エネルギー代謝について分かりやすく説明してみた

「代謝(メタボリズム)」とは、体内で起こる化学反応の事です。

 

そして、生体内の代謝には、大きく分けてつあります。

 

 

●エネルギー源である「ATP」を作る代謝

 

●「ATP」を使って、「ATP」以外のものを作る代謝

 

 

細胞には、後者「ATP以外のもの」を作る任務があります。しかし、その活動に必要なエネルギーも自分で作らなければならないのです。

 

 

本記事では、前者の、エネルギー源であるATPを作る「エネルギー代謝」についてお話します。

 

 

 

「ATP(エーティーピー)」は、簡単に言うと、エネルギーを溜め込んで充電がMaxの電池のような状態です。

 

また、エネルギーを放出して空っぽの状態を「ADP(エーディーピー)」と言います。

 

ATPとADP

 

 

そして、充電するには、何段階もの化学反応が起きます。

 

 

この「ATP」のエネルギーが無ければ、生体は生きていくことができません。当然、後者の「ATP以外のものを作る」代謝も行なわれません。

 

不足すると、慢性疾患の原因になります。

 

その為、「ATP」を作ることは重要なのです。

 

そして、「ATP」の材料は、糖質、脂質、タンパク質です。このうち、燃料としてあてになるのは糖質と、脂質です。タンパク質は体の主成分になりますが、燃料としてはイマイチで、あまりあてになりません。(※「ATP」がどんなものであるかは、以下の記事で分かりやすく書きました。)

 

ATP(アデノシン三リン酸)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

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ATPとミトコンドリア

 

 

自らの活動資金(エネルギー物質ATP)を捻出するのも、細胞の仕事です。

 

そのエネルギー物質ATPは、細胞の中の「ミトコンドリア」で作っています。

 

ミトコンドリア

(細胞の図)

 

「ミトコンドリア」とは、一言で言うとエネルギーを作る発電所です。なので、エネルギーをたくさん必要とする細胞は「ミトコンドリア」をたくさん持っています。

 

 

ただし、「ミトコンドリア」は酸素を使って「ATP」を作り出しているので、酸素があることが発電の条件です。

 

 

 

 

「ATP」は酸素がないと作れないのか・・・

 

 

 

というと、そんなこともありません。

 

酸素がなくても、「ATP」をつくることは可能です。

 

 

ただし、ミトコンドリア発電所に頼ることはできません。その場合、別の方法で「ATP」を作ります。

 

酸素がない = ミトコンドリアでATPが作れない

 

 

 

ミトコンドリアを使わずにATPを作る

 

 

ミトコンドリアというのは、酸素がないと発電できませんから、酸素が滞る場合は、こちらの発電所は利用できません。

 

そんな時でも、細胞の液体部分「細胞質基質(さいぼうしつ・きしつ)」で起こる発電なら、酸素がなくてもエネルギーを作り出すことができます。

 

 

細胞質基質の解糖系

 

 

この発電方法には、酸素がいらないので、嫌気的解糖(けんきてき・かいとう)という名前がつけられています。(別名:解糖系)

 

 

「嫌気的解糖」は、酸素を要求する「ミトコンドリア」に頼らなくてもいいというメリットもありますが、少しの「ATP」しか作り出せないデメリットがあります。

 

 

そして、「酸素が足りない時」というのは、以下のようなケースです。

 

 

●激しい運動をして酸素供給が間に合わない

 

●細胞内にミトコンドリアを持っていない細胞(例:赤血球)は、そもそもミトコンドリアに頼った発電自体ができない

 

 

・・・このような場合、酸素が必要ない嫌気的解糖によって「ATP」を作り出すことができます。ですが、この方法では作り出せる「ATP」が少ないので、エネルギー不足になります。

 

 

「ATP不足 = 不健康」なので、やはり酸素を使った「ミトコンドリア」でのATP発電の方が、たくさんの「ATP」を作りだすことができるので健康的です。

 

 

●嫌気的解糖 = ATP少ない = 不健康

●ミトコンドリアでの反応 = ATP多い = 健康

 

 

このように「材料である、糖質、脂質、たんぱく質を分解してATPを作る」反応を「呼吸」と言います。

 

 

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呼吸とは

 

 

ここで、「呼吸」の定義についてお話します。

 

 

一般的に使う「呼吸」という言葉は、「酸素を吸って、二酸化炭素を吐くこと」を意味します。

 

 

ですが、生物学で使う「呼吸」という言葉は、「細胞が有機物を分解して、その過程で生じるエネルギーを「ATP」に蓄えること」を意味します。

 

 

 

前者が肺で行なっている「外呼吸(ガス交換)」で、後者は「内呼吸(細胞呼吸)」です。「外呼吸」で吸収した酸素を使って、「内呼吸」で「ATP」を作ります。

 

 

本記事では、「内呼吸」について説明しています。

 

 

「ATP」にエネルギーをつめる = 内呼吸

 

 

 

好気呼吸と嫌気呼吸の違い

 

 

 

エネルギーを「ATP」に蓄える「内呼吸」には、パターンあります。

 

 

先程もチラっとでてきましたが、「呼吸に酸素がいるか、いらないか」です。

 

 

●酸素が必要な呼吸・・・好気呼吸(こうき・こきゅう)

 

●酸素が必要じゃない呼吸・・・嫌気呼吸(けんき・こきゅう)

 

 

 

前者の酸素が必要な「好気呼吸」は、動物や植物が行なっています。

 

後者の酸素が必要じゃない「嫌気呼吸」は、先程紹介した「嫌気的解糖」、酵母菌や植物等が行なう「アルコール発酵」や、乳酸菌が行なう「乳酸発酵」です。

 

 

 

先程の復習ですが、効率よく「ATP」が作れるのは、酸素を利用した“好気”の方です。

 

 

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糖質からATPを作る

 

 

「ATP」の材料になるのは「糖質」「脂質」「タンパク質」でした。

 

最初に、「糖質」の代謝について説明します。

 

 

「糖質からATPを作る」というのは、言い換えると、「ブドウ糖からATPを作る」です。(※「糖質」というのは、単糖が集まって出来ています。ブドウ糖(英語:グルコース)は単糖の代表です。これが「ATP」の材料になるわけです。)

 

 

ブドウ糖を分解して「ATP」を取り出すには、まず、「解糖系 かいとうけい」という名前の反応が起きます。

 

 

 

解糖系とは

 

 

「糖質」を食べると、消化器官でグルコース(ブドウ糖)に分解されます。

 

 

グルコースは小腸で吸収され、血液によって全身の細胞に届けられます。

 

 

すると、グルコースは、最初に細胞内の液体部分「細胞質基質 さいぼうしつきしつ」に到着します。

 

 

細胞質基質の解糖系

細胞(簡略化)

 

 

ここで行なわれる「解糖系」とは、先程説明した「嫌気的解糖系(けんきてきかいとう)」の事です。「嫌気的解糖」は、名前の通り酸素が必要ありません。

 

 

また、「解」「糖」という名前の通り、グルコース(糖質)が分解されます。

 

 

何段階か代謝があるのですが、最終的に「ピルビン酸」に変身します。

 

 

グルコース

(何段階か代謝)

ピルビン酸

 

 

で、その分解の過程で発生したエネルギーによって、「ATP」が2個と、「水素」が生じます。

 

 

これが「解糖系」です。

 

 

で、グルコースは「ピルビン酸」になったわけですが、ここが分かれ道です。

 

 

 

ここから先、もし酸素がなければ、ミトコンドリア発電所で発電することはできません。「ピルビン酸」は「乳酸」になります。ここまでだと「ATP」は2個です。つまり、

 

 

解糖系 = ATP2個

 

 

 

しかし、もし酸素があれば、ミトコンドリアで発電することができます。

 

 

 

嫌気的解糖か好気的解糖か

 

 

(追記)ちなみに、右が健康的なルート、左が不健康なルートです。左のルートに偏ると、乳酸の蓄積を招くので、癌が発生しやすくなります。癌が発生する過程は以下に書きましたので参考にして下さい。

 

癌細胞と癌家系について分かりやすく説明してみた

 

 

ここからは、解糖系でできた「ピルビン酸」が、ミトコンドリアのマトリックスの中に進んだ後のお話をします。

 

 

 

 

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ミトコンドリアのマトリックス(クエン酸回路)

 

「ピルビン酸」は、酸素がない状態だと、ミトコンドリアで発電する資格がないので「乳酸」になりますが、酸素があればミトコンドリアでもっと多くの「ATP」を作ることができます。

 

 

ミトコンドリアのマトリックスでは、「クエン酸回路 くえんさん・かいろ」という名前の反応が行なわれます。

 

 

ミトコンドリアのマトリックスに移動した「ピルビン酸」は、そのままでは「クエン酸回路」に参加することができません。なので、まず、酵素の働きによって代謝されて「アセチルCoA(あせちるこ・えー)」という物質になります。

 

 

ピルビン酸

アセチルCoA

 

 

 

さらに、「アセチルCoA」は、マトリックスの中の「オキサロ酢酸」という物質と反応して、「クエン酸」になります。

 

 

ピルビン酸からアセチルCoA

 

 

そこから、さらに何回も姿を変えるのですが、ぐるっーと一周回って、最後は再び「オキサロ酢酸」になり、また「ピルビン酸から作られるアセチルCoA」と反応する…

 

 

と、何度もクルクルと繰り返し反応できるというわけです。

 

 

 

クエン酸回路(TCA回路)

 

 

だから「回路」、そして、一番最初に変わるのが「クエン酸」だから「クエン酸回路」です。別名は「TCA回路」です。

 

 

この過程で、2分子の「ATP」が生じますが、「水素」も生じます。

 

 

 

この「水素」が、次に続く反応経路で、「ATP」を作るために必要なのです。

 

 

 

ここまで、「解糖系」→「(酸素あり)クエン酸回路」、と来ました。

 

 

次に続く反応経路の名前は「電子伝達系 でんしでんたつけい」です。

 

この反応が行なわれる場所は、ミトコンドリアの内膜です。

 

 

 

 

電子伝達系

 

 

「電子伝達系」は、好気呼吸の最終段階です。反応が起こる場所は、ミトコンドリアの内膜です。

 

 

「解糖系」と「クエン酸回路」で生じた水素は、ミトコンドリアの内膜に集まってきて、酸素と結びつきます。

 

 

そして、「ATP」34個と、水を合成します。

 

 

「ATP」34個・・・「電子伝達系」の「ATP」の合成は、「解糖系(ATP2個)」、「クエン酸回路(ATP2個)」と比べて圧倒的に多いのが分かると思います。

 

 

ここまで、糖質の代謝を簡単にみてきました。次は「脂質」の代謝について説明します。

 

 

 

脂質からATPを作る

 

 

脂質の代表が「中性脂肪」です。

 

中性脂肪は、「グリセロール」と、「脂肪酸が3個」が結合した構造をしています。

 

 

「グリセロール」と「脂肪酸」・・・この2つは、代謝経路が少し違います。前者は、解糖系の途中へ合流しますが、後者は少しずつ分解されて「アセチルCoA」になります。

 

 

●グリセロール(グリセリンともいう)・・・解糖系の途中へ

 

●脂肪酸・・・分解されて(炭素鎖が2個ずつ切れて酸化されて)アセチルCoAに変身する。

 

 

※脂肪酸が分解されて「アセチルCoA」になることを「β酸化」と言います。

 

※中性脂肪から「ATP」を作る場合は、グリセロールの代謝経路と、脂肪酸の代謝経路とを合わせたものになります。

 

 

 

脂質のエネルギー代謝の経路

 

 

脂質は、糖質やタンパク質に比べると、多くのATPを作ることができます。

 

「脂肪酸」は高エネルギーです。

 

『ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか 著者:宗田哲男』より引用

 

通常は、細胞が必要なエネルギー(ATP)は、グルコースが解糖系からピルビン酸とアセチルCoAを経て、TCA回路(クエン酸回路)へと代謝され、さらに酸化的リン酸化によって産生されます。

 

このときに、グルコースからATPへと変換されるのは、1分子から2分子です。

 

一方、脂肪酸からエネルギーを産生する場合は、脂肪酸が分解(β酸化)されてアセチルCoAになり、このアセチルCoAがミトコンドリアのTCA回路で代謝されてATPを作り出します。

 

このときの脂肪酸酸化は、たとえば活性化されたパルミチン酸のβ酸化は、7サイクルくり返されるので、パルミチン酸からは8分子のアセチルCoAができて、それぞれ12分子のATPが生じますから、最終的には129分子という多くのATPが得られます。

 

これは、ブドウ糖の場合に比べてかなり大きなエネルギーになります(『ハーパー・生化学』原書27版訳本P157、丸善)。

 

(127p)

 

 

そして、「グリセロール」は、糖質以外の材料から糖質をつくる「糖新生」というシステムによって「グルコース」に変換されます。

糖新生の仕組みについて分かりやすく説明してみた

 

 

 

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タンパク質からATPを作る

 

 

「タンパク質」は、糖質や脂質にくらべて、エネルギーとしてあてになりませんが、「ATP」は作れます。

 

タンパク質は、アミノ酸が鎖になったものです。なので、まず、タンパク質はアミノ酸に分解されます。

 

 

 

タンパク質

アミノ酸

 

 

 

ところで、

 

糖質と脂質は「炭素」、「水素」、「酸素」からできています。

 

タンパク質は「炭素」、「水素」、「酸素」と「窒素」が含まれています。

 

 

ATPを作る時、この「窒素」である「アミノ基」は邪魔なので外されます。

 

 

 

で、「炭素」、「水素」、「酸素」から構成される分子に変換して、クエン酸回路に入るというわけです。

 

 

そして、クエン酸回路の入り方にはいくつかあります。

 

 

アセチルCoAになってから、クエン酸回路に入る方法や、

アセチルCoAにならずにクエン酸回路に入る方法です。

 

 

どのルートを辿るかは、アミノ酸の種類によって決まっています。

 

 

ちなみに、外された「アミノ基」は、そのままでは毒性のある「アンモニア」になります。これは体に悪いので、「尿素」に作り変えられ、最終的に尿中に排泄されます。

 

 

 

説明について

 

本記事では、全体の流れが掴めるように、細かい部分はかなり省略して説明してみました。

 

ここで書ききれなかった細かい部分は、今後、必要であれば、それぞれの記事のテーマに合わせて、深堀して説明していくつもりです。

 

 

(追記)エネルギー代謝の視点から見た健康

 

 

「糖質」、「脂質」、「タンパク質」のうち、「タンパク質」は体の主成分でエネルギー源としてはあてにならないので、「ATP」の主な材料は「糖質」と「脂質」になります。

 

脂質はエネルギーです。

 

一方、糖質は「解糖系→クエン酸回路→電子伝達系」と進めばエネルギーですが、「解糖系」だけだとエネルギーで「乳酸」を発生させます。

 

当然、健康に良いのは「脂質」です。

 

糖質の場合は、代謝が「解糖系に傾いて乳酸を発生させる」か、「ミトコンドリアまで進んで代謝し切る」かによって、健康状態が変わってきます。乳酸はpH5程度の酸性です。その為、蓄積すると血液が酸性に傾き慢性疾患の原因になります。

 

糖質を摂られている方が健康の為に気をつけた方がいい事は、代謝を「解糖系」に傾けない事です。以下はその為の具体的な方法になります。

 

ベジタリアンや糖質を止められない人が、健康の為に摂っておきたい栄養素とは

 

 

 
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コメント

    • ちゃん
    • 2017年 11月 25日

    こんにちは。いつも楽しく読ませてもらってます。
    自分も糖質制限に多少の知識はあったものの、糖質制限の入り口程度の知識しかなかったので、こちらのサイトではすごく細かい情報や知識などが得られて助かっています(´・ω・`)b

    脂質が糖質より高エネルギーなのは分かりました。
    そこで質問なのですが、「負荷の強い筋トレをする時や、高強度インターバルトレーニングなどをする時は、糖質を摂った方が良い」との知識をいくつも目にした事があります。
    「脂質よりも糖質の方がエネルギーになるまでが早く、瞬発力があるため」という理由らしいのですが、これは正解なのでしょうか?自分に糖質制限を教えてくれた人もそういう事を言っていたので。
    それともこの知識自体も間違っているのでしょうか?

    もしお暇な時間がありましたらご教授下さい。
    (まだ全ての記事に目を通せている訳ではないので、既出でしたらすみません…。)

      • アリヤ
      • 2017年 11月 25日

      ちゃんさん、コメントありがとうございます。

      >そこで質問なのですが、「負荷の強い筋トレをする時や、高強度インターバルトレーニングなどをする時は、糖質を摂った方が良い」との知識をいくつも目にした事があります。

      私も糖質制限を始めた時、この情報に疑問をもちました。今私がこの質問に対して回答するならば、こう付け加えます。

      負荷の強い筋トレをする時や、高強度インターバルトレーニングなどをする時は、糖質を摂った方が良いと言われている。ただし、健康を損ねるリスクがある。

      スポーツ×糖質制限の話題で、「瞬発力の為」、「筋肉の異化を防ぐ為」に、糖質を摂った方が良いという話はよく目にするのですが、ほとんどが「健康」と「記録」を同列に扱っています。

      どういうことかというと、「記録が良ければ、健康にも良いはずだ」という思い込みがあるのです。
      たまたまそういう事もありますが、基本的に、この二つは別々に考える必要があります。

      目的は「記録やパフォーマンスの向上の為」なのか、「健康の為」なのか分けて考えます。
      それは、記録を伸ばせても健康を損ねる事があるからです。

      記録を取るのか、健康を取るのかは、生き方の問題なので、主張される方の考えが「記録至上主義」であれば、当然「糖質は摂った方が良い」ということになります。

      糖質が、運動にどう影響を与えているか具体的に解説していきます。

      >「脂質よりも糖質の方がエネルギーになるまでが早く、瞬発力があるため」という理由らしいのですが、これは正解なのでしょうか?

      まずは「瞬発力」についてです。

      これは正解です。糖質のエネルギー代謝、「解糖系」のATPの生産速度は、「クエン酸回路」以降のATP生産速度に比べて100倍近く早いです。1度の反応で稼げるATPが少ないので、速度を速めて不足したATPをまかないます。

      「解糖系」は酸素がなくてもATPを生産できるシステムです。なので、酸素が足りなくなるような瞬発力を必要とするスポーツで活躍します。

      ただ、糖質はわざわざ摂らなくても「グリコーゲンの分解」や「糖新生」によって最低限の血糖は維持されているので、私のようにほぼ糖質をとらなくても、筋トレ、短距離を走るなどは問題なくこなせます。

      冷静に考えたら、ライオンなどの肉食動物は猛スピードで獲物を追いかけるので、解糖系がフル回転しているはずですが、糖質は食べていないはずです。

      ただ「糖新生」は自分の筋肉を分解するので、これを嫌う人がいるのも事実です。

      というわけで「筋肉の異化」について解説します。

      「筋トレに糖質は必要」と言われているのは、血糖値が下がると「糖新生」による筋肉の分解が起こるからです。糖質を取っていれば、血糖値が適度に保たれるので「糖新生」が起きず、筋肉の異化が進まないのです。

      これも、一見なるほどと思いますが、落とし穴があります。

      筋肉を増やすことが目的なので、まるで「異化」が敵であるかのように捕らえられていますが、本来、「同化」も「異化」も生体にとって必要なシステムです。
      「筋肉が減ること=悪」と考えていると、分解をやたら恐れるようになりますが、破壊があるから再生があるのです。

      0.1を争う世界では、その破壊も許されないのでしょう。

      しかし、健康を軸に語らせてもらうと、破壊ばかり、再生ばかりというのは不健康です。

      分解を防ぐ為に糖質をとれば、確かに筋肉は大きくなるでしょう。
      しかし、高血糖による害は受けるので、身体の健康は損ねます。

      「攻撃力」はアップしたけど、「HP」が減ったみたいな感じです。

      一説によると糖質を取っているボディービルダーは肌が美しくないそうです。
      肌は健康のバロメーターですので、見えないところでダメージを受けているのだと思います。

      ただ、それでも記録が欲しい、さらに良いパフォーマンスがしたい人は、糖質を摂る道を選択するのではないでしょうか。

      私は健康的に筋肉がついて、運動も問題なくこなせて、健康な方がいいので、糖質は摂りません。ですが、異化が起きて筋肉がなくなったということは一度もありません。

      おまけに、糖質制限をしていると、糖質を摂った後の倦怠感や関節が硬くなる感じが全くないので、身体もスムーズに動きます。運動に適した状態です。

      そして、以下の記事を読むと、糖質を摂らないと優れたパフォーマンスが出来ない・・・とも言えないと思います。

      アスリートと糖質制限食

      長友選手の記事。糖質制限で、筋肉が「よろい」から「クッション」に。

      ロードバイク、ランニング、糖質制限でハンガーノックなし。HbA1cは?

    • ちゃん
    • 2017年 11月 25日

    素早い返信と丁寧な説明ありがとうございます(*´∇`*)

    「筋肉が減る事=悪」確かにこれは普通の人からしたら当たり前の考えかもしれないですね。
    アリヤさんのおかげで考えが改まりました。
    一時的な筋肉の分解を恐れて、糖質を摂り、糖化が身体の中で進行してしまっては本末転倒…。
    失うものは糖質を摂った方が多いのですね。

    僕もアリヤさんと同じで、子供の頃から人よりも身体が弱いという特徴がありました。風邪も引きやすく、原因の分からない吐き気や嘔吐が頻繁にありました。
    小さい頃から全体的に乾燥肌で、爪には10代の頃からびっしり縦線がはいっています。(爪の縦線は爪のシワと呼ばれる老化現象のようです)

    まだ糖質制限を初めて日が浅いのでこれから体質改善を目指して頑張っていきます。

    これからも記事の更新楽しみにしています。
    改めて返信ありがとうございました!
    また何かありましたら質問させてください。では。

      • アリヤ
      • 2017年 11月 26日

      原因の分からない吐き気や嘔吐はしんどいですね。原因が気になります。
      質的な栄養失調の要素も多いので、それを改善することで変化が表れると思います。

      何か特定のビタミンやミネラルが不足している可能性もあるので、糖質過多、タンパク質不足、脂質不足、ビタミン不足、ミネラル不足になっていないか観察してみて下さい。

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