お知らせ

 

 

私達は憲法によって言論の自由が守られているので、

食や健康等の問題を主張する事ができます。

 

 

 

 

元々憲法改正賛成派だった人の解説です。

 

 

 

 

谷本議員と一緒に飛行機を降ろされたもう一人の人物・高橋清隆氏について

 

 

 

谷本議員らがノーマスクで強制降機! 釧路空港のエアドゥ機、「憲法違反を公然と行う航空各社への行政指導を国交省に求める」

 

 

一緒に飛行機を降ろされた反ジャーナリスト高橋清隆氏による、谷本誠一議員のインタビュー動画です。

 

 

 

 

 

身近な人が被害に合った時の為に

とりあえずブックマークをお願いします。

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:注意
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経験上、脂質は悪くない。太った原因はただの「勘違い」だった。

脂質を食べるから太る。

 

そう勘違いされている方がいまだに多いです。調理の時や食事の時、肉の脂をせっせと落とし「ヘルシー」と言っている人をよく見かけます。

 

でも、本当は脂質を食べる事こそが「ヘルシー」なのです。

 

しかし、脂質はいまだ悪者です。そして、捨ててしまうのです。

 

 

太るから? 成人病になるから?

 

 

 

でもそれ、勘違いです。脂質を食べて、「不健康になる理由」、「太る理由」はもっと別のところにあります。

 

 

ここの誤解が解けないと、脂質を食べる事に抵抗を感じてしまいます。

 

 

特に、「脂質悪」のまま、糖質制限を始める人は、脂質の摂取を避けます。そうすると、エネルギー不足になり、体調を崩し失敗します(私もこれをやらかしました)。

 

 

脂質は素晴らしい栄養素です。私も脂質をしっかり食べるようになってから、体に良い変化が表れました。例えば、

 

糖質制限を初めて間もない頃、バターの品薄状態に遭遇し、バターの量を10~20gにケチった時がありました。そういう事がしばらく続くと、その後にくる生理に影響がでます。同じ日に来ず、けっこう遅れるのです。

 

実にわかりやすい。

 

しかし、バターを50g以上に増やすと、再びほぼ同じ日に来るようになります。

 

 

また、脂質をしっかり摂ると肌が潤います。潤うといっても、よくある化粧水で水浸しにしたような見せ掛けの潤いではなく、中からくる潤いです。

 

 

試してみて初めて、「脂質って重要だったんだ」と思いました。それまでは、理屈ではわかっていても、「脂質悪」のイメージの方が強かったのです。

 

 

このように多くの人は、コレステロール、動脈硬化・・・という危険なイメージを脂質に対して持っている為、人間にとって必要な栄養素であるにも関わらず、脂質を避けようとしてしまいます。でも、それではもったいないですよね。

 

 

なので、脂質自体は危険ではないと、声を大にして言いたいです。

 

 

安心して脂質を摂るためには、何故、脂質で不健康になったり、太ったりするのか、その理由を正確に知る事が必要ではないでしょうか。

 

 

「脂質が太る原因じゃなかった」事を実感した、私の体験をお話します。

 

 

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糖質だけなら、いくら食べても太らなかった

 

 

まず、私の体質を述べておきます。

 

 

私は糖質制限を始める前は、「糖質中心」のライフスタイルをおくっていました。

 

 

太ると思われるでしょうが、何故か私は子供の頃から糖質だけなら、いくら食べても太らない体質でした。ご飯でも、お菓子でもです。

 

 

胃が弱いので、量は食べられませんでしたが、唯一底なしに食べられるものがありました。

 

 

それは、アイスクリームです。

 

 

溶けてしまうからなのか、胃が弱くても、アイスクリームだけは、カップ入りのものを何個食べても苦にはなりませんでした。また、チョコレートも同じ理屈なのか結構食べられました。

 

お菓子を食べるあの至福の時が大事だったので、お菓子は質よりも量が大切でした。「おいしいスイーツをちょこっと」なんて満足できません。1分で無くなりますから。かといって、消耗品にお金をかけるのも嫌だったので、スーパーで手に入る、安くてボリュームのあるアイスやチョコを毎日食べていました。

 

 

基本的に、病気の時以外は欠かした事はありません。

 

 

それでも、全然太りませんでした。学生の時はクラスの中でも特に細かったです。人に挨拶をすると、「ご飯ちゃんと食べてる?」と返ってくるぐらいです。

 

 

クラスメートに「チョコレートを食べるとすぐ太る」という人がいましたが、まったく信じられませんでした。私は毎日欠かさず食べても太らないですから。

 

糖質では全く太らない体質ですが、そんな私が「脂質をたくさん摂ってどうなったか」についてお話します。

 

 

食パンとバターで太り始めた

 

 

「糖質では全く太らない体質」の私が、一時期、バター(脂質)をたくさん食べた事がありました。

 

 

 

20歳の時、ケーキ屋でバイトをしていた時、バターにハマったのです。

 

 

まかないが食パンだったのですが、みんな、それにバターをつけて食べていました。

 

 

私は、甘党なので、それまでは、パンにつけるとしたら、バターではなく、蜂蜜やジャムばかりでした。バターはそんなに美味しいとは思えず、せっかく食べるなら甘くて美味しい方が良いという考えだったので、パンもお菓子の様に甘くして食べていました。そもそも、パン自体もあまり好きではありませんでした。

 

 

ですが、ケーキ屋のバターがメチャクチャ美味くて、これをつけて食べたパンは格別でした。「パンってこんなに美味いんだ」と思いました。

 

 

ケーキ屋のでっかいオーブンで香ばしく焼いた食パンの上に、そのバターをたっぷり塗る・・・というか、載せて食べていました。バターが溶けてパンに浸透したところも美味しいですが、溶けかけのところもいけるんです。おかわりもしてました。

 

 

・・・で、そういう事を続けていたら、

 

 

何故か、楽勝で太りました。

 

 

糖質をいくら食べても一切太らなかったのに、バターを食べるようになっただけで、簡単に太ってしまったのです。

 

パンを食べていたのは朝の一食だけだったので、体重はそんなに変わらなかったです。人からはわからないほどです。しかし、自分では「太った」と、ハッキリわかりました。

 

手を後ろにひねって背中を掴むと、ありえないところに肉がついているわけです。

 

 

え゛っ・・・!?

 

 

と思いました。肩甲骨のまわりとか、わずか短期間で、皮下脂肪がついていたわけです。

 

 

すぐにバターが原因だって悟りました。

 

 

それまでも、食パンは食べていましたが、蜂蜜やジャムはいくらたっぷりつけても太りませんでしたから、食パンが原因だとは考えにくかったのです。その当時摂り過ぎていたのはバターでした。

 

(※ちなみに、私はラストまで働いていたわけではないので、「残ったケーキを持って帰る」という事はありませんでした。従ってケーキで太ったわけではありません。持って返ったのは2回だけです)

 

 

思ったとおり、ケーキ屋を止めた後、「バターをたっぷり塗ったパン」を食べなくなって、元に戻りました。(やや時間はかかりましたが)

 

 

その時、「私の体には糖質は合うけど、バター(脂質)は合わない」と思いました。

 

 

「脂質は太る」とばかり思っていました。

 

 

ですが、勘違いでした。

 

 

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太った本当の理由

 

 

当時、「私がバターを食べて太ってしまった原因」についてお話します。その当時はわかりませんでしたが、今ならハッキリとわかります。

 

 

結論から言うと、悪いのは「バター」ではなく、「バターと糖質の組み合わせ」でした。

 

 

わかりやすくする為、現在と比較してみます。

 

現在、私は糖質制限をしている為、基本、糖質は一日10g以下です。私のエネルギー源は脂質ということになります。肉の脂+バター(脂質)をたくさん食べても太りません。

 

ケーキ屋バイト時代、パンに塗っていたバターの量をはるかに凌駕するバターの量を、毎日食べていますが、全く太りません。今はケチって毎日50gしか食べていませんが、昨年毎日100g食べていた時期も、やはり太りませんでした。

 

 

この事実一つ見ても、「太った原因はバター(脂質)じゃない」・・・そう感じていただけるのではないかと思います。

 

 

現在と過去の違いは、そこに糖質が加わったかどうかです。

 

 

詳しく説明すると、

 

 

「パンにバターたっぷり」は、「糖質と脂質の組み合わせ」なので太ります。

 

 

それに対し現在は、バターを食べても、糖質は一日で10g以下です。なので、ほぼ「脂質のみ」の摂取になります。しかも、調味料やわずかな野菜に含まれる糖質と合わさらないように、バターを食べる時は、あえて時間を開けて食べるようにしています。糖質を減らしていれば、脂質だけ食べても太りません。

 

 

昔の私は、脂質という「物質」に気を取られて、「組み合わせ」が悪いとは思わなかったのです。だから「脂質が悪い」と勘違いしたのです。

 

 

 

●脂質を食べて太った(勘違い)

●糖質と脂質が合わさったから太った(真実)

 

 

 

確認しないと、こんな単純なカラクリにも気が付かないものです。

 

 

脂質だけだと太らない・・・まだ信じられないかもしれませんが、冷静に考えてみてください。

 

 

私が「バターをたっぷり塗ったパン」を食べて太ったのは20歳の時です。若い時は太ったのに、30代の今はそれより多い量のバターを食べても太らないのです。普通に考えると、20歳と30代では代謝能力は20歳の方が上です。

 

 

バターを食べて、20歳でも太ったのなら、代謝の落ちている今の方がもっと太らなければならないはずです。

 

 

「脂質が太る」という説と、「脂質だけだと太らないが、脂質に糖質を加えると太る」という説では、辻褄が合うのは後者です。

 

 

 

この経験から、「脂質と糖質」、あるいは「タンパク質と糖質」は組み合わせてはいけないと思っているので、外食等で糖質を食べた日は、習慣であるバターもプロテインも摂らないように心がけています。それが医学的に見て正しいのかどうかはわかりませんが、なんとなく混ぜたくはないので、私はこのようにしています。

 

脂質に対しての勘違いが少しでも無くなってくれれば嬉しいです。ついでに言うと、糖質制限を安全にするには、このような勘違いを多く正す必要があります。

 

今回は脂質で太った事は勘違いだったという「私の体験」の話でしたが、次の記事では、その「理屈」について詳しく説明します。

 

 

(つづく)

 

 

糖質制限に対する勘違い

 

 

脂質に対する勘違いについて述べた時に、「糖質制限を安全にするには、このような勘違いを多く正す必要がある」と言ったので、その代表的な例を一つ挙げておきます。

 

ズバリ、「糖質制限は危険である」という勘違いです。

 

病気になるとか、死亡率が上がるとまで言われています。

 

どうしてそういう勘違いが産まれるのか、そのカラクリの1つを説明します。しかし、これを理解するには、まず「糖質制限の種類」について知っておかなければなりません。

 

 

 

糖質制限の種類

 

 

一口に「糖質制限」と言っても、以下のように「糖質の減らし具合」によってタイプが分かれます。

 

 

 

●スーパー糖質制限     糖質摂取目安は1日30~60g

 

●スタンダード糖質制限   糖質摂取目安は1日80~120g

 

●プチ糖質制限       糖質摂取目安は1日120g~170g

 

 

糖質量を見てもらったらわかりますが、「スタンダード」と「プチ」は糖質の減らし方が「緩め」ですね。

 

私が数年前にチャレンジしたのは、「スタンダード」と「スーパー」の間くらいにあたる「緩い糖質制限」でした。

 

そして、今は、糖質摂取は一日10g以下なので、上の3つよりさらに「厳しい糖質制限」になります。この3つでいうと「スーパー糖質制限」です。

 

 

単純に考えたら、糖質の量が違うだけなので、一見「スーパー」も、「プチ」も、「スタンダード」も同じようなものに見えます。しかし、「糖質を制限する事の本質」を理解したら、これらは全くの別物だと言えます。従って、結果は全く違います。

 

 

私は両方を試したので、まず、結果を言います。

 

「緩い糖質制限」は体調を壊しましたが、「厳しい糖質制限」は健康になりました。30代で過去最高に調子が良いです。

 

詳しく言うと、

 

20代後半で「緩めの糖質制限」をしたのですが、自分では「少しだ」と思って摂っていた糖質のせいで、糖化も改善されず、無知から脂質を避けたせいでエネルギー不足になり、体調が悪化し、止めました。

 

その後、栄養のバランスを重視したり、野菜多め、一日一食、定期的な断食など、世間一般でいう「ヘルシー」な食生活に戻りました。昔から喫煙、飲酒もしませんし、運動もしていました。食品の質に拘っていましたし、健康食品にも結構お金を使いました。でも、どんどん弱っていきました。

 

30代で「厳しい糖質制限」を始めて、体調もよくなり、肌質もよくなり、花粉症も消えました。どんどん丈夫になっていきました。

 

 

どの糖質制限を選ぶかによって、これだけ差がでます。これが現実でした。

 

 

「厳しい糖質制限」を始める時、過去と同じ失敗をしないように、「厳格に糖質制限を行なっていた人」のやり方を事前に調べて、理論を頭に入れて試したので、上手くいくとはわかっていましたが、本当に成果が出た時は嬉しかったです。

 

仕組みを理解しているか、していないかによっても、結果は変わって来ます。

 

 

 

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勘違いの原因

 

 

「糖質制限は危険だ」と思っている人は多いです。危険なケースも確かにあります。私も失敗したのでよくわかります。

 

過去に「同じ糖質制限でも、糖質を徹底的に制限するのと、糖質をそこそこ摂るのは違うんだ」というお話をしました。

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

この記事でも紹介しましたが、もう一度書きます。以下は両方とも「糖質制限」ですが、体の中で起こる事が違います。

 

 

●「緩い糖質制限」・・・食後高血糖になる、異所性脂肪沈着が起こる

●「スーパー糖質制限」・・・食後高血糖にならない、異所性脂肪沈着が起こらない

 

(※「異所性脂肪」とは本来あるべきでない場所に存在する脂肪のことです。これが臓器に沈着すると、機能が低下します。)

 

 

後者に比べ、前者の方が健康に良くない事がおわかりいただけるかと思います。

 

それを裏づけるように、前回紹介した引用元の記事にも、「緩めの糖質制限は死亡リスクが高まり、普通の食事の方が健康的だ」というデータがあります。

 

 

我々があらゆる場所で目にする「脂質やタンパク質を多く食べると、病気や死亡リスクが高まる」という主張は、

 

「(緩い糖質制限に相当する)糖質を食べながら、脂質やタンパク質を大量に摂取した人が不健康になった」というデータを元にして語られています。

 

 

これらのデータは、「糖質を徹底的に排除したうえで、脂質やタンパク質を大量に摂取した人」の病気や死亡率を表すものではありません。

 

違うデータなのです。

 

 

このデータの結果が悪いからといって、「糖質制限は危険だ」と思わないで下さい。

 

 

そして、糖質制限で「上手くいかない」と言っている人の食事内容を聞くと、糖質の減らし具合が甘い。しっかり食ってる・・・。私もそれで失敗したからよくわかります。制限になっていない量なのです。

 

 

でも、この人達は、糖質をしっかり食いながら「糖質は食べていない」と言うんです。

 

 

もちろん体質的な理由や、ビタミン、ミネラル等の不足から、真面目に糖質制限をやって上手くいかない場合もあります。(その解決法は別の機会に譲ります。)

 

しかし、不健康になる「緩めの糖質制限」を実践して「成果がでない」と言っている人が多いのです。

 

 

そもそも、「スーパー糖質制限」をする人口は少ないですし、この食事法が世間に広まってから、そんなに時間は経っていません。つまり、「スーパー糖質制限を続けた結果のデータ」はまだ十分に揃っていないという事です。

 

 

それに対して、「糖質を摂りながら、脂質やタンパク質を多めに食べる人」のデータはあります。何故なら、一般的に言われている「食の欧米化」は、「和食(糖質中心)」+「西洋料理(脂質・タンパク質たっぷり)」の組み合わせですから、体験者は多いです(※「糖質+脂質+タンパク質」の組み合わせは、「一般的な栄養バランスの食事」よりも、病気のリスクが高まるというデータです)

 

世の専門家が糖質制限を批判する時は、後者のデータを持ち出し、鬼の首を取ったように糖質制限を批判しています。糖質を摂りながら脂質やタンパク質をたっぷり食べる事だけを批判すればよいものを、ドサクサに紛れて「スーパー糖質制限」まで叩こうとします。

 

 

その結果、

 

 

違うデータ + それを元にした専門家の意見 + 中途半端が原因で失敗した人大勢 

 

= 勘違いが定着

 

 

このようになります。これは強力で、時に真実を消してしまう程の威力があります。

 

確かに、「緩い糖質制限」も、糖質制限だということになっています。また、「ただ体重を落としたいだけの人」は、「緩い糖質制限」でも良いでしょう。目的別にいろいろなタイプがある事は悪い事ではありません。

 

ただ、「緩い糖質制限」をするのであれば、それだけ糖質の害を受ける事になります。従って「それなりの効果しか期待できない事」や、「リスク」は把握しておいた方がいいでしょう。

 

特に、体が弱い人の場合は、少々の糖質でも害を受けやすいです。

 

 

私はこれまで何度も、糖質制限の効果を述べてきましたが、

 

「断糖肉食レベルの糖質制限をして効果が出ました」と言っているのであって、決して「緩い糖質制限で効果が出ました」と言っているのではありません。

 

 

だから、「緩い糖質制限」で悪い結果が出たからといって、「スーパー糖質制限」まで同じようになると言われると、それは違うと主張します。

 

 

私個人としては、糖質制限の最大の魅力は、「病気の予防が出来る事」、「身体が細胞レベルで元気になる事」だと思っています。だから、「病気の予防にならない糖質制限」にはあまり価値を感じません。いくら体重が減ろうがです。血糖値を上げないこと、糖化しないこと、これらが出来てなんぼなのです、私にとっては。

 

(※「スーパー糖質制限」が万能だと言っているのではありません。「体質的な理由で実践できない人」、「すぐには馴染めない人」、「途中で調整が必要なケース」はあります。それについても別の機会でお話します。)

 

 

というわけなので、「糖質を限りなく制限+脂質+タンパク質」の組み合わせと、「糖質+脂質+タンパク質」の組み合わせは、全く別物であるという事を、今一度強調しておきます。

 

 

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脂質やタンパク質などの「動物性食品」を食べると体に悪いと思っている人がいます。

 

 

また、「食の欧米化」や「ジャンクフード」は悪く言われることが多いですが、叩かれるのは、動物性食品の部分です。

 

 

その量をはるかに凌駕するご飯や、パン屋や、麺の存在は無視されることが多いです。

 

 

しかし、体に悪いのはタンパク質や脂質ではなく、糖質です。

 

 

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タンパク質や脂質の摂取で病気になる理由

 

 

 

一般的に「脂質やタンパク質ばかり食べると癌になる」とか、「死亡率が上がる」等と言われています。

 

 

ですが、その説の元になっているのは、「糖質を摂りながら、脂質やタンパク質を食べて病気になった」というデータです。

 

 

 

「糖質を徹底的にそぎ落として、脂質やタンパク質ばかり食べたから病気になった」というデータではありません。

 

 

 

この2つは全く違います。

 

 

 

 

糖質+脂質+タンパク質 = 病気になる

 

 

断糖+脂質+タンパク質 = データなし

 

 

 

 

前者のデータを元に「脂質」と「タンパク質」にイチャモンをつけているのです。

 

 

 

この2つの食事がどう違うかは、以下をお読み下さい。

 

 

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 マイルドな(中等度の)糖質制限で脂肪摂取が増えるとかえって危険かもしれない』より引用

 

 

この記事では、反糖質制限派の主張する「糖質制限を続けると死亡率が上昇するから危険である」とする論文や報告について、条件付きで肯定しようと思います。

 

 

初めに結論を申し上げておきますと、能登先生や、反糖質制限派の提示している比較研究の対象は、「江部先生の推奨している糖質制限食」vs「糖質60%の通常の高糖質食」ではありません。

 

 

「糖質30~40%のマイルドな糖質制限でカロリー制限してない食事スタイル」vs「糖質60%の通常の高糖質食」です。

 

 

「マイルドな糖質制限食でカロリー気にしない」と、「糖質60%の一般的な食事」これらの両者を比較した時には、前者の方が分が悪い、病気になりやすいようだというのは、真実かもしれません。

 

 

「カロリー制限をしないマイルドな糖質制限」で安心しちゃうとひどい目に遭うかもしれないのです。

 

 

(中略)

 

 

いずれの報告においても、糖尿病をはじめとする生活習慣病の発症のみならず、致死的な合併症の発症などを見ると、「高糖質(糖質60%以上)・低脂肪(脂肪20%以下)食」の方が、「中糖質(糖質30~40%)・高脂肪(脂肪30~40%)食よりも危険性が低い。

 

 

つまり、食事として優れているとしています。

 

 

 

これは能登先生や、糖質制限たたきをする研究グループの意見と同じですね。

 

 

これら、糖質制限が危険だとするグループが想定している糖質制限食事群は「糖質摂取量30~40%」です。

 

 

「糖質制限」とする糖質摂取量がどのぐらいなのかの定義、ここに実は、両者の主張が乖離する落とし穴があったのですね 。

 

 

糖質制限肯定派が推し進めようとする「スーパー糖質制限食」と、糖質制限批判派が否定しようとする「マイルドな糖質制限食」は全く別の食事スタイルなのです。

 

 

2013年の1月20日の記事で江部先生がこのことを指摘されています。

 

 

*****

 

結局、このメタアナリシスは、高糖質群(60~70%)と中糖質群(30~40%)の比較であり、糖質制限食(糖質10~20%) の群はどこにも登場しません。

 

 

中糖質群で、例えば2000kcal/日摂取したら、糖質は150~200g/日1回の食事の糖質量は50~66gであり、追加インスリンの大量分泌が生じます。

 

 

食後高血糖も生じます。

 

 

インスリンの過剰分泌に発ガンリスクがあることには、多くのエビデンスがあります。

 

 

そして食後高血糖にも発ガンリスクのエビデンスがあります。

 

 

すなわち中糖質食では、発ガンリスクは減らせないということが言えます。

 

 

糖質制限食(糖質10~20%)なら、インスリン過剰分泌と食後高血糖という明確な発ガンリスクが、ほとんど生じないという大きな利点があります。

 

 

結論としては中糖質群(30~40%)は高糖質群(60~70%)と比べて、相死亡率が優位に増加したという研究です。

 

 

糖質制限食には無関係の研究です。

 

 

http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-category-33.html

 

*****

 

 

(中略)

 

 

では、どうして中等度の糖質摂取では、高度糖質摂取群よりも健康によくない結果が出るのか?癌だけでなく、ハワイの日系移民で見られた動脈硬化や糖尿病の増加などについて考えてみましょう。

 

 

江部先生が書かれているように、中等度の糖質摂取(糖質30~40%)の場合、食後高血糖は防ぎようがないので、高血糖による血管内皮障害は必ず起こります。

 

 

高糖質食を食べている方ほどではないにしても、必ず起こります。

 

 

この時になにが起こるかと言えば、インスリンが上がって、糖質は肝臓などに取り込まれますが、取り込まれた糖質の大部分はすでに余剰ですから、脂肪に変換されます。

 

毎食、糖質30~40%摂取している人ではグリコーゲンは常にフル充電状態で、細胞内に「糖質」として蓄える余地はもうありません。

 

 

もちろん、昔の農民や労働者のように労働量が今に比べて格段に多かった時代であれば消費するから大丈夫だったでしょう 。

 

 

でも、現代人では糖質30~40%摂取したら、常にグリコーゲンは筋肉にも肝臓にも満ち満ちて、糖質は常に余るのです。

 

 

その状態では、糖質から変換された脂肪も肝臓には蓄えることができず、溢れて血中に放出されて脂肪細胞に吸収されます 。

 

 

これも食事のたびに常時繰り返されているので、脂肪細胞にも脂肪を蓄える余地がなくなり、脂肪は血中に余っていきます 。

 

 

これはどこにも行く場所がないので「異所性脂肪沈着」と呼ばれる状態に陥ります。

 

 

本来、脂肪細胞の存在しないところに脂肪細胞ができて脂肪を必死で蓄えようとする「異所性脂肪沈着」、この状態を我々 はよく知っています。

 

 

和牛肉で高級品とされる霜降り肉は筋肉内に脂肪が異所性沈着した状態。

 

 

鴨に無理やり食わせて脂肪肝を作り出すフォアグラは、肝臓に脂肪が蓄えられ、その上にさらに脂肪細胞が増えて異所性沈着した状態。

 

 

霜降り肉もフォアグラも、作り方を見ればそっくりですよね。

 

 

(中略)

 

 

異所性脂肪沈着は、糖質摂取率30~40%という、中等度の糖質摂取であっても発生している事象だと考えられます。

 

 

60%以上摂取者に比べればましとはいえ、糖質から変換された脂肪が血中にあふれかえっている状態です、そこに高濃度の脂質が入ってくるとどうなるのか?

 

 

異所性脂肪沈着は急激に進むのです。

 

 

それが、中等度の糖質摂取者で生活習慣病が増える原因になるのではないかと私は考えています。

 

 

中等度の糖質摂取で、その分、脂質摂取を増やすと、高糖質低脂肪よりもむしろ血管にとってよくない状況が引き出されるのではないか。

 

 

それが、朝日新聞に掲載された研究の本体ではないかと。

 

 

朝日新聞に掲載された「糖質制限を5年以上続けると死亡率が上がる」という学会発表は、正確に言い直せば、「「糖質30~40%のマイルドな糖質制限食だけどカロリー制限してない食事スタイル」を5年以上続けると「糖質60%の通常の高糖質食」に比べて死亡率が上がる。」というものです。

 

 

 

「糖質制限」という言葉は一般的になってきましたが、糖質の減らし具合は様々です。

 

 

 

  • 山田悟医師の緩い糖質制限

 

 ・1食糖質20~40g

 

 

 

  • 江部康二医師の糖質制限

 

 ・プチ糖質制限(1日糖質120~170g)
 

 ・スタンダード糖質制限(1日80~120g)
 

 ・スーパー糖質制限(1日30~60g)

 

 

 

  • 釜池豊秋医師の糖質ゼロ食

 

 ・1日1食、糖質5g以下

 

 

 

糖質には害があるので、減らし具合が少ない方が病気のリスクも上がります。

 

 

ちなみに癌や膠原病などの難病を糖質制限で治す場合、糖質を極限まで減らしますが、これも、糖質に害があるからです。減らした方が回復に効果があるからです。

 

 

 

脂質もタンパク質も糖質もそこそこ食べて病気になった場合、何故か、糖質は叩かずに、タンパク質と脂質ばかりが叩かれます。

 

 

 

しかし、悪いのは「脂質」や「タンパク質」ではありません。それに「糖質」を組み合わせるから悪いのです。

 

 

 

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異所性脂肪沈着とは

 

 

 

さきほど出てきた「異所性脂肪沈着 」について調べてみました。

 

 

すると、この「異所性脂肪 いしょせいしぼう 」は、沈着部位臓器機能を低下させるようです。

 

 

 

『低体温、低代謝、メタボの改善講座 異所性脂肪のでき方と減らし方』より引用

 

 

以前書いたように、異所性脂肪とは本来あるべきでない場所に存在する脂肪のことです

 

 

主な異所性脂肪は

 

 

*肝臓:脂肪肝

 

*筋肉:霜降り

 

 

です

 

 

これはただ単に「脂肪が過剰に沈着している」と考えるより深刻で、その沈着部位臓器機能を低下させてしまうのです

 

 

脂肪肝は

 

*エネルギー合成能力

 

*解毒能力

 

*代謝能力

 

 

筋肉内脂肪は

 

*筋機能

 

*柔軟性

 

*持久力

 

 

などを確実に低下させます

 

 

身体の2大体温産生臓器筋肉:80%と肝臓:10%です

 

 

この2つの臓器に異所性脂肪が沈着してしまうと、単純な皮下脂肪沈着に加え、熱産生能が低下するので、代謝の低下まで認められるようになるのです

 

 

異所性脂肪のほとんどは高GI糖質の摂取によって発生します

 

 

 

食後高血糖になったり、異所性脂肪沈着が起こる「緩い糖質制限」と、

 

 

食後高血糖にならない、異所性脂肪沈着が起こらない「厳しい糖質制限」は、

 

 

 

両方とも「糖質制限」ですが、体の中で起こっている事を比べれば、全く別物であることがわかります。

 

 

しかし、「60%」→「30%~40%」に減らした人にとっては、食後高血糖になったり、異所性脂肪沈着が起こるレベルでも、「糖質制限」です。

 

 

 

私は「緩めの糖質制限」をする気にはなれません。

 

 

 

「緩めの糖質制限」を続けていたら、体の中でこれらの現象が起きるわけですから、癌や動脈硬化、糖尿病になっても不思議ではないからです。

 

 

 

断糖肉食を選んだわけ

 

 

私は糖質制限をしていますが、糖質量は1日10g以下です。

 

 

ほぼ断糖で、「スーパー糖質制限」に属します。

 

 

私が糖質制限を始める時に、どうして「緩め」ではなく「スーパー」の方を選んだのかというと、一つは私が糖質制限について学んだ時、よく参考にしていた方が厳しい糖質制限をされていたからです。

 

 

「ダイエット目的」ではなく、「病気を治す事」や「病気を予防する事」を目的にされていたので、その真剣さも惹かれるものがありました。

 

 

病気を治す程のものなら、健康に悪いはずがありませんから。

 

 

そして、もう一つの理由は、私は以前「自己流・緩めの糖質制限」で失敗したからです。

 

 

その後、調べると「糖質を徹底して制限すれば成果が出る」という事が分かりました。

 

 

「試してみる価値がある」と思いましたし、過去に「緩め」で失敗したので、また同じ「緩め」をする気になれませんでした。

 

 

こうして、「糖質を徹底的に排除した、脂質やタンパク質中心の食事」で体質が改善しました。

 

 

「緩め」と「スーパー」の両方を試したから分かるのですが、

 

 

「緩めの糖質制限」が上手くいかなかった原因は、やはり「糖質をそこそこ摂りながら、脂質やタンパク質をたくさん食べた」事なのです。

 

 

 

ただし、その時は「脂質悪」の考えが根強かった為、脂質は遠慮ぎみに、タンパク質をたくさん食べようとしていました。

 

 

 

「緩めの糖質制限」を実践していた当時、自分では糖質を減らしていたつもりでしたが、体にとってはまだまだ減らしたうちに入らず、そのせいで、胃の糖化が一向に治りませんでした。

 

 

糖化した胃は、脂質やタンパク質を食べると気持ち悪くなりますから、「この食事は私には合わない」、「前の食事の方が食べられていた」と思いました。

 

 

肉を食べると胃が気持ち悪くなるが、野菜や穀物や甘い物はいくらでも食べられる理由とは

 

 

体調の方も、一時調子が良くなって、その後、頼みの綱のタンパク質が食べられなくなり、体力が落ちていきました。

 

 

 

今のように「糖質を徹底排除したうえで、脂質やタンパク質を食べた時」と、全然結果が違うのです。

 

 

 

その違いから、体験的に「脂質とタンパク質だけ」の組み合わせなら良いが、そこに「糖質」を加えると不具合が生じると感じています。

 

 

 

「脂質+タンパク質+糖質」が悪いのであって、「脂質+タンパク質」が悪いわけではありません。

 

 

しかし、未だにこの二つは「同じ事」として認識され、「糖質が加わることによって結果が変わる」という本質が無視されています。

 

 

 

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緩い糖質制限も全くダメではない

 

 

ただし、「緩い糖質制限」が全くダメではありません。

 

 

糖質を極限まで抑えた「スーパー糖質制限」をいきなり始めると、体がついていかない人がおられます。

 

 

糖質を極端に減らした状態を、体が「飢餓状態だ」と勘違いして、「リバースT3」という物質を大量に作り出し、それによって、「眠い」、「疲れやすい」、「だるい」、「冷える」等といった症状が出ます。

 

 

それをlow T3 症候群(低T3症候群、Sick Euthyroid Syndrome)といいます。

 

 

この症状が出る人が糖質制限を成功させるには、体が「飢餓状態だ」と勘違いしないように、徐々に糖質を減らしていく必要があります。

 

 

そのような人は移行期間が必要です。

 

 

最初は「一食だけ主食を抜く」といった風に、「緩めの糖質制限」から始めます。

 

 

 

 

しかし、始めは「緩めの糖質制限」でも構いませんが、あくまで「体が慣れるまで」です。

 

 

「緩めの糖質制限」が良いと言ったのは、「スーパー糖質制限に移行する下準備に良い」という意味です。

 

 

なので、いつまでも「緩い糖質制限」が良い・・・という意味ではありません。

 

 

「緩めの糖質制限」をずっと続ける人もいれば、「スーパー糖質制限」をずっと続ける人もいます。

 

 

どちらを選択するかは実践者によってバラバラです。

 

 

ただ、もし私が人から「続ける場合、どちらが良いですか」と聞かれたら、迷わず「スーパー糖質制限が良い」と答えます。

 

 

 

病気のリスクが少ないからです。

 

 

 

 

タンパク質や脂質と糖質を組み合わせない方がいい

 

 

 

「緩めの糖質制限」は、通常のバランスの良い食事より糖質は少ないですが、減らし具合が甘いので、どうしても多少の糖質を摂取する事になります。

 

 

なので、「緩め」だと、どうしても糖質を摂りながら、脂質やタンパク質を摂取するスタイルになります。

 

 

それは、慢性疾患の元であり、スーパー糖質制限のような断糖肉食とは全く違う食事であることを強調しておきます。

 

 

 

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「甲状腺ホルモン」は、血液によって全身に運ばれて、身体の代謝を活発にするといった働きがあります。

 

 

 

 

このような作用があるので、「甲状腺ホルモン」の分泌が過剰になると、

 

 

 

例えば、イライラしたり、暑がりになったり、「交感神経」が活性化されるので脈が速くなったり、動悸が続いたり、手が震えたり...と、代謝が過剰になる症状がでます。

 

 

 

これは「甲状腺機能亢進症 こうじょうせん きのう こうしんしょう」と言います。

 

 

 

 

交感神経(アクセル)=活動モード

 

 

 

 

 

逆に、「甲状腺ホルモン」の分泌が少なすぎると、

 

 

 

例えば、体温が低下したり、だるくなったり、汗をかかなくなったり、「副交感神経」が活性化するので脈が遅くなったり...と、代謝が低下するような症状がでるわけです。

 

 

 

これを「甲状腺機能低下症 こうじょうせん きのう ていかしょう」と言います。

 

 

 

副交感神経(ブレーキ)=休養、回復モード

 

 

 

 

そして、「甲状腺機能低下症」に良く似た症状に、「低T3症候群」があります。

 

 

 

 

亢進も機能低下もどちらも不健康ですが、本記事では、後者の「甲状腺ホルモンが減る事で起きる症状」と、「甲状腺ホルモンの働き」についてお話します。

 

 

 

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甲状腺の機能

 

 

 

甲状腺は、ホルモンを作る臓器です。このような臓器の事を「内分泌器官 ないぶんぴつ きかん」といいます。

 

 

場所は喉仏のすぐ下の位置です。

 

 

 

 

ここでミネラルの一種である「ヨウ素(ヨード)」を材料にして、「甲状腺ホルモン」を作ります。

 

 

 

ホルモンとは

 

 

「ホルモン」とは、情報を伝えたり、作用をおよぼす化学物質のことです。

 

 

全身のいたるところで作られており、種類も複数あります。

 

 

 

 

  • ペプチド(タンパク質)ホルモン・・・アミノ酸が数個~100個以上つながった形

 

  • ステロイドホルモン・・・コレステロールを材料に作られる

 

  • アミノ酸誘導体ホルモン・・・アミノ酸が変化してできたホルモン

 

  • その他(脂肪酸誘導体ホルモン)・・・脂肪酸からつくられるホルモン

 

 

 

 

「誘導体 ゆうどうたい」とは、「元の物質」が変化してできた物質の事です。

 

 

 

「甲状腺ホルモン」は、アミノ酸誘導体ホルモンの一種です。

 

 

 

甲状腺ホルモンの働き

 

 

 

「甲状腺ホルモン」には、栄養素をエネルギーに変える働きがあります。

 

 

体を動かしたり、考えたり、基礎代謝を向上させたり、体温を上げたり、成長を促したり・・・

 

 

このように、全身の細胞に作用して、代謝を活発にする働きがあるのです。

 

 

 

このホルモンは成長を促しているわけですから、不足すれば成長に悪影響がでます。このホルモンがないと、「おたまじゃくし」も「カエル」に成長できないと言われています。

 

 

 

「甲状腺ホルモン」の主な働きがこちらです。

 

 

 

 

  • 心拍数、血圧を上げる

 

  • 体温を上げる

 

  • 血糖値を上げる

 

  • 脂質代謝を良くし、血中コレステロールを下げる

 

  • 成長ホルモンの働きを促進させる

 

 

 

 

もし甲状腺の機能が低下すると、この「甲状腺ホルモン」の分泌量が低下します。

 

 

 

「栄養素をエネルギーに変える機能」が低下するのですから、当然「エネルギーが必要な組織」に支障が出ます。

 

 

 

エネルギーが供給されないのですから、当然元気は出ません。疲労や倦怠感を招いたり、四六時中眠くなったりします。

 

 

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T4とT3の違い

 

 

 

「甲状腺ホルモン」の主原料は、海藻に多く含まれているミネラル「ヨウ素(ヨード)」です。

 

 

サイログロブリンと言う「甲状腺濾胞細胞のみでつくられる糖蛋白」に、この「ヨード」が結合してホルモンになります。

 

 

 

 

サイログロブリン + ヨード → 甲状腺ホルモン

 

 

 

 

そして、「甲状腺ホルモン」には種類があります。

 

 

 

 

  • Thyroxine(サイロキシン)・・・T4

 

  • Triiodothyronine(トリ(3)ヨードサイロニン)・・・T3

 

 

 

どちらも、大部分はタンパク質と結びついています。

 

 

 

「T4」と「T3」、両者の構造は似ていますが、ホルモン1分子に含まれているヨード(元素記号:I)の数が違います。

 

 

 

 

 

 

それぞれの特徴を説明します。

 

 

 

サイロキシン/チロキシン(T4)とは

 

 

「サイログロブリン」に「ヨード」が4つ結合したものを「T4」と呼びます。

 

 

特長はこちらです。

 

 

  • 量が多い。活性が弱いが、安定している

 

  • 「T4」は、甲状腺でのみで作られる

 

  • トリヨードサイロニン(T3)の前駆体

 

  • 代謝量の制御や、成長に影響を与える

 

 

 

トリヨードサイロニン(T3)とは

 

 

「サイログロブリン」に「ヨード」が3つ結合したものを「T3」と呼びます。特長はこちらです。

 

 

 

  • 量は少ないが、活性があり、T4の10倍強力。【T3>T4】

 

  • 体温、成長、心拍数等に関与している。

 

  • 「T3」は、血液中の約20%が甲状腺から分泌され、残りは「T4」→「T3」へ変換される。

 

 

 

「T4」は、肝臓や腎臓等の標的臓器で「脱ヨード酵素」の働きによって、4つあったうち、1つのヨードが外れて、「T3」へと変換されます。

 

 

 

 

甲状腺ホルモンをコントロールする脳の視床下部と下垂体

 

 

 

脳に「視床下部 ししょうかぶ」「下垂体 かすいたい」というところがあります。

 

 

これらは、ホルモンの分泌をコントロールする司令塔に相当します。

 

 

当然、「甲状腺ホルモン」もこの司令塔にコントロールされています。

 

 

 

以下が「視床下部 ししょうかぶ」です。

 

 

 

 

 

ここから、「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン」が分泌されて、「下垂体」を刺激します。

 

 

 

「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン」は、英語でThyrotropin Releasing Homorne(サイロイド リリーシング ホルモン)、略して(TRH)です。

 

 

 

「下垂体」は、視床下部の下にぶら下がっています。

 

 

 

 

 

拡大するとこうなっています。

 

 

 

 

 

 

 

視床下部から放出される「TRH」に刺激された下垂体は、「前葉 ぜんよう」から「甲状腺刺激ホルモン」を分泌します。

 

 

 

これが甲状腺を刺激して、「甲状腺ホルモン」が分泌されるわけです。

 

 

 

「甲状腺刺激ホルモン」は、英語で、Thyroid Stimulating Hormone(サイロイド スティミュレイティング ホルモン)、略して(TSH)です。

 

 

 

 

指令の流れを整理します。

 

 

 

 

「視床下部」から「甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)」が分泌される

 

 

 

 

「下垂体」から「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」が分泌される

 

 

 

 

「甲状腺」が刺激されて「甲状腺ホルモン」が分泌される

 

 

 

 

 

そして、以下のように調節されています。

 

 

 

 

 

  • 血液中の「甲状腺ホルモン」の量が増えると、脳下垂体からの「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」の分泌が抑えられる

 

 

  • 血液中に「甲状腺ホルモン」の量が減少すると、脳下垂体からの「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」の分泌が増える

 

 

 

このシステムによって、「甲状腺ホルモン」が血液中で一定の値を維持できるというわけです。

 

 

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甲状腺ホルモンの血液検査

 

 

「甲状腺ホルモン」の機能を調べる血液検査は、2種類あります。

 

 

 

 

  • 甲状腺ホルモンの検査・・・FT4、FT3、(※rT3)

 

  • 甲状腺に作用する下垂体ホルモンの検査・・・TSH

 

 

 

それぞれについて説明します。

 

 

「FT4」と「FT3」

 

 

「FT4」と「FT3」には、「F」がついています。

 

 

これは「Free」という意味で、「T4」、「T3」と少し性質が違います。

 

 

 

 

 

「T4、T3」、「FT4、FT3」この2つの違いを説明します。

 

 

 

「甲状腺ホルモン」は疎水性なので、水に溶けにくい性質があります。

 

 

 

なので、血液で運ぶにはタンパク質とセットにする必要があります。

 

 

 

分泌された「甲状腺ホルモン」の大部分は、タンパク質と結合して血中に存在しています。

 

 

 

ですが、タンパク質と結合せずに自由(Free)に動いている(遊離している)ものもわずかに存在しています。

 

 

 

 

 

 

 

「タンパク質と結合していない甲状腺ホルモン」は、細胞の中に入って甲状腺ホルモンとしての機能を発揮します。

 

 

 

ホルモンとして機能しているのは、後者の遊離している「FT3」と「FT4」です。従って、甲状腺ホルモンの過不足を調べるにはこれを測ります。

 

 

 

「T3」と「T4」はタンパク質と結合しているので、含まれているタンパク質の量に数値が左右されます。そういう理由もあって、基本的に検査では「FT3」と「FT4」が測られます。

 

 

 

 

 

基準はこちらです(※機関によって基準が若干違います)。

 

 

 

  • FT4(遊離)の基準値:1.0~1.7 ng/dl

 

 

  • FT3(遊離トリヨードサイロニン)の基準値:2.1~4.1 pg/ml

 

 

  • rT3(リバースT3)の基準値:9.2~24.2 ng / dl

 

 

 

 

「甲状腺機能低下症」ではこれらの数値が低くなっている事が多く、「甲状腺機能亢進症」では高くなっている事が多いです。

 

 

「rT3」については後で詳しく述べます。

 

 

 

 

TSH

 

 

甲状腺刺激ホルモンは(THS)です。

 

 

 

これを測定する事で「甲状腺ホルモンの過不足」、そして「下垂体の機能が正常に働いているか」を調べることができます。

 

 

 

以下が基準値です。

 

 

 

  • THSの基準値:0.3~5.0 μIU/ml

 

 

 

基準値が分かったところで、次は「甲状腺機能低下症」について説明します。

 

 

 

甲状腺機能低下症の症状

 

 

「甲状腺機能低下症」は、「T4」と「T3」が両方低くなっている事が多いです。

 

その「甲状腺機能低下症」の症状が以下になります。

 

 

 

  • 常に眠い

 

  • 全身の倦怠感

 

  • 思考力低下

 

  • 心拍数低下

 

  • 体温が低下

 

  • 皮膚の乾燥

 

  • 夏でも汗をかかない

 

  • むくみ

 

  • 脱毛

 

  • 声が低音化してしわがれる

 

  • 体重が増える

 

  • 便秘になる

 

  • 生理不順

 

 

 

「甲状腺機能低下症」は、代謝を調節する甲状腺ホルモンが不足した状態で、代謝分泌疾患の1つです。

 

 

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甲状腺機能低下症の原因

 

 

「甲状腺機能低下症」の原因を調べてシンプルにしました。

 

 

 

  • 甲状腺の働きをコントロールしている下垂体の異常

 

  • 自己免疫疾患による炎症によって機能が低下する

 

  • 甲状腺ホルモンの材料であるヨウ素(ヨード)の摂取不足

 

 

 

順に原因や対策を考えてみます。

 

 

 

「下垂体」が異常な場合は、どのように異常なのかによって原因や対処は変わってきます。また、結果的に甲状腺機能に悪影響が出ているだけで、本質的には脳の問題が大きいので本記事ではとりあげません。

 

 

 

「自己免疫疾患による炎症」と、「ヨードの摂取不足」は「質的な栄養失調」で説明がつきます。

 

 

 

「質的な栄養失調」とは、「糖質過多、タンパク質不足、脂質不足、ビタミン不足、ミネラル不足」の状態です。カロリーが足りていても、栄養の質が悪い状態は、栄養失調とみなします。

 

 

 

で、この栄養の概念を、「甲状腺機能低下症」の原因に当てはめるとこうなります。

 

 

 

自己免疫疾患による炎症 = 糖質過多、タンパク質不足

 

ヨード不足 = ミネラル不足

 

 

 

 

ヨードは必要ですが、過剰摂取もまた甲状腺の機能を弱めます。1種類のミネラルを単体で増量する場合は、慎重にする事が大事です。

 

 

 

日本では、自己免疫疾患に起因する甲状腺機能低下症が最も多いそうです。

 

 

 

問題はこの部分です。

 

 

 

「甲状腺機能低下症」が自己免疫疾患によって引き起こされる事はいたるところで書かれていますが、その理由が不明、または深くつっこまれていないものがほとんどです。

 

 

 

また「橋本甲状腺炎」の人の一部は、内分泌疾患、糖尿病、悪性貧血、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなど、他の疾患も持っているそうです。

 

 

 

特徴をまとめます。

 

 

 

 

  • 自己免疫疾患

 

  • 炎症の原因をはぐらかし、不明ということにする

 

  • 他の慢性疾患もある

 

 

 

 

...はい。このブログで紹介してきた多くの疾患と共通していますね。

 

 

 

ということは、他の疾患に使った対策がここでも役に立つということです。というか、それをせずして改善はありえません。

 

 

 

自己免疫疾患と炎症の関係については、以下の記事で説明しています。この記事を読めば、何故炎症が起きるのか理由と対策が分かると思います。

 

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

炎症が起きた先がたまたま甲状腺だった...という話で、こういう人は別の疾患になる可能性が高いです。

 

 

 

重要なので、栄養についてもう少し話しておきます。

 

 

甲状腺機能低下症の改善に役立つ栄養療法

 

 

慢性疾患のほとんどは「質的な栄養失調」が原因なので、これを改善することが重要です。この状態を無視して対処療法をほどこしても、原因は改善されないので、根本的に良くなりません。

 

 

「質的な栄養失調」による症状の改善の方法は、例えば、

 

 

炎症が原因なら、糖質を止め、タンパク質を増やす。

 

 

ヨード不足が原因ならヨードを足りるまで補う。

 

 

 

...害のあるものをカットして必要なものを足りるまで補うだけなので、非常にシンプルです。

 

 

 

以下は「甲状腺機能低下症」の具体的な改善策になります。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年6月11日』より引用

 

 

 

自然治癒の健康相談ー33,甲状腺機能低下症

 

 

三石巌:全業績ー6、分子栄養学の健康相談、より

 

 

47歳の主婦、半年前から吸気が冷たく感じ、四六時中マスクとマフラーが離せなくなりました。

 

 

やがて、声がかすれ、首が太くかちかちになりました。倦怠感がひどく、目が半分しか開かないので本も読めません。

 

 

膀胱炎もおき、喉が痛くて流動食しかとれず、ときどき自殺を考えています。

 

 

私は若いとき扁桃腺を摘出したのですが、ないはずの扁桃腺が腫れて痛むのです。

 

 

病院の検査では甲状腺が悪いと言われました。医者の薬のほかに、漢方薬から、電気治療や針もせっせとやったのですが、さっぱり良くなりません。

 

 

 

 

私のアドバイス、

 

 

かつてルーマニアの医学者ポンチューは、自殺者の甲状腺を調べて、ほとんど例外なしにそこに異常があることを発見しました。私は、あなたの話をこれに結びつけたくなります。

 

 

一方、あなたの年齢では、更年期障害からくる不定愁訴を思わないわけにはいきません。そこでまず、更年期に特徴的なビタミンEの血中濃度の低下にたいして、対策をたてることの急務を思います。病院の薬も漢方薬もハリも電気もけっこうですが、とにかくビタミンEの大量投与が先決条件のはずです。

 

 

 

あなたの強烈なストレスにたいしても、また膀胱炎にたいしても、ビタミンCの大量投与がよいでしょう。ビタミンCを大量にとれば、一部が尿に出てゆくことはよく知られていますが、これは、ビタミンCが膀胱にたまることとを意味します。そこで、ビタミンCの殺菌作用がものをいうはずです。膀胱炎は細菌の感染症ですから。

 

 

 

それから、食事内容についてですが、流動食では低タンパク食を免れません。配合タンパクでも利用して高タンパク食にすることが必要です。タンパク質不足では、膀胱炎の原因になっている細菌に対する抗体を作るのにも不自由します。抗体はタンパク質ですから。

 

 

 

目や消化器の状態を考えると、ビタミンAもほしいと思います。

 

 

 

結局、ビタミンのEとCとA、それに高タンパク食ということを、私は考えます。

 

 

 

 

その後の経過、

 

 

兄や妹が死の影をみた、というほど、当時の彼女には生気がありませんでした。

 

 

 

でも、これまでの流動食を配合タンパクに切りかえて、それとビタミンだけの食事をしているうちに、太かった首は細くなり、かちかちはとれ、体に弾力がついた感じになりました。

 

 

 

膀胱炎も扁桃炎もなくなり、食事らしい食事を止めてしまったのに、3ヶ月ほどで元気になったのです。おっかなびっくりテニスコートに出てみたら、一人前のプレーができて、うれしくなりました。

 

 

 

目が半分しかあかなかったのは、ビタミンAを増量してみたところ、一週間もたたないうちにちゃんと開いて、本が読めるようになりました。

 

 

 

半月たらずして病院でみてもらったとき、先生に「甲状腺はすっかりなおっている。あの症状はどこにいったのか、ふしぎだ」といわれました。これで、病気の問屋としての長い病院通いが終わりました。

 

 

 

彼女は、若いときのようにタフで、冗談をとばして人を笑わせるようになりました。

 

 

20代から彼女は、鼻汁が口に流れこむために、5分間に1回ほど、鉄砲のように鼻を鳴らさずにはいられませんでした。元気をとりもどしてからも、この「鼻鉄砲」はそのままだったので、私はビタミンAの鼻への注入をすすめました。鼻腔粘膜の改善をねらったわけです。これは、一週間もたたないうちに、わすれたようになおって、メガビタミン主義をあざわらっていた夫君の意識の変革にも役立ったということです。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

甲状腺機能低下症も甲状腺機能亢進症と同じく、まずは高タンパク食。

 

 

病気からの回復にはプロテインスコア換算で最低体重*1.5g。

 

 

早く治したければ*2.0。

 

 

卵1個でタンパク質6.5g程度なので、卵だけなら15~20個。

 

 

それが無理というならプロテイン。

 

 

高タンパク食+60gのプロテイン。

 

 

消化能力の強い人なら、20g*3、朝、昼、夕。

 

 

消化能力の弱い人なら、5g*12、1時間毎12回。

 

 

ビタミンはいつものようにA、C、E。

 

 

 

ここまで「甲状腺機能低下症」という疾患についてみてきましたが、次はこれに症状が似ている「低T3症候群」についてお話します。

 

 

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低T3症候群とは

 

 

ダイエットや飢餓などで栄養不足が続くと、だるくなったり、髪が抜けたり、冷えたり、筋力が低下します。

 

 

 

このような症状を「低(Low)T3症候群」と言います。

 

 

この「低T3症候群」は、いきなり厳しい糖質制限をする人でもなることがあります。

 

 

 

 

その場合、普通の糖質摂取に戻ると改善します。

 

 

 

私もいきなり厳しい糖質制限(1日糖質10g以下)を始めたのですが、「低T3症候群」にはなりませんでした。なので、なる人とならない人がいます。

 

 

 

「低T3症候群」は疾患ではないので、適切に対処すれば改善しますが、「甲状腺機能低下症」と症状が似ているわけですから、なるとしんどいです。

 

 

 

この事を知らない方も多く、「低T3症候群」で体調を崩された方は、原因が分からないので、糖質制限が悪いと勘違いされます。医師でも知らない方がいるようです。

 

 

 

なので、「甲状腺機能低下症」と、ダイエットや糖質制限を始めた事によってなる「低T3症候群」の違いについて説明します。

 

 

 

甲状腺機能低下症と低T3症候群の違い

 

 

 

「低T3症候群」は、名前を分解すると、「低い(Low)」・「T3」・「症候群」ですから、甲状腺ホルモンの説明を思い出すとなんとなく想像がつくと思います。

 

 

 

要するに、甲状腺ホルモンの「T3」が異常に低い状態です。

 

 

 

「甲状腺機能低下症」の状態と比較して下さい。

 

 

 

  • FT3が低い・FT4が低い・TSHが高い…甲状腺機能低下症

 

  • FT3が低い・FT4は正常・TSHが正常…低T3症候群

 

 

 

 

「甲状腺機能低下症」は、「T4」と「T3」の分泌が減少するので、「TSH」が過剰に分泌されます。

 

 

 

「T4」と「T3」 が過剰に分泌されて、「TSH」が減少するのが「甲状腺機能亢進症」です。ただし、本記事ではとりあげません。

 

 

 

「FT4」と「FT3」は、通常は一緒に変動します。しかし、両者が一致しない事もあります。

 

 

 

「FT4」は正常なのに、「FT3」のみが低い状態が「低T3症候群」です。

 

 

 

「FT3」が低いので、一見「甲状腺機能低下症」のようですが、「T4」から「T3」への変換が抑えられている状態なので厳密には違います。

 

 

 

 

ちなみに、「T4」から「T3」への変換は、肝臓や腎臓等の標的臓器によって行なわれます。

 

 

 

分かりやすくしてみます。

 

 

 

  • 甲状腺機能低下症・・・甲状腺からのT3とT4の分泌量が減る

 

 

  • 低 T3症候群・・・標的臓器で(T4→T3)への変換が抑えられている

 

 

 

後者は甲状腺ホルモンの分泌は正常ですが、十分に機能していない状態です。

 

 

 

これはエネルギー不足が続いている人によくみられる状態で、体の危機である栄養不足の時に、体を守る為に、活性型のT3の変換を抑えよう(エネルギーの消耗を抑えよう)としているわけです。

 

 

 

 

「T3」への変換が抑えられる理由はこちらです。

 

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 いきなりスーパー糖質制限すると全身倦怠感が・・・』より引用

 

 

【あまりにも急激な糖質制限は甲状腺トラブルとホルモンバランスの乱れを招く】

 

 

Going Low-Carb too Fast May Trigger Thyroid Troubles and Hormone Imbalance

 

 

Summary 要約

 

 

急激にダイエットを始めた人の中には全身倦怠感とか脱毛とか便秘とか、甲状腺機能低下症を思わせる副作用に悩まされる人がいます。

 

 

(カルピンチョ注: 「甲状腺ホルモン」は新陳代謝を亢進させるホルモンで、高いとエネルギー消費が活発になり、やせ気味で汗っかきで元気、低いとエネルギー消費が悪く、むくみ気味で冷え性でいつも疲れている感じになります)

 

 

この方たちでは、これらの症状は再び糖質摂取生活に戻ることで速やかに改善します。

 

 

私の患者さんからはこういう話を聞かなかったので不思議だったのですが、低糖質ダイエッターのサイトでのディスカッションを見てそういう人たちがいるのを確認しました。

 

 

このような症状が起こる理由は、こういう人では甲状腺ホルモン「T4」が末梢で不活性型の「reverseT3」に変わってしまうために、 末梢レベルで甲状腺機能低下(Cellular Hypothyroidism)が引き起こされるからだと考えられます。

 

 

「リバースT3」は消耗性疾患、飢餓、冬眠前などの栄養不足の時に体の新陳代謝を下げてエネルギーロスの少ない冬眠モードに変えようとするホルモンです。

 

 

活性型甲状腺ホルモンである「T3」の機能を阻害することで甲状腺ホルモンの作用を抑えます。

 

 

さらにこれの代謝物である「サイロナミン」も末梢に溜まり、同じような作用を果たします、このために全身倦怠感でぐったりするのです。

 

 

栄養不足によって体がぐったりするのは、「T4」が「T3」ではなく、「rT3」に変わってしまうことが原因です。

 

 

 

活性の強い「T3」がアクセルなら、省エネ・冬眠モードになる「reverse(リバース)T3」はブレーキだからです。

 

 

 

  • T3・・・・活性型(アクセル)

 

  • rT3・・・不活性型(ブレーキ)

 

 

 

 

「rT3」は、「T3」と良く似ていますが別物で、「T3のニセモノ」とも言われています。

 

 

 

しかし厄介な事に、一般の検査では「T3」と混同されてしまうようです。

 

 

 

 

なので、病院の検査では「異常なし」と判断されても、「甲状腺機能低下症」のような症状があるなら「rT3」が増えている可能性があります。

 

 

 

 

『ドクター牧瀬のサプリメント・クリニック 隠れ甲状腺機能低下症』より引用

 

 

この30年間に、特に女性の体温は1度低くなっています。36度を切る人が非常に多いのです。

 

 

ひょっとすると、地球の温暖化とどこか関係があるのかもしれません。 外が暑くなっているから、体は冷やそうとしているのでしょうか。しかし、体の冷えは万病のもとです。

 

 

 

こういう人たちに共通しているのは、疲労感、便秘気味、冷え症、コレステロール値が高い、脈が遅い、集中力が足りない、ずんぐりと太り気味、顔もどこか全体的に浮腫気味、 毛髪がごわごわしている、白髪が増えた、精力減退(男性)、生理不順(女性)、軽度の貧血などの症状を、いくつか兼ね備えていることです

 

 

 

不眠やうつ的なこともあるので、心療内科に行き、詳しい検査もされずに、睡眠薬や抗うつ剤をだされていることもあります。

 

 

そして、いつのまにか昼夜が逆転し、さらに睡眠剤・抗うつ剤を重ねられ、あげくのはてには就業不能、学生であれば登校拒否の状態に陥ってしまうことさえあります。

 

 

こういった、現代に蔓延する、不定愁訴的な症状は、甲状腺の機能低下に由来することが多々あります。

 

 

 

医者はいちおう甲状腺機能低下も疑い、その検査をします。

 

 

 

しかし、たいがいは正常とでてくるのです。

 

 

 

ところが、この正常というのがくせもので、正常範囲下限ぎりぎりの正常から、上限ぎりぎりの正常まであります。

 

 

 

そして、ふつうの甲状腺の血液検査ではかるのはTSH(甲状腺刺激ホルモン)、T3(トリヨードサイロニン)、T4(テトラヨードサイロニン)くらいです。

 

 

 

「 rT3(リバースT3)」は測定しません。

 

 

 

甲状腺のホルモンは「T4」、「T3」、それと「rT3」の3種類があります。

 

 

 

その中で、活性の強いのが「T3」です。

 

 

 

「rT3」は、「T3」の鏡像の異性体です。rはreverse (裏返す)のrです。 その活性は「T3」と比べるとほとんどありません。

 

 

 

従って、「T3」が甲状腺ホルモンとしての主な働きをしているといえます。

 

 

 

ところが、通常の検査では、「rT3」は「T3」と同じにみなされ、「T3」として検査結果がでてきます。

 

 

 

すると、いくら活性のない「rT3」が多く、活性の強い「T3」が少なくても、検査としては異常なしということがときどきおこりえるのです。

 

 

 

しかも、「TSH」も正常とでてくることがあるのです。

 

 

ただ、残念ながら日本では、このrT3の検査は普通のクリニックや病院では行われません。

 

 

(中略)

 

 

おそらく、うつ病、あるいは慢性疲労症候群、あるいは更年期障害と診断されている人たちの中には「ReverseT3」が多い状態の人がけっこういると推測されます。

 

 

肝臓の弱い人、腎臓に問題がある人、糖尿病が進行している人、神経性食欲不振症の人なども、「ReverseT3」が多くなる可能性が高いので、注意が必要です。

 

 

以下の状態の人は、「rT3」が多い可能性が高いとのことなので注意が必要です。

 

 

  • うつ病

 

 

  • 慢性疲労症候群

 

 

  • 更年期障害

 

 

  • 肝臓の弱い人

 

 

  • 腎臓に問題がある人

 

 

  • 糖尿病が進行している人

 

 

  • 神経性食欲不振症の人

 

 

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rT3が必要な場合もある

 

 

「rT3」は、変換ミスによって生じた「T3」のニセモノ...と捕らえる事もできます。

 

 

しかし、省エネになるホルモンも場合によっては必要です。

 

 

 

「T4」が、正常と言われる「T3」ではなく、「rT3」に変換されてしまうのは、体が代謝を抑えた方がいい状態の時です。

 

 

 

代謝を抑えた方がいい時とは、ダイエット、飢餓、いきなり厳しい糖質制限をした時など、「入ってくるエネルギーが少ない時」です。

 

 

 

得られる収入が少ない時は消費を減らします。それは、理に適っている事です。

 

 

 

従って、甲状腺の機能は正常です。

 

 

『低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 いきなりスーパー糖質制限すると全身倦怠感が・・・』より引用

 

 

何十年も毎日まいにち、三食、糖質を食べ続けた体が、糖質摂取を前提とした代謝モードしか用意していなかったのです。

 

 

肝臓も脂肪やたんぱく質をうまく使えないので、糖新生がなかなか上手にできないのです。

 

 

だから急激な糖質摂取カットを、その人の体は食べるものが少ない「飢餓状態」と勘違いしていたのだと思われます。

 

 

それで分泌された甲状腺ホルモンT4を活性型T3に変換するのではなくて、活性阻害型のリバースT3に変えて冬眠モードに変えて飢餓に耐えようとしたのです。

 

 

勘違いした体が、死なないように休ませようと、がんばってくれているのです。

 

 

ここで彼女はCellular Hypothyroidismという表現を使っていますよね。

 

 

実はこれ、昔からあった概念で、Euthyroid sick syndrome、Nonthyroidal illness,あるいは低T3血症という言われ方をする状態と同義であると思われます。

 

 

甲状腺機能は正常なんだけど、末梢でT4がrT3に変換されやすい状態が発生しているために、標的器官が甲状腺ホルモンで刺激されないのです。

 

 

(筋肉や肝臓で、受容体を目の前にしてインスリンが不活化されているようなイメージを想像してもらえばわかりやすいかもです。)

 

 

 

 

 

ちなみに、動物も冬眠前に「低 T3症候群」の省エネ状態になって、「T3」を抑えて、代謝を抑え冬眠します。

 

 

 

まとめ

 

 

それぞれのホルモンの特徴をおさらいします。

 

 

 

  • T4・・・量が多い。活性が弱いが、安定している、甲状腺でのみ作られる

 

 

 

  • T3・・・量は少ないが、活性があり、T4の10倍強力、血液中の約20%が甲状腺から分泌され、残りは「T4」→「T3」へ変換される

 

 

  • rT3・・・省エネ・冬眠モードに変えようとするホルモン・検査ではT3と同じ物質として結果が出る

 

 

 

そして、「甲状腺機能低下症」と「低T3症候群」の問題点を整理します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「甲状腺機能低下症」と「低T3症候群」の違いについての説明はここまでです。

 

 

 

以下の記事では、これらの症状にならない為にはどうしたいらいいかお話します。

 

 

糖質制限の副作用?抜け毛、冷え、だるい...低T3症候群になりやすい人の特徴とはへ続く

 

 

 

 

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糖質制限に失敗した経験を持つ私が、2回目の挑戦で成功する為に行なった事は情報収集と分析です

どんなジャンルにも言える事ですが、同じ事をやっても「失敗する人」と、「成功する人」がいます。

 

 

 

挑戦する対象が極めて難しいなら、失敗者は多数出るでしょう。

 

 

 

反対に、簡単な事なら失敗者は少ないものです。

 

 

 

しかし、簡単な事なのに、何故か多くの人が失敗する事もあります。

 

 

 

糖質制限もその一つです。

 

 

 

糖質制限が難しいか、難しくないか、と聞かれたら、私は難しくない方だと思います。

 

 

 

一部、体質的に糖質制限が出来ない人もいます。例えば、

 

 

 

  • 長鎖脂肪酸代謝異常

 

  • 糖尿病腎症

 

  • 糖原病

 

 

 

・・・などの人です 。

 

 

また、インスリン注射をしている人の場合、糖質制限を出来ない事はないですが、糖質制限に理解のある医師について、薬を減らしながら食事を実践しないと危険です。なので、これは難しいケースといえます。このタイプは特に自己判断はやめましょう。

 

 

以上、糖質制限をしてはいけない、糖質制限が難しい例外を一部紹介しましたが、

 

 

 

これらマイノリティ以外の人にとっては、糖質制限の難しさは、知らないスポーツのルールを覚えるくらいの難易度でしょうか。

 

 

 

今は様々な情報が手に入るので、きちんと勉強して、体質や状況に合わせて調整していけば、かなり上手くいくと思います。

 

 

 

私は糖質制限に失敗も成功もしました。

 

 

 

2008年に糖質制限をして失敗し、「糖質制限アンチ」になり、2015年に2回目の挑戦で成功しました。

 

 

 

その体験から、何故糖質制限に失敗してしまう人が後をたたないのか考えてみました。

 

 

 

成功する人と失敗する人の違いをお話しますが、技術的なことではなく、どちらかというと、環境についてのお話になります。

 

 

 

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先に糖質制限の全体像を知る

 

 

私は情報不足のまま糖質制限をやるのはオススメしません。

 

ちょっとやり方をかじって、適当にやって上手くいく場合もあるかもしれませんが、問題が起きる場合もあります。自分がそうだったので、リスクを避ける為に、計画的にした方がいいと考えています。

 

スポーツを始める時、何も知らない状態で、いきなり始めたりはしませんよね。

 

 

  • どうやって点を入れるか

 

  • 何をやったらルール違反になるか

 

  • 何をやったら怪我をしやすいのか

 

 

・・・と、スポーツに必要な最低限のルールぐらいは、実践前に先に把握しておくはずです。学校の体育でも、体を動かす前には、先生の説明があります。

 

 

物事を始める前に、先に大まかな流れを知る事は、日常生活では当たり前に行なわれています。

 

それだけで、失敗のリスクはぐっと減らせます。

 

 

指導者の存在は必要か

 

 

全体を知ることも成功する上で大事ですが、

 

 

 

何かあった時に頼りになるので、「指導者」がいれば理想的です。

 

 

いなくてもできなくはないです。

 

 

 

しかし、問題が起きた時、先人の知恵を借りる事で「難しい」と思っていた事が簡単に解決する事も多いので、私は必要だと思います。

 

 

 

私は2回目「厳しい糖質制限」をして上手くいきましたが、困った事が全くなかったわけではありません。問題が起きた時は詳しい方にアドバイスを頂きました。もし、それが無かったら・・・と考えると、苦労したかもしれません。

 

 

一方、1回目に糖質制限をした時はそんな存在はなく、頼れるのは本だけでした。困ってネットで調べても、当時は糖質制限の情報がありません。良い話はあるのですが、「上手くいかない時の解決方法」の情報はありませんでした。問題が解決できず、挫折しました。体調悪化で、やめるより他になかったのです。

 

 

 

その事を思うと、指導者の存在はありがたいです。

 

 

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指導者が必要な人とは

 

 

私は1回目は失敗しましたが、2回目は調べたので上手くいきました。

 

 

 

私は体が弱かったですが、私より弱い、あるいは何らかの疾患を抱えている、長年薬を飲んできたという人は、こんなに簡単にいかないかもしれません。

 

 

 

実際に、中には糖質制限に体が慣れるまで時間がかかる人がいます。

 

 

 

※いきなり「厳しい糖質制限」に体が慣れない人も、徐々に糖質を減らしていくという方法があります。

 

 

 

そういう人達の事を考えると、知識が豊富な指導者はいた方がいいと思います。他力本願は論外ですが、困った時や、間違った方向に行った時に導いてくれる存在がいると、安心して取り組むことができます。

 

 

 

スポーツに置き換えて考えるとわかると思います。

 

 

子供みたいに準備運動なんてしなくても、休み時間のチャイムと共に校庭に出て、いきなりスポーツが出来る人もいます。野生動物も準備運動はしません。

 

 

しかし、本来体に良いはずの運動でも、運動不足だったり、歳をとった人が、同じようにすれば、体を痛めることも考えられます。

 

 

 

その場合は、様子を見ながら、調整しながら、少しずつ慣らしていく方が安全です。

 

 

さらに、指導者がいたらもっと安全にできます。間違っていたら、何がいけないのかすぐに理解して軌道修正することができますから。

 

 

糖質制限も同じです。

 

 

自己流アレンジで、糖質を適当に減らしている人がいますが、下手をすると私の様に「胃の糖化が治らなくて、肉も脂質も食べられなくなって、それが原因で、エネルギー不足に陥って体調不良になる」・・・という残念な結果になることもあります。

 

 

 

糖質の減らし加減も、考えなしにやるとこうなります。

 

 

今でこそ、当時を振り返って、何がいけなかったのか分かりますが、情報がなかったり、指摘してくれる人がいなければ、間違いに気付きません。

 

 

 

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糖質制限を始める人が注意した方がいい事

 

 

知識なく適当に調整すれば失敗につながりますが、経験豊富な人のアドバイスに沿って調整すれば失敗のリスクは少なくなります。

 

 

 

このような調整が上手くいくのは、基本的な事を理解しているからです。

 

 

 

ルールや仕組みがわかった上で調整するのは、何も考えずに自己流でアレンジするのとは全く違うのです。

 

 

 

従って、大勢の実践データを持っている人に頼るのが、最初のうちは極めて安全な方法だといえます。

 

 

以上のような理由から、私は、現代人が糖質制限をする時は、最初は情報を集め、考えながら計画的にやり、いざという時の為相談できる指導者がいるのがいいと考えています。

 

 

まとめると、

 

 

 

 

  • 最初に注意する事は、「糖質制限をやってはいけない病気」をもっているかどうか確認する事

 

 

 

 

  • 実践前に「やってはいけないポイント」「先人の失敗」を最低限覚える事

 

 

 

 

  • 実践中は注意深く体の変化を観察し、少しでも変わった事があったら調べる事

 

 

 

 

  • 調べて分からなければ、詳しい人に質問したりして調整する

 

 

 

 

私が気をつけていた事をザックリ言うとこんな感じです。シンプルだと思いませんか。

 

 

 

もし、あなたがいつか糖質制限をやってみようと考えた時、食事は自然なことだから、学ぶ必要も、計画も必要ない・・・そう言わずに、是非これらの事を気をつけてみてください。

 

 

糖質制限は人間の食性に合っていますが、これまでと間逆の事をするわけですから、安全の為に、最初のうちはスポーツのルールを覚えるように、最低限必要なポイントを押さえたうえで始める方がいい・・・というのが私の考えです。

 

 

 

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勉強する理由

 

 

人間は動物食性(肉食)動物です。消化器官の構造がそのようになっています。

 

 

遺伝子の99%が同じでも、人間とチンパンジーの消化器官の構造は違う

 

 

 

従って、植物性の食品を控え、動物性の食品を増やす「糖質制限(断糖肉食)」は、人間の食性に合った食事法です。

 

 

体の設計図にケンカを売らない方法なので、誰でも無理なく健康になることが出来ます。

 

 

ですが、その「動物食性である人間の体に合うはずの糖質制限」で失敗する人は多いです。糖質制限を始める前より体調が悪化します。

 

 

そんな目に合えば「このやり方は合っていない」と誰でも思います。

 

 

糖質制限をやった人は、「上手くいった人」と、「上手くいかなかった人」と、結果が真っ二つに分かれています。

 

 

この「誰でも成功しない」「失敗したら体調を崩す」というところが、糖質制限がバッシングされる理由です。

 

両者の違いは、正確な情報を手に入れて実践できていたかどうかだと思います。正しい情報を得る事はそれだけ大事なのです。

 

 

「何故、正確な情報が必要なのか」は、後で述べるとして、ここではまず、

 

 

そもそも、何故情報がいるのか、

 

何故、本来、人間の体に合っている食事である「糖質制限」を、調べずにやると失敗する確率が高くなるのか、

 

 

・・・その理由について深く考えてみたいと思います。

 

 

逆転現象

 

 

人間の体に合っている方法なのに、それを実践すると失敗する

 

 

・・・これは大きな矛盾です。

 

 

「断糖肉食するのが人間の食性に合った行為」なら失敗はありえないですし、教えてもらわなくても自然に体がそのような食事を欲し、実践できるはずだからです。

 

 

それに、どんな動物も自分に適した食材を選んで食べています。

 

 

その為、「調べたり、教えてもらった方がいい」と言うと、人によっては、

 

 

「教えてもらわないと出来ない事は自然じゃない」

 

「糖質制限は人間にとって自然じゃないんだ」

 

「結局人間が考え出したルールだから教える必要があるんだろ」

 

 

・・・と、感じるかもしれません。

 

動物食性という食性が本当に自然に備わった能力なら、動物のように、学ばなくても上手くできるはずだと考えるからです。

 

 

本能である食事の方法を学ぶ事は不自然です。

 

 

なので、教えてもらわないと出来ないような事は、自然に適していないからだ・・・という考えは一理あります。

 

 

 

ですが、大事なところが抜け落ちています。

 

 

私達は、人間が作り出したカラクリのせいで、教えてもらえないと出来ないほど、人間本来の感覚が分からなくされていることを忘れてはいけません。

 

 

 

間違った情報によって、正常な感覚が狂わされていて、その為、本来できる事を出来なくさせられている。だから、失敗するのです。

 

 

 

正常な感覚が狂うなんて事があるのか?

 

 

・・・と思うかもしれませんが、別に珍しい話ではありません。

 

 

姿勢が良い例です。

 

 

 

一度、変な姿勢の癖がついて、その状態を脳が形状記憶してしまうと、綺麗な姿勢に戻すのは非常に難しいです。

 

 

崩れた状態でも、それに慣れてしまうと、体はそれをに感じるようになるので、元の綺麗な姿勢を不自然に感じるようになります。

 

 

本来は綺麗な姿勢が自然なのですが、歪んだ状態に慣れた体は、それをしんどいと感じてしまうので、元に戻すのは大変です。

 

 

また、歪んでいるのに、本人に歪んでいる感覚がない場合もあります。

 

 

一度崩れたものを治すのは大変なのです。

 

 

自然の状態に戻すのに、トレーニングをしたり、調べたり、勉強するのは効果的です。

 

 

そしてこれは、姿勢だけでなく思考にも言えることです。

 

 

 

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教え込まれた概念に縛られている

 

 

「一度覚えた常識」を覆すのが嫌いな人は多いです。

 

 

そういう人は糖質制限に失敗する要素があります。

 

 

ふつう、糖質制限をする時は「糖質」をひかえるだけではなく、「タンパク質」や「脂質」を多目に摂らなければいけません。

 

 

「ご飯なんていらない、肉食べ放題!」と、「タンパク質」はみんな喜んで食べます。

 

 

しかし、そういう人でも、何故か脂質が必要という事実だけは受け入れられないようです。このようなケースは少なくありません。

 

 

長年「脂質悪」を刷り込まれてきたので、脂質をたくさん食べることに抵抗を感じるようです。

 

 

私が「バターをかじる」といったら、ドン引きされます。緩めの糖質制限をしている人にです。

 

 

この「脂質をたくさん食べる」という事に対して起きる「良くない反応」ですが、それは、生まれたときから自然にあった感覚ではなく、与えられた価値観なのです。それも間違った価値観です。

 

 

 

(追記)脂質は悪くないという話は以下に書きました。

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

血圧と、本態性高血圧の原因について分かりやすく説明してみた

 

 

 

人間の体に合っている脂質に「引く」というのが不自然だということに気付いて下さい。

 

 

「脂質は悪い」という間違った概念のままで糖質制限を行なうと、かなりの確率で失敗します。糖質を控えて、脂質も控えるからです。

 

 

糖質(特にご飯)は、エネルギー源です。その為、主食をさっくりカットすると、確実にエネルギー不足になります。そうならない為には、脂質が必要なのです。

 

 

生体は、「糖質」「脂質」「タンパク質」を材料に、「ATP エーティーピー」というエネルギー物質を作り出しています。このうち、「タンパク質」は、エネルギーとしては頼りないので、「糖質」と「脂質」が主な材料になります。

 

 

「糖質」と「脂質」の両方を削ったら、当然「ATP」不足になります。生体は「ATP」がないと生きていけないので、非常に危険です。

 

 

 

(追記)「ATP」について詳しくは以下をご覧下さい。

 

ATP(アデノシン三リン酸)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

糖質をカットしたら脂質を摂るは鉄則なのです。

 

 

ここで、そのアドバイスに従うか、従わないかで結果が変わってきます。エネルギーに満ちあふれるか、エネルギー不足でフラフラになるかの分岐点です。

 

 

多くの人は「脂質は危険だ」という常識が足を引っ張って、脂質をたっぷり食べる事が出来ません。

 

 

癌になる、太る、動脈硬化・・・と、恐怖が頭をよぎって実践できないのです。

 

 

真実と逆の事を真実だと思わされる・・・これを洗脳と言います。

 

 

もし、人間の作り出した情報のコントロール下にいなければ、手に入った動物性の食材を、脂質も含めたっぷり食べる事でしょう。コレステロールが気になって赤身だけ食べてわざわざ脂を残す、という奇妙な食べ方もしないはずです。

 

 

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逆の事を信じ込ませる事を洗脳と言う

 

 

脂質を避けるのは、「脂質は危険」という常識があるからです。

 

 

下手に頭がいい分、動物より人間の方が言葉による洗脳を受けやすく
下手に情報が多い分、昔の人より現代人の方が洗脳を受けやすいのです。

 

 

今は、「動物性の脂が大事だ」という人が少しずつ増えてきましたが、そんな事を言う人はまだまだマイノリティです。そんな人達が「脂質を食べましょう!」といったところで、社会的影響力は少ないです。

 

反対に「脂質を控えましょう」「コレステロールに気をつけましょう」という真実と逆の主張は、テレビ、医者、世間で、何度も何度も連呼されます。

 

何度も繰り返し言うのは基本ですね。

 

中身はともかく、「みんながそう言っているから、なんとなくこっちがいいんだろう」とジワジワと流されていきます。

 

 

医者にコレステロールを下げるよう言われたら、一旦は「これからは脂質を食べようかな・・・」と気持ちが変わっていた人も、自信を無くして、また従来の常識に染まっていきます。

 

こうして脂質にビビり続けます。

 

与えられた情報が自然に合って、理にかなったものであれば問題ありません。

 

 

しかし、そうではなかった場合、その情報に合わせてしまうことで、人間は自然な状態ではいられなくなります。

 

 

不自然な方を「自然だ」と思いこんだり、自然な方を「不自然だ」と思い込むことはありえます。

 

 

情報というのは真実を逆転させる程恐いのです。

 

 

だから私は、自分で考え、分析し、情報を鵜呑みにしない事を繰り返し伝えているわけです。それが出来ないと、おかしな情報に、なんとなく無理矢理納得させられるからです。

 

 

(追記)真実の逆を教え込むのは、学問で多くみられる現象です

 

教育と洗脳は紙一重、確認をしなければどんな学問もただの信仰である

 

【注意】癌の本質を理解していないと症状が悪化する治療法を選択します

 

 

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動かない前提

 

 

自分で考える習慣を身につけていないと、考えが固まってしまいます。以下のような、

 

 

 

脂質は悪い

 

野菜をしっかり食べなければ不健康になる

 

糖質も少しは必要

 

 

・・・といった説を、何も考えず真に受けてしまうと、それがその人の大前提になり、その後入ってきたどんな情報より幅をきかせるようになります。

 

 

その結果どうなるかというと、その前提のせいで、やることが中途半端になります。

 

 

何故なら、固まった前提は絶対に崩せないからです。前提を崩さない範囲で違う事をすると以下のようになります。

 

 

  • 主食を減らし、肉はたっぷり食べるけど、「脂質は控えた方がいい」という考えが頭から離れず、エネルギーが不足するような組み合わせになる。

 

  • 「糖質は必要だ」という考えがあるので、たいして糖質を控えずに、そのうえで肉と脂質をたっぷり食べる、もっともヤバイ「糖+タンパク質+脂質」という組み合わせをする。

 

 

こうして、「全くかみ合わない間逆の理論」を組み合わせた方法を発明し、実践して、カロリー不足で倒れたり、予期せぬ病気になったりして止めていきます。

 

組み合わせる元の理論が、相性の良いもの同士なら良いですが、世の中には混ぜてはいけない組み合わせというのが存在します。そして、「糖質制限」と「バランスの良い食生活」は、混ぜてはいけない相性です。残念ながら。

 

それでも、本人にとっては一応、糖質制限です。だから、こう言います。

 

 

「一応、主食は控えた」

 

「一応、肉や脂質をたっぷり食べている」

 

 

だけど、よく聞いてみたら、

 

 

  • 脂質を控えすぎてエネルギー不足

 

 

  • ご飯は控えたのに、野菜のとりすぎで、結果的に糖質がっつり

 

 

のような状態です。

 

 

・・・肝心なところが分かっていないので、心配になったことが度々あります。その後どうなるかが目に見えるからです。

 

 

特に主食だけ減らして脂質を控えるという、エネルギーが不足している状態は、私も経験ありますが、フラフラになります。当時は「動物性の脂質が安全だ」という知識がなかったので、従来の常識通り、脂質を避けるようにしていました。

 

 

こうなってしまうのは、「必要な情報」が総合的に認知されていないからです。一部だけ知って、一部を知らないという状態です。だから失敗するのです。

 

 

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質的な情報不足

 

 

栄養も、不必要な栄養が山の様にあって、必要な栄養素が足りていなかったら意味がありません。「質的な栄養失調」を改善させてこそ意味があるのです。

 

情報も同じです。どうでもいい枝葉の情報が山の様にあっても、必要な情報が揃っていなければ意味がありません。

 

 

現代は情報過多ですが、個々の分析能力の差から、「質的な情報不足」に陥っている人が多いです。

 

正確な情報を広げようと努力されている方もおられますが、それを火消しする様に、これまでの常識が「糖質制限をするうえで必要な情報」を覆い隠しています。重要なポイントを見えにくくしているのです。

 

 

そして、肝心な情報が抜け落ちた虫食い状態のまま情報が広まってしまっている状態です。

 

 

分かりにくいと思うので、イラストを書きました。

 

 

以下の図を見て下さい。この葉っぱ全部に必要な情報が書かれているとします。

 

 

 

左の葉っぱは正しくする為に必要な情報が全て書かれています。しかし、右の葉っぱは重要なところが虫食いになって分かりません。

 

 

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左ではなく、右の葉っぱを手に入れた場合、

 

 

虫食いの部分に気が付き、欠けたところを調べてから実践する人がどれぐらいいるでしょうか。残念ですが、多くの人はそこまでしません。

 

 

受けとった人はここに書かれている事が全てですから、書かれている事だけを実践します。

 

で、失敗します。虫の正体は、常識とかです。

 

 

この虫は、

 

「人間の体は、糖新生でブドウ糖をつくりだすことができるから、糖質は食事から摂らなくても良い、糖質を食べると糖化する」と言っているのに、「脳にはブドウ糖が必要だから糖質をとりましょう」と言って打ち消し、

 

「エネルギー不足になるから脂質を摂って下さい」と言っているのに、「コレステロールが高くなるから脂質は控えましょう」といって打ち消す。

 

 

・・・こうして肝心なところが否定によってつぶされ、

 

混ざるはずのない理論が組み合わさった、実践すればほぼ失敗するような変な指南書が出来上がります。

 

 

このような本質に気が付かない指南書は数多くあります。

 

 

これを受けとった人が気の毒です。

 

 

多くの人、特に調べない人は、虫食い状態の指南書に気付かず、それを「糖質制限だ」と思って実践します。全部わかった上で実践すれば問題ないのに、肝心な部分が見えないから失敗します。

 

そうならない為にも、虫食いの指南書ではなく、正しい指南書を見つけなければいけません。

 

 

私が「指導してくれる人が身近にいると良い」といったのは、例え変な情報を信じていても、途中で虫食いになったところを埋めてもらえるからです。

 

 

「食事」は本来習う必要がない自然なことですが、選択を誤るような罠があるので、調べたり、考えたり、教えてもらったりしないと、上手く出来ないのです。

 

 

ですが、その事に気づいている人は少ないです。

 

 

 

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大事な事

 

 

人から学ぶ事も大事ですが、それ以上に、考える事も大切です。

 

 

この世は、何かにつけて白いものを「黒」に見せかけたり、黒いものを「白」に見せかけたりする事が多いからです。

 

 

私達人間には習慣文化常識教育というものがあって、それによって元々備わっていた感覚を書き換えられています。そして、「何を食べれはよいか」という、判断基準も例外ではありません。

 

 

自然にそむくように誘導されれば、正常な判断が鈍り、間違ったものを選ぶようになってしまいます。

 

 

私だって、糖質制限を始めて「脂質を食べてください」と言われるまでは、「脂質は避けるものだ」と思っていました。間逆の事を信じてしまういい例です。

 

 

人間は簡単に洗脳されてしまうことに気付かなければいけません。

 

 

基本的に人間というのは「与えられた常識」に沿って生きようとします。

 

 

その為、「白米を食うことが自然だ」という常識の中で育てば、例え体がタンパク質や脂質を欲していても、考え(常識)が「それは必要ない」と言います。

 

例え、体が糖質によって傷ついていても、考え(常識)が「それは必要だ」と言います。

 

 

このように、常識の声は、外からだけでなく、頭の中からも響いてきます。

 

 

それらを疑い、分析する事は難しい事かもしれません。

 

しかし、これが出来なければ、どんな有益な情報が手に入っても、生かすことは難しいです。

 

 

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