お知らせ

 

 

私達は憲法によって言論の自由が守られているので、

食や健康等の問題を主張する事ができます。

 

 

 

 

元々憲法改正賛成派だった人の解説です。

 

 

 

 

谷本議員と一緒に飛行機を降ろされたもう一人の人物・高橋清隆氏について

 

 

 

谷本議員らがノーマスクで強制降機! 釧路空港のエアドゥ機、「憲法違反を公然と行う航空各社への行政指導を国交省に求める」

 

 

一緒に飛行機を降ろされた反ジャーナリスト高橋清隆氏による、谷本誠一議員のインタビュー動画です。

 

 

 

 

 

身近な人が被害に合った時の為に

とりあえずブックマークをお願いします。

 

 

 

 

 

 

タグ:アレルギー
ホームPage 1 / 11

この春で糖質制限を始めてからまる3年になりました。

 

 

 

糖質制限によって体質が改善して、様々な不調が改善しましたが、花粉症もその一つです。

 

 

 

これは、最初の年に治りました。

 

 

 

ちなみに、私の花粉症はスギではなく、9~10月頃のブタクサでした。これが半年も経たないうちに治ったのです。

 

 

 

その年だけではなく、翌年も、その翌年も全く花粉症にはなりませんでした。

 

 

 

完治です。

 

 

 

それまでも健康に気をつけていましたが、何をやっても改善しなかったので嬉しかったです。

 

 

 

でも「糖質制限で花粉症が治った」という話はわりとよく聞く話です。

 

 

 

完治する場合もあれば、症状が軽くなる場合もあります。それは、糖質をどれだけ制限したか・・・にもよるでしょう。

 

 

 

私は、1日の糖質量が10g以下なので、制限としては厳しい方です。これで完治しましたが、もし制限が緩かったらどうなっていたか分かりません。

 

 

 

 

 

 

こちらの記事では、「ブタクサの花粉症が治った」という話はしましたが、「何故、糖質制限をすると花粉症が改善するのか」・・・というメカニズムについては追求していませんでした。

 

 

 

なので今回は、花粉症を始めとしたアレルギーが何故糖質制限で治るのか、そして、花粉症を改善する為に必要な栄養の話をします。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

アレルギーは根本的な原因を取り除いて完治させることを目指すべきである

 

 

花粉を避けたり、症状を抑えたりする対策が人気です。

 

 

 

しかし、将来的な事を考えると、原因を枝葉の物質に求めてそれを叩くのではなく、本質を理解し改善するという発想が大事です。

 

 

 

 

「花粉症」等、なんらかのアレルギー症状がある人は、別のアレルギーにもなりやすいです。

 

 

 

それは、アレルギー物質は異なっても「アレルギー反応のメカニズム」は同じだからです。

 

 

 

「今は花粉症だけ」・・・という人も、アレルギーになる土壌が体の中に整っているわけですから、別のアレルギー予備軍と言えます。

 

 

 

つまり、不健康です。

 

 

 

その為、アレルギーが起こる本質的な問題を解決していくことが重要なのです。

 

 

 

 

目に見えない小さい異物を避けようとしたり、クスリで一つ一つを叩くより、効率もいいですし、無駄な時間やお金を使わなくて済みます。

 

 

 

それに、一生懸命異物を避けたところで、それは本当の原因ではありません。

 

 

 

花粉症の本当の原因は花粉ではない

 

 

花粉は「原因」ではなく「キッカケ」です。

 

 

花粉が原因だと過程した場合、辻褄の合わない事がでてきます。

 

 

まず、その事を表した話を紹介します。

 

 

 

『アレルギーの9割は腸で治る クスリに頼らない免疫力のつくり方 / 著者:藤田紘一郎』より引用

 

―スギ花粉は昔のほうが多かった!

 

 

スギをはじめヒノキ、ブタクサ等さまざまな植物の花粉がアレルゲンとなって、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどを起こす花粉症は、どんどん低年齢化が進んでいます。

 

 

その背景には、大気汚染による免疫増強因子の増加や、都市化および住環境の変化、スギの植生・花粉飛散量の増加など、さまざまな因子が関与していると言われてきました。

 

 

でも本当にそうでしょうか。

 

 

大気汚染はフィルターなどの技術のない昔のほうがひどく、スギ花粉だって昔から飛んでいます。

 

 

その頃に花粉症になる人はほとんどいなかったのですから、これらの理由は少し説得力に欠けます。

 

 

私は回虫をはじめとする「寄生虫感染率が急減したこと」が大きな要因だと考えています。

 

 

私が子どものときは、みんなスギ花粉まみれでした。

 

 

スギ鉄砲といって、竹筒でスギの実をパチンと撃つ遊びのために、花粉でまっ黄色になりながらスギの実をたくさん拾い集めたものです。

 

 

女の子に「金髪にしてあげるよ」と言って、花粉を髪の毛いっぱい塗ってあげたこともあります。

 

 

女の子にモテたい一心で編み出した遊びですが、女の子にも非常に喜ばれました。

 

 

私たちの時代は、誰も彼もそんなふうにスギ花粉まみれでしたが、子供たちは誰も花粉症にはなりませんでした。

 

 

 

(49p~51p)

 

 

 

 

 

もし原因が花粉なら、昔の子供達の方が花粉症が多いはずですが、花粉症の歴史は浅く、日本で報告されたのは1961年だそうです。

 

 

 

 

ちなみに、ティッシュペーパーが開発されたのは第一次大戦中です。アメリカで一般向けに販売されたのは1924年、日本では1953年に発売が開始されています。

 

ティシュペーパーがない時代に花粉症があったら大変だったでしょうね...。

 

 

花粉が原因ではないとしたら、本当の原因は何なのか...

 

 

次はその事についてお話します。

 

 

 

 

花粉症の原因は栄養失調

 

 

 

糖質制限で花粉症が治ったという話をしましたが、治るには理由があります。

 

 

 

アレルギーを引き起こす物質である「抗原(花粉)」はキッカケ、花粉症を始めとしたアレルギーの本当の原因は「質的な栄養失調」です。

 

 

 

「質的な栄養失調」とは、以下のような状態を指します。

 

 

 

糖質過多・タンパク質不足・脂質不足・ビタミン不足・ミネラル不足

 

 

 

 

「栄養はバランスが大事」・・・と言って、「食事バランスガイド」をお手本に食べると必ずこうなります。

 

 

 

ほとんどの人が質的な栄養失調ですが、

 

 

中でも特にいけないのが糖質過多です。

 

 

 

「バランスの良い食事」では、穀物や野菜の摂取量が多めになります。

 

 

 

意識していない人も多いと思いますが、普通にご飯と和食のおかずを3食食べている人は、1日の糖質量が200g近くになります。

 

 

 

ちなみに糖質制限をする前の私は、230~260gの糖質を摂っていました(お菓子ばっかり、菓子パンばっかり...という暴飲暴食をしていたわけではありません。ご飯に野菜を中心としたバランスの良いメニューを食べていてこうなりました)。

 

 

 

しかし、1日に必要な糖質量はごくわずかです。200gはとんでもないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

このような食生活は、動物食性動物である人間の体には負担が大きすぎます。

 

 

 

これだけ沢山の糖質を摂ったら、体の中で色々と問題が生じます。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

血糖値の仕組み

 

 

 

糖質はどのようにしてアレルギーの原因になるか説明していきます。

 

 

その為には「血糖値を調節する仕組み」を知らなくてはなりません。

 

 

 

血糖値は「血液中のブドウ糖の濃度」のことで、これを調節しているのが「上がった血糖値を下げるホルモン」と、「下がった血糖値を上げるホルモン」です。

 

 

 

  • 血糖値を下げるホルモン

 

  • 血糖値を上げるホルモン

 

 

 

 

血糖値を下げるホルモンは「インスリン」です。

 

 

「膵臓」の「ランゲルハンス島」の「β細胞」から分泌されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インスリンは、少量が常に分泌されています。これを「基礎分泌」と言います。

 

 

 

「基礎分泌」は、生命の維持に必要です。

 

 

 

そして、食事等で血糖値が上がった場合は、さらに追加で分泌されます。これを「追加分泌」と言います。

 

 

 

「追加分泌」は、多い程有害です。病気の原因になるので、「追加分泌」を出さないのが健康的です。

 

 

 

 

 

 

 

血糖値を下げるホルモンは、「インスリン」だけです。

 

 

 

一方、血糖値を上げるホルモンは数種類あります。以下が血糖値を上げるホルモンとそれが作られる場所です。

 

 

 

  • グルカゴン(膵臓のランゲルハンス島・a細胞)

 

  • 甲状腺ホルモン(甲状腺)

 

  • 成長ホルモン(脳下垂体)

 

  • アドレナリン(副腎髄質)

 

  • コルチゾール(副腎皮質)

 

 

 

人間以外の生物もこのように「血糖値を下げるホルモン:1」に対して「上げるホルモン:複数」です。

 

 

 

生物は血糖値を下げることは得意ではないということです。

 

 

 

 

『炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】 植物vs.ヒトの全人類史 / 著者:夏井睦』より引用

 

 

 

生物の体は、多数のホルモンが生体機能を調節することで恒常性を維持しているが、特徴的なのは、拮抗ホルモンが必ず存在することだ。

 

 

タンパク質でいえば分解ホルモンと合成ホルモンの両方があり、またそれぞれに、1種類ではなく複数のホルモン群が機能している。

 

 

拮抗ホルモンが存在する理由は、一つの機能が暴走しないためのセーフティーネットであり、また、同じ機能のホルモンが複数存在する理由は、一つのホルモンに異常が起きても機能がストップしないためのバックアップシステムだ。

 

 

ところが、血糖調節(降下)に関連するホルモンだけが、この原則から外れていて、バックアップシステムが存在しないのだ。

 

 

血糖を上昇させるホルモンにはグルカゴン、コルチゾール、アドレナリン、甲状腺ホルモン、成長ホルモンの5種類が存在し、脳が血糖値低下を感知すると、副腎、膵臓、下垂体、甲状腺に働きかけ、副腎はアドレナリンとコルチゾールを、膵臓はグルカゴンを、下垂体は成長ホルモンを、そして甲状腺は甲状腺ホルモンを分泌し、血糖値をすばやく正常値に戻す。

 

 

つまり、5種類のホルモン分泌が全てストップでもしない限り、低血糖状態が続くことはない。

 

 

低血糖に対してはまさに鉄壁の備えである。

 

 

だが、高血糖に対する対策は超手薄だ。

 

 

何しろ、ホルモンは「インスリン」たった1つしかないのだ(これはヒトだけでなく他の生物でも同様)。

 

 

つまり、血糖降下機能に関してはバックアップシステムがなく、もしインスリン分泌に異常が起きたら、血糖値を下げる手段はないのである。

 

 

あなたが天地創造の神なら、こんな間抜けで脆弱な生物を創るだろうか。

 

 

これは前著でも書いたが、この血糖調節ホルモン数のアンバランスぶりをたとえていえば、アクセルが5つあるのにブレーキは1つしかない車みたいなものである。

 

 

このような車を運転する時、あなたはブレーキを踏みまくるだろうか?

 

 

しないはずだ。

 

 

1つしかないブレーキが壊れたら、車を止める手段がなくなるからだ。

 

 

ヒトやペットが容易に糖尿病になるのは、1つしかないブレーキを踏みまくっているからに他ならない。

 

 

それでは、血糖を下げるホルモンは1つしかなく、高血糖という危機的状況に対する備えがお粗末なのはなぜか。考えられうる理由は1つしかない。

 

自然界では血糖値が低下することはあっても、血糖が上昇することはありえない状況だからだ。

 

 

だから生命体は、起こりうる低血糖を予測して、鉄壁の「血糖上昇システム」を予め組み込んでおいたが、一方、血糖の上昇は絶対に起こらない現象なので、「血糖降下システム」は準備しなかったのだ。

 

 

沖縄の住宅に暖房設備がなく、アラスカの住宅にクーラーがないのと同じだ。

 

 

(65~67p)

 

 

 

1つのブレーキ(インスリン)に、

 

 

5つのアクセル(グルカゴン、甲状腺ホルモン、成長ホルモン、アドレナリン、コルチゾール)。

 

 

 

アレルギーは、このうちの「コルチゾール」が出なくなることが影響しています。

 

 

スポンサーリンク

 

 

血糖値を上げるコルチゾールとは

 

 

「コルチゾール」の別名は、「ヒドロコルチゾン」です。

 

 

 

このコルチゾールは、「副腎皮質 ふくじんひしつ」から分泌されます。

 

 

 

その場所ですが、まず腎臓があります。

 

 

 

 

 

で、その上にある小さいのが「副腎」です。

 

 

 

 

「副腎」は、ホルモンを分泌する器官の1つです。

 

 

 

 

 

 

「被膜」の中の構造は、外側の「副腎皮質 ふくじんひしつ」と、内側の「副腎髄質 ふくじんずいしつ」の2層になっています。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、外側の「副腎皮質」の構造は層です。

 

 

外側から「球状層 きゅうじょうそう」「束状層 そくじょうそう」「網状層 もうじょうそう」と言います。

 

 

 

 

 

コルチゾールは、「束状層」から分泌されます。

 

 

ちなみに、血糖値を上げるホルモンである「アドレナリン」は「髄質」から分泌されます。

 

 

 

 

 

そして、コルチゾールの働きを一部紹介します。

 

 

 

  • 糖新生(糖質以外の物質からブドウ糖を合成する)

 

  • タンパク質代謝

 

  • 脂質代謝

 

  • 抗炎症作用

 

  • 神経系に作用する

 

 

 

 

このうちの「抗炎症作用」に注目して下さい。

 

 

 

糖質が原因でアレルギーになる

 

 

 

糖質を摂取すると血糖値が上がります。

 

 

まず上がりすぎた血糖値を下げるために「インスリン」が分泌されます。

 

 

 

インスリンが出て血糖値が下がるのはいいですが、下がりすぎた血糖値を上げなければいけないので(下がりすぎの方が危険)、その為のホルモンが分泌されます。

 

 

 

当然、「コルチゾール」も分泌されます。

 

 

 

 

上がった血糖値を下げるために、過剰にインスリンが分泌されると「膵臓」が疲弊することはよく知られています。

 

 

同じように、下がった血糖値を上げる為に、過剰にコルチゾールが分泌されると「副腎」も疲弊します。

 

 

 

日常的に糖質を摂取する人はこれの繰り返しです。主食を食べる人は1日3回です。

 

 

 

その結果、「コルチゾール」が出なくなります。

 

 

 

 

「コルチゾール」には抗炎症作用があるので、これが出なくなるとアレルギー物質に対応できなくなります。

 

 

 

対策は、糖質を制限して副腎を疲れさせない事です。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

副腎の疲労と免疫システムの関係

 

 

 

副腎が疲労するのは、糖質だけではなくストレスも関係しています。

 

 

副腎が疲労した場合、免疫システムに与える影響が以下の記事に分かりやすく書かれています。

 

 

 

『病気の治療所 副腎疲労症候群とアレルギー疾患の関係』より引用

 

 

 

アレルギー症状がある人は副腎が弱い

 

 

上記のことをもう少し詳しく述べていきます。

 

 

アレルギー症状がおこるメカニズムは、脳が大きく関与しています。体に異物が侵入してきたと判断した際に、脳は、「ヒスタミンなど異物に攻撃を仕掛ける物質」を放出するように命令します。

 

 

特に、過去に病気になったり、過度のストレスを受けたりした人は、副腎が弱り体内が臆病になっているため、体を異物から守るためにヒスタミンなどの物質が過剰に放出されます。

 

 

ヒスタミンなどが放出されると、異物を処理する際に炎症反応がでます。このことを一般的にアレルギー症状といいます。

 

 

ここでヒスタミンについて簡単に説明します。

 

 

①動物の細胞内に広く存在する化学物質である

 

 

②普段は細胞内でおとなしくしているが、アレルゲンや長期にわたる薬の服用により活性化する

 

 

③血管を拡張させ、アレルゲンに対応する白血球などを患部に集めやすくする

 

 

④ヒスタミンの作用により、白血球はアレルゲンを攻撃することで炎症症状がでる

 

 

このように、異物が体内に入ってきた際に、脳の命令により放出される物質がヒスタミンです。

 

 

ただヒスタミンが過剰に活性化されるとアレルギー症状の原因となります。

 

 

 

副腎疲労がさらに副腎を疲弊さす

 

 

アレルギー症状がでる原因の1つに、ヒスタミンが関係することはお伝えしました。

 

 

そのヒスタミンの放出量は、副腎の疲弊の度合いと関係します。

 

 

副腎が疲弊していると体は臆病になるため、必要以上のヒスタミンを放出し、アレルゲンから体を守ろうとします。

 

 

しかし、ヒスタミンが多く放出されると炎症反応が強くでます。

 

 

そこで、ヒスタミンの放出量を調整しているのが、副腎が造るコルチゾールです。

 

 

皮肉にも副腎が弱るとヒスタミンが多く放出され、またそのヒスタミンの量を調節するために副腎がコルチゾールを造らねばならず、副腎は更に疲弊してしまいます。

 

 

そして、このような状態が続くと副腎が造るコルチゾールの濃度・質が低下してしまい、ヒスタミンの分泌量をコントロールできなくなります。

 

 

そして、ヒスタミンが過剰に放出されてしまい、アレルギー症状を抑えられなくなります。

 

 

 

 

以下は、副腎と「自己免疫疾患」の関係についてですが、「アレルギー」と同じように免疫システムの異常で起こる疾患なので、アレルギーと共通する部分もあります。

 

 

 

『病気の治療所 副腎疲労症候群と自己免疫疾患の関係』より引用

 

 

副腎が造るコルチゾールの濃度・質が低下すると、白血球に属するリンパ球やナチュラルキラー(NK)、またはマクロファージなどの異物と戦う物質の働きをコントロールできなくなります。

 

 

その結果、免疫が過剰になったり低下したりします。

 

 

免疫のコントロールができなくなることから、慢性の炎症症状が続いたり自己免疫疾になったりすることがあります。

 

 

ここでは、副腎疲労症候群と自己免疫疾患について述べていきますが、その前に副腎疲労症候群と「慢性の炎症体質」の関係を先にお読みください。

 

 

悪さをしない細菌・ウイルスも攻撃してしまう

 

 

副腎が健康であれば、白血球は体に宿っている細菌・ウイルスに対し一定の許容量を設定しています。

 

 

例えば「ある細菌が5000匹に増えたら攻撃しよう」とか「あるウイルスが30000匹に増えたら攻撃しよう」など、設定以上に細菌・ウイルスが増えないか監視をして、数を安定化させる働きをしています。

 

 

しかし、副腎疲労症候群になると、白血球の働きをコントロールすることが難しくなります。その結果、体を守ろうという働きが強まり、細菌・ウイルスに対して過剰な攻撃を仕掛けてしまいます。

 

 

上記したように、「ある細菌が5000匹になったら攻撃しよう」という設定が狂いだし、例えば細菌が2500匹という少ない数にもかかわらず攻撃を開始します。

 

 

また、腸内細菌など体内のいたる場所に常在している細菌・ウイルスは、通常は体に対して炎症を引き起こすような悪さをしません。

 

 

しかし、副腎が弱って白血球のコントロールが乱れると、その常在菌に対しても攻撃を仕掛けてしまいます。

 

 

 

その証拠に、最近特に増えている自己免疫疾患に潰瘍性大腸炎があります。

 

 

この症状は過剰になった白血球が腸内に宿っている細菌・ウイルスを攻撃してしまうことで発症します。

 

 

(中略)

 

 

最近、自己免疫疾患が急増しています

 

 

私は長い間、副腎疲労症候群を診てきましたが、最近特に多い症状が潰瘍性大腸炎です。その他にも、原因不明の関節炎や線維筋痛症(せんいきんつうしょう)があります。

 

 

潰瘍性大腸炎では、大腸に常在する腸内細菌を白血球が敵と勘違いして、攻撃を仕掛けてしまいます。

 

 

そのことにより、正常な腸壁の細胞に傷がつき、出血を伴います。人の体の免疫を担う白血球の約70%は、腸に存在しているといわれています。

 

 

「腸管免疫説」を唱えている方々は、「免疫の中心は腸である。腸をきれいに! 腸内細菌がすべてである!」など、腸の大切さを訴えています。

 

 

しかし、免疫(白血球)70%が存在している腸になぜ、クローン病や潰瘍性大腸炎の病気が発症するのでしょうか?

 

 

免疫が強いなら、そのような病気には罹らないはずです。

 

 

しかし、上記したように、クローン病や潰瘍性大腸炎は増加の一途です。

 

 

なぜ、そうなるのかというと、免疫が強すぎ、過剰になっているからです。

 

 

 

しかし、そのことが分からず、世間では「免疫力を上げるサプリメント」や「免疫力を上がる食事法」など、免疫を上げましょう! の大合唱です。

 

 

免疫は下がり過ぎても上がり過ぎても健康は維持できません。

 

 

ちなみに、「腸管免疫説」を唱える人達は、「腸に悪いから動物性食品を控えろ」と言ったり、反対に、食物繊維が多いから野菜を食べるようにすすめてきます。

 

 

しかし、現在の野菜は品種改良されて糖度が高くなっています。

 

 

食物繊維を目的に野菜をバクバク食べると、確実に高血糖になってインスリン、コルチゾール等が大量に分泌されます。

 

 

元、野菜をたくさん食べていて糖質過多の症状があちこちに出ていたので断言します。

 

 

野菜には糖質が含まれているので、油断して食べると糖質の悪影響を受けます。

 

 

私はスーパー糖質制限で花粉症が治りましたが、それまではバランスの良い食事でした。内容は野菜多めに、肉よりも魚介類や甲殻類が多かったです。

 

 

食品添加物や遺伝子組み換え食品を避けたりしていたのですが、それでも花粉症が楽になったことはありませんでした。

 

 

 

野菜を食べていてもこれです。

 

 

糖質過多による副腎の疲弊から免疫システムはおかしくなります。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

花粉症対策はサプリメント

 

 

私は糖質制限だけで花粉症が完治したので問題はないのですが、世の中には糖質を制限できない人もいます。

 

 

 

ここからは、そんな人達がどうやったら花粉症の症状が楽になるかについて話をします。

 

 

方法は不足している栄養素をサプリで補う事です。

 

 

ただ、これは私が試していないので理論中心です。

 

 

花粉症の改善に有効的だと思われる栄養素がこちらです。

 

 

 

 

  • タンパク質

 

  • ビタミンD

 

  • ビタミンA

 

  • 亜鉛

 

 

 

理由を順番に説明していきます。

 

 

 

タンパク質

 

 

タンパク質は体の材料なので、これが少ないと、どんな健康法も効果が落ちます。

 

臓器だけでなく、「免疫細胞」もタンパク質でできています。

 

そして、化学反応を進める「酵素」もタンパク質です。

 

 

ビタミンやミネラルを摂取する前に、タンパク質をしっかり摂っている事が前提です。

 

 

 

ビタミンD

 

 

免疫システムに不可欠でアレルギーが劇的に改善する...と言われているのがこのビタミンDです。

 

 

ビタミンDには、免疫の過剰反応を抑える働きがあります。

 

 

最近、「ビタミンDのサプリメントで花粉症が治った」という話をネットや本等で見聞きする事が増えました。

 

 

私も花粉症があったら試してみたいですが、既に完治してしまったので試せません。

 

 

ビタミンDは、日光を浴びて自分の体で合成することができますし、食事からも摂取することができます。

 

 

しかし、疾患に効果がある程の量を毎日補うとなると大変です。なので、サプリメントからの摂取が圧倒的に効率が良いです。

 

 

 

成人男性は、1日に3000IU~5000IUのビタミンDを消費するそうです。

 

 

 

「IU アイユー」とは脂溶性のビタミンに用いられる単位です。現在は「μg マイクログラム」が使われています。

 

1μg = 40IU

 

 

 

 

以下のような注意点もあります。

 

 

『サーファーに花粉症はいない / 著者:斉藤糧三』より引用

 

 

ただし、次の3つの病態については、ビタミンD補充を注意すべきです。

 

 

・サルコイドーシスなどの肉芽腫性疾患(石灰化を助長するおそれあり慎重投与)

 

 

・リンパ腫、ライム病、腎臓病など高カルシウム血症をきたす疾病(血中カルシウム濃度の増大のおそれあり)

 

 

・ヒドロクロロチアジド(利尿剤)服用時(血中カルシウム濃度の増大のおそれあり)

 

 

(122~123p)

 

 

 

 

ビタミンA

 

 

「ビタミンD」を摂取する場合は、「ビタミンA」を意識して摂取すると良いです。

 

 

同時に使う事で効果が高まるからです。

 

 

 

『花粉症は1週間で治る! / 著者:溝口徹』より引用

 

 

ビタミンAはビタミンDの受容体に結合することが知られ、以前はビタミンDの作用を減弱させるのではないかと考えられていましたが、実際にはビタミンDとビタミンAを同時に使う事によって互いの効果を高め合うことがわかりました。

 

 

 

 

ビタミンAはビタミンDの受容体に結合...については以下に詳しく書いてあります。

 

 

 

 

『サーファーに花粉症はいない / 著者:斉藤糧三』より引用

 

ビタミンDは通常、脂肪や肝臓に備蓄され、血液中に放出されるのですが、充足していない場合、ビタミンD摂取後6時間くらいで血中濃度が下がってしまいます。

 

 

そのため、飲み始めは1回に4000IU摂取しても、数時間で鼻づまりが戻ってくるのでした。

 

 

「1日1万IU以下の摂取で異常があった報告はない」とあったので、1日2回4000IUずつ摂取しました。

 

 

1週間、2週間するうちにだんだん、“切れてきた”(血中濃度が低下した)時の症状が軽くなっていったのでした。

 

 

3週間くらいで、波がなくなったので、1日1回4000IUに減量しました。

 

 

ちょうどそのくらいの時期に、夜間、雨の自動車運転時に、車線などがとても見えにくくなることを自覚しました。

 

 

また、とても目が乾くという症状が現われました。

 

 

私は栄養療法を専門にしていたので、ビタミンA欠乏症による夜盲症と眼球乾燥症状とわかりました。

 

 

しかし、私はビタミンAはサプリメントから1日5000IU日常的に摂取していたので、欠乏ではなくて、ビタミンAとビタミンDの細胞が核の受容体を共有していることによる、相対的な欠乏と理解しました(これに関しては、充分に解明されておらず、現時点ではあくまで仮説です/124ページ「コラム7」参照)。

 

 

(19~21p)

 

 

ちなみに、そのコラムがこちら。

 

 

ビタミンD摂取時の相対的ビタミンA欠乏にご注意!

 

 

プロローグで私自信の経験としても述べましたが、ビタミンDのサプリメントを摂取すると、相対的なビタミンA欠乏症、具体的には夜に目が見えにくくなる夜盲症や、眼球結膜の乾燥(ドライアイ)の症状が出ることがあります。

 

 

ビタミンA欠乏の症状として、夜盲症は有名ですが、ドライアイはあまり知られていません。

 

 

ビタミンAは、皮膚や目の角膜などのターンオーバー(新陳代謝)に必須のビタミンで、欠乏すると上皮の機能低下が起こります。

 

 

目の場合は、眼球の乾燥感として自覚されます。

 

 

その他、ビタミンA欠乏で起こる身近な病気といえば、ニキビです。ニキビの中でも、いわゆる「白ニキビ」。ちゃんとした皮脂腺が形成されない。角質のターンオーバーが適切でない。これらが重なって皮脂腺がつまることで起こるニキビ。

 

 

その原因もビタミンA欠乏です。

 

 

また、目の中の遇角で房水の通りが悪くなることで、眼圧が上がるのが緑内障ですが、ビタミンA欠乏による遇角機能の異常を指摘する医師もいます。

 

 

 

ところで、ビタミンAはニンジンなどに含まれるβカロテンから体内で合成できることになっているので、一般的には欠乏は起きないことになっています。

 

 

しかし実際は、βカロテンからビタミンAの合成がうまくできない体質の方がいることがわかっています。

 

 

またビタミンAを豊富に含有している食品は、レバーやウナギなど、あまり日常的に摂取されない食材なので、実はふだんの生活で気付かないうちにビタミンA欠乏になっていることは少なくありません。

 

 

しかし、この認識は一般的ではないので、市販のサプリメントにもβカロテンは入っているけれど、ビタミンAは入っていないことが、ほとんどです。

 

 

 

当時、私は自分の設計したサプリメントを摂っていて、1日5000IUのビタミンAを摂取していました。

 

 

ビタミンA欠乏になるはずはないので「なんで目が乾くのだろう?」と不思議に思いました。

 

 

ビタミンDの副作用を調べても、夜盲症やドライアイについては触れられていません。

 

 

実は脂溶性ビタミンであるビタミンAとビタミンDは、核内受容体といって、どちらも細胞の核の部分に直接届いて仕事をするスーパーファミリーと呼ばれていて、そのメッセージを受け取るところが共通です。

 

 

つまり、受容体(レセプター)が共通なのです。

 

 

その結果、ビタミンDが受容された分、ビタミンAがレセプターに受容してもらう機会が減って、相対的なビタミンA欠乏が起きてしまったのです。

 

 

受容体をコンビニのレジにたとえると、レジが1つのコンビニにビタミンDさんが列を作ってしまい、ビタミンAさんの会計が先送りされてしまったわけです。

 

 

ビタミンDサプリメントを摂取した場合、経験的にこの相対的ビタミンA欠乏症は1ヶ月ほどで緩和され、落ち着いていきます。

 

 

(124~125p)

 

 

 

 

亜鉛

 

 

亜鉛は免疫の働きを高めます。

 

 

 

  • 免疫システムの主役である「白血球」を増殖する

 

  • ビタミンAの利用効率を高め粘膜を丈夫にする

 

  • 体内の炎症を抑制する働きがある

 

 

 

 

免疫システムにとって必要な亜鉛ですが、精子の生成に消費されるので、男性は不足しやすい栄養素です。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

一般的な花粉症対策のリスク

 

 

最後に薬で症状を抑える事のリスクについて触れておきます。

 

 

 

私は「ビタミンやミネラルはサプリメントで摂った方が良い」という話をよくするのですが、こう言うと、栄養は食事から摂るのが良いとか、副作用が心配...といった声がかえってきます。

 

 

 

でも多くの人が使っている薬の方がリスクがあります。

 

 

 

 

 

『病気の治療所 副腎疲労症候群と自己免疫疾患の関係』より引用

 

 

一般的に病院で処方される薬は、過剰になっている免疫(白血球)にアプローチするものです。

 

 

その薬の1つに、白血球の働きを抑え込むように作られたものがあります。いわゆるステロイド系のものです。ステロイド系の薬の特徴をまとめます

 

 

①感覚器官を麻痺させ、臓器・器官にはびこった異物の存在を脳に知らせない

 

②白血球の働きを抑制することにより、異物への攻撃を妨げる

 

③血管を異常収縮させ、ヒスタミンの放出を抑える

 

 

 

上記の作用で、ステロイド系の薬を使うと見事に炎症がおさまります。しかし、臓器・器官にはびこった細菌・ウイルス、または体外から侵入してきた化学物質などに作用しているものではありません。

 

 

 

攻撃側に停戦命令をだしているだけです。

 

 

 

しかし、ステロイド系の薬には副作用があるため、長期服用することに抵抗があります。

 

 

そこで、ある程度炎症症状が治まると薬の服用を中止します。

 

 

ここで、ステロイド系の薬の服用を中止した場合に、体内ではどのような現象が起こるのかをまとめてみます。

 

 

①薬を服用中は白血球の働きが抑制されていたが、服用を中止すると白血球の働きが過剰になる

 

②過剰なった白血球は、体内に増殖した細菌・ウイルスを以前にまして攻撃することにより、炎症症状がおこる

 

 

 

ステロイド系の薬は一種の麻薬です。

 

 

安易に使うと、その薬を止めるのにとても苦労をします。

 

 

しかし、現代医学では、軽い咳や花粉症、または軽い皮膚炎であっても簡単にステロイド系の薬を処方します。

 

 

その背景には「炎症を止めてほしい患者」と「炎症を止めないと悪評を言われるのを嫌がる医師」と双方の思惑があります。

 

 

 

「急性のネフローゼ」や「ヘルペスが眼内にはびこって失明の恐れがある」などの場合に、ステロイド系の薬を使うことには異論はありません。しかし、そのような病気になる背景の説明がないことに私は疑問を感じます。

 

 

 

花粉症の対策は、糖質を制限したり、サプリを使った方が効率よく安全だと思います。

 

 

 

もう1つ言っておくと、糖質によって血糖値が上がり「インスリン」が分泌された後、下がりすぎた血糖値を上げる為に「コルチゾール」などが分泌されます。

 

 

これらのホルモンに必要な主な材料は「アミノ酸」、補酵素の「ビタミンB群」、「亜鉛」、「マグネシウム」等です。

 

 

 

糖質を過剰に摂取すると、これらが減るので、たくさん合成しなければなりません。

 

 

 

そのたびに材料のタンパク質、ビタミン、ミネラルが消費される、不足するというわけです。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

虚弱体質とか、大病をしたことがない人でもなる身近な疾患があります。

 

 

 

「花粉症」や「アトピー性皮膚炎」等のアレルギーです。

 

 

 

なんと、日本人の3人に1人が何らかのアレルギーだそうです。

 

 

 

たかがアレルギー...と軽く考える方もおられるかもしれませんが、これは免疫システムの異常なので立派な病気です。

 

 

 

何故、近年こんなにアレルギーの人が増えてきたのかその理由を知るためには、アレルギーがどんなものなのか知っておく必要があります。

 

 

 

 

スポンサーリンク

 

アレルギーは免疫システムの異常

 

 

 

体には「免疫 めんえき」と言う仕組みが備わっています。「免疫」とはシステムの事で、イメージは防衛軍です。

 

 

 

「免疫」は、体に外敵(異物)が入って来たときに、それを「自分ではない異物だ」と認識してから攻撃をして体を守ります。

 

 

 

  • 外敵と自分の組織を正しく区別する

 

  • 外敵を攻撃して守る

 

 

 

免疫の仕組みについては、以下の記事で述べました。

 

白血球と免疫の仕組みについて分かりやすく説明してみた

 

 

 

 

そして、外敵を攻撃すると「炎症」と言われる反応が起きます。

 

 

 

「免疫」と「炎症」の違いは、「防衛軍」と「国を守る本土決戦による戦火」です。

 

 

 

 

免疫・・・防衛軍(守るシステム、能力)

 

炎症・・・戦火、戦闘(状態、反応)

 

 

 

 

炎症のパターンはこちらです。

 

 

 

  • 赤くなる

 

  • 腫れる

 

  • 熱くなる

 

  • 痛い

 

  • 動かせない等

 

 

 

 

このシステムが正常に働いていれば、体にとって頼もしい存在です。

 

 

 

しかし、この防衛軍が何らかの理由でおかしくなってしまうことがあります。そうなったら頼もしい防衛軍が自国にダメージを与えてしまうのです。

 

 

 

 

そして、免疫システムがおかしくなるパターンには「自己免疫疾患 じこめんえきしっかん」と、「アレルギー」があります。

 

 

 

この2つは違います。

 

 

 

「自己免疫疾患」は、「自己」と「非自己」の認識がうまくできなくなって、自己を構成する物質を「外敵(抗原)」と勘違いして攻撃をしてしまう疾患です。

 

 

免疫が「これは異物だな(自分じゃないな)」と判断して、敵として攻撃するので、体はダメージを受けます。

 

 

 

「慢性関節リウマチ」や、「膠原病」等です。

 

 

 

 

「膠原病 こうげんびょう」の話をすると、「高い所でなるやつ?」と聞かれることが多いです。それは、「高山病 こうざんびょう」です。

 

「膠原」とはコラーゲンのことです。そして、膠原病とは全身に炎症が起こる病気で、世間では、難病ということになっています。本当は糖質の過剰摂取が主な原因なのですが、それを無視しているので、原因は分かっていない...とされています。

 

 

以下の記事に膠原病について書いています。

 

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

以上が「自己免疫疾患」です。

 

 

 

「アレルギー」は、「自己」と「非自己」の認識には問題がありません。攻撃対象は「自己」ではなく、外敵です。

 

 

 

ただし、外敵に対して過剰に反応します。それによって、体に不都合が起こるのです。

 

 

 

 

「気管支ぜんそく」、「アトピー性皮膚炎」、「花粉症」等です。

 

 

 

 

以下が「アレルギー」と「自己免疫疾患」の違いです。

 

 

 

  • 自己免疫疾患・・・自己と非自己の認識が狂う、自己を攻撃

 

  • アレルギー・・・・・・・自己と非自己の認識は正常、外敵を過剰に攻撃

 

 

 

 

本記事のテーマは「アレルギー」ですので、後者についての話になります。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

アレルギーに関わる細胞

 

 

アレルギーのメカニズムについてお話する前に、関係する細胞を紹介します。

 

 

 

 

 

 

マクロファージ

 

 

「マクロファージ」は、白血球の「単球」が成長した姿の1つです。

 

 

 

 

 

「マクロファージ」は、外敵を見つけると、食べることで処理します。これを「貪食 どんしょく」とか「食作用」と言います。

 

 

さらに、取り込んだ敵の情報を「ヘルパーT細胞」に伝える役目も果たします。

 

 

 

 

樹状細胞

 

 

白血球の「単球」から成長したのが「樹状細胞 じゅじょうさいぼう」です。

 

 

 

 

外敵を取り込んで、その情報を「ヘルパーT細胞」に伝えます。マクロファージと似ていますが、情報を伝達する能力はこの樹状細胞の方が優れています。

 

 

なので情報屋です。

 

 

 

顆粒球

 

 

「顆粒球」は顕微鏡で見ると、多くの顆粒があります。

 

貪食能力を持っていて、3タイプあります。

 

 

 

 

 

 

 

肥満(マスト)細胞

 

紛らわしいことに、太いからこの名前がついているのですが、「肥満」とは全く関係ない細胞です。

 

 

ではどんな細胞なのかというと、大きな特徴がこちらです。

 

 

 

 

細胞の表面には「IgE」という「抗体」の定常部と結合する「受容体(レセプター)」がたくさんあります(※「IgE」、「抗体」については後で詳しく説明します)

 

 

 

 

「受容体」とは、何らかの刺激を受け取る「受信機」みたいなものです。

 

 

 

 

そして、肥満細胞の中には「化学物質を含んだ顆粒」がたくさん入っています。異物を見つけると、顆粒中の化学物質を放出して排除しようとします。

 

 

 

ちなみに肥満細胞が放出する物質はこちらです。

 

 

 

『慢性膀胱炎・間質性膀胱炎・膀胱頚部硬化症 マスト細胞(肥満細胞)の存在意義』より引用

 

 

1.ヒスタミン

 

アレルギー反応に関与する代表的刺激成分。血管透過性を高め、いろいろな血液中の成分を漏れ出させる作用があります。風邪薬にはヒスタミンの作用を抑える抗ヒスタミン剤が一般的に含まれています。また膀胱などの内臓の平滑筋を収縮させる作用もあります。

 

 

2.ヘパリン

 

血液をサラサラにする成分。赤血球・白血球やリンパ球が血小板の作用で固まらないようにしています。血液透析の際に、血液が固まらないように回路の中に注入される薬剤として有名。

 

 

3.プロスタグランディン

 

炎症物質としては有名な成分。血管拡張作用と赤血球柔軟作用があります。消炎鎮痛剤は、この成分を抑制する働きで、痛みを抑えます。消炎鎮痛剤で急性胃炎や胃潰瘍の副作用が有名ですが、プロスタグランディンの働きを抑えることで毛細血管の流れを悪くして胃粘膜細胞の血液栄養供給が低下するからです。

 

 

4.サイトカイン

 

アレルギー反応や免疫システムに関与する様々な細胞(リンパ球)の働きの強さと期間を調節し、情報交換を媒介するための成分です。物質的には、ホルモン様低分子タンパク質です。

 

IL(インターロイキン)-3:造血前駆細胞の促進

 

IL-4:B細胞の活性化

 

IL-5:B細胞の分化増殖、好酸球の分化増殖

 

IL-6:B細胞の分化増殖、発熱

 

IL-10:マクロファージ活性の抑制

 

IL-13:B細胞の分化増殖

 

I-309:好中球・マクロファージ・血管平滑筋細胞の遊走と活性化

 

GM-CSF(マクロファージコロニー刺激因子)

 

TNF-α(腫瘍壊死因子):好中球遊走、細胞接着因子活性化

 

 

 

5.ケモカイン

 

白血球やリンパ球の遊走を促す作用のある成分がケモカインと呼ばれ、サイトカインに分類される場合もあります。

 

CXCL-8(旧名IL-8):好中球遊走・活性化

 

 

 

 

 

この肥満細胞の他の特徴が以下です。

 

 

  • 造血幹細胞由来の血球系細胞

 

 

  • マクロファージや樹状細胞のように血管の周りや、粘膜など、いろんな組織に存在している。

 

 

  • 「蕁麻疹」はこのマスト細胞の活性化が原因

 

 

 

ナチュラルキラー(NK)細胞

 

 

 

 

体をパトロールして、敵を発見したら、自分の判断で攻撃します。

 

 

 

T細胞

 

免疫システムの特殊部隊で、知的な働きをします。

 

「T細胞」は数種類あって、それぞれ役割が違います。

 

 

 

 

 

  • 免疫の司令官・・・ヘルパーT細胞

 

  • 免疫のスナイパー・・・キラーT細胞

 

  • 免疫のストッパー・・・サプレッサーT細胞

 

 

 

ちなみに、「ヘルパーT細胞」も何種類かあります。

 

 

 

 

B細胞

 

 

 

 

 

「B細胞」は、特定の敵に効く「抗体 こうたい」というミサイルを作る工兵です。

 

 

これを「T細胞」の指令で製造します。

 

 

ここからは、このB細胞が作る「抗体」について説明します。これがアレルギーに関わっているからです。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

抗体を産生するB細胞とは

 

 

抗体は、「B細胞」が分化してできた「形質細胞」が造ります。

 

 

 

 

 

 

「B細胞」について簡単に説明します。

 

 

 

 

血液は、液体である「血しょう」と、「赤血球」、「白血球」、「血小板」にわけられます。

 

 

 

 

 

「白血球」の一種が「リンパ球」です。

 

 

 

 

 

 

で、リンパ球の一種が「B細胞」です。

 

 

 

 

 

 

 

「B細胞」は、「ヘルパーT細胞」の指令を受けて、「抗体」を使って、異物を捕獲して攻撃します。

 

 

 

 

作られた「抗体」は、対になる外敵とくっつきます。そして外敵を沈殿・凝縮させるのです。

 

 

 

 

このように、抗体と敵(抗原)が結合すると、それが目印となって、マクロファージが強力に食べようとします。このように食細胞の食欲を促す働きを「オプソニン化」と言います。

 

 

 

 

というわけなので、武器とはいっても、「抗体」が直接敵を破壊(分解)するわけではありません。

 

 

 

 

 

「抗体」は、水に溶けやすいタンパク質で、血液中や体液中に存在しています。

 

 

 

なので、これを「体液性免疫 たいえきせいめんえき」と言います。

 

 

 

これに対して、「キラーT細胞」は、「抗体」を使わず細胞が直接異物を攻撃します。これを「細胞性免疫 さいぼうせいめんえき」と言います。

 

 

 

  • B細胞・・・抗体を使用=体液性免疫

 

  • キラーT細胞・・・細胞が直接攻撃=細胞性免疫

 

 

 

前者は武器を使った攻撃、後者は武器を使わない攻撃のイメージです。

 

 

 

ちなみに、「B細胞」の「B」とは、骨髄(Bone Marrow)で分化する・・・という意味です。一方、「T細胞」の「T」は、胸腺(Thymus)です。

 

 

次に「抗体」について解説します。

 

 

 

抗体の構造

 

 

 

外敵や自己の成分ではない物質のことを「抗原 こうげん(アレルゲン)」と言います。

 

 

 

「抗原」には、細菌、ウイルス、カビ、そして、本来体に害がない物質である花粉、食品...等があります。

 

 

 

外敵、非自己 = 抗原

 

 

 

そして、体に抗原が入ってきた時に、対抗して体を守ろうとする物質のことを「抗体 こうたい 」と言います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

別名は「免疫グロブリン immunoglobulin(イムノ グロブリン)」で、「Ig(アイジー)」と略されます。

 

 

 

 

抗体 = 免疫グロブリン = Ig

 

 

 

「抗体」は、リンパ球の一種「B細胞」が造る「誘導ミサイル」です。

 

 

 

侵入してきた「抗原」のタンパク質の立体構造を原形にして作られます。

 

 

 

 

この抗体(免疫グロブリン)はつの部品でできています。ここでは、「IgG」という抗体を例にします。

 

 

 

 

 

 

 

 

「H鎖」と呼ばれる長いペプチド鎖と、「L鎖」と呼ばれる短いペプチド鎖が2本ずつです。

 

 

全体は「Y」の形をしています。

 

 

抗体は、「糖タンパク分子」です。

 

 

 

  • H鎖 Heavy Chain 重鎖)

 

  • L鎖 Light Chain 軽鎖)

 

 

また、上の部分は「可変部 かへんぶ」、下の部分を「定常部 ていじょうぶ」と呼びます。

 

 

 

 

 

 

抗原と結合するのは「可変部」です。

 

 

 

 

 

「可変部」は、抗体ごとにアミノ酸配列が異なります。

 

 

 

この部分は多様性があります。「抗原」の形とかみ合うような構造で、鍵と鍵穴の関係に例えられます。

 

 

 

従って、1つの抗体が、形の合わない抗原と結合することはありません。

 

 

 

 

 

 

この仕組みのおかげで、誘導ミサイルのように「狙った抗原」をピンポイントで攻撃できるのです。これを「抗原抗体反応」と言います。

 

 

 

 

そして、「抗体」の下の「定常部」は、「食細胞」や「肥満細胞」に結合する部分です。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

抗体の働きと種類

 

 

 

「抗体」の働きはこちらです。

 

 

 

  • オプソニン化・・・抗原にくっついて、食細胞の食欲を促す

 

  • 抗原の中和(無毒化)・・・抗原の周りを取り囲んで、毒素を中和する

 

  • 補体を活性化して細菌の細胞膜を破壊する

 

  • 炎症

 

 

 

 

抗体の「可変部」はオーダーメイドなので、「ペアになる抗原」ごとにバラバラです。

 

 

そして、このような違いとは別に、抗体(Ig)には種類があります。

 

 

人間の抗体は種類です。

 

 

 

  • IgM(アイジー・エム)

 

  • IgA(アイジー・エー)

 

  • IgG(アイジー・ジー)

 

  • IgD(アイジー・ディー)

 

  • IgE(アイジー・イー)

 

 

 

抗原が体内に侵入した場合、最初に「IgM」が作られて対応します。

 

 

粘膜では「IgA」が、粘膜以外の部分では「IgG」が戦います。この2つがメインとなって抗原の中和(無毒化)を担当します。

 

 

「IgD」は、B細胞表面に存在しているのですが、その役割はまだよく分かっていません。

 

 

そして、「アレルギー」の主役とも言える「IgE」が炎症を起こして戦います。この現象には「肥満細胞」が関わっています。

 

 

 

 

ちなみに「IgE」の量は、有名なわりに、抗体の中でも少ないです。

 

 

 

それぞれの性質を簡単にまとめます。

 

 

 

なお、イラストの細かい部分は諸説紛々としており、どれが正しいのか分かりません。その為、一番シンプルなものを採用しました。かなり簡略化しているので、ご了承下さい。なお、「IgD」、「IgE」、「IgG」は同じ形をしているように描かれたものが多いので、ここでも同じようにしました。

 

 

 

 

 

 

Ig M

 

 

 

 

 

「IgM」の特徴が以下になります。

 

 

  • 免疫グロブリンの中で最も分子量が大きい

 

  • 5つ結合しているので捕獲力が強い

 

 

  • 「IgM」は、抗原が侵入した時に最初に作られる抗体

 

  • 「B細胞」の受容体として働く

 

  • 「T細胞」の指示がなくても分泌

 

  • 赤ちゃんが始めて作れるようになる抗体

 

 

 

 

Ig A

 

 

 

 

 

粘膜に抗原が侵入した場合、この「IgA」が抗原と戦います。

 

 

特徴は、抗原(外敵)を鼻水、涙、痰等でなんでもくるんで外に出すことです。ここが、特定の敵に反応する「IgE」抗体と違います。

 

 

 

 

この「IgA」抗体がたくさんあって、粘膜で抗原を防ぎきることができれば、アレルギーの主役である「IgE」が働く機会が減るので、炎症が発生しにくくなります。

 

 

逆に「IgA」が少ないと、抗原のさらなる侵入を許してしまうので、「IgE」の仕事を増やします。つまり、アレルギーの症状が酷くなります。

 

 

 

ちなみに、「IgA」が作られる為には「ビタミンA」が必要です。

 

 

 

「IgA」の特徴が以下になります。

 

 

  • 「血清型IgA」と、「分泌型IgA」の2つある

 

 

  • 分泌型は、血液中より粘膜の分泌液(気管支分泌液、唾液、涙、鼻汁、腸管分泌液、前立腺液、腟分泌液)に多く含まれていて、細菌などの侵入を防いでいる

 

 

  • 母乳の主な免疫物質

 

 

  • 腸に多く存在しているので、腸粘膜に不調があると「IgA」が減少する。その結果、普段何も起こらない食材にアレルギー反応が起こったり、下痢になったり、風邪をひきやすくなったりする

 

 

Ig G

 

 

 

 

 

「IgG」の特徴が以下になります。

 

 

  • 「IgM」よりも遅れて産生される

 

  • 「T細胞」の指示がないと作れない

 

  • 血液中の抗体の中で最も数が多い

 

  • 細菌や毒素と結合する能力が高い

 

  • 血中に留まる時間が長い

 

  • 抗体の中で唯一胎盤を通過できるので胎児に移行し、赤ちゃんの免疫が発達するまで守る

 

  • 「オプソニン化」や「中和」の作用が強い

 

 

 

 

Ig D

 

 

 

 

 

「リンパ球」表面に「受容体」として存在しています。

 

 

詳しくは、まだよく分かっていないそうです。

 

 

 

 

IgE

 

 

 

 

 

「花粉症の検査」で測定するのが「IgE」の血中濃度です。

 

 

「IgE」の特徴が以下になります。

 

 

  • 非常に量が少ない抗体

 

  • 気道、消化管粘膜、リンパ節等で作られる

 

  • 花粉症、アトピー、気管支喘息に関わっている抗体

 

  • 「IgE」が作られると、「好塩基球」や「肥満細胞(マスト細胞)」に結合してアレルギー反応を起こす

 

  • 寄生虫を防御すると考えられている

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

 

アレルギーの種類

 

 

アレルギーに関わる細胞や、抗体についてお話したので、ここからはアレルギーの仕組みについて説明します。

 

 

 

アレルギー反応はタイプあります。

 

 

 

異物が侵入してから数分~8時間以内に起こるものを「即時型 そくじがた」、24時間以上経ってから起きるものを「遅延型 ちえんがた」と言います。

 

 

 

 

  • 即時型・・・数分~8時間以内で起こる

 

  • 遅延型・・・24時間以上経って起こる

 

 

 

花粉症や気管支喘息等、アレルギーの多くは「即時型」です。そして、これには「IgE」が関わっています。

 

 

 

ちなみに、食物アレルギーは「即時型」と「遅延型」があり、前者は「IgE」が関わっていて、後者は「IgG」が関わっています。

 

 

 

それだけでなく、「アレルギー」は、アレルギーが起こるメカニズムごとに、大きくⅠ~Ⅴの型に分けられています。

 

 

 

「即時型アレルギー」はⅠ~Ⅲに分類され、「遅延型アレルギー」はⅣ型になります。

 

 

 

V型は、Ⅱ型アレルギーの特別な形なので、Ⅱ型に含む場合もあります。

 

 

 

 

 

  • Ⅰ型アレルギー・・・(即時型  アナフィラキシー型)

 

 

  • Ⅱ型アレルギー・・・(細胞障害型 細胞融解型)

 

 

  • Ⅲ型アレルギー・・・(免疫複合体型 Arthus型)

 

 

  • Ⅳ型アレルギー・・・(遅延型 細胞性免疫 ツベルクリン型)

 

 

  • Ⅴ型アレルギー・・・(刺激型)

 

 

 

一般的に多くの人が「アレルギー」と呼んでいるのは、Ⅰ型のアレルギーの事です。

 

 

 

というわけなので、この分類でいくと「花粉症」や「蕁麻疹」は、「Ⅰ型アレルギー」になります。

 

 

 

 

ちなみに、「アトピー性皮膚炎」は、Ⅰ型とⅣ型の混合です。

 

 

 

そして、最初に説明した「自己免疫疾患」が、「アレルギー(Ⅱ、Ⅲ型)」に分類されることがあります。

 

 

 

「抗体の種類」といい、「アレルギーの型」といい、複雑になっているので、このへんで混乱して読むのを止めてしまう方もいるかもしれません。

 

 

 

なので、ここでもっとシンプルに考えましょう。

 

 

 

『アレルギーの9割は腸で治る クスリに頼らない免疫力のつくり方 / 著者:藤田紘一郎』より引用

 

 

 

みなさんのなかには「アレルギーという言葉はさまざまな症状に使われて、使い方が混乱している」と思っている人が多いと思います。

 

 

 

確かに各種アレルギーはそれぞれ、原因となる物質や、症状の現われる場所が異なります。そういう意味では、個々のアレルギー病は別の病気のように見えます。

 

 

けれども、アレルギーが起こる仕組みは、実は全部同じなのです。

 

 

 

たとえるなら、お茶のようなものです。

 

 

 

お茶の木そのものは1種類で、その葉っぱが製法によって緑茶になったり、紅茶になったり、烏龍茶になったりします。

 

 

 

もちろん一口にお茶の木といっても、植物分類学的には多くの種類がありますが、「緑茶の木」とか「紅茶の木」といった木はありません。

 

 

 

それと同じで、アレルギーにはいろいろな種類・症状がありますが、「人間の体内で起こっていること」自体は同じなのです。

 

 

(4~5p)

 

 

アレルギーを「木」、原因物質や症状を「葉っぱ」に例えています。

 

 

アレルゲンという「葉っぱの製法」が違うだけで、アレルギー反応が起こるメカニズムは同じです。

 

 

 

従って、「葉っぱ」にあたる何かのアレルギーがある人は、別のアレルギーを持っていることは珍しくありません。

 

 

 

本質である木そのもを解決する必要があるのです。

 

 

 

 

ちなみに、私も「ブタクサ」のアレルギーだけでなく、「ハウスダスト」、「シカカイ(ハーブ)」のアレルギーがあります。

 

 

 

このうち治ったのは「ブタクサ」だけです。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

Ⅰ型のアレルギー

 

 

Ⅰ型アレルギーは、液性免疫なので「抗体」が関わっています。「IgE」抗体です。

 

 

 

抗原と接触してから数分~1時間半以内に症状がでます。

 

 

まず、抗原が始めて体内に侵入します。

 

 

 

抗原は「樹状細胞」などに取り込まれて、その情報が「ヘルパーT細胞」に伝えられます。

 

 

 

 

「ヘルパーT細胞」は、抗体を作る働きのある「B細胞」に指令を出します。

 

 

 

 

情報を元に、「形質細胞」がその抗原に合った「IgE」抗体を作ります。

 

 

 

 

 

次に、その「IgE」抗体は、粘膜などに存在する「肥満細胞」に結合します。

 

 

 

 

 

これを「アレルゲンに感作された状態」と言います

 

 

 

 

ここからは、同じ抗原の2回目以降の侵入となります。

 

 

 

ノコノコと抗原が侵入してきて、「肥満細胞に結合したIgE抗体」に結合します。

 

 

 

 

 

 

それが引き金となって、「肥満細胞」は顆粒を放出します。

 

 

 

 

 

 

顆粒の中にあるヒスタミン等の化学伝達物質がばら撒かれることによって、周囲の組織は以下のような状況になります。

 

 

 

  • 血管透過性の亢進

 

 

 

  • 気管支平滑筋の収縮

 

 

 

  • 粘液分泌の亢進

 

 

 

これが「Ⅰ型アレルギー」の流れになります。

 

 

 

アレルギー体質の人は、「IgE」を作りやすく、肥満細胞の細胞膜上にたくさんの抗体を持っているようです。

 

 

 

 

ちなみに、即時型フードアレルギーは、Ⅰ型です。

 

 

 

 

Ⅱ型のアレルギー

 

 

 

Ⅱ型アレルギーは、「自分の細胞を破壊してしまうアレルギー」です。

 

 

液性免疫なので「抗体」が関わっています。抗体の種類は「IgM」と「IgG」です。

 

 

 

正常であれば、免疫は自分の細胞を攻撃しません。

 

 

薬剤や感染等が原因で、細胞や組織を抗原として認識し、それに対して抗体(IgMとIgG)が生産されてしまいます。その結果、自分の細胞を攻撃します。

 

 

 

 

「自己の細胞表面」が抗原と認識されて、そこに抗体が結びつく

 

 

それを「好中球」や「マクロファージ」が攻撃して傷つける

 

 

 

 

その為、細胞傷害型アレルギーと呼ばれます。

 

 

反応は急性なので即時型です。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

Ⅲ型のアレルギー

 

 

Ⅲ型アレルギーは、液性免疫なので「抗体」が関わっています。

 

 

「体液に溶けた抗原(可溶性抗原 かようせいこうげん)」と、「IgG」と、「補体」の反応で起こるアレルギーです。

 

 

 

 

「抗原抗体複合体」に「補体」が結合します。それが目印となって「食細胞」が処理をします。

 

 

しかし、この「免疫複合体」が、持続的な感染や、自己免疫疾患などによって過剰に作られると問題が起きます。

 

 

「免疫複合体」の量が食細胞の処理能力を上回ると、生体内を移動して、それが組織や臓器に沈着します。

 

 

 

それが原因で、肥満細胞を刺激します。

 

 

 

すると、その場所で、肥満細胞から化学伝達物質が放出されてアレルギー反応が起きます。

 

 

 

その為、免疫複合型アレルギーと呼ばれます。

 

 

反応は即時型です。

 

 

遅延型フードアレルギーはこのⅢ型です。

 

 

 

 

Ⅳ型のアレルギー

 

Ⅳ型アレルギーは、細胞性免疫なので、「抗体」は関わっていません。

 

 

このアレルギーは、司令官である「T細胞」や、「マクロファージ」が関わっています。

 

 

「T細胞」が放出する「サイトカイン」が、マクロファージを活性化し、炎症を起こします。

 

 

これは「T細胞」の活性化に時間がかかるため反応が遅いので「遅延型」です。

 

 

ツベルクリン反応はⅣ型です。

 

 

Ⅴ型のアレルギー

 

 

自分の組織や細胞を「抗原」と認識してしまうⅡ型アレルギーの特殊な形がⅤ型アレルギーです。

 

 

Ⅱ型との違いは、「抗原」がホルモン等の受容体(レセプター)であることです。

 

 

 

受容体が抗原になる + 抗体

 

 

 

そして、Ⅱ型は細胞傷害型アレルギーでしたが、

 

 

 

Ⅴ型は細胞の機能を低下、あるいは亢進させます。前者は「重症筋無力症」、後者は「グレーブス病(バセドウ病)」です。

 

 

 

刺激型アレルギーとも呼ばれます。

 

 

 

 

Ⅰ型アレルギーの花粉症

 

 

アレルギーの種類について色々と説明してきましたが、多くの人がなっているのがⅠ型の花粉症だと思います。

 

 

次はこの花粉症の原因や対策についてお話します。

 

 

重度の花粉症の人も糖質制限や栄養療法で改善できる

 

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

糖質制限で一時的に体調が悪化。その後ブタクサのアレルギーが治った

 

私は「バランスの良い食事」、「一日一食」、「断食」、「糖質制限」・・・と色々やってみて、その結果「糖質制限」で最もいい結果を出すことができました。

 

 

糖質制限の効果はぶっちぎりでした。

 

 

良い成果が出せたので、この食事法を評価しています。

 

 

ただ、その結論に至るまでには時間がかかりました。

 

 

 

私は2008年に一度、中途半端な糖質制限をして失敗し、その後アンチになり、2015年に再び2回目の糖質制限を始めて、今に至ります。

 

 

一度失敗した経験があるので、糖質制限の危険性も知っています。

 

 

ある条件で体調を崩す事、また、糖質制限をする事が危険な体質の人もいる事・・・

 

 

これら「良い面」も「危険な面」も認識したうえで、それでも糖質制限を肯定しています。

 

 

最初に糖質制限を実践して体調が悪化した理由は、私の無知で「やってはいけない事」をやった事です。

 

 

 

 

 

 

 

 

で、これとは別に、2回目の糖質制限でも体調が悪くなった事がありました。

 

 

 

 

ただし、この体調悪化は想定の範囲内でした。

 

 

 

始める前から分かっていたことであり、1回目の体調悪化とは全く違うものです。

 

 

 

 

なので、本記事では、2回目の糖質制限を実践中に、一時的に体調が悪化した時の話をしようと思います。

 

 

スポンサーリンク

 

 

糖質制限をすると、体が毒を出す

 

 

2015年の春に1日10g以下の糖質制限を始めました。

 

 

そして、2015年の9月に、首から上に湿疹がでました。

 

 

 

対処療法でクリームを塗ってみると一時的に軽くなるのですが、再び次から次へと発生しました。

 

 

 

以前、お風呂の入浴剤が原因で湿疹がでたことがあったので、最初は、「何か変なものに触れたのか」とも思いましたが、続けて発生するので、体の中から起こっていると悟りました。

 

 

 

しかし、私は焦りませんでした。

 

 

 

糖質制限を始めると、それまで体に溜めた毒が出ることがあるという話を知っていたからです。

 

 

 

私は過去にかなりの糖質を摂っていました。その為「何かきてもおかしくない」と思っていたので、むしろ、きたかという感じでした。

 

 

 

すぐに詳しい人に相談して、症状を伝えたところ、アドバイスをいただきました。

 

 

 

「一日、バター100g摂取して下さい」

 

 

 

それまでも、バターを食べていましたが、量は20gくらいでした。今思うと少ないです。

 

 

しかし、それからは、言う通りに毎日100g食べ続けました。朝50g、寝る前50gです。

 

 

 

すぐに効果があったわけではありませんが、2週間半で、湿疹は出なくなりました。

 

 

 

それと同時に、長年あった目の痒みと、9月~10月に起きるはずの花粉症が来ないのです。

 

 

綺麗サッパリ消えてなくなりました。一気に何もかもひいた感じです。

 

 

 

学んだ情報の通り、この症状は体に溜まっていた毒を体が出していたのです。

 

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

毎年9月~10月に起こるブタクサの花粉症が来なくなった

 

 

 

花粉症が消えたのは嬉しかったですね。予想していない事でした。

 

 

 

 

最初は気のせいかと思いましたが、今年も来ませんでした。もう10月後半なので、今からくるということはこれまでの経験上ないでしょう。

 

 

 

2年続けてないということは、気のせいではなく、本当に花粉症は治ってしまったようです。

 

 

 

一応言っておくと、「一日一食」も、「断食」も、「バランスの良い食事」も、「高価なサプリメント」も、花粉症が治った事は一度もありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

事前に知識を得ておくことの大切さ

 

 

私は毒出しがあることを事前に知っていたから、その症状が表れた時に焦ることなく「早く毒を出し切りたい」と思って相談しました。

 

 

 

一人で考えて、もし違う症状だったらいけないので、体が毒を出していることで間違いないかを確認したのです。

 

 

 

お陰様で、アドバイスの通り実践して乗り切ることができました。

 

 

もし、それが分からなければ、湿疹が出た時点で恐ろしくなって止めていたでしょう。

 

 

糖質制限を止めて、普通の食事に戻っていったと思います。

 

 

 

ちなみにこの時の「毒出しの体調悪化」と、「1回目の糖質制限で起こった体調不調」は全く別物です。

 

 

 

2回目の体調悪化は、体が健康になる為に必要な過程ですが、最初の体調悪化はただの不健康です。

 

 

 

ここで、比較する為に、1回目の失敗の原因をまとめてみます。

 

 

 

 

 

  • 糖質制限の理屈を理解していなかった

 

 

 

  • 糖質の減らす量が少なく、そこそこ糖質を食べながらの実践だった

 

 

 

  • 糖質を少し摂っていたことで、胃の糖化が治らず、肉や脂が食べられなかった

 

 

 

  • 脂質は危険という考えがあったので、糖質と脂質を両方とらなかった

 

 

 

  • エネルギー物質「ATP」の主な材料である糖質と脂質を摂らなかったことでATP不足になった

 

 

 

 

 

この時の失敗は2回目の時にはしていません。

 

 

 

過去に一度、自己流にアレンジした糖質制限で失敗したので、次に糖質制限を開始した時は、より慎重に情報を読み漁って実践しました。

 

 

 

また、問題が起こった時は私より詳しい人に質問して、自分に合うようにアドバイスを頂いて、最初のうちは軌道修正もしました。

 

 

 

食事法を実践するにあたり、事前にどういう事が起こるかも調べていたので、上手くいかなくても落ち着いて対処できたと思います。

 

 

このように、「糖質制限」といっても、やり方次第で結果が変わります。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

 

糖質制限で湿疹が出て止めた人の話

 

 

 

これは、身近な人に聞いた話ですが、気軽に糖質制限をはじめて、何も考えずに主食を抜く生活をしていた人がいたそうです。

 

 

 

その人のその後を人に聞くと、最初のうちは痩せてスリムになって喜んでいたけど、途中から体中に湿疹が出て止めたそうです。

 

 

 

「あれはやらない方がいいですよ」と言っていたそうです。

 

 

 

 

ここだけ聞いたら「糖質制限って恐い」と思いますよね。

 

 

 

でも、違うんです。

 

 

恐いのは「糖質制限」ではなく無知です。

 

 

 

「毒出し」という現象があることを調べなかったから、そういう判断になるのです。

 

 

 

このように知識、対処の仕方で結果が全く違ってきます。失敗した人も、もう少し知識があれば、また、頼れる人がいれば、「毒出し」という一時的な体調の悪化を乗り越え上手くいったかもしれません。

 

 

 

  • 情報があるか、ないか

 

  • 調べるか、調べないか

 

  • 人に聞くか、聞かないか

 

 

 

この違いが結果を左右します。

 

 

 

 

糖質制限は危険という説について

 

 

 

一度失敗したことで、アンチ糖質制限になっていた時に、糖質制限で失敗して体を壊した人のブログとかを読んでいました。

 

 

 

そのおかげで、多くの人が糖質制限で体を壊している事を知りました。

 

 

 

糖質制限に失敗した人は「糖質制限は危険だ」という情報を発信しています。

 

 

 

私も人の事は言えませんが、きちんと調べて理屈を理解したら、原因は分かるものです。

 

 

 

「他人の失敗」から学ぶ人が少ないのか、そもそも「他人の失敗」があまり知れ渡っていないのか、とにかく同じ過ちを繰り返す人が後を絶ちません。

 

 

 

理由が分析されないまま、「上手くいかなかった」という事実だけが一人歩きし、「糖質制限は危険な食事だ」と言われる事もあります。

 

 

 

このような情報は、失敗の原因の分析がなされていないので、役には立ちません。

 

 

 

 

今、糖質制限はどちらかというと「糖質制限ダイエット」と、チャラいイメージです。

 

 

ダイエット自体を否定するわけではありませんが、これだと適当にアレンジしてやっても大丈夫そうです。

 

 

 

そして、調べない人が安易に糖質制限を始めています。

 

 

 

それで何も問題が起きなければいいのですが、「調べればわかるような簡単なこと」で失敗する人が多いのです。

 

 

 

 

 

私は「上手くいかない原因」が広がる事は大事だと考えています。失敗する危険性も含めて、正しく糖質制限が伝わって欲しいと思います。

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

 

ホームPage 1 / 11