お知らせ

 

 

私達は憲法によって言論の自由が守られているので、

食や健康等の問題を主張する事ができます。

 

 

 

 

元々憲法改正賛成派だった人の解説です。

 

 

 

 

谷本議員と一緒に飛行機を降ろされたもう一人の人物・高橋清隆氏について

 

 

 

谷本議員らがノーマスクで強制降機! 釧路空港のエアドゥ機、「憲法違反を公然と行う航空各社への行政指導を国交省に求める」

 

 

一緒に飛行機を降ろされた反ジャーナリスト高橋清隆氏による、谷本誠一議員のインタビュー動画です。

 

 

 

 

 

身近な人が被害に合った時の為に

とりあえずブックマークをお願いします。

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:分かりやすいシリーズ

 

 

人体の血液の量は、成人男性だと体重の約8%、成人女性だと約7%と言われています。

 

 

4~5リットルぐらいです。

 

 

 

血管の中を流れている血液は、体中のあらゆる組織に、酸素、水分、栄養分等を供給します。

 

 

そして、組織から老廃物を回収します。

 

 

 

本記事は、血液の構成についてお話します。

 

 

 

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血液の構成

 

 

 

血液は、血しょう、赤血球、白血球、血小板からできています。

 

 

 

  • 血漿(けっしょう)

 

  • 赤血球(せっけっきゅう)

 

  • 白血球(はっけっきゅう)

 

  • 血小板(けっしょうばん)

 

 

 

それぞれを具体的に説明していきます。

 

 

 

 

試験管の中に血液を入れて、「血液が固まらない薬」を入れて放置すると、以下のような状態になります。

 

 

 

 

%e8%a9%a6%e9%a8%93%e7%ae%a1

 

 

 

血液は、「液体」と「有形の成分」に分けられます。

 

 

 

 

血漿と血球

 

 

試験管の中の、上の薄い黄色の液体「血しょう」と呼びます。

 

 

 

「血しょう」は、血液の55%を占めています。

 

 

 

一方、試験管の下に沈殿した有形の成分「血球 けっきゅう」と呼びます。

 

 

 

血球には、「赤血球」、「白血球」、「血小板」があり、血液の45%を占めています。

 

 

 

そして、血球のほとんどは「赤血球」です。

 

 

「白血球」と「血小板」はわずかです。

 

 

 

血球は、「血しょう」という液体の中に浮遊しています。

 

 

血漿と血球

 

 

 

 

次は「血しょう」と「血球」の働きについて説明します。

 

 

 

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血しょうの働き

 

 

 

血しょう(けっしょう)の働きは以下になります。

 

 

 

 

  • 血液細胞、養分、ホルモン、老廃物を運搬する

 

  • 体内恒常性を維持する

 

  • 血液を凝固させる

 

  • 免疫機能

 

  • 血管外に組織液としてしみだす事ができる。これによって細胞に栄養を供給することができる

 

 

 

 

ちなみに、「血しょう」の約90%が水分です。

 

 

水分の他に、有機物、無機塩類(電解質)が含まれています。

 

 

 

 

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液体である「血しょう」は、薄い黄色です。

 

 

しかし、血液は赤です。

 

 

赤く見えるのは、血球の「赤血球」があるからです。

 

 

 

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血球の働き

 

 

血球(けっきゅう)の働きが以下になります。

 

 

 

 

 

 

  • 赤血球・・・酸素の運搬を行なう

 

  • 白血球・・・体内に入った細菌や異物と戦って体を守る

 

  • 血小板・・・血液の凝固や止血を行なう

 

 

 

図にするとこうです。

 

 

 

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本記事はこのうちの「赤血球の話」をしていきます。

 

 

 

 

赤血球とは

 

 

「赤血球」の3分の2は、水分になります。

 

 

水分以外の成分のうち、大部分を占めるのが「ヘモグロビン」です。

 

 

割合は、ヘモグロビンが97%、蛋白質が約2%、脂質が約1%です。

 

 

 

先程、「血液が赤く見えるのは赤血球のせいだ」と言いました。なので赤血球の絵を描くと左下の絵のように赤い色になります。

 

 

でも、もっと細かいことを言えば、赤血球の色が赤いのは、赤血球の大部分を占めるヘモグロビンが赤だからです。

 

 

右下の絵の粒々が「ヘモグロビン」です。赤血球の中に「ヘモグロビン」がたくさんあるので赤く見えます。(左のように赤く見えるのは、右のような構造になっているからです)

 

 

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赤いヘモグロビンを皮で包んだものが赤血球のイメージです。

 

 

 

この赤い粒々の「ヘモグロビン」のおかげで、体の隅々まで酸素を運ぶことができるのです。

 

 

 

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ヘモグロビンとは

 

 

ここからは、赤血球の水分以外の大部分、「ヘモグロビン」についてお話します。

 

 

血液検査でよく耳にすると思います。

 

 

「ヘモグロビン」とは、鉄分を含んだタンパク質です。

 

 

 

鉄を含んだ赤色の色素「ヘム」と、タンパク質でできている「グロビン」からなる物質なので、名前が「ヘモグロビン」です。

 

 

 

血液は体中のあらゆる組織に「酸素」を供給すると言いましたが、厳密に言うと、

 

 

「ヘム」の中に含まれている鉄の部分に、酸素がくっつくことで、酸素を運ぶことができるのです。

 

 

 

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これが「鉄不足」がよくない理由です。

 

 

もし鉄がなければ、酸素がくっつかないので、体に酸素が運べないという事態になります。

 

 

すると、体の酸欠で、例えばこんな症状になったりします。

 

 

 

 

  • だるい

 

  • めまいがする

 

  • 眠い

 

  • 集中力の低下

 

  • 動機や息切れ

 

  • 頭痛

 

 

 

「眠い」というのは、脳が体を休ませようとする為眠くなるそうです。

 

 

鉄が足りないとフラフラするのは、「鉄が不足する事で、体が酸欠になるから」です。

 

 

 

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赤血球とヘモグロビンについてまとめ

 

 

赤血球の主な働きは、酸素の運搬です。

 

 

赤血球は、「肺で受け取った酸素」を体の隅々の細胞に供給したり、「二酸化炭素」を受け取って肺まで運びます。

 

 

運搬の鍵を握るのは、「赤血球」の「ヘモグロビン」です。

 

 

「ヘモグロビン」の中に含まれているに、酸素がくっつくので酸素が運べます。

 

 

赤血球が車なら、「ヘモグロビン」は座席です。座席がなかったら乗れません。

 

 

酸素を乗せた「ヘモグロビン」という座席ごと、赤血球が運搬しているイメージです。

 

 

 

そして、赤血球の中で「ヘモグロビン」が不足した状態を貧血と言います。

 

 

 

ヘモグロビンと、ヘモグロビンA1cの違い

 

 

血液検査でよく耳にする「ヘモグロビンA1c えーわんしー」についてお話します。

 

 

 

正常な「ヘモグロビン」に、糖がたんこぶのようにくっついて変質した糖化物質が「ヘモグロビンA1c」です。

 

 

この「ヘモグロビンA1c」は、老化物質AGEに変化する一歩手前の物質です。

 

 

 

老化物質なのでこの値は少ない方が良いです。

 

 

 

健康体の人にもありますが、糖尿病の患者さんは「ヘモグロビンA1c」が2~3倍多いのです。

 

 

ヘモグロビンA1cについて書いた記事が以下になります。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

血液と赤血球とヘモグロビンについて分かりやすく説明してみた②へ続く

 

 

 

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貧血の解消には「レバー」や「ホウレン草」を食べると良い・・・という事は知っていると思います。

 

 

ですが、「レバーの鉄」と「ホウレン草の鉄」は厳密にはちょっと違うので、その違いと、どちらを摂った方が良いかについてお話します。

 

 

 

ここが分かっていないと、食べているつもりでも量が足りないということが起きます。

 

 

もし、鉄不足になると、色々と問題が出てきます。鉄は体にとって重要な役割を果たしているからです。

 

 

しかし、

 

 

鉄不足 = 貧血 = フラつく  →  大したことない

 

 

・・・と、軽く考えてしまう人は多いです。

 

 

もちろん、私もこういう発想だったので、人のことは言えません。

 

 

最近、私は「鉄分」を意識して摂っていなかったので、たぶん鉄不足だと思います。「レバーを食べないといけない」と思ってはいるのですが、あんまり好きではないので、たまにしか食べません。

 

 

しかし、これでは鉄不足になります。

 

 

「鉄不足の弊害」と聞いて思い浮かぶのは、貧血ですが、それだけではありません。

 

 

例えば、「子供を生む予定の女性」が鉄不足になると、生まれてくる子供に影響します。ADHDや、歯並びが悪い子供になるリスクがあります。

 

 

 

 

 

また、鉄が足りないと、熱を産生する力が弱くなるので、寒冷に対して体温を保持する能力が弱くなるそうなのです。

 

 

寒がりは何枚着ても寒い。低体温の原因と、冬でも暖かく過ごせる体質に改善する方法

 

 

寒さに強くなるには、脂質やタンパク質も大事ですが、鉄の存在も重要だったのです。

 

 

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食事から摂る鉄の種類

 

 

は、ミネラルの一種です。

 

そして、食事から摂れる「鉄」には種類あります。

 

 

 

  • 「ヘム鉄」・・・動物性食品に含まれている

 

  • 「非ヘム鉄」・・・植物性食品に含まれている

 

 

 

鉄は、小腸で吸収されます。

 

これら2つのうち、圧倒的に吸収率がいいのは、動物性食品から得られる「ヘム鉄」です。

 

 

その理由をお話します。

 

 

ヘム鉄の特徴

 

 

「ヘム鉄」は、鉄イオン」が「ポルフィリン環」に包まれています。

 

その為、吸収されやすく胃壁や腸管を荒らしません。

 

また、「他の飲食物」によって影響を受ける事は少ない性質があります。

 

ちなみに、ヘモグロビンは、「ヘム鉄」と「グロビン」と言うタンパク質が結合したものです。

 

 

非ヘム鉄の特徴

 

「非ヘム鉄」は、「ポルフィリン環」に包まれていないので、むき出しの鉄です。

 

その為、むき出しのまま吸収された鉄が、胃壁や腸管を荒らすことがあります。

 

また、「一緒に摂取した飲食物」の影響を受けてしまう性質があります。

 

 

 

 

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吸収率の違い

 

 

吸収率が良いのは、「ヘム鉄」で、「非ヘム鉄」は吸収率が悪いとお話しました。

 

 

  • ヘム鉄・・・吸収率が良い

 

  • 非ヘム鉄・・・吸収率が悪い

 

 

例えば、「非ヘム鉄」を多く含むホウレン草と、緑茶を一緒に飲んでしまうと、せっかく摂った「ホウレン草の鉄分」は吸収されにくくなります。

 

 

「非ヘム鉄」の吸収率は、他の飲食物に影響されるからです。

 

 

 

鉄の吸収率が悪くなる成分

 

 

では、どんな成分に影響されるのかというと、緑茶の場合だと、「タンニン」という成分です。

 

 

「タンニン」とは、ポリフェノールの一種です。緑茶の他に、紅茶、コーヒー、赤ワイン、等に含まれています。

 

 

タンニンは鉄と結合して「タンニン鉄」とう成分になります。

 

「タンニン鉄」は水に溶けにくい性質があるので、腸で吸収されにくくなるので、せっかく鉄分を摂っても体に取り込まれません。

 

 

このような理由から、食事中は「タンニンを含む飲み物」は避けた方がよいでしょう。

 

 

また、食後にコーヒー等の「タンニンを含む飲み物」を飲む場合は、最低でも30分は開けた方がよいと言われています。

 

 

ただし、最近では、「体内の鉄が不足している場合、タンニンは鉄の吸収にほとんど影響しない」という報告もあるそうです。どちらが本当なのかわからないので、どちらの説も鵜呑みにしない方がよさそうです。

 

 

 

鉄分の吸収を阻害する成分は、「タンニン」の他にもあります。

 

「フィチン酸」、「シュウ酸」、「食物線維」、「リン酸塩」、等です。

 

 

 

鉄の吸収率が良くなる成分

 

 

反対に、鉄分の吸収をよくする成分もあります。

 

「ビタミンC」と、「タンパク質」です。

 

 

 

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人間には「ヘム鉄」の方が合う

 

 

こうして、「動物性の鉄分(ヘム鉄)」と「植物性の鉄分(非ヘム鉄)」を比較したわけですが、やはり、人間にとっては「植物性の食品」よりも、「動物性の食品」の方が合うということです。

 

 

そのことが以下にも書かれています。

 

 

『冷え症・むくみ・貧血を改善! 鉄分サプリde鉄分不足解消 鉄分過剰摂取による症状と対策とは?適正な鉄分量を理解すれば副作用も防げます。』より引用

 

 

人間も動物だからなのか分かりませんが、動物性ヘム鉄のほうが吸収率が高いにも関わらず鉄分過剰摂取の症状が出にくいとされています。なので動物性ヘム鉄が多く含まれる肉や魚を積極的に取り入れると安心できますよ。

 

また、鉄分サプリを選ぶ時もヘム鉄を含む商品を選べば安全性が高まります。

 

 

>また、鉄分サプリを選ぶ時もヘム鉄を含む商品を選べば安全性が高まります。

 

 

・・・という意見は、鵜呑みにするべきではありません。何故なら、食事としての「ヘム鉄」は効果がありますが、サプリメントの「ヘム鉄」は効果がないという話があるからです。

 

 

詳しくは以下をご覧下さい。

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

 

「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」について、もう少しわかりやすい解説が以下になります。

 

『わかりやすい貧血の知識 鉄分の吸収に数倍の差!ヘム鉄とは』より引用

 

 

ヘム鉄は鉄原子と有機化合物が結びついた有機鉄の1つです。構造は二価鉄という形をとっており、溶けやすくイオン化しやすいのが特徴です。

 

そのためそのまま小腸細胞から消化吸収されていきます。

 

非ヘム鉄は三価鉄という形をとっており、これはサビや無機鉄の鉄イオンの仲間で消化吸収されにくい構造になっています。

 

そのため、非ヘム鉄は消化管内で動物性タンパク質に含まれる消化酵素やビタミンC、胃酸などの還元物質によりヘム鉄(二価鉄)になることで初めて吸収されます。

 

 

一説によると、「非ヘム鉄」よりも、「ヘム鉄」の方が5~6倍吸収率が良いそうです。

 

 

「非ヘム鉄」の吸収率は1~6%、

 

「ヘム鉄」の吸収率は10~20%だそうです。

 

 

※この数字は人によって言う事がバラバラなので、話し半分で捕らえた方がよさそうです。しかし、「非ヘム鉄」より「ヘム鉄」の方が何倍も吸収率がよい事は確かです。

 

 

 

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肉料理の乏しい和食は鉄不足になりやすい

 

 

鉄を積極的に摂りたいなら、動物性の方が効率が良いです。

 

 

特に、レバー、それも鶏よりも豚がオススメです。

 

 

しかし、日本人の場合は、吸収の良い「ヘム鉄」よりも、「非ヘム鉄」の摂取が多いです。食事から摂る鉄の80%以上が「非ヘム鉄」だそうです。

 

 

しかも、食事中にお茶を飲む人は多いので、吸収率も悪いと考えられます。

 

 

ただ、動物性の「ヘム鉄」の摂取が少なくなるのは、分かる気がします。和食は肉料理が発展していないからです。

 

 

内臓料理が盛んでないことから、日本人は肉の食べ方が下手と言えます。

 

 

それは私も同じで、いまでこそ、肉をたくさん食べるようになりましたが、内臓系はどちらかというと今も苦手です。

 

 

味は苦手ではないのですが、調理に困ります。「肉の内臓」を食べる習慣がないので、イメージがわかないのです。

 

 

安いから買おうかなと思うのですが、つい内臓ではない部位を買ってしまいます。

 

 

母親の料理を振り返っても、「レバニラ」とか「レバーの塩焼き」ぐらいしか思い浮かびません。真似できるのは、食べた事があるこのメニューぐらいです...。

 

よく食べていたアン肝は魚ですし、季節限定です。

 

 

 

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内臓料理が豊富な文化

 

 

同じアジア圏でも、お隣韓国は、内臓料理が豊富です。つまり、ヘム鉄を豊富に摂れる環境と言えます。

 

日本と韓国の内臓料理に関して調べてみると、面白い記事がありました。それをまとめると

 

 

  • 日本人が動物の内臓を食べ始めたのは、太平洋戦争後

 

  • それまでは、内臓を食べる習慣がなく、肥料にしたり、捨てたりした

 

  • 一部の地域では馬の内臓を食べていたが、例外

 

  • 中国と関係が深い朝鮮半島は、肉や内臓の食べ方も熟知していた

 

 

 

ということだそうです。そして、興味深い話がここからです。

 

 

『ホルモンから焼肉へ』より引用

 

 なお、ホルモンとは、放るもの(捨てるもの)がなまって→ホルモンとの説はたぶん誤解です。ビタミンとかホルモンとか、医学用語からが正解かと。

 

このホルモン、つまり獣肉はヒトの免疫力を高めるとか。宮塚利雄氏の『日本焼き肉物語』に次のように紹介されてます。

 

 

<伝染病にかかれば、日頃、栄養が悪いので死ぬ率は高かったが、朝鮮の女工はあまり死ななかったねぇ。今考えると、食べ物が違っていたからだろう。日本の女工はよくてもタクアンや目刺しくらいだが、朝鮮人の女工はブタや牛のモツ(臓物)を買ってきて、煮て食べていたから栄養がよかった。

 

 

牛やブタのモツは今でこそ売り物になっているが、当時は捨てるか、畠(はたけ)の肥料にしていた。そんなものだから、貰いにいけばただでくれて、朝鮮人の女工は食べる事ができたのだろうが、それが結果的には、伝染病にかかっても日本の女工に比べて死亡率が低くなって現れたのだろうね。>

 

 

「金賛汀・方鮮「風の慟哭―在日朝鮮人女工の生活と歴史」田畑書店昭和55年」

 

 

<休みの日は月に二回でしたが、その日は2銭か3銭のお金で、天ぷらのような揚げ物を売る店で、野菜の揚げ物などを二つ三つ買って(中略)お金もないので、遊びに行くところもないから、同僚と一緒に浜辺に行ったのです。

 

 

そんな時、鶏肉屋さんで、鳥の足の部分や内臓の捨てる部分を貰ってきて、浜辺で火をたき、鍋にそれらの「モツ」をいれて煮て食べたりもしました。会社の食事では、肉類は絶対に出ませんでしたので、そんな物で栄養を補給したんです。>

 

 

金賛汀 『朝鮮人女工のうた』岩波書店 昭和57年 宮塚利雄『日本焼き肉物語』より転載。

 

 

マーヴィン・ハリスというアメリカの文化人類学者が、ヒトの免疫力を高めるには肉食が有効と説いていますが、この説を実証するようなお話です。食の知恵は大事なんですね。

 

 

「鉄分」とは話がそれましたが、この話からも肉や内臓は免疫力を高める効果があることがわかります。

 

 

動物性食品の摂取量が少なかった昔の日本人には感染症が多かったのです。

 

健康には昔ながらの和食が良い?実は栄養状態が悪かった昭和の子供達

 

 

他の肉食文化の国も、家畜は全部無駄なく使い切っていたりしますよね。このような食べ方であれば、「鉄」も、「タンパク質」もどちらも豊富に摂れます。

 

 

動物は内臓も含めて丸ごと食べる方が栄養的に良いので、日本人も内臓を食べる、調理する習慣を身につけたいものです。

 

 

ですが、

 

 

 

鉄が不足しやすい理由は、食文化だけではありません。

 

 

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鉄が不足する原因

 

 

鉄が不足する原因は色々あります。

 

 

 

  • 鉄を高濃度に含む食品が少ない

 

  • 小腸での吸収がわずか(「非ヘム鉄」の吸収率は1~6%、それに対し、「ヘム鉄」の吸収率は10~20%と言われている)

 

  • 吸収がわずかで残りの大部分は排泄される。

 

  • 月経、授乳、で鉄を失う

 

  • 汗をかくと水分とミネラルが出て行く、鉄もミネラルなので失う。

 

  • 筋肉が増加すると鉄の必要量が増える

 

  • 足を強く踏みつけるスポーツは足の毛細血管に衝撃が加わり赤血球が破壊される

 

  • 一度減ってしまった体内の鉄は、即席で補充しただけでは増えないので、継続して摂り続けないと安定しない。

 

 

 

このように、「鉄」は意識して摂らないと、摂取する量に比べて、失う量が多い栄養素なのです。特に毎月生理で鉄を失う女性の鉄不足は深刻です。

 

 

しかし、「鉄が不足するから」、「不足すると体に悪いから」といって、鉄だけのサプリメントに走るのは待ってください。鉄は不足も怖いですが、過剰摂取も怖いのです。

 

 

 

この記事は2016年11月20日に書いたものです。この時は「鉄のサプリメントで鉄過剰になる」という情報を真に受けていたので、「サプリは使用しない方が良い」と書きました。

 

 

しかしその後、口から鉄を摂取した場合、余分な鉄は吸収されないということが分かりました。危険なのは鉄の静脈注射です。

 

 

私はサプリで鉄不足を早く改善することができました。現在は鉄が足りない人はサプリを飲む方が効率が良いと考えています。

 

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

血液と赤血球とヘモグロビンについて分かりやすく説明してみた①へ続く

 

 

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高血圧には種類あります。

 

 

 

1つは、「他の疾患」や「薬剤」や「ホルモン分泌異常」が原因で起こる「二次性高血圧 にじせい・こうけつあつ」。

 

 

 

そしてもう1つは、原因がハッキリしない「本態性高血圧 ほんたいせい・こうけつあつ」です。

 

 

 

  • 二次性高血圧・・・原因がハッキリしている

 

 

  • 本態性高血圧・・・原因不明

 

 

 

本記事で取り上げるのは、後者の「本態性高血圧」です。なんと、高血圧になる人の90%がこちらだそうです。

 

 

 

つまり、一般論では高血圧の90%は原因がよく分かっていない・・・と、いうことになります。

 

 

一般論にそう言われると、それだけで「高血圧」は凄く難しい事のような気がしてきます。

 

 

 

私も情報が偏るのは嫌なので、「一般的な説」も、「一般的じゃない説」も満遍なく紹介したいと思ったのですが、さすがに「90%が分かっていない」となると話は別です。「分かっていない状態で述べられた一般論」は、あてにはなりませんから。

 

 

 

従って、前回の記事では、以下のような「一般的ではない血圧の説」を主にご紹介しました。

 

 

血圧が高いほど健康で長生きできる!原因を根本的に間違えている高血圧の食事や治療

 

 

内容を要約すると以下の通りです。

 

 

  • 塩分と血圧は関係ない

 

  • 高血圧には糖質制限が効果的

 

  • 歳をとって高血圧になるのは健康

 

 

世間一般で言われている事と間逆なので、これを読まれた方は驚かれたと思います。

 

 

しかし、私が調べたところ、これらの説は、「どれが正しい」という以前に、どの説も非常にシンプルに感じられました。そして、「原因がわからないようなもの」ではありませんでした。例えば、

 

 

 

  • 健康であれば、「摂りすぎた塩分」を排出することができるので塩分で高血圧にはならない

 

  • 血圧が歳とともに高くなるのは、血液を送り出す必要があるからで、自然である

 

 

 

・・・等、どれも非常に理にかなった仕組みです。

 

 

これを難しく複雑に語る方が逆に難しいと言えます。それなのに、頭の良い人たちが「分かっていない」ということらしいです。

 

 

ここでもう一度、前回引用した「高血圧の原因が分かっていない」という記事を読んでみて下さい。

 

 

『ナースが教える仕事術 動脈硬化になると大変!知らないと怖い高血圧の症状と血圧を下げる方法』より引用

 

 

 

では、高血圧は何が原因で発生するのでしょうか?

 

高血圧の原因は「塩分」!?
実は高血圧の90%は原因がよくわかっていません。

 

「本態性高血圧」は、身体に特に異常がないのに血圧が高くなる症状です。実は本態性高血圧で高血圧になる方は、全体の90%だといわれています。

 

そして、残りの10%は「二次性高血圧」と呼ばれ、腎臓病やホルモン異常などの病気が原因で高血圧になる方です。ただ、「二次性高血圧」の場合は、原因となる病気が治ると、血圧も正常になります。

 

というわけで、厄介なのは原因が不明な「本態性高血圧」です。何しろ、原因が不明なんです。

 

 

このようにハッキリと、「本態性高血圧」は原因がわからないと書いてあります。

 

 

 

なので、本当に血圧の仕組みが複雑難解なのかどうか調べてみました。

 

 

通常は、「重要だと思った部分」をそのまま引用させていただくのですが、今回はよりシンプルな説明にしたいので、参考にさせていただいた記事の中から、私が学んで「分かりやすい」と思った箇所を、私なりに整理してお伝えします。参考先は以下になります。

 

 

低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 糖質制限ダイエットで高血圧が治せる理由

 

 

【荒木式】高血圧克服プログラム~薬もキツイ運動もやめられた画期的な治療法~

 

 

 

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血圧とは

 

「血液が血管の壁を押す力」を、血圧と言います。

 

「血液が血管を押す力が強くなること」を、血圧が上がると言います。

 

 

 

圧力が上下する理由

 

血管が以下の様な状態によって、血圧は上下します。

 

 

 

  • 硬さ・・・血管の壁が硬い

 

  • 太さ・・・血管が狭い

 

  • 長さ・・・血管が長い

 

 

 

これら3つのうち、血圧に大きく関係しているのは、「血管の硬さ」と「血管の太さ」だそうです。

 

 

「血管の長さ」は関係ないみたいです。血管は伸び縮みしないので、長さが変化しない以上、それによる血圧変化もないという事です。

 

 

シンプルですね。

 

 

  • 血管が柔らかく、広く、短い  → 血圧は低くなる

 

  • 血管が硬く、狭く、長い    → 血圧は高くなる

 

 

これもまたシンプルです。複雑な事は一つもありません。

 

 

 

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血圧が上がる原因

 

 

血圧が上がる原因は色々あります。

 

 

 

血管の状態が原因

 

 

  • 血管の壁が硬くなる(動脈硬化)
  • 血管が狭くなる(血管狭窄)

 

 

 

その他の原因

 

 

  • 体質が酸性になる
  • インスリン抵抗性になる ※インスリンが正常に働かなくなった状態

 

 

 

 

血管の状態が原因の高血圧

 

 

血管の状態が硬くなったり、狭くなったりする事で血圧は上がります。しかし、血管が硬くなったり、狭くなったりするのは理由があります。それが「動脈硬化」や、「血管狭窄 きょうさく」です。

 

 

動脈硬化の原因

 

まず、血管が硬くなる(動脈硬化)原因ですが、一般的に言われているように「コレステロールが原因」ではありません。

 

「余った糖」と「体のタンパク質」が結びつく事によって起こる糖化反応が動脈硬化の真の原因です。

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

糖化によって体のタンパク質は劣化します。血管もタンパク質で出来ていますから、糖化によって劣化します。

 

血管の糖化のイメージとしては、血管が砂糖漬けになって脆くなった姿を想像していただければと思います。

 

 

動脈硬化については、詳しくは以下の記事をご覧下さい。コレステロールではなく、血管そのものに焦点を当てて説明しています。

 

動脈硬化は悪玉コレステロールではなく、動脈壁の劣化が原因だった

 

 

 

血管狭窄の原因

 

 

続いて、血管が細くなる(血管狭窄)原因ですが、一般論では「コレステロールが付くから血管が細くなる」ということになっています。

 

 

確かに、「血管が細くなった箇所」を摘出して確認すると、コレステロールもあるそうです。

 

 

しかし、それ以上に圧倒的に多いのが「血小板」と「白血球」だそうです。

 

 

どういうことか説明します。

 

 

血液は、液体部分である「血しょう」と、血球である「赤血球」「白血球」「血小板」に分けられます。

 

 

 

 

血管が細くなった所に集まる「白血球」と「血小板」は、傷口を塞いだり、バイ菌の侵入を防ぐ役割を果たしている成分です。

 

 

これらの成分が「血管が狭くなっている所」に集中している・・・ということは、その部分が傷の修復が必要だったという事になります。

 

 

つまり、傷があったから、「血小板」や「白血球」が集まっていたのです。従って、傷などなければ、これらはそこにはいません。

 

 

 

 

何らかの原因で傷ができる

 

 

傷口に「白血球」や「血小板」が集まる

 

 

血管が狭くなる

 

 

よく見たらコレステロールも付いていた

 

 

コレステロールが悪い

 

 

 

 

しかも、「コレステロール」も、血管の傷が原因で集まっていたそうです。

 

 

 

 

動画の重要なポイントを書き出しました。

 

 

(1:46~)

 

 

ティータ博士によるとコレステロールが悪者になった理由は かつての心疾患患者の血管内にコレステロールが発見されたという理由であり

 

 

ティータ博士によるとコレステロールは無意味に血管内にたまるのではなく 体が血管内に起きる炎症を修復するためだと提言しています。

 

 

つまりコレステロールが元々の原因ではなく血管内の炎症によるものです

 

 

体が炎症を察知するとそこにコレステロールを送って血管を修復する仕組みになっています

 

 

・・・このように述べられています。「血小板」と「白血球」だけでなく、「コレステロール」も傷の修復の為に集まっていたのです。

 

 

で、血管の傷とは炎症です。

 

 

「炎症の原因」は色々ありますが、量、回数共に「糖質」がダントツで多いです。詳しくは以下で述べています。

 

炎症にと自己免疫疾患ついて分かりやすく説明してみた

 

 

 

さらに、糖質は「高血糖による血管のダメージ」を引き起こすので注意が必要です。

 

 

また、他の血管が傷つく原因に、「ビタミン12」の不足があるそうです。それによって、「ホモシステイン」というアミノ酸の一種がたまって血管がボロボロになるそうです。

 

 

「傷」「炎症」が、血管の狭窄の原因です。

 

 

 

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体質が酸性になることが原因の高血圧

 

 

「血管の状態」とは別の理由で、血圧が上がる事もあります。

 

 

「体質が酸性になることで血圧が上がる理由」についてお話します。

 

 

体質が酸性になると、体に酸素が上手く行き届かなくなるので、高血圧になります。

 

 

酸素濃度と同じくらい重要なのが、血液の「ph値」です。

 

 

数値が低いと酸性が強いということになります。

 

 

人間の場合は、7.35~7.45が正常だと言われています。そして、生命の危険があるのは7.1以下です。

 

 

『ナースプレス アシドーシス・アルカローシス』より引用

 

 

 

人間の体は「弱アルカリ性」になっています。

 

 

「弱アルカリ性」の状態だと、「血液によって運ばれてきた酸素」は、細胞に受け取られます。

 

 

で、「ミトコンドリア」は、酸素を使って、生体に必要なエネルギー物質「ATP エーティーピー」を作り出しています。

 

 

(細胞)

 

 

「ミトコンドリア」が「ATP 」を順調に作れなくなるのが、ph7.3以下だそうです。

 

 

「ミトコンドリア」の働きが低下すれば、生命活動に必要な「ATP」が不足するので、様々な体の不調がでてきます。

 

 

で、体が酸性になる原因を探ると、糖質が関係しています。

 

 

食事で糖質を摂取すると、まず「ブドウ糖」まで分解されます。

 

 

そして、さらに「ブドウ糖(グルコース)」を「ピルビン酸」という物質に分解して、エネルギー物質「ATP」を作るのですが、その後、副産物として乳酸が発生することがあります。

 

 

 

 

(左のルートは「乳酸」が発生します)

 

 

 

乳酸は酸性です。

 

 

この「乳酸」が蓄積していくと、体は酸性になります。

 

 

糖質を摂れば必ずこのルートになるわけではありませんが、そうなりやすい条件を持っている人はいます。

 

 

 

 

 

 

 

乳酸の蓄積により、体が「酸性」になると、「血液によって運ばれてきた酸素」は、うまく受け取ってもらえなくなります。

 

 

すると、体中に酸素が行き渡らなくなります。

 

 

酸欠です。

 

その結果、酸素を送るために心臓が頑張ります。

 

血圧が上がります。つまり、

 

 

 

糖の摂取

 

 

乳酸発生、蓄積

 

 

体が酸性になる

 

 

体の酸欠

 

 

酸素を送るため心臓が頑張る

 

 

血圧が上がる

 

 

 

というわけです。これも元を辿れば「糖質」が原因ということになります。

 

 

 

 

 

乳酸が蓄積し、体が酸性化すると、ミトコンドリアが機能不全になり、細胞が癌化します。これも、元を辿れば「糖質」が原因です。詳しくは以下をご覧下さい。

 

 

余命わずかの末期癌患者が退院できたのは病院での栄養療法のおかげだった!

 

 

 

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糖質制限で効果のある高血圧と、効果のない高血圧

 

 

「90%の高血圧の原因はよく分かっていない」というのが定説ですが、こうしてみてみると、「糖質」が本態性高血圧に関係している事は明白ですね。

 

 

高血圧の予防は「塩分」を控えるのではなく、「糖質」を控えるのが正解でしょう。

 

 

カルピンチョ氏の記事を参考に、高血圧を改善する為に、糖質制限で効果がある場合とない場合(糖質制限することで血圧が下がる人と下がらない人)を整理してみました。

 

 

分かりやすく、効果があるに属するタイプをに、効果があったりなかったりするタイプをにしました。

 

 

 

おそらくほぼ全員効果的

 

  • 2型糖尿病の人

 

  • 高血糖で境界型と言われている人

 

 

おそらく効果的

 

 

  • 耐糖能異常」はなくても、「肥満(BMIが25以上)があって高血圧」の人

 

 

効果的

 

 

  • リンゴ型体型で(内臓脂肪が多くて)高血圧の人

 

 

効果がある場合と、効果なない場合がある

 

  • 肥満ではない、血糖値異常もない、だけど高血圧であるという人

 

 

 

注意して欲しいのは、一番下の「効果がある場合と、効果がない場合」です。

 

 

「肥満ではない、血糖値異常もない、だけど高血圧であるという人」というのは、以下のような人達のことを意味しています。

 

 

  • 血圧を上げるホルモンを産生する腫瘍ができている人

 

 

  • 腎臓の血管が生まれつき細い人

 

 

  • 家族性の原因不明の高血圧症がある人

 

 

この場合、「インスリン」や「血糖値」が原因の高血圧ではありません。「元の病気」が高血圧の原因という事です。氏によると、この場合の高血圧は、「元の病気」を突き止めて治していくしかないそうです。

 

 

おそらく、これが一般論の言う、元の病気を治療すれば、血圧も正常になる、10%の「二次性高血圧」の事でしょう。

 

 

そして、糖質制限で効果がある残りの高血圧とは、一般論の言う90%の「本態性高血圧」の事でしょう。

 

 

 

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改めて高血圧の仕組みについて考える

 

 

つまり、一般論の言う「原因不明の90%の本態性高血圧」は、糖質制限で効果があるという事です。全員糖質制限をしたら、原因不明の高血圧の人は、ほとんどいなくなるのではないでしょうか。実に単純明白な理屈です。どこが難解なのでしょうか。

 

それを「わからない、わからない」と言っているわけです。

 

 

ただし、注意して欲しい事があります。私はここで、「90%も糖質制限で血圧が下がるからいい」と言っているのではありません。それだと、「血圧は、低いのが良くて、高いのが悪い」という従来の常識からは抜けきれていません。

 

 

前回の記事にも書きましたように、「血圧が高くてはいけない」という概念自体を改める必要があります。その人の血管の状態や、年齢や病状などを総合的に判断して、その人にとって最適な血圧である事が望ましいのではないかと思っています。

 

 

実際に血圧が高い事で健康を保っているお年寄りがいるのです。

 

 

血管が脆くなって、血管が破れる心配がある人や、病気が原因で必要以上に血圧が上がっている人は、血圧を下げる必要があると思いますが、特に体に異常がない人の場合の高血圧は下げなくてもいいと思っています。

 

 

しかし、これは素人判断は難しいと言えます。自己判断で薬を勝手に止める人もいるようですが、「自分がどちらのタイプ」なのか判断できない以上、それはかえって危険です。もし「血管がボロボロで薬によって下げなければならないタイプ」なのにも関わらず、止めてしまったら危ないです。

 

今の医療は、血管が丈夫だろうが、丈夫じゃなかろうが、血圧が上がっただけで薬を出そうとします。「薬が必要な人」と、「そうじゃない人」まで一緒くたにしています。血管が丈夫なのにも関わらず、血圧を下げる必要がないにも関わらず、一定の数値を超えたら「高血圧」と診断されます。

 

 

私としては、少なくともこのぐらいの選択肢はほしいです。

 

 

 

  • 10%の人は、元の病気を治して血圧を下げる

 

  • 90%の人は、原因が糖質なら糖質を控えて血圧を下げる

 

  • 健康な人は無理に血圧を下げない

 

 

血圧に対する認識を改めないといけないと思います。「糖質制限に理解のある医師」が必要なのは言うまでもありません。

 

前回の記事では、高血圧のお年寄りの方が長生きな様子が書かれている記事を紹介しました。他にも、私が色々な情報を調べたところ、中には「高血圧は(疾患ではなく)、生理作用」と書いている人もいました。

 

 

「高血圧は悪」だと決め付けている人は、受け入れられない話かもしれません。しかし、歳をとると血管に柔軟性がなくなって、その力が弱まってくるので、脳や体に血液を送るために圧力を上げる必要が出てきます。

 

 

何もしなくても血圧は上がる、それは自然な事なのです。

 

 

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「甲状腺ホルモン」は、血液によって全身に運ばれて、身体の代謝を活発にするといった働きがあります。

 

 

 

 

このような作用があるので、「甲状腺ホルモン」の分泌が過剰になると、

 

 

 

例えば、イライラしたり、暑がりになったり、「交感神経」が活性化されるので脈が速くなったり、動悸が続いたり、手が震えたり...と、代謝が過剰になる症状がでます。

 

 

 

これは「甲状腺機能亢進症 こうじょうせん きのう こうしんしょう」と言います。

 

 

 

 

交感神経(アクセル)=活動モード

 

 

 

 

 

逆に、「甲状腺ホルモン」の分泌が少なすぎると、

 

 

 

例えば、体温が低下したり、だるくなったり、汗をかかなくなったり、「副交感神経」が活性化するので脈が遅くなったり...と、代謝が低下するような症状がでるわけです。

 

 

 

これを「甲状腺機能低下症 こうじょうせん きのう ていかしょう」と言います。

 

 

 

副交感神経(ブレーキ)=休養、回復モード

 

 

 

 

そして、「甲状腺機能低下症」に良く似た症状に、「低T3症候群」があります。

 

 

 

 

亢進も機能低下もどちらも不健康ですが、本記事では、後者の「甲状腺ホルモンが減る事で起きる症状」と、「甲状腺ホルモンの働き」についてお話します。

 

 

 

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甲状腺の機能

 

 

 

甲状腺は、ホルモンを作る臓器です。このような臓器の事を「内分泌器官 ないぶんぴつ きかん」といいます。

 

 

場所は喉仏のすぐ下の位置です。

 

 

 

 

ここでミネラルの一種である「ヨウ素(ヨード)」を材料にして、「甲状腺ホルモン」を作ります。

 

 

 

ホルモンとは

 

 

「ホルモン」とは、情報を伝えたり、作用をおよぼす化学物質のことです。

 

 

全身のいたるところで作られており、種類も複数あります。

 

 

 

 

  • ペプチド(タンパク質)ホルモン・・・アミノ酸が数個~100個以上つながった形

 

  • ステロイドホルモン・・・コレステロールを材料に作られる

 

  • アミノ酸誘導体ホルモン・・・アミノ酸が変化してできたホルモン

 

  • その他(脂肪酸誘導体ホルモン)・・・脂肪酸からつくられるホルモン

 

 

 

 

「誘導体 ゆうどうたい」とは、「元の物質」が変化してできた物質の事です。

 

 

 

「甲状腺ホルモン」は、アミノ酸誘導体ホルモンの一種です。

 

 

 

甲状腺ホルモンの働き

 

 

 

「甲状腺ホルモン」には、栄養素をエネルギーに変える働きがあります。

 

 

体を動かしたり、考えたり、基礎代謝を向上させたり、体温を上げたり、成長を促したり・・・

 

 

このように、全身の細胞に作用して、代謝を活発にする働きがあるのです。

 

 

 

このホルモンは成長を促しているわけですから、不足すれば成長に悪影響がでます。このホルモンがないと、「おたまじゃくし」も「カエル」に成長できないと言われています。

 

 

 

「甲状腺ホルモン」の主な働きがこちらです。

 

 

 

 

  • 心拍数、血圧を上げる

 

  • 体温を上げる

 

  • 血糖値を上げる

 

  • 脂質代謝を良くし、血中コレステロールを下げる

 

  • 成長ホルモンの働きを促進させる

 

 

 

 

もし甲状腺の機能が低下すると、この「甲状腺ホルモン」の分泌量が低下します。

 

 

 

「栄養素をエネルギーに変える機能」が低下するのですから、当然「エネルギーが必要な組織」に支障が出ます。

 

 

 

エネルギーが供給されないのですから、当然元気は出ません。疲労や倦怠感を招いたり、四六時中眠くなったりします。

 

 

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T4とT3の違い

 

 

 

「甲状腺ホルモン」の主原料は、海藻に多く含まれているミネラル「ヨウ素(ヨード)」です。

 

 

サイログロブリンと言う「甲状腺濾胞細胞のみでつくられる糖蛋白」に、この「ヨード」が結合してホルモンになります。

 

 

 

 

サイログロブリン + ヨード → 甲状腺ホルモン

 

 

 

 

そして、「甲状腺ホルモン」には種類があります。

 

 

 

 

  • Thyroxine(サイロキシン)・・・T4

 

  • Triiodothyronine(トリ(3)ヨードサイロニン)・・・T3

 

 

 

どちらも、大部分はタンパク質と結びついています。

 

 

 

「T4」と「T3」、両者の構造は似ていますが、ホルモン1分子に含まれているヨード(元素記号:I)の数が違います。

 

 

 

 

 

 

それぞれの特徴を説明します。

 

 

 

サイロキシン/チロキシン(T4)とは

 

 

「サイログロブリン」に「ヨード」が4つ結合したものを「T4」と呼びます。

 

 

特長はこちらです。

 

 

  • 量が多い。活性が弱いが、安定している

 

  • 「T4」は、甲状腺でのみで作られる

 

  • トリヨードサイロニン(T3)の前駆体

 

  • 代謝量の制御や、成長に影響を与える

 

 

 

トリヨードサイロニン(T3)とは

 

 

「サイログロブリン」に「ヨード」が3つ結合したものを「T3」と呼びます。特長はこちらです。

 

 

 

  • 量は少ないが、活性があり、T4の10倍強力。【T3>T4】

 

  • 体温、成長、心拍数等に関与している。

 

  • 「T3」は、血液中の約20%が甲状腺から分泌され、残りは「T4」→「T3」へ変換される。

 

 

 

「T4」は、肝臓や腎臓等の標的臓器で「脱ヨード酵素」の働きによって、4つあったうち、1つのヨードが外れて、「T3」へと変換されます。

 

 

 

 

甲状腺ホルモンをコントロールする脳の視床下部と下垂体

 

 

 

脳に「視床下部 ししょうかぶ」「下垂体 かすいたい」というところがあります。

 

 

これらは、ホルモンの分泌をコントロールする司令塔に相当します。

 

 

当然、「甲状腺ホルモン」もこの司令塔にコントロールされています。

 

 

 

以下が「視床下部 ししょうかぶ」です。

 

 

 

 

 

ここから、「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌されて、「下垂体」を刺激します。

 

 

 

「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン」は、英語でThyrotropin Releasing Homorne(サイロイド リリーシング ホルモン)、略して(TRH)です。

 

 

 

「下垂体」は、視床下部の下にぶら下がっています。

 

 

 

 

 

拡大するとこうなっています。

 

 

 

 

 

 

 

視床下部から放出される「TRH」に刺激された下垂体は、「前葉 ぜんよう」から「甲状腺刺激ホルモン」を分泌します。

 

 

 

これが甲状腺を刺激して、「甲状腺ホルモン」が分泌されるわけです。

 

 

 

「甲状腺刺激ホルモン」は、英語で、Thyroid Stimulating Hormone(サイロイド スティミュレイティング ホルモン)、略して(TSH)です。

 

 

 

 

指令の流れを整理します。

 

 

 

 

「視床下部」から「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)」が分泌される

 

 

 

 

「下垂体」から「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」が分泌される

 

 

 

 

「甲状腺」が刺激されて「甲状腺ホルモン」が分泌される

 

 

 

 

 

そして、以下のように調節されています。

 

 

 

 

 

  • 血液中の「甲状腺ホルモン」の量が増えると、脳下垂体からの「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」の分泌が抑えられる

 

 

  • 血液中に「甲状腺ホルモン」の量が減少すると、脳下垂体からの「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」の分泌が増える

 

 

 

このシステムによって、「甲状腺ホルモン」が血液中で一定の値を維持できるというわけです。

 

 

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甲状腺ホルモンの血液検査

 

 

「甲状腺ホルモン」の機能を調べる血液検査は、2種類あります。

 

 

 

 

  • 甲状腺ホルモンの検査・・・FT4、FT3、(※rT3)

 

  • 甲状腺に作用する下垂体ホルモンの検査・・・TSH

 

 

 

それぞれについて説明します。

 

 

「FT4」と「FT3」

 

 

「FT4」と「FT3」には、「F」がついています。

 

 

これは「Free」という意味で、「T4」、「T3」と少し性質が違います。

 

 

 

 

 

「T4、T3」、「FT4、FT3」この2つの違いを説明します。

 

 

 

「甲状腺ホルモン」は疎水性なので、水に溶けにくい性質があります。

 

 

 

なので、血液で運ぶにはタンパク質とセットにする必要があります。

 

 

 

分泌された「甲状腺ホルモン」の大部分は、タンパク質と結合して血中に存在しています。

 

 

 

ですが、タンパク質と結合せずに自由(Free)に動いている(遊離している)ものもわずかに存在しています。

 

 

 

 

 

 

 

「タンパク質と結合していない甲状腺ホルモン」は、細胞の中に入って甲状腺ホルモンとしての機能を発揮します。

 

 

 

ホルモンとして機能しているのは、後者の遊離している「FT3」と「FT4」です。従って、甲状腺ホルモンの過不足を調べるにはこれを測ります。

 

 

 

「T3」と「T4」はタンパク質と結合しているので、含まれているタンパク質の量に数値が左右されます。そういう理由もあって、基本的に検査では「FT3」と「FT4」が測られます。

 

 

 

 

 

基準はこちらです(※機関によって基準が若干違います)。

 

 

 

  • FT4(遊離)の基準値:1.0~1.7 ng/dl

 

 

  • FT3(遊離トリヨードサイロニン)の基準値:2.1~4.1 pg/ml

 

 

  • rT3(リバースT3)の基準値:9.2~24.2 ng / dl

 

 

 

 

「甲状腺機能低下症」ではこれらの数値が低くなっている事が多く、「甲状腺機能亢進症」では高くなっている事が多いです。

 

 

「rT3」については後で詳しく述べます。

 

 

 

 

TSH

 

 

甲状腺刺激ホルモンは(THS)です。

 

 

 

これを測定する事で「甲状腺ホルモンの過不足」、そして「下垂体の機能が正常に働いているか」を調べることができます。

 

 

 

以下が基準値です。

 

 

 

  • THSの基準値:0.3~5.0 μIU/ml

 

 

 

基準値が分かったところで、次は「甲状腺機能低下症」について説明します。

 

 

 

甲状腺機能低下症の症状

 

 

「甲状腺機能低下症」は、「T4」と「T3」が両方低くなっている事が多いです。

 

その「甲状腺機能低下症」の症状が以下になります。

 

 

 

  • 常に眠い

 

  • 全身の倦怠感

 

  • 思考力低下

 

  • 心拍数低下

 

  • 体温が低下

 

  • 皮膚の乾燥

 

  • 夏でも汗をかかない

 

  • むくみ

 

  • 脱毛

 

  • 声が低音化してしわがれる

 

  • 体重が増える

 

  • 便秘になる

 

  • 生理不順

 

 

 

「甲状腺機能低下症」は、代謝を調節する甲状腺ホルモンが不足した状態で、代謝分泌疾患の1つです。

 

 

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甲状腺機能低下症の原因

 

 

「甲状腺機能低下症」の原因を調べてシンプルにしました。

 

 

 

  • 甲状腺の働きをコントロールしている下垂体の異常

 

  • 自己免疫疾患による炎症によって機能が低下する

 

  • 甲状腺ホルモンの材料であるヨウ素(ヨード)の摂取不足

 

 

 

順に原因や対策を考えてみます。

 

 

 

「下垂体」が異常な場合は、どのように異常なのかによって原因や対処は変わってきます。また、結果的に甲状腺機能に悪影響が出ているだけで、本質的には脳の問題が大きいので本記事ではとりあげません。

 

 

 

「自己免疫疾患による炎症」と、「ヨードの摂取不足」は「質的な栄養失調」で説明がつきます。

 

 

 

「質的な栄養失調」とは、「糖質過多、タンパク質不足、脂質不足、ビタミン不足、ミネラル不足」の状態です。カロリーが足りていても、栄養の質が悪い状態は、栄養失調とみなします。

 

 

 

で、この栄養の概念を、「甲状腺機能低下症」の原因に当てはめるとこうなります。

 

 

 

自己免疫疾患による炎症 = 糖質過多、タンパク質不足

 

ヨード不足 = ミネラル不足

 

 

 

 

ヨードは必要ですが、過剰摂取もまた甲状腺の機能を弱めます。1種類のミネラルを単体で増量する場合は、慎重にする事が大事です。

 

 

 

日本では、自己免疫疾患に起因する甲状腺機能低下症が最も多いそうです。

 

 

 

問題はこの部分です。

 

 

 

「甲状腺機能低下症」が自己免疫疾患によって引き起こされる事はいたるところで書かれていますが、その理由が不明、または深くつっこまれていないものがほとんどです。

 

 

 

また「橋本甲状腺炎」の人の一部は、内分泌疾患、糖尿病、悪性貧血、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなど、他の疾患も持っているそうです。

 

 

 

特徴をまとめます。

 

 

 

 

  • 自己免疫疾患

 

  • 炎症の原因をはぐらかし、不明ということにする

 

  • 他の慢性疾患もある

 

 

 

 

...はい。このブログで紹介してきた多くの疾患と共通していますね。

 

 

 

ということは、他の疾患に使った対策がここでも役に立つということです。というか、それをせずして改善はありえません。

 

 

 

自己免疫疾患と炎症の関係については、以下の記事で説明しています。この記事を読めば、何故炎症が起きるのか理由と対策が分かると思います。

 

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

炎症が起きた先がたまたま甲状腺だった...という話で、こういう人は別の疾患になる可能性が高いです。

 

 

 

重要なので、栄養についてもう少し話しておきます。

 

 

甲状腺機能低下症の改善に役立つ栄養療法

 

 

慢性疾患のほとんどは「質的な栄養失調」が原因なので、これを改善することが重要です。この状態を無視して対処療法をほどこしても、原因は改善されないので、根本的に良くなりません。

 

 

「質的な栄養失調」による症状の改善の方法は、例えば、

 

 

炎症が原因なら、糖質を止め、タンパク質を増やす。

 

 

ヨード不足が原因ならヨードを足りるまで補う。

 

 

 

...害のあるものをカットして必要なものを足りるまで補うだけなので、非常にシンプルです。

 

 

 

以下は「甲状腺機能低下症」の具体的な改善策になります。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年6月11日』より引用

 

 

 

自然治癒の健康相談ー33,甲状腺機能低下症

 

 

三石巌:全業績ー6、分子栄養学の健康相談、より

 

 

47歳の主婦、半年前から吸気が冷たく感じ、四六時中マスクとマフラーが離せなくなりました。

 

 

やがて、声がかすれ、首が太くかちかちになりました。倦怠感がひどく、目が半分しか開かないので本も読めません。

 

 

膀胱炎もおき、喉が痛くて流動食しかとれず、ときどき自殺を考えています。

 

 

私は若いとき扁桃腺を摘出したのですが、ないはずの扁桃腺が腫れて痛むのです。

 

 

病院の検査では甲状腺が悪いと言われました。医者の薬のほかに、漢方薬から、電気治療や針もせっせとやったのですが、さっぱり良くなりません。

 

 

 

 

私のアドバイス、

 

 

かつてルーマニアの医学者ポンチューは、自殺者の甲状腺を調べて、ほとんど例外なしにそこに異常があることを発見しました。私は、あなたの話をこれに結びつけたくなります。

 

 

一方、あなたの年齢では、更年期障害からくる不定愁訴を思わないわけにはいきません。そこでまず、更年期に特徴的なビタミンEの血中濃度の低下にたいして、対策をたてることの急務を思います。病院の薬も漢方薬もハリも電気もけっこうですが、とにかくビタミンEの大量投与が先決条件のはずです。

 

 

 

あなたの強烈なストレスにたいしても、また膀胱炎にたいしても、ビタミンCの大量投与がよいでしょう。ビタミンCを大量にとれば、一部が尿に出てゆくことはよく知られていますが、これは、ビタミンCが膀胱にたまることとを意味します。そこで、ビタミンCの殺菌作用がものをいうはずです。膀胱炎は細菌の感染症ですから。

 

 

 

それから、食事内容についてですが、流動食では低タンパク食を免れません。配合タンパクでも利用して高タンパク食にすることが必要です。タンパク質不足では、膀胱炎の原因になっている細菌に対する抗体を作るのにも不自由します。抗体はタンパク質ですから。

 

 

 

目や消化器の状態を考えると、ビタミンAもほしいと思います。

 

 

 

結局、ビタミンのEとCとA、それに高タンパク食ということを、私は考えます。

 

 

 

 

その後の経過、

 

 

兄や妹が死の影をみた、というほど、当時の彼女には生気がありませんでした。

 

 

 

でも、これまでの流動食を配合タンパクに切りかえて、それとビタミンだけの食事をしているうちに、太かった首は細くなり、かちかちはとれ、体に弾力がついた感じになりました。

 

 

 

膀胱炎も扁桃炎もなくなり、食事らしい食事を止めてしまったのに、3ヶ月ほどで元気になったのです。おっかなびっくりテニスコートに出てみたら、一人前のプレーができて、うれしくなりました。

 

 

 

目が半分しかあかなかったのは、ビタミンAを増量してみたところ、一週間もたたないうちにちゃんと開いて、本が読めるようになりました。

 

 

 

半月たらずして病院でみてもらったとき、先生に「甲状腺はすっかりなおっている。あの症状はどこにいったのか、ふしぎだ」といわれました。これで、病気の問屋としての長い病院通いが終わりました。

 

 

 

彼女は、若いときのようにタフで、冗談をとばして人を笑わせるようになりました。

 

 

20代から彼女は、鼻汁が口に流れこむために、5分間に1回ほど、鉄砲のように鼻を鳴らさずにはいられませんでした。元気をとりもどしてからも、この「鼻鉄砲」はそのままだったので、私はビタミンAの鼻への注入をすすめました。鼻腔粘膜の改善をねらったわけです。これは、一週間もたたないうちに、わすれたようになおって、メガビタミン主義をあざわらっていた夫君の意識の変革にも役立ったということです。

 

 

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甲状腺機能低下症も甲状腺機能亢進症と同じく、まずは高タンパク食。

 

 

病気からの回復にはプロテインスコア換算で最低体重*1.5g。

 

 

早く治したければ*2.0。

 

 

卵1個でタンパク質6.5g程度なので、卵だけなら15~20個。

 

 

それが無理というならプロテイン。

 

 

高タンパク食+60gのプロテイン。

 

 

消化能力の強い人なら、20g*3、朝、昼、夕。

 

 

消化能力の弱い人なら、5g*12、1時間毎12回。

 

 

ビタミンはいつものようにA、C、E。

 

 

 

ここまで「甲状腺機能低下症」という疾患についてみてきましたが、次はこれに症状が似ている「低T3症候群」についてお話します。

 

 

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低T3症候群とは

 

 

ダイエットや飢餓などで栄養不足が続くと、だるくなったり、髪が抜けたり、冷えたり、筋力が低下します。

 

 

 

このような症状を「低(Low)T3症候群」と言います。

 

 

この「低T3症候群」は、いきなり厳しい糖質制限をする人でもなることがあります。

 

 

 

 

その場合、普通の糖質摂取に戻ると改善します。

 

 

 

私もいきなり厳しい糖質制限(1日糖質10g以下)を始めたのですが、「低T3症候群」にはなりませんでした。なので、なる人とならない人がいます。

 

 

 

「低T3症候群」は疾患ではないので、適切に対処すれば改善しますが、「甲状腺機能低下症」と症状が似ているわけですから、なるとしんどいです。

 

 

 

この事を知らない方も多く、「低T3症候群」で体調を崩された方は、原因が分からないので、糖質制限が悪いと勘違いされます。医師でも知らない方がいるようです。

 

 

 

なので、「甲状腺機能低下症」と、ダイエットや糖質制限を始めた事によってなる「低T3症候群」の違いについて説明します。

 

 

 

甲状腺機能低下症と低T3症候群の違い

 

 

 

「低T3症候群」は、名前を分解すると、「低い(Low)」・「T3」・「症候群」ですから、甲状腺ホルモンの説明を思い出すとなんとなく想像がつくと思います。

 

 

 

要するに、甲状腺ホルモンの「T3」が異常に低い状態です。

 

 

 

「甲状腺機能低下症」の状態と比較して下さい。

 

 

 

  • FT3が低い・FT4が低い・TSHが高い…甲状腺機能低下症

 

  • FT3が低い・FT4は正常・TSHが正常…低T3症候群

 

 

 

 

「甲状腺機能低下症」は、「T4」と「T3」の分泌が減少するので、「TSH」が過剰に分泌されます。

 

 

 

「T4」と「T3」 が過剰に分泌されて、「TSH」が減少するのが「甲状腺機能亢進症」です。ただし、本記事ではとりあげません。

 

 

 

「FT4」と「FT3」は、通常は一緒に変動します。しかし、両者が一致しない事もあります。

 

 

 

「FT4」は正常なのに、「FT3」のみが低い状態が「低T3症候群」です。

 

 

 

「FT3」が低いので、一見「甲状腺機能低下症」のようですが、「T4」から「T3」への変換が抑えられている状態なので厳密には違います。

 

 

 

 

ちなみに、「T4」から「T3」への変換は、肝臓や腎臓等の標的臓器によって行なわれます。

 

 

 

分かりやすくしてみます。

 

 

 

  • 甲状腺機能低下症・・・甲状腺からのT3とT4の分泌量が減る

 

 

  • 低 T3症候群・・・標的臓器で(T4→T3)への変換が抑えられている

 

 

 

後者は甲状腺ホルモンの分泌は正常ですが、十分に機能していない状態です。

 

 

 

これはエネルギー不足が続いている人によくみられる状態で、体の危機である栄養不足の時に、体を守る為に、活性型のT3の変換を抑えよう(エネルギーの消耗を抑えよう)としているわけです。

 

 

 

 

「T3」への変換が抑えられる理由はこちらです。

 

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 いきなりスーパー糖質制限すると全身倦怠感が・・・』より引用

 

 

【あまりにも急激な糖質制限は甲状腺トラブルとホルモンバランスの乱れを招く】

 

 

Going Low-Carb too Fast May Trigger Thyroid Troubles and Hormone Imbalance

 

 

Summary 要約

 

 

急激にダイエットを始めた人の中には全身倦怠感とか脱毛とか便秘とか、甲状腺機能低下症を思わせる副作用に悩まされる人がいます。

 

 

(カルピンチョ注: 「甲状腺ホルモン」は新陳代謝を亢進させるホルモンで、高いとエネルギー消費が活発になり、やせ気味で汗っかきで元気、低いとエネルギー消費が悪く、むくみ気味で冷え性でいつも疲れている感じになります)

 

 

この方たちでは、これらの症状は再び糖質摂取生活に戻ることで速やかに改善します。

 

 

私の患者さんからはこういう話を聞かなかったので不思議だったのですが、低糖質ダイエッターのサイトでのディスカッションを見てそういう人たちがいるのを確認しました。

 

 

このような症状が起こる理由は、こういう人では甲状腺ホルモン「T4」が末梢で不活性型の「reverseT3」に変わってしまうために、 末梢レベルで甲状腺機能低下(Cellular Hypothyroidism)が引き起こされるからだと考えられます。

 

 

「リバースT3」は消耗性疾患、飢餓、冬眠前などの栄養不足の時に体の新陳代謝を下げてエネルギーロスの少ない冬眠モードに変えようとするホルモンです。

 

 

活性型甲状腺ホルモンである「T3」の機能を阻害することで甲状腺ホルモンの作用を抑えます。

 

 

さらにこれの代謝物である「サイロナミン」も末梢に溜まり、同じような作用を果たします、このために全身倦怠感でぐったりするのです。

 

 

栄養不足によって体がぐったりするのは、「T4」が「T3」ではなく、「rT3」に変わってしまうことが原因です。

 

 

 

活性の強い「T3」がアクセルなら、省エネ・冬眠モードになる「reverse(リバース)T3」はブレーキだからです。

 

 

 

  • T3・・・・活性型(アクセル)

 

  • rT3・・・不活性型(ブレーキ)

 

 

 

 

「rT3」は、「T3」と良く似ていますが別物で、「T3のニセモノ」とも言われています。

 

 

 

しかし厄介な事に、一般の検査では「T3」と混同されてしまうようです。

 

 

 

 

なので、病院の検査では「異常なし」と判断されても、「甲状腺機能低下症」のような症状があるなら「rT3」が増えている可能性があります。

 

 

 

 

『ドクター牧瀬のサプリメント・クリニック 隠れ甲状腺機能低下症』より引用

 

 

この30年間に、特に女性の体温は1度低くなっています。36度を切る人が非常に多いのです。

 

 

ひょっとすると、地球の温暖化とどこか関係があるのかもしれません。 外が暑くなっているから、体は冷やそうとしているのでしょうか。しかし、体の冷えは万病のもとです。

 

 

 

こういう人たちに共通しているのは、疲労感、便秘気味、冷え症、コレステロール値が高い、脈が遅い、集中力が足りない、ずんぐりと太り気味、顔もどこか全体的に浮腫気味、 毛髪がごわごわしている、白髪が増えた、精力減退(男性)、生理不順(女性)、軽度の貧血などの症状を、いくつか兼ね備えていることです

 

 

 

不眠やうつ的なこともあるので、心療内科に行き、詳しい検査もされずに、睡眠薬や抗うつ剤をだされていることもあります。

 

 

そして、いつのまにか昼夜が逆転し、さらに睡眠剤・抗うつ剤を重ねられ、あげくのはてには就業不能、学生であれば登校拒否の状態に陥ってしまうことさえあります。

 

 

こういった、現代に蔓延する、不定愁訴的な症状は、甲状腺の機能低下に由来することが多々あります。

 

 

 

医者はいちおう甲状腺機能低下も疑い、その検査をします。

 

 

 

しかし、たいがいは正常とでてくるのです。

 

 

 

ところが、この正常というのがくせもので、正常範囲下限ぎりぎりの正常から、上限ぎりぎりの正常まであります。

 

 

 

そして、ふつうの甲状腺の血液検査ではかるのはTSH(甲状腺刺激ホルモン)、T3(トリヨードサイロニン)、T4(テトラヨードサイロニン)くらいです。

 

 

 

「 rT3(リバースT3)」は測定しません。

 

 

 

甲状腺のホルモンは「T4」、「T3」、それと「rT3」の3種類があります。

 

 

 

その中で、活性の強いのが「T3」です。

 

 

 

「rT3」は、「T3」の鏡像の異性体です。rはreverse (裏返す)のrです。 その活性は「T3」と比べるとほとんどありません。

 

 

 

従って、「T3」が甲状腺ホルモンとしての主な働きをしているといえます。

 

 

 

ところが、通常の検査では、「rT3」は「T3」と同じにみなされ、「T3」として検査結果がでてきます。

 

 

 

すると、いくら活性のない「rT3」が多く、活性の強い「T3」が少なくても、検査としては異常なしということがときどきおこりえるのです。

 

 

 

しかも、「TSH」も正常とでてくることがあるのです。

 

 

ただ、残念ながら日本では、このrT3の検査は普通のクリニックや病院では行われません。

 

 

(中略)

 

 

おそらく、うつ病、あるいは慢性疲労症候群、あるいは更年期障害と診断されている人たちの中には「ReverseT3」が多い状態の人がけっこういると推測されます。

 

 

肝臓の弱い人、腎臓に問題がある人、糖尿病が進行している人、神経性食欲不振症の人なども、「ReverseT3」が多くなる可能性が高いので、注意が必要です。

 

 

以下の状態の人は、「rT3」が多い可能性が高いとのことなので注意が必要です。

 

 

  • うつ病

 

 

  • 慢性疲労症候群

 

 

  • 更年期障害

 

 

  • 肝臓の弱い人

 

 

  • 腎臓に問題がある人

 

 

  • 糖尿病が進行している人

 

 

  • 神経性食欲不振症の人

 

 

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rT3が必要な場合もある

 

 

「rT3」は、変換ミスによって生じた「T3」のニセモノ...と捕らえる事もできます。

 

 

しかし、省エネになるホルモンも場合によっては必要です。

 

 

 

「T4」が、正常と言われる「T3」ではなく、「rT3」に変換されてしまうのは、体が代謝を抑えた方がいい状態の時です。

 

 

 

代謝を抑えた方がいい時とは、ダイエット、飢餓、いきなり厳しい糖質制限をした時など、「入ってくるエネルギーが少ない時」です。

 

 

 

得られる収入が少ない時は消費を減らします。それは、理に適っている事です。

 

 

 

従って、甲状腺の機能は正常です。

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 いきなりスーパー糖質制限すると全身倦怠感が・・・』より引用

 

 

何十年も毎日まいにち、三食、糖質を食べ続けた体が、糖質摂取を前提とした代謝モードしか用意していなかったのです。

 

 

肝臓も脂肪やたんぱく質をうまく使えないので、糖新生がなかなか上手にできないのです。

 

 

だから急激な糖質摂取カットを、その人の体は食べるものが少ない「飢餓状態」と勘違いしていたのだと思われます。

 

 

それで分泌された甲状腺ホルモンT4を活性型T3に変換するのではなくて、活性阻害型のリバースT3に変えて冬眠モードに変えて飢餓に耐えようとしたのです。

 

 

勘違いした体が、死なないように休ませようと、がんばってくれているのです。

 

 

ここで彼女はCellular Hypothyroidismという表現を使っていますよね。

 

 

実はこれ、昔からあった概念で、Euthyroid sick syndrome、Nonthyroidal illness,あるいは低T3血症という言われ方をする状態と同義であると思われます。

 

 

甲状腺機能は正常なんだけど、末梢でT4がrT3に変換されやすい状態が発生しているために、標的器官が甲状腺ホルモンで刺激されないのです。

 

 

(筋肉や肝臓で、受容体を目の前にしてインスリンが不活化されているようなイメージを想像してもらえばわかりやすいかもです。)

 

 

 

 

 

ちなみに、動物も冬眠前に「低 T3症候群」の省エネ状態になって、「T3」を抑えて、代謝を抑え冬眠します。

 

 

 

まとめ

 

 

それぞれのホルモンの特徴をおさらいします。

 

 

 

  • T4・・・量が多い。活性が弱いが、安定している、甲状腺でのみ作られる

 

 

 

  • T3・・・量は少ないが、活性があり、T4の10倍強力、血液中の約20%が甲状腺から分泌され、残りは「T4」→「T3」へ変換される

 

 

  • rT3・・・省エネ・冬眠モードに変えようとするホルモン・検査ではT3と同じ物質として結果が出る

 

 

 

そして、「甲状腺機能低下症」と「低T3症候群」の問題点を整理します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「甲状腺機能低下症」と「低T3症候群」の違いについての説明はここまでです。

 

 

 

以下の記事では、これらの症状にならない為にはどうしたいらいいかお話します。

 

 

糖質制限の副作用?抜け毛、冷え、だるい...低T3症候群になりやすい人の特徴とはへ続く

 

 

 

 

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