- 投稿 2016/11/11
- 注意
インフルエンザの流行は毎年の事ですから、多くの人がこの時期、予防接種を受けようかどうしようか悩むと思います。
前回は「予防接種に頼りたくない人」の為に、「体を弱らせない為のアドバイス」をしました。
インフルエンザ等の感染症の予防は食事が重要です。免疫力を弱らせる食品とは
ですが、「予防接種を受けようかどうか迷っている人」もたくさんいると思います。
この人達の存在も無視できませんので、今回は、今「予防接種を受けようかどうか迷っている人」の為に、必要な情報をピックアップしてみました。
何故なら、ネットで調べると、「予防接種をしない方が良い」という意見と、「したほうが良い」という、全く別の意見が見つかるからです。
これでは、どちらが良いか迷います。
とくに、抵抗力のない子供やお年寄りは不安になります。
否定派と肯定派の理屈と体験談を比較して、どちらが信憑性があるか見ていきましょう。
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両者の理屈を比較する
まずは「ワクチンを打たない方が良い」派の意見です。
検索したらトップページにあがってきたので、あなたも一度や二度読んだ事がある記事かもしれません。
『NAVER インフルエンザワクチンは打たないで!【常識は嘘だらけ】』
情報量が多いので、引用はしませんが、以下のような事が書かれていました。
- インフルエンザワクチンが効かない事は、ウイルス学者達の常識である
- ワクチンには、水銀やアルミニウムなど体に害を与える物質が含まれている
・・・知らない人にとってみれば、ビックリするような内容となっています。
次にこの意見に反論する「ワクチンを打った方がいい」派の意見も読んでみましょう。
『お薬Q&A ~Fizz Drug Infomation ~【反論】「インフルエンザワクチンは打たないで」というデマが広まっていることについて』より引用
こちらも長いので引用はしません。
「ワクチン否定派の意見」は、全て30年以上前の統計・副作用などに基づいている為、科学的な根拠に乏しい。従って、専門家の意見を参考にするのが良い等と、真っ向から反論されています。
取り上げたサイトの「データ」という部分だけに注目すると、理屈では「打った方が良い」派に軍配が上がります。
理屈で納得する男性は、ここで終了・・・となりそうですが、重要なのは、そのエビデンスが本当に正しいのかどうか、です。
以前にも書いた事がありますが、私は理論を大事にしますが、医療の場合は、「エビデンス」よりも「体験談」の方を重要視しています。このように「意見が真っ二つに割れる事象」はとくにです。ワクチンに関しても例外ではありません。
定説が正しいとは限らない。真実から遠ざからない為に気をつけたい事
しかも、最近、「ありとあらゆる予防接種を受けさせた長男は病弱になっていったので、下の子には途中から受けさせないようにしたら元気に育った」という話を聞きました。
「ワクチン肯定派の理論」が崩れる話です。従って、「ワクチンを受けさせない方が良い」という意見も無視することは出来ません。
次は、「実際にインフルエンザの予防接種を受けた人達」の体験談に注目してみます。
こちらも意見が正反対です。
両者の体験談を比較する
以下のサイトは、「否定派」と「肯定派」の体験談をまとめられています。数が多いので、ここでは、注目に値する体験談を一部引用しますが、是非、引用元もご覧下さい。
『広域情報騎士 インフル予防接種の子供(幼児)への効果について体験談を抜粋してまとめてみた』より引用
インフル予防接種の効果あり派の体験談
うちの家族に関して言えば、効果を実感しています。子供たちはもう中学生、高校生ですが1歳の頃からインフルエンザのワクチンを毎年接種しています。まったくインフルエンザにかからない年もありますしかかっても熱が38度まで上がらない、高熱が出ても次の日には下がるというときもあります。やはり熱が出ている時間が短いので体力が消耗しないのか、回復が早いです。
子供だけ予防接種をうち、母親はしていなかった昨年、子供が保育園でインフルエンザをもらってきました。本人は37度台の発熱ですみましたが、2日後に母親(私)がかかり、40度の熱が出て動けなくなりました。子供が高熱で苦しむのを見ずに済んだという点でも予防接種は我が家では必須と認識しています。
我が家は1歳児が保育園に通っています。今年は家族全員接種です。共働き家庭では、家族の誰が感染しても、困ってしまうという親の都合です。日頃から健康的な生活を送っていて、感染してしまっても、ゆっくり養生できる環境であれば(親も子も)、あえて接種する必要はないかなあ、とは思います。お子さんがもう3歳なら、重症化するリスクも少ないでしょうし。でも、保育園に行ってらっしゃるということは、もしお子さんが感染してしまった場合に、お仕事を休めますか?また、ご両親がお子さんからもらってしまう可能性もありますが、休めますか?本来、風邪のような一過性の病気は、体が休息を要求するシグナルだと思います。でも、忙しい生活を送る現代人はなかなかその要求にこたえることができないため、ある程度医療の力を借りて、予防するのもいたし方ないかなあ、と。
インフル予防接種の効果なし派の体験談
高校生の子供がいますが今までインフルエンザワクチンは1回も接種していません。インフルエンザにかかったのは過去に1度だけ。同時にAB両方でしたが軽かったです。気になるのは今まで私の周りで、ワクチンなんて必要ないと言っている人は親子共々普段から風邪をひかず、インフルエンザにもかかりません。逆に毎回接種している所は親子ともインフルエンザにかかったり、普段から風邪をひきやすい人が多い。ワクチン打たない派の人でその話題になると「打った人ばかりがインフルエンザになるのは何でかしら?」と言います。
現在10才と5才の息子がいます。長男は幼稚園入園してからインフル予防接種を2回受けて毎年かかり、結局1週間~10日間休んでいました。3年生の時に毎年2回受けてかかるので1回にしたらその年はかからず、学級閉鎖になっても息子はかからず元気でした。去年は、受けなかったのですがかかりませんでした。次男も1回しか受けませんでしたが、かからなかったです。
子供が小さい時から毎年この時期になると予防接種の話になります。周りと話していての実感ですが・・・予防接種を受けている人の方がインフルエンザになっているなぁと思います。重症化しないというのもどうなのかなぁ・・・という感じです。「予防接種打ったのにインフルエンザに罹ったし、症状もひどかったから今年は打たない」ってなる人も多いです。なにより、予約をとるのが大変なんですよね。朝早くから病院に並んだり、電話かけまくったり・・・そこまでして受けなければいけないものなの?というのが実感なので、うちは誰も受けてません。予防接種より、うがい、手洗い、バランスの良い食事、十分な睡眠が一番予防に効果的なのかな・・・と思ってます。
体験談から見るインフルエンザワクチンの効果は、
- 「ワクチンを受けた人」は、発症しない事もあるけど、発症する事もある。発症した場合は症状が軽い
- 「ワクチンを受けない人」は、発症しない事もあるけど、発症する事もある。発症した場合は症状が重い
私は「予防接種はしてないけど、インフルエンザにかからないタイプ」です。(普通の風邪は2年前までは引いていましたが。)
私は体が弱い方ですが、薬は基本的に嫌いなので、大人になってからは予防接種はしておりません。子供の時は学校の行事で時々注射がありましたが、子供だったので、その注射が何の種類だったのかまでは覚えていません。
インフルエンザには、10年前に一度かかっただけです。5日間寝込みましたが、その時以来、一回もかかっていません。
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熱が低い方が良いという考え方
ここで、私が一つ気になるのは「予防接種を受けていたから、熱がこの程度で良かった」という話です。
薬は人間の体温を下げると言われています。
ということは、「熱が上がらなかったのは、ワクチンを打って体温が下がったからだ」とも考えられるわけです。
「熱が出なければ良い」「熱が高くなければ良い」というのは、「熱は上げない方が良い」という前提があるから出てくる意見です。
これは症状が無ければ良いという、「根本治療」ではなく「対処療法」に重きを置く現代医療の視点です。「寝込んだり、休むことは不便な事である」、「すぐ楽になる事が重要」と考える人は、「熱が大して上がらなくて、めでたし、めでたし」という発想になります。
しかし、熱が出た時に、自らの免疫でウイルスと闘うのが「本来の健康な体」なのです。私はそう思うので、「必要な時に熱が上がらない」のは良いことだとは思えません。
炎症は人間の体にとって必要な機能なのです。
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ワクチンと健康の関係
そして気になるのは、「インフルエンザワクチンを打った人だけが感染する」という部分です。以前読んだ「エボラはエボラのワクチンを打った人だけが感染する」という話を思い出します。
「ワクチンを打った人が感染する」という話は、果たして本当なのか調べてみます。
『世界の裏側ニュース ワクチンを受けない方が健康的 衝撃的な研究結果』より引用
「研究を行ったワクチン未接種の子供は、ワクチンを接種した子供に比べ、より、健康で耐久力があり、丈夫であることがわかりました。アレルギーやぜんそく、顔色の悪さ、問題行動や注意力の散漫などは、ワクチン接種済みの若い子供の間でより高い確率で見られることは明白です。
一方、ワクチン未接種の子供は、ワクチン接種済みの子供と比較して、感染症への羅漢率が高いわけでもなく、重症になることもありませんでした。
全体的に、未接種児の免疫システムは感染症というチャレンジに対してとてもよく、対応できていたのです」
また、ワクチン未接種の子供はワクチン接種済みの子供と比較すると、ぜんそくになった率は5分の1、皮膚の慢性的疾患にかかった率は5分の2、過活動(多動児)であった確率は8分の1であったことが他の研究結果から判明している。
ワクチン接種済みの子供がぜんそくに罹る確率は、ワクチン未接種児と比較すると14倍に上るという結果を出した他の研究もある。
自分の子供に受けさせる、毒が支配するワクチンの副作用に関する知識を得た親が増えた結果、子供のワクチン接種を意図的に避けるケースが増加している。ということは、次世代の子供に最も健康的な人間が増えることを意味している。
引用元も研究結果ですから、信憑性がないわけではありません。
しかし、これが本当だとしたら「ワクチン肯定派」のエビデンスとはかみ合いません。
このような状況の時、何を基準に判断すべきかをお話します。
エビデンスと体験談が食い違う原因
「データ」と「体験談」、どちらも賛否両論で、何を信用したら良いかわかりません。そこで、迷わない為に押さえておきたいポイントをお話します。
「医療」や「栄養」の世界では、度々「1つの事象に対して、意見が割れる」という現象が起きます。例えば
- ある栄養に対して、「危険だから摂らない方が良い」という説と、「摂ったほうが良い」という説
- ある疾患に対して、「Aという物質が原因だから、Aを避けよう」という説と、「この疾患の原因はAじゃない」という説
- ある治療に対して、「効果がないから受けないほうが良い」という説と、「受けないといけない」という説
ワクチンを「打ったほうが良い」説と、「打たない方が良い」説に割れている現象も、所詮この中の一つに過ぎません。
「それぞれが意見を主張することで、どんなメリットがあるか」ということを見てください。
誰が得をするのかという視点です。
- ワクチンを否定する人は、否定する事でどんな得があるのか?
- ワクチンを肯定する人は、肯定する事でどんな得があるのか?
以下の記事をお読み下さい。
『マイナビニュース 製薬会社の闇 医師にカネ渡す営業で販売促進を図る慣習あり』より引用
製薬会社から金銭的支援を受ける代わりに、大学の医学部教授らが臨床試験のデータを操作し、製薬会社に有利な論文を執筆するなど、不正論文が同大医学部内で横行している実態を生々しい証言で暴いたのである。
(中略)
「製薬会社とあまり接点のない私のような病理専門医から見ると、大学医学部と製薬会社の関係は異常に映ります。まだ医学生の時から、製薬会社の営業マンは目星を付けた医者の卵にボールペンやメモ帳を提供したり、お弁当を差し入れしたりといったアプローチで関係を深めていく。
研修医になる頃には、論文を探してきてあげたり、タクシーチケットを配ったりと、さらに密接な関係を作る。その長年の馴れ合いの延長線上に、一部とはいえ、患者の健康や存在を無視したまま医薬品が販売・宣伝される現状があります。これは何としても是正されねばなりません」
こちらは週刊ポスト2014年3月14日号(NEWSポストセブン)の内容なので、現在どうかはわかりません。
大人は、社会で人間の汚い部分をたくさん見てきているはずですが、何故かお医者さんだけは良い人と考えています。
しかし、世の中にはこういう事があるという視点をもたないと、何も見えてきません。
「専門家の意見」や「エビデンス」だからといって信じるのは早合点です。
「白いものを黒だ」と言いたい派と、「白いものは白だろ」と言う派の争いは考えている以上に多いです。
予防接種に限らず、根拠を捏造されたら、もう素人にはわかりません。
だから体験談が重要なのです。
「医療」だけ、「栄養」だけを見て考えていたのでは、永久に答えは見つかりません。袋小路に迷い込むだけです。
エビデンスと体験談を比較する理由
「エビデンスは絶対である、体験談など取るに足らない」と考える人は多いですが、前者はでっち上げが可能です。
だからこそ体験談と比較して矛盾がないか分析するのです。
遺伝子組み換え食品から学んだ、学問に不毛な議論が発生する本当の理由
教育と洗脳は紙一重、確認をしなければどんな学問もただの信仰である
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