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糖質制限はここ数年でかなり広がってきました。
私は現在、糖質制限を実践して1年半が経ち、それにより、私の体質は「バランスのいい食事」をしていた時とは比べ物にならない程改善しました。
世の中には糖質制限に失敗する人も多く、まだまだ、改良しなければならない点もあります。
私も最初は恐る恐る、効果を確かめながらやっていましたが、情報を集めながら自分の体で実験した結果、今ではこの方法で間違いはないと確信しています。
今でこそ、このような考えに至った私ですが、元々、糖質制限否定派でした。
数年前に一度、糖質制限を実践して、挫折した経験があるからです。体調不良になったのです。
幸い、異変に早めに気付いたので、酷く体を壊すことはありませんでした。しかし、さすがにそれ以上続けるのは恐ろしくて、糖質制限を止めました。それに、タンパク質や脂質をたくさん食べる食事を、体が受け付けてくれなくて、続けるのは困難でした。
後味の悪い終わり方をしたので、その後長い間、私は糖質制限にも、それをすすめる人達に対しても否定的な見方をするようになりました。
ですが、あることをキッカケに、再びこの食事法を試すことにしました。
すると、今回は上手くいったのです。
前回の失敗の原因を突き止めることが出来た事と、先人の体験談を先に調べておくことで、上手く行かない時に軌道修正できた事が、今回の成功につながったと思います。
情報は大事です。
私は糖質制限の肯定派から否定派になり、最終的に、再び肯定派になりました。自分でも、まさかもう一度やるとは思っていませんでした。
なので、糖質制限を否定していた私が、どうして再び始めることにしたのか、その経緯をお話ししようと思います。
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糖質制限を知る前の体質と食生活
私は子供の頃から、同世代の人と比べて体が弱かったので、10代のころから、食や健康に対して気を配っていました。
なので、糖質制限を始めるまでは、「バランスのいい健康的な食事」をしていました。「バランスの良い食事」が体を健康にすると思っていたからです。母も健康に配慮した料理を作ってくれていたので、子供の頃から食の環境には恵まれていたと思います。
やがて、自分で食事を作るようになってからも、常に健康を心がけた食事を作るようになりました。食品や栄養のバランスはもちろん、食事法もできるだけ偏らずバランスよく、いいものは取り入れて実践していました。
ですが、とにかく体が弱いのです。私の爪はペラペラで、表面はガタガタです。これまで一度も、他の人のように表面がツルっとした爪になったことがありません。爪を見ると栄養状態を知る事ができると言われています。私の爪は誰が見ても不健康です。
そして、爪だけでなく、体のあらゆる部分が、材料のコストを下げて強度が落ちた製品のように弱いのです。骨、髪、歯にいたるまで、満遍なくこの調子です。栄養のバランスを大切にしているのに、何故か見た目が栄養不足なのです。
会う人に「細っ!!」とか、
「ご飯ちゃんと食べてる?」とか言われることはしょっちゅうでした。
また、人と待ち合わせをして普通に立っていたら、知らない人から「大丈夫ですか?」と声をかけられることもありました。
フラフラしていたわけではありません。もちろん、ご飯もちゃんと食べていました。ただ、「顔色がよくない」と当時はよく言われていたので、それを見て心配して下さったのだと思います。
ですが、私としては、何故そうなるのか全く心あたりが無いのです。
不摂生もしていません。
何か大きな病気をしたわけでもなく、体が弱いといっても、どこも痛くも痒くもありません。
こんなに気をつけているのに、それでも体が弱いのは、遺伝や体質のせいだと思っていました。
しかし、なんとか改善できないかと思って、色々と探していました。
すると、数年前に本屋で、当時としては珍しかった糖質制限の本を見つけました。糖質制限という言葉が世間に広がっていない時でしたので、私も始めて読むその説に驚きました。それまで勉強してきた事と間逆の事が書いてあったからです。
今までの方法でよくならなかったので、その逆であるこの方法を試してみたくなり、さっそく実践することにしました。
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糖質制限の実践(1回目)
この時参考にした本は、私がその後「糖質制限否定派」になってしまった時に、不要に思って売ってしまったので、内容はよく思い出せませんが、私はこの本から、糖質の多い食品は食べない方がよいという事や、タンパク質や脂質が特に大事なんだという事を学びました。
本の通りに、炭水化物や根菜類を極力減らし、その上で、タンパク質や脂質を多めに食べるようにしました。
最初は疲れにくくなったり、筋肉がつきやすくなったので、これはいいなと思っていたのですが、長くは続きませんでした。
胃が悲鳴をあげたのです。
始めは意気込んで、苦手な肉を頑張って食べていました。
しかし、胃が弱いので、肉をたくさん食べると気持ちが悪くなります。タンパク質や脂質が、日に日に食べられなくなっていきました。
炭水化物を減らしている上に、さらにタンパク質や脂質まで減ったせいで、糖質制限をする前より疲れやすくなり、力がでなくなりました。完全にエネルギー不足で、頭も働きません。
それまでなかった不調を感じるようになり、私は糖質制限を疑いました。
こんな非常識な食事法を続けていいのかと、だんだん不安になってきました。同じ食事をしている人は周りにいませんし、相談する人もいません。
糖質制限に副作用やデメリットがないか、ネットでずいぶん探しました。しかし、当時は糖質制限そのものの情報が少なく、あったとしても、どれも「いい結果」の話ばかり。なのに自分の体調はおかしい...。
原因を突き止めることが出来なかったので、行き詰まりました。
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糖質制限の情報がほとんどなく、どうしていいか分からなかった
今、世の中を見わたすと、糖質制限に対する意見は賛否両論です。桐山秀樹氏の件があって以降、糖質制限へのバッシングが激しかったのは記憶に新しいかと思います。
現在のように、賛否両論あるのはいいことです。自分の体調が優れない中で、副作用に関する情報がないのは不安でした。その時の事を思うと、今の様にデメリットや気をつけるべき情報がたくさんあるというのは心強いです。
私はあぶない橋は渡らないタイプです。デメリットや副作用に関する情報が全くない中で、疑わしい症状に目をつぶって、糖質制限を継続する勇気はありませんでした。
そのため、糖質制限を止めて、元の「世間一般のバランスの良い健康食」に戻しました。
それと同時に、糖質制限を不審に思うようになりました。元の食事に戻して、炭水化物や野菜をしっかり食べるようになり、体も元の状態に戻ったからです。肉の時みたいに、胃がもたれるから食べられないということもありませんでした。
糖質制限のデメリットを知って恐くなった
私が糖質制限を止めて数年後くらいに、ちらほらと、糖質制限で酷い目にあったという方々の体験記が、ネットに登場しました。
数々の体験記を読んでは「そうそう、やっぱりね。止めてよかった」と思ったものです。私は体の異変を察知して、すぐに止めたのでよかったですが、効果を信じ、続けた結果、深刻な事態におちいった方もおられました。その方の体験記を読むと、本当に悲惨でした。
そのレベル程ではないですが、自分も糖質制限で体調を崩したわけですから、糖質制限に対して憤りを感じましたし、こんな危険な食事法を、デメリットも紹介しないで広めようとする人達には不信感しかありませんでした。
私はすぐに止めたのでセーフでしたが、もしかしたら、私の知り合いとかが、糖質制限を知って、デメリットを知らずに実践するかもしれません。
確かに糖質制限は、余計な脂肪が落ちるのも早いし、血糖値も上がりません。
一般的な健康食をしているにも関わらず、血糖値が下がらなかった人や、痩せなかった人は、糖質制限の効果と速さに驚きます。それ故に感激して、「このやり方は素晴らしい」と盲目的になってしまうのです。
そして、「世間一般に蔓延している健康食はダメなやり方だ」と思ってしまいます。
私自身そうだったので、同じように身近な人が、安易に糖質制限にハマってしまう事を心配していました。TVや雑誌などで、糖質制限が紹介される機会が増えたからです。知名度が上がれば、実践者も増えます。なので、「糖質制限はいいらしいよ」という話題が出るたびに、「副作用があるから止めたほうがいい」と説明していました。
私は自分が失敗したからといって、その失敗の真の原因を突き止めずに、否定派に成り下がっていました。糖質制限を勧める医師は、デメリットを無視して危険な食事を勧めるから信用できないとまで思っていました。
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糖質制限は危なくて、「バランスの良い食」が良いと信じるが...
そして、糖質制限に対する不信感と反比例するように、「通常のバランスのいい健康食」への信頼度は増しました。以後、何年も、「バランスのいい食事」を食べ続けました。
おまけに、糖質制限で肉を食べ過ぎて、胃が肉を受け付けなくなった経験から、「肉は体に悪い」という先入観もできていました。
そんな理由から、タンパク質は、肉よりも魚を多く食べるようにし、野菜は、動物性食品を食べた倍以上の量を食べていました。複数種類を。ご飯も雑穀にするなどして、できるだけ多くの食品を、偏りなく食べることを心がけていました。
体が弱いのは相変わらずなので、常に改善を目指して、ローフードを取り入れてみたり、「食品添加物」や「遺伝子組み換え食品」を神経質なまでに排除するなど、改善できる事は思いつく限り試してみました。
最終的に「一日一食」や、消化器官を休める為の「断食」も定期的に2年くらい実践しました。
食に限らず、化学的なシャンプーや歯磨き粉を止めて、天然の物に切り替えました。
しかし、気をつけても気をつけても、相変わらず体は弱いままです。
こんなにバランスのいい食事をしているのに、毒も避けているのに、何が自分の体を弱らせているんだろうと、いつも不思議に思っていました。
後編へ続く
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