筋萎縮性側索硬化症やアルツハイマー病等の神経変性疾患に栄養療法が効果的な理由

 

 

ほとんどの人は栄養療法で難病を治療する事に関心を持ちません。

 

 

 

病気は病院で治すもの、薬で治すものという考えだからです。

 

 

 

ですが、癌や膠原病等、治すのが難しい慢性疾患が栄養療法で改善した例がでてきました。

 

抗癌剤治療や手術をする前に知っておいて欲しい、癌が発生するシンプルな理由

 

 

 

そして、最近では難病である「多発性硬化症(MS)」がほぼ完治したという話まででてきました。

 

神経難病である多発性硬化症(MS)が半年でほぼ完治した治療法

 

 

 

「難病」と聞くと、凄く難しいと思ってしまいますが、治ったメカニズムを調べると実にシンプルです。

 

 

従って、私は他の難病も栄養療法で改善できると考えています。

 

 

 

そこで、以下の記事で難病である「筋萎縮症 きんいしゅくしょう」について話をしました。

 

 

筋萎縮症という難病の原因と根本的な治療法について考えてみた

 

 

 

本記事はこの続編になります。

 

 

 

「筋萎縮症」とは筋肉が萎縮する病気なのですが、タイプが2種類あります。

 

 

 

一つは「筋肉そのものがダメージを受けて萎縮していく」もの、

 

 

 

そしてもう一つは、「筋肉をコントロールしている神経細胞がダメージを受けて、その結果筋肉が萎縮する」ものです。

 

 

 

結果は同じですが、原因が違います。

 

 

 

「筋萎縮性側索硬化症 きんいしゅくせいそくさくこうかしょう(ALS)」という疾患があるのですが、これは後者で、神経細胞が死んでいく「神経変性疾患」になります。

 

 

 

この疾患の原因や改善方法について調べたのですが、情報が少ないです。

 

 

 

 

そこで、少し大局的にみることにしました。

 

 

 

同じ「神経変性疾患」であるアルツハイマー病や、パーキンソン病は栄養療法で改善したという情報が多いです。

 

 

 

なので、これら「神経変性疾患」の本質をみることで、「筋萎縮性側索硬化症」の原因や改善方法を考えることにしました。

 

 

 

種類が違っても、神経細胞が死ぬという特徴は同じだからです。

 

 

 

『がんの漢方治療と補完・代替医療 銀座東京クリニック 神経変性疾患とケトン食』より引用

 

 

神経変性疾患とは、様々な原因により脳内の様々な部位で神経細胞が病的に死滅してしまうために生じる疾患の総称です。

 

 

疾患ごとに障害を受けやすい神経細胞の種類がある程度決まっており、障害される神経細胞の働きにより疾患の症状が決まります。

 

 

アルツハイマー型認知症は記憶を担当する神経細胞(海馬など)の障害であり、筋萎縮性側索硬化症(ALS)は運動を担当する神経細胞(運動ニューロン)の障害です。

 

 

パーキンソン病は運動を調節する神経細胞のうちドパミン神経の障害で、脊髄小脳変性症は運動を調節する神経細胞のうち小脳などの障害です。

 

 

 

 

 

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神経変性疾患の種類と特徴

 

 

 

「神経変性疾患」は、以下のように分けられます。

 

 

 

  • スムーズな運動が出来なくなる

 

  • 体のバランスが取りにくくなる

 

  • 筋力が低下する

 

  • 認知機能が障害される

 

 

 

 

『順天堂大学医学部付属順天堂医院 脳神経内科 変性疾患部門(変性疾患とは)神経変性疾患とは』より引用

 

 

神経変性疾患とは脳や脊髄にある神経細胞のなかで,ある特定の神経細胞群(例えば認知機能に関係する神経細胞や運動機能に関係する細胞)が徐々に障害を受け脱落してしまう病気です.

 

 

残念ながらまだ原因はわかっていません。脱落してしまう細胞は病気によって異なっています。

 

 

 

大きく分けるとスムーズな運動が出来なくなる病気,体のバランスがとりにくくなる病気,筋力が低下してしまう病気,認知能力が低下してしまう病気などがあげられます.

 

 

1 スムーズな運動が出来なくなる病気:

 

パーキンソン病,パーキンソン症候群(多系統萎縮症,進行性核上性麻痺など)など

 

 

 

2 体のバランスが取りにくくなる病気:

 

脊髄小脳変性症,一部の痙性対麻痺など

 

 

 

3 筋力が低下してしまう病気:

 

筋萎縮性側索硬化症など

 

 

 

4 認知機能が障害されてしまう病気:

 

アルツハイマー病,レビー小体型認知症,皮質基底核変性症など

 

 

神経変性疾患がどのような機序で、なぜ特定の人に起きるのか、始まりはいつなのかも含めてあまりよくわかっていませんが,高齢者に発病しやすい傾向があることから、加齢そのものがリスクであると考えられています.

 

 

患者さんの家族が同じような症状を持っている事は少ないですが(弧発性),一部の患者さんは血のつながった家族の中に同じ症状、もしくは似た症状を持った方がいて遺伝する事が分かっています(家族性)。

 

 

最近の研究の進歩により私たちの施設から世界的にも有名なパーキンソン病の原因遺伝子が発見されましたが、さらに多くの遺伝子、蛋白が世界各国で発見されそれらの機能が調べられています.

 

 

その結果異常な機能を持った蛋白や、必要がなくなった蛋白が分解されずに細胞内にたまってしまい,ミトコンドリアと呼ばれる細胞内でエネルギーを供給する小器官の機能障害、活性酸素を始めとした細胞にとって毒となる成分の暴露が発病に関与するのではないかと考えられています.

 

 

 

>脱落してしまう細胞は病気によって異なっています。

 

 

 

・・・とあるので、どこがダメージを受けるかは、その人の遺伝的な弱点が関係すると思われます。

 

 

 

本質は、どこの神経細胞であれ、そもそも何故神経細胞が壊れるのかです。

 

 

 

 

 

神経細胞(ニューロン)が壊れるわけ

 

 

 

神経細胞は何故壊れるのか・・・

 

 

そのヒントが「認知症の治療は薬より食事改善の方が効果的だ」という話にあります。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 1月2日』より引用

 

 

高タンパク/低糖質食が継続できればアルツハイマー型認知症は進行しない

 

 

用語の解説;

 

 

HDS-R(長谷川式認知症スケール);日本で最も用いられている認知症テスト、30点満点で20点以下なら認知症。

 

 

数唱;100-7の計算や数字の逆唱などの計算、4点満点でレビー小体病(DLB)では低下しやすく、アルツハイマー型認知症(SDAT)では保持される。

 

 

遅延再生;覚えてもらった三つの言葉を後で思い出してもらう。6点満点でDLBでは保持され、SDATでは低下する。

 

 

MMSE;世界で最も用いられている認知症テスト、30点満点で20点以下なら認知症。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

症例1;70代前半の男性、奥さんとともに来院。

 

H26.9、

 

HDS-R20、数唱4/4、遅延再生2/6。

 

MMSE21。

 

診断、SDAT。

 

 

元々甘い物好き。奥さんに高タンパク/低糖質食を指導し、以後奥さんが食事管理をきっちり行っている。

 

H29.10、

 

HDS-R20、数唱4/4、遅延再生2/6。

 

MMSE21。

 

認知症症状の進行はない。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

症例2;80代前半の女性、娘さんとともに来院。

 

H26.10、

 

HDS-R17、数唱3/4、遅延再生1/6。

 

MMSE22。

 

診断、SDAT。

 

 

元々一人暮らしをしていたが、認知症症状が目立つようになったため娘一家と同居するようになった。娘さんに高タンパク/低糖質食を指導し、以後娘さんが食事管理をきっちり行っている。

 

H29.10、

 

HDS-R26、数唱4/4、遅延再生4/6。

 

MMSE23。

 

認知症症状は改善している。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

SDATは慢性に進行する認知症で、毎年HDS-Rで3点程度ずつ低下すると言われている。

 

 

レミニールなどの抗認知症薬は、認知症を改善させるものではなく、1~2年進行を緩やかにする作用。

 

 

上記の症例でも薬は使用しているが、薬の効果より食事改善の効果が圧倒的に大きいと判断している。

 

 

SDATは最近では3型糖尿病と言われており、糖質の過剰摂取により発症して進行する。

 

 

患者の食歴を聞くと、大盛りご飯に漬け物や、饅頭などの甘い物好きの人がとても多い。何十年もそのような食事をしてきたことが原因である事は明らかであり、年単位で高タンパク/低糖質食を行うと、認知症の進行を抑制でき、改善する場合もある。

 

 

本当言えば、B50、ナイアシン、C、Eなどのメガビタミンを加えればさらに良いはずだが、パラダイムが違いすぎて説明しても理解されそうにないので、まだ実行できていない。

 

 

 

「アルツハイマー型認知症」は、糖質の過剰摂取が原因です。

 

 

 

糖質が認知症を引き起こす理由は、ズバリ糖化です。

 

 

 

骨も皮膚も筋肉も、ホルモンや酵素や神経伝達物質も免疫細胞も・・・体はタンパク質でできています。

 

 

糖質を過剰摂取すると、余った糖が、体のタンパク質と結びついて細胞を変性させます。

 

 

この反応の事を「糖化反応」と言い、

 

 

その反応で最終的に出来る毒性の強い物質のことを「AGE(最終糖化産物)」と言います。

 

 

 

糖質を摂ると、この現象が体のどこで起こっても不思議ではありません。

 

 

 

関節が糖化すれば音が鳴りやすくなったり、胃が糖化すれば胃もたれや胃下垂になったり…痔や歯槽膿漏も糖化です。

 

 

 

糖化すると細胞が劣化するので、その部分が弱ります。

 

 

 

神経細胞も例外ではありません。

 

 

 

『リバーシティクリニック総合医療センター 抗糖化コラム 糖化とアルツハイマー』より引用

 

 

アミロイドβという蛋白が何らかの作用を受けて組織に沈着しやすくなり、それが溜まって脳の神経細胞の死滅を引き起こすという考え方が一般的ですが、糖化がアミロイドβの凝集や沈着を促進、加速させているとも考えられています。

 

 

また、糖化によって体内に発生したAGEs(糖化最終生成物)が細胞死(アポトーシス)を引き起こすことも分かっています。

 

 

 

アルツハイマー病に限らず、癌や膠原病など、糖質の過剰摂取によって起きる病気は、何故か「糖質が悪い」ということを無視して病気を解決しようとします。無視とまではいかなくても触れないようにしています。

 

 

 

その為、標準治療を選択する患者は、医師が注意しない糖質を食べながらの治療になるので、根本的に治ることはありません。

 

 

 

病気を作りながら病気を治すというマッチポンプが横行しています。

 

 

 

 

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異常タンパク質の蓄積とは

 

 

 

アルツハイマー型認知症に限らず、神経変性疾患について調べると、

 

 

神経細胞死と、異常タンパク質の蓄積の特徴が書かれています。

 

 

 

  • 神経細胞死

 

 

  • 異常タンパク質の蓄積

 

 

 

気になるのは後者です。

 

 

 

「異常タンパク質の蓄積」について調べると、小難しいことが書かれていますが、糖化でタンパク質が変性しただけじゃないのかと疑ってしまいます。

 

 

 

タンパク質は、数多くの弱い相互作用によって立体構造が保たれています。

 

 

従って、加熱、攪拌、酸、アルカリ・尿素などの変性剤の処理・・・といった影響で、簡単に立体構造が変化したり、性質が変わってしまうのです。

 

 

以下はタンパク質の変性の一例です。

 

 

ゆで卵 + 熱 → ゆで卵

 

牛乳 + 酸 → 凝固

 

卵白 + 攪拌 → メレンゲ

 

 

 

 

 

糖化反応もタンパク質の変性です。

 

 

 

タンパク質 + 糖 + 熱 → 糖化

 

 

 

「熱」というのは体の場合、体温です。

 

 

 

「タンパク質」の部分が、「骨」だったり、「筋肉」だったり、「皮膚」だったり、「内臓」だったり、「神経細胞」だったりするわけです。

 

 

 

「体のタンパク質が変性する」といってもイメージが掴めないと思うので、以前紹介した記事を載せておきます。

 

 

赤血球のヘモグロビンが糖質によって変性するとどうなるか・・・というお話です。

 

 

ちなみに、ヘモグロビンはこれです。もちろんタンパク質です。

 

 

 

 

 

 

『老けたくなければファーストフードを食べるな 老化物質AGEの正体 著者:山岸昌一』より引用

 

 

「ヘモグロビンA1c」が長い時間、高い血糖値の下に置かれると、糖のたんこぶがどんどん増えていきます。

 

 

そして糖まみれになって、最終的には「AGE(終末糖化産物)」という物質に変質していきます。

 

 

AGEの姿として、次のようなイメージを想像してみてください。

 

 

ヘモグロビンというタンパク質の周囲に四方八方からお菓子のように糖がベタベタとくっついた状態です。

 

 

こうなると、もう元のヘモグロビンには戻ることができません。

 

 

ヘモグロビンとは似ても似つかない 〝異常な物質〟 に変質していきます。

 

 

 

やっかいなのはこのAGEという最終的な糖化物質が、なかなか代謝されずに、長期間体内にとどまるという点です。

 

 

 

赤血球が四ヶ月で入れ替わっても、AGEだけは残ってどんどん蓄積されていく。

 

 

長く人間の体にとどまりつづけるということから、「高血糖の記憶」という現象と一致するのではないか。血糖値を元に戻しても、高い血糖値のときと同じように合併症の病気が進行するのは、AGEがそのまま体内にとどまりつづけるからではないか。

 

 

このことを確かめるために、AGEを人工的につくって、人間の細胞にふりかけてみました。

 

 

するとどうでしょう。このAGEは予想通りに細胞を攻撃したり、組織を劣化させ、老化を加速させた。悪さの限りを尽くしたのです。

 

 

そしてひとたびAGEまで進化すると、元のタンパク質には戻らない。

 

 

「ヘモグロビンA1c」は正常なヘモグロビンに置き換わりますが、AGEのほうは二度とヘモグロビンには戻りません。

 

 

その上、長いこと人間の体内にとどまって悪さをする。「高血糖の記憶」という現象も、AGEによってきれいに説明できるわけです。

 

 

(32p~33p)

 

 

 

 

勘の良い方はお気づきだと思いますが、ここに答えが書かれています。

 

 

重要な部分を要約します。

 

 

 

  • AGEはタンパク質の周囲に糖がベタベタとくっついた状態で「異常な物質」

 

  • AGEは元のタンパク質に戻らない

 

  • AGEは、なかなか代謝されずに長期間体内に留まり蓄積される

 

  • AGEは細胞を攻撃したり、組織を劣化させ、老化を加速させるので毒性が強い

 

 

 

最悪です。

 

 

 

私はよく「セルライト」の話をします。体の外側につくので、目で確認できるからです。運動や食事制限をして体が痩せても、何故か「セルライト」はほとんど落ちません。

 

 

 

糖化した組織というのは簡単には戻りません。

 

 

 

これは血液の「ヘモグロビン」の話ですが、「ヘモグロビン」を「神経細胞」に置き換えて考えると恐ろしいですね。

 

 

ちなみに、アルツハイマー病の人の前頭葉を調べると、健康な人に比べて3倍以上のAGEが蓄積しているそうです。

 

 

 

なので、「アルツハイマー型認知症」は、糖質を控える糖質制限が有効的なのです。

 

 

 

そして、この事は理屈が共通している他の神経変性疾患にも当てはまります。

 

 

 

 

付け加えると、糖化だけでなく、酸化にも注意が必要です。

 

 

 

『Dr.GOTOの老化研究所 05-異常たんぱく質はなぜ増えるのか?』より引用

 

 

 

タンパク質が活性酸素に出会うと、主に、そのアミノ酸単位(アミノ酸残基)から出ている側鎖部分が活性酸素と反応して種々の化学変化を起こします。

 

 

化学変化を起こしやすい部分は、機能にかかわりの深いことが多いので生じた酸化修飾タンパク質は、本来の機能を失ってしまう可能性が高いのです。

 

 

 

 

「酸化」と「糖化」のどちらとも気をつける必要がありますが、現代人が真っ先に注意した方がいいのは「糖化」です。

 

 

 

必要な量に対して、摂取する量が多すぎるからです。

 

 

 

 

 

 

 

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異常タンパク質を分解するシステム

 

 

異常なタンパク質を作らないようにすることも大切ですが、できてしまった異常タンパク質をデトックスする事も重要です。

 

 

 

生体を構成するタンパク質は、1度合成されたものがずっと存在するのではなく、合成と分解を繰り返しています。

 

 

この合成と分解のサイクルのことを「代謝回転 たいしゃかいてん」と言います。

 

 

 

表面的には変化があるように見えなくても、体は古くなったものを壊して入れ替える作業を常に行なっているのです。

 

 

 

その為、「代謝回転」が悪くなると不健康です。再生が滞ってもダメですが、破壊が滞ってもダメです。

 

 

 

で、破壊の働きをする「異常タンパク質分解酵素」というのがあります。

 

 

 

『Dr.GOTOの老化研究所 05-異常たんぱく質はなぜ増えるのか?』より引用

 

 

 

 

異常タンパク質蓄積の原因:タンパク質代謝回転の低下

 

 

タンパク質分解酵素というと胃のペプシンや腸のトリプシンなどがよく知られていますが、いずれも細胞外に分泌される消化酵素です。

 

 

細胞内にも、カテプシン・プロテアソーム・カルパインなど何種類ものタンパク質分解酵素が存在します。

 

 

このうち主要な異常タンパク質分解酵素であるプロテアソームの活性は、老齢動物で低下します(図24-2)。

 

 

他のタンパク質分解酵素は、活性があまり変わらないか、逆に増えるものもあります。

 

私たちの研究室では老齢動物のプロテアソームの活性を阻害すると異常タンパク質の分解も抑えられることを明らかにしています。

 

 

興味深いことにプロテア ソームの活性低下は、酵素の量が減ったためではなく、酵素自身が異常化しているためのようです。

 

 

異常タンパク質を分解除去する酵素自身が異常化すれば、他の異常タンパク質の分解が遅くなってしまうのはうなずけます。

 

 

 

このように、「プロテアソーム」というタンパク質分解酵素が、「異常タンパク質」を分解します。

 

 

 

この働きが低下すれば、破壊されるはずの異常タンパク質が破壊されません。

 

 

 

働きが低下する理由は、タンパク質分解酵素が異常化することなので、その理由を考えてみます。

 

 

 

まず、酵素はタンパク質で出来ています。

 

 

 

その為、タンパク質不足や、糖化に弱いです。

 

 

 

例えば、タンパク質不足の人が肉を食べると気持ち悪くなります。

 

 

 

タンパク質や脂質を消化する消化酵素もタンパク質でできているので、タンパク質不足で酵素が不足し、肉を上手く消化できなくなります。

 

 

 

 

タンパク質不足

 

 

消化酵素が不足

 

 

タンパク質を食べてもうまく消化できない

 

 

タンパク質を食べなくなる

 

 

タンパク質不足

 

 

 

 

 

この場合、「タンパク質不足が悪い」とは思わず、「タンパク質が悪い」と勘違いする人が多いです。

 

 

 

 

理屈は同じで、タンパク質不足だと「タンパク質分解酵素」も不足します。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2018年1月31日』より引用

 

 

メグビーメールマガジン 2月号 Vol.95、より

 

 

第9章 ~高タンパク食生活の心得も~ -日常生活を例に正しい処方を表示-

 

 

【その不足は全身に悪影響】

 

 

まず、タンパク質の生体における役割を見よう。

 

血液、骨、筋肉、神経、内臓諸器官から皮膚や爪にいたるまで、タンパク質でできていないものはない。

 

 

したがって、それの欠乏があれば、全身的に悪影響が及ぶ。

 

 

生体の代謝をにぎる酵素がすべてタンパク質であることも見のがせない重要なポイントである。タンパク質の欠乏があれば、代謝のスムーズな進行は期待できないといって、過言ではない。

 

 

そしてまたタンパク質は、抗体やインターフェロンなど、感染に対する自衛手段にも利用される。タンパク質が欠乏すれば、細菌やウイルスに対して無防備になるのだ。
生体の代謝には、タンパク質も、糖質も、脂質も参加する。

 

 

それらのすべてが酵素を要求することを考えると、タンパク質の比率が低くては、代謝のスムーズな進行にさしつかえる、という結論をださざるをえなくなる。

 

 

エネルギー源が、糖質・脂質だからといって、これだけを食っていたら、エネルギーさえもつくれない。

 

 

酵素タンパクなしの代謝などは、ありえないからである。

 

 

タンパク質の比率が重要なことは、このような極限のケースを想像すればわかるはずだ。

 

 

 

もっと最悪なのは、タンパク質不足だと古いアミノ酸を使いまわして「代謝回転」が行なわれることです。

 

 

健康の維持には、体の材料であるタンパク質を必要なだけ常に補う必要があります。

 

 

先ほども言ったように、生体はタンパク質を分解したり合成したりを繰り返しています。

 

 

その過程で「古くなったアミノ酸」は捨てられるのですが、タンパク質が不足している人は、古いアミノ酸を再利用します。

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2017年5月28日』より引用

 

 

タンパク質は作って(同化)は壊して(異化)を繰り返しており、動的平衡状態にある。

 

 

原料が足りないと、三石先生風に言うと、粗末な腎臓、粗末な肝臓、粗末な心臓、粗末な脳、ができてしまう。

 

 

脂質は、細胞膜、ミトコンドリア膜、核膜などの生体膜成分。

 

このものも、同化と異化による動的平衡状態にある。

 

 

体を作る代謝酵素の主酵素はタンパク質。

 

 

代謝酵素の補酵素はビタミン、ミネラル。

 

 

糖質ばかり食べると、体に悪いのは明白。

 

 

小学生でもわかる栄養の話。

 

 

 

タンパク質不足は、粗末な体を作り上げてしまうので、ガラクタのようになります。

 

 

 

古いアミノ酸は変形していることもあるので、そんな材料を使って体を作った場合、下手をすると体の防衛軍である「免疫細胞」に敵とみなされて攻撃されてしまいます。

 

 

 

これが「自己免疫疾患」の原因です。

 

 

詳しくは以下の記事に書いています。

 

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

タンパク質不足だと、「必要な物が作れない」こともあれば、「廃材を使いまわすことによって粗末な体になってしまう」リスクがあります。

 

 

 

だから、タンパク質は不足させてはいけないのです。

 

 

 

健康維持の為には最低でも体重1kgあたり1gは必要です。体重50kgの人だと50gは必要ということになります。

 

 

病気の改善や美容目的の場合は、さらに量が必要です。

 

 

 

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ケトン食と神経変性疾患

 

 

 

神経細胞を糖化させない為に糖質を制限すること、

 

 

そして、異常タンパク質分解酵素の働きを低下させない為にタンパク質を十分摂取することが大事・・・という話をしてきました。

 

 

 

高タンパク質、低糖質です。

 

 

 

そして、もう一つ付け加えたいのが脂質です。

 

 

 

『がんの漢方治療と補完・代替医療 銀座東京クリニック 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の代替療法』より引用

 

 

【肥満の方が生存期間が長い】

 

 

ALSでは栄養状態が良いほど生存期間が長いことが明らかになっています。

 

 

ALSの動物実験モデルを使った実験では、高脂肪食で運動ニューロンの死滅が減少し、生存期間が20%延長したという報告があります。

 

 

高脂肪食(脂肪47%、炭水化物38%、たんぱく質15%)と普通食(脂肪17%、炭水化物64%、たんぱく質15%)の比較では、普通食の生存期間が180日以下に対して高脂肪食では220日(一部のマウスは270日以上生存)という結果が報告されています。

 

 

BMI(body mass index)とALS患者の生存期間が比例するという報告があります。

 

 

100万人以上を14〜28年間追跡して前向き試験では、標準体重の人より肥満の人の方がALSを発症するリスクは30〜40%低いという結果が報告されています。

 

 

結論的には、少し肥満になるくらいにカロリーオーバーの食事がALSの生存期間を延ばす効果が期待できるということです。

 

 

 

効果が期待できる代替療法として注目されているのが「ケトン食」です。

 

 

 

「ケトン食」とは、摂取エネルギーの60~90%を脂肪で摂る食事法です。脂肪酸を分解して生じたケトン体をエネルギー源として利用します。糖質は極端に減らすという特徴があります。

 

 

 

ケトン食は「アルツハイマー病」に効果があったという話が多いのですが、「筋萎縮性側索硬化症」にも効果があることが報告されています。

 

 

 

場所が違っても神経細胞が死ぬという本質は同じなのです。

 

 

 

では、何故「ケトン食」が神経細胞に良い影響をもたらすのか、その理由です。

 

 

 

『がんの漢方治療と補完・代替医療 銀座東京クリニック 神経変性疾患とケトン食』より引用

 

 

ケトン体はグルコースが枯渇したときに肝臓で脂肪酸が燃焼して産生されます。

 

 

 

ケトン体は血液脳関門を通過し、拡散あるいはモノカルボン酸トランスポーターによって神経細胞内に入り、神経細胞のエネルギー源となります。

 

 

 

グルコースの代替エネルギー源となる以外に、次のような様々なメカニズムで神経細胞を傷害から守る作用があります。

 

 

 

①ケトン体は神経細胞のミトコンドリアを増やし、ケトン体自体がエネルギー源となって神経細胞におけるエネルギー産生を増やす。

 

 

 

②ケトン体は抗炎症作用があり、さらにミトコンドリアにおける活性酸素の産生を減らし酸化障害を軽減する。

 

 

 

③ケトン体はアポトーシスの過程を阻害することによって神経細胞死を抑制する。

 

 

 

④ケトン体はヒストンアセチル化を亢進して認知機能を高める。

 

 

 

ミトコンドリアというのは、細胞内にある発電所です。

 

 

 

ミトコンドリアを使うと、エネルギー物質「ATP」をたくさん作ることができます。

 

 

 

 

 

 

ミトコンドリアが機能不全になることで、細胞が癌化します。

 

 

一方、神経細胞(ニューロン)は、ミトコンドリアの多い細胞です。

 

 

 

 

 

 

普通の細胞のように分裂しないので癌化することはありませんが、再生しないのでダメージを受けて変性したり死滅すると数が減ります。

 

 

 

脳腫瘍は「神経細胞(ニューロン)」が癌化したのではなく、「グリア細胞」が癌化したものです。

 

「脳のエネルギー源はブドウ糖なので糖質をしっかり摂りましょう」と言う人が語らない話

 

 

 

神経変性疾患もミトコンドリアの機能が低下することが影響しているようです。

 

 

 

『がんの漢方治療と補完・代替医療 銀座東京クリニック 筋萎縮性側索硬化症(ALS)の代替療法』より引用

 

 

 

ALS患者やALSの動物実験モデルの研究から、ALSの発症とその進展の機序にエネルギー代謝の異常が関与していることを示すエビデンスが増えている。

 

 

特に、糖代謝の低下とミトコンドリア機能の異常が中枢神経系組織や筋肉組織のATPの利用を妨げている。

 

 

ALSにおけるミトコンドリア機能の改善を目標にした代謝治療が幾つか試みられており、ALSの機能改善に様々な効果を示している。

 

 

ALSの実験モデルにおいて代謝をターゲットにした治療の効果は、運動障害の発症を遅らせ、運動神経を保護し、生存期間を延長することが明らかになっており、ALSの発症メカニズムに代謝の異常が重要な関与をしていることを示している。

 

 

ALSに対する代謝治療の有効性を検証する比較対照臨床試験を早急に実施する必要がある。

 

 

さらに、ALS患者やALSの動物実験モデルにおけるエネルギー代謝の異常を解明することは、代謝をターゲットにした有効な治療法の開発に必要であり、このような治療法はALSの進行を遅らせ、ALS患者の延命につながる。

 

 

 

神経細胞のエネルギー源はグルコース(ブドウ糖)ですが、ALSの運動ニューロンではグルコースの取込みも代謝も低下し、ミトコンドリアでのATP産生が低下してエネルギー不足になって細胞死が引き起こされているので、ミトコンドリアの働きを高める方法はALSの進行を抑制できるという考えです。

 

 

がん細胞では、解糖系が亢進しミトコンドリアでの酸化的リン酸化が抑制されています。この場合、ミトコンドリアの機能を亢進するとがん細胞は自滅します。

 

 

一方、神経変性疾患では、ミトコンドリアの働きが低下してATP産生が低下して死滅するので、ミトコンドリアの働きを亢進すると、神経細胞死を避けることができるということです。

 

 

 

これを読むと、ミトコンドリアの機能を回復してATPをたくさん作る栄養療法が応用できそうです。

 

 

 

 

神経変性疾患の対策

 

 

筋萎縮性側索硬化症は、他の神経変性疾患の対策と同じように、

 

 

 

糖質を減らし、タンパク質と脂質を摂る糖質制限と、エネルギー代謝を円滑にする為に必要なビタミンやミネラルをサプリメントで必要なだけ摂るのが効果的でしょう。

 

 

 

実際にやってみないと分かりませんが、そういう方法も知っておいた方がいいです。

 

 

 

 

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