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私達は憲法によって言論の自由が守られているので、

食や健康等の問題を主張する事ができます。

 

 

 

 

元々憲法改正賛成派だった人の解説です。

 

 

 

 

谷本議員と一緒に飛行機を降ろされたもう一人の人物・高橋清隆氏について

 

 

 

谷本議員らがノーマスクで強制降機! 釧路空港のエアドゥ機、「憲法違反を公然と行う航空各社への行政指導を国交省に求める」

 

 

一緒に飛行機を降ろされた反ジャーナリスト高橋清隆氏による、谷本誠一議員のインタビュー動画です。

 

 

 

 

 

身近な人が被害に合った時の為に

とりあえずブックマークをお願いします。

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:分かりやすいシリーズ
AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみた

 

「AGE(AGEs)」は、アドバンスド・グリケーション・エンドプロダクツの略で、「s」は複数形です。日本語では「終末糖化産物」と言います。

 

 

 

糖化・産物・・・ですから、体のタンパク質と余った糖がくっつく「糖化反応」と関係しています。

 

 

 

まだお読みでない方は、先に以下の記事を読んでいただくと、今回の話が理解しやすいと思います。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

「反応」とは、2種類以上の物質の間で「化学的な変化が起こる事」、「別の物質を生じる事」を意味します。「糖化反応」もこれにあたります。

 

 

 

反応によってできた物質の事を「生成物(せいせいぶつ)」と呼びます。そして、「糖化反応」によってできた「生成物」が、「AGE(または、AGEs)」です。

 

 

 

 

  • 糖化反応・・・反応

 

  • AGE(AGEs)・・・生成物

 

 

 

 

今回は、糖化反応の生成物である「AGE」のお話になります。

 

 

 

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AGEとは

 

 

 

以下がAGEの定義です。

 

 

『Wikipedia AGEs』より引用

 

 

AGEs(エージス、エイジス、エイジズ、エージーイー)とは、Advanced Glycation End Products の略語であり、終末糖化産物、後期糖化生成物 等と訳される。

 

 

タンパク質の糖化反応(メイラード反応)に因って作られる生成物の総称であり、身体の様々な老化に関与する物質(より正確に言えば、生体化学反応による生成物)と言える。

 

 

現在判明しているだけでも、AGEsには数十種類の化合物があり、それぞれが多種多様な化学的性質を有する。

 

 

(中略)

 

 

AGEsは糖尿病、アテローム性動脈硬化症、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症等の変性疾患(英語版)を悪化させると言われる。糖尿病の血管系合併症の原因ともされる。活性酸素による細胞障害を加速し、機能を変化させるという。

 

 

「AGE」は毒性が強いので、病気の原因を作ります。

 

 

 

その理由を説明する為に、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」を例にします。

 

 

 

 

 

 

 

「ヘモグロビン」はタンパク質です。

 

 

この「ヘモグロビン」にがくっついたものを、「ヘモグロビンA1c」と言います。

 

 

 

ヘモグロビン + 糖 = ヘモグロビンA1c

 

 

 

もちろん、「ヘモグロビンA1c」は、普通の「ヘモグロビン」とは性質が違います。

 

 

 

糖質をたくさん食べる人は、血液中のブドウ糖の濃度が高くなる(血糖値が高くなる)ので、必然的に「ヘモグロビンA1c」の量も増えます。

 

 

 

糖尿病の患者さんの「ヘモグロビンA1c」の値が高いのはこのような理由です。

 

 

 

あれは、糖と結びついたヘモグロビンが多くなっているから気を付けなさいよ・・・という意味のある検査だと思って下さい。

 

 

 

何故、気を付けないといけないのかというと、「ヘモグロビンA1c」は、最終形態ではないからです。

 

 

まだマシなのです。

 

 

さらに反応が進むと、やがて、次の姿に変貌します。

 

 

それが、冒頭でお話した、毒性の強い生成物「AGE」です。

 

 

 

 

ヘモグロビン

 

 

(糖とくっつく)

 

 

ヘモグロビンA1c

 

 

(悪化)

 

 

AGE

 

 

 

「AGE」は日本語で言うと、終末・糖化・産物ですから、いわば完全体です。

 

 

 

この前に手を打つ必要があります。

 

 

 

次は、どのように毒性が強いのか、その性質を紹介します。

 

 

 

AGE(終末糖化産物)の特性

 

 

 

糖質を食べると、血糖値が上がります。

 

 

そうするとヘモグロビンと余った糖がくっついて「ヘモグロビンA1c」に変化します。

 

 

この「ヘモグロビンA1c」の値が大きいほど、事態は深刻です。

 

 

「ヘモグロビンA1c」のうちに血糖値を下げる対策を講じれば、再び「元の正常なヘモグロビン」に戻すことが出来る・・・と言われています。

 

 

 

四ヶ月ごとに赤血球が入れ替るからです。

 

 

 

ですが、事態を軽くみて、血糖値を下げる努力をしなければ、やがて「ヘモグロビンA1c」は「AGE」という物質に変化します。

 

 

本当に恐ろしいのは「AGE」なのです。

 

 

努力次第で減らすことができる「ヘモグロビンA1c」と違って、

 

 

「AGE」は元の「ヘモグロビン」には戻らないからです。

 

 

 

それどころか、体内に留まって攻撃をしてきます。

 

 

 

従って、むやみやたらに体内に「AGE」を作ってはいけないのです。

 

 

 

  • ヘモグロビンA1C・・・元に戻る

 

  • AGE・・・元に戻らない + 攻撃

 

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

「ヘモグロビンA1c」が長い時間、高い血糖値の下に置かれると、糖のたんこぶがどんどん増えていきます。そして糖まみれになって、最終的には「AGE(終末糖化産物)」という物質に変質していきます。

 

 

AGEの姿として、次のようなイメージを想像してみてください。

 

 

ヘモグロビンというタンパク質の周囲に四方八方からお菓子のように糖がベタベタとくっついた状態です。こうなると、もう元のヘモグロビンには戻ることができません。ヘモグロビンとは似ても似つかない 〝異常な物質〟 に変質していきます。

 

 

やっかいなのはこのAGEという最終的な糖化物質が、なかなか代謝されずに、長期間体内にとどまるという点です。

 

 

赤血球が四ヶ月で入れ替わっても、AGEだけは残ってどんどん蓄積されていく。

 

 

長く人間の体にとどまりつづけるということから、「高血糖の記憶」という現象と一致するのではないか。血糖値を元に戻しても、高い血糖値のときと同じように合併症の病気が進行するのは、AGEがそのまま体内にとどまりつづけるからではないか。

 

 

このことを確かめるために、AGEを人工的につくって、人間の細胞にふりかけてみました。

 

するとどうでしょう。このAGEは予想通りに細胞を攻撃したり、組織を劣化させ、老化を加速させた。悪さの限りを尽くしたのです。

 

 

そしてひとたびAGEまで進化すると、元のタンパク質には戻らない。

 

 

「ヘモグロビンA1c」は正常なヘモグロビンに置き換わりますが、AGEのほうは二度とヘモグロビンには戻りません。

 

 

その上、長いこと人間の体内にとどまって悪さをする。「高血糖の記憶」という現象も、AGEによってきれいに説明できるわけです。

 

 

(32p~33p)

 

 

 

糖質制限を始めた人が、調子を崩したり、亡くなったりすると、「糖質制限が悪い」と騒がれます。

 

 

きちんと調べずに実践する。本人は糖質制限だと思っているが、糖質を減らしたうちにはいらない中途半端な糖質制限だった・・・というケースが多いですが、

 

 

中にはこのように、過去の不摂生による「高血糖の記憶」が、糖質制限を始めた後も消えず、影響している可能性も十分に考えられます。

 

 

多くの人は「病気になってから気をつければいい」と思っていますが、そんなに簡単にはいきません。

 

 

 

ここで、どのくらいの期間がかかるのか目安を見てみましょう。

 

 

 

『Wikipedia 糖化反応』より引用

 

糖化された物質は体内からゆっくりと排出され、糖化生成物の半減期はなんと細胞の平均寿命の約2倍にもなる。

 

 

赤血球細胞は体内で最も短い寿命で約120日であり、糖化生成物の半減期は240日である。この事実によって、血中の糖化されたヘモグロビン濃度を観察することにより糖尿病患者の血糖管理状態が把握できる。

 

 

逆に、神経細胞など寿命の長い細胞、コラーゲンのように寿命の長いタンパク質やDNAではダメージが長時間蓄積される。

 

 

また腎臓の糸球体、目の網膜細胞、ランゲルハンス島のβ細胞など代謝の活発な細胞でも、ダメージが蓄積しやすい。

 

 

さらに血管の上皮細胞は糖化によって直接傷つけられ、冠動脈の入り口など血流の多い場所にアテローム性動脈硬化症などを引き起こすこともある。

 

 

ダメージは場所によって様々です。

 

 

何故なら、細胞は入れ替りやすいところもあれば、入れ替りにくいところもあるからです。

 

 

そして、中には生涯入れ替らない細胞もあります。

 

 

 

目や卵子など、入れ替らない細胞はアウトです。次世代に影響するので、卵子の糖化には注意が必要です。

 

卵子が老化する原因と防ぎ方。卵子の質を悪化させない食習慣は、不妊症の改善にも期待できる

 

 

 

そして、歳をとれば代謝が落ちてきますから、入れ替る細胞も、代謝のスピードはもっと落ちるでしょう。

 

 

 

 

寿命との関わり

 

 

1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められた。

 

 

このメカニズムとして高血糖が生体のタンパク質を非酵素的に糖化反応を発生させ、タンパク質本来の機能を損うことによって障害が発生する。

 

 

この糖化による影響は、コラーゲンや水晶体蛋白クリスタリンなど寿命の長いタンパク質ほど大きな影響を受ける。例えば白内障は老化によって引き起こされるが、血糖が高い状況ではこの老化現象がより高度に進行することになる。

 

 

同様のメカニズムにより動脈硬化も進行する。

 

 

また、糖化反応により生じたフリーラジカル等により酸化ストレスも増大させる。

 

 

動脈硬化もコレステロールが犯人ではありません。

 

 

 

あれも、糖化です。

 

 

従って、動脈硬化ではなく、動脈糖化です。

 

 

 

 

 

 

 

ここまで、「糖化反応によって生じるAGEは元に戻りにくい」と説明してきたわけですが、体の丈夫な人や若い人は、ピンとこないと思います。

 

 

 

なので、分かりやすい実例を挙げておきます。

 

 

 

AGEの特徴である、「元のタンパク質には戻らない」、「長いこと人間の体内にとどまる」という記述を読んで、女性ならピンとくると思います。

 

 

 

セルライトです。

 

 

 

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セルライトは糖化

 

 

セルライトは糖化です。

 

 

あれは普通の脂肪ではありません。

 

 

 

どこからどう見ても「劣化した状態だ」というのがわかりますね。

 

 

触っても硬いし、筋トレしても、マッサージをしても、なかなか元に戻りません。

 

 

痩せても表面に残っている不思議な物体です。

 

 

 

紹介した本の冒頭にも「タンパク質が砂糖まみれになって固まった物質」をAGEとイメージするよう述べられていますが、セルライトのあの意味不明な硬さも、いつまでもある性質も、これにあてはまります。

 

 

 

糖質制限開始前の私の体重は42kg以上になることはありませんでした。

 

 

痩せていましたが、それでも気が付いたらセルライトが出来ていました。

 

 

「断食」や「一日一食」を続けていた時に、体力が落ちて、運動をサボりがちになった事があったのですが、そのちょっと油断した隙にできてしまいました。

 

 

 

体重は落ちていたし、食事量も減って、太る要素などなかったのですが、何故かそういう事になったのです。

 

 

また、この時、体力が落ち、体温も低下していたので、代謝も非常に悪くなっていたと思います。

 

 

「一日一食」だと、お腹がすいて一食でドカッと食べてしまうので(しかも、糖質中心メニューを)それがいけなかったのかなとも思っています。

 

 

何とかしてセルライトを落とそうとしたのですが、普通の運動では落ちませんでした。

 

 

 

セルライトの原因が分かったのは、糖質制限をしてからのことです。

 

 

 

一応、糖質を断ったことで、それ以上の増殖はしなくなりました。

 

 

 

ですが、めでたしめでたしではありません。

 

 

 

糖質抜きで、筋トレやマッサージをして、セルライトのうち80%くらいは落とせましたが、まだまだ手や足を捻ると、浮き出てきます。

 

 

 

セルライトの性質は、他の健康的な肌の部分と比べても、完全に変質しているといえます。ただ痩せるだけでは、あの弾力性のない肉感はなかなか一新しません。

 

 

 

その経験から言えることなのですが、一度できてしまった糖化産物を落とすのは指南の業です。

 

 

 

 

この辺は今後の課題です。

 

 

 

セルライトを見てもわかるように、糖質を止めたからといって、いきなりチャラになるわけではありません。

 

 

 

そして、「糖化」するのはセルライトだけではありません。表れる場所は人によって様々です。

 

 

このような現象が、体のあちこちで起こっていると思うとゾッとします。

 

 

 

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糖化には様々な症状がある

 

 

私に起こった糖化で目立っていたものは、「セルライト」の他に、「胃下垂」、「関節の音がする」・・・があります。

 

 

しかし、誰でも、必ず同じ場所に影響が出るわけではありません。

 

 

人によって様々です。

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

AGEの正体は何かといいますと、糖化物質です。体内にあるタンパク質が糖化した結果、本来のタンパク質とは似ても似つかないものになった。

 

 

AGEはちょうどお菓子のように、表面にベタベタと糖がくついたような姿を想像されたらいいと思います。元はきれいなタンパク質だったのに、砂糖でまぶしたようにベトベトになって、本来の働きがまったくできなくなった。

 

 

糖尿病が進行するとそれらが体中のいたるところに広がり増えていきます。

 

 

唾液にも、爪にも、皮膚にも、髪の毛にも、いろいろな臓器にも.....。

 

 

でも唾液を構成するタンパク質と、皮膚を構成するタンパク質では種類が違います。ですから、できあがったものはそれぞれ違う。一つの名称では呼べません。

 

 

そこでタンパク質が糖化したことを「AGE化」したと呼び、AGE化した糖化物質をひとまとめにして「AGE」と名付けたのです。

 

 

AGEには、元のタンパク質によってさまざまな種類があります。糖のたんこぶがタンパク質のどの部分に、どんなふうにつくかによっても性質が変わってきます。もちろん、くっつく 糖の種類によっても違います。

 

 

一説によると、AGEは何十種類もあるのではないかと言われています。

 

 

皮膚のように一ヶ月で入れ替わるもの、ヘモグロビンを含む赤血球のように四ヶ月で入れ替わるもの、骨のコラーゲンのように二~一〇年で入れ替わるもの、それぞれAGEから受ける影響も変わってきます。

 

 

目の水晶体を構成するクリスタリンというタンパク質は一生変わりません。つまり、生まれたときからのAGEの蓄積をそのまま受けつづけます。神経細胞も心筋細胞も一生変わりません。そういう場所のAGEはずっとたまったまま、組織に影響を与えつづけています。

 

 

また、AGE化は体中で進行していますが、患者さんによっては腎臓だけが悪くなって、目はまだ大丈夫な人もいます。個人差もあります。もし白内障の原因が100%AGEだとすると、どんな人でもAGEがたまりつづければ、必ず白内障が起きるはずです。

 

 

しかし現実にはそうはなりません。

 

 

なぜなら同じ量のAGEがあっても、パンクしてしまう臓器とまだ耐えられる臓器がある。低い量のAGEしかなくても、別の因子が加わったために、障害が出てしまう臓器もあるからです。

 

 

つまりAGEがそれぞれの臓器に与える障害の度合いは、他の因子によって薄められたり、濃くなったりするのです。AGE化は体中で起きていますが、症状のあらわれ方は臓器それぞれ、人それぞれだということです。

 

 

(38p~39p)

 

 

人々が「糖質の危険性」に気が付けない理由は色々ありますが、

 

 

その中でも、「原因は同じでも、表れる場所・結果が、人によって違う」事が大きいと思います。

 

 

例えば、糖質を食べていて「ある部分」に問題が生じたとします。

 

 

 

もし、周囲を見わたした時に、他の人も同じ原因(糖質)で、「同じ部分」に同じ問題が生じていたなら、「これは糖質が原因だな」と誰でも考えると思います。

 

 

 

しかし、何故か同じように糖質を食べている人に、同じ症状が起きていない場合、ほとんどの人は、「原因は他にあるだろう」と考えてしまいます。

 

 

 

原因が同じなら、結果も同じだろうという思い込みがあるからです。

 

 

 

その範囲外の思考が働かないのです。

 

 

 

しかし、たった1つの原因で、様々な病気になる・・・それが糖質なのです。

 

 

『Wikipedia 糖化反応』より引用

 

 

生体内糖化反応は主に血液中に吸収されたグルコース、フルクトース、ガラクトースなどの単糖を用いて行われる。

 

 

このうちフルクトースとガラクトースは、グルコースに比べて約10倍も糖化反応に使われやすい。

 

 

糖化反応は、これらの分子が後に受けることになるアマドリ転位反応、イミノ転位反応、メイラード反応など複雑な反応の第一段階となる。

 

 

生成物の中には害のないものもあるが、反応性が高く、老化現象の主原因として、アンチエイジングの観点から注目されるようになってきている。

 

 

糖尿病、心臓病、アルツハイマー病、癌、末端神経障害、難聴、失明などの原因となるものもある。

 

 

病気の種類が広範に渡るのは、糖化反応がとても基礎的なレベルで分子と細胞の関係を阻害し、過酸化水素などの強い酸化剤を生成するからである。

 

 

「フルクトース」は果糖です。

 

 

「フルクトース」と「ガラクトース」の糖化は「ブドウ糖」の10倍です。お菓子を止めて果物が健康的...は、逆効果になる事があります。

 

 

ローフーディストやベジタリアンの真実。肉を避け野菜や果物を多く食べる人に見られる肌の特徴と、健康上の問題

 

 

 

 

「過酸化水素 かさんかすいそ」は、活性酸素の一種です。

 

 

 

糖化と酸化は無関係ではありません。

 

 

 

『花粉症は1週間で治る / 著者:溝口徹』より引用

 

 

AGEは、近年、老化をもたらす要因として注目されている物質で、細胞内の酸化酵素を活性化して、酸化を促進させます。

 

 

つまり、体内で活性酸素による酸化作用が起こる前の段階でAGEがかかわっているのです。

 

 

体内のタンパク質のなかで、とくにAGEの害を受けやすいのが、コラーゲンです。

 

 

(129p)

 

 

 

 

糖質は、癌や膠原病(コラーゲンの炎症)等の大病の原因でもありますが、それらにならないからといって、「体の中で何も問題が起こっていない」と考えるのは早合点です。

 

 

 

 

『Wikipedia AGEs』より引用

 

 

影響

 

AGEsは体内の細胞や分子のほぼ全てのタイプに影響を与え、加齢の一因でかつ加齢性慢性疾患の原因であると考えられる。

 

 

 

あなたが食べた糖が、たまたま「特定の病気」を起こさなかったというだけであって、他のところで悪さをしている可能性は十分あります。

 

 

関節かもしれませんし、脳かもしれませんし、もしかしたら動脈硬化を起こしているかもしれません。

 

 

 

このように、「糖質が原因だと思われていないだけで、実は糖質が原因の病気」はたくさんあります。

 

 

 

思われていない理由は、原因が糖質なのに、糖質でない別のものに罪をなすりつけているからです。

 

 

 

例えば、動脈硬化であれば、悪いのは「コレステロール」となっています。

 

 

 

 

90%の人がなる「本態性高血圧」は、悪いのは「塩」となっています。

 

 

血圧が高いほど健康で長生きできる!原因を根本的に間違えている高血圧の食事や治療

 

血圧と、本態性高血圧の原因について分かりやすく説明してみた

 

 

 

癌であれば、悪いのは「発がん性物質」となっています。

 

 

【注意】癌の本質を理解していないと症状が悪化する治療法を選択します

 

 

 

前者は2つは「糖質」、後者は糖質が分解されたブドウ糖を代謝する時にできる「乳酸」の蓄積が原因です。

 

 

病名は様々ですが、原因は糖質、そして、その原因を他になすりつけているという構図は同じです。

 

 

原因を履き違えているので、誰も糖質が悪いと思いません。悪いと思わないから、平気で食べます。

 

 

 

様々な病気の「縁の下の力持ち」が糖質なので、あれもこれも糖質が原因だと指摘する機会は必然的に多くなります。そうしますと、

 

 

「なんでもかんでも糖質、糖質、糖質、言いやがって!」

 

 

 

と、お叱りを受けることがあります。

 

 

 

でもね、仕方ないんですよ。

 

 

 

糖質をバクバク食っていたら、体内で起きて欲しくない化学反応が起きてしまいます。化学反応が起きるのは自然であって、私のせいではありません。

 

 

どこそこが「痛い」とか、「しんどい」とか、病気の相談をされた時、その人が糖質常習者であれば、私は一番にその事を指摘します。

 

 

 

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糖質を食べる時は、毒性を認識したうえで

 

 

「糖質は摂っても問題は起きない」「当然食べるべきものだ」と思っている人は、一日に摂取する糖質量をほとんど気にしません。

 

 

まぁ、私も人のことは言えません。

 

 

過去に私が食べていた糖質量は、最も多い時で、主食、野菜、間食、一日2回飲むチャイに入れる甘味料です。

 

 

 

この糖質を数値に換算すると、230~260gくらいを平均して摂っていました。

 

 

この数字だけ見れば不健康です。

 

 

 

でも、わざと「不健康になろう」と思ってこれだけの糖質を摂ったのではありません。

 

 

 

糖質の害を知らなくて、「バランスよく食べれば健康になるだろう」、「野菜を多めに摂れば健康になるだろう」と、健康になる事を目的に食べていてこうなったのです。

 

 

 

これが無知の怖ろしさです。

 

 

 

正確には勉強しなかったわけではありません。当時も調べて勉強していました。

 

 

 

しかし、「どうでもいい枝葉の知識」を集めて、「本質」に気付かないとこうなります。

 

 

 

意外に思われるかもしれませんが、「間食」や、「チャイに入れる砂糖」よりも、穀物や野菜の方が糖質を摂取する割合が多いのです。

 

 

230~260gという糖質量を見れば、お菓子ばっかり食べていたように見えますが、決して何か1つを偏って食べていたわけではありません。

 

 

大部分は、穀物や野菜に含まれている糖質です。

 

 

 

恐ろしい事に、この事実に気が付かず、私の場合は野菜をたくさん摂ろうとして、野菜のポタージュ(根菜がメイン)を作って飲んでいました。

 

 

これと大好きな主食を3食食べれば、それだけで一日200gは楽勝で達成します。

 

 

これに比べれば、間食の糖質などかわいく感じます。

 

 

「バランスの良い食事」×3食はこうなります。

 

 

一日230~260gということは、4日で1kg、つまり4日で砂糖一袋です。

 

 

きっと恐ろしい量の糖質が体に余っていたことでしょう。

 

 

 

「一日一食」をしていた時は、200gいかなかったと思いますが、食事の回数が少ない分、一回分の食事量は結構なものでした。一回でも、糖質100gは楽勝で超えていました。

 

 

私は野菜を中心にして食べようとした為に、トータルでこのような糖質摂取量になったわけですが、ここまでではなくとも、多くの人がこれに近い量の糖質を食べていると思います。

 

 

一日3回主食を食べて、おかずを肉を控えた和風にすれば、それだけでとんでもない糖質量になります。

 

和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

 

 

総合的に考えると、現代人は糖質の過剰摂取をしています。

 

 

私の場合も過剰摂取で、あっちもこっちもおかしくなったわけです。

 

 

私は自分の失敗があるので、人から健康の相談をされた時は、真っ先に糖質の摂取量に注目します。

 

 

もちろん原因が糖質ではない場合もあります。しかし、その症状を見聞きする限り、糖質を止めればかなり改善を見込めるものが多いのです。

 

 

糖質を断って、それでも症状が続くのであれば、その時はまた別の分析をする必要がありますが...。

 

 

 

 

健康の為に気を付けたいこと

 

 

「健康になりたい」、「体を修復させたい」なら、糖質の摂取量を見直す必要があります。

 

 

糖化のリスクを減らすことで、体の回復力はアップします。

 

 

 

免疫細胞だって細胞です。主原料はタンパク質です。

 

 

 

糖質は細胞を劣化させる原因なので、免疫細胞も糖化で弱っていきます。

 

 

回復力の足を引っ張りながら体を改善させようとするのは、穴の開いたバケツに水を注ぐように、かなり効率が悪いです。

 

 

浪費を止めずに貯金をするのが難しいのと同じです。

 

 

 

細胞はタンパク質で構成されていることを忘れないで下さい。そして、化学反応でタンパク質が変性するということは、体のどこが痛んでも不思議ではないのです。

 

 

 

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いきなりですが、糖化反応が起きた結果、体に起こる症状をいくつか挙げておきます。

 

 

どんな人でも、どれか一つぐらい当てはまるのではないでしょうか。

 

 

 

  • 糖質は食べられるが肉や脂質が受け付けず、消化が悪い

 

  • 骨や歯、爪が弱い

 

  • 髪が痛んでいる

 

  • 菌やウイルスへの抵抗力が弱い

 

  • 怪我が治りにくい

 

  • 関節が鳴りやすい

 

  • 肌の劣化

 

  • 痩せていても締りがない

 

  • セルライトがある

 

 

  • アレルギー

 

  • 歯槽膿漏

 

  • 胃下垂

 

 

 

ここに書いたのは、糖化によって起こる症状のほんの一部です。

 

 

 

わかりにくいでしょうが、害を受けてなさそうに見えて、害を受けているのです。

 

 

今回ピックアップしたのは、どれも重篤な症状でないものばかりです。でも、あえてこれらを紹介したのは理由があります。

 

 

爪が弱くても、肌が劣化しても明日死ぬわけではありません。怪我が治りにくくても、アレルギーがあっても、ちょっとしんどいだけで、なんとか頑張れます。

 

 

むしろ、これらは病気のうちに入らないのではないでしょうか。

 

 

ですが、ハッキリ言ってこれらは「糖化」であり、「老化」です。

 

 

糖化すると、細胞が変性するので劣化します。

 

 

 

上に記したものは、症状も、起こる場所も全て違うものです。しかし、これら一つ一つを俯瞰で見ると、細胞レベルで体が弱っていることが感じ取れませんか。

 

 

細胞の劣化ですから、正常な時に比べて、水分が抜けてカスカスしたり、売れた果物のようにブヨブヨしたり、締りが無く垂れ下がったり・・・といった特徴があります。

 

 

私も、上に書いた症状のいくつかがありました。

 

 

自身の体験から、「体が弱いと、大病をしなくても、満遍なくあっちもこっちも弱い」という事を何度も書いてきました。

 

 

細胞レベルで弱るのですから当然です。どこにガタがきてもおかしくありません。

 

 

糖質制限をダイエットだと勘違いしている人達が知らない糖質の健康被害

 

 

今回はこの「糖化反応」のメカニズムについてお話します。

 

 

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糖化反応とは細胞の変化

 

 

人間の体を構成している成分で一番多いのはですね。その次に多いのがタンパク質です。

 

 

タンパク質は、細胞の主成分です。

 

 

筋肉、皮膚、髪の毛、内臓、骨の一部も、タンパク質でできています。

 

 

糖化とは、これら体のタンパク質と、「余った糖」が結びついて変性することです。

 

 

つまり、細胞の劣化です。

 

 

当然、余った糖が多ければ多い程、糖化は酷くなります。そして、一見自然な「老化」に見えるので、糖質が原因であることに気付く人は少ないです。

 

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

人の体が老化するのには必ず原因があります。

 

年をとったら、皮膚がたるんだり、血管がボロボロになったり、視力が衰えたりするのですが、それは自然にそうなるのではなく、体の中で組織が何らかの変化を起こしたからです。

 

(16p)

 

 

 

一見老化にもみえる「糖化反応」ですが、食品化学の分野では、「メイラード反応」と呼ばれています。

 

 

発見はこちらの方が先です。

 

 

 

糖化反応 = メイラード反応

 

 

 

 

「メイラード反応」を知ることで、糖化した状態のイメージを具体的に掴むことができます。

 

 

 

メイラード反応とは

 

 

糖質とタンパク質の反応は、最初は「食品に起こる反応」として発見されました。

 

 

 

一九一二年、フランスの化学者ルイ・カミーユ・メイラードという人が、糖とタンパク質を加熱すると、褐色あるいは黄色い物質ができることを発見しました。

 

 

こうした「褐色反応」は発見者の名前をとって「メイラード反応」と呼ばれるようになりました。

 

 

(中略)

 

 

「メイラード反応」はこうして発見されてから七〇年間は、ずっと食べ物との関わりで研究され議論されてきたのです。

 

 

(17p~19p)

 

 

揚げ物とか、こんがり焼いたお肉とか、食欲をそそるあの色です。

 

 

 

食品を販売したり、調理をする人も、料理の演出の為にそのような色を加えようとします。

 

 

 

 

例えば、以下のようなものです。

 

 

 

『Wikipedia メイラード反応』より引用

 

 

メイラード反応が関与するものには次のような現象が挙げられる。

 

 

・肉を焼くと褐変

 

・玉ねぎを炒めると褐変

 

・デミグラスソース(ブラウンソース)の褐変

 

・コーヒー豆の焙煎

 

・黒ビールやチョコレートの色素形成

 

・味噌、醤油の色素形成

 

・熟成に伴う酒粕の色素形成

 

・パン(トースト)やご飯の「お焦げ」の形成

 

 

「美味しさの条件」と言っても過言ではないです。

 

 

このように「舌の為」には絶賛される「メイラード反応」ですが、体の中で起こるとなると話は別です。

 

 

 

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体内で起こるメイラード反応(糖化反応)

 

 

ここからは「糖化反応」をより具体的に分かってもらうため、血液の「ヘモグロビン」を例に、糖化の流れを説明していきます。

 

 

 

食品で起こる「メイラード反応」が発見されたのは、1912年です。

 

 

その後、血液を専門にしている医師によって、「人間の体の中でも同じ事が起こっているのでは」という推測がされました。それが、1969年のことです。

 

 

その医師の名は「サムエル・ラーバー」といって、「ヘモグロビン」の研究をしていました。

 

 

 

ここで、分からない方の為に、「ヘモグロビン」について説明します。

 

 

血液は、液体部分の「血しょう」と、血球である「白血球」「血小板」「赤血球」に分けられます。

 

 

 

 

 

 

「ヘモグロビン」は、酸素を運ぶ役割がある「赤血球」の中にあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サムエル・ラーバー」は、ヘモグロビンの研究をしていて以下のような発見をしました。

 

 

ところが一九六九年になって、「メイラード反応」は食品だけでなく、人間の体の中でも起きているのではないか、という画期的な推測がされるようになりました。

 

 

そのきっかけになったのは、サムエル・ラーバーというイランからニューヨークにあるアルバート・アインシュタイン医科大学に留学してきたお医者さんの発見でした。

 

 

ラーバー先生は血液を専門としていて、ヘモグロビンの研究をされていました。

 

 

ヘモグロビンとは赤血球の中にあるタンパク質の一種です。

 

 

ご存じの方も多いと思いますが、ヘモグロビンは酸素とくっつきやすく、肺から体の各組織に酸素を運搬する働きをしています。ヘモグロビンが足りないと、脳に酸素が十分届かなくなって、貧血状態を起こします。

 

 

ラーバー先生はヘモグロビンの形や構造の違いによって、酸素の運搬機能に差が生まれるのではないかと考えました。

 

 

そして来る日も来る日もヘモグロビンの性質と機能を追いかけていたのですが、あるとき、糖尿病の患者さんのヘモグロビンを調べていたら、とても変な性質をもつヘモグロビンを発見したのです。

 

 

実はこの奇妙なヘモグロビンは、老化物質AGEに変化する一歩手前の「ヘモグロビンA1c」(HbA1c/ヘモグロビン・エーワンシーという表記もある)という中間物質でした。でも、当時のラーバー先生はそんなことは知るよしもありませんでした。

 

 

ただ、糖尿病の患者さんの血液には奇妙な性質のヘモグロビンがたくさんあって、ふつうの人の血液にもあることはあるが、糖尿病の患者さんではこれが二~三倍と多く存在することがわかった。

 

 

きっと、このへんてこりんな性質のヘモグロビンが糖尿病の患者さんに悪さをして、何か病気を起こしているに違いない、あるいは、このタイプのヘモグロビンが想起に糖尿病を診断する手がかりとなるかもしれない、という論文を一九六九年に発表したわけです。

 

 

(20p~21p)

 

 

ここで、「ヘモグロビンA1c」と、「AGE」という言葉がでてきたので整理します。

 

 

 

ヘモグロビンA1c

 

 

「ヘモグロビンA1c」は、通常の「ヘモグロビン」とは性質が違います。

 

 

どう違うかというと、「ヘモグロビン」にブドウ糖が結びついています。

ヘモグロビン + ブドウ糖 = ヘモグロビンA1c

 

 

 

 

AGE / AGEs

 

 

 

「AGE」は、老化物質です。

 

 

 

 

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ヘモグロビンA1cとは

 

 

糖尿病の人が検査の時に気にするのが「血糖値」と、「ヘモグロビンA1c」です。

 

 

まず、「血糖」と、「ヘモグロビンA1c」の意味を整理します。

 

 

 

  • 「血糖 けっとう」とは、血液の中のブドウ糖の濃度のことです。

 

 

 

 

 

  • 「ヘモグロビンA1c エーワンシー」とは、「血液中のヘモグロビンに、ブドウ糖が結びついた物質」です。糖化蛋白質で「糖化ヘモグロビン」と呼ばれたりもします。

 

 

 

 

ヘモグロビンはタンパク質ですから、血液の中に余分のブドウ糖があると、どんどん結合していきます。

 

 

当然、高血糖の状態が長く続くと、「ヘモグロビンA1c」は増えていきます。

 

 

 

 

 

血糖値とヘモグロビンA1cの値の違い

 

 

続いて、血液検査で分かる、「血糖値」と「ヘモグロビンA1c値」の違いについてお話します。

 

 

 

 

 

  • 「血糖値」を計ると「血液検査をした時」の血液中のブドウ糖の値がわかります。

 

 

 

 

  • 「ヘモグロビンA1c値」は、「ヘモグロビンのどれくらいの割合が糖と結合しているかを示す検査値」です。この値で、過去1ヶ月~2ヶ月の血糖の状態がわかります。

 

 

 

要するに、「血糖値」よりも、正確な血糖状態を知ることができるのが「ヘモグロビンA1c値」なのです。

 

 

 

ふだん不摂生をしあげて、検査の前だけ血糖値が上がらないように食事制限をするという小賢しい真似をする人がいますが、無駄なあがきです。

 

 

 

一時的に血糖値を良くしても、「ヘモグロビンA1c」を見れば食の習慣は筒抜けです。

 

 

 

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ブドウ糖は必要だけど多すぎるとダメ

 

 

血糖値は上がりすぎてもダメですが、低すぎてもダメです。

 

 

生命を維持するには、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が一定以上必要です。

 

 

 

糖尿病の人はふつうの人より血液中にたくさんのブドウ糖(血糖)をもっています。そのためブドウ糖とヘモグロビンが結びついて変質した「ヘモグロビンA1c」が多く見られます。

 

 

しかし、ふつうの人の血液中にも「ヘモグロビンA1c」がゼロではありません。

 

 

なぜなら人間はだれでも血液中にブドウ糖(グルコース)をもち、一〇〇ミリグラム/デシリットル前後の血糖値が存在するからです。

 

 

血液中のブドウ糖は、グルコースとして、とりわけ脳と、各種臓器や筋肉に運ばれ、エネルギー源として使われます。

 

 

脳は臓器としては、全体重の約二%(一・二~一・五キロ)しかありませんが、安静時でのグルコース消費量は一八%、とおそろしく「食いしん坊」なのです。

 

 

頭の活動には、このエネルギー源が必須で、グルコースが不足すると脳は活動を停止してしまいます。だから人は何をさしおいても脳にグルコースを送ろうとします。

 

 

またグルコースは、心臓で11%、肝臓で20%、筋肉では安静時でも20%を消費します。

 

 

言ってみればグルコースはエネルギーのコインのようなものですから、「糖化は人間が生きていく上で避けることのできない現象」だと言えます。

 

 

ただし、「ヘモグロビンA1c」の割合は、ふつうの人では糖尿病の人に比べると少なく、四・五~五・五%程度です。

 

 

(26p~27p)

 

 

これを読んで、

 

 

「グルコース(ブドウ糖)が不足すると脳は活動を停止する? やっぱり糖質は食べた方がいいんじゃないか」

 

 

と思われた方もいると思うので、少し説明をします。

 

 

確かに一定のブドウ糖は必要ですが、わざわざ食事から摂る必要はありません。その理由はいくつかあります。

 

 

まず、世間一般で信じられているように、脳はグルコース(ブドウ糖)だけをエネルギーとしているわけではありません。

 

 

 

脳は、ブドウ糖が不足してくると、脂肪酸を分解してできたケトン体という物質をエネルギー源として使います。しかも、脳は「ケトン体」の方が好きなのです。

 

 

 

ちなみに、胎児や新生児は「ケトン体」を利用してエネルギーを生み出しています。

 

 

 

エネルギー源を「ブドウ糖」に依存しているのは「赤血球」と「グリア細胞」です。

 

 

 

だから人間の体には、グルコース(ブドウ糖)は必要なのですが、食事から摂る必要はありません。

 

 

 

人間は、自分の体の中でグルコース(ブドウ糖)を作り出すことができるからです。

 

 

これを「糖新生 とうしんせい」と呼びます。

 

 

必要な糖質量は「糖新生」の働きで十分まかなえます。

 

 

 

「必要だけど、食べる必要がない」とはそういう意味です。自分で作れば事足りるのに、それ以上の量を余分に食べようとしているのが現代人です。

 

 

 

それに気付かず「糖質は必要だから」と食べ続けたら、糖が有り余って、体内のタンパク質がどんどん糖と反応して、劣化していきます。

 

 

 

 

人間に必要な糖質量については以下の記事をお読み下さい。

 

人間の身体に必要な糖質量を血糖値の視点から分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

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ヘモグロビンA1cは何故増えるのか

 

 

「ヘモグロビンにブドウ糖が結びついたものがヘモグロビンA1c」なので、糖質の摂取が増えると、糖化したヘモグロビンが増えることになります。

 

 

そして、それには、も関係しています。

 

 

ラーバー先生自身も研究しているうちに、「ヘモグロビンA1c」は正常なヘモグロビンに糖がたんこぶのようにくっついて変質した「糖化物質」だということがわかってきました。

 

 

ここで疑問が生まれました。

 

 

なぜ「ヘモグロビンA1c」ができたのか?なぜヘモグロビンに糖がくっつき、へんてこりんなものに変化したのか?

 

 

ここからが医学と化学のブレークスルーでした。

 

 

長く食品化学の領域で糖とタンパク質の化学反応として研究されてきたあの「メイラード反応」と、人間の体の中で起こっている生化学反応とが初めて結びついたのです。

 

 

「メイラード反応」とは、食品を構成する糖とタンパク質が加熱によって変質する化学反応のことでした。

 

 

人間の体の中にも、ブドウ糖という糖と体内組織を主につくっているタンパク質が多数存在しています。

 

 

すなわち、それらが三七度の体温で常時、長い時間をかけて温められているわけです。糖とタンパク質が温められるとどうなるか?

 

 

あたかもフライパンの上でじっくり調理されているかのように、人間の体内の組織に焼き目や焦げ目のような反応があらわれてもおかしくないではありませんか。

 

 

(22p~23p)

 

 

 

体内の組織が糖漬けになれば「タンパク質+糖+熱」で糖化クッキングの完成です。

 

 

 

 

 

 

ここでは「ヘモグロビン」を例にしていますが、もちろん、「それ以外の組織」でも同じことが起きます。

 

 

最初にお話した通り、筋肉、皮膚、髪の毛、内臓、骨の一部も、タンパク質でできていることを忘れてはいけません。

 

 

タンパク質は、細胞の主成分ですから、「加熱で糖がタンパク質とくっついて性質が変わるメイラード反応」は、体のどこで起こってもおかしくはないと肝に銘じるべきです。

 

 

糖質を多く食べる人は、この反応で、皮膚が弱り、髪が弱り、内臓が弱り、劣化していきます。

 

 

ちなみに、「三七度の体温で常時、長い時間をかけて温められる」とありますが、この理屈だと「低体温の人」はメイラード反応が鈍いことになります。

 

 

低体温の人が肌が白いのはこの為かもしれません。

 

 

逆にヨーロッパ系の人が肌の劣化が早いのは、日焼けをするからとか色々言われていますが、彼らの体温が日本人に比べると1度くらい高いので、その分メイラード反応が活発になるのかもしれませんね。

 

 

 

まあ、これは私の勝手な憶測ですが。

 

 

 

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糖尿病が怖いわけ

 

 

実は「ヘモグロビンA1c」はさらに反応が進むと、「AGE」と言う老化物質に変身します。

 

 

 

ヘモグロビンA1c

 

 

悪化

 

 

AGE

 

 

 

 

つまり「ヘモグロビンA1c」は、老化物質の一歩手前です。

 

 

これがたくさんあったら体にいいわけない、というのはお分かりいただけるかと思います。

 

 

 

しかし、糖尿病の患者さんの血液の中には、この「ヘモグロビンA1c」が普通の人より多くあるわけですから、「AGE」になるリスク、つまり、病気のリスクが高くなります。

 

 

糖尿病の患者さんに共通する特徴的な症状とは何かというと、まさしく「老化」なのです。

 

 

糖尿病の患者さんはふつうの人より皮膚がもろく、しみやしわになりやすい。

 

 

骨がボロボロになったり、歯周病や白内障や認知症になるのも格段に早いし、血管ももろいので、心筋梗塞や脳梗塞になるリスクが三倍も高くなります。

 

 

(24p)

 

 

糖尿病について詳しく知らない人も、「糖尿病は合併症が恐い」という事は知っているのではないでしょうか。

 

 

誰でも一度ぐらい、糖尿病の人が足を切ったとか、目が見えなくなったとか、恐ろしい話を聞いた事があると思います。

 

 

何故、糖尿病が合併症を引き起こしやすいのか、昔、私はイメージが掴めなかったのですが、この糖化の概念を知ることで、よく理解することができました。

 

 

 

 

AGEとは

 

 

「ヘモグロビンA1c」は、「老化物質に変身する一歩手前の物質」でした。

 

 

 

それが酷くなると、「AGE」という老化物質に変化するわけですが、これは非常に毒性が強いのです。

 

 

 

次はこの「AGE」がどんなものかについてお話します。

 

 

AGE(終末糖化産物)について分かりやすく説明してみたへ続く

 

 

 

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