ってきた。

 

 

しかし、今回のこの指導がおこなわれたあとは、本当に平均1380点以下に抑えないと、再指導、監査、保険医停止、医業停止に追い込まれるのだ!!

 

 

個人指導は地方の厚生局の技官が指導にあたるのだが、共同指導は東京からわざわざ厚生労働省の技官が数人やってきて、共同に審査指導にあたる。

 

 

地方の厚生年金の技官は監視されてるから、厳しい指導をやらざるおえないのだ。

 

 

おそらくノルマや地方の厚生年金の出世がかかっているのだろう。

 

 

また、その地方の高名な歯科医師の先生方も、立会人として5名くらいいらっしゃった。

 

 

結局、厚生労働省の技官、厚生局の技官、高名な歯科医師の技官等、10人位に囲まれ、ぼろかすに打ちのめされた。

 

 

当院の運命を決める審判は1ヶ月後先に下ります。

 

 

どのような措置になるにしろ当院は数年、底に沈みます。

 

 

 

医療費削減の名の元に、保険の平均点数が定められているとの事ですが、医療費を削減する必要は全くありません。

 

 

意味のない平均点数に拘るために、歯科医師がどんな扱いを受けているかというと、

 

 

 

共同指導の間中、僕は針のむしろの上に5時間、耐え忍んでいた。

 

カルテ、レントゲン写真、日々の帳簿によるお金の流れ、歯型を採った石膏模型

 

予約帳、業者からの医薬品などの購入品の納品書による履歴、今までの歯科治療内容の流れ、銀歯や入れ歯の技工指示書とその納品書。

 

保険と自費診療との混合診療の解釈等

 

端から端までとことん調べ上げられ、少しでも診療の流れで、不自然な点を見つけあげると技官は楽しそうにうれしそうな顔で僕につめより

 

 

「こんな風にして、丁寧に確実に、事細かに調べ上げて、必ず先生の粗を見つけ出すのが私たちの仕事なんですよ!!」

 

 

と楽しそうに自慢気な顔で言われた。

 

 

そのようないろんな点を見つけ出され掘り出され1ヶ月後、いろんな指摘された項目における診療代を自分で見つけ出し

 

過去数年にわたる内容を自分で調べ上げ

 

数百万円分にわたる金額を自主返還しなくてはいけない。

 

 

 

 

これが「指導」だそうです。

 

こうして善良な歯科医師に圧力をかけます。

 

 

一部の引用なので、そんなに酷く感じないかもしれないですが、元の記事をフルで読むと相当悪質です。

 

 

この結果、あまり患者を診れなくなるようで、せっかく医院に訪れた患者の治療を断り、他院へ行くように勧めざるを得ないそうなのです。当然、収入は減ります。

 

 

何か悪事を働いた結果、その罰として、苦しい目に合うなら当然ですが、これは何も悪い事はしていません。

 

 

それにも関わらず、「歯科医師にとって当たり前の診療行為」に対し、陰湿なアラ捜しをし、非難をするそうです。

 

 

その結果、それまで行なえていた保険診療が出来なくなります。

 

 

患者の為にならないことは明白です。

 

 

 

気づいた方もいると思いますが、この指導、

 

 

 

 

なんとでもケチがつけられるようになっています。

 

 

 

もはや、守る守らないに関わらず、誰でもルール違反に仕立て上げる事ができるシステムと言っても過言ではありません。

 

 

 

それが空気で読めるから、誰も逆らえなくなります。

 

 

誰も異を唱えられない状況にするのです。

 

 

 

少しでも反論すると、圧力が増し、最悪保険医停止、医業停止になるので、始めは「何も悪い事はしていない」と息巻いていた人でも、やがて萎縮し従順な羊となっていきます。

 

 

奴隷教育です。

 

 

善良な人間の「真面目に生きよう」とする気持ちを踏みにじる行為に他なりません。

 

 

この陰湿な行為の繰り返しが原因で、過去に歯科医師が自殺しているのです。

 

 

例え自殺に追い込まれなくても、歯科医師は無駄に疲弊します。

 

 

 

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患者への悪影響

 

 

このような環境だと、診療にも影響がでるので、結果的に患者に迷惑がかかります。

 

 

どう迷惑がかかるのかは次の通りです。

 

 

誰もが歯医者通いで一度は感じた事がある、あのが解けると思います。

 

 

 

 

共同指導の最後に、改善すべき指摘事項をかなり指摘され、最後にある技官が得意げな顔で

 

 

「先生、今回の私たちの指摘をきちんと改善してくれたら、きっと来月からのレセプト(保険診療の請求)の内容は、劇的に変わるはずだよね。私たちはしっかりと先生の治療内容をずっと監視してるからね。せんせい、開業当初の初心を思い返して、まじめに忠実に日々の診療を行うようにしなきゃいけないよ。ヒヒヒヒ」

 

 

と最後の最後まで圧力をかけられた。

 

 

これで僕は一気にあきらめモードになってしまった。

 

 

というわけで、前記したが、当県では、患者様一人平均の点数が1380点までしかとれなくなり、これは厳守しなくてはならない。

 

 

つまり、何を言っているかと言うと、患者様一人当たり月に、4140円までしか治療できない。

 

 

つまり、前歯の差し歯を保険で1本作ろうとすると、だいだい3割負担で、8千円くらいかかる。

 

 

これでは4千円くらいのオーバーになる。

 

 

つまり、差し歯や入れ歯の型取りは実質上、当院ではしばらくできなくなった。

 

 

でも、そのまま患者様にこの複雑な規則を話しても理解してもらえないから、受付に苦肉の策として、

 

 

{当院ではしばらくの間、提携している銀歯や入れ歯をつくっている技工士が急病のため技工所は休業しています。そのため、当院ではしばらくの間、銀歯や入れ歯の型取りはできません。ご迷惑をおかけします}

 

 

と書いた紙を貼っています。

 

 

そのため、平均点数を下げるために、初診の歯が全く無いおじいさんが、当院が丁寧に早く上手に入れ歯をつくってくれるといううわさを聞いて、やってきた。

 

 

しかし、総入れ歯を作ると、一気に点数があがるので、そのおじいさんに「今は入れ歯の型取りができないんですよ。」と言い、ほかの病院にいくように促した。

 

 

屈辱だった。

 

 

そんな感じで、長年当院に来てくださっていてあと、銀歯の型取りでもう終わるという人にも、他院へ行くように勧めている。

 

 

一般の人は不思議に思うかもしれないが、

 

 

治療した人数の多さでなく、治療内容でなく、あくまで厚生労働省は、患者様一人当たりの平均の点数しか見ていない。

 

 

だから皆さんも心当たりあるかもしれないが、歯科の治療は一回治療しだすと、治療期間は長くないですか?

 

 

まとめて悪いところは、がんがん治療してはやく完治させたいと思っても、受付で治療費を払い、今度の来院の予約をとろうとすると、決まって来週きてくださいと言われませんか?

 

 

「早く治療を終わらせたいので、明日また来ていいですか?」と聞いても、「明日は予約がいっぱいなんですよ」という言い方で予約をコントロールしていくのです。

 

 

当院は、お忙しい方が多く、はやく噛めるようになったり、見た目をきれいにしてほしいと言う目的で、明日もきていいですか?と言う方が多い。

 

 

そのような希望の患者様を当院はそのまま、受け入れて、はやく治療を完了させていたのです。

 

 

しかし、そうなると、月の患者様一人当たりの平均点数が高くなるのです。

 

 

しかも濃縮した短期の診療だから、一回あたりの治療費が毎回数千円と高くなり、早く治療は完了するが、なんか、よその歯科医院よりは治療費が高いと文句を言われたり、うわさが広まる危険があるのです。

 

 

 

 

 

短期間で治療させない仕組みになっているのです。

 

 

治療が長引くせいで、痛みがなくなった時点で、治療に通わなくなる人は多いそうです。

 

 

そういう人は、その中断が原因で、また数ヵ月後に痛みが再発し歯科医院に飛び込むそうなのですが、その時は酷くなっているそうです。

 

 

つまり、長引く → 通うのやめる → 悪化 → 金がかかる

 

 

・・・これを繰り返したら、悪化の程度によっては最悪抜歯です。

 

 

おまけに、余計治療費がかかります。

 

 

「早く完治させる事」が一番の費用削減です。こんな事は小学生でもわかる理屈ですね。

 

 

 

本当に費用を削減する気がないのが、これでおわかりでしょう。

 

 

 

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財政難という嘘

 

 

この「歯科の診療報酬が低い」という話はネット上にもかなり転がっているのですが、必ず「財政難」という前提で語られています。

 

 

「診療報酬の低さ」を問題視しているものの、その反面「お金がないから、低くても耐えるしかないよね」感があるのです。

 

 

しかし、「日本は財政難だ」と本気で信じている人は、ニュースが読める環境にないのでしょうか。日本は貧乏だと思っている人は以下を読んでみて下さい。

 

 

【要拡散】 安倍政権が外国にばらまいた金額一覧

 

 

実に太っ腹です。海外へ大盤振る舞いする日本は「財政難」ではなく、お金持ちなのです。だから「財政難だから~」という話の展開は、空論なのです。

 

 

お金があるにもかかわらず、必要なところにお金が回らないようになっているだけの話です。

 

 

 

 

だから、「医療費を上げられない」わけではありませんし、

 

だから、「診療報酬が低い」わけでもありません。

 

 

 

それでも医療関係者を必要以上に苦しめているということは、その理由は、全く別のところにあると見た方がいいです。

 

 

「日本は財政難でもないし、医療費にお金が掛けられないわけではない、本来、厳しくする理由はない」という前提が大事なのです。

 

 

 

このような事情を知れば、今後歯医者さんの事を一方的に「悪徳」等と言えなくなるのではないでしょうか。

 

 

あくまで文章からの判断ですが、著者は患者の事を考える良い歯医者さんだと思いました。

 

 

このようなタイプの人は、患者の為、技術の向上の為の苦労なら、それほど苦にならないのではないかと思います。

 

 

しかし、診療とは全く関係のない陰湿な指導は心労が半端ないだろうと思います。

 

 

本当の悪徳もいるかもしれませんが、悪徳歯医者を隠れ蓑にして、その裏で悪事を働いている連中がいるはずです。

 

 

 

ここで引用したのは話の一部です。前編の続きはまだあります。読みやすいので、気になる方はリンク先でご覧になって下さい。後編と、関連する記事のリンクも貼っておきます。

 

わすれられない 人 たち  神風特別特攻隊!!! (後編)

 

 

わすれられない 人 たち  神風特別特攻隊!!! ボロボロな状態で帰還してまいりました・・・ しばらく飛びたてません。。。

 

 

 

 

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指導の存在意義

 

 

私は「日本はお金持ちだから、本来医療費を削減する必要は全くない」と言いました。なので、その前提で語らせてもらいます。

 

 

紹介したお話は自伝小説ですが、これが事実なら、厚生労働省の技官、厚生局の技官、高名な歯科医師の技官等は、何の為に存在しているのでしょうか。

 

 

善良な歯科医師を苛めているだけで、国民に何の利益もありません。

 

 

どこぞの独裁国家や、いかがわしい新興宗教団体が、トップに絶対服従をさせる為に、心理的に追い詰めマインドコントロールをしているのと同じです。

 

 

ハッキリ言って、彼らの存在は公益にならないどころか、害にしかなりません。

 

 

 

私が尊敬する医療関係者は数人いますが、仕事とは別に、自分の科以外の事でも幅広く勉強したり、情報発信したりして、公益になる事をしておられます。

 

 

今私が健康でいられるのは、彼らの情報のお陰でもあります。例え直接診察してもらえなくても、様々な形で恩恵を受ける事ができるのです。

 

 

このように、医療に携る方には、どうせ同じ時間を使うなら、医療技術の向上、勉強に使って欲しいと思っています。

 

 

保険の点数の事などどうでもいい事に神経を使わせ、時間をゴッソリ奪い、萎縮させるなど、あってはならない事です。

 

 

誰の為にもならない事は明白です。

 

 

 

この問題を「自分の仕事と関係ないから」で終わらせないで欲しいと思います。

 

 

多くの人は自分の属する業界でないと、直接被害がないのであまり反応を示しません。

 

 

 

でも、一度、考えてみて下さい。

 

 

 

この話にあったような「人の追い詰め方」は、人を奴隷に仕立て上げる手口です。

 

 

出来もしない事を課して、相手から時間を奪い疲弊させたところで、教育を行なう。

 

 

とにかく相手に考えさせないようにするというのがポイントですね。

 

 

 

このような手口は歯科業界に限らず、どこの組織で起こっていても不思議ではないのです。

 

 

 

医療情報をインターネットで調べる時の注意点。歯科医院の公式ホームページや患者の口コミは信用できるのかへ続く

 

 

 

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保険診療の歯科医院で行われる保険外診療について知っておきたいこと

「根管治療」の質を下げると、再発を繰り返し、抜歯につながることもあります。健康に影響するので、いい加減にしてはいけない治療です。

 

 

しかし、根幹治療は、「保健診療の治療は、成功率が低い」と言われています。私もそう言われました。

 

すると患者は、「じゃあ、保険外にすればいいじゃん」と考えます。

 

でも、保険医の先生に「保険外診療で根幹治療をお願いします」というのはできないそうなのです。

 

 

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「保険外の治療」を受ける前に知っておきたいこと

 

 

保険は最低限の治療だから、質の高い保険外の治療を受けたい・・・と、思ったとします。

 

しかし、保険外診療を「保険外診療専門の歯科医院」ではなく、「保険診療の歯科医院」で受けようと思った方は注意が必要です。

 

何故なら、「保険診療の歯科医院」と、「保険外診療専門の歯科医院」は全くの別物だそうです。

 

どう別物なのかを説明する前に、まずは「保険外診療専門の歯科医院」がどういうものなのかについて触れておきます。

 

 

歯医者さんには、それぞれ得意分野があります。

 

 

『【保存版】これさえ見れば大丈夫!あなたにピッタリの歯医者を見分ける17のコツ  1-2.実は専門分野が細かく分かれている』より引用

 

 

歯医者であればどこにいっても同じだと思っていませんか?

 

内科の中でも呼吸器科、循環器科と専門に分かれるように歯科にも専門があります。実際に大学病院に行くとわかりますが大きく分けて5つです。

 

 

 

補綴科:入れ歯やブリッジ、被せものなどを作って咬みあわせを合わせる治療

 

保存科:虫歯や根っこの治療をして歯を残すための治療

 

歯周病科:細菌による感染症である歯周病の治療

 

口腔外科:親知らずなどの抜歯、インプラント、口腔ガン、口のケガなどの治療

 

矯正科:歯並びを改善して見た目や咬み合わせの機能回復をする治療

 

 

 

どれも非常に専門性が高く全ての治療を高いレベルで勉強し実際に診療するのはほぼ不可能です。

 

 

大学ではざっと一通りの知識を学びますがその後1つないし2つの科を選択し大学院の研究室や学会などでそれぞれ専門に分かれて知識を深めていきます。

 

 

つまり歯医者と言っても必ず先生はそれぞれ得意な治療、そうではない治療があるのです。

 

 

言われるまで「得意分野がある」なんて意識した事はなかったです。何故なら、ほとんどの人が通う「保険診療の歯科医院」の歯科医師は、色々やってくれますから。

 

 

そして、もっと専門的で高度な治療技術を持った歯科医師は、それを活かすことができない「保険診療」を行なわずに、「保険外診療専門の歯科医院」を開業するのだそうです。

 

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方/著者・長尾周格』より引用

 

 

保険外診療専門の歯科医院は通常、専門治療に別れていることが多いのが特徴です。

 

例えば、矯正治療専門歯科医院、歯内療法(歯の根の治療)専門歯科委員、審美治療専門歯科委員、インプラント治療専門歯科医院というように、特化した治療だけを行なうのです。

 

こうした歯科医院では、院長の得意な専門治療分野に特化した先端医療を提供するような歯科医院となっていますので、揃えている機材もそれぞれの分野に必要な先端医療機器となります。

 

例えばインプラント治療専門歯科医院であれば歯科用CT、歯内療法専門歯科医院であれば歯科用マイクロスコープ、矯正治療専門歯科医院であれば頭部X線規格写真撮影装置というように、それぞれの専門治療に必要な機材を揃えています。

 

(51p)

 

 

歯医者さんにはそれぞれ得意分野があると言いましたが、「保険外診療専門の歯科医院」というのは、より専門分野がハッキリしています。まぁ、特殊な道具をそろえなければなりませんから、そうなりますよね。

 

 

これを踏まえたうえで、「保険診療の歯科医院」と具体的に何が違うのかをお話します。

 

 

もし、患者が「質の高い保険外の診療を受けたい」と思った場合、2つの道があります。

 

 

 

 

  • 「保険診療の歯科医院」で「保険外診療」を受ける

 

  • 「保険外診療専門の歯科医院」で「保険外診療」を受ける

 

 

 

ほとんどの人は前者を選択すると思います。「保険外診療専門の歯科医院」は数が少ないですから。

 

多くの人が、セラミックの差し歯や、矯正など保険外の治療を受ける場合は「保険診療の歯科医院」でお願いすることになります。

 

ここが重要なので、もう一度言いますが、

 

 

「保険診療の歯科医院」で受ける「保険外診療」と

 

「保険外診療専門の歯科医院」で受ける「保険外診療」は、

 

 

全くの別物だそうです。

 

「金額が高い」という点では共通していますが、「質」は同じではないようです。

 

 

保険外診療専門の歯科医院というのは、治療のやり方や診療機材、診療材料など、診療システム自体が保険診療とは根本低に異なります。

 

これに対して、一般的な保険診療歯科医院における保険外診療というのは、治療のやり方自体は保険診療と同じであり、詰め物や被せ物などに使う材料が保険外というだけに過ぎません。

 

治療の質で見れば、これらはまったくの別物と考えて良いでしょう。

 

これはインプラント治療や矯正治療といった専門的な治療においても同様です。

 

(中略)

 

それでも保険診療歯科医院で行なわれている保険外診療は、治療費が高額なわりに治療の質自体は保険診療の延長に過ぎません。高額の治療費がかかる治療だからといって、良質の治療が受けられるとは限らないということを、よく覚えておいてください。

 

(52p)

 

 

引用元にもあるように、保険外診療の治療を受けたい人は、この事はよく覚えておいた方が良いでしょう。

 

だから、「本当に質にこだわって保険外診療を受けたいのであれば、最初から保険外診療専門の歯科医院を選ぶ方がいい」等とネットや本に書かれています。(大抵,執筆者は保険外診療専門医ですが・・・、別に宣伝の為だけにそう言っているわけではないようです。)

 

 

 

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保険診療の歯科医院の限界

 

 

保険診療の歯科医院で受ける保険外診療は、保険診療の延長に過ぎない

 

の具体例を言います。

 

以前、「保険診療で認められている治療は、保険診療で行なわなければならない」というルールがあることについてお話しました。

 

保険診療と保険外診療の根管治療の違いは設備だけではない

 

このルールがある限り、保険診療の歯科医院で「根管治療」を行なう場合は、保険診療で行なわなければならないので、保険外で「根管治療」を受ける事は違法になります。

 

 

従って、ルール違反をしないようにする必要があります。

 

「保険診療の歯科医院」で保険外診療を行なう場合、以下のように残念な事になります。

 

 

保険外の被せ物を入れる時は、根管治療まで保険診療で行なって、支台築造から保険外で行なうこととされています。

 

たとえ保険外の高額な被せ物を歯にセットしたとしても、根管治療の不備によって歯ぐきが腫れたり、痛みが出たりしたら、再治療のために歯の被せ物を壊して除去しなくてはいけません。

 

実際、被せ物が入っている歯の再治療のほとんどが、根管治療の不備によるものとなっているのです。

 

 

 

 

建築物に置き換えると、基礎工事を疎かにして、上に質の高い家を建てるようなものです。どんなに立派な家を建てても基礎が悪ければダメなのは、子供でもわかる理屈です。

 

「そこだけ保険外にしてくれてもしょうがないじゃん」と言いたくなります。

 

言い方は悪いですが、「保険診療の歯科医院」では、結果的に中途半端な治療になってしまうのです。ルールがある以上、仕方のないことです。

 

保険診療は「最低限の治療」ということになっていますが、これでは「最低限」に届いていません。

 

なんでこんな事になったのか...。

 

 

 

それに、根管治療は保険医が真面目にやると赤字になるほど診療報酬が低いのです。

 

根幹治療は赤字になる!?診療報酬が安すぎる日本の歯科医療制度の問題

 

 

このルールといい、診療報酬の低さといい、根管治療が上手くいって欲しくないような制度が充実しています。

 

 

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歯科医師の問題ではなく制度が悪い

 

 

「最低限にも満たない治療」がなんとなくわかってきたと思います。

 

で、最低限にも満たない・・・等と言うと、それを行なう歯科医師が悪徳であるように考えてしまいがちです。

 

眼科の悪口はあまり目にしませんが、歯医者の悪口はよく見かけます。しかし、そこで思考を止めては何も見えてきません。

 

 

それよりも、質の低い治療をせざるを得ないようなルールが存在している事にもっと注目して欲しいと思います。

 

これまで、何回かにわたって、安すぎる診療報酬の為に、保険では治療を中途半端にせざるを得ないこと、それによって後で患者が損をすること等、保険制度の問題点について語ってきました。

 

保険医が手抜きをせざるを得ない環境を知ると、彼らばかりを責めるのは違うのではないかと思うようになります。

 

私は医師でもなければ、歯科医師でもないので、診療報酬が低い事で生活が困ることはありません。ですが、知ってしまった以上、「ああ、そうですか」と、楽観視するわけにはいきません。

 

それに、根管治療がどうこうという以前に、「医療に携る人間が善行を行なえないようなシステム」が存在していること自体、間違っていると言わざるをえません。

 

頭にきたので、くどいですが、もう少しこの話を続けます。

 

 

 

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最低限にも満たない治療が生み出される原因

 

 

ここからは、何故人の健康に関わる欠陥がいつまでも放置されているのか、この点について見ていきたいと思います。

 

 

 

  • 質の低い治療をする歯科医師が悪い

 

  • 保険制度があるだけありがたいのだからガタガタ言うな

 

  • 財政難だから診療報酬が低くても我慢するしかない

 

まず、このような言葉で片づけるのは止めにしましょう。それと、

 

 

 

 

  • 歯の疾患は大したことがないから過小評価は仕方がない

 

 

 

 

という考えがあるなら改めた方がいいです。

 

歯科の診療報酬は他の科よりも低い扱いを受けているようですし、医師よりも歯科医師を低くみるような表現もネット上には多くあります。

 

ですが、決してそんな事はないと思います。

 

私が歯の根が痛くて救急科に行った時に、救急科の医師の方に診察してもらいましたが(当直の歯科・口腔外科の先生にわざわざ聞いて下さるなど、良い先生だと思います)、やはり歯の分野に関してはわからないといった感じでした。処置ができないから症状は改善されませんでした。餅は餅屋です。

 

詳しくは以下の記事に書きました。

 

根管治療体験③痛みと痺れが治まらないので、骨髄炎を心配する

 

歯の健康はあなどれないし、歯の疾患で頼りになるのは、やはり歯医者さんです。

 

薬が効かないほど歯が痛いとまともな生活はおくれません。

 

私は一週間近く歯の痛みに悩まされましたが、食事ができなかったこと、睡眠が満足にとれなかったこと、薬漬けで、体調まで悪くなりました。歯の不健康は全身の疾患に繋がると身を持って体験しました。

 

だから、健康に関わる歯の治療は、診療報酬を上げるべきだと思います。それによって支払う金額が高くなったとしてもです。

 

 

「診療報酬が低い」というのは放置していい問題ではありません。

 

しかし、そうするとお約束、「医療費の問題」がでてきます。

 

多くの人は、「医療費を圧迫するから」等という大義名分をかざされると、すぐ思考停止に陥ります。ですが、ここで固まってはいけません。

 

ちょっと長いですが、以下をご覧下さい。

 

『医療ガバナンス学会 vol 23 厚労省の本当の姿・・・国民の皆さん、歯科医療は、イイカゲンでいいですか?』より引用

 

また、話をわかりやすくするために、内容を簡略化しますが、同じ前歯の抜歯でも医師がやれば 4578円、歯科医がやれば1500 円です。同じく親知らずの埋もれている歯を抜歯すれば、同じく 54830円と11500 円です。抜歯と言えども、外科手術です。神経も使いますし、事故の危険性もあります。こんな点数で勘弁して下さいというのが正直な気持ちです。

 

また、歯周病(歯槽膿漏)の手術では、先進医療(混合診療)の時は 58000円ほどだったのが、保険に導入されたら 9000円になり、材料代が15000 円~31500 円かかり、実際には施術できません。九州大学の水田副学長によると、歯科の 1カ月の売り上げは外科の1 日分だそうです。

 

日歯医学会編纂の『歯科診療行為(外来)のタイムスタデイ調査 2004 年版』で、各診療行為に要する時間が精査されています。各診療行為にかかる時間を複数のモニターを使って精査しています。

 

現在、歯科保険医療機関が一か月当たりに上げる平均保険点数は約 30万点(300 万円)ですが、これを1 時間あたりに換算すると、一日9 時間働くとしても1400点( 14000円)/ 時間です。各診療行為の点数を1 時間当たりに換算して、この14000 円と比較します。抜歯、サシ歯、義歯など高い診療行為で 700点/ 時間で平均の半分、義歯の調整、根の治療など低い診療行為で 70点/ 時間つまり平均の5%、歯科の診療行為中、『平均の1400点 /時間を上回るものがない』のです。

 

これは明らかに矛盾しており、日歯学会は日歯の内部組織ですから『日歯自身が多くの歯科医が手抜きで食っている』といっているのです。このタイムスタデイどおりに診療したら、月に 30万点どころか10 万点ほどしか上がらないと思います。これは私個人が言っているのではなく、日歯自身が言っているのですから、我々は十分なる証拠だと考えます。点数が低いぶん、パッパッと手早く、手抜きでやっているのです。日歯がそう言っているのです。

 

 

似たような話はこれまでもいくつか紹介しましたが、「採算がとれないんだ」という話がメインでした。

 

この記事が面白いのはここからです。

 

 

そのようなわけで手抜き(不正)しているから、厚労技官が怖い、保険の個別指導が怖い。歯科医の厚労技官への恐怖心は半端ではありません。引退し閉院し、子供が跡を継がない、保険指導が怖くない歯科医しかモノが言えないと言っても、決して言いすぎではありません。怖いから国民や厚労省や技官にモノが言えない、点数を上げてくれ と言えないのです。だから営々と低点数でやってきたのです。それを言えば自分にハネ返ってくると考える歯科医もいるし、同業者を敵に回し四面楚歌になりますから。

 

それから、厚生労働省について。歯科をこのような低点数でやらせて、医療費を抑制しようというのが厚労省の方針なのです。

 

それには歯科には一時、自費(中でも特に保険外との差額)を認め、その代り保険点数(歯科医療費)を低くする、費用(患者さんが払う金)が高いから国民から不満が起こる(昭和50年頃の歯の110番)のを見越して、そこで「通達(法ではない)」で差額の徴収を禁止する、残ったのは低点数だけ、という状態にする。

 

歯科医は手抜きしないと儲からない、生活できないから手抜きする、歯科医が点数を上げてくれといえば「不正、手抜きしてるじゃないか」と来る。

 

歯科医はやましいから、厚労省にも国民にもこれ以上、あるいは低点数を「明確に」国民や厚労省に主張できない・・・という筋書きです。

 

 

悪しきシステムの一部が垣間見えてきました。それにしても酷いです。

 

本当に医療費を抑制したいがために、このシステムが存在しているのか?・・・そういう視点で続きを読んでみて下さい。

 

 

人間は良きにつけ悪しきにつけ、こうするべき、あるいは、あるべきだが、毎日の生活を変えにくい、惰性に流れるという救い難い一面があります。

 

そのような状況で、手抜き、不正に徐々に染まっていく、そこを厚労省が突く、歯科医はビビる、サドに狂った技官が面白おかしく、そこを突く、医師、歯科医師に自殺者が出る、女性歯科医を誘う技官までいる、操を捧げる女性歯科医まで出る、怖くて尚更モノが言えない、手抜きを糊塗して生き抜く・・・という構図です。

 

かなり昔の話ですが、全国保険医団体連合会の機関誌に、兵庫県の歯科技官が個別指導の場で、「三木で暮らせんようにしたる」と被指導歯科医を恫喝したとの記事が載っていました。本当のことなのです。

 

私の五年ほど後輩が技官になりましたが、彼は物腰の低い大人しい男でしたが、技官になったら私に「アンタ」と言いましたね。善良な者でも、こういう世界にいると、染まってしまうのです。殺伐たる医療界です。厚労省は汚いです。

 

医科のことは詳しくは知りませんが、救急医療の心臓マッサージは時間当たり2900円の医療費だと聞きます。これでは医師や看護師などの人件費も何もでないでしょう。救急医療から撤退するはずです。

 

医科にも歯科と同じく、厚労省の低点数の影が忍び寄っているのだと思います。それと接骨と介護、これは不正しないと食えない、不正が蔓延している、全くひどいものだと聞いています。ただ複数の関係者から聞いただけで、見たわけではないので、これ以上は控えます。

 

 

面白がって不正を増やしているとしか思えません。わざとやっているようにしか見えませんね。「世の中を良くしたい」という思いが全く伝わってこないどころか、この腐敗が未来永劫続いて欲しいかのようなシステムとなっています。

 

「医療費を抑制」というのが詭弁であることがよくわかります。

 

 

マジメにやったら食えない低報酬で働かす、あるいはできもしないハードルを課して、不正の温床を作り、弱みを握って報酬アップなどを抑える、これは行政の定法ではないのかと思うようになりました。

 

これでは奴隷国家です。

 

マジメに真っ当にやって食えない、そしてその改善を正面から主張できない、これで社会が良くなるはずがないのです。

 

 

ポイントはここです。

 

>不正の温床を作り、弱みを握って報酬アップなどを抑える

 

わざと悪い事に加担させて弱みを握りコントロールする・・・どうせこんなことだろうと思っていました。

 

 

歯科の低点数を放置して、結局は国民の皆さんに迷惑をかけたことについて、私たち歯科医師に責任があります。

 

よくこの話を先輩と話しますと、戦時中の「闇米」の話をされます。闇米は違法だが、違法行為をしなければ生きていけない状況がまずある、多くの者がやっているという事実もある。それでは現実的に歯科医はどうやって生きていけばいいのだ、ということになる・・・という論法です。戦時中は生きるか死ぬかの問題でしたが、歯科医を辞めればいい、他にも生きていく道はあるから状況は違います。あくまでも言い訳だと思います。

 

 

表現が稚拙でドギツく、分かりにくいとは思いますが、歯科医として35年生きてきた、そしてこんなにも時間をかけて、やっとその仕組みが明確にわかった、それがつたない自分の人生、真実、事実です。我々歯科医、そして厚労省、日歯・・・三者の責任なのです。厚労省に歯科医療費を安く上げるという狙いがあるのは、明白です。

 

 

記事の冒頭で、「医療に携る人間が善行を行なえないようなシステム」が存在していること自体、間違っていると言いましたが、このシステムを変えずに悪事を働く歯科医師だけを叩いても何の解決にもなりません。

 

今のままでは、患者も歯科医師も不幸です。

 

 

それとも歯科医療は、ちゃんとやってもらわなくてもいい、そこそこでいいですか?国家財政難ですから。ただそれなら、低点数はそのままなんだから、保険医取り消しなどの処分は、架空請求、二重請求、振替請求、付け増し請求など故意の重大な不正のみにしてください。物理的にできないことをやらされて、監督、処分だけは異常に過酷、居直るわけではありませんが、そりゃないですよ。

 

(中略)

 

 

医療を含む社会保障に関しては、最終的には国民が被害を受けます。私たちの願いは、真っ当にやって生活できるようにして欲しいことと、診療だけに全神経を使って打ち込めるようにして欲しいこと、この二つに尽きます。

 

 

最後に重要な事を付け加えておきます。

 

「財政難」についてですが、

 

日本は外国にお金をバラまく程の金持ち国家です。

 

ここを勘違いしたままだと、「医療費は削減しなければならない」という前提が邪魔をして、「医療費は上げてはいけない」という考えの元話を展開してしまいます。

 

この前提を捨てて考える必要があります。

 

我が国には金がある。なので、重要な治療には診療報酬を上げられるはずです。

 

 

悪徳歯医者が生まれる原因は歯科の診療報酬が低すぎるのが原因だった。善良な保健診療歯科医を叩き潰すシステムとはへ続く

 

 

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根管治療は赤字になる!?診療報酬が安すぎる日本の歯科医療制度の問題

今回は「保険制度のデメリット」と、それによって根管治療にどう影響するのか・・・についてお話します。

 

 

保険制度は良い面もありますが、歯科の場合は、デメリットが強いようです。

 

保険診療と保険外診療の根管治療の違いは設備だけではない

 

 

前回、「保険診療の歯科医院で利益を出すには、一日30人の患者を診なければならない」という話を紹介しました。

 

 

その場合、患者一人あたりにかけられる時間は15分でした。

 

 

 

で、なぜ30人でないとダメなのか・・・ですが、その根拠は以下になります。

 

 

 

『歯医者の99%は手抜きをする ダメな歯医者の見抜き方 いい歯医者の見分け方/著者・長尾周格』より引用

 

 

振り返って、なぜ15分しか治療時間をかけられないかと言うと、一日あたり30人の患者を治療しなければ、歯科医院が利益を出すことができないということが原因なのです。

 

 

では、なぜ一日あたり30人の患者を治療しなければならないかというと、それは日本の歯科の保険診療報酬が、きわめて低いということに行き着くのです。

 

 

日本の歯科治療費は、二〇〇五~二〇〇六年時点で既にOECD(経済協力開発機構)加盟先進国平均の 1/6 ~ 1/8 、アメリカの専門医の 1/12 ~ 1/20 という、非常に安い金額に抑えられており、現在ではOECD加盟先進国平均の 1/10 、アメリカの専門医の 1/20 ~ 1/30 ほどでしかありません。

 

 

(24p~25p)

 

 

「安く医療が受けられる」という点では、確かに日本の保険制度は優れています。ですが、より質の高い治療を望む場合は、どうなのでしょう・・・。

 

 

こんな事を言うと「保険外診療に行け」と言われそうですが、そこまでしなくとも、せめて眼科とか他の科並に診療報酬を上げてあげれば良いと思うのです。

 

 

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経営悪化の本当の理由

 

 

「ゼイタクの為の質」を保険でどうにかしろとは言いません。

 

 

ですが、「安全の質」にはこだわって欲しいです。

 

 

(根管治療のように)手を抜けば再治療のリスクが高くなる治療の場合、もう少し質の高い医療を受けられるようにしてもらいたいものです。

 

 

長尾周格氏によると、日本の歯科医院の経営悪化は、歯科医院の数が増えたからではないそうです。

 

 

ネットでも「日本の歯医者の数はコンビニより多い」と揶揄されていますので、多くの人が歯科医院の数は多すぎると思っているのではないでしょうか。

 

 

ですが実際は、人口10万人あたりの歯医者数を見ると、日本は先進諸外国と比較すると、少ない部類なのだそうです。

 

 

歯科医院の経営悪化は、歯医者の数が増えたのが問題なのではなく、低すぎる診療報酬に原因があります。

 

 

お会計をする時「これでどうやってやっていくんだろう」と心配になるレベルです。

 

 

「コンビニより多い」と言って問題の本質をズラしておけば、「診療報酬が低い」という問題点を改善しなくて済みます。

 

 

 

冷静に考えたら、歯の治療はとても細かい作業です。

 

 

単純な袋詰めの作業とは違いますから、むしろ他の科よりも、「一人に時間をかけなければならない科」だと思います。

 

 

ハッキリ言って、30人どころか、20人でも多いくらいです。

 

 

よく「患者が減った」と言いますが、昔の人数が異常なのです。

 

 

私は緑内障の為、検査で眼科にも行きますが、手術でもしない限り、医師の繊細な処置なんてありません。検査も看護士さんですし...。

 

 

眼科医にやってもらった処置で私が唯一記憶に残っているのは、「目の裏側に入った小さいホコリ」を取ってもらった事くらいです。

 

 

「医師に手を掛けてもらった感」は眼科等他の科よりも、歯科の方が上です。

 

 

それなのに受付で払うお金が、時に「遠足のおやつ代」並みに安い事に気付いて下さい。

 

 

そもそも保険の診療報酬がOECD加盟先進国の平均歯科治療費のほぼ1/10だという時点で、普通の経営努力だけで成り立たないのは当然です。

 

(28p)

 

 

私はこれまで、患者側の事しか考えていなかったので、「安ければよい」と思っていましたが、保険診療を行なっている歯科医院の立場を考えると気の毒でなりません。

 

 

再治療が必要になるような治療しかできないのなら、抜歯のリスクもあります。インプラントにでもなったら、安いのか高いのかわからなくなります。

 

 

良心的にやっている歯科医院には、患者の為になる質の高い治療をしても赤字になる事なく潤ってほしいものです。

 

 

少々高くても、その方が患者としてもメリットがあるからです。

 

 

健康の為、治療の質を向上させる為に、もうちょっとこの制度はなんとかならないものでしょうか。

 

 

何故歯科だけが異常に安いのか首を傾げたくなります。

 

 

 

収入が低すぎなければ、悪い経営努力に走る人も減るかもしれませんし。

 

 

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安さのツケ

 

 

ところで、医療関係者でない人にとって「他国に比べて診療報酬が安すぎる」といわれても、それがどれくらいなのかいまいちピンときませんよね。

 

 

なので、具体的な数字が紹介されている以下の記事をご覧下さい。

 

 

『歯科医師の暴露日記 歯科医師に嫌われる患者と、そうならないために・・・その1。』より引用

 

 

ご存知の通り、日本は国民皆保険であり、すべての人が治療を安価に受けることができる。素晴らしい制度となっている。

 

 

だが、この保険制度が作られたのは昭和初期・・・らしい。(詳しい時期などは知らない。知識不足で申し訳ない。)

 

 

その後、幾度も改定されてきているが、実際の保険点数は昭和初期のころからほとんど変わっていない。それを証明するような画像を見かけたので載せてみる。

 

 

 

 

この画像の各項目について説明していく。

 

 

「治療費」→その国での治療費を日本円に換算した時の金額だ。

 

「マクドナルド」→世界中にあるのでその国の貨幣価値を調べるときに便利らしい。

 

「何個分」→治療費に対してバーガー何個分かを記したものだ。

 

 

お分かりいただけただろうか。

 

 

日本の治療費は発展途上国以下の状態になっているのだ。

 

 

結局、その金額の中でスタッフの給与・器具の消毒代・消耗品の代金など、込々で考えると、黒字になる部分など非常に微々たるものだ。そうなってくると、患者自体を詰め込んで多く診ていかなければやっていけない。

 

 

患者にとって最高の治療をしよう!と経営無視で最善の治療をしていた先生がわずか1年半で医院が潰れ、それまで通っていた患者が途方に暮れた。という事案も実際に起こっている。

 

 

そして、多くの歯医者さんで予約制が導入されているのも、より効率的に診療を行うためだ。

 

 

こうしてみると、悲惨ですね。真面目な人がわりを食う・・・

 

 

 

『Yahoo!知恵袋 歯科医が、根管治療は保険では赤字だ!と言っていますが、逆に保険で儲かるのは何治療でしょうか?』より引用

 

 

保険制度では、国際的に普通に行われているスタンダードな治療を行うと、材料費にすらならないと言う事です。

 

 

保険で成り立つ、と言う事は、安い材料、短時間で出来る事しかしないと言う事です。黒字倒産などとは別問題。

 

 

制度的に、手抜きをする人間が良い思いをする制度になっているという事実が問題なのです。

 

 

一般の方には、分かりにくいと思いますが、保険で行われている治療は、勉強を続けている歯科医にとっては、手抜きにしか思えない物です。ほとんど、すべき事に報酬がありません。

 

 

ですから、安い前に、タダでしなければならないのですから、学問的に正しい治療を行えば、当然、この部分が赤字になります。(トータルでは、利益無しといったくらいでしょうかね。歯によっても違うので。)

 

 

だから、経営がギリギリの歯科医院や、悪徳?賢明?名歯科医は、何処かで、材料をケチったり、時間を短くして対処することになるのです。

 

 

また、 保険で、儲かる物など、歯科では、存在しないでしょうね。いうなら、手抜き治療でしょう。手抜きした分儲かります。あほらしいけど。(しいて言うなら、外科処置でしょう、材料費がかからないから)

 

 

学問的に正しい治療(国際的にスタンダード)とは、根管治療において、防湿、手術用顕微鏡、専用の洗浄システム、ニッケルチタンの使い捨てファイル、これくらいは最低限です。通常、保険では、これらは全て存在しません、無報酬です。これらを、保険で使用するのは、ただ歯科医の良心です。(赤字になる理由が良心とは、おかしいと思いませんか?仕方ないけれど。)

 

 

この現状が、患者さん達にも良いことばかりでは無いと考えます。

 

 

やや、過激な内容ではありますが、調べているとこれに近い話を、ネットでも本でもよく目にします。

 

 

私を検査をしてくれた大きい病院の口腔外科のO先生は、根管治療について色々と説明してくれましたが、根幹治療を保健治療で手をかけると赤字になると話してくれました

 

 

で、ご自身の根幹治療は、高くても保険外診療専門医でしたそうです。やはり、よくわかっているだけに質の良い治療を選ぶのだと思います。

 

 

 

 

 

 

くどいですが、以下にも手を抜かざるを得ない状況が書かれています。

 

 

『審美歯科・口臭外来・ムシ歯・銀歯・口臭の悩み相談室(新潟・長岡)感染根管治療は、不採算部門の代表格だから・・・』より引用

 

 

感染根管治療は、不採算部門の代表格だから・・・

 

 

根の治療=根管治療は、保険でマジメにやると赤字になる歯科治療の代表です。

 

ボランティアじゃないんだから・・・ (勤務医の頃は何も考えてませんでしたが)
しかも、マジメにやろうが手抜きしようが、保険の診療報酬は同じ!! ときたもんだ。

 

感染根管治療の診療報酬は、全部で約7,000円。(前歯なら約3,000円!!)

 

何時間かけても、何日かけてもほとんど変わりません。

 

薬の交換だけであれば、わずか140~300円ですから・・・(T.T)

 

ずっとドクターが拘束される治療ですから、他の治療と同時は無理です。

 

しかも、1回で終わることはまずありません。3~4回はかかります。

 

・・・ということは、1回につき1,750~2,300円程度ということです。

 

もちろん、この中に治療機材(消耗品)や薬剤費なども含まれています。

 

スタッフの人件費を考えたら・・・ さよ~なら~(T_T)/~~

 

ラバーダムなんて、お金も時間もかかるからやってられない(!?)のでしょう。

 

どれだけ治療時間を短縮して、材料にコストをかけないか・・・ が勝負になります。(なんの勝負なんだか・・・(^^;))

 

マレーシアで60,000円、アメリカでは180,000円する手間かかる治療なんですけどね。

 

感染歯質をできるだけ取って、その上で次亜塩素酸ナトリウムなどでしっかり消毒をする。

 

そして、できるだけ緊密に垂直加圧法などで充填した方が予後は良いハズです。

 

これはシールドレストレーションという考え方に基づいています。

 

 

根管治療している最中だけに、申し訳ない感が半端ないです。

 

 

でも、良心的な歯医者さんは、罪悪感にかられるでしょうね。保険医をやめて保険外(自由)診療専門医になる人がいるのもその表れだと思います。

 

 

また、長尾氏の著書によると、優れた技術を一生懸命勉強しても、保険診療では生かす場がないので虚しさだけが募るとも書かれています。

 

 

これでも「安ければ良いんだ」と考える人もいると思います。ですが、リスクがあるんだということ常にを頭に入れておいて欲しいと思います。

 

 

次は、保険診療の歯科医院での保険外診療についてお話します。

 

 

保険診療の歯科医院で行われる保険外診療について知っておきたいことへ続く

 

 

 

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