スーパー糖質制限の副作用!?甲状腺機能低下症の様な症状について。

いきなり「厳しい糖質制限」に適応出来ない人がいます。体が冷えたり、だるくなったり、疲れやすくなったり・・・そういう症状が出る人がいます。

 

私は「中途半端な糖質制限」で失敗したので、これについての実体験はありますが、「厳しい糖質制限」の方は上手くいったので、「厳しい糖質制限が合わない場合の実体験」がありません。

 

自分に体験がない場合は、参考になりそうな情報を積極的に紹介していこうと思います。

 

今回は、厳しい糖質制限をして体調不良になった人に是非読んで欲しい記事を紹介します。

 

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中途半端な糖質制限ではなく、ちゃんと「厳しい糖質制限」をしているのに、体調を崩す・・・何故そのような事になってしまうのか。その理由の一つが、わかりやすく書かれているので参考になると思います。

 

私はこれまで、自分や、周囲の人に起こらなかった症状については、あまり意識して学んで来なかったので、この情報も、過去に一度軽く読んだだけでした。苦手な記号と横文字が出てきたので、そこを飛ばして読んだわけです。

 

なんとなくわかったような気になっていましたが、もっと良く理解したいので、今回、改めて勉強してみることにしました。

 

これから紹介するのは、2012年の2月に書かれたDr.Cateの記事を、以下のブログを書かれているカルピンチョ氏が要約したものになります。

 

低糖質ダイエットは危険なのか?中年おやじドクターの実践検証結果報告 いきなりスーパー糖質制限すると全身倦怠感が・・・』より引用

 

Going Low-Carb too Fast May Trigger Thyroid Troubles and Hormone Imbalance

あまりにも急激な糖質制限は甲状腺トラブルとホルモンバランスの乱れを招く

Summary
要約

 

急激にダイエットを始めた人の中には全身倦怠感とか脱毛とか便秘とか、甲状腺機能低下症を思わせる副作用に悩まされる人がいます。(カルピンチョ注: 甲状腺ホルモンは新陳代謝を亢進させるホルモンで、高いとエネルギー消費が活発になり、やせ気味で汗っかきで元気、低いとエネルギー消費が悪く、むくみ気味で冷え性でいつも疲れている感じになります)

 

この方たちでは、これらの症状は再び糖質摂取生活に戻ることで速やかに改善します。

 

私の患者さんからはこういう話を聞かなかったので不思議だったのですが、低糖質ダイエッターのサイトでのディスカッションを見てそういう人たちがいるのを確認しました。

 

長いので、一旦ここで切ります。

 

いきなりハードな食事制限をすると「甲状腺機能低下症」のような症状になる人がいる・・・この部分を理解する為に、まずは「甲状腺機能低下症」がどんな症状なのか説明します。

 

「甲状腺」とは、喉仏の近くにある臓器です。そして、この機能が低下するのが「甲状腺機能低下症」です。

 

「甲状腺」は、サイズは小さいですが、エネルギーを作り出す重要な臓器なのです。そして、この臓器の主な機能は、「甲状腺ホルモンの分泌」です。

 

「甲状腺ホルモン」には、栄養素をエネルギーに変える働きがあります。この働きのおかげて、体を動かしたり、考えたりする事が出来ます。それだけではなく、「甲状腺ホルモン」には、基礎代謝を向上させたり、体温を上げたり、成長を促したり・・・等の重要な働きもあります。

 

従って、「甲状腺の機能が低下する」ということは、これらの働きが低下するということです。こうなると、甲状腺ホルモンの分泌量が低下します。

 

上に書いた働きを見てもらったらわかると思いますが、普段いい仕事をするが故に、機能が低下した時は、体の様々なところで異変が起きるようになります。

 

例えば「栄養素をエネルギーに変える機能」が低下すれば、「エネルギーが必要な組織」に支障が出ます。疲労や倦怠感を招いたり、四六時中眠くなったりします。エネルギーが供給されないのですから、当然元気は出ません。

 

このホルモンは、成長を促しているわけですから、不足すれば成長にも悪影響がでます。このホルモンがないと、「おたまじゃくし」も「カエル」に成長できないと言われています。

 
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甲状腺機能は、このように低下する場合もありますが、反対に亢進する場合もあります。どちらにせよ、甲状腺の機能異常は、体に様々な不具合を引き起こします。甲状腺ホルモンは、多すぎても、少なすぎても、体は上手く機能しないのです。

 

機能が低下する病気を「甲状腺機能低下症」といい、反対に、甲状腺ホルモンが過剰になる病気を、「甲状腺機能亢進症」といいます。ここでは機能低下症の方の症状を見ていきます。

 

常に眠い
全身の倦怠感
思考力低下
心拍数低下
体温が低下
皮膚の乾燥
夏でも汗をかかない
むくみ
脱毛
声が低音化してしわがれる
体重が増える
便秘になる
生理不順

 

「抜け毛」とか、「倦怠感」とか、糖質制限で体調を崩す人の症状とも似ています。ここで、話を糖質制限を話に戻して、引用の続きです。

 

このような症状が起こる理由は、こういう人では甲状腺ホルモンT4が末梢で不活性型のreverseT3に変わってしまうために、 末梢レベルで甲状腺機能低下(Cellular Hypothyroidism)が引き起こされるからだと考えられます。

 

リバースT3は消耗性疾患、飢餓、冬眠前などの栄養不足の時に体の新陳代謝を下げてエネルギーロスの少ない冬眠モードに変えようとするホルモンです。活性型甲状腺ホルモンであるT3の機能を阻害することで甲状腺ホルモンの作用を抑えます。

 

さらにこれの代謝物であるサイロナミンも末梢に溜まり、同じような作用を果たします、このために全身倦怠感でぐったりするのです。

http://edrv.endojournals.org/content/32/1/64.full.pdf

 

>「甲状腺ホルモンT4」が末梢で不活性型の「reverseT3」に変わってしまうために、末梢レベルで甲状腺機能低下が引き起こされる。

 

 

「T4」「リバースT3」は甲状腺ホルモンの名前です。

 

甲状腺ホルモンは、上の引用で出てきた「T4」、「リバースT3」と、「T3」の3種類があります。簡単に説明します。

 

 

 

■「T3」は、 riiodothyronine(トリヨードサイロニン)
■「T4」は、 hyroxine(サイロキシン)

 

■「リバースT3」は、(リバース・トリヨードサイロニン)と言って、「T3のニセモノ」とも言われているそうです。

 

 

 

ちなみに、Tの後ろにある「3」とか「4」という数字は、「ヨード」の数を示しているそうです。

 

 

「ヨード」というのは、甲状腺ホルモンの材料です。「ヨード(ヨウ素)」は、生存や成長に欠かせない微量元素・ミネラルで、昆布等の海産物に多く含まれています。「サイログロブリンと言う甲状腺濾胞細胞のみでつくられる糖蛋白」に、この「ヨード」が結合してホルモンになります。

 

 

「サイログロブリン」に「ヨード」が4つ結合したものを「T4」と呼びます。(量が多い。活性が弱いが、安定している)

 

「サイログロブリン」に「ヨード」が3つ結合したものを「T3」と呼びます。(量は少ないが、活性があり、T4の10倍強力)

 

 

「T4」は、甲状腺でのみ作られます。

 

「T3」は、血液中の約20%が甲状腺から分泌され、残りは「T4」「T3」へ変換されます。(※「T4」は、肝臓や腎臓で「脱ヨード酵素」の働きによって、4つあったうち、1つのヨードが外れて、「T3」へと変換されます。)

 

 

ということなので、甲状腺から分泌されるホルモンのほとんどは、活性の弱い「T4」です。「T3」は僅かです。

 
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「甲状腺のホルモン」は3種類ですので、次は残りの「リバースT3」について調べてみます。まず、「T3のニセモノ」と言われる「リバースT3」が何なのかについて解説された記事が以下になりますので紹介します。

 

『かわせカイロプラクティック症例ブログ 病院の検査ではわからない「隠れ甲状腺機能低下症」について』より引用

 

「リバースT3」というのはT3にそっくりですが、甲状腺ホルモンとしての働きがほとんどない役立たずの偽物です。

 

T3の80%は抹消でT4から変換されて作られています。しかし、T4からT3に正常に変換されず、役立たずのリバースT3に変換されている状態があります。

 

この状態でも、通常の病院の検査ではリバースT3はT3と同じ物質として検査結果が出るので「異常なし」となってしまいます。甲状腺機能低下症のような症状があるのに、病院の検査では異常なしと言われた人は、もしかして「リバースT3」が増え
ているかもしれませんね。

 

どうやら「リバースT3」も、「T3」同様「T4」から変換されるようですね。

 

しかし、「正常な変換ではない」とか、「役立たず」とか、えらい言われようです。これを読む限り、「リバースT3」は好ましい物質ではないようです。さらに調べてみます。

 

『ドクター牧瀬のサプリメント・クリニック 隠れ甲状腺機能低下症』より引用

 

こういった、現代に蔓延する、不定愁訴的な症状は、甲状腺の機能低下に由来することが多々あります。 医者はいちおう甲状腺機能低下も疑い、その検査をします。 しかし、たいがいは正常とでてくるのです。 ところが、この正常というのがくせもので、正常範囲下限ぎりぎりの正常から、上限ぎりぎりの正常まであります。

 

そして、ふつうの甲状腺の血液検査ではかるのはTSH(甲状腺刺激ホルモン)、T3(トリヨードサイロニン)、T4(テトラヨードサイロニン)くらいです。 rT3(リバースT3)は測定しません。

 

甲状腺のホルモンはT4、T3、それとrT3の3種類があります。

 

その中で、活性の強いのがT3です。rT3はT3の鏡像の異性体です。rはreverse (裏返す)のrです。 その活性はT3と比べるとほとんどありません。したがって、T3が甲状腺ホルモンとしての主な働きをしているといえます。

 

ところが、通常の検査では、rT3はT3と同じにみなされ、T3として検査結果がでてきます。 すると、いくら活性のないrT3が多く、活性の強いT3が少なくても、検査としては異常なしということがときどきおこりえるのです。しかも、TSHも正常とでてくることがあるのです。

 

ただ、残念ながら日本では、このrT3の検査は普通のクリニックや病院では行われません。

 

(中略)

 

おそらく、うつ病、あるいは慢性疲労症候群、あるいは更年期障害と診断されている人たちの中には「ReverseT3」が多い状態の人がけっこういると推測されます。 肝臓の弱い人、腎臓に問題がある人、糖尿病が進行している人、神経性食欲不振症の人なども、「ReverseT3」が多くなる可能性が高いので、注意が必要です。

 

「役立たず」と言われるだけあって、やはり「リバースT3」が多くなると、体に不都合な症状が出てくるようです。

 

『とある研修医の雑記帳 T3,T4、T3rの違い』より引用

 

甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの98%はT4の形で分泌される(1,5%がT3、0.5%がrT3(リバースT3)の形で分泌される)。

 

T4は活性が弱いのでとりあえずT4の形で分泌して、必要に応じてT3へ変換して甲状腺ホルモンとして働いてもらっているのである(T3はT4の10倍の生理作用を有すると言われている)。

 

また、T4は脱ヨード化される部位の違いによってrT3タイプのホルモンになる。

 

rT3は活性を持たない休眠状態の甲状腺ホルモンである。よってT4が末梢でT3かrT3のどちらに変化するかによって甲状腺ホルモンの作用が変化するといえる。

 

たとえば神経性食思不振症や飢餓、新生児などはT3よりもrT3が多く作られる。これは体が弱っているのでアクセル全開にして代謝を亢進させまくっても仕方がないからrT3というブレーキを踏んでいる状態と例えることもできる。

 

「T4」は「T3」にもなるし、「リバースT3」にもなるということですが、

 

「T4」が、正常と言われる「T3」ではなく、「リバースT3」に変換されてしまう理由は何なんでしょうか。

 

 
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ここで、最初の引用にあった話を思い出してみます。

 

 

 

●いきなり厳しい糖質制限をはじめると、人によっては、甲状腺機能低下症を思わせる症状になること

 

●その症状は、「T4」が「リバースT3」に変わった為、末梢レベルで甲状腺機能低下が引き起こされること

 

●「リバースT3」は、栄養不足の時に体の新陳代謝を下げてエネルギーロスの少ない冬眠モードに変えようとするホルモン。T3の機能を阻害するので、甲状腺ホルモンの作用を抑えること。

 

●全身倦怠感でぐったりすること。

 

 

 

「リバースT3」は、冬眠モードに変えようとするホルモンとのこと。

 

 

で、「甲状腺機能低下症を思わせる症状が、人によって出たり出なかったりするのは何故か」、「それはどういうメカニズムでなるのか」、そして、「そうならない為にはどうすればいいか」、その解決策が以下になります(カルピンチョ氏の要約の続きです)。

 

 

ところが、私(Dr.Cate)の患者さんには一人もそういう副作用で悩む方がいませんでした。私は糖質制限指導をするときには一日一食、朝ご飯で糖質制限することから始めさせています。これはシンプルにその方が取り組みやすいし、患者さんの抵抗感も少ないからという理由でしたが、これが功を奏したようです。

 

いきなり激しい糖質制限をしてこの症状(甲状腺機能低下症)を起こす人はその前までは糖質摂取量の多い人が多いようです。体は常に糖質がエネルギーとして入ってくることに慣れきっていて、脂肪をエネルギーとして使う仕組みは動いていないのです、持っているけど、何十年も眠ったままなのですね。

 

こういう人がいきなり厳しい糖質制限すると、糖質以外に慣れてない体は、それが飢餓状態であると勘違いしてしまいます。それで急いでエネルギーを使わない冬眠モードにスイッチ、リバースT3を盛んに作り始めるというわけです。
森のクマさんと同じです。

 

春先は柔らかい葉っぱや、生まれた手で動きの遅い獲物がたくさん手に入ります。でも、秋には食べられる若芽もなくなり、獲物の動物も大人になって簡単には捕まえられなくなります。だから秋には、森に実った果実(berry)をたっぷり食べて糖質ばっかり摂取しています。

 

ですが、秋が深まると果物はなくなり、獲物も簡単に手に入らなくなるので、果実を食べつくすと同時に、エネルギーが摂取できない飢餓状態が訪れます。幸い、秋に大量に食べた果実のおかげで体には脂肪がたっぷりたまっています。こうなったときに、体は飢餓対策として新陳代謝が落ちるので、速やかに冬眠モードに入れるというわけです。
「糖質に体を慣らしたところでそれをいきなり切る」というのが冬眠モードに入るコツというわけです。

 

(かるぴんちょ注: 糖質主食の現代人は一年中、森の熊さんの冬眠突入前モードの生活を送っているというわけですから太るのも納得ですよね。)

 

「リバースT3」は、栄養不足の時にエネルギーロスの少ない「冬眠モード」に変えようとするホルモンでした。

 

体が「栄養不足である」と勘違いすることで、この「リバースT3」が増えます、その結果「甲状腺機能低下症」のような症状になり、眠い、だるい、疲れやすい、冷える・・・こういうカラクリです。

 

 

何故、体が栄養不足、飢餓状態だと勘違いしたのかを、カルピンチョ氏はこのように述べられています。

 

何十年も毎日まいにち、三食、糖質を食べ続けた体が、糖質摂取を前提とした代謝モードしか用意していなかったのです。肝臓も脂肪やたんぱく質をうまく使えないので、糖新生がなかなか上手にできないのです。だから急激な糖質摂取カットを、その人の体は食べるものが少ない「飢餓状態」と勘違いしていたのだと思われます。

 

人間は食事から糖質を摂取しなくても、肝臓が乳酸やアミノ酸(タンパク質の分解物)やグリセロール(中性脂肪の分解産物)からブドウ糖を作ってくれます。これを糖新生と言います。

 

 

このシステムがあるおかげで、生きていく為に必要な糖分はまかなえるようになっています。しかし、その「糖新生」が上手くいかなかったら、必要な糖分は作り出せないことになるので、「栄養が足りない→飢餓だ!」となるんだと思います。

 

 

「冬眠モード」になった時のだるさ、冷え、疲れやすさ等の症状は「甲状腺機能低下症のような症状」と似ているそうですが、本物の「甲状腺機能低下症」ではなく、low T3 症候群(低T3症候群、Sick Euthyroid Syndrome)という症状らしいです。なので、甲状腺機能の方は正常です

 

ちなみに、動物も冬眠前に「low T3症候群」の状態になって、「T3」を抑えて、代謝を抑え冬眠します。冒頭でもお伝えした通り、私にはこの「冬眠モード」は来ませんでした。私は結構糖質を食べていたのですが、最初から「糖新生」が上手くいったみたいです。「糖新生」が上手くいくか、いかないかは実際にやってみないとわからないですね。

 

 

いきなり「厳しい糖質制限」を始める人は、「冬眠モード」が発生する可能性がある事を、常に考慮しておいた方がいいかもしれません。引用した記事によれば、少しずつ糖質制限に体を慣らせていく方法だと、このような副作用を起こす人が一人もいないという事なので、この方が安心ですね。

 

 

 
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