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マクロビオティックについて(後編)食材を陰と陽に分ける根拠

マクロビオティックについて(後編)食材を陰と陽に分ける根拠

前編と後編に分けて、「マクロビオティック」について思っている事を書いています。

 

 

前編は「玄米食」について、

 

 

そして後編は、根拠がわからなくて、長い間私の頭を悩ませてきた「マクロビオティックの陰陽論」についてお話したいと思います。

 

 

 

 

 

 

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栄養学とマクロビオティックの違い

 

 

「マクロビオティック」を知らない人が読んだら「?」となりますので、まず、食材の陰陽について説明します。

 

 

一般の栄養学では、一つの食材を分析する時に、カロリー、たんぱく質、脂質・・・といった情報を数値で客観的に表します。

 

 

 

例えば大根だと、

 

 

『旬の食材百科 大根(だいこん):栄養価と効能』より引用

 

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このように、測って、その数値で特徴を分析するわけです。

 

 

 

こういった、基本情報に加えて、補足として、ジアスターゼ、アミラーゼ、フラボノイド等の成分が含まれていて・・・

 

 

というウンチクが加わります。これが一般的な栄養学における大根の情報です。

 

 

 

これに対して、マクロビオティックは、食品を「陰性」「中庸」「陽性」に分類します。

 

 

ここで、問題です。大根は、陰性、中庸、陽性のうち、どれに属すと思いますか?

 

 

 

正解は・・・

 

 

 

大根は「陰性」です。

 

 

 

しかし、「陰陽表」によって微妙に言う事がバラバラです。

 

 

 

例えば、以下のサイトにある表では、大根は「陰性」ではなく「中庸」となっています。

 

『IN YOU 陰陽調和|体を暖める食べ物と冷やす食べ物を知ろう』より

 

 

 

これを最初見た時「ええ~っ?」っと、思いました。曖昧すぎるからです。

 

 

「マクロビオティック」をされてる方のサイトに、「陰陽が受け入れられないのは、西洋の思想にはまっているからだ」とか、「学校で習わなかったからだ」と書かれてありましたが、そうではありません。

 

 

 

受け入れられないのは、根拠がなくて理路整然としないからです。

 

 

 

 

陰陽の基準

 

 

陰陽に分ける時の基準を紹介します。

 

 

 

陰性 → カリウムが多い、煮えやすい、柔らかい、暑い土地で取れる、広がる

 

 

陽性 → ナトリウムが多い、煮えにくい、硬い、寒い土地で取れるもの、縮まる

 

 

 

食材を陰陽で分けるところまではなんとか理解できます。しかし、

 

 

 

「例えば「陰性の食材」を食べたら、体の中でどのような化学反応を経て体を冷やすのか」

 

・・・という部分を答えてくれないと納得できません。でないと「本当にそれが体を冷やしているかどうか」なんてわからないわけです。

 

 

それだけではありません。

 

 

この曖昧さだけでも混乱するのに、同じ食材でも場所によって陰陽が変わるそうです。例えば、大根なら葉の部分が陰、根の部分が陽だそうです。

 

 

「あぁ、そうか」とすんなり受け入れられる人は凄いと思います。

 

 

食べ物が体に入ると化学反応が起きます。これは避けられません。

 

 

その化学反応がどうなるかを知るためには、食品にどんな成分がどれくらい含まれているのか正確に分析する必要があります。

 

 

分析が「西洋的」とか「東洋的」とか、そんな事はどうでもいいのです。大切なのは「正確さ」です。

 

 

なので、「何が陰」で「何が陽」なのか、決まっているようで決まっていない曖昧な基準で捕らえることに疑問を感じました。

 

 

私が「曖昧」だと思ったのは、判断する人の感性によって「広がる⇔縮まる」、「柔らかい⇔硬い」、「暑い⇔寒い」の感じ方は違うからです。

 

 

ある場所を、寒いと感じるも人もいれば、暖かいと感じる人もいます。人はそれまでの経験と照らし合わせて、相対的に物事の位置づけをします。暑いか寒いかは、その人の経験が反映されます。

 

 

例えば北海道は、我々日本人からすれば寒いところですが、シベリアの人からすると暖かいところでしょう。人の感性なのです。

 

 

「食材の分析」を人のイメージや思いつきで決めていいんだろうか・・・と思ったわけです。

 

 

「マクロビオティック」だけで終わっている話なら無視できますが、「マクロビオティック」以外にこの考えが広まっているのです。

 

 

「マクロビオティック」の思想は、色んなところに影響を与えており、「マクロビオティック」をしていない人でも、「体を温める〇〇を食べましょう」とか「陰陽のバランスをとって」という言葉を使います。

 

 

健康雑誌や、治療家の書かれた本の食事の項目に、さりげなくこの陰陽論が出てきます。あなたも見た事があるかもしれません。

 

 

皆さん、大真面目に語っているので、そのたびに私は頭を抱えていたわけです。

 

 

以下のサイトに、

 

『マクロビオティック羅針盤 マクロビオティックとは? その2 「陰陽の考え方-無双原理・陰陽の特徴」』

 

 

どんなものが陰で、どんなものが陽か、なんとなく湧いたイメージが正しい。

 

 

 

色であればは冷たく、暗く、湿っているから陰、は明るく、活発で、乾いているから陽。

 

 

等と書いてありますが、私なら紫は陰と判断しません。何故なら紫は赤と青を混ぜた色だからです。

 

 

従って紫は誰が何と言おうと「中庸」です。

 

 

このように「なんとなく湧いたイメージ」を頼りにすると、人によって答えが変わります。

 

 

そもそも、陰陽という考えになんでも当てはめるというのが無理なわけです。

 

 

この世には、陰陽に当てはめられるものと、当てはめられないものがあります。

 

 

男が陽性で女が陰性というのは納得できます。子供の反対が大人とかも・・・このように、元々2パターンしかないものであれば分けるのも可能です。

 

 

でも、それ以外のもの、例えば、「犬」が陽性で、「猫」が陰性とか言われたら「え?」って思いませんか?

 

 

「鳥」とか「ハムスター」とか「熱帯魚」はどうなんだ?と思いませんか?

 

 

「人参」が陽性で、「サツマイモ」が陰性というのもそれに匹敵します。

 

 

 

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カリウムとナトリウム

 

 

食品を陰陽に分ける基準の中で、一番説得力があるのが「ナトリウム」と「カリウム」での区別方法です。

 

 

 

陰性 → カリウムが多い

 

 

陽性 → ナトリウムが多い

 

 

 

ウィキペディアにも次のように書かれています。

 

 

『wikipedia マクロビオティック』

 

 

桜沢は左玄の陰陽論をヒントに、食品を「陰性」「中庸」「陽性」に分類することを追求した。

 

 

産地の寒暖や形而上の特徴から牛乳・ミカン類・トマト・ナス・ほうれん草・熱帯産果実・カリウムの多いものなどを「陰性」とした。

 

 

玄米・本葛粉(他のデンプンを混合した物は、「中庸」ではない)は「中庸」、塩や味噌・醤油・肉などナトリウムの多いものは「陽性」とした。

 

 

桜沢は当時の科学にも結び付けたと主張している。これは現在の栄養学的、科学的な分類とは異なる。

 

 

「ああ、なるほど」と思う人もいると思いますが、私からすれば、そもそも何故「カリウム」と「ナトリウム」を基準に理論を展開するのかわかりません。

 

 

 

ミネラルの種類はたくさんありますが、その中でも人間の体に必要な「必須ミネラル」は16種類あります。

 

 

 

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この中の「カリウム」と「ナトリウム」だけに注目するのは、バランスを欠いています。

 

 

「カリウム」や「ナトリウム」を気にするのが無意味だと言っているのではありません。他のミネラルを無視するべきではないといっているのです。

 

 

というのも、ミネラルというのはチームワークで働いているので全体を満遍なく摂る必要があります。「カリウム」と「ナトリウム」だけを特別扱いするべきではないのです。

 

 

「バランスを重要視するマクロビオティックが、なんで偏った分析をするようになったのかなー」と思って調べてみると、やはり、当時は分析する力がなかったからでした。

 

 

『とらねこ日記 マクロビと呪術』より引用

 

 

マクロビ(食養)では、食品を陰性のもの陽性のものに分類し、そのバランスが大切である、と説いています。

 

 

その食の陰、陽の分類は、石塚左玄が提唱した食べ物に含まれる代表的(?)なミネラルであるカリウムを陰、ナトリウムを陽として食品中の成分比を元にして行われたものを基本にしています。

 

 

マクロビでは何でもかんでも玄米で病気が良くなると主張するのは、石塚左玄が陰陽の調和が優れている食品を探した結果、玄米が最も優れている事を発見したからなのです。

 

 

左玄は根拠としてナトリウムとカリウムの比が色々な食品の中で中位に位置する5:1の割合で含まれる食品であるため玄米は優れていると結論づけました。

 

 

ところが、当時の分析技術の限界もあって当時のデータは実は不正確で、実際に玄米に含まれるナトリウムとカリウムの比率は左玄が適正と考えた比率では無い事が明らかになっております。

 

 

寧ろ、左玄が適切な比と考えた5:1の比に近い食品に位置するのは実は『食肉』だったりするのです。

 

 

石塚左玄は食の陰陽という考えを科学的に理解しようと、ミネラルバランスに着目しました。しかし当時の技術には限界があって、実際のミネラルバランスではありませんでした。

 

 

主張の根拠となる配分に誤りがありながら、提唱者の主張には誤りがないと考える・・・この構造はホメオパシーに似ているように感じます。

 

 

ここに書かれているように、当時(年)はミネラルの事がよくわかっていなかったんでしょうね。

 

 

少なくとも、「ナトリウム」と「カリウム」の存在は認知していたから、これになんでもかんでも当てはめて理論を組み立てたということではないでしょうか。

 

 

 

わからない事はしょうがないです。

 

 

問題は、「ごめん、間違っちゃった」とならないことです。しかも、訂正されないどころか、あらゆる健康情報に影響を与えています。

 

 

現代の栄養学にも言える事ですが、理論が間違っていた時は速やかに訂正して欲しいものです。

 

 

ここで、先ほど登場した人物について詳しく見ていきましょう。

 

 

 

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マクロビオティックを作った人達

 

 

始めに「マクロビオティック」の起源を遡ってみます。

 

 

『wikipedia マクロビオティック』より引用

 

 

マクロビオティックの運動のはじまりとしては、1928年に桜沢如一が行った講習会であると桜沢の夫人が述べている。

 

 

現在ではさまざまな分派が存在するが、桜沢如一に端を発した食に関する哲学や独自の宇宙感に関してほぼ同じ考えを保っており、また各集団も連携している

 

 

(中略)

 

 

起源

 

思想的な基盤は、食育で著名な明治時代の薬剤監であり医者であった石塚左玄の食物に関する陰陽論である。

 

 

桜沢は左玄の結成した食養会で活躍することを通して食事療法(食養)を学び、独自に研究した。

 

 

左玄の著書に『化学的食養長寿論』というものがあり「化学的」と冠しているが、左玄は当時の科学に敬意を持ち当時の栄養学では重要視されなかった栄養素のナトリウムとカリウムを陰陽のバランスと見て重要視し独自の理論を提唱した。

 

 

もとが中医学ではないため、この分類は中医学の陰陽論に基づく分類とはかなり異なる。

 

 

左玄は「白い米は粕である」として玄米には栄養が豊富に含まれていると主張してきた。

 

 

当初、桜沢は左玄の考え方に従い、鳥・魚・卵を少しなら食べてもよいとしていたが、晩年にそれらも食べない菜食が正しいという見解に到っている

 

 

陰陽でも、「中医学の陰陽論ではない」というところが面白いですね。

 

 

陰陽の考え方がどこからきたか知りたいので、ここに登場した「桜沢如一」と「石塚左玄」という人物にも迫ってみたいと思います。

 

 

『wikipedia 桜沢如一』より引用

 

 

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櫻澤 如一(さくらざわ ゆきかず、生来はにょいち。1893年10月18日 - 1966年4月24日)は、思想家・食文化研究家。マクロビオティックの提唱者として有名で、海外ではジョージ・オーサワ(George Osawa)の名で知られている。

 

経歴

 

和歌山県新宮市(当時の東牟婁郡)の貧しい武士の家系に生まれる。

 

流布される京都生まれは間違いである。14歳で祖父三四郎、父孫太郎等一家で京都に転居するも貧窮の中で職を転々とする中で病気に苦しみ、二十歳の頃、食養家・後藤勝次郎を通して石塚左玄の「食養生」に触れ、健康を回復する。

 

 

その後貿易商として活動する傍らで、石塚の主宰していた大日本食養会に参加。1924年には同会会長となり、石塚の死後伸び悩んでいた同会の復興・指導に専念する。

 

 

1939年、大日本食養会本部付属・瑞穂病院の閉鎖を機に同会を脱退、翌1940年、無双原理講究所を滋賀県大津市に開設する。

 

 

その傍ら執筆活動を続け、石塚の唱えた「夫婦アルカリ説」「ナトリウム・カリウムのバランス論」を易経の陰陽に当てはめた無双原理を提唱。

 

 

ここに出てきた「無双原理」という言葉ですが、

 

 

「無双」とは、「比べるものがない程優れている」という意味で、「無二」とか、「無類」のことです。だから、「無双原理」とは、「比べるものがない程優れた原理」という事です。

 

 

これは、ちょっと学問じゃないですね。

 

 

以前、「どんな方法にも一長一短あるから、一つのやり方を万能だと思い込むのは良くない」という記事を書いた事があります。

 

 

全て~が原因だった」は信じるな!病気の原因を特定する為の5つの視点

 

 

 

「これが原因じゃないだろうか」、「これなら治るかもしれない」と仮説を立てるのと、「これが原因だ」とか「これで治る」とか「この理論は何でも当てはまる」と決め付けるのは違います。

 

 

前者は「分析」「研究」で、後者は「信仰」です。

 

 

健康について考える時、「信仰」で物事を見ると、真の原因を見誤ります。

 

 

教育と洗脳は紙一重、確認をしなければどんな学問もただの信仰である

 

 

そして、「無双原理」を提唱した「桜沢如一」に影響を与えたのが、「石塚左玄」です。

 

 

 

『wikipedia 石塚 左玄』より引用

 

 

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石塚 左玄(いしづか さげん、嘉永4年2月4日(1851年3月6日) - 明治42年(1909年)10月17日)は、明治時代の日本の医師・薬剤師、であり陸軍で薬剤監、軍医を勤めた。 玄米・食養の元祖で、食養会をつくり普及活動を行った。

 

 

玄米・食養の元祖とありますので、「マクロビオティック」に影響を与えているのは間違いないありません。

 

 

医者でありながら食に携るところが、現代の医師とは違いますね。

 

 

では、この人のつくった「食養会」とは何か見てみましょう。

 

 

『wikipedia 食養会』より引用

 

 

食養会(しょくようかい)とは、石塚左玄が提唱した“玄米菜食を基本とした食養”を普及・実践する団体である。

 

 

左玄の食養を実践する団体としては「帝国食育会」という団体が先にあったが、食養会は会長に石塚左玄を迎えて創設された。

 

 

設立は、内務省の意向でもあった。食事療法や書籍の刊行、会の趣旨に適う健康食品の販売などを通じて、食事で健康を養うための独自の理論を展開した。

 

 

概要

 

1907年(明治40年)に設立。左玄が陸軍の要人であったことから、発起人には陸軍関係者や財政会の面々が名を連ねた。

 

 

1937年(昭和12年)、桜沢如一が会長となる。月刊誌は購読者1万人であった。

 

 

1940年(昭和15年)ごろ、会長の桜沢如一は何冊もの著書を出版し、華族にも近づいており、食養会は興隆していた。しかし、理事たちから反発を買った桜沢は、食養会を逐われる。

 

 

1942年頃、厚生省の意向で食養会と「家庭国民食中央会」が統合され、社団法人の「国民食協会」となったが、食養の実践にはつながらなかった。

 

 

団体は、第二次世界大戦(1945年終結)後にはGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)によって公職追放された。

 

 

格式の高い団体です。

 

 

玄米・菜食は庶民から発生したものではなかったんですね。

 

 

続いて、この食事法を実際に試した人の話を紹介します。

 

 

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マクロビオティックの体験

 

 

「僕が菜食をやめた理由」という貴重な体験記から、「マクロビオティック」について語られている部分を紹介します。

 

 

『しあわせごはんとあやつneem 僕が菜食をやめた理由 ⑧』より引用

 

 

僕はアメリカでマクロビオティックを確立させ日本へ逆輸入した立役者、久司道夫の書いた辞典のような分厚い本「ザ・マクロビオティック」を隅から隅まで目を通しました。

 

 

各病状に対するマクロビオティックの対処法が書かれていますが、何の役にも立ちません。ほぼ全てを「動物性食品、焼きしめた小麦粉、砂糖入りのお菓子、熱帯産果物やジュース」が原因であるとひたすら書き記しており、本当に効くのか分からない家庭療法が書き連ねてあるだけです。(例え家庭療法が効いたとしてもマクロビオティック自体に病気になる原因があるので、一生抜けられない無限ループに嵌ります)

 

 

マクロビオティックをやりながらも低血糖症である自覚があったので、現在生きている中で最も影響力が強い講師の1人、奥津典子氏の書いた「本当に怖い低血糖症」に救いを求めました。もちろん何の解決策にもなりません。

 

 

「脳の唯一のエネルギーはブドウ糖」

 

「低血糖症を治すには、ご飯をしっかり食べる事」

 

「動物性食品を摂らないこと」

 

 

など、治すどころか低血糖症を悪化させる生理学的に大嘘な事ばかり書き連ねてあります。

 

 

意図的にしているかと思うほどのデタラメな記述ですが、おそらく素でやっています。僕も同じだったので、悪意は無いことは分かります。(悪意を持っているのはもっと上にいる人達です)

 

 

そして、そこがまた問題なのです。悪意が無いから一生懸命伝えます。知識がない人や素直な人は、まさか嘘を言っていると思わず信じ込みます。この無限ループが続いていきます。

 

 

そもそもマクロビオティックに何の根拠も研究もありません。石塚左玄の食養理論は間違った部分こそあったものの栄養学に基づいた今のオーソモレキュラーの先駆けとも言えるものだったそうで、この時代にカリウムとナトリウムのバランスを発見したのは画期的でした。

 

 

桜沢如一は、もともと栄養学的であった石塚左玄の「夫婦アルカリ論」に独自に易学の陰陽理論、仏教の世界観をプラスし、食から宇宙真理に繋がるという哲学「無双原理 (マクロビオティックの根幹となる陰陽論です) 」を創り上げました。

 

 

この無双原理になんの根拠もなく、桜沢のただの思い付きによって考案された宗教的なものです。桜沢の一生を追った書籍「桜沢如一。100年の夢」によれば、

 

 

「食養は幸福の密教である。」

 

「指導原理はたったひとつの世界観、宇宙観でなくてはならない。」

 

「世界新秩序を建設する」

 

 

など桜沢如一自身が発言しており、宗教的感覚に思いっきりハマっている事が伺えます。

 

 

と、いうよりも、もはや最初から宗教・・・

 

 

僕自身も、目が覚めた後に、石塚左玄と桜沢如一の理論はまったく別物である事を長尾周格先生から教えていただきました。

 

 

栄養学ではなく、宗教とのこと。実践した人の話だから説得力があります。

 

 

で、以下のような記述もあります。

 

 

『wikipedia マクロビオティック』より引用

 

 

思想としての側面

 

マクロビオティックはむしろ「思想」に近いものであり、病状などに即して栄養学的にメニューを調整するといった食事療法とは根本的に異なり、生活そのものを改善するような平和運動を伴った思想が根底にあるとされる。

 

 

さらに、陰陽思想を食のみならず、生活のあらゆる場面で基礎とすべく、万物を陰と陽に分類する無双原理という哲学を提唱した。そして、この独自の哲学を含む食生活運動へと発展させた。

 

 

思想ですと。

 

どうりで勉強しようとすると、頭に入ってこないわけです。

 

 

辻褄の合わないこと、理路整然としない事はどんな説であっても納得できません。まぁ、これは栄養学にも言えることですが。

 

 

「マクロビオティック」に限らず、何か食事法を熱心にやると、傍から見たら宗教にハマったように写ることがあります。

 

 

宗教・・・と、イメージで判断するのは良くありませんが、創始者が「指導原理はたったひとつの世界観、宇宙観でなくてはならない。」等と述べているなら、その中身は学術的ではなく、宗教的と判断せざるを得ないでしょう。

 

 

私もこの事がわからなかったから、長年「食材の陰陽説」に出会うたび、頭が混乱していました。思想を学問のように捕らえれば、そうなるのは当然です。

 

 

考えて混乱するだけならまだいいですが、実践するとなると厄介です。真面目に勉強して実践していた内容が、実は思想でしたというオチになるわけですから。

 

 

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陰陽に疑問を持つ人はいる

 

 

最後にパティシエの弓田亨氏の著書より、マクロビオティックの陰陽論について記述された部分がありましたので紹介します。

 

 

『失われし食と日本人の尊厳 荒廃した日本の食と闘う鬼才パティシエが追い求めた「真実のおいしさ」/ 著書 弓田亨』より引用

 

 

《陰陽の考え方》

 

 

そしてなによりも理解に苦しむのは、陰陽の概念です。

 

なにも論理的な根拠は説明されていません。どうして野菜や食材に陰陽があるのでしょう。食材を長く煮ると陽の傾向が出て、短いと逆の傾向が出るのでしょう。

 

 

「陰陽」というのは易から出ているのでしょうが、どうしてそれが今の日本の食に当てはまるのでしょう。

 

 

この陰陽の思想が生まれた中国においてさえも、当時と現在では風土と産物、社会事情は大きく異なるはずですし、当時は有用であった考え方でも今の中国には会わないかもしれません。

 

それがどうして唐突に現在の日本に当てはめることができるのだろうか、というのが素朴な疑問です。

 

 

おそらく創始者達も理解していると思われるマクロビオティックの論理的矛盾を取り繕い、神秘さを与えるために、「身土不二」「一物全体」「陰陽」という猫騙しの言葉がぺたぺたと貼り付けられたように思えます。

 

 

玄米や豆乳、全粒粉などに既存の価値観を一見うまく張り合わせ、それでも隠せない考え方の矛盾をあやふやにするために、これらの神秘性をもった言葉を持ち込んだ、それこそがこのマクロビオティックのすべてではないでしょうか。

 

 

これらのことはマクロビオティックの中枢の方々にとって、最も大事な食をあくどく利益追求するための単なる1手段としてしか考えていないことを明確に示していないでしょうか。

 

 

(中略)

 

 

マクロビオティックのこのような、狂気に染まった料理を食べ続けることは、まるで難行苦行に挑み続ける修行僧の苦しさを味わうようなものに思えます。しかもその苦しみの後には人間の心と身体の尊厳の破壊しかありません。食事には心からの「おいしさ」と「楽しさ」がなくてはなりません。

 

 

私の教室の生徒さんで、親しい友達からマクロビオティックをしきりに勧められている人がいました。彼女も関心を持っているようでした。

 

 

私は「マクロビオティックなんて始めたらとんでもないことになるよ」と止めました。そして何ヵ月後かに私は「マクロビオティックの友達はどうしてんの」と聞きました。

 

 

「先生のいう通りでした。身体を壊して今、入院しています。もうマクロビオティックは止める」と言っていたとのこと。まぁ、まったく当たり前の結果です。それにしても私に入会を止められた生徒さんはとても運が良かったと思います。

 

 

マクロビオティックの料理法は辰巳氏らのものとまったく同質のものであり、この日本の社会にさらに大きな災厄をもたらすのです。

 

 

もうマスコミも彼らの本質を理解しなければなりません、それにしても私が読んでいる朝日新聞の最近のウィークエンドのページに「マクロビオティック」が2ページに亘ってとても肯定的に取り上げられているのには驚き、呆れてしまいました。

 

 

朝日新聞も食の領域では正しい視点を持ち得ない時代の愚かさを追認するだけの存在なのでしょう。以上のことはマクロビオティックの料理を長く食べ続ければ、きわめて高い確率で重篤な病に陥ることを示しています。

 

 

(154p~156p)

 

 

「食にたずさわる仕事をする人でも、陰陽に疑問を感じている人はいるのだな」と思わせる内容です。

 

 

思想なら思想で構いません。しかし、それなら「これはフィクションです」と端の方に書いておいて貰わないと、疑問に感じたり、迷ったりする人がでてきます。

 

 

というわけですので、これから先、食材の陰陽論が出てきた時、悩まないようにして下さい。

 

 

 

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マクロビオティックについて(前編)玄米食は体調不良になるのか

マクロビオティックについて(前編)玄米食は体調不良になるのか

少し前に、ある女性が乳癌で亡くなったそうです。

 

 

 

周囲に癌であることを伏せていたらしく、亡くなってから癌だった事がわかったそうです。

 

 

その方は「マクロビオティック」を熱心に実践していたにも関わらず癌になったので、「恥ずかしい」という思いから癌であることを周囲に隠していたそうです。

 

 

 

・・・この話は、ネットからではなく人から聞いた話です。

 

 

 

 

私は過去に「断食を熱心にしていた人が亡くなったが、その事を家族が隠している」という話を、ネット上で読んだことがあるので、この話を聞いた時「そういう話が実際にあるのだな」と思いました。

 

 

 

「ベジタリアン」とか、「マクロビオティック」で体調を崩した人の体験記は、ネットで探せば転がっていますが、新聞やニュース等、騒がれません。

 

 

 

もっと言えば「普通のバランスの良い食生活」をしていて、体調を崩したり、亡くなったりする人は五万といるのに、騒がれません。

 

 

 

糖質制限で不調になったとか、人が亡くなったというと、鬼の首を取ったようにバッシングがありますが、この待遇の違いは何なのでしょうか。

 

 

 

ここで、私が「マクロビオティック」を知った時の話をします。

 

 

 

「マクロビオティック」は、10年以上前に母の友人が実践していました。

 

 

 

母が興味を持って本を買ってきたので私もそれを読みました。

 

 

 

私は「良さそうなもの」は、食材だろうが、方法だろうが、たいてい取り入れます(もちろん吟味した上でです)。

 

 

しかし、「マクロビオティック」は、納得のいかない点が多く、「これは実践する気にならない」と思いました。

 

 

 

 

私は、「マクロビオティック」に限らず、栄養学にしろ、東洋医学にしろ、「これは納得できない」と思ったら止まってしまいます。「こういうものなんだ」と思って学ぶ気にはならないのです。

 

 

 

ちなみに、私が「マクロビオティック」をやらなかった理由は、以下の2つです。

 

 

 

  • 玄米食を勧めていた事

 

  • 食材の捕らえ方が従来の栄養学とは違った「陰陽」という視点だった事

 

 

 

 

 

私は糖質制限をしているので、「糖質をすすんで食べなければならない食事法」は、今の私には不要です。

 

 

なので、糖質制限をする私が何故「マクロビオティック」のことを書くのかと疑問に思われるかもしれません。

 

 

 

ですが、指摘しておかなければいけないと思いました。

 

 

 

「マクロビオティック」のような有名な食事法は、その考え方が「様々な健康情報」に影響を与えており、「それを取り入れる人」は少なくないです。

 

 

 

その為、納得のいかない理論が色んな人によって広まっています。

 

 

 

 

私は、糖質制限を始める前は「野菜中心の食生活」でした。なので、「野菜を良しとする方の書かれた本」をよく読んでいたのですが、マクロビオティックの「陰陽」の考えに影響を受けたと思われる記述を多く目にしました。

 

 

 

例えば、こういうやつです。

 

 

 

  • 冷え性の人は、体を温める色の明るい陽の野菜を食べましょう

 

  • 地面の上にできる野菜は体を冷やすので陰の食べ物です

 

 

 

 

陰陽については、一応「納得いかない」と思ってはいましたが、多くの人が真に受けているので、「陰陽を無視してはいけないのかな」と考えた事もあります。

 

 

 

でもどんなに考えても、やはり、「陰陽」の分け方は納得できないわけです。ここで悩まれる方は多いと思います。

 

 

 

「理に適った理屈」であれば、人々は健康になります。

 

 

 

ですが、そうでなかった場合は、体調を崩すことだってあるわけです。

 

 

 

冒頭で紹介した女性のように・・・。

 

 

 

健康になろうとした食事で、不健康になってほしくありません。

 

 

 

何故「マクロビオティック」で体調を崩してしまうのか、その理論に問題はないのか、気になりませんか?

 

 

 

 

これから「マクロビオティック」を始めようと思っている方、「マクロビオティック」の考えに影響された健康法を実践しようと思っている方の参考になればと思い、私が「マクロビオティック」について疑問を感じた部分を記しておこうと思います。

 

 

 

  • 玄米食を勧めていた事

 

  • 食材の捕らえ方が従来の栄養学とは違った「陰陽」という視点だった事

 

 

 

長くなるので前半と後編にわけます。

 

 

 

本記事では、私が感じた2つの疑問のうち、「玄米」について、お話しようと思います。

 

 

 

 

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玄米の毒性

 

 

「マクロビオティック」は、「玄米」を良しとしていますが、当時の私はそれが気に入りませんでした。

 

 

玄米のメリットの一つに「解毒・排泄作用」というのがあります。

 

 

 

添加物や農薬などを摂る事によって、有害な物質が体内に蓄積されていきます。

 

 

 

玄米を食べる事によって、それら有害物質を体内から排出する事が出来るのです。毒を出すから癌予防に良いというわけです。

 

 

これだけ聞いたら、凄くいいような気がします。

 

 

 

しかし、この「解毒・排泄作用」にはデメリットもあります。私が気に入らなかったのはこの部分なのです。

 

 

解毒・排泄する事によって、体内の毒素は確実に出て行きます。

 

 

そこで一旦は元気になります。

 

 

 

しかし、身体の毒素が完全に抜け切った後は、今度は「身体にとって必要なミネラル」を排泄するようになります。

 

 

ミネラルは、車に例えると「エンジンオイル」の役目を果たしています。生命維持に欠かせない栄養素です。

 

 

 

これが体から抜けていくと色々と問題が起きてきます。ミネラルが足りないと、病気になったり、短命になるのです。これが解毒作用の負の側面です。

 

 

 

玄米に「毒やミネラルを排出する作用」があるという事は、「玄米食は、最初は元気になるけど、継続して食べると体調が悪くなる」事を意味しています。

 

 

 

『玄米を語ります』より引用

 

予断ですが。。癌になった当初。。玄米菜食を推進されている方の講演を聞きに行きました。立派に語ってらっしゃいました。今も、その団体は健在です。

 

 

で・・・講演が終わって、ランチ・・・同じお店だったのです。

 

 

で、生食を勧めてらっしゃる方が!!ステーキを食べてらっしゃったのです。

 

 

玄米菜食を語って、ステーキですよぉぉぉ

 

 

「オウムの麻原や幹部達だけが、お肉も蟹も食べていた」こと・・・ニュースでも言うくらい事件でしたよね。(信者達は、玄米菜食でしたよね)

 

 

私にとっては、この玄米菜食を勧めてらっしゃる方がステーキを食べていらっしゃったコトが何よりの事件でした。

 

 

「ステーキ食べてイイんですか??」とお尋ねしたら「僕は病人じゃないからね。一線で仕事をしているからね」と、堂々とおっしゃってました。

 

 

そう言えば・・・Dr.牧瀬さんも、ベジタリアンを勧めてらっしゃるけどご自分は「実行できていない」と公言されてますよね。

 

 

・・・と、話を戻して『フィチン酸』です。

 

 

別名『イノシトール6リン酸(IP6)』

 

 

胚芽のトコロに、フィチン酸がイッパイあるのです。雀は、お米をつついても、この胚芽は食べません。多く食べると「死んでしまう」コトを知っているからです。

 

 

毒素や脂肪の多い体に、一時期的に玄米菜食をやること。。。

 

 

一時期的  ってのはイイです。だから、「アトピーが治った」とか「○○が治った」とか勘違いして、広まっているのでしょう。

 

 

でも長く続けると・・・体の中の毒素ではなく体に必要な『ミネラル』と強力に結合して排泄してしまうのです。だから、玄米の人は、「短命だ」とも言われます。確かに玄米菜食の人に、若々しく血色のイイ人は・・・私は見たことがありません。

 

 

この『フィチン酸』

 

 

強力な排泄作用を持つ物質です。

 

 

玄米自体が、白米より多くカルシウムを含んでいると言っても人が食べて、吸収されなければ意味がありません。

 

 

フィチン酸が、結合する相手は鉄・カルシウムを始めとするミネラルなのです。

 

 

(中略)

 

 

フィチン酸が、鉄・カルシウム等のミネラルと結合するとフィチン酸塩となり、水に溶けない為、腸からの吸収が阻害されるのです。

 

 

体に入れたフィチン酸以上の鉄・カルシウム・マグネシウム等。。ミネラルを補給しないとミネラル欠乏の体を作ってしまうのです。

 

 

で、玄米を食べながら、菜食主義・・・これが『玄米菜食』ですよね。私は、玄米を食べるならメザシは、必須!!だと思うのです。

 

 

ここで、補足しますね。

 

 

『発芽玄米』

 

 

発芽玄米は、このフィチン酸を、発芽の過程の脱リン酵素の働きによってリンとイノシトールに分解するそうです。

 

 

なので、玄米そのままを食べるほど、危険はないと思います。

 

 

昔私が読んだ記事にこの理屈が書かれていたのですが、10年以上前なので見つかりませんでした。

 

 

このように、フィチン酸がミネラルを排出してしまうという事を知っていたので、「フィチン酸が含まれている玄米」を食べる気になりませんでした。

 

 

これが、私が「マクロビオティック」をしなかった1つ目の理由です。

 

 

 

「フィチン酸」は、玄米の他、野菜や豆類にも含まれています。発芽、発酵等、下処理をする事で減らす事が出来るそうです。

 

 

「フィチン酸」についてはこれで終わりではありません、

 

 

実は玄米にはフィチン酸は含まれていないという説があるのです。

 

 

 

「これまでの前提」が覆る話で、重要な意見と判断した為、紹介しておきます。

 

 

 

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玄米のフィチン酸は誤解

 

 

玄米を食べる人にとっては、一読の価値がある記事だと思います。

 

 

 

『20代の大腸がん闘病記、幸せを考える 5年以上再発なしのガン患者が明かす!玄米食のデメリットとは?』より引用

 

 

特に、フィチン酸にミネラル吸収阻害作用があるとかいうデマが、何故あれほど騒がれているのかよく理解できません。

 

 

というか、そもそも玄米にはフィチン酸は含まれていません。含まれていないものの恐怖を煽るのは、テレビだったら放送免許取り消しレベルです。

 

 

テレビや雑誌から得られる知識を少しかじっただけの一般人が言っているのならまだしも、一部の健康食品系会社や米屋さんまでもが、玄米について完全に勘違いしているので、私は少し困惑しています。

 

 

(中略)

 

 

ただ、さきほどもチラッと書きましたが、玄米にフィチン酸は含まれていないんですよね。玄米否定派(不勉強派)の皆さんがフィチン酸と呼んでるのは「フィチン」のことです。

 

 

一般的にそのような理解ですから、私も皆さんに伝わりやすいように「フィチン」のことをフィチン酸として解説していますが、本当は違います。

 

 

ですから上の主張は全部ひっくり返るのですが、それで解説を終わらせてしまうのも少し不親切な気もするので、出来るだけ難しくならないように違いを説明します。

 

 

フィチンとフィチン酸の違い

 

 

フィチン酸(略称IP6)は、まだ他の物質と結合する力がある

 

フィチン(フィチン酸塩とも呼ばれる)は、他の物質と結合する力はない

 

 

簡単に説明すると、両者の違いは上記になります。

 

 

そして、玄米などの種子類に含まれているものは、フィチン酸ではなく、「フィチン」という形で存在しています。

 

 

つまり、様々な栄養成分(※もちろん有害成分も含みます)と結合しきって、これ以上他の物質と結合できない状態で安定して存在しているのです。

 

 

例えば、フィチン酸がミネラル4個と結合し、これ以上他の物質と結合出来ない形で「フィチン」として安定しているとしましょう。自然の状態で穀物中に含まれているのはこのような形です。

 

 

このフィチンが体内に入ります。

 

 

フィチンが体内に入ると、「フィチン酸 + 4個のミネラル」となって、4個のミネラルがフィチンから遊離した状態になります。

 

 

専門家も含め、ほとんどの方はこの状態のフィチン酸が「危ない」と言ってるわけですね。

 

 

フィチンがフィチン酸になると、他の物質と結合出来るようになりますから、体内に存在する4個のミネラルと再結合します。また、フィチンに戻ります。そうやって、フィチンはフィチン酸になったりフィチンになったりを繰り返して、体内から排出されていきます。

 

 

さて、体内に存在するミネラルの量は減ったでしょうか?

 

 

4個のミネラルと結合しているフィチンが入ってきて、フィチン酸が4個のミネラルと結合して体内から排出される・・・。

 

 

減ってませんよね?単純に算数の問題です。

 

 

こうやって論理的に考えれば、フィチン酸によってミネラル不足になることは考えられないです。

 

 

理論ではそうなるのですが、実際にはもう少し複雑な化学反応が起きていますし、理論と現実は必ずしも一致しません。

 

 

では、実際はどうなのでしょうか?フィチンを豊富に含んだ玄米などの食べ物を定期的に摂取していると、ミネラル欠乏になるのでしょうか?

 

 

過去にヒトや動物を対象にしたフィチンとミネラルの関係を研究した論文がいくつかあり、それによると、「フィチンのキレート作用(※)によるミネラル欠乏のリスクはない」ことが証明されています。(※「キレート作用」とはミネラルなどの金属元素と結合して体外から排出してしまう作用のこと)

 

 

エルンスト・グラーフ博士と彼の助手、ジョン・イートンは1984年、微量鉱物元素と結合した『フィチン』は、その結合を簡単に離し、離れたミネラルが体内に吸収されることを示しています。

 

 

さらに、フィチン酸があるほうがミネラルが吸収されやすいことを示しています。

 

 

日本の大川順正博士は1984年高カルシウム尿症の患者の追跡調査で、患者に『フィチン(IP6)』を高濃度に含有する米ぬかを連日10グラム2年間投与しました。

 

 

その結果、血清中のカルシウム、リン酸化合物、あるいはマグネシウムの濃度に有意な低下はありませんでした。

 

 

すなわち、またもやIP6の有する微量元素気レート作用が生態に及ぼすかもしれないという危惧を吹き飛ばす結果になったのです。

 

 

(出典:アブルカラム・M・シャムスデン著、坂本孝作訳『天然坑ガン物質IP6の驚異』講談社、2000.9.20発行、144頁より引用)

 

 

このように、フィチンによるミネラル欠乏は杞憂であることが分かります。ミネラル欠乏どころか、逆にミネラル吸収効率が上がった報告もあるくらいです。

 

 

さらに言えば、フィチンは玄米以外にも豆類や未精製の穀物に多く含まれています。

 

 

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もしフィチンがミネラル欠乏を起こすなら、玄米よりフィチンが多く含まれている小麦や大豆などを食べてもミネラル欠乏を起こしそうなものですが、そのような話は聞いたことがありません。

 

 

玄米に含まれているフィチンに対しては批判するのに、玄米以外の上記に示した食物に対してはなんの声も上げない理由がよく分かりません。

 

 

引用記事はかなりの情報量になりますので、興味のある方は読んでみて下さい。

 

 

私も「フィチン酸」の知識が足りなかったなと思います。

 

 

もしこの説が真実でミネラル排出の心配がないのであれば、私が「マクロビオティック」を避けた理由の一つは消滅します。

 

 

しかし、今の私は糖質制限実践者であり、糖質の毒性を理解しています。

 

 

従って、玄米だろうが、白米だろうが、高糖質食は体に悪いと断言します。

 

 

それを進んで食べるのは良いと言えません。食べるのであれば、危険なものと認識した上で気をつけて食べるべきと思っています。

 

 

 

ブドウ糖は癌の餌であり、米は癌を育てる食材です。

 

 

癌細胞と癌家系について分かりやすく説明してみた

 

 

 

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フィチンの心配がない玄米は健康的か

 

 

糖質、糖化、といった概念がなければ、フィチンとかを気にするでしょうが、今の私の着眼点はそこではありません。

 

 

 

「白米」にも「玄米」にも、かなりの糖質が含まれています。

 

 

 

 

白米(100g当たり)    糖質約37g    GI値は約80

 

玄米(100g当たり)    糖質約34g    GI値は約55

 

 

 

 

この数字を見てもピンとこないかもしれませんので、糖質の低い「ズッキーニ」と比較してみます。

 

 

 

ズッキーニ(100g当たり)  糖質約2.5g  GI値は約23

 

 

 

いかに「米の糖質」が多いか分かると思います。

 

 

糖質量が白米より3g少ない玄米の方がマシですが、気休め程度です。

 

 

ちなみに角砂糖1個が糖質4gです。

 

 

そして、炭水化物が消化吸収されて体内に吸収されるスピードを表した数値のことをGI値と言います。Glycemic Index(グリセミック・インデックス)の略です。

 

 

この数値が小さい程いいわけです。

 

 

数値が小さいと「血糖値の上昇が遅い」ことを意味します。

 

 

 

両者のGI値を比べてみると、「玄米」は「白米」より数値が小さいので、玄米は血糖値を上げにくいです。

 

 

白米に比べて糖質が低い、白米に比べて血糖値を上げにくい・・・のですが、白米に比べてなのです。そこを忘れてはいけません。

 

 

 

闘う相手が白米だから玄米が良く見えるだけです。

 

 

 

そして、「GI値が低い」というのは、血糖値の上昇が遅いというのであって、糖質がチャラになるわけではありません。糖質を体内に入れる事には変わりありません。

 

 

 

一回で500万の借金を払うか、

 

 

500万を250万にして2回で払うかの違いです。

 

 

 

緩やかに払う方が楽ですが、払う金は500万には変わりありません。その程度の違いだと思った方がいいでしょう。

 

 

「糖質を避けないでGI値を気にする」というのは、「借金は避けない」前提で、返済方法はAがいいかBがいいか選んでいるようなものです。

 

 

借金というダメージはないか、少ない方が良いのです。

 

 

 

米に含まれているブドウ糖は癌の餌ですし、また、糖質を代謝するのにミネラル・ビタミンを大量に消費します。糖化も起きます。

 

 

 

糖質が多く含まれている食品というのは、ミネラル・ビタミン以前の問題なのです。

 

 

絶対に米を止める気がない人が、たくさんある米の中から「より健康的な米」を選択するのであれば、白米より、玄米が良いのかもしれません。

 

 

しかし、白米だろうが、雑穀や、麦を混ぜようが穀物は高糖質食であることには変わりありません。

 

 

 

「玄米が良い」というのは、「糖質の危険性の概念」がない状態での判断です。

 

 

 

お米が好きな人には申し訳ないですが、糖質という視点でみれば白米も玄米も50歩100歩です。

 

 

 

まとめ

 

 

話を「マクロビオティック」に戻します。

 

 

 

私が玄米を悪いと思っていたのは「フィチン」があると思っていたからです。

 

 

しかし、「フィチンが玄米に含まれていなくて、ミネラルが欠乏しない」という説のおかげで、この心配はなくなりました。

 

 

しかし、それでも、「玄米は健康になる」とは言えません。「糖質の存在」は無視できないからです。

 

 

これが玄米食に対する今の結論です。

 

 

 

「後編」では、マクロビオティックの陰陽論についてお話します。

 

 

マクロビオティックについて(後編)食材を陰と陽に分ける根拠へ続く

 

 

 

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発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とは

 

母親の不足が原因で、生まれてくる子供が発達障害である「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」になる可能性があると知ってショックでした。

 

 

「アスペルガー症候群」に関しては、とうなのかわからないですが、どちらにせよ、栄養不足が子供の脳にダメージを与えるというのは間違いないようです。

 

 

前回は、鉄不足が脳に与える影響について説明しました。

 

鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

 

 

こちらの記事でも発達障害について触れましたが、本記事は続編で、母親の鉄不足がどう発達障害に繋がるのかについてお話します。

 

 

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発達障害の原因は不明

 

 

まずは一般論から。

 

 

現在、発達障害の原因は、わかっていないそうです。

 

 

『Medical Note 大人の発達障害の種類とその症状・特徴―自閉症スペクトラムとADHD、LD』より引用

 

 

発達障害に原因はあるのか?

 

 

はっきりとした原因は分かっていませんが、基本的には生まれつきのものと考えられています。

 

 

遺伝の要素は強いとされています。たとえば、一卵性双生児における発達障害の一致率が高い(双子が二人とも同じく発達障害となる)ことが知られています。

 

 

遺伝的な要因に加え、生まれる前後くらいまでの環境的な要因も影響する可能性が指摘されていますが、水銀との関連などのように否定されているものもあります。

 

 

このように、「一般的な見解」では、食や栄養に問題があるという発想がありません。

 

 

鉄のの字もありません。

 

 

他の原因として、「社会毒の摂りすぎ」、「妊娠中の感染症」、「遺伝」も否定できません。

 

 

しかし、「栄養不足が原因でなる」という可能性はありえると思います。

 

 

 

次にその根拠を紹介します。

 

 

 

 

子供の脳と栄養

 

 

子供の脳と栄養について、興味深い記事を3つ紹介します。

 

 

『公立学校共済組合 関東中央病院 赤ちゃんの脳に鉄分を』より引用

 

小児科部長 石川久美子
(緑のひろば 2011年10月号掲載)

 

生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、実はまだ完成していません。

 

生まれた時に400gだった脳は、3歳で大人の脳の重量のなんと80%まで成長します。

 

また、1~2歳で神経細胞のネットワークはダイナミックに完成していき、運動面でも精神面でも赤ちゃんはどんどん発達していきます。

 

赤ちゃんの脳の発達を促すために栄養は大切ですが、脳に不足しがちな栄養素として「鉄」が注目されています。

 

「鉄」は脳の細胞と細胞の間の刺激が伝わる成分を作る上で重要です。

 

また、「鉄」が不足すると、細胞に酸素を供給しているヘモグロビンが十分に作られず貧血になります。

 

 

2歳以下のお子さんで鉄欠乏状態が3ヶ月以上続くと、認知能力、運動発達、社会性や情緒発達に影響を与える可能性があると言われています。

 

 

さらに、離乳期の鉄欠乏による貧血が続くと、発達の遅れをその後何年も引きずってしまう可能性があることがわかってきました。

 

生後6ヶ月以降は、母乳だけでは鉄は足りません。

 

赤ちゃん自身がお母さんのおなかの中でもらった鉄のストックが底をつくと同時に、母乳の鉄分は最初の頃に比べて6割程度に減ってきます。

 

赤ちゃんの脳は更に多くの鉄を必要としてくる時期なので、脳の発達にとっては深刻な事態です。

 

 

 

『Dr.靖子のblog 不妊治療で生まれた子供さんに発達障害が多い!』より引用

 

 

自然妊娠で生まれた子供さんにも発達障害の子供さんもいますが不妊治療で生まれた子供さんの方が発達障害の割合が多いようです

 

母体の栄養状態が悪いと、低出生体重児や神経、精神の発達の遅れが起こりやすくなります(言葉の遅れや運動能力低い、反応が悪いなど)

 

出生後に十分な栄養補充ができれば取り戻すことができますがそのような子供さんは腸が悪いことが多く食物アレルギー、小食、偏食であったりしてなかなか難しいようです。そのため食物制限や糖質中心の食事になり、栄養状態があまりよくないことが多いです。

 

最近は初産年齢があがり、自然妊娠でもギリギリの栄養状態で出産しています。不妊治療なら、最初から母体が妊娠においては栄養不足の状態なので発達障害の子供さんの割合が高くなります。

 

 

 

『facebook  藤川徳美医師 2015年1月2日』より引用

 

母親が鉄タンパク不足ならその子供は多動児になる

 

15-50歳の女性の80%は鉄不足があります。

 

当院の患者の男女比は、25%:75%と圧倒的に女性が多い。

 

幼稚園児を連れて受診される女性も多い。

 

先日気づいたこと、それは母親が鉄タンパク不足ならその子供は多動児であること。泣いたり、愚図ったり、叫んだり、走り回ったり、飛び跳ねたりで、じっとしてません。

 

この子、小学校に入ればじっと座って授業を受けることができないだろうな、と推測されます。

 

そういう子は、ADHD、LD(学習障害)などと診断されるはずです。

 

そういう子の母親の検査データは、フェリチン<30、尿素窒素(BUN)<10、中性脂肪(TG)>150、と見事に鉄タンパク不足+糖質過多。

 

乳児の頃は、鉄タンパクの不足した母乳を飲んで成長。

 

その後も母親と同じものを食べているので、鉄タンパク不足+糖質過多で、栄養失調になっている。B群、Zn、Mgも不足しているはずです。

 

必要なのは、診断治療ではなく、食を正すことです。

 

 

これらを読む限り、妊娠中の母親の栄養状態は、子供の脳にとって極めて重要だということがわかりますね。取り返しがつきませんから。

 

 

 

では、ここででてきた「鉄」、「フェリチン」についてお話します。

 

 

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母親のフェリチン

 

 

子供は生まれてくる時に、母親からフェリチン(貯蔵鉄)をもらいます。

 

 

「フェリチン」というのは鉄の事で、「体に貯蔵されている鉄」の事です。

 

フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

 

 

この「フェリチン」は、「体に余った鉄」が溜まる仕組みになっています。

 

 

なので、体の中に余る程の鉄がない人は、「フェリチン」は溜まっていません。

 

 

しかも鉄が不足した時は、この貯蔵分から真っ先に使われますので、常に減る可能性があるわけです。

 

 

そして、女性には毎月生理がありますから、意識して鉄をとらないと、鉄不足になります。

 

 

表向き貧血の症状がでていなかったとしても、体内の「フェリチン」が密かに不足していれば、それはもう立派な鉄不足です。おまけに、フェリチンは普通の血液検査では測らない項目なので、不足しても気付かない事が多いのです。

 

 

 

 

母親は妊娠出産で「フェリチン」を50失うそうです。子供に与えるからです。

 

 

ということは、出産には「フェリチン」が最低50は必要だということになります。もし、この「フェリチン」が少ない状態で子供を産むと、母親の「フェリチン」は枯渇します。

 

 

つまり、女性は鉄を十分に蓄えた状態で妊娠しなければいけないのです。

 

 

そして、子供に鉄を与えるのは理由があります。

 

 

子供は鉄を吸収しにくいので、産まれてから鉄を補給するのは困難です。従って、胎児の時に鉄を貰って生まれてくるのです。

 

 

『つるかめ院長のブログ わかっているようで解らない鉄欠乏』より引用

 

成長期の子供は1年間に数センチも身長が伸びるので、より多くの血液が必要になり、鉄の需要が増えます。

 

 

赤ちゃんにおいては生まれてから3~4か月でほぼ2倍の大きさに成長するので、これまた多くの血液が必要になりますが、この成長における大事な点は、胎児期に母体から適切な量の鉄を得られているかです。

 

 

母体が鉄不足であると、早産や、未熟児、脳障害、アトピー性皮膚炎の原因になる場合もあります。

 

 

通常、成人が1日に食事から摂る鉄の量は15mg前後ですが、体内に吸収される鉄の量は約1mgです。

 

 

また汗、尿、大便で約1mgの鉄が排泄されるので、プラスマイナスゼロの状態ですが、有経の女性では生理で約60mlの出血し、鉄が約30mg失われるので、1日あたりにすると約1mgマイナスになります。

 

 

よって妊娠前であれば1日2mg、妊娠中は自身と赤ちゃんのために4mgの鉄が最低必要になります。

 

 

もしフェリチンが50以下で妊娠、出産すると、母体も胎児も鉄不足になる為、以下のような悪影響があります。

 

 

 

  • 母親の場合は、流産、切迫早産、産後鬱、パニック障害、精神疾患の原因になります。

 

  • 胎児の場合は、ADHD、歯並びが悪くなる原因になります。

 

 

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アスペルガー症候群とADHD

 

 

発達障害の原因が鉄不足なら大変なことです。

 

 

妊娠前、妊娠中のわずかな油断が、後の子供の人生を左右するということを知っていただきたいので、一例をお話します。

 

 

前回の記事でも少しお話しましたが、私には「アスペルガー症候群」と「ADHD」の特徴を合わせもつ祖母がいます。

 

 

一応、両者の違いを簡単に説明します。

 

 

 

  • 出力に障害があるのが「ADHD」で、ミスが多い、じっとしていられない等

 

 

  • 入力と出力に障害があるのが「アスペルガー症候群」で、人の気持ちを察する事ができない、変化に対応できない等

 

 

 

私が「発達障害」を知ったのは5年前です。

 

 

「世界仰天ニュース」という番組で、「アスペルガー症候群」の女性のストーリーをやっていたのですが、その特徴が祖母とまったく同じだったのがキッカケです。

 

 

すぐに、ネットで関連書籍を3冊注文しました。

 

 

当時、祖母と母が大ゲンカをしていて、母は「家を出る」と言って部屋を探していました。祖母は祖母で「老人ホームに入ろうか」と言っていました。

 

 

テレビを見た時、「ケンカになるのは、障害のせいに違いない」と思いました。

 

 

ケンカの内容はしょうもなくて、お互いの話が全く噛み合っていません。その時々で問題は違っても、根底にはコミュニケーション不足がありました。特に祖母のパターンが普通ではありませんでした。

 

 

普通の人同士のケンカでも、ある程度は「言った、言わない」、「過去どうだった、こうだった」の言い争いはあります。ですが、祖母の場合、そのスケールが違います。

 

 

起こっている問題と関係ない事ばかりにこだわるから、話し合いをしていても、話の本筋とは関係ない事を言うのです。

 

 

毎回毎回、同じ事の繰り返しです。

 

 

私がよく間に入っていたので、解決するためにも、祖母の会話の流れを軌道修正していたのですが、注意しても注意しても変わらないのです。

 

 

不思議だったのが、祖母には全く悪気がない事です。

 

 

注意されたに反抗する時、普通だっらわざとやっている意地の悪さが垣間見えるのですが、祖母には全くそれがありません。注意しても一向に直そうとしないのは、明らかにわざとやってるとしか思えないけど、そうではなく純粋にやらない、聞いていないだけ。

 

 

「へっ、テメーの言う事なんか聞くかよ」

 

 

っていう気持ちがないのです。わざととぼけているにしては、こっちをバカにしたような態度ではありません。

 

 

 

とすると、理解できないのか・・・そこまでバカか・・・いや、違う。

 

 

何故なら、祖母は自他共に認める勉強好きで、子供の時はクラスで一番だったそうです。

 

 

賢いのにこんな簡単な事もわからないのか・・・バカなのか、賢いのかよくわからないわけです。

 

 

対応しているこっちが混乱します。賢いのにバカのフリをしているようにも見えます。

 

でも本人は大真面目だったのです。真面目にわかっていなかったのです。

 

事情をわからずに「普通の人と同じ感覚」で接していたら、腹が立ちます。

 

「アスペルガー症候群」の人の特徴としてよく言われる「場をわきまえずに思った事を言う」のは、慣れます。

 

 

ですが、こちらが真面目に話しをしているのに、違う話をされたり、わざととぼけてわからないフリをしたり、人の話を一切聞かなかったりするとイラっとして怒鳴ってしまいます。聞き分けのない子供を叱りつけるみたいな感じで。

 

 

母も祖母と言い合いになった時に自分の話ばかりされて、怒鳴ってしまったんですね。それに祖母が怯えたわけです。臆病なので。

 

 

この状況を「発達障害」を知らない状態で聞くと、自己主張ばかりの性格の悪い人に見えますので、怒鳴る人の気持ちも理解できます。

 

私も何度となく祖母と言い合いをしたことがあるのですが、やはり、何度か大きな声を出した事があります。でも、全く改善されず、同じことを繰り返すので、疲弊してきます。

 

祖母のそういうところを知っていたので、母が「家を出る」と言い出した時、祖母を治して上手くやるのは無理だろうなと思いました。私も解決されないから本当に困っていました。

 

祖母にも良いところがあるのに、そういう性質のせいで、良いところまで周りから全く評価されない。悪いところばっかり目立つわけです。

 

その後、「発達障害」という特性を知って、今では祖母が苦手とする言葉のやり取りはしないように気をつけています。私だけは。

 

今は行動も読めるようになりました。もし、そんな障害があると知らなかったら、今でも無駄に怒ったり、イライラしていたと思います。

 

 

知るって大事です。

 

 

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栄養療法を軽視しない方がいい

 

 

発達障害であることに気付かずに困っている人はたくさんいると思います。

 

そして、何故この障害になるのかが分からない人も大勢いると思います。一応原因はわからないことになっていますから。

 

 

原因が遺伝であるならば避けようがないですが、栄養ならなんとか気をつけることができます。

 

 

妊娠中の母親の栄養状態や、生まれてからの子供の栄養状態によって、発達障害になる可能性がある事が広く認知されればいいと思っています。

 

 

以下を読むと、医者が鉄不足を問題視していないようなので、各々が気をつけるしかありません。

 

 

『facebook 藤川徳美医師 2015年4月20日』より引用

 

15-50歳日本人女性の99%に鉄不足がある、しかし99%の医者はそのことを知らない

 

欧米の栄養療法の本には鉄不足に関する記載がほとんどありません

 

むしろ鉄過剰症への懸念が書かれています

 

https://www.facebook.com/tokumi.fujikawa/posts/683476941768633?pnref=story

 

https://www.facebook.com/tokumi.fujikawa/posts/686716171444710?pnref=story

 

やっとその理由が分かりました

 

欧米では日本人の3倍の肉を食べる

 

そして、欧米の50カ国以上では小麦粉に鉄を入れてある

 

すなわち、欧米では鉄タンパク不足が非常に稀なのです

 

栄養療法の本も鉄タンパク不足が稀であることを前提に書かれている

 

日本の医学教育においても欧米の考え方を取り入れているため、鉄過剰症の懸念を教えられ、鉄イコール危険という考え方を刷り込まれる

 

日本では欧米諸国と異なり小麦粉に鉄を入れていない

 

貴重な鉄補給源だった鯨を食べなくなった

 

15-50歳の日本人女性では、

 

99%でフェリチン100以下

 

80%でフェリチン30以下

 

40%でフェリチン10以下

 

ほとんど全員深刻な鉄不足を呈している

 

この鉄不足は日本特有の問題です

 

そして、99%の医者はこの事を知らないそのため、行政も動かない

 

当院で鉄剤投与している患者が他院を受診すると、”貧血はないのだから鉄剤を飲む必要がない”などと言われてしまう

 

鉄は、赤血球合成に必要ですが、それ以外に、

 

1)神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミン作成の際の補酵素になる

 

2)活性酸素スカベンジャーであるカタラーゼには鉄が必須

 

3)ミトコンドリア膜にある電子伝達系には鉄が必須

 

99%の医者はこの事を知らない

 

 

(追記)「3)ミトコンドリア膜にある電子伝達系には鉄が必須」が分からない方は、以下を参照してください。

 

エネルギー代謝について分かりやすく説明してみた

 

 

 

鉄は健康の維持に不可欠です。

 

 

ですが、鉄不足が原因で不調になっても、気がつかないケースが多いのだそうです。

 

 

そうならない為にも、体調が悪くなった時、「鉄不足は様々な不調を引き起こす」という事を思い出していただければと思います。

 

 

 

 

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鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

とにかく気分が沈む、理由はないけどイライラする、寝られない、・・・等の症状はありませんか?

 

意外と知られていませんが、脳が問題なく働く為にはが必要です。

 

なので、鉄が不足することで、や、睡眠障害等に発展する事があるのです(こちらは前半に話します)。

 

それだけではなく、母親が鉄不足だと「生まれてくる子供の脳」に影響します。なんと、発達障害とも無関係ではないそうです(こちらは後半に話します)。

 

「原因は必ず鉄不足」というわけではありませんが、可能性の一つとして知っておくと、疑わしい症状が出た時に対処できますよね。

 

今回は、鉄がにどんな影響を与えているのか、また、不足することでどういう弊害が起きるのかをお話したいと思います。

 

 

 

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脳の仕組み

 

 

栄養についてお話する前に、まず簡単に「脳の仕組み」についてご説明します。

 

人間の脳は、膨大な数の神経細胞からできています。(数は人によって言う事がバラバラです)

 

「神経細胞」は、情報処理と情報伝達の機能がある特殊な細胞です。

 

「神経細胞」は、英語だと「ニューロン」と言います。図で書くと、こんな感じです。

 

 

ニューロン

 

 

 

核の周りにある放射線状に広がった突起が入力部分で、この突起を「樹状突起 じゅじょうとっき」と言います。

 

 

で、反対の長く伸びた軸の先端にある方が出力部分です。

 

この細胞がいくつも続いて、情報を伝達しています。

 

 

「隣の神経細胞」からの信号を、「入力」部分から受け取ります。そして、出力部分から「隣の神経細胞」に信号を送るようになっています。

 

 

情報の流れは、「樹状突起」→「軸索」→「軸索の末端」→「隣の神経細胞」という方向になります。

 

 

ニューロン

 

 

で、「神経細胞」と「神経細胞」の連結部分の構造を「シナプス」と言います。ちょと膨らんでいます。

 

 

シナプス

 

 

見てもらったらわかるように、「神経細胞」と「隣の神経細胞」の連結部分(シナプス)は、繋がっていません。わずかな隙間があります。

 

この隙間を「シナプス間隙(かんげき)」と言います。

 

 

隙間があって繋がっていないということは、電気信号が「樹状突起」→「軸索」→「軸索の末端」→と来ても、その隙間を飛び越えて、次の「神経細胞」に行くことができません。
では、どうやって電気信号を「隣の神経細胞」に伝えるのかと言うと、

 

「電気信号」を、「化学物質の信号」に変換して、「隣の神経細胞」に情報を伝達するのです。

 

 

シナプスの部分を拡大します。

 

 

シナプスと神経伝達物質

 

 

シナプスには神経伝達物質の貯蔵庫があります。その貯蔵庫を「シナプス小胞(しょうほう)」と言います。

 

その中には「神経伝達物質」という化学物質が蓄積されています。

 

 

電気信号が伝わってくると、「神経伝達物質」が「シナプス間隙」に分泌されます。

 

前の神経細胞から分泌された「神経伝達物質」が、隣の神経細胞の受容体に結合することによって、電気信号が生じて情報が伝達される仕組みになっています。

 

 

信号のバケツリレーみたいなもんです。

 

 

「神経細胞」と「神経細胞」が繋がっていなくても、「神経伝達物質」が分泌されるお陰で、脳内の情報がスムーズに伝えられるわけです。

 

 

もし「神経伝達物質」がなかったら、電気信号が「隣の神経細胞」に伝わらないので、非常に困ったことになります。

 

では「神経伝達物質」について、もう少し詳しく説明します。

 

 

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神経伝達物質とは

 

 

「神経細胞」と「神経細胞」が情報をやりとりする為に分泌される化学物質を、「神経伝達物質」と言います。

 

「神経伝達物質」の原料はタンパク質ですが、その合成にはビタミンミネラルが関わっています。これらが足りないと合成がストップしてしまいます。

 

 

「神経伝達物質」および「神経修飾物質」は、現在までに数十種類が発見されているそうですが、大きく分類すると、3つに分けられるそうです。

 

 

『wikipedia 神経伝達物質』より引用

 

神経伝達物質は大きく分類すると以下の3つになる。

 

1.  アミノ酸(グルタミン酸、γ-アミノ酪酸、アスパラギン酸、グリシンなど)
2. ペプチド類(バソプレシン、ソマトスタチン、ニューロテンシンなど)
3. モノアミン類(ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニン)とアセチルコリン

 

その他一酸化窒素、一酸化炭素などの気体分子も神経伝達物質様の作用を示す。

 

 

この中で、注目して欲しいのが「ノルアドレナリン」と、「セロトニン」です。働きは以下の通りです。

 

 

ノルアドレナリン

 

やる気、意欲を高める、記憶を高める、神経を緊張・興奮させる、ストレスに対する作用

 

 

セロトニン

 

精神の安定、生体リズム、睡眠、体温調節に関与する

 

 

 

 

「うつ病」の人は、これらの神経伝達物質が減少しているそうです。

 

 

 

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神経伝達物質と鬱病

 

 

「ノルアドレナリン」と「セロトニン」が不足すると、以下のようになります。

 

 

ノルアドレナリンが不足すると

 

「ノルアドレナリン」は、興奮物質です。なので不足すると、意欲の低下や、気分が落ち込んだりします。

 

ただし、「ノルアドレナリン」が多すぎると、イライラしたり、攻撃的になったりします。少なすぎてもダメですが、多すぎてもダメです。

 

 

セロトニンが不足すると

 

「セロトニン」は、精神の安定に関わる物質です。なので不足すると、気分が落ち込んだりします。また、「セロトニン」には「ノルアドレナリン」などの暴走を抑制する働きがありますので、不足すれば興奮物質を抑制出来なくなります。イライラしたり、落ち着きがなくなったりします。

 

 

 

 

先ほど、「神経伝達物質がないと情報がスムーズに伝わらない」というお話をしましたが、うつ病の人はこの状態ですので、意欲が低下します。

 

さらに、「セロトニン」が不足すると、別の問題もでてきます。

 

 

 

神経伝達物質と睡眠

 

 

「セロトニン」は、精神の安定や、興奮物質を抑えるだけでなく、睡眠にも関わってきます。

 

「セラトニン」は、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の材料だからです。

 

従って、「セロトニン」が減少すれば、当然「メラトニン」も減少します。「メラトニン」が不足すれば、睡眠の質が下がったり、眠れなくなったりと、睡眠障害が起きます。

 

 

 

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鉄と脳

 

 

楽しい気分になったり、やる気を起こしたり、適切に睡眠がとれたりするのは、「神経伝達物質」が分泌され、信号を送れるからです。スムーズに信号を送るには「神経伝達物質」が不可欠です。

 

ここが大事なところなのですが、この「神経伝達物質」が上手く造られるためにはが必要です。

 

 

なので、鉄不足になると「神経伝達物質」の不足を招きます。

 

 

こうなると、「神経細胞」から「神経細胞」への信号が上手く送れません。その結果、意欲や集中力の低下、イライラしやすい等の症状がでます。さらに、そのまま鉄不足を放置すると、うつ病に発展するケースもあるのです。

 

ちなみに、「産後のうつ」も鉄不足が原因です。妊娠出産には、子供に鉄をあげる為、貯蔵鉄(フェリチン)が50失われます。鉄が足りている人ならいいですが、元々少ない人が妊娠出産をすると、鉄が枯渇します。

 

そして、ほとんど多くの日本人女性は深刻な鉄不足です。

 

フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

 

それだけではありません。「鉄不足」は子供の脳にも影響を与えます。

 

実は「発達障害」は、母親の「鉄不足」が関係しているそうなのです。

 

 

 

「発達障害」がどんなものか分からない方もいると思うので、次は、私の体験を話します。

 

 

 

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鉄不足と発達障害

 

 

私の祖母は発達障害の一つである「アスペルガー症候群」の疑いがあります。しかも、「アスペルガー症候群」だけじゃなく「ADHD(注意欠如、多動性障害)」の特徴まであります。

 

それを側で見てきて、「子供(胎児)の時の栄養状態が、その後の人生を左右する」と感じています。

 

コミュニケーションが上手くいかないので、普通であれば起きないようなトラブルが起きます。今は「アスペルガー症候群」と「ADHD」のせいでそうなる事が分かったのでマシですが、もし障害を知らなければ、ただの「我が侭」に見えます。

 

それまでは、母親と上手くいかず何度も嫁姑のケンカに巻き込まれました。そのやり取りを傍から見て「一見普通だけど、なんか普通じゃない」とは思っていたのですが、原因がわかりませんでした。

 

障害に私が気付いたのは5年前です。これが原因で「しなくてもいい喧嘩」が積み重なり、あと少しでどちらかが家を出るというところでした。

 

一応、「疑いがある」と書きましたが、私からみるとほぼ確定です。本人が認めようとしないし調べる気がないので、病院で正式に病名をもらったわけではありませんが、症状が「アスペルガー症候群」と「ADHD」、両方当てはまります。嫁姑戦争の原因は正にこれでした。

 

一番の問題は、コミュニケーションが上手くとれないことです。コミュニケーションが出来てない上で、その時々の問題が重なるので、小さい事でも話が複雑難解になります。

 

祖母は、会話の言葉通りにしか意味を受け止められないので、「説明しなくてもわかるでしょ」という一般の感覚が全く通用しません。

 

 

以前はそんな脳の障害が存在するなんて知りませんでしたから、家族も普通の人と同じように会話をしていました。「そんな事もわからないのか」と言う事もたびたびありました。

 

母親は、普通の人には通じる会話が祖母には通じない事に苛立つし、祖母は祖母で馬鹿にされたように受け止めるわけです。

 

そして、思いつきで行動し、家族全体に関わる大きい事でも、家族に相談しないで実行していたので、それによってもトラブルになりました。

 

正直言って、この障害を知るまでは「コミュニケーションが出来ないのは祖母の努力不足」だと思っていました。でも、脳の障害だから、本人の責任じゃないんですね。

 

最初は、障害だし原因もわからないから、誰にも責任はないと思っていました。

 

しかし最近、母親の栄養状態によって、生まれてくる子供の脳に影響がある事を知りました。

 

「アスペルガー症候群」はどうかわかりませんが、少なくとも「ADHD」は関係があるみたいです。

 

ということは、曾祖母の妊娠前、妊娠中の栄養状態が悪かったせいで、祖母が「ADSD」になったという可能性もあるわけです。

 

しかし、当時は食べる物も今の様に豊かではないですし、なにより、「栄養の知識」なんて当時の人にありません。「昔は添加物等はなかったから、健康的な食事をしていた」と想像しがちです。しかし、当時の日本人の寿命を見てもわかるように、実は昔の日本人は、タンパク質・脂質不足で、栄養状態が悪かったのです。それによる感染症も多かったのです。

 

 

健康には昔ながらの和食が良い?実は栄養状態が悪かった昭和の子供達

 

 

知識がなければ防ぐことも出来ませんし、食べ物が豊富でなければ食材の選択もできません。

 

そういう状況なので、昔の人が栄養不足になるのはしょうがないかなと思います。しかし現代の人は違います。情報も得られるし、食べ物だってある程度は選ぶ事ができます。

 

私は「耳障りの良い事」を言うのは好きではありませんので、本音を言わせていただくと、私は体が弱かったので様々な面において不便でしたが、脳に影響がないだけまだマシです。

 

私は子供の頃から祖母を見てきて思うのですが、「アスペルガー症候群」、「ADHD」の人は、普通の人と混じって生活すると苦労すると思います。無人島で生活すれば問題ないかもしれませんが、人と関わるとコミュニケーションの問題が必ずついて回ります。

 

今でも振り回されて疲れることもありますが、その度に自分がアスペルガー症候群じゃなくてよかったと思います。

 

私は祖母の症状を知っていますので、もしこれから先「アスペルガー症候群」の特徴がありそうな人から失礼な事を言われても、「この人に悪気はないな」とか思いますし、別に驚きません。しかし、この症状を知らない人は、間違いなく「常識がない」とか言って非難すると思います。

 

私は祖母が苦労している様子や、家族が揉める経験を何度もしているだけに、これから生まれてくる子供がこの障害にならないように、気をつけられる事は気をつけた方が良いと思っています。もし食べ物でこの障害が回避できるのなら安いものです。

 

でないと、生まれた子が苦労します。

 

祖母は、「いつも私が悪者になる」とか、「いつも自分が言い負かされてきた」と言っています。

 

本人の発言からも、「生きることに不自由を感じている」ということが感じ取れます。一番の問題は何故そうなるのか、本人には理解できていない事です。解決に向かって進まないから、何度も同じ事を繰り返すわけです。

 

本人は「アスペルガー症候群」、「ADHD」であるかどうか検査しようとも認めようともしませんが、どんなに真実から目を背けても、実際に起こる不自由さが消えることはありません。それが80年以上続くことを考えたら、キツいです。

 

私を可愛がってくれる祖母ですので、これから先、つまらない事で揉めないように、両親にもそのことを話したのですが、なかなか頭を切り替えてくれず困っています。

 

 

曖昧な言い方はするなとか、
一度にたくさんのことを言うなとか、

 

 

注意しても、普通の感覚で会話をするから、また噛み合わなくて揉める。

 

要するに、私が言っている事なんて信じていないわけです。祖母が病院で調べない事もあって、祖母が「アスペルガー症候群」と「ADHD」の特長がある事を認めない。本人も周囲も。だから気をつけない。

 

相変わらず、意思の疎通が出来ない、話しが噛み合わないコミュニケーションばかりするわけです。これが専門機関で調べてもらってきちんと診断されたら、気をつけるかもしれませんが。

 

パターンがわかったら行動が読めるので、トラブルを回避できるのですが、祖母も周囲の人もそれを認めないから、同じことを何度も何度も繰り返すわけです。

 

今みたいに、この障害が認知されて、周りに理解があり、本人も周りと上手くやれるようにお互いが調整すれば良いですが、それがないと厳しいでしょう。というかキツいです。間に立つ者は大変です。

 

よく「アスペルガー症候群の人は天才の人が多い」とか言いますが、あんな言葉は気休めです。例え天才でも周囲と揉めてばかりだとしんどいと思います。それに、周囲から求められるような「特別な才能」があれば、少々の落ち度はチャラにしてもらえるかもしれませんが、みんながみんなそこまでの天才じゃないと思います。

 

「昔の人は偉い」というのと変わらないです。

 

昔の人だって「偉い人」は偉いですが、「普通の人」は普通なのです。それと同じで「アスペルガー症候群」の人でも天才もいれば普通の人もいるのです。

 

 

母親の栄養状態で発達障害になるのだとしたら、誰が発達障害になっても不思議ではありません。自分がたまたまそうならなかっただけなので、人事とは思えません。

 

アスペルガー症候群同士だったら、おそらくお互いに腹芸は要求しないので、問題ないと思いますが、「アスペルガー症候群の人」と「普通の人」の組み合わせになると、色々とトラブルになります。普通の人は腹芸を要求してきますので。本人も苦労しますが、その周囲の人も苦労します。

 

 

一歩間違えたら家族が離れて暮らすということにもなりかねません。うちも本当にヤバかったですから。

 

 

人間にとって「脳の健康状態」は、極めて重要だと思います。

 

 

次は「鉄不足」が発達障害に繋がる理由についてお話します。

 

発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とはへ続く

 

 

鉄不足の女性が子供を生むと、子供の体にも問題が生じます。「不正咬合」、「鼻詰まり」等・・・一見、栄養とは無関係に思える疾患も、実は「鉄不足」が原因だったりします。

 

子供の歯並びが悪くなる真の原因。骨格的な不正咬合の予防は母親にかかっている

 

 

骨格が原因の鼻詰まりは子供の時の成長で決まる。口呼吸が招く脳への悪影響

 

 

何故、現代人の顔は細いのか?子供の骨格が正常に成長する為に必要な条件とは

 

 

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フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

「鉄不足」は、貧血でフラフラする・・・だけですみません。

 

 

 

実は、体にとって非常に深刻な問題です。

 

 

 

 

しかし、日本では「鉄不足」を軽くみている人が多いです。

 

 

 

通常の血液検査では、「ヘモグロビン」の値は測りますが、体内にどれくらい鉄が貯蔵されているかが分かる「フェリチン」の値は測りません。

 

 

 

 

生理がある女性は、毎月「鉄」を失うので、深刻な鉄不足になっている人が多いのですが、病院では、通常「ヘモグロビン」しか測らないので、「鉄不足」になっているかどうかが見逃されてしまいます。

 

 

 

 

 

本記事では、「鉄不足になる流れ」と、「鉄不足」かどうかを調べる「フェリチン」について話をします。

 

 

 

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体内の鉄の働き

 

 

 

体の中に入った鉄の働きは、大きく分けて3つです。

 

 

 

 

機能鉄

 

 

「機能鉄 きのうてつ」は、体の機能をサポートする鉄です。

 

ヘモグロビンの中や、筋肉にあるミオグロビンの中に存在します。

 

 

このうち、酸素を運ぶ役割のあるヘモグロビンが、生命維持に欠かせないので、優先的に鉄が回されます。

 

 

 

貯蔵鉄(血清鉄)

 

 

「貯蔵鉄 ちょぞうてつ(血清鉄)」は、鉄のストックです。

 

 

肝臓や脾臓、小腸粘膜、等に蓄えられています

 

 

これが「フェリチン」です。これが足りているかどうかで鉄不足かどうかを見分けます。

 

 

「血清鉄」は貯蔵鉄の一部と見なされます。

 

 

「血清鉄」がヘモグロビンの材料になります。

 

 

 

組織鉄

 

 

「組織鉄 そしきてつ」は、髪の毛、爪、皮膚等の組織に含まれています

 

 

 

 

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鉄が減っていく順番

 

 

鉄不足になる時は、いきなり貧血にはなりません。以下のような順番を辿ります。

 

 

 

 

①貯蔵鉄(フェリチン)が減る

 

 

②血清鉄が減る

 

 

③血清鉄がないので赤血球(ヘモグロビン)が造れない(貧血)

 

 

 

 

このように、一番最後に減る「ヘモグロビン」が造れなくなって始めて、世間一般でイメージされるような貧血の症状がでます。

 

 

 

しかし、この時は末期症状です。

 

 

 

こうなる前、フェリチンが減る段階で気付いて対処する必要があります。

 

 

 

では、何故フェリチンから減って、ヘモグロビンは最後なのか、その理由を説明します。

 

 

 

ヘモグロビンの鉄

 

 

体内の鉄は、働きによって振り分けて使われますが、体内の鉄の70%は血液の赤血球に含まれている「ヘモグロビン」が独占しています。

 

 

 

 

 

 

ヘモグロビンは、細胞に酸素を届ける働きがあります。

 

 

 

 

 

 

鉄が不足し始めた場合、いきなり「もう赤血球を造るのを止めた」とはなりません。

 

 

 

赤血球の「ヘモグロビン」の中に含まれている鉄に酸素がくっいて運ばれるので、無くなったら困ります。

 

 

 

 

 

 

体の細胞に酸素を送り届ける重要な役割があるからです。

 

 

 

酸素は生命維持の為に必要です。

 

 

 

従って、いつだって赤血球に含まれる「ヘモグロビン」が最優先です。

 

 

で、残りの鉄が「ヘモグロビン」以外のところに使われます。

 

 

 

そういうわけなので、鉄が足りない時は、貯金にあたる「貯蔵鉄」から減っていきます。

 

 

 

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鉄不足に気が付かない理由

 

 

鉄が減ってくると、赤血球の方に鉄が優先的に使われるので、その他のところは鉄不足で過ごすことになります。

 

 

 

鉄が不足した場合は、ストックである「貯蔵鉄(フェリチン)」から減っていきます。

 

 

 

それでも、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」の鉄は足りているので、体全体の鉄不足には気が付きません。

 

 

 

これが「フェリチン」を測らない弊害です。

 

 

気が付かないから、そのまま鉄不足を放置します。

 

 

 

 

すると、「貯蔵鉄」の鉄も有限ですから、補充しなければ、やがて枯渇します。

 

 

 

女性は生理があるので、ここで手を打たないと、どんどん減っていきます。

 

 

 

最終的には赤血球が減るほどの「鉄不足」、つまり貧血へと発展します。

 

 

 

貧血でフラフラになる・・・というのは、厳密に言うと、酸素を運ぶ「ヘモグロビン」に回される鉄まで無くなって、体が酸欠の状態です。

 

 

 

それがどう悪いのか具体的に説明していきます。

 

 

 

 

 

貧血がヤバイ理由

 

 

 

「貧血」には、種類が色々あります。

 

 

 

  • 鉄欠乏性貧血

 

  • 失血性貧血

 

  • 続発性貧血

 

  • 再生不良性貧血

 

  • 溶血性貧血

 

  • ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血(巨赤芽球性貧血)

 

 

 

本記事で扱っている貧血は、一番上に挙げた「鉄欠乏性貧血 てつけつぼうせい・ひんけつ」です。

 

 

 

貧血のほとんどは、この「鉄欠乏性貧血」です。

 

 

 

「鉄欠乏性貧血」は、血液の量が減少したのではありません。血液中の赤血球(酸素の運び屋ヘモグロビン)が不足することで、身体が酸欠になった状態のことを言います。

 

 

 

ちなみに、似たような症状に、脳貧血(起立性低血圧の一つ)というのがあります。

 

これは急に立ち上がる事によって、血圧が急に下がり、脳に運ばれるはずの血液が一時的に減少して、めまいや立ちくらみとなります。

 

 

この場合は、鉄が欠乏したわけではないので「鉄欠乏性貧血」ではありません。

 

 

 

「鉄欠乏性貧血」になると、細胞の酸欠ですので、フラフラしたり、頭がボーっとしたり、眠くなったりするわけです。

 

 

この時点では、もう最後の「鉄がなくて赤血球が造れない」という段階に来ているので、蓄えてあった「貯蔵鉄」はずっと前に枯渇したと思って下さい。

 

 

フラフラして気付くのは遅いのです。

 

 

ここで「フラフラするとか、頭がボーっとする程度なら大したことないじゃん」等と思ったらダメですよ。

 

 

例え赤血球が減ろうと、どんな事情があろうと、細胞に酸素は必要ですよね。

 

 

そうした時に、体はその足りない酸素をどうやって調達すると思いますか?

 

 

 

心臓を使うのです。

 

 

 

心臓がいつもより血液を送ることで酸素不足を補おうとします。つまり、負担をかけます。

 

 

酸欠が続くことで割を食うのは心臓です。

 

 

その結果、「動悸」「息切れ」等の症状が出ます。場合によっては心肥大につながります。

 

 

酸素を運んでくれる従業員の穴埋めをする為に、残りの従業員の過労で補うようなものです。

 

 

 

貧血がよくないということはお分かりいただけたと思うので、ここからは、「鉄不足」に気付く方法を紹介します。

 

 

 

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貧血を体の色でチェック

 

 

貧血になると、体の色で確認することも出来ます。

 

 

血液が赤いのは赤血球の中に含まれているヘモグロビンのヘムの色が赤いからです。

 

 

従って、「鉄が足りなくてヘモグロビンが造られない」ということは、赤が少なくなるという事です。

 

 

それによって、以下のような症状が表れます。

 

 

 

  • 目蓋の裏側の赤色が薄くなる

 

  • 爪が白っぽくなる

 

  • 顔色が悪くなる

 

 

 

↑このように、体から「健康的な赤さ」が見られなくなります。

 

 

 

 

貧血を体の状態でチェック

 

 

鉄は、細胞を造る為に必要な物質です。

 

 

 

従って、鉄不足では新しい細胞は造られません。

 

 

鉄が足りないと、肌、爪、髪の毛の質が劣化します。

 

 

 

 

  • 爪の場合だと、割れやすくなったり、表面がガタガタになったり、貧血が進むと、爪が反り返る「スプーン爪」という形になります。ちなみに、私はここまでではありませんが、割れやすいと、表面のガタガタは該当します。

 

 

 

 

  • 髪の場合だと、抜け毛が増えたりします。

 

 

 

 

  • 肌の場合だと、カサカサになったり、湿疹が出来やすくなったり、荒れます。

 

 

 

 

爪、肌、髪の劣化は気付きやすいといえます。

 

 

 

しかし、細胞の生まれ変わりが滞るということは、爪や肌や髪といった見える部分だけではなく、見えない部分にも同じことが起こるということです。

 

 

 

神経伝達物質である「セロトニン」や「ドーパミン」等が不足したり、免疫細胞の数が減ったりするわけです。

 

 

爪や肌や髪は例え質が落ちても、とりあえず普通に生きていけます。

 

 

 

しかし、神経伝達物質や免疫細胞等、生きていく上で必要な細胞の質が落ちるのは問題が大きいです。

 

 

 

ここまでは、見た目で「鉄不足」かどうかをチェックする方法を紹介しましたが、やはり「貯蔵鉄(フェリチン)」を測るのが確実です。

 

 

 

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フェリチンとは

 

 

「フェリチン」とは、鉄とくっついたタンパク質のことです。

 

 

 

先程も言いましたが、「鉄が不足しているかどうか」は、以下の2つの値によって知ることができます。

 

 

 

 

  • ヘモグロビンの値

 

 

 

  • フェリチン(貯蔵鉄)の値

 

 

 

前者は、一般的な血液検査で分かります。

 

 

しかし、「ヘモグロビン」の数値だけでは「貯蔵鉄(フェリチン)」がどれくらい残っているかはわからないので、それを知る為には、「フェリチン」を検査しないといけません。

 

 

ただし、通常の血液検査では測らないので、「フェリチンを測って下さい」とお願いする必要があります。

 

 

 

ここで、「ヘモグロビン値」と「フェリチン値」のそれぞれの違いを、お金に例えて説明します。

 

 

 

  • 「ヘモグロビン値」・・・お財布のチェック

 

  • 「フェリチン値」・・・貯金のチェック

 

 

 

 

収入が滞った時、貯金があれば、それを下ろして財布にお金を補充します。

 

 

手元の財布が空だと、日々の生活を送るのに困りますから、0円にはしません。

 

 

 

鉄の摂取が減った場合も同様です。

 

 

酸素の運搬が滞っては生きていくことができませんから、「貯蔵鉄」がある場合は、それを切り崩して「ヘモグロビン」に鉄をまわします。

 

 

 

この時、財布の中だけを見れば、お金が満ちているので、表面上は、まるでお金に困っていないように見えます。

 

 

つまり、財布を見ただけでは、その人が貯金を切り崩しているかどうかまでは分からないわけです。

 

 

 

「ヘモグロビン」だけをチェックするのも同じです。

 

 

鉄不足の初期は、貯蔵鉄で「ヘモグロビン」が作られているので、その間は「ヘモグロビン」には問題がありません。

 

 

この場合、表面上は鉄不足のように見えないわけです。

 

 

「ヘモグロビン」を見ただけでは、貯蔵鉄を切り崩しているかどうかまではわからないのです。

 

 

 

そこで、貯金がいくら残っているのかを調べる・・・に相当するのが「フェリチンの値」です。

 

 

 

言うまでもありませんが、貯金が底をつけば、財布の中も減って生活が回らなくなります。

 

 

 

それがフェリチンも枯渇し、ヘモグロビンの鉄も足りていない「貧血」です。

 

 

 

 

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日本人女性のフェリチン

 

 

 

日本人女性は鉄不足が多いです。その理由は以下です。

 

 

 

  • 生理で鉄を失う

 

  • 外国のように食品に鉄を入れていない

 

  • 鉄製の調理器具が少なくなった

 

  • 鉄の吸収に必要な肉などのタンパク質の摂取が少ない

 

 

 

欧米では小麦に「鉄」を、中国では醤油に「鉄」を入れる・・・といった対策が取られているそうですが、日本では、そのような対策は取られていません。

 

 

 

フェリチンは100以上が理想です。

 

 

しかし、日本人女性15~50歳の99%がフェリチン100以下だそうです。

 

 

 

ちなみに、生理がない男性、閉経後の女性には鉄不足はあまり見られないそうです。

 

 

男性のフェリチンの基準が知りたい方は以下の記事をご覧下さい。

 

 

男性のフェリチンの基準と、鉄不足の症状

 

 

 

貧血に至らなくても、鉄が欠乏すると様々な影響が出てきます。

 

 

 

 

  • 疲れやすい

 

 

 

  • 肌荒れ

 

 

 

  • 気分が落ち込む

 

 

 

・・・等といった「鉄不足の症状」が出ることがあります。

 

 

ですが、通常の検査では「フェリチン」が調べられないため、「鉄不足の症状」が出ているにも関わらず、原因がわからなくて困る人がいるのです。

 

 

 

そして、一番の問題は、妊娠する予定のある女性の鉄不足です。

 

 

 

女性は1回の妊娠・出産でフェリチン50を失います。そして、日本人女性15~50歳の女性の80%では、フェリチン30以下です。

 

 

 

足りませんね。

 

 

この状態で子供を生むとどうなるかを簡単に説明します。

 

 

まず、母親の「フェリチン」は子供に持っていかれますので枯渇します。

 

 

すると産後のうつの原因になります。

 

 

そして、鉄を十分に貰えなかった子供の成長にも影響します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かなり、重要なことなのですが、この事実はほとんど広がっていません。

 

 

 

フェリチンを溜めるのは時間がかかります。

 

 

 

なので、フェリチンが枯渇する前に気付いて鉄を補うようにするのがよいです。

 

 

 

「貯蔵鉄(フェリチン)」を増やすには、先にヘモグロビンと血清鉄が満ち足りて、最後に貯蔵鉄に鉄が溜まっていく・・・という逆の順番をたどることになります。

 

 

 

(追記)フェリチンを増やす方法

 

 

2017年の1月にフェリチンを測ったら49でした。

 

 

その後、鉄サプリを飲むようになって、2017年の9月にフェリチン199になりました。

 

 

 

その話が以下になります。

 

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

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