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高尿酸血症の原因と問題について分かりやすく説明してみた

 

「酸性食品」、「アルカリ性食品」...という判断基準は、「食品そのもののpH」ではなく、「食品に含まれているミネラルの性質」で決まります。

 

 

 

 

その基準で判断すると、肉は分解すると酸を発生させる「含硫(がんりゅう)アミノ酸」が多く含まれているので、「酸性食品」に属することになります。

 

 

 

「肉は酸性食品だから血液を酸性化させる」...という説について調べると、酸性化させるのは「血液」であるという説と、酸性化させるのは「尿」であるという2つの説に遭遇します。

 

 

 

以下の記事では、酸性食品を摂取しても、血液のpHには影響しない、そのかわり尿のpHは酸性化させる...という話をしました。

 

 

 

酸性食品とアルカリ性食品の定義と影響について分かりやすく説明してみた

 

 

 

酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリット

 

 

 

今回はその続きです。

 

 

 

 

pHがちょっとでも酸性に傾くとヤバイのは「血液」です。

 

 

 

 

「尿」はそこまでではありませんが、pHが酸性化して全く問題がないわけではありません。

 

 

 

「痛風」の原因とされる「尿酸 にょうさん」の濃度が上がりやすくなるからです。

 

 

 

 

 

細胞の構成成分の1つである「プリン体」を分解して、最終的にできるのが「尿酸」です。老廃物ですので、通常は尿として排泄されます。

 

 

 

 

しかし、「尿のpH」が酸性に傾いた状態だとこうなります。

 

 

 

 

尿を酸性化させる食べ物(肉等)の過剰摂取

 

 

尿のpHが酸性化する

 

 

尿酸が溶けにくくなるので排泄されにくくなる

 

 

血液中の尿酸値が高くなる(高尿酸血症)

 

 

高尿酸血症が続いて、尿酸が結晶化すると痛風になる

 

 

 

 

 

 

この流れでは、「痛風を始めとした疾患になる原因は、肉の過剰摂取による尿酸値の上昇」...と解釈する事ができます。

 

 

 

 

これも「肉やタンパク質を避ける原因」になるので、本記事では、「尿酸」に焦点をあてます。

 

 

 

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尿酸値とは

 

 

 

「酸性食品ではなく、アルカリ性食品を摂取した方が良い」は、「尿酸値」が高い時にも言われます。

 

 

 

「尿酸値(血清尿酸値、血中尿酸値)」とは、血液中の尿酸の濃度の事です。

 

 

 

 

尿酸は、尿とともに排出されますし、「尿酸」という字から、「尿の酸性度」を調べるイメージをしてしまいそうですが、そうではありません。

 

 

 

「尿酸値」は血液検査で調べます。

 

 

 

この数値によって、「血液 1dL(100mL)の中に、尿酸が何mg含まれているか」を知ることができます。

 

 

 

正常値は「 4.07.0mg/dl」で、

 

 

 

 

7.0 mg/dl以上...と、尿酸値が高い状態を、「高尿酸血症 こうにょうさんけっしょう」と言います。

 

 

 

 

ちなみに、「尿酸」と「尿素 にょうそ」も名前が似ているので、間違えないように違いを書いておきます。

 

  • 尿素・・・「タンパク質」が体の外へ捨てられる時の最終的な姿

 

  • 尿酸・・・「核酸」が分解されたり、「ATP」が代謝されたりして、「プリン体」になり、さらに代謝された姿

 

 

 

尿酸とは

 

 

 

「尿酸」は、「プリン体」を分解して最終的にできた物質です。そのパターンがこちらです。

 

 

 

 

  • 食品の摂取によってプリン体を摂取、尿酸へ変換

 

  • 細胞の分解(核酸)によってプリン体が生じ、尿酸へ変換

 

  • 激しい運動(ATP)によってプリン体が生じ、尿酸へ変換

 

 

 

 

元となった「プリン体」は、食品から摂取するイメージが強いですが、その量はわずか2~3割です。

 

 

 

7~8割は生きているだけで体内で作られています。こちらを簡単に説明します。

 

 

 

 

 

  • 核酸(細胞の核を構成する)の構成成分 → 古い細胞が分解されるとプリン体が生じる

 

 

 

  • ATP(エネルギー物質)の構成成分 → 激しい運動をすると、分解されて尿酸になる

 

 

 

『みたかヘルスケアクリニック 健康で幸せな生活のために。 痛風・高尿酸血症について』より引用

 

 

尿酸とはプリン体という物質であり、体内の細胞の老廃物です。

 

 

尿酸という言葉は「尿に排泄される酸」という性質に由来しているそうで、通常は代謝の経過で腎臓から燃えカスとして尿と共に一定量排泄されるものです。

 

 

尿酸の血液内における濃度、いわゆる尿酸の基準値は、おおよそ「 4.0~7.0mg/dl位」が正常とされています。

 

 

 

ふつう体内では、毎日0.5g程の新たな尿酸が自己生成され、更に食物から0.1g程を吸収されて、常に体内外を循環しています。

 

 

 

 

作られた「尿酸」のその後です。

 

 

 

  • 体内で一定量ためられる(尿酸プールと呼ぶ)

 

  • 「余分な尿酸」は7割が尿、3割が汗や便として排泄される

 

 

 

 

「尿酸」の産生排泄のバランスがくずれると、尿酸値は上がります。

 

 

 

  • 尿酸がたくさん作られる → 尿酸値が上がる

 

 

  • 尿酸が排泄されない → 尿酸値が上がる

 

 

 

ここからは、後者についてお話します。

 

 

 

血液の尿酸値が高くなる原因の1つに、「尿のpHの酸性化」があります。というのも、尿酸には、以下のような特徴があるからです。

 

 

 

  • 「アルカリ性の尿」に溶けやすい

 

  • 「酸性の尿」に溶けにくい

 

 

 

このような性質があるので、尿が酸性に傾くと「尿酸」が溶けにくくなって、体の外に排泄されにくくなります。

 

 

その結果、血液中の尿酸の濃度が上がります。

 

 

 

『KIRANAHLIFE 尿酸値が気になる皆様。ぜひ血液pHを気にしてください。』より引用

 

 

②尿が酸性であると血液に尿酸が増加。

 

 

pH5.5以下の尿には尿酸が排出されなかったという報告があります。尿酸の溶解度の影響だと考えられます。

 

 

pH7.4付近である血液には尿酸はよく溶けますが、高度にpHが制御されていなければ命にかかわるので尿酸濃度が高まってもH+が優先的に腎臓に排出されると考えられます。

 

 

すると腎臓のpHは酸性側になり、腎臓では血液の尿酸は排出されず血液中に留まり、肝臓からは新たな尿酸が供給されますので血中の尿酸値は上昇します。

 

 

 

だから、尿を酸性化させる「酸性食品」を控えよう...という対処法があるわけです。

 

 

 

次は、尿酸値が上がった場合、体にどんな問題が起きるのか説明します。

 

 

 

 

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尿酸値が上がることで起きる疾患

 

 

尿酸値が7.0mg/dL以上が「高尿酸血症」です。

 

 

 

この状態が長期化すると、尿酸が結晶化して全身で悪さをする...と言われています。結晶化した尿酸によって、以下のような疾患になります。

 

 

 

  • 関節に溜まる → 痛風

 

  • 皮下組織や関節などに沈着 →「 痛風結節」を作る

 

  • 腎臓の中に沈着 → 痛風腎を引き起こして腎臓の機能を低下させる。腎不全(老廃物を尿として排泄できない)になれば透析になる

 

 

 

こうなると、尿を酸性化させる食品である肉を食べない方が良い...と考えさせられてしまいます。

 

 

 

動物性食品の摂取は尿が酸性になる

 

 

 

動物食性(肉食)動物の尿は、酸性です。

 

 

「含硫アミノ酸」の影響なのでしょう。

 

 

 

『三和書籍 生活習慣によって大きくpHが変動する』より引用

 

 

健常者の尿は、ほとんどが弱酸性(pH6.0〜6.5前後)です。

 

 

しかし、尿のpHは食べ物や運動などの生活習慣によって大きく変動するので、健常者でもpH4.5~8.0の間で変動します。

 

 

アルカリ尿と診断されるのはpH8.5以上、酸性尿と診断されるのはpH4.5以下とされています。

 

 

 

肉食動物の尿は酸性側で、猫だとpH5.5 ~7.0くらいだそうです。

 

 

 

草食動物之尿はアルカリ性側で、ウサギだとpH7.6~8.8くらいだそうです。

 

 

 

動物食性(肉食)動物の尿は酸性ですが、痛風はありません。

 

 

 

 

彼らの体の構造が、「尿酸」が溜まりにくい仕組みになっているからです。

 

 

 

 

人間も肉食(動物食性)動物ですが、彼らと違うのはこの部分です。

 

 

 

 

尿酸を分解する酵素ウリカーゼ

 

 

多くの動物は、「ウリカーゼ(別名:尿酸オキシダーゼ)」という酵素を持っています。

 

 

 

この酵素は、「尿酸」をさらに「アラントイン」という無害な物質に分解します。そのおかげで、「尿酸」が蓄積しないのです。

 

 

 

 

核酸

プリン体

尿酸

ヒドロキシイソ尿酸

アラントイン

 

 

 

 

例え肉ばかりを食べて尿が酸性に傾いたとしても、「尿酸」が溜まりにくい体の構造なので害はありません。痛風にもなりません。

 

 

 

一方、人間や一部の霊長類は、「ウリカーゼ」を持っていません。このような肝臓のシステムでは、分解は「尿酸」止まりなので蓄積しやすいです。

 

 

 

『公益財団法人 痛風財団 尿酸ってなに?』より引用

 

 

尿酸はほとんどの動物では分解され、体内にたまりません。

 

 

ところが人間と一部の霊長類は尿酸を分解する酵素(尿酸酸化酵素)が遺伝的に欠損しており(遺伝子はあるが壊れています)、尿酸がたまる傾向があります。

 

 

 

 

核酸

プリン体

尿酸(ここまで)

 

 

 

 

 

 

「尿酸」を「無害な物質」に分解できない以上、溜め込まないのが理想。その為には、「尿酸」の排泄を妨げる原因になる「酸性食品」の摂取を控えた方が良い...という理屈になります。

 

 

 

 

人間は、胃や腸は動物食性動物の構造をしていますが、肝臓のこのシステムは、動物食性に向いていないようにも見えます。

 

 

 

何故人間には「尿酸を分解するウリカーゼ」がないのか?考えられる理由は後でお話します。

 

 

 

とりあえず先に、「尿酸が蓄積しやすい体の構造の人間」が、肉食をするとどうなるのかを見ていきます。

 

 

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糖質制限による高タンパクで尿酸値は上がるのか

 

 

 

「酸性食品である動物性食品」の大量摂取によって、尿が酸性化し、それによって「尿酸」が排出されにくくなり、血中の尿酸値が上がる...という流れでした。

 

 

 

すると、動物性食品を大量に食べている糖質制限実践者は、尿酸値が高い事になります。

 

 

 

どうやら、そうなるみたいです。

 

 

『医師水野のブログ 尿酸値と糖質制限』より引用

 

 

まず、私自身の体験談から。

 

 

糖質制限を開始して、尿酸値、上がりました。

 

 

ずっと5台だった尿酸値が、半年で7まで上昇。

 

 

しかし、また半年で5台へ低下しています。

 

 

代謝に切り替わりとともに上昇、代謝が安定してくると下降してくるのだと考えています。

 

 

痛風発作も起きず、結果として5台へ戻ったので、全く支障はありませんでした。

 

 

また実際に尿酸値が12でも発作が起きない方もいれば、尿酸値7をきった6.8でも発作が起きる人もいます。

 

 

 

 

 

また、江部医師の話も参考になります。

 

 

『ドクター江部の糖尿病徒然日記 糖質制限食と血清尿酸値について。2015年3月。』より引用

 

 

 

尿酸値に関しては、糖質制限食実践で、減少する人、不変の人、増加する人と個人差が大きいです。

 

 

もともと尿酸が高値だったのが糖質制限食で基準値になる人がいますが、これは問題ないですね。

 

 

肥満がある人が糖質制限食で減量に成功したら、尿酸値が基準値になることは考えられます。

 

 

もともと尿酸値は正常だったのに、糖質制限食実践で高値となる人がいます。

 

 

 

一番多いのは、低カロリー過ぎた場合です。

 

 

 

糖質制限食開始後、急に尿酸値が上昇したときは、大多数の人が、摂取エネルギー不足でした。

 

 

 

2012年4月4日の毎日新聞の記事によれば、『激しい関節痛を起こす痛風の発症は、原因物質の尿酸を尿から出す機能だけでなく、腸から排出する機能が低下することも一因』とのことです。

 

 

 

『尿酸は3分の2が腎臓から、3分の1が腸から排出される』とは、初めて知りました。

 

 

 

この腸からの排泄機能も、個人差に関係しているのでしょうね。

 

 

 

体内で尿酸をつくり過ぎるか、尿からの排泄が悪いため、高尿酸血症になると考えられてきましたが、これらに腸からの排泄障害も加わることとなりました。

 

 

 

あくまでも私見ですが、この腸からの尿酸排泄は、生活習慣やストレスの影響を一番受けやすいような気がしますね。

 

 

ただ、低カロリーすぎると、どんな内容の食事でも、尿酸値が上昇するので注意が必要です。

 

 

例えば断食(絶食)をすると、尿酸値は急激に上昇します。断食前6mg/dlが、断食中は9~10mg/dlに上昇したりします。

 

 

さて糖質制限食を実践すれば、相対的に高タンパク・高脂質食となります。一般に高タンパク食だと尿酸値が上昇するとされていますが、ことはそれほど単純ではありません。

 

 

例えば、江部康二は、2002年以来13年間、スーパー糖質制限食実践で130g~150g/日のタンパク質を摂取していて、かなりの高タンパク食です。

 

 

しかしながら、尿酸値はこの10年間、一貫して2.4~3.5mg/dl(3.4~7.0)程度と低い方です。

 

 

尿酸は体内の酸化ストレスに対抗する物質という説があります。

 

 

 

私はスーパー糖質制限食で体内の酸化ストレスが少ないので、尿酸も少なくてすんでいるというポジティブな仮説もありかと考えています。

 

 

 

通常、糖質制限食でいったん尿酸値が上昇した人も、摂取エネルギーが足りているならば、数ヶ月~1年で元の値に戻ることが多いので経過をみることが多いです。

 

 

 

ただ、過去痛風発作を起こしたことがある人は、内服も考慮する必要があります。過去痛風発作を起こしたことがない場合は、尿酸8~9mg/dlとかでも、経過をみてよいと思います。

 

 

過去尿路結石のあった人や家系的に腎臓結石持の方々は、尿酸が高値となったときは、梅干しを食べるとか、わかめ・ほうれん草・大根・キャベツ・茄子・しいたけなど摂取で尿をアルカリに保って尿酸が結晶化しにくいようして、尿酸値が基準値にもどるのを待つのが安全と思います。

 

 

尿酸値は、従来、肉の摂りすぎや、ビールの飲み過ぎで高値となるということが常識だったのですが、食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し、かなり少ないということが判明しました。

 

 

自らが痛風患者であり、痛風専門医でもある、元鹿児島大学病院内科教授、納(おさめ)光弘先生によれば、食事よりストレスや肥満のほうが、尿酸値への影響が多いことがわかってきました。

 

 

 

 

 

長いので要約します。

 

 

 

  • 糖質制限による尿酸値の変化は個人差が大きい

 

  • 糖質制限によって尿酸値が上昇する事があるが、一定の期間が過ぎると元に戻ることも多い

 

  • 尿酸は腎臓だけでなく、腸からも排泄される

 

  • 尿酸値はカロリー不足で高くなる

 

  • 尿酸値はストレスの影響を受ける

 

  • 過去に通風発作を起こした事がある人はアルカリ性食品を食べた方がよい

 

 

 

そして、糖質制限と言えば「ケトン体」です。

 

 

 

ケトン体と尿酸値

 

 

 

「ケトン体」は酸性物質なので、これの影響でも尿酸値は上昇するようです。

 

 

 

『糖尿病ネットワーク 31. 痛風・高尿酸血症と糖尿病』より引用

 

 

なお、減量を急ぐあまり、絶食するなど極端に摂取カロリーを減らしすぎると、体内でエネルギー源として脂肪が利用される結果、ケトン体が発生します(ケトーシス)。

 

 

血液中のケトン体濃度が高くなると尿酸は排泄されにくくなり、尿酸値が逆に上昇してしまいます。

 

 

 

 

肉食中心は尿酸値が上がる要素があるのは間違いありませんね。

 

 

 

 

ケトン体と尿酸値についてはあまり情報がないので、ケトン体の値が高い人の尿酸値の情報が見つかれば書き加えます。

 

 

 

 

余談ですが、酸性物質のケトン体によって血液は酸性化しないそうです。

 

 

『ガンの特効薬はミトコンドリア賦活剤 ブドウ糖を絶てばがん細胞は死滅する!』より引用

 

 

「絶食と同じような効果があって体力も栄養状態も悪化させない食事療法としてケトン食があります。」

 

 

正常細胞はケトン体を使ってATPを作ることができますが、ガン細胞はケトン体を利用できません。

 

 

つまりミトコンドリアはケトン体をエネルギー源として利用できますが、解糖系はケトン体を利用できないということです。

 

 

ケトン体は酸性物質ですが、ミトコンドリアがケトン体をATPに変えられるので、身体が酸性に傾かないようです。

 

 

糖質制限食の第一人者である江部医師は、スーパー糖質制限食を実践してケトン体の値が高いのですが、血液のpHは7.45で充分な弱アルカリ性でした。

 

 

 

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尿酸値が上がる原因

 

 

 

糖質制限をしていると、動物性食品中心になりますし、ケトン体を利用するようになります。

 

 

尿酸値が上がる条件は揃っていますが、それでも、必ず高くなるわけではありません。

 

 

 

他の原因もからんでいるので、もっと大局的に分析する必要があります。

 

 

 

 

痛風にならないように気をつける場合、

 

 

 

これまでのように、「尿のpHを酸性化させないようにしよう」とか、「尿酸の元になるプリン体を控えよう」...だけではなく、他の原因も注意するべきです。

 

 

 

なので、何によって尿酸値が上がるのか、他の原因を紹介します。

 

 

 

意外かもしれませんが、「プリン体の摂取を控える」は、重要度が低いのです。

 

 

 

『ドクター江部の糖尿病徒然日記 Q&A 糖質制限食と高尿酸血症②』より引用

 

尿酸を確実に上昇させるのは、重要なものから順番に

 

 

1、ストレス

 

2、肥満

 

3、大量の飲酒

 

4、激しい運動

 

5、プリン体の摂りすぎ

 

 

です。

 

 

1 ジミーさんの仰る通り、実はストレスが一番尿酸値を上昇させます。鹿児島大学の納(おさめ)光弘先生もご自身が痛風になられて徹底的に自分で人体実験をされて、ビールより何よりストレスが高尿酸血症の原因と断定しておられます。

 

 

2 体重増加も尿酸を増加させる要因なので、 糖質制限食で減量することは良い方に向く可能性があります。

 

 

3 飲酒

 

アルコールを大量に(日本酒1日3合程度以上)飲めば尿酸値は上昇し、断酒すれば下降します。アルコールが尿酸値に影響を与える要因は二つあります。

 

 

一つは、アルコールが代謝の途中で乳酸になり、乳酸が腎臓からの尿酸排泄を抑制すること。

 

 

もう一つは、継続的に多量にアルコールを摂取したときに(日本酒1日4合以上を毎日)、アルコールが尿酸の代謝を促進させて尿酸値があがることです。

 

 

なお、お酒に含まれているプリン体自身の量は、体内の尿酸プールの量に比べて少ないのでほとんど影響はありません。ビール大瓶633㏄中に、プリン体は32.4㎎しか含まれていません。

 

 

なお適量のアルコールならストレスが解消され尿酸値を下げます。(適量の目安:日本酒、焼酎で1日1.5合程度、ビール約750㏄、ワイングラス2杯、焼酎のお湯割りコップ2杯)

 

 

4 激しい運動は尿酸を上昇させますが、軽い有酸素運動は大丈夫です。

 

 

5、下記のプリン体が多い食品はさすがに大量にはとらない方がいいでしょう。しかし、日常的な食生活の中では、プリン体を気にするほどのことはなさそうです。下記の如く食事由来の尿酸は約100mgで、一日に生産される総量約700mgに比し少ないからです。

 

 

 

☆プリン体の多い食品

 

 

(1)きわめて多い(100g中、300㎎以上)鶏レバー、白子など

 

 

(2)多い(100g中、200~300㎎)豚レバー、牛レバー、かつお、まいわし、大正えびなど

 

 

 

☆尿酸の生成と排出

 

一日で産生される尿酸の量 700㎎

 

・ 食事から摂取 約100㎎

 

・ 体内でプリン体が利用された後に分解され、尿酸が生じる経路 約600㎎

 

 

 

☆一日で排出される尿酸の量 700㎎

 

・ 尿から排泄 約500㎎

 

・ 汗や便から排泄 約200㎎

 

 

 

☆尿酸の体内プール 約1200㎎

 

・ 健康な人の体内には、つねに1200㎎程度の尿酸がプールされています。

 

 

 

尿酸は、このように毎日、生産と排泄を繰り返しながら、一定量を保っています。しかし、尿酸の排泄がうまくいかなくなったり、尿酸が体内で作られすぎると、尿酸値が上がります。

 

 

 

 

 

「プリン体」について補足です。江部医師の記事で、

 

 

 

>『尿酸は3分の2が腎臓から、3分の1が腸から排出される』

 

 

 

...という話がありましたが、食事から摂取したプリン体は、「尿酸」に変わらずに排泄される...という説があります。

 

 

 

 

『熱血ナースMrs.GAGAのダイエット支援ブログ!!〜低糖質に愛をこめて〜 尿酸値と血糖値』より引用

 

 

食べ物から吸収されたプリン体の多くは、肝臓で処理され尿酸に変わると思われていましたが、研究が進み、食べ物由来のプリン体は、腸で分解されて尿酸に変わることなくそのまま排出されることがわかってきました。

 

 

 

 

 

 

 

さらに、尿酸値が高くなる原因を紹介します。

 

 

 

それはインスリンです。

 

 

 

「インスリン」は血糖値を下げる働きがあります。

 

 

 

血糖値が上がった時に大活躍するホルモンなのですが、実は、インスリンには「尿酸」の排泄を抑制する働きもあるのです。

 

 

 

 

 

血糖値の上昇

 

 

インスリンの分泌

 

 

尿酸の排泄を抑制

 

 

尿酸値が上昇

 

 

 

 

 

『熱血ナースMrs.GAGAのダイエット支援ブログ!!〜低糖質に愛をこめて〜 尿酸値の高い方にも糖質制限はオススメです。』より引用

 

 

インスリンは、尿酸の排泄を抑制する働きがあります。つまり、糖質制限してインスリンの分泌を抑えたら、尿酸の排泄がスムーズになるということです。

 

 

忘年会といえばアルコールとおいしい食事!ですが、糖質制限を心がけていれば、尿酸はいつもより溜まりません。

 

 

 

 

 

血糖値が上がらなければ、インスリンの追加分泌は起きません。

 

 

 

血糖値を直接上昇させるのは「糖質」、間接的に上昇させるのは「タンパク質(糖新生)」です。

 

 

糖質制限をしているのに血糖値が高いのは、糖新生が原因かもしれません

 

 

 

 

気をつけなければならないのは前者です。

 

 

 

そして、3の「飲酒」で生じた「乳酸」も、尿酸の排泄を抑制する働きがありましたが、「糖質」も代謝しきれなければ「乳酸」を発生させます。

 

 

 

糖質の摂取は、尿酸の排泄を抑制する「インスリン」と「乳酸」の発生のリスクがあるわけです。

 

 

 

 

肉食は尿酸値が上がる条件が揃っていましたが、それ以外の食事でも尿酸値が上がる条件が揃っているようです。肉ばかりを叩いている場合ではありません。

 

 

 

タンパク質でも「糖新生」によって血糖値が上がれば同じ事なのですが、糖質の摂取による血糖値の上昇の方が酷いケースが多いので、先にこちらを注意した方が良いです。

 

 

 

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プリン体と糖質の組み合わせ

 

 

ところで、「タンパク質&脂質」に「糖質」を組み合わせる「緩い糖質制限」は慢性疾患の原因になります。

 

 

 

しかし、「糖質」を組み合わせない「厳しい糖質制限」は健康的になります。

 

 

 

この2つは全く違う結果になるにも関わらず、「タンパク質&脂質」に「糖質」を組み合わせる「緩い糖質制限」の結果を理由に、「厳しい糖質制限」まで危険であるようにイメージ工作がされています。

 

 

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

 

 

「組み合わせ」が悪いのに「単体」を悪いかのように言う...「プリン体」もその流れと似ているので、胡散臭いです。

 

 

 

 

『熱血ナースMrs.GAGAのダイエット支援ブログ!!〜低糖質に愛をこめて〜 尿酸値の高い方にも糖質制限はオススメです。』より引用

 

 

以前もお伝えしましたが、尿酸はコレステロールと同じで、食事性のものより身体で作られる方が多いのです。

 

 

 

プリン体の多い食品をことさらに避けることは、余り意味はありません。

 

 

 

プリン体の多い食品は栄養価も高いこともお伝えしました。むしろ、食べすぎない程度に食べることをオススメします。

 

 

 

プリン体の多い食品と、糖質の多い食品の組み合わせが最悪なのです。ついでに悪い油(劣化したサラダ油や加工食品に多く含まれるトランス脂肪酸)を使った揚げ物などと組み合わせたら、

 

 

 

「糖化→酸化→炎症」と痛風への道まっしぐらです。

 

 

 

 

 

「プリン体」を分解してできた「尿酸」は、単体だけの問題ではなく、「炎症」が関係しているみたいです。

 

 

 

『医師水野のブログ 尿酸値と糖質制限』より引用

 

 

また実際に尿酸値が12でも発作が起きない方もいれば、尿酸値7をきった6.8でも発作が起きる人もいます。

 

 

この違いは何でしょうか?

 

 

 

ガイドライン的には尿酸値で判断します。

 

 

この違いが説明できません。

 

 

 

そして、起こっている事から逆に考えれば、尿酸は高いだけでは発作は起きない、という考えが導き出されます。

 

 

 

では、尿酸値12で発作が起きない人はどんな状況でしょうか。

 

 

 

これは「炎症」が鍵になると考えます。炎症についてはコチラ。

 

 

 

「炎症」が尿酸を結晶化させ、痛風発作を起こす引き金である可能性があります。

 

 

 

あくまで可能性ですが、信憑性はあります。

 

 

 

酸性食品を食べようが、糖質の多いアルカリ性食品を食べようが、尿酸値が上がる可能性があるわけですから、問題は「尿酸値が高い事」よりも、「炎症」や「結晶化」にある気がします。

 

 

 

で、「炎症」といえば糖質です。

 

 

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

尿酸値が上がる原因は1つではないので、状況を観察して、原因に合った対処をするべきですね。

 

 

 

尿酸が結晶化する事で生じる「痛風」も、本当の原因を改善する必要があります。

 

 

 

 

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痛風の本当の原因

 

 

あまり知られていない「痛風」の原因を紹介します。

 

 

『医療法人社団楡樹会 稲毛エルム歯科クリニック 痛風の本当の原因』より引用

 

 

尿酸はプリン体から合成されることから、プリン体を多く含む食事を控えるよう、医師から指導されることがあります。

 

 

プリン体とは核酸の成分であるアデニンやグアニン、電子伝達系で補酵素として働くNAD(ナイアシン)、FAD(ビタミンB2の誘導体)など、生体にとって必須の栄養素が含まれます。ですからプリン体を制限することは、様々な栄養欠乏をもまた引き起こすことになるのです。

 

 

 

そもそも、痛風の原因がプリン体の過剰摂取というのは迷信です。プリン体の摂取を控えることで痛風を予防することはできませんし、痛風の人がプリン体を控えても、症状が改善することはありません。

 

 

 

(中略)

 

 

 

尿酸は腎臓で尿に排泄されます。痛風のほとんどは、腎臓での尿酸の排泄障害によって起こります。

 

 

 

腎臓はなぜ尿酸をうまく排泄できなくなるのでしょう?

 

 

 

それは、腎臓が糖化することによって機能障害が起こるからです。

 

 

 

腎臓の糖化に特に関係していると考えられているのが、果糖です。果糖はブドウ糖のおよそ7~10倍も糖化能力が高く、強力に細胞を傷害します。

 

 

 

また果糖の大量摂取は、肝臓で無機リン酸の欠乏を引き起こし、ATPの枯渇と高尿酸血症を引き起こします。

 

 

 

さらに果糖は血液のpHを酸性(アシドーシス)にすることによって、尿酸の結晶化を促進します。果糖が痛風の原因となるのなら、糖尿病患者に痛風が多いことも理解できます。

 

 

 

痛風の本当の原因はプリン体では無くて果糖であり、果糖を多く含む物(砂糖や異性化糖)の過剰摂取が痛風を引き起こすのです。

 

 

甘い物はむし歯だけでなく、さまざまに体を蝕むのですから、一切摂らないようにすべきなのです。

 

 

 

 

痛風の本当の原因は、「果糖」による腎臓の糖化...。

 

 

 

先ほど、腸からの尿酸の排泄機能が低下する...という話がありましたが、糖化によって「腎臓の尿酸の排泄障害」が起こるなら、腸も同じように、糖化の影響で尿酸の排泄障害になる可能性はあります。

 

 

 

 

尿酸値が高くても、必ず痛風になるわけではないのは、別の要素があるからなんですね。

 

 

 

ちなみに、痛風について色々なネットの記事や本を読みましたが、「腎臓の糖化」について触れられているものは、ほとんどありませんでした。

 

 

 

他の疾患と同じで、やはり「糖化による害」は触れられないようです。

 

 

 

「糖化による害」を誤魔化す為に、別の食品や栄養を悪者にする例は、いろんな疾患で見られるのですが、「プリン体」もその1つでしょうか...。

 

 

 

 

「プリン体の多い食品」を控えることで重要な栄養が欠乏するなら、制限はしない方が良いです。

 

 

 

また、「食品由来のプリン体」は腸で分解されて「尿酸」にならずに排泄される...という説が本当なら、安心して摂取する事ができます。

 

 

 

 

ここまでを振り返ります。

 

 

 

  • 尿酸値が上がる原因は様々

 

 

  • 尿酸値が高くても痛風発作が起きるとは限らない

 

 

  • 痛風の原因はプリン体ではなく腎臓を糖化させる果糖

 

 

 

 

尿酸値が上がる原因も色々考えられますし、尿酸値が高くても痛風発作が起きるとは限らず、さらに痛風の原因である腎臓の糖化はあまり知られていない...

 

 

 

 

患者数も多く、完治しずらい...となっているあたり、「尿酸」と「それにまつわる疾患」は胡散臭いと感じます。

 

 

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動物性食品の摂取による尿酸値の結果はバラバラ

 

 

 

ここで、「動物性食品の摂取」と「尿酸値」は関係ないのでは?...と思われるような話を紹介します。

 

 

 

まず、以下は「肉を多く食べても尿酸値が上がらないケース」です。

 

 

『痛風情報局 尿酸値とは?尿酸値を下げる方法』より引用

 

 

イヌイットの人たちには痛風がいないそうです。

 

 

彼らは食事の中の肉食の割合が非常に高いですがそれでも痛風にならない(尿酸値が上がらない)のは、彼らの環境に適応するための体質の進化もあることながら、動物性たんぱく質が尿酸値を上げることは無いということを示しているのではないでしょうか。

 

 

 

 

一方で、「動物性食品」を殆ど摂取していなかった明治以前の日本には、痛風患者はほとんどいなかったそうです。

 

 

 

ポルトガル人宣教師のルイス・フロイスや、ドイツ人医師のベルツによってその記録が残されています。

 

 

 

 

動物性食品をたくさん食べても痛風にならない「イヌイット」、動物性食品をほぼ食べなくて痛風にならない「明治以前の日本人」の例を紹介しました。

 

 

 

ちなみに、イヌイットは人種的には日本人と同じモンゴロイドです。

 

 

 

このような事実から、「尿酸」と食品はあまり関係ないような気もしてきます。

 

 

 

 

 

一応、2015年の春から「1日10g以下のスーパー糖質制限」をしている私の尿酸値も紹介しておきます。

 

 

 

血液検査を始めたのは、2017年の1月からです。それ以前は検査をしていないので分かりません。そして、検査をした時に前回の結果を聞いています。

 

 

 

 

だいたい3ヶ月に1回、「フェリチン」目的で検査をしています。「尿酸」を気にした事は一度もなく、今回改めて見たところ、かなりバラつきがあります。

 

 

 

食事内容はほとんど変わっておらず、違いと言えば3ヶ月ごとにサプリの種類を増やしている事くらいです。なので規則性は感じません。

 

 

 

では、新しい順からです。

 

 

 

2018年の3月が6.9。この日から「マグネシウム(ビタミンD、亜鉛、カルシウム入り)」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の12月が4.7。この日から「ビタミンB50コンプレックス」と「ベンフォチアミン」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の9月が5.1。この日から「ビタミンC」と「ビタミンE」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の5月が4.3。この少し後から「ナイアシン」を開始。

 

 

 

 

 

2017年の1月が5.0。この日から「鉄」を開始。

 

 

 

 

 

 

私の食事は、肉、卵、魚...と、動物性食品のオンパレードです。糖質10g以下なので、野菜はほとんど使えません。

 

 

 

 

でも、「高尿酸血症」は7.0 mg/dl以上なので、いまのところ問題ありません。

 

 

 

 

閉経前の女性の場合、尿酸の排泄を促す「エストロゲン(女性ホルモン)」のお陰で、尿酸値は低くなりやすいようなので、男性だったらもう少し高いかもしれません。

 

 

 

 

次回は、何故人間には「尿酸を分解するウリカーゼ」がないのか?について考えます。

 

 

動物性食品の摂取で尿酸値が上がる理由と、尿酸のメリットについて考えてみたへ続く

 

 

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酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリット

酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリット

 

 

「動物性タンパク質」をたくさん摂る事に抵抗を感じる方は多いです。

 

 

 

 

これらが「酸性食品」に該当するからです。

 

 

 

 

「動物性タンパク質」が何故「酸性食品」になるのかというと、「含硫アミノ酸」が多く含まれているからです。

 

 

 

 

「含硫アミノ酸 がんりゅうあみのさん」とは、構造の中に硫黄原子を含んだ「アミノ酸」の事です。

 

 

 

 

食品の性質は、食品に含まれているミネラルによって決まるので、硫黄を含む「含硫アミノ酸」は酸性になります。

 

 

 

 

酸性・・・塩素・リン・硫黄

 

 

アルカリ性・・・カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム

 

 

 

ただし、「含硫アミノ酸」について、分かりやすくて詳しい情報はなかなか見つかりません。

 

 

 

「アミノ酸」は他にもたくさんあるので、「他のアミノ酸」の性質はどうなんだろう?という疑問も残ります。

 

 

 

 

また「含硫アミノ酸の酸によって、どこが酸性化するのか」も曖昧でした。

 

 

 

 

「酸性食品」が体に与える影響について答えを出すつもりでしたが、調べてみると、情報の質がイマイチなので、結論は保留にすると前回お話しました。

 

 

 

酸性食品とアルカリ性食品の定義と影響について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

「酸性食品は危険だ」と思っている人は多いので、本記事では、別の視点から

 

 

 

 

本当に「動物性タンパク質」の大量摂取が原因で、それに多く含まれている「含硫アミノ酸」によって血液が酸性化して、「骨粗鬆症」やその他の慢性疾患になるのか?

 

 

 

 

...を考察します。

 

 

 

 

こんな時は結果を見るのが一番です。

 

 

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タンパク質の大量摂取で骨粗鬆症になるという話は本当なのか?

 

 

「含硫アミノ酸」を多く含む動物性のたんぱく質をたくさん摂取して、その結果どうなるか...という現実をみてみます。

 

 

 

 

以下の江部医師の記事が参考になります。

 

 

『ドクター江部の糖尿病徒然日記 高タンパク食とカルシウム』より引用

 

 

今回は、高タンパク食と骨粗鬆症の問題です。

 

 

1968年にWachman and Bernsteinが「内因性酸仮説」において、『高タンパク食を摂取すると、タンパク質代謝によって作られた酸を緩衝するために骨のカルシウムが利用されるため、骨粗鬆症になりやすく尿中のカルシウムも増加する』 と提唱しました。

 

 

あくまで仮説に過ぎず、証明された訳ではないのですが、かなり一人歩きしてしまいました。いろんなブログで、高タンパク食の害を説明しようとする時には、よくこの仮説が引用してあります。

 

 

まあ、世界中でこれを巡って、その後30年以上論争が続いてきました。実際、研究によってはこの仮説を支持するようなものもありました。

 

 

しかし、一方で高タンパク食が骨粗鬆症の予防や、大腿骨頭骨折予防に益があるという研究もたくさんありました。

 

 

こういった歴史的状況を背景に、この論争に決着をつけるような研究論文を今回発見しました。(*1 巻末の英文の文献です)

 

 

 

572人の女性と388 人の男性(55–92才)を4年間観察した研究です。

 

 

 

『食事中のタンパク質が、骨粗鬆症を予防するのか、障害するのか、過去の研究では両方あって、はっきりしない。それでこの研究を行った。

 

 

結果:動物性タンパク質は成人女性においては、骨の健康を守る役割がある。

 

 

一方、植物性タンパク質は、骨カルシウム量には両性で無関係である。

 

 

結論:動物性タンパク質の摂取量が多いほど、少なくとも成人女性では、統計的に有意差をもって、骨の健康に役立つ』

 

 

他の研究者の42の論文にこの論文が引用してあり、評価が高いことを示しています。

 

 

私の結論です。

 

 

女性では動物性タンパク質で骨粗鬆症が予防できる可能性が高まりました。男性では、予防できるかどうかわかりませんが、少なくとも骨粗鬆症の悪化は考えにくいです。

 

 

 

これはかなり古い情報ですが、随分昔から安全性が分かっていたようです。

 

 

 

次に、「動物性のタンパク質」に限ったわけではないのですが、プロテインの摂取で骨はもろくならないという話を紹介します。

 

 

 

 

プロテインの摂取と骨への影響

 

 

 

「プロテイン」とはタンパク質のことです。

 

 

 

プロテインは、動物性の「ホエイ・プロテイン」、「ガゼイン・プロテイン」と、植物性の「ソイ・プロテイン」があります(※他にもありますが、よく知られているのはこの3つです)。

 

 

 

 

『リハビリmemo プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう』より引用

 

 

プロテインやステーキなどの動物性タンパク質は消化される過程で酸を生成します。

この酸には体内のカルシウムを尿中に排泄する作用があります。

 

 

このようなメカニズムは2000年ごろから提唱され「酸性食仮説(The acid-ash diet hypothesis)」と呼ばれています。

 

 

2008年に報告されたメタアナリシスでは、酸性食の量とカルシウムの排泄量が相関していることが示されました(Fenton TR, 2008)。つまり酸性食を食べれば食べるほど、カルシウムが排泄されてしまう可能性が示唆されているのです。

 

 

 

酸によってカルシウムが排泄されると、骨の形成と吸収のバランスが崩れ、骨がもろくなります。これがタンパク質を取りすぎると骨がもろくなると言われる根拠になっています。

 

 

 

そこで議論になったのが、動物性タンパク質のひとつである乳清タンパク質からつくられるプロテインによる骨への影響です。プロテインによる高タンパク質の摂取が骨の形成を妨げるという意見があったのです。

 

 

 

このような背景から、サウスダコタ州立大学のバラードらは、6ヶ月間のプロテイン摂取による骨への影響について検証しました。

 

 

 

バラードらはトレーニング経験のない男女を被験者として、プロテインによるタンパク質補給を行うグループと同じカロリーの炭水化物を摂取するグループに分けました。プロテインを補給するグループは、通常の食事に加えて、42gのタンパク質(ホエイプロテイン)を1日2回摂取しました。

 

 

 

6ヶ月間、プロテインによるタンパク質摂取を行い、その前後で骨形成マーカーであるIGF-1が計測されました。

 

 

 

その結果は、これまでの仮説を覆すものでした。プロテインを摂取したグループは炭水化物を摂取したグループよりもIGF-1の値が有意に高くなることが示されたのです。

 

 

 

IGF-1が高くなるということは、骨形成が促進されたことを意味します。プロテインによるタンパク質の過剰摂取が骨の形成を妨げないことが示唆されたのです。

 

 

 

一部しか紹介していないので、続きは引用元を読んで下さい。

 

 

 

 

ホエイプロテインは「含硫アミノ酸」がしっかり含まれていますが、骨は脆くなりませんでした。

 

 

 

 

...ということは、やはりタンパク質の過剰摂取による酸によって、骨からカルシウムは過剰に溶けないようです。

 

 

 

 

どういうことでしょうか。

 

 

 

「含硫アミノ酸」によって生じる酸が大したことないのかもしれませんし、酸性化したのが血液ではなく尿だから...なのかもしれません。

 

 

 

 

真相は分かりませんが、結果を知ると、言われている程心配する必要がないことが分かります。

 

 

 

 

これは骨についてですが、この他にも、タンパク質をたくさん摂取すると体に負担がかかる...とよく言われています。

 

 

 

 

『PHYSIQUE ONLINE 1年間毎日 高タンパク質食を摂取すると、、、 NSCAカンファレンス』より引用

 

 

運動生理学やスポーツ栄養学において炭水化物の研究は多くされてきているのに対して、、『高タンパクの過剰摂取』について研究をしているのは、Jose Antonio氏と他にもう一人、世界で2人しか居ないそうです。

 

 

 

Jose Antonio氏は「最近、ソーシャルメディアが発達してきて、その中で何の検証もなく正しい知識も持たずに、タンパク質が腎臓に悪いだとか、クレアチンを飲むと痙攣を引き起こす、腎臓にも悪いなどと流す人達が沢山います。

 

 

 

また何も知らない素人がそういう記事を書き発信しているので、きちんと研究して発信している情報を覆い隠してしまっています。なぜならそのような研究をベースにした情報はとても少ないからです。

 

 

 

国際スポーツ栄養学会(ISSN)では、栄養の真実を伝えるべく力を尽くしています。そういう誤解に惑わされないで下さい。

 

 

高タンパク質食を1年以上続けても有害ではなく、むしろ主な栄養素としてタンパク質を考えるべきであると考えます。」と語ります。

 

 

(中略)

 

 

Jose Antonio氏の研究は、アメリカでアジア人を含む様々な人種を用いて実験や検証をされています。

 

 

 

日本人だから、タンパク質の量は少ない方が良いという理由は思い浮かばないとのことでした。

 

 

体を鍛えている方々は特に、1日体重1kgあたり3gのタンパク質摂取を目安に体づくりを目指してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

実験や検証は大事ですね。

 

 

 

 

 

さて、「酸性食品」という分類のせいで、「含硫アミノ酸」に対して、悪いイメージを持ってしまった人もいるかもしれません。

 

 

 

 

だとしたら、もったないです。

 

 

 

 

「含硫アミノ酸」についての情報は少ないですが、分かっているだけでも、かなり重要な栄養素なので、一応メリットも紹介しておきます。

 

 

 

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含硫アミノ酸の働き

 

 

 

「含硫アミノ酸」である、「メチオニン」や「システイン」を分解して生じた酸が酸性化の原因だ

 

 

 

...等と言われると、これらは体に悪い物質のような気がします。しかし、この「含硫アミノ酸」には重要な働きがあるのです。

 

 

 

 

『整体&ピラティス【PEFORMER 逗子院】ウオノメを根本的になおすには』より引用

 

 

ウオノメは、皮膚の結合組織の異常です。

 

 

一般に、結合組織の構成物質は、タンパク質コラーゲン、粘質多糖体コンドロイチン硫酸、同じくヒアルロン酸などです。

 

 

 

コンドロイチン硫酸など多糖体の生合成には、ビタミンAが関わっています。ですから、ビタミンAが不足すると、コンドロイチン硫酸が不十分になるはずです。

 

 

ウオノメは、たぶん、卵もバターも嫌いな人に、できやすいでしょう。

 

 

卵は酸性食品だからよくない、肉もそうだ、などという話をする人がいます。お互い何を食べようと自由なのですから、卵に難癖をつけてこれに手を出さない人がいて、一向に差し支えありません。しかし、この点について一言しておきます。

 

 

卵を酸性食品として排斥する根拠は、それがイオウを含んでいるために、硫酸をつくることにおかれているようです。

 

 

私たちが、口に入れる栄養物質のうち、イオウの給源として重要なものは含硫アミノ酸です。これにはメチオニンとシステインの二つのアミノ酸があって、前者は必須アミノ酸です。

 

 

システインはタンパク質に含まれているわけですが、メチオニンからもつくられます。

 

 

卵は含硫アミノ酸に富むがゆえに、酸性食品の汚名を着せられているわけです。

 

 

 

しかし、含硫アミノ酸がなくては、結合組織を構成するコンドロイチン硫酸がつくれず、結局、少なくとも粘膜や骨などに弱点があらわれることを免れません。

 

 

 

そうかといって、含硫アミノ酸を大量にとればとるだけ、結合組織が強くなる、というものでもありません。

 

 

 

要は、必要な量の含硫アミノ酸が、果たして摂れているかどうか、の問題です。栄養学者の常識として、日本人の食習慣では、含硫アミノ酸が不足しています。

 

 

 

レモンの防カビ剤OPP(オルト・フェニール・フェノール)が有害添加物として告発されていましたが、このようなフェノール類は硫酸との結合によって解毒されます。この「硫酸抱合」にビタミンAが一役買っていることを付け加えておきます。

 

 

 

保存料や色素のうちには、酸化されてフェノールになるものが多いです。これは、ビタミンAの媒介によって硫酸と結合し、無害の物質として排出されます。

 

 

 

システインが重金属と結合してそれを排出し、遊離基を補足して突然変異を防止し、酸化して活性を失ったビタミンEを回復させることなども、見逃せない現象です。

 

 

 

 

日本人の食習慣は、「含硫アミノ酸」が不足している...とありますが、その通りのようです。

 

 

 

『精神科医こてつ名誉院長のブログ 三石理論 タンパク質論』より引用

 

 

含硫アミノ酸は、とりわけ不足しがちなアミノ酸である。

 

 

 

人間の要求にこたえるだけの量の含硫アミノ酸をもつ食品は、卵と鶏肉だけである。

 

 

といっても、鶏肉は全くすれすれ、卵は50%程度の余剰をもっている。

 

 

 

「卵」の項では、私は強く卵をおしたつもりである。その根拠は、卵がありあまる含硫アミノ酸をもつことにあった。卵をおいてほかには、このような食品はないのである。

 

 

われわれになじみのある食品、すなわち、米、小麦、豚肉、牛肉、牛乳、ジャガイモ、トウモロコシ、うどん、そば、チーズのどれを見ても、含硫アミノ酸が不足している。

 

 

ここに卵をまぜれば、これらの食品の含硫アミノ酸不足が補われ、その総タンパクのプロテインスコアーは向上することになる。卵を敬遠することは、少なくともタンパク質の利用率に着目する場合、まちがいなく損である。

 

 

 

 

次は、「メチオニン」と「システイン」のそれぞれのメリットについてお話します。

 

 

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メチオニンとシステインの働き

 

 

 

メチオニンのメリット

 

 

 

「メチオニン」は、自分で合成する事ができないので、食品から摂らなければならない「必須アミノ酸」の一つです。

 

 

 

『アスリートのための最新栄養学(上)~三大栄養素編 / 著者:山本義徳』より引用

 

 

〇メチオニン

 

 

メチオニンはシステインと同じように「硫黄」を含むため、「含硫アミノ酸」と呼ばれます。

 

 

またタンパク質の構造のところで紹介した通り、「開始アミノ酸」でもあります。

 

 

メチオニンは体内でシステインになるほか、カルニチンやタウリンを合成するのにも必要となります。

 

 

メチオニンは「抗脂肪肝栄養素」でもあり、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぎます。(※206)

 

 

またアセトアミノフェン中毒による肝障害の予防にも役立つようです。(※207)

 

 

ここでは詳しく言及しませんが、メチオニンのもっとも重要な機能は「メチル化」です。メチル化というのは様々な物質にメチル基を提供するということで、アミノ酸やDNA、RNAなどをメチル化することは体内の代謝において非常に重要な役割を果たします。

 

 

メチオニンはSアデノシルメチオニン(SAMe)となることで、メチル基供与体(メチルドナー)となります。

 

 

(173~174p)

 

 

「カルニチン」とは、脂肪をエネルギーに変換する時に必要な栄養素です。

 

 

「メチオニン」が多く含まれている食品は、黒マグロ、鶏むね肉、豚ロース...等です。

 

 

働きをまとめます。

 

 

  • 開始アミノ酸

 

  • カルニチンやタウリンの合成に関わる

 

  • 抗脂肪肝栄養素

 

  • メチル化

 

 

 

システインのメリット

 

 

 

「システイン」は、「メチオニン」から合成できる「非必須アミノ酸」です。

 

 

 

その為、「メチオニン」が不足すれば、「システイン」も不足する事になります。

 

 

 

『アスリートのための最新栄養学(上)~三大栄養素編 / 著者:山本義徳』より引用

 

 

〇システイン

 

 

次にシステインです。この含硫アミノ酸はホエイプロテインのメリットとしてこれまで何度か言及してきました。

 

 

なおシステインが2分子結合するとシスチンになります。

 

 

血漿中のシステイン量が全身のタンパク質代謝の制御剤となっている可能性があり、血漿中に存在する非必須アミノ酸の量は、肝臓におけるシステイン(とシスチン)の硫酸塩への異化を通じて制御されているようです。

 

 

アミノ酸が分解されて尿素が産生されると、血漿中アミノ酸レベルが低下し、そして異化反応が起こります。

 

 

異化によりシステイン(とシスチン)が放出され、それをシグナルとして肝臓での尿素産生がダウンレギュレート(低下)されるようです。

 

 

特に癌のように異化によって筋肉が減る場合、システインがそれを防ぐ可能性があります。(※219、※220)

 

 

またシステインの効果で有名なのが美白作用です。これはチロシナーゼという酵素を阻害して、チロシンからメラニン色素がつくられるのを邪魔する作用を持っています。(※221)

 

 

国内ではシステインは「医薬部外品」となっており。美白の為のシステイン摂取量としては1日に240mg程度となっています。

 

 

しかしホエイプロテインを1日に100gも飲めば、その中に含まれるシステインは何と3300mgにもなります。ホエイを飲めば美白にも良いということです。

 

 

また前述のとおり、システインにはSH基(チオール基)があり、重金属の解毒などを受け持ちます。

 

 

(175~176p)

 

 

 

重金属の解毒については、こちらにも詳しく書かれています。

 

 

 

『精神科医こてつ名誉院長のブログ 三石理論 タンパク質論』より引用

 

 

現代の特性として、ストレスのほかに汚染物質がある。

 

 

有害な化学物質の処理をひきうけるのは主として肝臓だが、これの機能を保たせるためにはタンパク質が十分になければならない。

 

 

薬物代謝に必要なニコチン酸(ナイアシン、B3)は、タンパク質に含まれるトリプトファンから誘導される。

 

 

 

公害時代には高タンパク食を、といって過言でないはずだ。

 

 

公害といえば、有機水銀、六価クロム、鉛などが思いおこされるだろう。

 

 

これらの重金属は、システインという含硫アミノ酸につかまって、毛や爪にはいったり、尿に捨てられたりする。含硫アミノ酸をふくむタンパク質は、重金属公害には重要な役割をもっている。(三石巌、全業績ー12、より)

 

 

 

こうして有害物質から守ってくれているわけです。

 

 

 

システインは、タンパク質の立体構造を保つ役わりがあります。

 

 

 

 

髪や爪や肌の合成にも関わっていたり、「タウリン」や「補酵素CoA」の成分にもなります。

 

 

 

また、飲酒によって増えた「アセトアルデヒド」を代謝する時や、疲弊した目を修復する時に消費されます。なので、消費しやすいアミノ酸です。

 

 

 

働きをまとめます。

 

 

 

  • タンパク質の立体構造を保つ

 

  • タウリンや補酵素CoAの成分

 

  • 髪、爪、肌の合成

 

  • 美白作用

 

  • 重金属の解毒

 

  • アセトアルデヒドの代謝に使用

 

  • 目の修復に使用

 

 

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酸性食品の問題

 

 

 

「含硫アミノ酸」の働きを知ると、「酸性食品」である事を理由に避けるのは、マイナスだという事が分かります。

 

 

 

ここまで、「酸性食品によって血液が酸性化する」という説について、「手に入る情報」や、「現実に起こる結果」を元に考えてきました。

 

 

 

 

「動物性タンパク質の過剰摂取によって、骨が脆くなっていない事実」から考えると、血液が酸性化しているとは考えにくいです。

 

 

 

していたら、本当に骨が溶けると思います。

 

 

 

 

しかし、分からない事もあるので、分かり次第書き足していきます。

 

 

 

 

「酸性食品によって酸性化する」という話には、2通りありました。

 

 

 

  • 酸性食品を食べると血液が酸性化する

 

 

 

  • 酸性食品を食べると尿が酸性化する

 

 

 

 

前者は答えが見えたので、

 

 

 

次からは後者、高尿酸血症、痛風関連の情報にある「尿をアルカリ化させない食品を摂取しましょう(つまり酸性食品を避けましょう)」...という話に焦点を当てます。

 

 

 

 

主張している事は似ていますが、内容は別物です。

 

 

 

 

この説が問題としている「尿が酸性化した場合の問題点」は、「尿酸 にょうさん」が排泄されにくくなる事です。

 

 

 

「尿酸」は名前が紛らわしいので、「尿のpH」と混同してしまいそうですが違います。

 

 

 

 

「尿酸」は、「プリン体」を肝臓で分解して最終的にできた物質です。なので、一般的に「ゴミ」とか「燃えカス」と定義されている事が多いです。

 

 

 

 

 

尿酸・・・プリン体の最終代謝産物(燃えカス)

 

 

 

 

「プリン体」は、食べ物から2~3割摂取しますが、体内で7~8割作られます。

 

 

 

 

「尿酸」は腎臓に運ばれて、再吸収され、尿として排泄されます。

 

 

 

ただし、尿のpHが酸性だと溶けにくい性質があるので、尿が酸性だと排出されにくくなります。

 

 

 

「尿酸」が排泄されなくなると、血中の尿酸の濃度が上がり、それが慢性化すると痛風の原因になる...といった流れになります。

 

 

 

 

 

 

尿を酸性化させる食べ物(肉等)の過剰摂取

 

 

尿の酸性化

 

 

尿酸(プリン体の最終代謝産物)が排泄されにくくなる

 

 

血液中の尿酸値が高くなる(高尿酸血症)

 

 

高尿酸血症が続いて、尿酸が結晶化すると痛風になる

 

 

 

 

 

ちなみに「尿酸」の値は、血液検査で測れます。

 

 

 

 

「肉の過剰摂取による酸性化」を追っていくと、血液ドロドロや、骨粗鬆症の他に、様々な不安要素がみつかります。「尿酸」の問題もその一つです。

 

 

 

なので、次回はこの問題に焦点を当てます。

 

 

高尿酸血症の原因と問題について分かりやすく説明してみたへ続く

 

 

 

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酸性食品とアルカリ性食品の定義と影響について分かりやすく説明してみた

 

「植物性の食品」に対して健康的なイメージを持たれている方は多いです。

 

 

 

しかし、穀物や野菜や果物には、体にダメージを与える糖質が多く含まれています。

 

 

 

その上、人体を構成しているタンパク質の質や量も、動物性食品に比べて劣ります。

 

 

 

従って、このブログでは「植物性の食品を控えて、動物性の食品を摂取する方が健康的だ」...と、主張してきました。

 

 

 

 

これは常識に反する意見なので、「動物性食品は血液を酸性化させる」とか、「肉は血液をドロドロにするのではないか」といった心配をされる方がでてきます。

 

 

 

よく、肉食は血液を酸性化させるとか、血液がドロドロになるとネットでは書かれています。これに関してはどうお考えでしょうか。

 

 

血液が酸性化するのは、乳酸が蓄積するからで、でもそれは糖を取るほうが乳酸が蓄積して酸性化しやすいと思うし、血液がドロドロになるのは血中コレステロールが多くなるからで、でも摂取したコレステロールは血中コレステロール値とは関係ないって聞きますし・・・

 

 

 

こう考えると肉食は問題ないと感じるのですが、肉は酸性食品とも言われますよね。

 

 

ここら辺はどう解釈しておられるのでしょうか。よろしくお願いします。

 

 

 

コレステロールに関しては、以下の記事を参考にして下さい。

 

科学や論文のインチキはコレステロールが教えてくれる

 

 

 

 

このての質問はかなり多いです。

 

 

 

 

私も糖質制限をするまでは「バランスの良い食事」をしていましたし、食べる割合としては野菜の量が非常に多かったです。「肉を食べたら、野菜は倍食べた方が良い」...と大真面目に思っていました。

 

 

 

 

それは、「肉は酸性食品で、野菜のほとんどはアルカリ性食品だ」という考えが影響していたからでもあります。

 

 

 

なので、同じ心配をする人の気持ちはよく分かります。

 

 

 

本記事では、「食品」と「体のpH」の関係について細かくみていきます。

 

 

 

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食品と体のpHは定義が違う

 

 

 

「食品の性質」が、そのまま「体の性質」に影響を与えるのかどうか

 

 

 

 

...という話をする前に、先に理解しておくべき事があります。

 

 

 

健康や栄養の話題では、「酸性」、「アルカリ性」...といった単語が頻繁に登場します。

 

 

 

しかし、「の酸性、アルカリ性」という定義と、「食品の酸性・アルカリ性」という定義は違います。

 

 

 

 

この2つは、以下の様に判断基準が違うので間違えないようにして下さい。

 

 

 

 

体・・・・酸性・アルカリ性(pHで判断する)

 

食品・・・酸性・アルカリ性(pHで判断しない)

 

 

 

 

前者は「pH」で判断しますが、後者は「食品そのもののpH」で判断しているわけではありません(これについては後で説明します)。

 

 

 

で、このうちよく聞くのが「体が酸性化する」という言葉です。

 

 

 

まずは、分かりやすいこちらの説明からします。

 

 

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体のpHは均一ではない

 

 

 

体が酸性かアルカリ性か...の判断は、単純に「pH」で判断します。

 

 

 

この点に関してはシンプルなのですが、注意も必要です。

 

 

 

「〇〇によって体が酸性化する~」...という話はいたるところでされています。しかし、この主張は2通りあります。

 

 

 

 

  • 酸性食品を食べると血液が酸性化する

 

 

 

  • 酸性食品を食べると尿が酸性化する

 

 

 

 

「血液」か「尿」かの違いです。この2つは違いますし、同じように扱うと混乱するので気をつけて下さい。

 

 

 

 

体のpHは全て同じではありません。以下の図を見て下さい。数字が低いと「酸性」、高いと「アルカリ性」です。

 

 

 

『水素と電子の生命 / 著者:生体物理医学者 山野井昇(138p)』より引用

 

 

 

 

 

 

体液の働きによって、「正常なpH」が違います。

 

 

 

 

過去に癌についての記事中で、「乳酸」によって酸性化するとヤバイ...と書いたのですが、それは血液のpHの事です。

 

 

 

 

【注意】癌の本質を理解していないと症状が悪化する治療法を選択します

 

 

 

 

そして、以下が「血液のpH」と「健康状態」です。ちなみに、本の図に記載されている「血液のpH」は、7.36~7.44になっていました。

 

 

 

 

  • pH 7.35 ~ pH 7.45 ・・・正常

 

  • pH 7.3 以下 ・・・ミトコンドリアの機能低下

 

  • pH 7.1 以下 ・・・死の危険

 

 

 

『ナースプレス アシドーシス・アルカローシス』より引用

 

 

 

 

このように、人間が生きていく為には「血液のpH」を、狭い範囲の中で維持する必要があります。

 

 

 

ですが、血液と、尿のpHは別です。

 

 

 

今後、「酸性に傾く」というセリフが出た時は、どこの体液について話しているのかに注目するようにして下さい。

 

 

 

よく「体を酸性に傾ける」と表現されていますが、部位によってpHが違うのに「体のどの部分か」がハッキリ書かれていない文章は多いからです。

 

 

 

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「血液が酸性化する」と「尿が酸性化する」の違い

 

 

 

では次に、よくある「酸性食品によって血液が酸性化する」という意見と、「酸性食品によって尿が酸性化する」という意見の特徴を書いておきます。

 

 

 

 

肉(酸性食品)を食べると血液が酸性化すると主張しているケース

 

 

 

 

  • 断食、ヨガ、玄米菜食、陰陽論を支持している

 

  • 玄米菜食で生じるであろう大量の乳酸による血液の酸性化には触れない

 

 

 

 

ちなみに、彼らは「肉食によって血液がドロドロになる」と語る事が多いです。これは質問をされた読者さんも気にされていたので、ちょっとここで回答しておきます。

 

 

 

「血液ドロドロ」の主な原因は高血糖です。

 

 

 

糖質の多い穀物、野菜、果物の摂取によって起こります。肉は直接は血糖値を上げません。

 

 

 

『横ちゃんのきまま日記 血糖値の上昇が免疫力の低下を招く』より引用

 

萩原 敦さんのFBより転載

 

~血糖値の上昇が免疫力の低下を招く~
(血糖値の数値から客観的な免疫力評価の数値を探る)

 

 

英語圏の文献で、我々の免疫力の客観的な評価をする場合に、lymphocytic index(リンパ球指数)とかphagocytic index(食細胞指数)なる指標を用い、血糖値の上昇値と関連付けて、記述されていることをよく見かける。

 

 

この「食細胞指数」や「リンパ球指数」という言葉自体、我が国ではあまり一般的ではないようです。

 

 

(中略)

 

 

たとえば、

 

 

「血糖値が120を超えると食細胞指数的な免疫力の評価をすると、約75%の免疫力がダウンする。」

 

 

この説は、ライナス・ポーリング博士が、はじめて世に知らしめた説だそうです。

 

 

ポーリング博士も研究に値する人物です。後日、改めて、彼についての言及もします。

 

 

つい先ごろ、比嘉さんという方のFBで、高血糖の赤血球を映像にして投稿されていましたが、その内容は、ひじょうに素晴らしいもので、血糖値が上昇すると、赤血球同士がくっついて、「連携を組み」、血管の中で、あろうことか、「血流をせき止め」、「血流を立ち往生」させることを示していました。

 

 

 

となると、免疫力の要である「白血球(食細胞やリンパ球他)」も「赤血球の通せん坊」にあい、免疫力を発揮できなくなる云々と述べていました。

 

 

 

この血糖値120と言う数値が、血流を悪化させる「赤血球通せん坊」作戦が、効果を発揮し、顕著になる数値(ボーダーライン)なんだろうと思います。

 

 

 

 

そして、「血液がドロドロになる」という定義がこちらに分かりやすく書かれています。

 

 

 

 

『テラヘルツ健康有効波が見つかった!! / 共著:久保田享、荒木賢治』より引用

 

 

 

まず、「サラサラ」や「ドロドロ」とは血液の状態を表している言葉であり、血液をイメージしやすいように作られた表現です。

 

 

テレビや雑誌などのメディアによって、分かりやすい印象を与える言葉として使われたのが始まりです。

 

 

血液が「サラサラ」とは、赤血球の変形能力が高い状態、すなわち正常な赤血球の状態のときのことを指します。

 

 

血液が毛細血管の中に、状態を変形させながら血管の中をスルスルと流れることを意味しています。

 

 

また、血液が「ドロドロ」とは、赤血球の変形能力の低下やその他の原因などにより、毛細血管に血液がスムーズに流れない状態(ルロー状態)を意味します。

 

 

血液がドロドロになると血流が悪くなり、細胞内に酸素不足や栄養不足などが生じて、次のようなさまざまな症状が起きてきます。

 

 

 

・疲れやすい、疲れがとれない

 

・足のむくみがとれない

 

・肩こり、腰痛がひどい

 

・手足の冷えが酷い

 

・寝付きが悪く、よく眠れない

 

・生理痛がひどい

 

・肌あれが続いている

 

・抜け毛が多い

 

・目の充血、クマができやすい

 

 

 

(89~91p)

 

 

 

ここで、「肉食が血液をドロドロにする」可能性についてもお話しておきます。

 

 

 

赤血球の変形機能が正常だと「サラサラ」、機能が低下すると「ドロドロ」です。

 

 

 

この赤血球の変形機能が低下する原因に「マグネシウム不足」があります。

 

 

 

肉を食べると、その代謝にマグネシウムが必要です。

 

 

 

その為、肉を過剰摂取するとマグネシウムが不足します。糖質制限をしている人で、こむらがえりが起きたり、便秘になる事があるのはこの為です。

 

 

 

 

マグネシウムが不足する事によって、赤血球の変形能が低下して、血液がドロドロになる事ならあると思います。

 

 

 

また、赤血球には集まる傾向があります。

 

 

 

マグネシウムが不足すると、この傾向が高まって、より集まりやすくなるのです。こうなると血小板が血栓を作りやすくなります。

 

 

 

 

  • 赤血球の変形能の低下

 

  • 赤血球の凝集能の亢進

 

 

 

 

で、マグネシウムは骨に多く含まれています。

 

 

 

骨を食べずに肉だけを食べれば、マグネシウム不足で血液がドロドロになる...というなら間違いではありません。

 

 

 

しかし、本来であれば動物性食品だけでも摂取できるので、「肉が悪い、動物性食品が悪い」というのは適切ではありません。骨を食べる習慣がない事が問題なので、「動物性食品の全体を食べない事によるマグネシウム不足が悪い」と言うべきです。

 

 

 

 

一応言っておくと、マグネシウムは、「過剰な糖分の摂取」、「食品添加物の摂取」、「重金属曝露」によっても不足します。

 

 

 

つまり、肉を制限していなくても誰がなってもおかしくありません。

 

 

 

 

酸性食品で酸性化するのは尿のpHと主張しているケース

 

 

  • 高尿酸血症、痛風等の対策

 

 

 

 

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酸性食品とアルカリ性食品の定義と歴史

 

 

 

ここまでは、「のpH」についてと、「pHは同じではないので、どこの場所の性質について述べているのか把握するべき」だと説明してきました。

 

 

 

ここからは「食品の酸性・アルカリ性」の定義について説明します。

 

 

 

冒頭でも言いましたが、「体の酸性・アルカリ性」と「食品の酸性・アルカリ性」は判断基準が違うので気をつけて下さい。

 

 

 

食品の性質が、酸性かアルカリ性かは、「食品そのもののpH」ではなくて「含まれているミネラル」で判断しています。

 

 

 

『痛風治療ガイド アルカリ性食品って一体何?積極的に摂るべき理由とは?』より引用

 

 

 

アルカリ性や酸性と聞くと、学校で習ったpH(ペーハー)を連想します。

 

 

 

しかし、アルカリ性食品か酸性食品かの判定は食品そのもののpHではなく、食品に含まれる「ミネラル」が酸性かアルカリ性かで判断します。

 

 

 

つまり、リンや硫黄を含む食品は「酸性」、ナトリウムやカリウム、カルシウム、マグネシウムを含む食品は「アルカリ性」となります。

 

 

 

よく「酸性食品の摂り過ぎで血液が酸性になるからよくない」などと聞きますが、それは間違った情報です。

 

 

 

酸性食品やアルカリ性食品を食べたからといって血液のpHがどちらかに傾く事はありません。

 

 

 

しかし、尿は食べる食事内容によってpHが変化します。

 

 

 

尿が酸性に傾くほど尿酸が排泄しにくくなりますので、高尿酸血症の人はアルカリ性食品を積極的に摂る必要があります。

 

 

 

 

「酸性食品」がpHを酸性に傾けるのは、血液ではなく尿だと書かれています。

 

 

 

× 酸性食品は血液のpHを酸性に傾ける

 

〇 酸性食品は尿のpHを酸性に傾ける

 

 

 

 

その「酸性食品」の判断はこうです。

 

 

例えば、梅干を「リトマス試験紙」で調べると赤くなるので、科学的には「酸性」です。

 

 

 

しかし、梅干を燃焼させると、残ったミネラルはアルカリ性を示すので、栄養的には「アルカリ性」になってしまいます。

 

 

 

 

判断基準が違うのなら呼び方をなんとかしろと言いたくなります。実に紛らわしいです。

 

 

 

あえて混乱するような名称や定義のままにしたり、曖昧にしてイメージで語られる事が多いので、インチキ臭いです。

 

 

 

そして、以下が「体内に入ると酸性を示すミネラル」と「体内に入るとアルカリ性を示すミネラル」です。

 

 

 

 

酸性・・・塩素・リン・硫黄

 

 

 

アルカリ性・・・カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム

 

 

 

 

ちなみに、測定方法はこうです。

 

 

 

 

『Wikipedia 酸性食品とアルカリ性食品』より引用

 

測定は、食品を燃やした灰を水中に入れて溶出成分を含む水溶液を調製し、その水溶液のpHを計測する。

 

 

 

「食品そのもののpH」ではなく、「燃やした灰を溶かした水溶液のpH」を測るのです。

 

 

 

この方法で食品を測定するとこうなります。

 

 

 

アルカリ性食品

 

 

野菜(ほうれん草、ゴボウ、サツマイモ、ニンジン、里芋、キュウリなど)、果物(メロンなど)、海藻(ひじき、ワカメ、昆布等)、キノコ、大豆製品、梅干し、牛乳などナトリウム・カルシウム・カリウム・マグネシウムを含む食品

 

 

 

酸性食品

 

 

肉類(豚肉、牛肉、鶏肉など)、魚類、卵、砂糖、穀類(米、酢、小麦等)など
硫黄やリンを多く含む食品

 

 

 

さらに以下のように記述されています。

 

 

 

2010年時の管理栄養士の国家試験を目標とした教科書である『新しい臨床栄養学』の5版では、主に動物性食品を酸性食品に、主に植物性食品をアルカリ性食品に分類している。

 

 

 

肉を悪者にしたい人達が大喜びしそうな分類ですね。

 

 

 

ですが、矛盾もあります。

 

 

 

「砂糖」は乳酸を発生させるから酸性食品の扱いになっています。

 

 

 

女子栄養大学出版部の『酸とアルカリ』では、砂糖は体内で酸性の乳酸を作るという根拠によって酸性食品に分類している。

 

 

 

「乳酸が血液を酸性に傾ける」ということを知っているからこそ、「砂糖」を酸性食品のカテゴリーに入れているのです。

 

 

 

しかし、だとしたら全体的におかしな話になります。

 

 

 

 

ブドウ糖(糖質)を分解する時に、代謝しきれずに生じた燃えカスが「乳酸」です。

 

 

 

「アルカリ性食品」に属しているサツマイモ、ニンジン、里芋も高糖質なので、代謝し切れなければ、乳酸を発生させる食品です。

 

 

 

ちなみに、それぞれの糖質量です。

 

 

 

 

  • サツマイモの糖質・・・100gあたり29.7g

 

  • ニンジンの糖質・・・100gあたり6.5g

 

  • 里芋の糖質・・・100gあたり11g

 

  • ご飯の糖質・・・茶碗一杯(約150g)あたり55g

 

 

 

ご飯ほどではないですが、根菜類は糖質が多いです。

 

 

 

 

それなのに何故、「乳酸=砂糖だけ」みたいな扱いなのでしょうか。

 

 

 

 

乳酸が発生するのは砂糖だけではありません。穀物も、野菜も、高糖質なので、同じ理由で血液を酸性化させる食品です。

 

 

 

この半端な判断基準も胡散臭いです。

 

 

 

そして、「食品の酸性・アルカリ性」の定義の出処がこちらです。

 

 

 

スイスの生理学者、グスタフ・フォン・ブンゲ(ドイツ語版)による、肉を食べると含硫アミノ酸が硫酸に変化し、体組織を酸性にするのでアルカリ性のミネラルを摂取する必要があると主張し、日本でも酸性・アルカリ性の議論が行われるようになった。

 

 

日本では、1990年代には主張を裏付ける実験を引用しないまま、分類は無意味だという主張が重んじられた。

 

 

 

高橋久仁子、左巻健男は、無意味だという説を一般書にて大衆に示してきた。

 

 

 

一方2007年に世界保健機関(WHO)は、タンパク質中の含硫アミノ酸、メチオニン、システインの酸が骨のカルシウムを流出させるため骨の健康に影響を与えるため、カリウムを含む野菜や果物のアルカリ化の効果が少ないときカルシウムを損失させるため骨密度を低下させると報告したし、2010年の日本の管理栄養士の国家試験のテキストはこの分類を掲載している。

 

 

 

医学的な研究は、骨や、高齢者の筋肉量の保存に関わり、尿路結石、痛風との関係を示してきた。

 

 

 

肉に多く含まれている「メチオニン」、「システイン」の酸について書かれています。これがあるから、肉は食品としては「酸性食品」に属することになります。

 

 

 

 

ここで語られている「酸」とは、アミノ酸を分解したの性質、つまり、「食品の栄養的」には酸性ということだと思います。

 

 

 

 

ちなみに、「持っている電荷」によってアミノ酸を分類する時は、以下の3つに分けられます。

 

 

  • 中性アミノ酸

 

  • 酸性アミノ酸

 

  • 塩基性アミノ酸

 

 

 

この分類の方法では、分解する前だからなのか、「メチオニン」や「システイン」は「中性アミノ酸」になっています。

 

 

 

ここで、肉を食べたら酸性食品になるとする根拠の部分を要約しておきます。

 

 

 

 

 

肉に多く含まれている含硫アミノ酸を摂取する

 

 

硫酸に代謝される

 

 

体組織を酸性化させる

 

 

 

次は、問題になっている「含硫アミノ酸」に焦点を当てます。

 

 

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肉に多く含まれている含硫アミノ酸とは

 

 

 

「タンパク質」はアミノ酸が繋がってできています。そのアミノ酸は20種類です。

 

 

 

 

で、「含硫(がんりゅう)アミノ酸」とは、「構造の中に硫黄原子があるアミノ酸」の事です。

 

 

 

 

だから、む・黄・アミノ酸と書きます。

 

 

 

 

例えば、メチオニン、システイン、ホモシステイン等があります。

 

 

 

 

このうち、「メチオニン、システインなどの酸」が骨のカルシウムを流出させる...という事だそうです。

 

 

 

 

『医療法人 弘鳳会 専門医のコラム 牛乳と骨粗鬆症③』より引用

 

 

牛乳は骨粗鬆症をかえって助長!

 

 

タンパク質を構成するアミノ酸の中に、メチオニン・システインなどの含硫アミノ酸があり、動物性タンパク質は植物性タンパク質に比べてこれらの含硫アミノ酸を多く含みます。

 

 

含硫アミノ酸は分解されて最終的に硫酸イオンとなり、体液の酸・塩基平衡を酸性側に傾けるのです。

 

 

 

酸性になった体液をアルカリで中和して酸・塩基平衡を保たなければならず、中和に用いられるアルカリ源はカルシウムです。

 

 

 

体内のカルシウムの99%は骨に存在します。中和にはもっぱら骨のカルシウムが使われることになります。

 

 

 

実際、動物性であれ植物性であれ、タンパク質の摂取量が増えると尿中に排泄されるカルシウムが増えることは、1970年代に行われた代謝実験で報告されています。

 

 

 

こちらは「体液」が酸性化すると書いてあります。どの体液でしょうか。

 

 

 

一方、以下では「尿」が酸性化すると書いてあります。

 

 

 

『コンディショニングのスポーツ栄養学 著者: 樋口満』より引用

 

 

動物性たんぱく質(肉、魚など)には含硫アミノ酸(メチオニンやシステイン)が多く含まれている。

 

 

動物性たんぱく質を大量に摂取すると、アミノ酸の分解により、尿中のリン酸塩、硫酸塩が増加し、尿が酸性化する。

 

 

そのため、カルシウム再吸収が抑制され、尿中カルシウムが増加し、尿路結石や骨粗鬆症などのリスクも高まる。

 

 

 

骨のカルシウムを溶かすのは、体を血液の酸性化から守る為で、体の防衛システムの一種です。

 

 

 

最後は血液が酸性化する事について書かれています。ということは、「尿」と「血液」の両方を酸性化するのでしょうか...。

 

 

 

ハッキリしませんね。

 

 

 

 

血液が酸性化する事によるカルシウムの変化

 

 

 

酸性化するのがどちらなのか曖昧なのですが、

 

 

 

とりあえず、血液が酸性化して、それを中和する流れを説明します。

 

 

 

 

血液が酸性化する

 

 

骨からカルシウム(アルカリ性)を溶かして(脱灰)血液に送り込む

 

 

血液を中和する

 

 

カルシウムは再び骨に戻る(再石灰化)

 

 

 

 

 

「脱灰 = 再石灰化」であれば問題ありません。

 

 

 

しかし、度が過ぎると不具合が起きます。

 

 

 

ずっと酸性だと、「脱灰 > 再石灰化」状態になります。

 

 

 

すると、大量のカルシウムが血液に留まり慢性化します。そうなると、骨のカルシウムは減りますし、さらには溶けたカルシウムが血管に付着して「動脈硬化」の原因になります。

 

 

 

 

そして、それ以外にも様々な慢性疾患の原因になります。酸性化するのは良くありません。

 

 

 

 

ただし、この理屈は、あくまでpHを7.35 ~  7.45に保たなければならない「血液」が酸性化した場合の話です。

 

 

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どこを酸性化するのかが曖昧

 

 

 

「含硫アミノ酸」を分解してできた「硫酸」は、血液によって運ばれる物質の一つなのですが、それで血液が酸性化する...という部分の具体的な説明はみつかりません。

 

 

 

「硫酸」について書かれている事は、例えば以下です。

 

 

 

『よくわかる生理学の基本としくみ / 著者:札幌医科大学 医学部教授 當瀬規嗣』より引用

 

 

 

ゴミは水に溶かして

 

 

 

細胞が出す代表的な代謝産物には、酸素の消費の結果出てくる二酸化炭素のほか、タンパク質やアミノ酸を分解することで生じる尿素や硫酸など、それに、DNAやATPなどに使われる核酸を分解して生じる尿酸などがあります。

 

 

これらの物質は、細胞から血液に出されてきます。

 

 

したがって、ゴミは、血液によって体中から回収されているわけです。

 

 

血液は、なんと、ゴミ収集車の役わりをしているのです。

 

 

血液は、あくまで収集をしているだけなので、どこかに捨てなければなりません。

 

 

一つのゴミ処理場は、肺です。ここで二酸化炭素がだされることを、第3章でお話しました。しかし、他の物質は、気体にならないので、肺からは出ません。

 

 

気体にならないゴミを除去するのが、腎臓の役わりです。つまり腎臓は、血液専用の浄化装置だということです。

 

 

 

(101~102p)

 

 

 

「細胞の代謝産物」がゴミ扱いである事と、その行方が説明されています。

 

 

 

「硫酸」が血液によって回収されることは確かですが、それによって血液が酸性化する...といった記述は見当たりません。

 

 

 

 

結果的に尿として排泄するから、血液のpHが影響を受けないのかもしれません。

 

 

 

『Wikipedia 尿』より引用

 

 

尿は血液中の不要物や有害物、新陳代謝の老廃物などを体外へ捨てるために腎臓で濾過されて生産される。

 

 

 

このため、身体状態を反映して水素イオン指数 (pH) や成分が変化することが知られており、内科の診断では主要な検査対象となる。

 

 

 

血液やリンパ液、組織液、細胞液などのpHは、ホメオスタシス(恒常性維持機能)によって通常pH7.4±0.05に維持されている。

 

 

 

一方、尿は体液ではないため、pHはある程度の範囲で変動する。

 

 

 

体内からミネラルを補充したり、尿に余分なミネラルを排出することで血液や体内のpHが保たれているので、骨や尿は摂取する食品の影響を受ける。

 

 

 

尿はpH4.4~8.0の範囲で変化する。

 

 

 

尿は体液ではない...ということは、酸性化するのが「体液」と記述されている場合は、「血液」の事だと受け取るべきなのでしょうか?

 

 

 

以下は、食べ物のpHは、血液には影響しないと書かれています。

 

 

『緑の中の小さな家 (Pure Food Pure Body) 『肉を食べたら、体が酸性になる』 のうそ』より引用

 

 

食べ物のPHは尿のPHには影響するが、血液のPHには影響しないのです。

 

 

血液のPHを一定に保っているということは、人間の体にとって非常に大切なことなのです。

 

 

もし、血中PH バランスが、正常値から外れてしまったら、あなたの細胞は動きを止めてしまい、すぐに死に向かってしまうのです。それゆえ、体はいくつものメカニズムを駆使して、体のPHバランスを制御しているのです。このことは、酸塩基恒常性と呼ばれています。

 

 

 

こういうわけで、幸運にも、私たちが食べる食べ物で、血液のPHバランスを変えるなんてことができるわけないのです。つまりは、食べ物は、血液のPHを変えることができない、以上!って感じですね。

 

 

 

でも、食べものは尿のPHを変えることができます。

 

 

 

それは、逆に、血液のPHを一定に保つために、体の制御システムが働き、尿から、余計な酸性物質を出しているからなのですね。

 

 

 

大きなステーキを食べて、数時間後には、体は、酸性物質を体のシステムないから排除するために、いつもより多くの酸性物質を尿から出しているであろうと考えられます。

 

 

 

言われていることとしては、尿のPHというものは、体全体的なPHバランスや、健康度を図るのには、ほとんど、指標にならないということです。

 

 

 

尿のPHというのは、食べ物だけではなくて、非常にたくさんの要因で変化するものなのです。

 

 

 

 

 

ここまでをまとめます。

 

 

 

  • 「食品の性質」によって酸性化するのは、「血液」ではなく「尿」

 

 

  • 「血液のpH」は、「食品の性質」によって左右されず、恒常性維持機能でコントロールされている

 

 

  • 「含硫アミノ酸」を代謝した時に発生する「硫酸」は体液を酸性化させるが、それがどこか曖昧

 

 

 

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含硫アミノ酸に関する情報は少ない

 

 

 

「肉を食べると酸性化する」...という話は、

 

 

 

「どこが酸性化するのか」という事と、「含硫アミノ酸」がポイントだと思います。

 

 

 

 

しかしながら、もっと具体的に書かれている情報が今のところ見つかりません。

 

 

 

 

ネットで検索すると、同じような事を書いている記事がいくつか見つかったのですが、「情報量」や「曖昧さ」や「話の流れ」が似ているので、元ネタが同じ可能性があります。

 

 

 

 

「どこが酸性化するのか」の説明は、紹介したように、情報源によってバラバラです。

 

 

 

また「含硫アミノ酸」と、分解して生じた酸についての情報はもっと少ないです。

 

 

 

 

Wikipediaにも、「含硫アミノ酸」についての記述はほとんどありません。なので、それを分解した成分の性質について探すのはもっと難しいです。

 

 

 

Wikipedia 含硫アミノ酸

 

 

 

 

今のところ、私が持っている生化学の本、図書館で借りた本を探してみても、「含硫アミノ酸の分解」について詳しく書かれていませんでした。

 

 

 

もっと難しい本や英語の情報なら書いてあるのかもしれませんが...。

 

 

 

 

私としては、もう少し具体的な事が知りたいです。

 

 

 

 

ただし、無駄に複雑な文章はインチキを誤魔化している可能性が高いので、「新聞が読める人であれば誰でも理解できる文章」で書いてある事が条件です。

 

 

 

 

 

「含硫アミノ酸は良くない」と主張している人達は、この状況で、一体どうやって元の情報を得たのか謎です。

 

 

 

多くの人が、軽々しく「肉は酸性食品だから食べ過ぎないようにしよう」と言っているので、もっと簡単に手に入る情報だと思っていました。

 

 

 

また、疑問もあります。

 

 

 

何故、20種類あるアミノ酸のうち、「含硫アミノ酸」を分解して生じた酸だけが強調されているのでしょうか?

 

 

 

アミノ酸は「含硫アミノ酸」だけではありません。

 

 

 

当然、肉を食べたら「含硫アミノ酸」以外のアミノ酸も食べる事になります。

 

 

 

 

「他のアミノ酸」が分解された後の性質はどうなるのかが気になります。

 

 

 

 

仮に「他のアミノ酸」が分解された時に、酸性ではなくアルカリ性だったら、「含硫アミノ酸」で生じる酸を中和できる事になります。

 

 

 

 

憶測ですが、「含硫アミノ酸」を分解して生じた酸だけが強調されるという事は、それ以外のアミノ酸を分解しても、そのような性質がないのかもしれません。

 

 

 

 

私はよく分からないものは無理に結論を出さない事にしています。

 

 

 

詳しい情報がなかなか手に入らないので、結論は先延ばしになりそうです。

 

 

 

「含硫アミノ酸」のデメリットについては、分かり次第書き加えていきます。

 

 

 

 

ただし、これで終わりではありません。

 

 

 

 

「動物性食品」の大量摂取に不安があったり、「高タンパク質」に抵抗がある人は多いので、現時点で分かる範囲で、この食生活が安全なのかどうかを、別の視点から考えてみます。

 

 

 

酸性食品の動物性タンパク質によって骨粗鬆症になる説の真相と、含硫アミノ酸のメリットへ続く

 

 

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糖質の吸収を抑える薬やサプリメントを信用することで生じるリスク

 

 

私は3年以上糖質制限をしていますが、「糖質の吸収を抑える為の薬やサプリメント」は一度も使った事がありません。

 

 

 

サプリメントはいくつも飲んでいますが、目的が違います。

 

 

 

 

私は、「何らかの健康法によって解毒をしているからといって、完全にチャラにはできない、不摂生を止めないのは良くない」と何度も主張しているのですが、

 

 

 

 

読者さんから、糖分の摂取が悪いのではなく、摂取後に小腸から吸収されなければ大丈夫なのではないか?、そして、その働きをする薬についてどう思うか...という質問をいただきました。

 

 

 

 

 

糖質を食べながら、糖質の吸収を抑える薬やサプリメントを飲む

 

 

 

・・・これは我慢が必要ないので、ウケはいいと思います。

 

 

そういう商品を紹介する人はメリットばかり話します。

 

 

 

ですが、構造がマッチポンプなので疑ってかかるべきです。

 

 

みんな都合の悪い事は言わないので、この楽な方法の問題点について調べた事をお話します。

 

 

 

 

 

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質問

 

 

読者さんから頂いた質問がこちらです。

 

 

はじめまして。

 

 

貴サイトの中でもこの記事のコメント欄なら意見を聞けるのではないかと思いコメントしました。

 

 

先に私の状況を説明すると、健康上の問題は何も抱えておらず、アンチエイジングのための情報を探して実践してく中で、抗酸化と抗糖化に目をつけ、このサイトを見つけました。

 

 

全記事読ませていただいて思ったのが、

 

 

「糖分の摂取が悪いのではなく、摂取後に小腸から吸収されなければ大丈夫なのではないか?」という考えです。

 

 

ブドウ糖であれば舌下吸収されてしまいますが、アカルボースに代表される、
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/アカルボース

 

 

グルコシダーゼ阻害薬について、コメントか記事でアリヤ様の意見を伺いたく思います。

 

 

ワガママかもしれませんが、糖化は嫌ですがラーメンもイタリアンも諦めたくないのです。

 

 

 

 

 

まず、質問内容を要約します。

 

 

 

 

  • 現時点で健康上の問題はない

 

 

 

  • 老化を防ぐ方法を探している

 

 

 

  • 糖質が悪いのではなく、小腸から吸収されなければよいのだと考えている

 

 

 

  • 「糖の吸収を抑える薬」についてどう思うか

 

 

 

  • 糖化は嫌だが糖質は止めたくない

 

 

 

 

健康に問題がなく、アンチエイジングにも関心があるようなので、そこまでは良いと思います。

 

 

 

 

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吸収率が下がる事は良い事なのか

 

 

 

>「糖分の摂取が悪いのではなく、摂取後に小腸から吸収されなければ大丈夫なのではないか?」

 

 

 

糖分の摂取は悪いです。

 

 

・・・が、少量であれば比較的安全にさばききれます。私でも1日10gは摂取しています。

 

 

 

体が元から「摂取後に小腸から吸収されるシステム」になっている以上、体の中に入った糖質はその流れに沿って進むのが健全...という事になります。

 

 

 

そのルートを悪者にして、強引に変えてしまう事が、体にとって本当にいい事なのか考えなくてはいけません。

 

 

 

体に有害な糖質の吸収を阻害する...と言えば聞こえはいいですが、本来のシステムを阻害することによって目的を達成するわけですから、簡単に考えるべきではないと思います。

 

 

 

 

 

以下が、紹介していただいた「アカルボース」の基本的な情報です。

 

 

 

『Wikipedia アカルボース』より引用

 

 

アカルボース(Acarbose)は、2型糖尿病を治療するための経口血糖降下薬で、四糖の一つである。

 

 

前糖尿病の治療薬として承認している国もある。

 

 

バイエル社によって、1973年放線菌Actinoplanes属のアミノ糖産生菌の培養液中から分離され、1990年ドイツにおいて医薬品として承認された。

 

 

ヨーロッパではGlucobay、日本ではグルコバイ、北アメリカではPrecose、カナダではPrandaseというブランド名で販売されている。

 

 

多糖からグルコースを切りだすα-グルコシダーゼの阻害剤として働く。

 

 

作用機序

 

アカルボースは、炭水化物の消化に必要な消化酵素、特に小腸から分泌されるα-グルコシダーゼや膵臓から分泌されるα-アミラーゼを阻害する。

 

 

α-アミラーゼは小腸内腔でデンプンをオリゴ糖にまで分解し、さらに小腸の刷子縁細胞に結合するα-グルコシダーゼがオリゴ糖、三糖、二糖をグルコース等の単糖に分解する。

 

 

これらの機構を阻害すると、炭水化物の消化率が落ち、グルコースの体内への吸収量が減る。

 

 

糖尿病患者に対して、この薬物治療法は短期間で血糖を下げることができ、さらに長期的にもグリコヘモグロビン値(HbA1c)を低下させる効果がある。

 

 

投薬

 

 

アカルボースは、炭水化物の消化を阻害するものであるため、食事の最初に摂取する必要がある。

 

 

食事に含まれる炭水化物の量によるが、大人の場合、1日あたり、50mgあるいは100mgを3度摂取するのが一般的である。

 

 

副作用

 

アカルボースは、炭水化物のグルコースへの分解を阻害するため、炭水化物がそのまま小腸に残留する。結腸では細菌が炭水化物を分解するため、屁(患者の78%)や下痢(14%)等の副作用がある。

 

 

これらの副作用は投薬の量に比例するため、一般的に、始めは少ない量で薬を服用し始め、希望する効果が表れるまで徐々に量を増やすようにという指導が行われる。

 

 

アカルボースを使うことによって逆に低血糖に苦むようになれば、フルーツジュースやグルコースタブレットのような単糖を含むものを食べればよい。

 

 

アカルボースは多糖の消化を阻害するため、アカルボースを服用している患者がデンプン質のものを食べても、低血糖の改善にはつながらない。

 

 

アカルボースの服用が心血管事故を抑制する可能性があり、この原因として高血糖の抑制に加えて、呼気中に水素ガスの増加が認められ、この増加した水素の抗酸化作用で心血管事故を抑制するメカニズムが想定されている。

 

 

 

 

 

グルコースの体内への吸収率が下がる...との事なので、良さそうには見えます。

 

 

 

では、本当にこれを使うことが良い事なのか考えてみます。

 

 

 

私は、事情があってどうしても糖質が制限できない人、例えば、ベジタリアンの方、付き合いが多い方、お供え物をする方...等に対して、糖質の害を最小限に抑える方法を紹介しています。

 

 

ベジタリアンや糖質を止められない人が、健康の為に摂っておきたい栄養素とは

 

 

 

この方法では、プロテインやビタミン等サプリメントを使います。

 

 

 

何かを飲んで糖質の害を最小限に食い止める...ので、一見同じように見えますが、薬を使う方法とは根本的に異なります。その違いを簡単に言うとこうです。

 

 

 

 

  • ビタミン・・・代謝をより活発にする(体の機能を阻害しない)

 

  • ・・・・・・吸収させない(体の機能を阻害する)

 

 

 

 

前者は健康的ですが、後者は体に負担をかけています。

 

 

 

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栄養療法と薬の違い

 

 

栄養療法と薬の違いが分かりやすく書かれた記事を紹介します。

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年12月18日』より引用

 

 

代謝が良いと生命力が向上して寿命が延長するが、薬は・・・

 

 

 

代謝が良い、代謝が悪い、と言う言葉がある。

 

 

エネルギー代謝から見れば、代謝が良いとは好気性解糖でATPが多く産生され高体温(36.5~37℃)、代謝が悪いとは嫌気性解糖でATPが少なく低体温(35℃)。

 

 

もっと端的に言うと、代謝が良いとは「代謝酵素反応がスムーズに行われる」ということに他ならない。

 

 

主酵素はタンパク質、補酵素はビタミン(もしくは補因子としてのミネラル)。

 

 

つまり、タンパク不足、ビタミン不足、ミネラル不足があれば代謝酵素反応が滞って代謝が悪くなる。

 

(中略)

 

 

一方、ほとんどの薬は代謝酵素阻害作用を持つ。

 

 

薬とは、代謝酵素を阻害して、体内の特定の物質を増やしたり減らしたりするもの。

 

 

代謝酵素阻害作用は、拮抗薬、阻害剤(インヒビター)、ブロッカー、アンタゴニストなどと表現される。

 

 

胃潰瘍治療薬:

 

PPI(プロトンポンプインヒビター)、

 

H2ブロッカー、

 

 

降圧薬:

 

βブロッカー、

 

Ca拮抗剤、

 

ACE阻害薬、

 

 

抗精神病薬:

 

SDA(セロトニンドーパミン・アンタゴニスト)、

 

 

抗うつ薬:

 

SSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)。

 

 

つまり、薬は症状を軽減する作用はあるが、寿命短縮作用があると言うことになる。

 

 

すべての薬を否定するわけではなく必要な人もおられるのは事実だが、できるだけ少量で済むことが望ましいことは間違いない、

 

 

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年7月17日』より引用

 

 

(超基礎編-19)、ほとんどの医者はメガドーズのビタミンが薬として作用することを知らない、そして日本でもビタミンへの攻撃が行われている

 

 

 

薬の多くは自然界には存在しない合成物質であり、代謝阻害薬である。

 

 

つまり、特殊な合成物質のため特許で守られている。

 

 

代謝阻害作用により、血圧を下げたり、血糖値を下げたりする作用がある。

 

 

代謝阻害薬なので、治療域と中毒域の幅が極めて狭いのが特徴である。

 

 

例えば、抗精神病薬ジプレキサでは2.5mg~20mg、抗うつ薬ジェイゾロフトでは25mg~100mg。

 

 

薬をメガドーズで投与すれば体に害があることは誰でも知っている。

 

 

アメリカ政府FDAが規定したRDA(推奨食事摂取量)でのビタミン量は馬鹿げたほど低い値が設定されている。

 

 

さらに、Tolerable(or Safe) Upper Limit(安全上限量)というものまで記されている。

 

 

これは、RDAを設定した医者がビタミンを薬と同じ感覚で理解し、治療域、中毒域という枠にはめているということになる。

 

 

RDA,Tolerable(or Safe) Upper Limitには科学的根拠はない。

 

 

しかし実際は、B、Cの水溶性ビタミンは高用量投与しても過剰症はない。

 

 

ビタミンは低用量ならビタミンとして働き、メガドーズのビタミンは薬として働く。

 

 

しかし、医学部ではこのことは全く教えない。逆に、権威筋からは、”メガドーズのビタミンが効くなんてインチキだ”、”メガドーズのビタミンは危ない”などと言われている。

 

 

そういう理由で、ほとんどの医者はメガドーズのビタミンが薬として作用することを知らない。

 

 

 

 

『精神科医こてつ名誉院長のブログ 2年前は新薬と発がん性についての話題』より引用

 

 

2年前の記事

 

 

99%の新薬はミトコンドリア阻害薬であり発癌作用がある

 

 

特許の取れる新薬=自然界にない物質=生体内では異物として認識される

 

 

大多数の薬は代謝阻害作用を持つ

 

 

代謝阻害→ミトコンドリアの好気性解糖(クエン酸回路+電子伝達系)を抑制→嫌気性解糖が亢進→乳酸が蓄積して細胞内が酸性化→慢性疾患や癌を生じやすくなる

 

 

生体内異物は小胞体でのチトクロームP450で異化される→大量の活性酸素を生じる→慢性疾患や癌を生じやすくなる

 

 

ヒトでは発癌物質に暴露後、可視的な癌を生じるまで10-15年要する

 

 

新薬の臨床治験、長期試験は最長1年→発癌性の確認を行うのは不可能

 

 

古くからある薬で抗癌作用が確認されているのはメトホルミンのみ

 

 

 

このように、薬というのは、生体にとって異物であり、発癌作用の心配があります。

 

 

 

しかし、「糖質を食べながら、糖質の吸収を抑える薬を使う」場合、糖質を食べ続ける限り飲み続ける事になります。

 

 

 

もし、その薬によってエネルギー代謝が「嫌気性解糖 けんきせいかいとう」に傾けば、癌に限らず慢性疾患のリスクが上がります。

 

 

 

 

 

 

糖化を防ぐ為に行なった策によって、別の病気になったら意味がありません。

 

 

 

 

「糖化」だけ防ぎたいのではなく、健康になる事が目的なのですから。

 

 

 

ここまで、薬が代謝を阻害する事についてみてきました。

 

 

 

この事を頭に入れたうえで、次は「αグルコシダーゼ阻害薬」に焦点を当てます。

 

 

 

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αグルコシダーゼ阻害薬の効果と副作用

 

 

 

 

「αグルコシダーゼ阻害薬」については、カルピンチョ医師がいくつか記事にされていますので、その一部を紹介します。

 

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 糖尿病の治療薬を見れば低糖質食が優れた糖尿病食とわかります。』より引用

 

 

2009年から日本でも認められた境界型糖尿病の進行予防薬に、実は糖質の吸収を抑制する薬剤があります。(ずっと以前から糖尿病治療薬としては使われていたものです。)

 

 

αグルコシダーゼ阻害剤というものです。

 

 

低糖質食とか糖質制限食のことを激しく批判する糖尿病専門医の方々はいまだに数多くいらっしゃいますが、そういう先生方に訊きたいです。

 

 

糖尿病治療薬の一つであるαグルコシダーゼ阻害剤の作用はどんなものかもう一度思い出してみてください。

 

 

あるいは、豆鼓やグァバ茶などの血糖を下げる効果があるとされる「トクホ」の食品の効果も見てみてください。

 

ここでαグルコシダーゼ阻害薬についてWikipediaの説明を引用しましょう。

 

 

*****

 

 

アルファ・グルコシダーゼ阻害薬 (αGI薬) は食物性糖質の1000倍も親和性の強い糖質類似物質(アナログ)である。

 

 

糖質が吸収されるためには澱粉のような多糖類から消化酵素の作用を得て二糖類(麦芽糖や蔗糖)、単糖類(ブドウ糖や果糖)に分解される必要がある。

 

 

その酵素、α-グルコシダーゼを阻害し、消化吸収を緩徐にすることで、血糖の上昇をおさえるので、食後過血糖改善薬ともいわれる。

 

 

*****

 

 

このように、この薬は食事から糖質が吸収されるのを阻害する薬です。

 

 

そしてこのαグルコシダーゼ阻害剤は糖尿病の治療薬、あるいは境界型糖尿病の予防薬として認められて(ベイスン)いますよね。

 

 

「低糖質食否定派」の先生方も使ったことがあるはずです。

 

これらの薬剤やトクホ食品の作用はでんぷんを分解して単糖化するαグルコシダーゼの機能を阻害して、その結果、血糖値の上昇を遅らせるものです。

 

 

そうすることが糖尿病の治療薬として、あるいは境界型糖尿病の進行予防薬として認められているわけです。

 

 

豆鼓やグァバ茶をずっと摂取し続けることで血糖を下げる効果があると認められていることについても、薬理作用的には糖質の吸収を遅らせるということが重要だとわかっています。

 

 

 

 

以下は副作用について詳しく書かれています。

 

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 αグルコシダーゼ阻害薬の副作用を回避するには?』より引用

 

 

 

前の記事で糖尿病の治療薬であり、かつ、境界型糖尿病の進行防止薬でもあるαグルコシダーゼ阻害薬(認められているのはその作用が最も強力なベイスン)のことについて触れました。

 

 

この薬、糖尿病の治療薬でしょ?

 

 

と、書いたのですが、それは間違いないのですが、こういう反論もあります。

 

「αグルコシダーゼ阻害薬αグルコシダーゼ阻害薬は糖尿病治療薬として第一選択ではない、他のが効かなければ使う最後の補助的手段だ。そもそもあの薬は腹部膨満感や肝機能障害などの副作用が重要な問題であり、私はできるだけ使うべきではないと思っている。」

 

 

そうですか、わかりました。

 

 

そうおっしゃるのであれば副作用を回避する手段をお教えしましょう。

 

αグルコシダーゼ阻害薬を服用して腹部膨満感が生じるのはなぜだかお分かりでしょうか?

 

 

αグルコシダーゼの作用が阻害されて、小腸ででんぷんが単糖類までに分解されずに吸収されなかった結果、大腸に下りて行って、そこで腸内細菌による発行が進んで大量のガスが発生することが原因です。

 

 

それならば、そのでんぷんを減らせばその腹部膨満感は解消します。

 

 

そう、低糖質食を食べればいいだけのことです。

 

 

肝機能障害はどうするのだと?

 

 

αグルコシダーゼ阻害薬による肝機能障害の原因は便中に排出されるべき薬が腸に長時間滞在して吸収されることが問題です。

 

 

一番良い方法は、腸管粘膜の膜酵素であるαグルコシダーゼに薬剤が結合することなくスムーズに流れていくこと。

 

 

それなら、αグルコシダーゼ阻害薬を飲まないでも糖質吸収量が減るように、低糖質食にすればいいのです。

 

 

高糖質食を食べさせておいて、糖質吸収を妨げるαグルコシダーゼ阻害薬を飲むこと自体がマッチポンプでおかしいのです。

 

αグルコシダーゼ阻害薬をの副作用を防ぐベストの選択は、低糖質食にすることです。

単純明快です。

 

 

 

 

 

答えはでたようなものですね。

 

 

それでは、ここまでの話をまとめます。

 

 

 

  • 薬は元々生体にとって異物で、代謝酵素阻害作用がある

 

 

  • 「αグルコシダーゼ阻害薬」は、酵素である「α-グルコシダーゼ」を阻害する

 

 

  • 「αグルコシダーゼ阻害薬」の副作用は、「腹部膨満感」や「肝機能障害」

 

 

 

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薬を飲むメリット

 

 

 

代謝を阻害して、副作用があったとしても、それでも糖質の吸収が防げるなら良い

 

 

 

...と思う方もいるかもしれません。

 

 

 

ですが、最初に引用した「作用機序」のところを見て下さい。

 

 

 

>これらの機構を阻害すると、炭水化物の消化率が落ち、グルコースの体内への吸収量が減る

 

 

 

どのくらい「消化率」が落ち、「吸収量」が減るのか具体性がありません。

 

 

 

落ちる...ということは、「完全に消化されなくなる」わけではなく、

 

 

減る...という事は、「完全に吸収されなくなる」わけではないという事です。

 

 

 

 

「これを飲んでいるから安心だ」と糖質を沢山食べて薬を飲んでも、いくらかは消化吸収されるわけです。

 

 

 

摂取量が多ければ、当然吸収される量も増えるでしょう。

 

 

 

 

また、「糖の吸収を穏やかにする」というのも曲者です。借金を分割で払っても、借金自体が減るわけではありません。糖質もそれと同じです。

 

 

 

また、薬は飲み続けていると効かなくなる事もあります。

 

 

 

健康な人が、発癌リスクや副作用のデメリットを背負ってまで飲むメリットがあるのでしょうか。

 

 

 

 

 

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糖質との付き合い方

 

 

>糖化は嫌ですがラーメンもイタリアンも諦めたくないのです。

 

 

化学反応なのでこれはもう諦めて下さい。条件が揃ったら反応は起こります。

 

 

 

薬を飲んで糖化を防げたとしても、その薬によって別の疾患になる可能性が高いです。

 

 

 

そして薬の種類が変わっても、代謝酵素阻害作用があれば、やはり、体には悪いです。

 

 

 

 

「ラーメン、イタリアン」のところを「麻薬」に置き換えて考えてみると良いかもしれません。

 

 

 

糖質制限をしていても糖質を一生食べられないわけではありません、危険性を知った上で

 

 

 

一生食べないのか、

 

1年に1回は食べるのか、

 

1ヶ月に1回は食べるのか、

 

人との付き合いの時だけ食べるのか、

 

 

 

 

・・・制限のパターンを決めれば、たまには食べる事ができます。私もそうしています。

 

旅行中は糖質制限を一時的に止めて、サプリメントだけにしました

 

 

 

 

 

サプリメントも薬も適切に使えば効果があります。

 

 

 

しかし、適当に使ったり、それを使っているからと安心して、問題を改善しなければ、体調を崩します。

 

 

 

 

そして、一番良くないのは、危険性があるにも関わらず、それを過小評価する事です。

 

 

 

「これを飲めば大丈夫」とか、「悪いのは糖質じゃない」...とダメージを無かった事のように錯覚すると、ダメージに気が付かなくなります。

 

 

 

 

体に悪い物を食べる時は、それが悪いものだとしっかり認識した上で、覚悟を持って摂取する事が重要です。

 

 

 

 

 

 

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サプリメントが批判される理由を社会背景から考えてみた

 

 

サプリメントは、知識をもって慎重に使えば、体質改善や、慢性疾患の治療に役立ちます。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、結果が出ているにも関わらず、バッシングも多いです。

 

 

前回は、その批判内容が的外れである事を説明しました。

 

 

サプリメント肯定派が批判される理由は正当なのか検証してみた

 

 

本記事はその続編で、何故有益な情報が批判されるのかについて話していきます。

 

 

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低い栄養価の食べ物と有害物質のダブルパンチ

 

 

 

まず、サプリメントを摂取した方が良い理由についてお話します。

 

 

 

 

「明らかに足りない栄養素をサプリメントで一時的に補うのは良いけど、長期間の摂取は良くないと考えている」

 

 

 

・・・と言われる方がセットとして決まって言われるのが「栄養は食事から摂取した方が良い」というセリフです。

 

 

 

その人が満足ならそれでいいのですが、この発想が広がる程、「食品に含まれる栄養が少ない事実」が見逃され、結果的に栄養不足を放置する人が増えます。

 

 

 

なので、栄養を食品頼りにする危険性について述べておきます。

 

 

 

現代の食品の栄養が欠乏している事は、20年前からすでに言われていました。

 

 

 

私は10代の時からそれを知っているのですが、何故かいまだに食品に充分栄養があると思い込んでいる人達がいます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

栄養が少ないだけならまだマシです。

 

 

 

農薬や食品添加物といった有害物質は、栄養を浪費させます。以下はその一例です。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年6月13日』より引用

 

 

食品添加物の中にはZnをキレートして体外に排泄させるものもある。

 

食品添加物の中にはB6吸収を阻害するものもある(コーラの色素、など)。

 

 

 

  • Zn(亜鉛)・・・ミネラル

 

  • B6・・・・・・・ビタミンB群

 

 

 

ちなみに、日本人が日常的に摂取している食品添加物の量は、1日10gと言われています。

 

 

小さじ2杯です。年間だと3~4kgです。

 

 

 

そのうちわけは、以下のようになっています。

 

 

 

 

  • コンビニ好きの独身男性・・・・・3食合計で90種類以上

 

  • 手作りの家庭料理を食べる人・・・1日あたり50種類程

 

 

 

 

家庭料理を食べている人でこれです。

 

 

 

普通に食べていたら「質的な栄養失調」になりますよ。ならない方が不思議です。

 

 

 

で、その結果どうなるかは、以下の記事に書いています。

 

草食系男子が増える原因は、価値観の変化でも女性の強さでもなく、生殖能力に影響を与える環境である

 

 

 

 

私が「社会環境が劣悪だから栄養が欠乏している」と知ったのは20年以上前ですが、現代社会は、当時よりもさらに健康を害する社会になってしまいました。

 

 

 

 

あの時とくらべて、遺伝子組み換え食品の蔓延、通信機器による電磁波、LEDによるブルーライト...体を傷つける物質が増えています。PM2.5もありますね。

 

 

 

パソコンや携帯画面のLEDバックライトを長時間見続ける事が多いですが、LEDに多く含まれるブルーライトは問題が多いです。

 

 

 

『雲の上はいつも青空 LED電球に』より引用

 

 

「私はLEDを、トロイの木馬と呼んでいます。

 

 

私たちにとって実用的で、多くの利点を持っているように見え、省エネで、長持ちするというので、家に招き入れました。

 

 

しかし、生物学上、精神的健康を、網膜の健康を、ホルモンや内分泌の健康を、こっそりと蝕む、多くの性質を持っています 。 」

 

 

 

 

ブルーライトは殺虫効果もあるので、個体の大きい人間も何らかのダメージを毎日受けているはずです。

 

 

 

肌の対策まで必要?ブルーライトの生体への影響は深刻だった

 

 

 

LED証明と従来の証明を果物に当てて観察した実験を見ると考えさせられます。

 

 

<LEDの影響> オレンジの観察』より引用

 

 

 

 

 

切ってみたところ。右の蛍光灯のオレンジはまだみずみずしく、食べてみると、購入時と変わらず、甘くておいしい。

 

 

左のLEDのオレンジは、水分が抜け、スカスカになっている。

 

 

味見をしてみると、刺激のある苦みが、いつまでも口に残る。(5/17)

 

 

1週間、蛍光灯とLEDの光にそれぞれ当てたオレンジは、2日後ぐらいから、明らかな違いが出て、1週間後、まだおいしく食べられるものと、とても食べようとは思えないものとに、はっきりと分かれました。

 

 

LEDのオレンジのほうは、味も、明らかに変わってしまっていて、身体への影響を思うと、やはりLED照明のスーパーで販売されているものを食べるのは、避けたいなと思います。

 

 

毎日、どんどんしわしわになっていく、オレンジの皮を見ていたら、LED照明を浴び続けると、人間の皮膚もこうなってしまうのではと、怖くなりました。(5/17)

 

 

 

PM2.5は有害だと認識していますが、LEDは安全という建前で蔓延しています。しかも白熱球が淘汰される流れになっています。

 

 

 

電磁波はどうなのか分からないですが、海外では問題視されています。

 

 

 

これらの有害物質にさらされると、体は回復の為に、せっかく摂取した栄養素を消費します。

 

 

 

例えば、目を酷使すると、修復の為にアミノ酸の一種の「システイン」が消費されます。システインは毛髪生成の材料なので、これが不足すると薄毛の原因になります。

 

 

 

特にブルーライトは目にダメージを与えますから、当然システインも減ることになります。

 

 

 

 

ディスプレイを眺める時間が少なく、システインの減り具合も少なかった昔の感覚と同じでいいのか?ということです。

 

 

 

 

有害物質に囲まれているので、それらがなかった昔に比べて、解毒、回復をし続けなければならない。

 

 

 

そしてそれをする為の栄養素は大量に必要になってくるでしょう。

 

 

 

 

食べ物自体に栄養素が含まれていない事も問題ですが、例え栄養を摂っていても、有害物質によるダメージの回復で浪費する事も問題です。

 

 

 

 

時々サプリメントを摂り始めた方が、メールやコメントで、「効果があるのは分かるけど、人間はこんなにサプリメントを飲まなければいけないのか?と考えてしまう」と語られる事があります。

 

 

 

それは、「サプリを摂らないといけない程、普段食べているものが低栄養な事」と、「有害物質の蔓延による体へのダメージの大きさ」に気付いていないだけです。

 

 

 

栄養は食品から...というのは、言い換えると

 

 

 

「栄養スカスカの食品から栄養を摂った気になって下さい、有害物質で体にダメージがある事は考慮しないで下さい」

 

 

 

・・・と言っているに等しいです。

 

 

 

食品で栄養を摂った気になっているので、栄養不足になっていても気が付きません。

 

 

 

世の中にはオーガニックの食品を買い求め、デトックスグッズをコレクターし、必死になって有害物質を避けている人もいると思いますが、完全に避けるのは不可能です。

 

 

 

「手作りの家庭料理を食べている人」でさえ、食品添加物を1日50種類程も摂取してしまっているのですから...。

 

 

 

また、避けられるものもありますが、電磁波やLEDのように避けられないものがあります。避けようとすれば、社会生活が困難になるので、受け入れざるを得ないのです。

 

 

 

そして、拘りの食品は高いです。その為、ある程度お金に余裕がないと継続が難しいです。

 

 

糖質制限をする前、自然農法の野菜をよく買っていましたが、普通の野菜より高くて、サイズも小さめです。

 

 

確かに普通の野菜に比べて栄養価が高く安全なのかもしれませんが、これを家族がお腹いっぱい、毎日食べるとしたら家計に負担がかかります。

 

 

 

私の母は栄養には関心がある方なので、父が退職するまでは、食品に拘っていましたが、年金暮らしになった途端、それを維持するのが難しくなりました。

 

 

 

 

品質の良い食材を買い続ける事は大変だと思います。

 

 

 

それに、自然...と言っても、品種改良されていますから、どういう育て方をしても不自然なのです。

 

 

 

そして、「サプリメントは不自然で、食品は自然」という発想も変な話です。

 

 

 

こだわりの食品ばかり食べている人はともかく、多くの人は「化学肥料で育てられた野菜」も日常的に食べていると思います。

 

 

 

 

 

  • 化学肥料などで人工的に栄養を与えそれを吸収してできた野菜

 

 

 

  • 人工的に栄養をカプセルや錠剤に加工したサプリメント

 

 

 

 

・・・表面は違いますが、元は人工的に手が加えられている・・・という点は共通しています。

 

 

それなのに、前者が自然で、後者が自然じゃない...というのは、どういう判断基準なのでしょうか。

 

 

 

これは肉、魚、卵もそうです。安いもの程、人工の薬とか栄養が加わっているはずです。

 

 

 

本当に自然の食べ物は、山菜とか、ジビエとか、限られた物だけではないでしょうか。

 

 

 

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薬とサプリメントはどちらが良いか

 

 

社会や食品がこの状態ですから、「栄養が欠乏することによって起こる疾患」にかかると改善は困難です。

 

 

 

食品の場合、カロリーが足りて、とりあえずお腹はいっぱいになるでしょうが、栄養が足りないので、食っても食っても追いつかないわけです。

 

 

 

足りなければ改善しません。

 

 

 

そこで、サプリメントに頼れば良いですが、サプリメントが嫌な人もいます。

 

 

 

そんな人が次に頼るのは...でしょうか。

 

 

 

例えば、「うつ」や「パニック障害」を栄養療法を使わずに治そうとした場合、どうなるのか、ちょっと調べてみました。

 

 

 

治らないだけならマシで、薬漬けになっているケースが目立ちます。

 

 

 

以下は海外の話です。たくさんある中の一部、「精神医学の標的となる子供たち」を紹介します。

 

 

 

 

 

「抗癌剤」や「スタチン」について調べた時も酷かったので、もう驚きませんが、「精神薬」の実態について調べてみるとこちらも相当酷いです。

 

 

 

何が酷いのかというと、薬の質...もですが、それを取り巻く社会環境です。

 

 

 

そして、動画は海外の学校の話ですが、日本も全く無関係ではありません。

 

 

 

『クローズアップ現代“薬漬け”になりたくない ~向精神薬をのむ子ども~』より引用

 

 

学校で問題を抱えた子どもが病院を受診し、薬をのむケースは最近、増えているといいます。

 

 

フリースクールの理事長奥地圭子さん。

 

 

ここ数年、子どもたちがすぐに、医療につなげられる傾向に疑問を感じてきました。
奥地さんは、全国の親の会に呼びかけて、子どもと医療の実態についてのアンケートを実施しました。

 

 

その結果、学校に通えない子どもの7割が精神科を受診。

 

 

さらに、その7割が向精神薬をのんでいました。

 

 

「学校から医療へのハードルが低くなり過ぎ、危険だと感じる。」

 

 

「これでは薬漬けになってしまうと、恐怖を感じている。」

 

 

「今は大変、薬が多剤、多量投与になっちゃってて、どうしてこんだけの薬がいるんだろうっていうくらいに出ます。果たして子どもにとっていいんだろうかっていう非常に大きい問題をつきつけられていることがわかる。」

 

 

 

このような実態を放置していたら廃人が増えます。

 

 

 

以前から、精神科系の病気は他の疾患に比べて生活が困難になるような気がしていました。

 

 

 

他の慢性疾患は、働きながら闘病したり、一時的に入院したり、困難ではあっても普通の生活ができる事もあります。

 

 

 

知り合いの70歳の保険外交員のおばちゃんは、抗癌剤治療をしながら仕事をしていました。癌でも仕事はできるわけです。しんどいとは思いますが。

 

 

 

 

それに比べて、うつやパニック障害は、聞く話だと、何年も闘病して仕事もできないし改善しない...というイメージが強いです。

 

 

 

 

私の知り合いでこのような疾患になったのは、学生時代の友人3人です。

 

 

 

このうち2人は若いのに何年も働けない状態です。1人は合う事ができたので栄養療法の事を話ましたが、他の2人は現在接点がないのでどうしているのか分かりません。

 

 

 

その様子を聞いて、何故精神科系の病気は治らないんだろう、何年もかかるのか?という疑問が常にありました。

 

 

 

働き盛りの若い人が何年も仕事ができないというのは、ただ事ではありません。

 

 

 

友人がそうなってから、飲んでいる薬が悪いのではないかとは前々から思っていましたし、私以外の友人も「あんなものを飲むからおかしくなる」と言っていました。

 

 

 

その後、藤川医師の記事から、うつやパニックに栄養状態がかなり影響していて、サプリメントを使う事で改善しやすくなる事を知ったわけですが、そういう方法があるなら拡散するべきだと思いました。

 

 

 

その時に一番に考えたのは友人の事です。

 

 

 

このような障害が栄養療法で改善できる事が一般的になっていて、彼らがもし、早いうちから栄養療法を行なっていれば、もっと違った結果になったのではと思うわけです。

 

 

 

薬漬けになる事を考えたら、サプリメントを使う事はメリットが大きいと思います。

 

 

 

 

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私がサプリメントの使用を肯定している理由

 

 

私が何故サプリメントを使った方が良いと考えているのかについてお話します。

 

 

 

スーパー糖質制限だけでも体質が変化し、健康で若々しくなります。しかし、それだけでは不十分です。「質的な栄養失調」の半分を解決したに過ぎないからです。

 

 

 

「タンパク質」や「脂肪酸」は非常に大事ですが、「ビタミン」や「ミネラル」を不足させない事も大事です。

 

 

 

でも私は、ビタミンやミネラルを野菜や果物ではなく、サプリメントから摂る事を勧めています。

 

 

 

野菜や果物は糖質が多いからです。

 

 

 

健康の為に頑張って食べようとすると、必ず量が増えて糖質量が増します。

 

 

 

糖質の危険性を訴えながら、ビタミンやミネラルは野菜や果物で摂りましょう...等と言えば、結局それは糖質に誘導している事になります。

 

 

 

つまり、糖質制限の効果を落とす事になるのです。

 

 

野菜や果物は健康的というイメージの盲点。ビタミン・ミネラルに注目しすぎる事で気付かれない糖質の害

 

 

 

 

そして、回復のスピードの速さも、サプリメントの使用を肯定する大きな理由です。

 

 

 

私は虚弱体質で30年以上過ごしたので、損をしたと思います。

 

 

 

もっと健康であれば選択肢も増え、具合が悪くなる事で人に迷惑をかけることなく、楽に楽しく過ごせたはず...と、体が丈夫になった今は思います。

 

 

早く健康になった方が質の良い人生をおくれます。

 

 

 

精神科系の疾患に限った話ではないですが、サプリメントを利用すべき場面ではさっさと利用して改善させた方が、泥沼にはまらなくて済みます。

 

 

 

しかし、「栄養価の低い食品」を食べ続けている現代人がサプリメントを拒否すると、以下のルートに進む可能性が高くなります。

 

 

 

 

様々な社会毒の蔓延

 

 

病人が続出

 

 

食品で治す事を勧める

 

 

栄養が少ないので治りが悪い

 

 

症状が治まらないので即効性を求めて薬に頼る

 

 

薬漬け

 

 

 

 

 

 

薬漬けにさせる為に、社会毒を蔓延させ、サプリを「危険だ」と言って飲ませないようにしているようにも見えます。

 

 

 

と同時に、社会毒が蔓延している事に目を向けさせないように、有害な物を安全であるかのように語るわけです。

 

 

 

 

 

 

糖質制限をしたり、サプリメントを飲む事で慢性疾患が改善します。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、この有益な情報が、何故か無視されたり、バッシングされるのは、こういった理由があるからです。

 

 

 

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有益な情報・治療法ほど叩かれる

 

 

有益な情報・治療法は叩かれる

 

 

 

・・・等と言うと、「ありえない」と拒絶反応する人が大半です。

 

 

 

しかし、残念ながら人々にとって有益な治療法は葬られてきた歴史があります。「ありえない」と思う人は知らないだけです。

 

 

 

なので、読者の方に教えて頂いた、「ロイヤル・レイモンド・ライフ博士」の例を紹介します。

 

 

 

ライフ博士は、60000万倍の倍率の顕微鏡で、世界で初めて生きたままウイルスを観察した人です。

 

 

そして、光を使って、正常細胞に影響することなく、ターゲットのウイルスを破壊する治療法を開発しました。

 

 

 

『THINKER がんは光で簡単に殺すことができた!』より引用

 

 

ライフ博士は、 すべての物質と同様に、目には見えないレベルでウイルスもそれ独自の振動数で、振動していることに着目しました。

 

 

そして、そのウイルスと共振する周波数の光を照射して、ウイルスをさらに振動させました。 微生物がその構造的な形を維持するのに耐えきれなくなるまで照射レベルをさらに上げてやると、ウイルスの形は歪み、崩壊してしまうのです。

 

 

ライフ博士は、この周波数を「致死反応振動数(MOR)」とよびました。

 

 

そして、 この「致死反応振動数(MOR)」の光は、ウイルス以外の周りの正常な細胞には、いっさい害を与えないのです。

 

 

また、 電気を使用した治療法なので、実質的にわずかな電気代しかかからないため、治療費もたいへん安いものでした。

 

 

脱毛などの副作用に苦しんだりすることもなく、患者は、すみやかに治療されて、無事に家族の元にもどれるのです。

 

 

抗がん剤を用いた化学療法や放射線療法や外科手術のように命を危険にさらす必要もありません。

 

 

 

で、その効果か以下になります。

 

 

 

1934 年、南カリフォルニア大学は、特別医療研究委員会を設立して、ミルバンク・ジョンソン博士のパサデナ郡立病院の末期がん患者を対象にライフ博士の研究所でがん治療実験を実施しました。

 

 

その研究チームには医者や病理学者が加わり、患者の診察を行いました。

 

 

3 カ月の診療の後、委員会は 86.5 %の末期がん患者が完全に治癒したと報告したのです。

 

 

さらに治療は継続され、残りの 13.5 %の患者も 4 週間後にはこの治療によって完治してしまいました。ライフ博士の技術による治癒率は何と 100 %だったのです。

 

 

現代の最先端治療でさえ、がんの平均治癒率は、 15 ~ 30 %と言われていますから、この数値が、どれほど驚くべきものかおわかりになるでしょう。

 

 

 

お金がかからず、安全な治療法を開発したライフ博士がどうなったかについて紹介します。

 

 

悲劇の兆候は、まずライフ博士を買収することから始まりました。

 

 

1934 年 には、米国医師会の株式をすべて所有していたモーリス・フィッシュベイン氏が、弁護士をよこして、ライフ博士の治療法の独占権を渡すよう要求しました。しかし、ライフ博士は、それを断ったのです。

 

 

(中略)

 

 

まず、ライフ博士の研究所からフィルムや写真や研究書類の多くが盗まれました。しかし、容疑者が逮捕されることはありませんでした。

 

 

そして、ライフ博士の研究を立証するため、何億円もかけて設立されたニュージャージー州のバーネット研究所が放火されたのです。

 

これによって 、ライフ博士も窮地に立たされました。というのは、コンピューターがなかった時代にこれらのデータを復元することは大変なことだからです。

 

 

さらに、ライフ博士の貴重な顕微鏡は何者かによって、破壊され、 5682 もの部品が盗まれました。

 

 

そして、最後にとどめを刺したのは、警察による令状なしの捜索と違法な没収です。これにより、 50 年に渡るライフ博士の研究の残骸もすべて処分されてしまったのです。

 

 

 

ライフ博士は、最後は精神安定剤とアルコールの過剰摂取で亡くなっています。

 

 

実に気の毒です。

 

 

 

ですが、このような話は氷山の一角です。

 

 

 

 

これは強引に叩いた例ですが、手口はこれだけではありません。よく行なわれるのはイメージ工作です。

 

 

 

サプリメントを正しく使えば問題ないのに、「不適切な使い方をして失敗した例」だけをピックアップし、それが「サプリメントを飲む事自体」が危険であるかのように言ったり、

 

 

 

糖質を中途半端に減らしてタンパク質や脂質をしっかり摂る「なんちゃって糖質制限」で体調を崩した例を根拠にして、慢性疾患が改善する「スーパー糖質制限」が危険であるかのように語ったり、

 

 

「鉄不足の人は食事では追いつかないから、足りるまでサプリメントで補うと効果が早く、足りている人は飲む必要がない」と主張しているにも関わらず、「だれでも鉄をサプリメントで補う」ように主張しているかのようにすり替えてバッシングしたり、

 

 

 

このような方法で信憑性を落としていくわけです。

 

 

 

否定する事が目的ですから、根拠など適当です。ちなみに、ライフ博士の研究に対してもこのような事がありました。

 

 

 

また、当時ライフ博士の顕微鏡でウイルスが様々に形を変化する様子を目撃した科学 者とそれを見たことのない科学者との間では、激しい論争が起きていました。

 

 

当時、影響力のあったトーマス・リバーズ博士などは、何の調査をすることもなく、ウイルスの形態変化を否定します。

 

 

リバーズ博士の顕微鏡では、これらのウイルスの形態変化は観察できなかったため、彼は、「このウイルスの形態変化説というものには論理的根拠がない」と論破したのです。

 

 

 

歴史は繰り返すです。

 

 

 

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海外のサプリメントと国産のサプリメント

 

 

サプリメントを肯定する人達には、「海外のサプリも積極的に使う派」と「国産のサプリにこだわる派」がいます。

 

 

 

 

 

私は中身重視なので、海外のサプリでも使う派です。ブログで現在iHerbでサプリを購入している話もしています。

 

 

 

 

「国産のサプリにこだわる派」の人達が、時々海外のサプリを批判しているのですが、それを読んだ読者の方が不安がるので、その件についても述べておきます。

 

 

 

 

私は数社の様々な健康食品を子供の頃から飲んできたわけですが、そのどれも全て高価で高品質でした。

 

 

 

もちろん全て国産です。

 

 

多くの日本人は「メイドインジャパンは品質が良い」と認識していると思いますが、健康に関しては当てはまらないことも多いです。

 

 

 

以下の記事でもお話しましたが、日本は健康に対する認識が甘く、有害物質に対する規制も緩いからです。

 

 

安心・安全が大好きな日本!でも何故か「健康を損ねる物質」への規制だけは甘い

 

 

 

その為か、高品質(つまり、愛用している人の体調が明らかに改善する)な商品を扱っているこれらの会社は、ほぼ、自社商品の品質が海外(アメリカ)で認められた事を強調していました。

 

 

アメリカで認められる事は大変なんだ、それをクリアしたのだから品質には自信を持っている...ということをアピールするわけです。

 

 

セミナーであればスクリーンに、パンフレットであれば1ページを使って、それを証明するような写真や文章を掲載していました。

 

 

そういうのを見て、子供ながらに「あぁ、日本は規制が緩いんだな、海外で認められるような品質の方が良いんだな」という事を感じました。なので、

 

 

 

 

サプリメントは国産が良い、海外(アメリカ)の製品は良くない

 

 

 

 

・・・等という話を読むと笑ってしまいます。

 

 

 

 

高品質な国産サプリメントを長年売っている会社程、「海外の厳しい条件で認められた事」を誇りにしているわけです。その規制の厳しい海外で流通しているサプリメントが良くない...というのは酷い矛盾だからです。

 

 

 

だいたいピンからキリまであるのに、一概に「国産であれば良くて、海外であれば悪い」とひとくくりにしてしまうのも無理があります。

 

 

 

“国産”、“海外”という肩書きだけを見て中身を見て判断していないのです。

 

 

 

その程度の判断基準、分析能力しか持ち合わせていない人が、観察力が必要な栄養療法指導がまともに務まるのか疑問です。

 

 

 

 

私は「国産だろうが、海外だろうが、品質の良いものは良い、悪いものは悪い」と考えています。結果が出ればOK、安ければなお良しというスタンスです。

 

 

 

 

 

今は安いのでiHerbで海外のサプリばかりを頼んでいますが、結果的に安全で健康になるならどちらを使っても構わないと思っています。

 

 

 

ただ、高品質で低価格なので、圧倒的に海外の製品が使いやすいし、人にも紹介しやすいのは事実です。

 

 

 

 

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サプリメントの今後

 

 

緩い糖質制限をして体調不良になったり亡くなった方がいると、それを契機にして、糖質制限全体が悪いかのようにイメージ工作してバッシングされました。

 

 

 

それと同じで、今後、「いい加減にサプリメントを摂取して体調を崩した人」、あるいは、「鉄の安全な量を無視して飲んで具合が悪くなった人」が表れた場合は要注意です。

 

 

 

それを契機にして、「サプリメントの摂取自体」や「鉄をサプリメントで摂る事自体」を大々的に批判する可能性があるので、ここで釘をさしておきます。

 

 

 

 

このような事態になれば、結果的にそれで割を食うのは、栄養不足による疾患を抱えて生活に影響がでている人達です。

 

 

 

 

無理に食事だけで解決しようとした場合、必要な栄養が足りなくて、長年不快な症状と共に過ごさなくてはなりません。

 

 

 

例えば、糖質制限も鉄が足りないと、頑張っても上手くいきません。

 

 

 

栄養の不足によって、時には命に関わる事もあります。

 

 

 

それがいかにしんどい事かは、体験した人でないとわかりません。

 

 

 

サプリメントは、このような状態を次々に改善させています。100%万能ではありませんが、使い方次第でパーセンテージを上げる事は可能です。

 

 

 

しかし、快く思わない人もいます。

 

 

「サプリ=危険」という刷り込みをされれば、本当は改善する手段があるのに、無視する選択をとるでしょう。

 

 

 

確認せず流される人が多いからです。

 

 

 

専門家でさえ、批判する相手の情報の内容をきちんと読まないのですから、一般の人はもっと確認しないでしょう。

 

 

 

「サプリ=危険」という概念が、「不健康で困っている人が健康になるチャンス」を奪っているのです。

 

 

サプリメントを効果的に使うには知識、観察力が必要なのは事実です。適当に使えば失敗もするでしょう。

 

 

でもそれは、サプリメントに限りません。説明書を読まずに雑に扱えば、どんな事であっても失敗しやすくなります。

 

 

 

 

サプリメントは状況を見ながら慎重に扱えば確かに効果があります。

 

 

 

その情報が歪められて、必要な人に届かないような社会にしてはいけないのです。

 

 

 

ライフ博士のような人が叩かれて、損をするのは一般の人です。

 

 

 

 

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