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和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

 

米に含まれる「糖質」は、あらゆる慢性疾患を引き起こします。

 

近年一般的になってきた「糖質制限」は、ダイエットのイメージが強いですが、最大のメリットは、これらの疾患を防げることにあります。

 

穀物、野菜、果物、お菓子・・・植物性食品は糖質が多く含まれているので、減らした方がいいのですが、この中で最も止めるのを嫌がれるのがです。

 

 

米が止められなくて、糖質制限が出来ない人は多いのです。最初から米を制限する気がない人もいますが、健康の為に米を止めたいという気持ちはあるけど、止められない人もいます。

 

 

何故だと思います?

 

 

「日本人だから」でしょうか? それとも、「人間の体には糖質が必要だから」でしょうか?

 

どちらも違います。このような思い込みは、洗脳によるものです。

 

 

何故なら、米が大好きなのは、アジア圏の人達も同じです。日本人だけが特別米を好きなわけではありません。

 

人間の体には確かに一定の糖質が必要ですが、体には「糖新生」という糖を作り出すシステムが備わっているので、本来、食事から糖質を摂らなくても大丈夫なのです。

 

 

実は、米が止められない本当の理由は、「米が美味しいから」です。

 

「日本人だから・・・」とか、「体に必要だから・・・」というのは、説明したとおり、何の根拠もないただの後付です。食べたいから、食べるべき理由をつけているだけです。

 

 

ここで、もう少し踏み込んで考えてみましょう。

 

 

糖質で美味しいものは、他にいくらでもありますよね。何故、米なのでしょうか?

 

 

麺類も、パンも、甘い物も、他のものは止められるけど、米だけは止められない・・・

 

 

その原因をハッキリ言います。

 

 

 

 

 

おかずのせい、

 

もっと言えば、和食の調理法のせいです。

 

 

 

元・白米好きの私が、日本人が白米が止められない原因と、白米から離れる秘訣をお話します。

 

 

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純粋にご飯が好きなわけではない

 

ご飯が好きな人でも、ご飯だけを食べる人は、そんなにいないと思います。

 

ここがポイントです。

 

いわゆる「ご飯好き」というのは、純粋にご飯が好きなのではなく、「ご飯とおかずのセット」が好きなのです。おかずを、ほんのりした甘みで中和した味が好きなのを、「ご飯が好きだ」と勘違いしているだけです。

 

 

セットが好きなのを「ご飯が好き」と勘違いしている状態ですから、米を止める為には、「おかず」の味付けを見直す必要があります。

 

日本人が米を止められないのは、おかずの味付けがすぎるからです。

 

 

和食に対する勘違い

 

 

「おかずの味が濃い」

 

こう言うと...

 

 

「え? うちは味付け薄いよ。素材の味を生かした和食が中心だしね。」

 

 

と思う人が必ず出てくると思います。

 

しかし、その和食自体が、本当に「素材の味を生かした味」なのかを考えて欲しいのです。

 

「和食は素材を生かした味付け」と散々言われているので、みんなそう信じきって、和食を作り、食べていると思いますが、

 

 

ハッキリ言って、和食の大半は、素材の味を生かした料理ではなく、素材の味を一旦消して、味を上塗りする調理法で成り立っています。

 

会席料理は味付けが薄いのかもしれませんが、日常的に日本人が食べているほとんどの和食は、素材を生かした料理とは言えません。

 

 

 

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調味料の減り方が半端ない和食

 

 

私は基本的に和食よりも、インド料理、中華料理、その他アジア料理を好みます。従って、和食を作る回数は、他の人よりも圧倒的に少ないです。

 

特にアジアの家庭料理が好きで、レシピ本や、youtubeをお手本に作ります。

 

で、私は料理があまり得意ではないので、きっちりレシピ通りに料理を作るタイプです。

 

それで気が付いたのですが、アジア料理の場合、家庭料理であれば、レシピ通りに作っても、味は濃くなりません。香りが強いとか、脂が多くてこってりすることはありますが、「味付け」は、日本の料理に比べると薄いです。

 

日本人が「外国の料理のレシピ」を作った場合はそういうことはないのですが、「外国人が作ったレシピ」は味が薄い傾向があります。なんというか、薄くてご飯に合わないのです。

 

 

そんな私ですが、一時期、ある和食料理人のレシピ本にハマって、珍しく毎日和食を作っていた時期がありました。

 

日本料理人が考えた家庭料理の本です。

 

そのレシピ通りに作ると、味は最高に美味いのですが、砂糖がメチャクチャ減ります。

 

砂糖に限らず、醤油や酒等、他の調味料もかなり減ります。こんなに使わなきゃいけないの?とは思うのですが、プロの料理人が考えたレシピですから適当ではないはずです。真似をすると美味ですが、やっぱり調味料が気になります。

 

しかし、これは彼の考えたレシピに限った話ではありません。

 

女性向け雑誌に載っていたレシピや、料理研究家の考案したレシピ、クックパッドにいたるまで、とにかく和食を作ると調味料の減りが異常に早い事に気が付きました。

 

 

私が外国料理にハマッたのは、薄味で、香辛料が多いからです。その私にとって、和食は調味料を使いすぎ、味にパンチがあると感じました。日本料理が濃いというのは薄々感じていましたが、自分で料理を作ることで確信しました。

 

 

言うまでもありませんが、調味料が減るという事は、それだけ素材に、味が添加されているという事です。

 

 

 

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和食は調味料漬け

 

 

冷静に考えると、和食は下茹でしたり、水にさらしたりするので、アクは逃げますが、それによって、素材の味も逃げていきます。そして、味の無くなったところに、大量の調味料を加える調理法です。

 

「これのどこが素材を生かした味なんだろう」と思いました。

 

そういう目で和食を見ると、実生活の知り合いの料理でも、テレビで紹介される料理でも、とにかく調味料の味が前面に出たような料理が目につきます。

 

 

「下処理をするから、大量の味付けが必要」なのか、

 

「大量の味付けをするから、全体の味をまとめる為に、下処理をして素材から余計な味を抜く必要がある」のか

 

 

・・・は、わかりませんが、素材本来の味が複雑に交わるような味は、和食からは感じません。

 

和食は、素材の味というより、「肉じゃがの味」「胡麻和えの味」「筑前煮の味」・・と、まとめた味ばかり目立って、素材の味は影に隠れている感じがします。

これは料理自慢の日本人女性の料理や、小料理屋の板前が作った料理に至るまで、あらゆる和食を食べて感じる事です。

 

素材の味は目立たない代わりに、調味料の味は目立つので、どの料理も同じ味がして、飽きてきます。

 

・・・これが、私が和食をあまり好きではない理由です。

 

(※野菜を水にさらしてアクを抜くことで、フィチン酸の害は減りますから、一概に「水にさらしたりするのが悪い」とも言えません。むしろ健康の事を考えればそうした方が良いでしょう。)

 

 

確かに和食には、「素材の味を生かした料理」もあります。焼き魚に、刺身、お吸い物、焼き牡蠣・・・これらは、余計な味を加えずに美味しくいただける素晴らしい料理です。列挙したものは私の好物でもあります。

 

しかしこれらは、毎日食べる食事のうち何%を占めているでしょうか?

 

和食中心だと多くの場合、これら以上に、味をしっかり添加された料理が食卓に並ぶのではないでしょうか。

 

和食は見た目が綺麗で「脂が少なくあっさりしている」、「素材を生かした料理だ」と言われているので気付きませんが、実は凄く味付けの濃い料理です。例えば酢の物はあっさりしていますが、そこに使われている砂糖の量に気が付いていない人は多いです。

 

子供の頃からそれに慣れていると、その感覚が標準になりますから、それだけ味が濃くても気が付かないわけです。しかも、「素材の味を生かした料理だ」と洗脳もされているので、濃い味を薄味と勘違いしています。

 

和食に限らず、和食の感覚に慣れた人が、外国の料理を日本風にアレンジすると、やはり味付けが濃くなります。

 

従って、「和食は味が濃い」というより、「日本人が味付けをすると濃くなる」といった方がいいかもしれません。

 

どこの国の料理でも、日本人が作ると「味の濃い料理」になる傾向があります。そして、これこそ「白米が止められない原因」です。

 

 

(追記)和食の感覚に慣れた人が外国料理を日本風にアレンジすると味付けが濃くなるのは、ご飯に合わせる為です。例えば、ハンバーグは柔らかくすることで「ご飯に合う仕様」になりました。

 

つなぎ不要!食べ応えのある食感のハンバーグは低糖質でヘルシー

 

 

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ご飯がないと辛くて食べられないおかず

 

 

味が濃いと、辛いので何かで中和したくなります。

 

そこで登場するのが、ご飯です。

 

 

例えば、ぶり大根、さばの味噌煮・・・

 

あれは旨いですが、お酒もご飯もなしに食べると濃いと思いませんか?なんであそこまで濃い料理を発明したのか...。私はご飯がないと、この料理はキツイです。

 

 

こうして、「ご飯がないと食べられないような濃い味付けの料理」を、作って食べ続ける限りご飯は止められません。これは当たり前です。

 

おかずの味を薄くすればいいのですが、日本人は何故かそれをする人は少ないです。

 

 

おかずの味を薄くしたら、今度はご飯があまり美味しく感じられないから物足りない。だから、おかずの濃さはそのまま・・・。

 

このように、ご飯が止められない原因はおかずにあり、おかすの味付けを薄くできないのはご飯があるからなのです。だからこの2つはセットなのです。

 

 

 

 

ご飯至上主義だった昔

 

 

今でこそ、和食の問題点について語っている私ですが、元からこうだったわけではありません。

 

元々は「ご飯と、ご飯の供さえあれば良い」というくらいご飯が好きでした。麺類だったら、ご飯が食べれなくてガッカリしていた程です。

 

梅干、明太子、納豆、カレー、山芋、刺身、ふりかけ、お茶漬け...

 

今思いつく限りで書きましたが、これらは20歳頃まで、私が最も好きだった食べ物です。見てもらったらわかる通り、これらは全てご飯に合うおかずです。ご飯の共にならないおかずは好きではありませんでした。

 

母親は栄養を考えて料理を作るので、おかずを食べない原因である、梅干、明太子、ふりかけ・・・等のご飯の共を、あまり出してくれませんでした。

 

そのぐらい、昔の私は、「おかず食いの人間」ではなく、「ご飯食いの人間」でした。

 

おかずが不味いのは許せても、ご飯が不味いのは許せないわけです。私はグルメではありませんから、「銘柄」とか、「炊き方」まではうるさく言いません。ですが、釜の底の固くなったところや、冷ご飯の色が変わっているところは食べたくなかったです。

 

とにかく食事は、「白いご飯を食べる事」が大事でした。なので、おかずの好き嫌いは、「ご飯に合うと思うかどうか」で決まっていました。

 

ご飯に合うと思う=美味しいおかず

ご飯に合わないと思う=美味しくないおかず

 

・・・こういう基準です。

 

 

 

人によってご飯の共は様々なので一概には言えませんが、私にとって

 

おでん、筑前煮、肉じゃが、野菜炒め、酢の物、山菜、天ぷら、

 

・・・等の具がゴロゴロした料理は「ご飯とは合わない」と思っていたので、何が美味しいのか分かりませんでした。

 

こういう「おかず単体で食べても美味しい料理」が好きじゃなかったのです。体の為、栄養の為、もったいないからという理由で食べていました。

 

飲食店に行く時も、「白いご飯」を扱っていないお店に行くのは不満でした。中華料理のお店も、ご飯系がチャーハンやお粥しかメニューにない場合は不満です。麻婆豆腐も、白いご飯と食べたいと思っていましたから。

 

このように、昔の私はご飯が中心でした。

 

和食に限らず、洋食や中華料理にいたるまで、全てこの基準で決めていましたから、「ご飯とは無縁の料理」に対する評価は、自然と低くなります。

 

パンやパスタも美味しいですが、やはり「ご飯とセット」で食べる組み合わせじゃないと、食べた気がしません。

 

昔は、「外国の料理って、ご飯に合うおかずが少ないな~」って思っていました。反対に、ご飯に合うおかずが多い日本料理は、世界で一番美味しい料理だと思っていました。

 

 

しかし、この味覚は、20歳くらいから、次第に変わっていきました。

 

キッカケは外国の料理を食べたことです。

 

 

 

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外国の料理

 

 

日本で食べる外国料理は、日本人の味覚に合わせてあります。最近は時代も変わって、本場の味を提供するお店も増えてきましたが、私が子供の頃は、洋食屋にしろ、中華料理屋にしろ、日本人向けの料理でした。

 

そんな事は知らないので、日本向けに作られた味を、「これこそが外国の味だ」と思って、美味しいと思いながら食べていました。

 

ですが、ある時、台湾人女性の作った本場の台湾料理をいただきました。

 

その方は料理上手と評判だったので、凄く期待して食べたのですが、美味しいと思えなかったのです。今食べると評価は違ったと思いますが、その当時の私には、「パンチのない、ぼけたような味」でした。味の主張がないのです。

 

 

「これが料理上手女性の作った料理なのか...と思いました。

 

その場にいたみんなは、「美味しい、美味しい」と言って持ち帰っていたので、「私の味覚が変なのかな」と思いました。

 

それが序章です。

 

 

その感覚は、後に行った台湾旅行でも体験しました。

 

 

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外国の料理に対する不満

 

 

「台湾の料理は美味しい」と聞いていたので期待していたのですが、そこでもやはり、以前台湾の家庭料理を食べた時と同じ体験をしました。

 

一週間のうち、ホテルに泊まる事もあれば、普通の家庭に泊まらせてもらう事もありました。

 

泊めてもらった家のお姑さんが、これまた料理自慢だと聞いて期待していたのですが、やはり、どこか「抜けたような味」というか、「ものたりないボケた味」に感じました。色んな味はいっぱいあるけど、まとまりのない味です。

 

 

なので、同じように「これが料理上手の人の作った味なのか...」と思いました。

 

ですが、そう思ったのは家庭料理だけじゃありませんでした。

 

ツアーではなく、現地に住んでいた事のある人と旅行したので、ガイドブックに載っていないようなお店から、高級な薬膳料理のお店、屋台と、色んな料理を食べました。

 

しかし、そのほとんどの食べ物は、私には美味しいと感じられませんでした。香菜や八角等、それまで、日本の中華料理屋で味わったことのない香りもなかなか慣れませんでした。

 

なにより、白いご飯にありつけなかったというのが最大のストレスでした。

 

食べた気がしないんですよ。

 

おかずがどうこう・・・とか、もはや関係ありません。

 

主食がなかったわけではありません。主食は主食でも、チャーハンとか、お粥とか餃子ではなく、「普通に炊いたご飯を食いたい」と旅行中ずっと思っていたのです。

 

結構良いものを食べたので、今思い返せば実にもったいない話で、もっと味わっておけば良かったと思うのですが、当時の私には、あれを美味しいと感じる味覚がありませんでした。

 

 

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味覚の変化

 

 

旅行中は「味付けのハッキリしたおかずが食べたい」、「香辛料が少ない料理が食べたい」、「白いご飯が食べたい」と思っていたのですが、何日もいると慣れるもので、

 

日本に帰る2日前ころから、異国の香辛料の香りとか、ご飯が無くても食べられる薄味のおかずに、少しずつ慣れていきました。

 

 

それまでは、「日本的な味」しか美味しいと思えませんでしたが、ここから味のキャパシティーが広がった感じです。今思えば、私の香辛料好きはここから始まりました。

 

飛行機に乗る前の最後の昼食は凄く美味しかったのを覚えています。

 

 

こうして、台湾の料理の味に慣れたころ、日本に帰国しました。

 

すると、今度は逆のカルチャーショックが起きたのです。

 

 

日本の料理に対する見方が変わった

 

 

私の周りには、海外旅行から帰国して、和食を食べて「やっぱり日本の料理が美味しい」と言う人は多いのですが、私は違いました。

 

帰って最初の夕食を食べた時の話です。

 

あれほど食べたいと思っていた、「白いご飯」と、「ご飯に合うおかず」が何故かあまり美味しく感じませんでした。香辛料がないことの物足りなさ、余計な味が多くついている気がする違和感、単調な味、食べたものは、それまでと変わらない母の作るバランスの良い食事でしたが、まるで違うもののようでした。

 

味付けが濃いと思いました。

 

受け取る側の感覚の違いでこれほど違って感じるのかというくらい、私の味覚や嗅覚が変わってしまったのです。そして、他のどの料理を食べても同じような感覚になりました。

 

台湾で食べた中華料理が気に入ったため、それまで以上に中華料理が好きになったのですが、その後どこの中華料理を食べても、現地のような香辛料の香りはなく、味付けが濃くて、ご飯に合うような味に改良されているように感じました。

 

その時、それまで食べていた中華料理の味も、実は日本人の口に合わせてある事に気付きました。

そこで、「日本人の作る料理って味付けが濃いな」と思ったのです。

 

 

 

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何故和食は味付けが濃いのか

 

 

「何故日本の料理はこんなに味が濃いのか」と考えました。

 

台湾では、おかずがガッツリあって、白いご飯が無くても、(慣れたら)不満を感じなかったのに、日本に戻ると、おかずだけでご飯がないと食べにくいのです。

 

そこで気付いたのですが、日本では、「白いご飯を美味しく食べる事」に重点を置いています。

 

その為、ご飯をより美味しくする為に、おかずの味を濃くするのだと。

 

それか、濃いおかずが先にあって、それに合わせる為にご飯が重要視された可能性もあります。

 

・・・どっちが先かはわかりませんが、「ご飯」と「おかずの味の濃さ」は無関係ではありません。持ちつ持たれつです。

 

 

 

主食とおかずという概念

 

 

私もそうでしたが、日本人は異常なまでの白米信仰です。

 

以前、料理をご馳走してくれた台湾女性に、「日本人は、ご飯のおかずに餃子を食べたり、ラーメンとご飯を一緒に食べる。炭水化物と炭水化物の組み合わせだから変だ」と言われた事がありました。

 

でも、日本人の感覚からしたら、全然変じゃありません。

 

それは何故か。

 

日本人にとって「餃子」は、ご飯に合う「おかず」なのです。「炭水化物」などという栄養的、理論的な概念はありません。

 

私は小食なので、「ラーメンとご飯」は入りませんが、「餃子をおかずにご飯を食べる」は普通にしていました。

 

 

当時は、「ご飯に合えば、何でもおかずに変身する」と思っていたので、それほど変な事だとは思いませんでした。今程ではないですが、当時もそれなりに栄養に気を使うタイプではありましたが、「ご飯」に対しては甘い認識だったのです。

 

 

もちろん今はそんな事はしません。外食で餃子を食べることがあったとしても、餃子だけです。

 

私も人の事は言えませんが、今でも「ご飯と餃子」の組み合わせをおかしいと思わない人は大勢いると思います。

 

料理に過剰に味をつけたり、炭水化物をおかずに炭水化物を食べるという奇妙な組み合わせを発明するのも、全てご飯を基準に考える白米信仰に根ざしたものです。

 

 

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本当の素材の味とは

 

 

後でわかったのですが、この台湾女性は薄味好みでした。

 

ある時ドレッシングなしでサラダを食べたと聞いてビックリしました。塩も使わないのです。

 

 

私は味が添加されていないサラダは食べれません。

 

 

「よくドレッシングがなくて食べれるな」と思ったのですが、本人は「時々、私、牛?って思う」と言って笑っていました。

 

 

なんというか、味付けがされてなくても、素材の味を堪能できるって、ある意味凄い事です。舌が発達しているようです。

 

 

私も試しにレタスを何も付けずに、そのままかじってみたのですが、何が美味しいのかさっぱりわかりませんでした。

 

 

ていうか、これだけ食えんし・・・。

 

 

 

ドレッシング等の味を付けないと、素材の味を美味しいと感じられない私は、鈍感だといえます。

 

先程、この台湾人女性に料理をご馳走になった時、私には美味しく感じられなかった話をしました。

 

素材の味に敏感な彼女は、薄い味付けで素材の味を生かした料理を作っていたため、素材の味に敏感な人達には美味しく、「添加された味を美味しい」と思い込んでいた私には美味しく思えなかったのです。

 

 

 

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しっかり味をつけている料理を「素材の味だ」と言い張る日本人

 

 

わが家は、母親が健康に気をつけてバランスよく料理を作っていましたが、それでも味付けが濃かったんだと思いました。

 

 

それは家だけの傾向ではなく、他の家庭も同じでした。私の周りは、料理が得意な人が多いので、よその家庭料理を味わう事は多いですが、わが家よりも味はしっかりついています。「うちより薄いな」と思った事はほとんどありません。

 

 

「和食は素材の味を生かした料理だ」と言われています。

 

 

しかし、実態は「ご飯に合うように、素材の味を消して、味をしっかり付けた料理」が和食ではないのかと思うようになりました。

 

2015年に、料理上手な女性に昼食をご馳走になったのですが、すごく美味しい肉料理だったので、何で味付けしたのか聞いたところ、

 

(何だったか覚えていませんが、4種類くらいの調味料で)しっかり漬け込んで焼いただけ、素材の味を生かした

 

と言われました。

 

 

 

・・・・・素材の味を生かした、ですと?

 

 

おかしいと思いませんか?

 

4種類の調味料の味が染み込んだ状態が、どうして素材の味になるのか私には意味がわかりません。

 

 

ご馳走になっている手前、それ素材の味じゃないし・・・等とは、言えませんが、どう考えても調味料の味です。

 

味は美味しいですよ。だから作り方を聞いたわけです。

 

 

 

 

●しっかり味付けしたものを「素材の味を生かした」と、はたして言えるのだろうか。

 

●肉に塩だけみたいなのが、本当の素材の味ではないのか。

 

●どうして料理上手な女性が、こんなおかしな認識をするのか。

 

 

 

言っちゃ悪いですが、日本人は「素材の味を生かす」という言葉の意味を勘違いして使っています。

 

 

味付けしたものが悪いと言っているのではありません。

 

しかし、味をしっかり付けたものが、どう間違えたら「素材の味」として認識されるのかです。そんな嘘はいけないでしょう。早急に正す必要があります。

 

和食は「ヘルシー」と言っている事、味付けの濃いものを薄いと嘘をついている事を「間違っている」と指摘しているのです。

 

体に悪いものを良いと言えば、それを信じて食べた人が病気になりますし、味付けが濃いものを、「素材の味を生かしている」と表現して味付けが薄いように思い込ませれば、いつまでたっても、味付けの濃い料理はそのままです。

 

 

それを食べている限り米が止められないので糖質過多になります。

 

 

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ご飯を止める方法

 

 

和食でも、塩だけふって焼いた魚とか、お吸い物とか、刺身なら、「素材の味」だと思います。

 

しかし、それ以外のほとんどは、「素材の味」とは程遠いと思います。板前が作った料理はわかりませんが、一般の日本人が普通に家庭で食べている和食は調味料たっぷりです。

 

 

その事に気付かなければ、おかずを中和する為に、ご飯が必要になるので、ご飯を止めることは難しいでしょう。

 

「慢性疾患の予防をしたい、でも、ご飯を止めたいけど止められない人」は、先におかずを見直す必要があります。「ご飯がなくても美味しい」と思える味になるまで、調味料を限界まで削ぎ落とした薄味のおかずを作るのです。

 

 

「今食べている料理は味付けが濃い」と認識出来なければ、調味料も減らしませんから、それを分かってもらう為に、「和食は本当に素材の味を生かした料理なのか」について書いてきました。

 

薄い味と思い込んでいるだけで、実際には、ご飯が進むような味付けかもしれません。

 

ちなみに、今私は一日10g以下の糖質制限をしているので、調味料はほとんど使いません。砂糖、みりんは、基本的にNGとしています。酒、醤油、酢は、大匙一杯程度使う事はあります。

 

この条件だと、調味料過多のほとんどの和食は作れません。

 

 

和食を諦める

 

 

年配者には酷かもしれませんが、いっそのこと、和食を諦めるというのも一つの手です。

 

 

私はなるべく調味料に頼らず美味しい和食を作ろうと思いましたが、この状態で、和食を作るのは非常に難しいです。

 

調味料を減らすと、和食は途端に不味くなります。

 

味が決まらないのです。

 

下処理を丁寧にやろうが、良い出汁をとろうがです。

 

これをやってみて初めて、和食がいかに調味料に依存した料理かがわかりました。

 

味付けを濃くしないと美味しく感じられないような料理は大したことがない・・・なんて言ったら怒られるかもしれませんが、食材の味を無視していることは確かでしょう。

 

従って、今私が頻繁に食べる和食といえば、調味料をあまり必要としない、魚の塩焼き、刺身、納豆、豆腐だけ味噌汁、豚汁・・・とかになります。

 

 

 

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(追記)日本料理の調理法を分析する

 

 

私は料理人ではありませんので、日本料理に対して否定的な事を言うと、「お前は料理人でもないくせに知ったような事を言うな」と言う人が出てくるかもしれません。

 

これまでも身近な人に日本料理のおかしな点について話して、それに近い事を言われた事があります。

 

というわけなので、ここで料理人の意見を参考にしてもらいたいと思います。

 

以下は、フランスのお菓子を作る方なのですが、興味深いことを言われています。

 

『失われし食と日本人の尊厳 荒廃した日本の食と闘う鬼才パティシエが追い求めた「真実のおいしさ」/著者・弓田亨』より引用

 

1 きれいな料理のため栄養素をやみくもに投げ捨てる料理法が日本人の心と身体に不幸をもたらした

 

これから述べる、料理法はまぎれもなく日本人の身体を地に貶めた、もっとも大きな原因の1つと考えています。この料理法とは、形式的な実体のないおいしさのために、食材の中の栄養素をただやみくもに捨て去る料理法です。

 

多くの方は、ここまで書いても私がどんな料理法を指しているかお分かりにならないと思います。それは多くの読者が、今日もされようとしている料理法です。

 

素材を水に着けて灰汁を取る。下茹でする、あるいは煮汁が沸騰したら執念を持って表面に浮いてくる灰汁を取り続ける。

 

そしていりこは糞くさいと言って頭や腸を取り去る。

あるいは一番出汁、二番出汁という手法により、鰹節から軽く出汁をとり、煮汁を搾り取った鰹節は捨ててしまう、いつもの慣れ親しんだ料理法です。

 

「どうしてそれがいけない料理法なの。誰もが当たり前にしていることですよ」と多くの方が不満と疑念を持たれるでしょう。

 

でもこんな七面倒くさいことは、私の子供の頃は普通の家では誰もしていませんでした。乾物などを戻すためにつけていた水で最後まで煮る、ただそれだけでした。

 

煮汁の表面に浮いてくるものを汚いからとすくい取るなんて考えたこともありませんでした。

 

ましてや煮干は一尾すべてを食べるのが大事だということを、理屈では分からなくても、誰もが先人の教えとして受け継いでいました。味噌汁のいりこを残そうとした時の母の怒りようは、何にもましてきつかったように思います。

 

「煮干、全部食わねど身体丈夫になんねぞ」、今でもあの母の声はよく記憶に残っています。

 

今、私達が「灰汁」として身体に良くないものと思い込んでいるものは、私達の身体があえぎながら渇望している栄養素なのです。

 

これなくしては身体や細胞が変調をきたし、やがて様々の疫病を引き起こしてしまいます。

 

(中略)

 

本当に徹底して下茹で、灰汁抜きをしてこられた家では身体に変調をきたしている確立は100%に近いのではないかと思います。現在、70歳代から後の世代の方で家にアトピー性皮膚炎の子供がいる家庭では確実に、下茹で、灰汁抜きのご飯を作られてきました。

 

この頃のお母さん達は、1970年代以降に土井勝氏の影響を強く受けた人達です。

 

土井氏はNHKテレビで、きれいな料理の作り方を全国の家庭に浸透させているところでした。

 

この啓蒙を受けたお母さん達は大勢おられるはずです。

 

またこの頃から日本の素材からは急激に栄養素が欠落し始めてきたと思われます。ちょうどこの2つのとても重要な変化が重なる時期なのです。

 

(28~29p)

 

「素材の味を生かした料理」というのは、誰が言い出したのでしょうか。

 

実態を確認せずに表現するのはいかがなものかと思います。

 

そこには、私の母のかつての日々の食事作りの中ではまったく目にした記憶のない料理法が次から次へと繰り広げられています。

 

執拗に灰汁抜き、下茹でが繰り返されます。

 

こんにゃく、さといもなど五種類の素材をそれぞれ1つずつ下茹でして、その煮汁を捨てて、改めて新しい水で煮ていきます。

 

中にはさらに下煮をするものもあります。

 

これだけしつこくすれば素材の味わいは著しく失われ、私にとっては間の抜けた眠りこけた味としか表現できない「上品な薄味」の素材と煮汁ができます。

 

何も味がしません。

 

これに味を持たせるためには、砂糖やみりんをたっぷり加えてごまかすしかありません。

 

人間の口に入ることなく捨て去られるだけの5つのボウルの中の煮汁を並べてみました。これらは間違いなく私達の細胞の血や肉となる栄養素なのです。

 

(138p)

 

ちょっと考えさせられる話ではないでしょうか。

 

私は灰汁はフィチン酸など、害があるから抜かなくてはならないと思っていましたが、本当にそうなのかという気になりました。

 

時々、「野菜を少しは摂った方がいいのでは?」という質問を受けるのですが、このような調理法の料理を食べるのであれば、摂っても摂らなくてもほぼ同じのような気がします。

 

 

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ご飯を減らした後の注意点

 

 

もし、ご飯に依存しなくても平気になったら、おかず中心の食生活になると思います。

 

ちょっとした糖質制限です。

 

慢性疾患の予防になる「糖質制限」ですが、「体質的に糖質制限をやってはいけない人」、「少しずつ慣らしていく方がいい人」、「やってはいけない事」・・・等、細かい注意点がたくさんあります。

 

それを学ばずに、適当に始めると失敗する可能性があるので、実践を考えている人は先に情報収集を行なって下さい。

 

糖質制限に失敗した経験を持つ私が、2回目の挑戦で成功する為に行なった事は情報収集と分析です

 

ここでは、「体質的に糖質制限をしても問題ない人」が、ご飯を減らす時の注意点の一つを紹介します。

 

それは、糖質だけを減らす糖質制限を行なうのは危険ということです。糖質を減らしたら、タンパク質、脂質を摂る必要があります。

 

和食は糖質は多いですが、タンパク質、脂質が少ない料理です。家庭料理の場合、肉ガッツリより、野菜を煮たようなものが多いです。

 

このようなメニューから「ご飯」だけを抜くと、タンパク質、脂質不足になります。「タンパク質不足」も問題ですが、深刻なのは「脂質不足」です。

 

糖質と脂質は、主なエネルギー源です。

 

 

両方制限すれば、エネルギー不足になります。そうなっては生きていけないので、糖質を制限したら必ず脂質を摂るようにして下さい。

 

 

(追記)エネルギーの重要性については、以下の記事に詳しく書いています。

 

ATP(アデノシン三リン酸)について分かりやすく説明してみた

 

エネルギー代謝について分かりやすく説明してみた

 

 

ご飯など、穀物を減らしたら、おかずの内容を、「野菜」→「肉、魚、卵」に変えると、食事からタンパク質(体の材料)、脂質(エネルギーの材料)をしっかり摂れるようになります。

 

 

「脂質を摂りましょう」と言うと、多くの人は心配になると思います。しかし、勘違いしてはいけません。

 

 

「脂質は動脈硬化の原因になる」と思っている人は多いですが、動脈硬化の原因は「糖質」です。

 

 

動脈硬化を改善・予防する方法を分かりやすく説明してみた

 

 

「脂質は肥満の原因になる」と思っている人は多いですが、肥満の主な原因は「糖質」です。

 

 

経験上、脂質は悪くない。太った原因はただの勘違いだった

 

 

 

そして、糖質は代謝する時に、ある条件で「乳酸」を発生させます。その「乳酸」が蓄積すると「癌」の原因になります。

 

 

 

(追記)ご飯はブドウ糖に分解されます、そこからさらに代謝されエネルギーが作られるのですが、体質によってこの代謝が上手くいかない人がいます。すると、「乳酸の蓄積」を招き、癌が発生しやすくなります。ご飯の食べすぎには十分注意して下さい。

 

余命わずかの末期癌患者が退院できたのは病院での栄養療法のおかげだった!

 

癌細胞と癌家系について分かりやすく説明してみた

 

 

 

「脂質」は高エネルギーで人体に必要な栄養素です。

 

 

 

(追記)「糖質を食べても何も問題は起きていない」と思っている方へ

 

日本人は「主食」や「おかず」から糖質を摂りすぎています。

 

しかし、「ご飯等、糖質をいくら食べても、身体にはなんの問題も起きていない」と言う人が一定数います。

 

そう思われるのは、2つ理由があります。

 

●実は糖質による害が身体に出ているが、糖質が原因だと気付いていないので、本人が「不調はない」と勘違いしているケース

 

 

例えば、以下の症状は、糖質が原因です。

 

本当は怖いいくら甘い物を食べても太らない体質と、後で払う肥満以上の大きな代償

 

卵子が老化する原因と防ぎ方。卵子の質を悪化させない食習慣は、不妊症の改善にも期待できる

 

瞼に脂肪の塊ができる「眼瞼黄色腫」の放置は要注意!意外な原因と解決方法とは

 

関節の痛みや理由もなくパキッっと音が鳴る原因は食生活に問題あり。根本的な原因を取り除いてクラッキングを改善させる方法

 

 

●身体が他の人より少し丈夫(代謝が良い等)なので、害が表れるのが遅い、問題が起きても小さいので「何も問題ない」と勘違いしているケース

 

糖質の毒性は遅効性。体に合わない物を食べると、表面的には問題がなくても水面下では体が劣化する

 

糖質を食べると病気になる人と、健康で長生きする人の違いについて考えてみた

 

癌細胞と癌家系について分かりやすく説明してみた

 

 

糖質の害は遅効性で分かりにくいです。

 

しかし、目、脳、卵子等、一度ダメージを受けると回復しない部分もあるので、「何も問題はないから」・・・と無防備に食べると、後で身体を壊ししんどいめに合います。

 

糖質をたくさん食べる人は、このようなリスクを知っておいて下さい。

 

 

まとめ

 

ご飯を止めるには、ご飯がなくても食べられる薄味のおかずにする必要があります。

 

最初は薄味は物足りないと思いますが、本来なくてもいいものなので、時間と共に慣れていきます。

 

人間は、味付けの濃い食べ物がないと生きていけないようにも、ご飯がないと生きられないようにもプログラムされていません。

 

 

(追記)「和食は糖質が多くて不健康だ」と話をしましたが、「例え不健康の原因になっても止められない」・・・という方は多いです。

 

習慣を変えられない人はいますから、対策として、糖質を多めに食べる人に気をつけて欲しい事を書きました。

 

ベジタリアンや糖質を止められない人が、健康の為に摂っておきたい栄養素とは

 

 

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糖質を食べると病気になる人と、健康で長生きする人の違いについて考えてみた

糖質を食べると病気になる人と、健康で長生きする人の違いについて考えてみた

 

気付いていない方は多いのですが、糖質の過剰摂取は、糖尿病、癌、膠原病、動脈硬化、高血圧...等、あらゆる慢性疾患の原因になります。

 

 

糖質制限は「ダイエット効果」ばかり強調されますが、一番のメリットは、これらの疾患を予防できる事です。

 

 

この事を多くの方に知ってもらいたいと思って、私は常に「糖質の害」と、「糖質を制限する事のメリット」を伝えているわけですが、

 

 

「糖質は必要だ」とか、「糖質には害はない」と言われる事が多いです。

 

 

でも、そう思われるのも無理はありません。

 

 

世の中には糖質ばかりを食べているのに元気なお年寄りがいるからです。

 

 

 

そして、糖質の害を訴えると、必ずこの部分を指摘してくる人がいます。糖質が悪いなら、これは一体どういう事なのか・・・と。

 

 

 

私も長寿の人に密着したテレビ番組を見た事があります。

 

 

 

長生きの秘訣は何かを追っていくと、食生活は様々でした。肉や卵を食べられる人もいましたが、和食中心の人も多かったです。

 

 

 

また、「昔ながらの和食」で健康を保っている人が書いた本も、これまで何冊も出版されてきました。

 

 

糖質制限を始める前の私は、そのような本を参考にして、「バランスの良い」、「野菜多め」のスタイルを真似していましたが、一向に健康になりませんでした。

 

 

私はそのような食事を止めて、糖質制限に切り替えたことで健康になったわけですが、

 

 

「私の体験」と、「昔ながらの和食のような糖質の多い食事で健康になっている人の体験」は、理論上かみ合いませんね。

 

 

なんとなく「糖質は悪いかもしれない・・・」と思っている人も、この矛盾点が引っ掛かって「糖質の害」を信じ切れないのではないでしょうか。

 

 

 

糖質は本当に毒なのか?

 

 

毒だとしたら、何故、食べても平気な人がいるのか?

 

 

・・・について考えてみたいと思います。

 

 

 

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糖質をたくさん食べても健康で長生きな人の謎

 

 

和食の醍醐味である穀物や野菜には、たくさんの糖質が含まれています。

 

 

醤油、みりん、砂糖、酒、酢・・・と、調味料にもこれまたたくさんの糖質が含まれています。

 

 

日本の料理はご飯に合う「甘辛い」ものが多いです。

 

 

このように、和食中心の食生活は、糖質過多ですから、糖質制限の理屈で考えると「体を傷つける食事」になります。

 

 

しかし、糖質をしっかり食べているにも関わらず、元気で長生きをする人がいるのは確かです。その様子を見て、

 

 

「糖質をたくさん食べても病気にならない人がいるから、糖質は大したダメージではない。だから、糖質を食べても問題はないんだ」

 

 

・・・と、解釈する人が出てきます。

 

 

では本当に、食べても平気な人がいるから、糖質は毒ではないのでしょうか・・・

 

 

糖質制限否定派も、肯定派も疑問に思うこの部分を、素人の私の現時点での考えを書いておきます。

 

 

まず、化学的な理由ですが、ハッキリ言います。

 

 

私にも分かりません。

 

 

糖質を食べて健康に生きられる人の体の中でどんな化学反応が起きているのかは分かりません。

 

 

 

糖質の処理が出来るように体の構造が変化した人なのではないか、

 

 

という説もありますが、それを確認する為には、そういう人の体を徹底的に調べてみないと正確にはわかりませんし、私は医者でも研究者でもないので調べる事はできません。

 

 

 

でも、私的には、糖質の処理が得意な構造に人体が変化したわけではないと思っています。

 

 

 

何故「変化はしない」と考えているのかというと、

 

 

「糖質を食べ続けていたら、体が糖質に適した体になる」というのは、「生物が進化する」という前提があって成り立つ展開だからです。

 

 

 

「進化論」を信じている人はその話に乗っかるでしょうが、私は「進化論」は仮説に過ぎないと思っています。

 

 

 

信憑性について疑っていますので、今のところ「進化」をベースに理論を展開しません。従って、「糖質の処理が得意な構造に変化(進化)することはない」と考えています。

 

 

 

「進化論」についての私の考えは以下の記事で述べています。

 

人の食性を考える時、チンパンジーを参考にしてはいけない理由【前編】

 

 

 

もし、生き物が本当に「状況に応じて進化する」のであれば、地球上のほとんどの人間は、もう長い間、糖質を食べているわけですから、もっと大勢の人に「糖質に適した体になる」現象が起こらないと不自然です。

 

 

糖質に対応できる体に変化できるなら、「糖質が原因の病気」はこれほど蔓延してないでしょう。

 

 

「糖質が原因の慢性疾患が多い」という事は、「糖質に適応するように進化していないと見受けられる人」の方が圧倒的に多いという事です。

 

 

多くの人は何も変化していないわけですから、「糖質を食べても平気な体になった」という進化論的な発想はできません。

 

 

糖質を食べても大丈夫な一部の人は、体の構造が変化したのではなく、別の理由があると考えています。

 

 

もし、「糖質を食べても食べても、健康で長生きな人」がいたとしたら、それは、糖質が安全だからでもなく、体の構造が進化したからでもなく、ただの特異体質だと思います。

 

 

つまり、「ダメージに強い」特殊な例です。

 

 

 

単純に、私は「その人の体が、たまたま丈夫だった」という風にみています。

 

 

 

生き物には「丈夫な個体」と、「弱い個体」がいます。

 

 

たくさんの個体を扱うとわかるのですが、数多くの生き物を、同じ環境で飼育すると、「全く同じ種類でも個体差がある」事に気付きます。

 

 

 

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生物は、同じ種類でも均一ではない

 

 

随分前に、メダカとグッピーを3~4年飼っていました。

 

 

メダカは屋外のカメにほぼ放置・・・でも元気でした。コケがついても気にならないので、カメの中を水槽のようにゴシゴシ洗った事はありません。時々水を替えるくらいです。

 

一方、グッピーは熱帯魚ですので、屋内の水槽にヒーターを入れて飼っていました。

 

 

カメと違って、水槽は水質の悪化が目立ちます。そこですぐ対処すればいいのですが、後回しにしてました。

 

 

すると、病気になる個体が多くて、とくに「松かさ病」という鱗が逆立つ病気はよくなっていました。

 

 

でも、同じ環境でも、病気になる個体と、ならない個体がいます。

 

 

同じ親から生まれて、同じ餌を食べて、同じ汚い水の中です。

 

 

同じ条件なのに結果に差があるわけです。

 

 

この差を説明しようとすると、「水の質(害)」や、「体の質(構造)」は関係ないと思いませんか。私には生命力の違いしか思いつきません。

 

 

 

これは体のシステムの違いではなく、単純な体の強弱の違いです。

 

 

 

 

 

害がないのではなく丈夫なだけ

 

 

基本的に汚い水は、どの個体にとっても良くありません。

 

 

 

普通は、ダメージを受けて弱っていきます。

 

 

しかし、そんな環境でも耐えられる個体がいるのは事実です。

 

 

でも、だからといって「汚い水は害ではない」事にはなりません。

 

 

例えば、ブラック企業の過酷な環境に耐えて働ける労働者がいたとしても、それは、「耐えられる人がいるんだから、ブラック企業は問題ないだろ」ということにはなりませんよね。

 

 

「悪い環境に耐えられる固体が一定数いること」と、「その環境は害があるのかどうか」は、全く別の問題なのです。

 

 

「水」や「ブラック企業」を、「糖質」に置き換えて考えてみます。

 

 

糖質は人間の体には合わないので、摂取すればするほど、普通はダメージを受けて弱っていきます。しかし、それでも耐えられる人がいるのは事実です。

 

 

でも、だからといって「糖質は害ではない」事にはなりません。

 

 

 

 

病気になる人とならない人

 

 

糖質は人の体にダメージを与える物質ですが、それに「耐えられる人」もいます。

 

 

しかし、「耐えられる人」がいるからといって、そのダメージはダメージではない、問題のない物質になる・・・かというとそれは違う。

 

 

この↑「糖質」のところを、「酒」や「タバコ」など、他の害になりそうなものに置き換えて考えるとわかりやすいと思います。

 

 

例えば、同じ年齢で、同じ性別で、同じ戦場に出向いても、PTSDになる人とならない人がいます。

 

 

wikipediaより引用

 

 

心的外傷後ストレス障害(しんてきがいしょうごストレスしょうがい、Post Traumatic Stress Disorder、PTSD)は、命の安全が脅かされるような出来事、戦争、天災、事故、犯罪、虐待などによって強い精神的衝撃を受けることが原因で、著しい苦痛や、生活機能の障害をもたらしているストレス障害である

 

 

この障害になる兵士が増えていると、テレビで放送しているのを何度か見た事があります。

 

 

でも、私は年配者から、戦時中の話を聞く機会が多かったのですが、このPTSDになったという話は、身近では一度も聞いた事がありません。

 

 

戦争中の事を聞いても、わりと普通の昔話のように語ってくれます。

 

 

最初は、「最近の若者は弱くて、昔の人は根性がすわっていたからPTSDにならなかったのだろう」と思っていました。でも、調べてみると、昔の人でもPTSDになっている人はいるみたいです。

 

この病気も、時代は関係なく、なる人とならない人がいるわけです。

 

 

ここで、さっきの話に当てはめると、同じ状況でもPTSDにならない人がいるんだから、PTSDなんて障害は存在しない・・・という理屈にはなりません。

 

このケースでも、「害」は確かに存在します。

 

「ダメージを受けにくい個体」がいるからといって、その害が無害ではないはずです。

 

また、その個体が「人と違った進化」をしているようにもみえません。

 

 

 

問題点を履き違えない

 

 

汚い水、ブラック企業、糖質、PTSD・・・は、ダメージを生じます。

 

それでも耐えられる人がいるのは、単純に害の攻撃力より、防御力が勝っていただけの話ではないかと思うのです。

 

 

 

同じ環境でも、病気になる人とならない人がいるのはその為でしょう。

 

もう一度言いますが、「丈夫か、丈夫でないか」の問題であって、「ダメージの種類が悪いとか良いの問題」ではありません。

 

 

 

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単純な理屈

 

「症状」や「毒性」といった化学的な事のみに気を取られると、「個体の強弱」という単純な事が見えなくなります。

 

 

生命力 < 害

 

生命力 > 害

 

 

前者はダメージが表れやすいけど、後者はたくましく生き延びる・・・

単純に「生命力の値が勝る」か、「ダメージの値が勝る」かです。

 

髪の毛も、

 

 

抜け毛が100本でも、新しい髪が150本生えてくれば、ハゲません。

 

抜け毛がたった10本でも、新しい髪が5本しか生えてこないのなら、いずれハゲます。

 

 

 

お金も、

 

 

毎月の出費が50万でも、給料が100万なら黒字です。

 

毎月の出費がたった10万でも、給料が5万なら赤字です。

 

 

 

このように、「ダメージ」と「回復力」を天秤にかけて、どちらが勝っているかです。

 

 

 

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体力のある人の真似をするという事

 

 

丈夫な人は防御力だけでなく、回復力も違うので、ダメージを受けてもヘッチャラです。その様子を見て、その回復力を持たない人が「真似をしてみよう」と考えるのは軽率です。

 

分かりやすいので、お金に置き換えて話てみます。

 

 

年収1億円の人にとっての「借金1000万」は、ダメージは少ないです。

 

平均的な収入の人にとっては、「借金1000万」は、かなりのダメージです。

 

 

例えば、年収1億の人が「1000万ぐらいすぐに返せますよ」と言っているのを聞いて、「自分でもすぐに返せる」と真に受ける普通の人はいないでしょう。

 

すぐに返せるというのは、「1000万に耐えられる資金力がある」という前提があっての話だからです。従って、資金力のない万人の参考にはなりません。平均的な収入の人が、金持ちのように浪費をしたら破産します。

 

 

健康も同じです。普通の体の人が、丈夫な人の真似をしたら体を壊します。

 

前も言いましたが、人間は「動物食性動物」です。消化器官もそのようになっています。

 

 

(追記)食性と体の構造については以下の記事を参考にして下さい。

 

「人間が肉食か草食かは、歯を見れば分かる」という説は正しいのか

 

遺伝子の99%が同じでも、人間とチンパンジーの消化器官の構造は違う

 

 

その構造に背けば、いきなりは壊れなくても、なんらかの不具合が生じてきます。「体が弱い人」は症状が早く表れますが、「丈夫な人」はかなり耐えられるでしょう。

 

そこで、丈夫な人が「私はこの食事でも健康だから、植物性食品だけを食べる生活をしても問題がありません」・・・と言っても、それは万人の参考にはなりません。これもやはり、「元々生命力が強い」という前提があって実現出来る事だからです。

 

(追記)人間は動物食性動物なので「植物性の食品」は合いません。しかし世の中には、青汁一杯で生きている人、ベジタリアンで生きている人もいます。しかし、人間の体の構造に合わないので、真似をすると以下のようなリスクもあります。

 

ローフーディストやベジタリアンの真実。肉を避け野菜や果物を多く食べる人に見られる肌の特徴と、健康上の問題

 

 

 

人は「他人の体の感覚」は分かりません。

 

体が丈夫な人は、体が弱い人の感覚は分かりませんし、体が弱い人は、体が丈夫な人の感覚は分かりません。

 

 

丈夫な人は、糖質は何の問題もない(と感じている)ので、「誰でも出来る事だ」と思って、「糖質を摂りながら健康になる方法」を勧めているのかもしれませんが、

 

 

「糖質を食べながら元気で長生きになる」は、世界中で糖質過多による生活習慣病が蔓延している事からみても、万人には向いていません。この食事で健康を維持するのは、体の構造に背いている為、ハードルが高いのです。

 

 

 

一方、「糖質を制限して脂質タンパク質中心」は、基本的に人間本来の食性に合っているので、(やり方に注意すれば)ほとんどの人は誰でも健康になれます。

 

 

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例外の存在について

 

 

人間の食性を無視した、「糖質たっぷりのメニューを食べながらの健康維持」は、ハードルが高いです。しかし、それで健康を維持できている人が存在しているので、「特殊な人の為の、特殊な方法」が存在したって、それはそれでいいでしょう。

 

しかし、そのやり方を「それを真似ることのできない万人」に、簡単な事のように薦めるべきではないと思います。

 

「少数や例外を無視しろ」と言っているわけではありません。しかし、数少ない例外に捕らわれる事で、本質が見えなくなっては意味がありません。

 

健康になる方法を、「真似が難しい特異体質の(丈夫な)人達」を基準に開発したら、脱落者が多いでしょう。「一部の人しかできないような、再現性の低い解決策」よりも、「誰でも再現できるような方法」の方が使えるわけです。

 

 

特異体質や生命力の強い人の真似をする時は、真似出来る事か、そうじゃないかをよく考えて挑戦した方がよいです。

 

 

そして、丈夫であれば糖質を控える必要がないか・・・というと、そうでもありません。ハッキリ言って、糖質という害を制限したらもっと健康になれます。

 

ドラゴンボールでは体に付けている重りを外したら戦闘力がアップしますよね。あれと同じです。

 

 

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実は健康そうに見えるだけで劣化している可能性も...

 

これまで「丈夫な人」について述べてきましたが、ここでは、「その人が本当に丈夫なのか」について考えてみたいと思います。

 

丈夫に見えているだけの可能性もあるからです。

 

体が特定の害でダメージを受けていないように見える理由は、以下のように考えられます。

 

 

●ダメージはあるけど、高い防御力のお陰で酷く傷つかない(ダメージの減りが遅い)。でもダメージはダメージなので、小さい傷はある。しかし、周囲の人と比べると元気なので傷がないように見える。

 

●傷ついても、回復力が上回っているので、傷ついていないように見える

 

 

そして、「ダメージがどんなものか知らない」というのも、丈夫に見える原因になります。

 

 

「糖質を食べても何も問題がない」と言う人は多いですが、本人が気付いていないだけで、実はしっかり不健康の症状が表れていたりします。何故、気が付かないのかというと、それだけ「糖質」の正しい知識が広まっていないからです。無知故に「何もない」と勘違いしているのです。

 

 

あまり知られていませんが、例えは、以下の症状は糖質によるものです。

 

 

・糖質は食べられるが肉や脂質が受け付けず、消化が悪い

・骨や歯、爪が弱い

・髪が痛んでいる

・菌やウイルスへの抵抗力が弱い

・怪我が治りにくい

・関節が鳴りやすい

・肌の劣化

・痩せていても締りがない

・セルライトがある

・痔

・アレルギー

・歯槽膿漏

・胃下垂

 

 

 

ここに紹介した症状は、体のタンパク質が、摂りすぎて余った糖とくっついて変性した「糖化」です。

 

歳をとったから~ではなく、糖質とタンパク質と熱の化学反応によって、細胞が劣化した症状です。

 

 

劣化ですから、健康ではありません。

 

「私は糖質を食べているけど健康だ!」と豪語している人も、ここに述べた症状の一つくらい当てはまるのではないでしょうか?

 

糖化については以下の記事をご覧下さい。

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

「丈夫だ」「平気だ」と思っている人も、本当にそうなのか冷静に観察した方がいいです。

 

 

 

確率的親和力とは

 

 

(追記)この記事は、2016年の11月に書いたものです。

 

この時私は、体質の違いに「生命力」とか、「個体の丈夫さ」という表現を使いました。

 

しかし、その後調べていくと、このような「体質の違い」は、「確率的親和力の違い」である事が分かりました。

 

同じような食事をしても、「病気になりやすい人」と「病気になりにくい人」がいるのは何故か・・・その体質の違いを、以下の記事で「癌になりやすい人」を例にお話しています。

 

癌細胞と癌家系について分かりやすく説明してみた

 

「確率的親和力 かくりつてき しんわりょく」は後半に書いています。

 

癌はブドウ糖(糖質)を分解した時に発生する乳酸の蓄積が原因です。癌家系の人で、糖質をたくさん食べている人は是非読んでみて下さい。

 

 

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健康情報の実態と、間違った説がなかなか訂正されない理由

健康情報の実態と、間違った説がなかなか訂正されない理由

 

 

「ネットの健康情報は嘘」・・・等と言われているので、ネットの情報を疑う人は多いです。

 

 

 

しかし、世の中は健康情報に限らず嘘だらけなので、素人の書いたものだけではなく、専門家、医師、論文の主張する内容にも同じような姿勢で対応して欲しいと思います。

 

 

 

言われた事を、何の根拠もなく信じるのは危険です。

 

 

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勉強した事そのものを疑う

 

 

このブログは医療や栄養をテーマにしていますから、以下のような知識は必要になってきます。

 

 

 

 

  • 栄養の名前と働き

 

  • 体のシステム

 

 

 

このような基礎的な情報は確かに大事です。

 

 

 

しかし、それ自体が本当かどうか・・・私自信、今では半信半疑です。勉強はしますが、話半分で覚えています。

 

 

 

そうなったのは理由があります。

 

 

 

私は、長年、栄養や健康の事について調べてきたのですが、辻褄の合わない情報によく遭遇しました。

 

 

 

特に同じ事柄に対して、専門家の意見が真っ二つに割れている場合は、どちらが正しいのか分からなくなりました。真面目に勉強すると混乱するのです。

 

 

 

最初は「どちらも真剣に研究して、自然に意見が割れた」とばかり思っていたのですが、ある時、「そうではない」と悟りました。

 

 

 

遺伝子組み換え食品を調べていて気付きました。

 

遺伝子組み換え食品から学んだ、学問に不毛な議論が発生する本当の理由

 

 

 

その後、嘘が多いとハッキリ思ったのは、糖質制限に関する主張を見た時でした。

 

 

 

 

私は糖質制限を2回やっているのですが、1回目は失敗して、2回目の今は成功しているので、両者の意見にものすごく関心があります。

 

 

 

糖質制限肯定派と、糖質制限否定派の対立を見た時、否定派の意見が非常にいい加減だったのです。

 

 

 

肯定派は、理論だけでなく、必ず実践し、それが真実である事を実証しています。

 

 

 

 

 

それに対し否定派は、教科書に書いてあるような事を言っているのですが、明らかに調べずにものを言っているのです。

 

 

 

 

このような事が何度もあり、今では教科書に書いてある事を信用しなくなりました。

 

 

 

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常識と真実が違う

 

 

ちょっと具体的に話します。

 

 

 

以前、消化について記事を書いたことがあります。

 

消化に良い食品の嘘。慢性的に胃がもたれる人は糖質の過食を疑え!

 

 

 

こちらの記事の後半で、

 

 

あるサイトで、「拒食症の人に食べたものを吐いてもらって、動物性食品と植物性食品の消化具合を確認したら、前者は消化が早すぎて吐けないのに対し、後者はほとんど消化されていない」・・・という話を読んで、それまでの常識と間逆であることにビックリしたという事を書きました。

 

 

 

一般的に、植物性の食品は消化に良いが、動物性の食品は消化に悪いということになっています。

 

 

 

テレビでも、病院でもです。

 

 

 

ところが蓋を開けてみると、消化に良かったのは「植物性の食品」ではなく「動物性の食品」でした。

 

 

 

つまり、人間の体は肉食向けに出来ている・・・という事です。

 

 

 

そして、以下は夏井睦医師のブログで紹介されていた、寿司を食べた4時間後に救急車で搬送された男性の胃の中の写真です。

 

 

タンパク質である寿司ネタは消化されているのに、米は消化されずに残っています。このように、消化に悪いのは植物性食品であり、動物性食品ではないのです。

 

 

『正しい創傷治療 2014/08/06』より引用

 

 

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この程度の事は、確認しようと思えば簡単に確認できるわけです。それなのに、「体調が悪い時は消化に優しいお粥」となっています。

 

 

 

 

専門家が語っている説も、真実と違う事があるので注意した方がいいです。

 

 

 

 

悪いのは間違えることではなく、間違えても訂正しない事

 

 

 

私は、食事内容を植物性中心から断糖肉食に変えてから、消化が楽になりました。

 

 

 

しかも、3回、実際に食べた後に吐いた事があるので、「肉は消化が早く、野菜や炭水化物は消化が遅い」事を目で確認しました。

 

 

 

「やっぱり、常識と反対だった」と思いましたが、それよりも、専門家がこんな簡単な事も分からない事の方にビックリしました。

 

 

 

こんな単純な間違いがまかり通っていて、しかも訂正もされないのなら、他の医療の基礎知識が間違っていても不思議ではありません。

 

 

 

間違うだけならともかく、訂正せずに、「従来の前提」を頑なに変えない専門家の姿を見て幻滅しました。

 

 

 

「人を助けたい」とか、「世の中の為に役に立ちたい」とかいう姿勢が全く伝わってきません。

 

 

 

私は、「実践せず、定説を疑いもせず、一方的に否定する否定派」よりも、「糖質制限を自ら実践し、調べ、否定派の意見にも真面目に向き合う肯定派」の方が、人間として誠実に見えます。

 

 

 

 

しかし、否定派の医師や専門家の数の方が圧倒的で、おかしな常識は野放しです。この状況では、単純に知識を収集するだけでは不十分です。

 

 

 

言うまでもありませんが、専門家が学んだ教科書も怪しいです。

 

 

場合によっては下手に知識など持たない方がよいです。おかしな知識を吸収してしまうと、考えが広がらなくなるからです。

 

 

 

教育と洗脳は紙一重、確認をしなければどんな学問もただの信仰である

 

 

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健康になるのは難しい

 

 

私はこれまで、自分が気になった事は調べてきましたし、色々試しました。その過程で、効果があるものにも巡り合えました。しかし、

 

 

 

どうして、健康になる為にこんなにお金をかけなければならないのか

 

 

どうして、健康になる為に必要な情報を手に入れるのはこんなに難しいのか

 

 

 

・・・こう思うようになりました。

 

 

具体的に言います。

 

 

 

  • 健康に気を配ってサプリメントをあれもこれも使っていたらお金がかかります。サプリメントが効いて、ある特定の疾患がマシになったとします。それはそれで嬉しいですし、非常にありがたい事です。しかし、そもそも、どうしてサプリメントが必要な体になったのだろう、これを飲まなくても健康であるのが本当じゃないのか・・・と思ったり。

 

 

 

 

(追記)そう思った経緯は以下の記事で書いています。

 

ネットワークビジネスを通じて学んだ健康食品の体験談の信憑性とお金の話

 

 

 

 

  • 「健康になりたい、でも病院の世話にはなりたくない」と思って、情報をかき集めると、人によって内容はバラバラ、どれが正解で、どれが間違いなのかわからない始末。どうして正しい情報を手に入れるのはこんなに難しいんだろう。本当は正しい情報が簡単に手に入るべきではないのか・・・と思ったり。

 

 

 

このうち、やっかいなのは後者の方です。

 

 

 

人に伝える意味

 

 

 

真実が広がらないので、人が不健康になるような環境になっています。

 

 

 

例えば、癌の原因はかなり前に分かっていましたが、いまだに分からない事になっているので、原因である「乳酸の蓄積」を避けるという選択肢が全ての人に届いていません。

 

【注意】癌の本質を理解していないと症状が悪化する治療法を選択します

 

 

 

また、膠原病の原因に「糖質」が関わっているのですが、これも「原因は分かっていない」ことになっています。

 

炎症と自己免疫疾患について分かりやすく説明してみた

 

 

 

これらの情報を得られない人は、根本的な治療ではなく対処療法ばかり選択する事になるので、お金と時間と健康を失います。

 

 

 

 

どんなに「健康になりたい」と思って真剣に情報を探しても、世の中がこのような状況では、デタラメな情報を掴む確率は高くなります。そうなるように誘導されているような気がします。

 

 

 

もし、最近病気になって健康を気遣おうと思ったり、子供が出来たから今日から栄養の事を勉強しようと思った人だったら、 どれを信じたらいいかわからなくなります。

 

 

 

「自分の得意分野じゃない事について学ぼう」と思った時に、複雑難解でまとまりのない説の中から、「よりまともなもの」を探すのは難しいです。

 

 

 

この場合、ほとんどの人は「世間一般で信じられている説」に落ち着きます。

 

 

 

それが不健康のはじまりです。

 

 

 

「騙されるのが悪い」「もっとよく調べないから悪い」という意見もありますが、正直言って、この状況なら、誰が騙されても不思議ではありません。

 

 

 

何故なら、嘘の中に真実が混ぜてあるから見分けがつきにくいのです。

 

 

 

デタラメを信じてしまった本人が完全に悪いとは思えないので、放置できません。

 

 

 

 

「例えデタラメ情報でも、本人がそれで納得しているなら、それでいいだろう」

 

 

 

・・・そういう意見もあるでしょう。

 

 

 

確かに本人がこの状態では、それ以上、周りが踏み込むのは厳しいです。

 

 

 

 

しかし、その人がバカだからつまらない情報を掴む・・・果たしてそれで片づけていいのでしょうか。

 

 

例えば、騙されて掴んだのがとか、絵画なら、私も「本人が良いならいいんじゃない」と片づけます。

 

 

しかし、嘘の情報を掴んで、健康になると信じて病気になっていくというのは、どうしても納得できないのです。

 

 

 

その人が真実を知った時「騙されて良かった」等と思うでしょうか。「壷」や「絵画」と同じにするべきではないと思います。

 

 

 

私も過去に、一般的に良いとされる「バランスの良い食生活」を心がけ、体が弱かったのです。調べて調べて、その結果実践しても変わりませんでした。しかし、糖質制限という非常識な方法で、あっけなく健康になりました。30代にして人生で一番の健康体です。

 

 

 

 

私は健康とか栄養に興味があるので、この分野に関しては、昔から調べるのが苦ではありません。

 

 

 

ですが、好きな分野ですら、ここまで情報が複雑難解になって、専門家の意見がバラバラだと、混乱してしまいます。

 

 

 

 

真実を知ったおかげで上手くいきましたが、できれば早く知りたかったです。

 

 

 

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間違った説が訂正されない

 

 

これまで、何度か、食事に気をつけているけど健康にならない人に、糖質制限の話しをした事があります。

 

 

 

一度は私の言う事に耳を傾けてくれ、結構興味も持ってくれるのですが、その後で、その人がテレビをつけた時、専門家が違う事を言えばパアです。

 

 

 

テレビでなくても、他の人に「止めたほうが良い」と言われたとか、医者に言われたとか、とにかくほとんどの人は、中身関係なく常識の方に傾きます。

 

 

 

なんでこうなるんだろうという思いを散々してきました。

 

 

 

こうして、いい加減な情報に惑わされる人が多ければ多いほど、その情報がいい加減であっても「常識」となります。で、その常識が、また別の人を惑わせるわけです。

 

 

悪循環です。

 

 

 

そういう状況を放置すれば、健康になろうとしている人が、常識によって流されます。この状況はなんとかしなければいけません。

 

 

 

また、こういう人達が、どんなに理屈を理解しても実践できないのは、常識と違う事をする恐怖があるからです。

 

 

 

脂質を食べようと思っていても、「コレステロールが高くなるから~」と言われればビビって食べられない。

 

 

 

 

糖質を制限しようと思っていても、「脳にはブドウ糖が必要~」と言われればビビって制限できない。

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・このように言ったのが、医者とか、専門家だったら、恐いわけです。恐怖や常識に逆らって、よくわからない事を始めるのは不安です。

 

 

 

情報を知って、状況を変えるチャンスは目の前に転がっているのに出来ないのは、そういう社会的、心理的な問題もあります。

 

 

 

子供の頃から鎖に繋がれた動物が、大人になって鎖を外しても逃げない状況と似ています。

 

 

 

それは、その動物がバカだから逃げないのではありません。心理的に支配されるというのはそういう事です。

 

 

 

そういう人を逃がそうとするのは難しいです。

 

 

 

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今の現状に対して思う事

 

 

鎖を外しても逃げようとしない人は大勢います。

 

 

 

そういう人を助ける為に一番手っ取り早いのは、常識に固執しない医師や専門家をもっと増やす事です。

 

 

 

そうすれば、恐がって新しいことが出来なかった人でも、少しはチャレンジできるようになるでしょう。

 

 

医者の中でも、「従来の常識通りの方法に固執する人」、「例え従来の方法でもおかしいことは覆し、良いものは研究して取り入れる人」がいます。

 

 

 

当然、後者は少ないです。

 

 

 

どちらのタイプを選ぶかは、人によって違いますが、私はこれからは後者のような人がもっと増えるべきだと思っています。

 

 

そうでなければ、いざ医者にかかる時に、後者の医者が身近にいないという事になります。

 

 

両者は主張が間逆ですから、どちらの医師にかかるかによって運命が変わるわけです。両方いて選べれば良いですが、片方しかいないなら話になりません。

 

 

 

それに、常識に固執しない医師や専門家が増えなければ、おかしな情報がいつまでも放置され、結果的にみんなが損をします。

 

 

 

後者が増えて、間違いが改善されるようになれば、ほとんどの人は医師や専門家の意見を聞きますから、「健康に関するまともな情報」が誰でも簡単に手に入るようになります。

 

 

 

そこまで変わってほしい、常識に固執しない医師や専門家の需要が増えて欲しいと思っています。

 

 

 

 

しかし、そうなるには時間がかかりますから、自分で情報を吟味して健康管理をする必要があります。

 

 

 

私はブログを書く時、「健康になる情報を提供したい」というよりも、一人一人が、いい加減な情報に惑わされる事なく、より良い選択ができるようになって欲しいと思っています。

 

 

 

それが出来ると、有益な情報が手に入るようになるからです。

 

 

 

教科書には書いてあるけど、本当かどうかわからない上辺だけの情報を提供して終わり・・・ではなく、

 

 

 

「当たり前な事でも矛盾に満ちていれば疑う、探求する」・・・そういう能力や習慣を身につけて欲しいと思っています。

 

 

 

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寒がりは何枚着ても寒い。低体温の原因と、冬でも暖かく過ごせる体質に改善する方法

寒がりは何枚着ても寒い。低体温の原因と、冬でも暖かく過ごせる体質に改善する方法

 

寒い冬にTシャツ1枚、キャミソール...こんな外国人観光客を見た事がないでしょうか?

 

 

 

 

一方、彼らは、日本人は寒がりだと思っているそうです。

 

 

 

あれは感覚がおかしい、日本の天候がわからず服を持ってくるのを忘れた...とも受けとれますが、それだけではないようです。

 

 

 

海外の人...といっても人種は様々ですが、特に欧米の人は日本人より体温が1度高いそうです。

 

 

 

「たった1度」...と思われるかもしれません。

 

 

 

でもそれは言い換えると、「体温が1度上がるくらい代謝が良い」ということです。

 

 

 

 

具体的に言えば「ATPの合成が活発」、つまり、エネルギーを上手く作り出せているということです。

 

 

 

私の勝手な基準ですが、「ユニクロのヒートテック」で効果を感じるか、感じないかで、本物の寒がりかどうかを見わけています。

 

 

 

寒がりじゃない人は「あったかい、これ一枚あればいい」と言いますし、寒がりは「そんなに変わらない」と言います。

 

 

 

同じ商品なのに(今はバリエーションが増えていますが)、この違いです。

 

 

また、寒がりの人は、他の防寒着でも同じように「着ても変わらない」と言います。

 

 

 

私はこの違いを、「本人自身が発熱しているかどうか」だと思っています。

 

 

 

 

例えば、「熱いお茶」を魔法瓶に入れると、お茶は熱いままです。保温力は抜群です。

 

 

 

しかし、いくら保温力が高くても、入れるお茶が最初からぬるければ、当然そのお茶はぬるいままです。

 

 

 

保温力があるからといって、ぬるいお茶が暖かくなる事はありません。

 

 

 

自身が発熱していなければどうしようもないのです。

 

 

 

これが、魔法瓶や、防寒着の限界だと思っています。

 

 

 

だから、発熱能力が乏しい人は、ホッカイロや、コタツや、ストーブなどで、熱を加えてやらないと寒いのです。

 

 

 

以前の私もまったくこのタイプでした。

 

 

 

自らの体で熱を生み出すことができるかどうか...これが「寒がり」か「寒がりじゃない」人の違いです。

 

 

 

現在、私は体質を変え、発熱することができるようになったので、寒がりではなくなりました。

 

 

 

その経験から寒がりになる根本的な理由と、どうやったら寒がりを克服できるのかについてお話します。

 

 

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30代前半まで着ても着ても寒かった

 

 

本題に入る前に、まず私がどんな体質だったのかについてお話します。

 

 

 

以前の私は、「バランスの良い」食事をしていたのですが、食べても太れず、痩せていました。また、体を鍛えても筋肉はつきませんでした。

 

 

 

常に疲れていて、病気や怪我をすると回復力も弱く、そして人よりも寒がりでした。

 

 

 

いわゆる虚弱体質です。

 

 

 

しかし、今はこの体質は改善しています。

 

 

 

気温が低い時は、保温できる上着を着るだけで、中は薄着でも自分の体温でかなり暖かくなります。昔はこの状態だととても寒かったです。

 

 

 

たいていの人は「暑い時は脱げば涼しいが、寒い時は着れば暖かいから問題ない」と言うのですが、寒がりだった当時の私には理解できない理屈でした。

 

 

 

何枚も重ねて着てみるのですが、世間で言われているように暖かくはならず、やはり寒いわけです。

 

 

 

 

私が子供の頃は、冬は今より寒かったです。

 

 

 

着ても着ても寒い状態なので、学生の頃は制服のブレザーの下に5~6枚は重ね着をしていました。痩せていたので着膨れはしませんでしたが、それだけ着ても寒かったです。

 

 

体育の授業は最悪で、とにかく着替えるのが遅かったです。

 

 

私より細い子も、私に引けをとらないくらい重ね着をしていて、「いつも最後だね」と言っては、一緒に運動場に出て行ったものです。

 

 

 

その時は「寒いのは、痩せているからだろう」くらいに思っていましたし、周りからも「ご飯をちゃんと食べないから(もちろん食べていました)寒いんだ」とか言われていたので、「痩せている事」自体が寒い原因だと思っていました。

 

 

 

体形と体感温度、体温は関係ない

 

ところが、世の中には、私やその子のように「痩せていて寒がりな人」と、「痩せているのに寒がりではない人」がいます。

 

 

 

その反対に、「太っていても寒がりの人」もいます。

 

 

 

それが不思議で、「細さ」と「寒さ」は、実はあまり関係ないんじゃないか・・・と思うようになりました。

 

 

 

そう確信したのは、外国人の寒さに対する強さを知ったからです。

 

 

「海外から友人を日本に連れて来たところ、真冬にもかかわらず「日本は暖かい」といって防寒着を脱いでTシャツ1枚になったので驚いた」...という話を友人に聞かされました。

 

 

また、「ヨーロッパ系の血が混ざっている子供に、冬の寒い日に布団をかけてやったら、
熱がって布団をよけるから、寒さに対する感覚が私達とは違うと思った」・・・という話も聞きました。

 

 

 

私はヨーロッパには行った事はないですし、直接交流がないので、その現場を目撃していないのですが、とにかく海外によく行く人や、外国人と交流のある人から、この手のエピソードはよく聞きます。

 

 

私は痩せていて寒がりなので、「痩せていても寒さを感じない人」の体質には興味がありました。

 

 

 

痩せていても、寒がりを克服できるかもしれない...と思った私は、色々試したのですが、失敗もしました。

 

 

 

まずは効果がなかった方法からお話します。

 

 

 

 

失敗1:寒がりは根性で改善できるものではない

 

 

 

細くても寒がりではない人がいるのを知ったことで、私にもできるかもしれないと思いました。

 

 

私は寒がりを克服する為にどうすればいいのか調べました。その結果、以下のような事が分かりました。

 

 

  • 昔の日本人は寒さに強かった

 

  • 寒いからといって、過保護に暖かくしていたら、それに慣れてしまって、寒さに弱くなる

 

  • 以前テレビで、ロシアの女性が子供をわざと一時的に外に出して、「寒さに慣れさせるようにしている」と語っていた

 

 

  • 寒い地域で3~4ヶ月過ごせば、寒さに対して強くなる

 

 

...ほとんど「根性系」です。

 

 

こんな話を見聞きすると、「寒さは根性で克服出来るだろう」とか、「極寒の地で鍛えていれば丈夫になるだろう」と思うようになります。

 

 

 

ヨーロッパの人は体温が1度高いという事を知ったのはこの時です。

 

 

 

ちなみに、地球儀でヨーロッパを見ると、日本よりも北にあります。

 

 

それを知って、「寒い状態で我慢すれば、鍛えられて体温が上がって、寒がりじゃなくなるはず」・・・と思いました。

 

 

 

私はそれまでの重ね着習慣を改め、2013年の冬から防寒着以外は服は2~3枚にする事にしました。

 

 

私も「真冬にTシャツ一枚」をやってみたいと思ったわけです。

 

 

しばらくすると、今の冬はそんなに寒くないからなのか、薄着に徐々に慣れていきました。鼻水は出ますが結構耐えられるものです。

 

 

でも、期間が短いからなのか、寒さが足りないからなのか分かりませんが、根性で寒さに耐えても、「体が自然に変化して体温が上がる」という事はありませんでした。

 

 

 

この体験から言えることは、薄着をする事で寒さに慣れてはきますが、それはただのやせ我慢で、ヨーロッパの人達のように「寒くないから着ていない」...といった無理をしていない自然な感覚とは全然違います。

 

 

 

 

結論:やせ我慢で体質は変わらない

 

 

 

しかも私の場合、この頃から体温が1度上がるどころか、下がりました。

 

 

 

体温を定期的に測る週間はないので、いつ頃からそうなったのかは分かりませんが、35℃代になっていたのです。

 

 

 

その原因は、同じ時期に実践していた「1日1食」や「断食」だと思います。

 

 

 

失敗2:やってはいけない代謝を悪くする1日1食と断食(ファスティング)

 

 

薄着生活を始めた頃は、「一日一食」と、合間で「定期的な断食」を行なっていました。

 

 

 

何故そんなことをしたのかというと、一応、健康の為、代謝をよくする為です。

 

 

 

当時はこの手の本が本屋にいっぱい置いてあって、私も読んで影響されたのです。

 

 

 

しかし、この習慣は、始めた当初は体が軽くなる感じがして良かったのですが、長引くにつれ、だんだんと元気がなくなっていきました。

 

 

 

めったに体温を測ることがないので、しばらく気が付かなかったのですが、ある時体温を測ってみると、それまで36度あった体温が、35度台に下がっていました。

 

 

 

私は虚弱体質でしたが、それでも35度台にはなったことはありません。従って、それを見た時は我が目を疑いました。

 

 

 

 

「癌患者の体温は35度台」...という話を思い出し、ヤバイと思いました。

 

 

 

それだけではありません。

 

 

 

体温だけでなく、代謝も落ちましたし、食が少なくなったのに太ももにセルライトがつきました。

 

 

 

 

「おかしいな...」と異変には気付いたのですが、その時は何故そうなったのか原因が分かりませんでした。

 

 

 

 

...というのも、健康的だと言われている、「一日一食」や「断食」を実践していたからです。

 

 

 

当時は、断食の理屈、「病の原因は食べすぎで、食べる量を減らせば、病気のリスクが減り、寿命も延びる」という情報に浸かっていたので、

 

 

 

 

まさか体温や代謝の低下の原因が、「一日一食」や「断食」にあるとは夢にも思いませんでした。

 

 

 

 

そんなもん信じるなんてどれだけアホなんだ...と思われるかもしれません。

 

 

 

しかしですね、「カロリーを減らすと老化が防げるし健康になる」...という説を、

 

 

 

「食べたいだけ食べたサル」と、ほぼ同じ年齢の「腹七分のサル」の比較写真を根拠に展開されると、納得してしまいます。

 

 

 

「腹七分目の若々しいサルの姿が何よりの証拠だ」と...。

 

 

 

その写真にやられた人は少なくないと思います。

 

 

 

今なら、断食で若々しくなるのは、断食によって糖質の摂取が減った事によるからで、カロリーを減らしたからではない...という事が分かっています。

 

 

 

また、今であれば、理論を実践して結果が伴わないのであれば、その説を徹底的に疑います。しかし、当時はそうではありませんでした。

 

 

 

なので、体温を上げたくて薄着生活を初めたのに体温が下がった時は、「その時期にやっていた食事」を疑わず、「寒さに根性で耐えたり、薄着をしたせいで、体温が下がったのかな」...等と、バカな事を思っていました。

 

 

 

でも、今なら分かっています。

 

 

 

 

体温が下がった本当の原因は、「一日一食」や「断食」によるエネルギー不足です。これによって体温が下がり、体が寒くなります。

 

 

 

結論:1日1食や断食は代謝が低下する

 

 

 

発熱能力を上げるどころか、健康を損ねる方法なので失敗でした。

 

 

 

失敗3:生姜や唐辛子といった体を暖める食品が無力なわけ

 

 

 

食事は色々工夫しましたが、効果がないものがほとんどでした。

 

 

一般的に、「体を暖める食材」と言えば、生姜や唐辛子等を思い浮かべるのではないでしょうか。

 

 

私も「バランスのいい野菜中心の食生活」をしている時は、「体を暖める食材」といえば、生姜や唐辛子等だと思っていました。

 

 

 

しかし、言われているほど効果はありません。

 

 

 

生姜とニンニクは、私のお気に入りの野菜で、料理に欠かすことの出来ない食材だったので、食べない日はありませんでしたが、それでも「これで体温が上がった」と感じた事はないからです。

 

 

あえて言うなら、食べた後で、刺激物への反応として、汗がでたり、温かくなる...という程度でしょうか。

 

 

 

生の生姜をかじると、一時的に汗がでるほど暑くなるので、寒さ対策に利用したことはあります。

 

 

しかしそれは、根本的に体が暖かくなっているわけではありません。どちらかというと「生姜の刺激に反応して暖かくなる」という表現が正しいです。

 

 

 

 

後で説明しますが、「体の芯からずっと発熱を促してくれる脂質やタンパク質」とは、「暖まる」のレベルも意味も違います。

 

 

さらに言えば、私は香辛料が好きなので生姜に限らず、チリや、ペッパーを始めとするスパイスも好きで頻繁に使っていましたが、脂質やタンパク質を食べた時程の暖め効果を感じたことはありません。

 

 

結論:体を暖める食品は根本的な改善には繋がらない

 

 

 

 

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寒がり、低体温はATP不足が原因だった

 

 

 

ここからは、寒がりや低体温を改善する為の説明に入ります。

 

 

 

これを読むと、私がそれまで試した事が体質改善に役に立たなかった理由も分かると思います。

 

 

 

寒さに耐えられる体質になろうと、根性、1日1食、断食、体を暖める食品...をしてきましたが、全て失敗でした。

 

 

 

寒がりが治らなかったのは、どれも「ATP」不足の改善に繋がらない対策ばかりだったからです。

 

 

 

「ATP」は、生体が生きていく為に必要なエネルギー物質です。

 

 

 

ちなみに、このような構造をしています。

 

 

 

 

 

 

 

この「ATP」が足りなくなる原因は、「質的な栄養失調」です。

 

 

 

「質的な栄養失調」とは、カロリーは足りているけど質の悪い栄養状態の事を指します。具体的にはこうです。

 

 

 

  • 糖質過多

 

  • タンパク質不足

 

  • 脂質不足

 

  • ビタミン不足

 

  • 脂質不足

 

 

で、欧米人と現代の日本人で決定的に違うのは食生活です。彼らに足りていて、日本人に足りない栄養素の代表が以下の3つです。

 

 

 

タンパク質 ・ 脂質 ・ 鉄(ミネラル)

 

 

 

これらは、体温を上げる為に非常に重要な働きをする物質です。日本人はそれが不足しやすいのですから、体温が低くなって当たり前です。

 

 

メカニズムについては後で説明するので、まずは、これらが不足する理由について説明します。

 

 

日本人の食生活を一言で言うと、「ご飯」を中心に「ご飯に合うように調味料をたっぷり使ったおかず」を食べるスタイルです。

 

 

 

いやいや、和食はヘルシーで素材の味を生かした薄味なんだ...という反論がある方は、以下の記事をお読み下さい。

 

和食は素材の味を生かした料理だという嘘と、日本人が不健康な白米を止められないワケ

 

 

 

日本のこの食事スタイルだと、「糖質」でお腹がいっぱいになるので、肉、魚、卵...といった「タンパク質」や「脂質」があまり入らなくなります。

 

 

 

特に食の細い方にこの傾向があります。また、高齢になるとほとんどの方がこうなります。

 

 

 

なので、かなり糖質過多です。

 

 

 

ただし、現代は日本ほどではなくても、世界のどの国も糖質を過剰摂取しています。従って、ここでは、「タンパク質」や「脂質」や「鉄」の不足の問題を重視します。

 

 

 

で、「タンパク質」、「脂質」が多く含まれているのは肉です。

 

 

 

一説によると、欧米では肉を日本の3倍食べるそうです。

 

 

また、モンゴル人は、日本人と同じモンゴロイド系ですが、寒さに強いです。それも、肉食が関係しているようです。

 

 

『ドルノド偏 モンゴル通信No.4 もうマフラーしているの?』より引用

 

 

モンゴルに来る前に、敬和生から「モンゴルの 人って肉食だから、体温高いらしいよ!」と聞いたことを思い出しました。

 

毎日、肉を欠かすことのな いモンゴル人。「もっと肉を食べないとモンゴルの冬は越せないよ。」という先生たち。「私の家は冬 になる前に、ベランダに牛3頭分と馬1頭分の肉を買っておいて、それで一冬越すんだよ。」という校長先生。

 

肉食文化が体温を上げるのかは定かでありませんが、モンゴルの人が寒さに強いのは確かです。

 

 

 

食の欧米化...等と言われていますが、日本人の肉の消費量、言い換えると、タンパク質と脂質の摂取量は少ないのです。

 

 

 

日本人は魚を多く食べますが、頭、骨、内臓...と、捨てるところが多すぎます。また、魚というのは、さんまにしろ、鯛にしろ、ヒラメにしろ1人で2匹も3匹も食べません。

 

 

 

従って、これだけで「タンパク質」や「脂質」を必要量稼ぐのは難しいです。

 

 

そして鉄の摂取が少ないことも問題です。

 

 

現代は鍋も包丁も鉄製の物が減りました。なので、食品から摂取する鉄が頼りになります。

 

 

鉄には動物性の「ヘム鉄」と、植物性の「非ヘム鉄」があります。吸収率がいいのは前者です。

 

 

ヘム鉄と非ヘム鉄について分かりやすく説明してみた

 

 

 

ヘム鉄が多く含まれている肉、卵、赤身の魚...これらを毎回ガッツリ食べていれば安心です(生理がない人の場合)。

 

 

しかし、植物性の「ヘム鉄」を摂る場合は、相当な量を食べなければ必要量が足りません。例えば、ホウレン草であれば、バケツ4杯...とか、そういうレベルです。

 

 

 

何故そんなに?と、思うかもしれませんが、現代の野菜は土壌の問題や度重なる品種改良によってビタミンやミネラルが減っているので、そういう事も関係しています。

 

 

栄養が激減した野菜や果物、日本食品標準成分表の昔と現代の数値を比較してみた

 

 

 

 

動物性の食品も、野菜も量を食べるのは無理...となると、残りは別の方法から摂取するしかありません。

 

 

 

この部分で日本と海外では大きな差があります。

 

 

 

欧米では、小麦の中に鉄が入れられています。また中国では醤油の中に鉄が入れられているそうです。

 

 

このような国策により、鉄不足になりにくい環境となっています。

 

 

一方で日本はというと、残念ながら、海外から日本へ輸入される小麦には鉄は入っていないそうです。醤油に鉄を入れているという話も聞いた事がありません。

 

 

お隣、韓国もお米を食べる文化ですが、日本と違って、肉をよく食べます。ポイントはビタミン・ミネラルが豊富な内臓料理が充実している事でしょうか。「タンパク質」、「脂質」、そして、「鉄」が不足しにくい食文化だといえます。

 

 

 

他の国とは対照的に、日本では鉄不足は放置されています。

 

 

 

これで1番被害を受けるのは誰だと思いますか?

 

 

 

生理のある女性です。

 

 

 

毎月「鉄」と「タンパク質」を失うので、深刻な鉄タンパク質不足になります。

 

 

以上のような環境から、日本人は「タンパク質不足」、「脂質不足」、生理がある女性の場合は「鉄不足」になっています。

 

 

 

あと、他の国以上に「糖質過多」であることも付け加えておきます。

 

 

 

次は、これらの栄養状態が体の熱とどう関係しているのかについてお話します。

 

 

 

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栄養

 

 

寒いのは発熱能力がないからです。

 

 

細胞は、以下を燃料にエネルギー物質「ATP」を作っています。

 

 

 

  • 糖質

 

 

 

  • 脂質

 

 

 

  • タンパク質

 

 

 

「タンパク質」は、飢餓の時や、糖質や脂質が入って来ない時にエネルギー源として使えますが、どちらかというと、メインは体の材料です。

 

 

従って、基本的なエネルギーは「糖質」か「脂質」ということになります。

 

 

 

これらを燃料にして、何段階も化学反応し、その結果「ATP」ができるというわけです。

 

 

 

その「ATP」を使って、体は例えば以下のような活動をします。

 

 

 

 

  • 筋肉を動かす

 

  • 細胞が分裂する

 

  • 体を構成する物質の合成をする

 

  • 体温を維持する

 

 

 

 

 

そして、「糖質」と「脂質」では、得られる「ATP」の量が違います。

 

 

 

(糖質の場合)

 

無酸素での作り方だと、1分子のブドウ糖から、「ATP」は分子作られる

 

有酸素での作り方だと、1分子のブドウ糖から、「ATP」は38分子作られる

 

 

(脂質の場合)

 

 

1分子のパルミチン酸(飽和脂肪酸)だと、「ATP」は129分子作られる

 

 

 

簡単に説明します。

 

 

 

糖質(ブドウ糖)の反応は、「無酸素」「有酸素」の2パターンあります。

 

 

 

 

「無酸素」での代謝では、得られる「ATP」が少ないです。

 

 

 

「有酸素」での代謝は、細胞の発電所と言われる「ミトコンドリア」で行なわれます。

 

 

 

 

 

 

 

「糖質」もミトコンドリアで代謝すれば、そこそこのATPを得る事ができますが、「脂質」には劣ります。

 

 

 

つまり、脂質が少ないと、少ない「ATP」しか得ることができません。

 

 

 

かといって、糖質を摂取しながら脂質も摂取すればいいか...というとそうでもありません。何故なら、糖質を摂取すると、脂質の代謝は抑えられるからです。

 

 

 

 

これが、「糖質過多」と「脂質不足」が良くない理由です。

 

 

 

「ATP」が減り、結果、熱の少ない体になるからです。

 

 

では次は、タンパク質不足の問題について見ていきます。

 

 

 

タンパク質とDIT(食事誘発性耐熱産生)反応

 

 

タンパク質は、脂質や糖質に比べて、代謝過程が複雑です。

 

 

その為、熱が多く発生します。

 

 

 

『アスリートのための最新栄養学(上)~三大栄養素編 著者:山本義徳』より引用

 

 

またDIT反応により、タンパク質摂取による消費カロリーがむしろ増加する可能性もあります。

 

 

DITは「食事誘発性耐熱産生」のことで、食物を摂取すると、それを消化したりエネルギー化したりするときにカロリーが消費され、熱が発生する代謝のことを指します。

 

 

 

この反応は体温をキープするために使われるのですが、糖質によるDITは約5%、脂質によるDITは約4%なのに対し、タンパク質によるDITは30%と、非常に高くなります。

 

 

糖質や脂質に比べると、消化吸収およびその後の代謝過程において、タンパク質は非常に複雑なため、このように高いDITが発生するのです。

 

 

 

タンパク質のDITはずばぬけていますね。

 

 

 

従って、タンパク質不足もまた、低体温に影響するということです。

 

 

 

次はミネラルの「鉄」について説明します。

 

 

 

 

 

まず、「ATP」の作られる場所について説明します。

 

 

先ほど、糖質の反応は2つのパターンがあるとお話しました。「無酸素」と「有酸素」です。

 

 

この二つは、反応の場所が違います。

 

 

 

有酸素での反応は「ミトコンドリア」の中で行なわれますが、無酸素での反応は「細胞質基質 さいぼうしつきしつ」で行なわれます。

 

 

 

 

 

 

作られる「ATP]、は圧倒的にミトコンドリアが多いので、「発電所」に例えられます。

 

 

一方、「細胞質基質」は作られる「ATP」が少ないので、「焚き木」に例えられます。

 

 

 

 

 

ちなみに「細胞質基質」での反応の事を「解糖系 かいとうけい」、または「嫌気性解糖 けんきせいかいとう」と言うのですが、これは糖質だけの反応です。

 

 

 

 

細胞質基質 → 解糖系/嫌気性解糖(焚き木)

 

 

 

 

一方、「ミトコンドリア」での反応は、大きく分けると「クエン酸回路 → 電子伝達系」の2段階の反応があります。

 

 

 

ミトコンドリアでの反応には酸素が必要です。その為、「好気性解糖 こうきせいかいとう」と言います。

 

 

 

糖質だけでなく、脂質もミトコンドリアで代謝します。

 

 

 

 

ミトコンドリア → クエン酸回路→電子伝達系/好気性解糖(発電所)

 

 

 

 

最も多くの「ATP」が作られるのは、後半の反応である「電子伝達系」です。

 

 

 

 

で、問題にしている「鉄」ですが、「電子伝達系」で非常に重要な働きをしているので、これが不足すると、電子伝達系の機能低下を起こします。

 

 

 

 

すると、代謝が嫌気性解糖に傾きます。

 

 

 

 

細胞質基質での代謝(嫌気性解糖)=焚き木 ですから、少ない「ATP」しか得られません。

 

 

 

 

『藤川徳美医師 facebook 2016年2月2日』より引用

 

 

鉄タンパク不足=嫌気性解糖主体=ATP不足=低体温。

 

 

”寒い時期には靴下を2枚履かないと足が冷えて眠れない”。

 

 

”夏のエアコンの効いたオフィスでは寒くて震え上がる”。

 

 

”頑固な便秘がある”。

 

 

”暑くても汗がかけない”、などと訴えられる女性は非常に多い。

 

 

 

代謝酵素、消化酵素は37℃で最も活性が高くなるようにできています。

 

 

低体温となると消化酵素活性も低下して栄養の消化も悪くなるはずです。

 

 

腸蠕動も低下するため栄養の吸収も悪いはずです。

 

 

つまり、食べても食べても栄養が足らないという負のスパイラルに陥りやすい。

 

 

 

発電所が上手く働かない状態なので、次に挙げる人は鉄不足には注意して下さい。

 

 

 

出産後に寒がりになった女性と糖質ばかり食べる男性

 

 

 

産後、急に寒がりになる女性がいます。

 

 

この原因は鉄不足が考えられます。

 

 

 

何故「産後」なのかというと、女性は1回の妊娠・出産で「フェリチン(貯蔵鉄)」を50失うからです。

 

 

 

子供に鉄を与えるので、出産後は鉄不足になります。

 

 

 

フェリチンは50以下だと不足、100が理想です。

 

 

 

ちなみに、日本では、生理がある女性のほとんどが50以下です。そんな人が妊娠・出産をすると、鉄が涸渇します。

 

 

 

それによって生じるのが「産後うつ」です。

 

 

 

 

また、生まれてくる子供も鉄不足により「発達障害」や「不正咬合」のリスクがあります。

 

 

 

発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とは

 

 

子供の歯並びが悪くなる真の原因。骨格的な不正咬合の予防は母親にかかっている

 

 

骨格が原因の鼻詰まりは子供の時の成長で決まる。口呼吸が招く脳への悪影響

 

 

何故、現代人の顔は細いのか?子供の骨格が正常に成長する為に必要な条件とは

 

 

 

 

...というわけで、産後寒がりになった女性は、「フェリチン」を測る方が良いです。かなり減っていると思われます。

 

 

 

もちろん、妊娠中、妊娠前の女性で冷えがある人も鉄不足の可能性があるので、「フェリチン」を測った方が良いです。

 

 

 

 

鉄不足に関する対策は、以下の記事をお読み下さい。

 

 

フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

 

 

 

一方、閉経後の女性や、男性は、鉄不足になることは、あまりありません。

 

 

 

 

ですが、糖質ばかり食べて動物性食品をほとんど摂取しない生活(一人暮らし)をしたり、何かの疾患によって継続的に出血がある人は、鉄不足になるケースがあります。

 

 

 

また、男性は女性より鉄不足にはなりにくいですが、なった場合は女性より深刻な事態になるので注意が必要です。

 

 

男性のフェリチンの基準と、鉄不足の症状

 

 

 

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血流障害

 

 

ここまでの内容をまとめます。

 

 

 

  • タンパク質が不足・・・熱量が少ない

 

 

  • 脂質が不足・・・・・・燃料が不足

 

 

  • 鉄が不足・・・・・・・燃料の代謝機能低下

 

 

 

 

「痩せていても寒がりではない人」と、「痩せていて寒がりな人」は、体形は同じでも、細胞、エネルギーレベルで考えるとかなり差があります。

 

 

 

欧米人の体温が日本人より1度高いのは、遺伝もあるかもしれませんが、それよりも、このような栄養状態の違いが大きいです。

 

 

 

何故なら、この問題を解決したことで寒くなくなった...というメールをよく頂くからです。

 

 

 

 

そして、私が試した、根性、1日1食、断食、体を暖める食材ですが、これらの対策は失敗して当たり前です。

 

 

 

 

「根性」で欠けた栄養を満たす事はできませんし、「1日1食」や「断食」は栄養不足からエネルギー不足になります。また、「体を暖める食材」はエネルギー代謝の反応にはあまり関係ないので、体質を根本的に改善させる対策にはなりません。

 

 

 

ここまでは、「エネルギー不足」の問題点についてみてきました。

 

 

 

次は補足として、「体の組織の不具合が体温に影響する」...というお話をします。

 

 

 

体の組織の不具合も、もちろん栄養が大いに影響しています。

 

 

 

その組織とは、「血液」「血管」です。

 

 

 

まずは「血液」についてです。

 

 

 

血液がドロドロになることによる血流障害

 

 

昔私が寒がっていると、「血液をサラサラにすれば、血流が良くなって暖かくなるよ」...とよく言われました。

 

 

 

また、「血液をサラサラにするには、野菜をしっかり食べて、肉を控えて~」...的な事も言われました。

 

 

 

 

よくある発想です。

 

 

 

 

しかし、これが間違いの元です。

 

 

昔の私の食事は、一日一食でも、そうじゃない時でも、内容は野菜中心で肉は少なめでした。タンパク質も、豆類や魚から摂る事が多かったです。その上、不足しがちな「ミネラル」も健康食品から補っていました。

 

 

 

世間一般で言われている健康的な食事でした。

 

 

 

血液はサラサラ、血流も良いはずですが、何故か寒いのです。

 

 

 

後で分かった事ですが、血液をドロドロにするのは肉ではなく、野菜や穀物に含まれている糖質でした。

 

 

 

そのメカニズムはこうです。

 

 

 

糖質を含む食材を食べると、ブドウ糖に分解されて血液中に流れます。

 

 

このブドウ糖が満ちていると、血液は粘つきます。これが血流障害の元です。

 

 

 

 

 

 

 

「肉を減らす食事」は、「野菜や穀物中心の食事」になるので、それらにたくさん含まれている糖質によって高血糖になり、血液はドロドロになります。

 

 

 

通常は血液中の余ったブドウ糖は、「インスリン」というホルモンが中性脂肪に変換して事なきをえます。

 

 

 

しかし、私のようにこの能力が弱いと、ブドウ糖が血液中に余った状態のままになります。

 

 

 

太らないですが、血糖値が下がらないので体には悪いです。

 

 

以下の記事では、糖質を食べても太らない体質について説明しています。

 

本当は怖いいくら甘い物を食べても太らない体質と、後で払う肥満以上の大きな代償

 

 

 

当時は糖質をかなり摂取していたので、血液がドロドロだったと思います。

 

 

 

高血糖を防ぐには、糖質制限が有効です。

 

 

 

血管の損傷による血流障害

 

 

高血糖は、全身の血管を傷つけます。

 

 

 

また、余った糖質は、「毛細血管を形成するタンパク質」と反応し細胞を変性させます。分かりやすく言うと、毛細血管が糖で破壊されます。

 

 

 

こうなると、「血液の流れるルート」が破壊されるわけですから、血流以前の問題です。

 

 

 

血管が無ければ、血液は通りようがありません。血流は悪いので、体は暖まりません。

 

 

 

ちなみに、毛細血管の量は年齢と共に減っていくそうです。

 

 

 

『Dragon Peace 60歳までに毛細血管は4割も減る ②』より引用

 

 

2008年に発表されたベルギーのリエージュ大学病院の研究によれば、65歳以上の人の毛細血管の数は、30歳以下の人よりも、なんと40%も減少していることが明らかになりました。

 

 

 

全血管の99%を占める毛細血管が、半分近くまで減ってしまうのですから、これは大変なことです。

 

 

ではなぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

 

 

 

毛細血管は非常にもろく弱いため、血流が滞ったり詰まったりすればすぐに壊死(部分的に死ぬこと)してしまいます。

 

 

また、過度の運動や日光浴(紫外線の浴びすぎ)ストレスなどの影響で体内に活性酸素(攻撃力の強い酸素)が増えれば、毛細血管が炎症を起こし、消滅することもあるのです。

 

 

こうして毛細血管が減少すれば、血液循環が著しく滞り、全身の細胞が衰えて老化が急速に進んでしまいます。

 

 

全身の老化を食い止めるためには、毛細血管の減少を防ぎ、減った毛細血管を増やしてもとの状態に戻す必要があります。

 

 

 

体温を上げる為に血流が大事なら、毛細血管を減らさないようにし、減った毛細血管を復活させる必要があります。

 

 

 

血管の破壊を改善させるには、糖質を制限する事が有効です。

 

 

 

 

 

ちなみに、糖質は毛細血管だけでなく、動脈も傷つけます。

 

動脈硬化は悪玉コレステロールではなく、動脈壁の劣化が原因だった

 

 

 

 

解決策

 

 

「エネルギー不足」も「血液・血管の問題」も栄養によって改善できます。

 

 

 

改善が早いのは前者です。後者は傷んだ細胞が入れ替るのに時間が必要です。

 

 

 

私は栄養療法によって、寒がり、低体温を克服しました。

 

 

 

また、寒さに強くなったからといって、暑さに弱くなったわけでもありません。夏は夏で全く夏バテしませんし、動き回っても疲れません。

 

 

 

体質が変わると丈夫になるので、特定の環境だけに強くなるのではなく、満遍なく抵抗力がつきます。

 

 

具体的にどんな方法をしたかというとこちらです。

 

 

 

 

 

  • 1日10g以下の糖質制限(2015年春~)

 

 

  • サプリメントの摂取(2017年1月~、3ヶ月に1種類増やす)

 

 

 

 

人体を傷つける糖質を限りなく減らし、高エネルギーである脂質と、体の修復に必要なタンパク質をしっかり摂取する。代謝に必要な、ビタミン・ミネラルを補う。

 

 

 

...たったこれだけです。

 

 

 

私は糖質制限を始めるまで、人生の大半が、脂質とタンパク質不足の状態でした。だから、「発熱に必要な栄養素」が欠落していたといえます。

 

 

 

私だけでなく、「バランスの良い食事」をしているほとんどの日本人が「脂質」と「タンパク質不足」です。

 

 

 

そして、体のタンパク質を変性させる「糖質」をたっぷり食べています。

 

 

 

中には「糖質制限はキツイ」という方もおられます。

 

 

 

そういう方は糖質の害を受ける分、効果は下がりますが、サプリを使うだけでも代謝機能はかなり改善します。

 

 

実際に、糖質制限ができない方でも体温が上がったという報告をいただいています。

 

 

 

特に、鉄とタンパク質が不足していた方がこれらを補うと劇的に改善します。

 

 

 

ここで大事なのが、「寒がり」とか「低体温」というのは結果であり、栄養失調、ATP不足が元だということです。

 

 

 

質的な栄養失調ATP不足から派生した症状が、ある人にとってはたまたま寒がりで低体温だっただけです。

 

 

人によって遺伝的な弱点は違うので、ある人は質的な栄養失調ATP不足によって慢性疾患になったりするわけです。

 

 

 

もちろん、症状を複数抱えている人もいます。

 

 

 

症状の大きい小さいはありますが、不健康には変わりありません。

 

 

 

 

なので、枝葉である「寒がり」とか「低体温」ではなく、

 

 

 

本質である栄養失調、ATP不足を治し体質を変えていく事で結果的に「寒がり」や「低体温」を治すことになります。

 

 

 

根本的に改善するので、それ以外の不快症状が消えることもあります。

 

 

 

例えば、疲れにくくなったとか、花粉症が消えた...とかですね。これは私が経験したことでもあり、当ブログの読者さんからも多数報告を頂いております。

 

 

 

「寒がり」や「低体温」の改善は、体質を改善した後からついてくるものです、一見難しそうに思われるかもしれませんが、理に適っているので簡単です。

 

 

生姜や唐辛子などよりよっぽど効果的です。

 

 

代謝に必要な栄養素は他にもあります

 

 

今回は体温に大きく影響する、「タンパク質」、「脂質」、ミネラルの「鉄」の重要性について語りましたが、これだけ摂っていればいいわけではありません。

 

 

 

解糖系、クエン酸回路、電子伝達系の反応について簡単に説明しましたが、かなり省略しています。

 

 

 

実は、これらの代謝には、その他のビタミンやミネラルも必要です。

 

 

 

そのどれが欠けても代謝は滞るので、何の栄養素が足りないのかをしっかりと観察し、必要なだけ補っていく必要があります。

 

 

 

それぞれの栄養素について一つ一つ語っていくと長くなるので、以下の記事を参考にして下さい。

 

 

 

ベジタリアンや糖質を止められない人が、健康の為に摂っておきたい栄養素とは

 

 

私が2017年に飲み始めたサプリメントと、変化した健康状態

 

 

 

その他の原因

 

 

 

本記事で挙げた事以外で、低体温になっているとしたら、「甲状腺機能低下症」「低T3症候群」になっている可能性もあります。

 

 

 

これらは代謝が低下するような症状がでるので、冷えるだけでなく、だるさや、抜け毛、生理不順になります。

 

 

 

甲状腺ホルモンの働きと、甲状腺機能低下症とLowT3症候群の違いについて分かりやすく説明してみた

 

 

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本当は怖いいくら甘い物を食べても太らない体質と、後で払う肥満以上の大きな代償

本当は怖いいくら甘い物を食べても太らない体質と、後で払う肥満以上の大きな代償

 

 

甘い物をいくら食べても太らないから良いね

 

 

 

・・・そう、羨ましがられていた私が、「実は全然羨ましくない、糖質を食べても太らない体質の真相」についてお話します。

 

 

 

 

流れは以下の順です。

 

 

 

 

  • 糖質で太るメカニズム(脂質では太らない)

 

  • 脂質に糖質を組み合わせると太る理屈

 

  • 糖質を食べても太らない体質の謎

 

 

 

「糖質を食べても太らない人」の体は、ある原因が考えられるので、例外として後半にお話します。

 

 

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人が太るメカニズム

 

 

まず、何故太るのか、という基本的な話から入ります。

 

 

よく思われている、脂肪を食べたから、体の脂肪が増える・・・これはただのイメージです。

 

 

太る原因、つまり「体についた脂肪」は、食品の「脂肪」から出来ているわけではありません。

 

 

 

 

「体についた脂肪」の原因は、糖質です。

 

 

 

「糖質を食べても太らない体質の人」も存在しますが、基本は、糖質で太ります。

 

 

 

何故、糖質を食べると体の中で「脂肪」に変わるのかというと、余った糖が「中性脂肪」に変えられているからです。

 

 

 

 

×   脂肪 → 中性脂肪

 

 

〇   糖 →( 変換 )→ 中性脂肪

 

 

 

 

次に以下の2つを比較してみます。

 

 

  • 食事で「脂肪」を食べた場合

 

  • 食事で「糖質」を食べた場合

 

 

 

 

 

脂肪を食べても太らない理屈

 

 

 

食事から「脂肪」を食べた場合は、以下のようになります。

 

 

 

 

①食事によって、単体で中性脂肪を摂取すると、小腸で吸収されて「カイロミクロン」となり、血液の中に入る。

 

 

②「カイロミクロン」が増えて、ある一定の濃度に達すると、小腸での脂肪の吸収は抑えられる。そのお陰で太らない。

 

 

 

細かく解説していきます。

 

 

「カイロミクロン」とは、「リポタンパク」の一種です。

 

 

「リポタンパク」とは、コレステロールの事です。

 

 

 

私たちが「コレステロール」と言っているのは、コレステロール分子単体のことを指しているわけではありません。

 

 

 

こちらが「コレステロール」の構造になります。

 

 

 

 

 

 

血液は水で、コレステロールは脂です。

 

 

「疎水性の物質」を、「親水性の物質」でくるむことによって、血液の中を流れることができます。

 

 

このセットが「リポタンパク」です。

 

 

リポタンパクは種類あって、その中で一番でかいのが「カイロミクロン」です。

 

 

有名な「悪玉コレステロール」や「善玉コレステロール」は小さいです。

 

 

 

 

 

 

「カイロミクロン」の働きは、食事から取り入れた「中性脂肪」や「コレステロール」などを肝臓や筋肉等の組織に運ぶ事です。

 

 

ちなみに、「カイロミクロン」が作られる場所は小腸です。そこからリンパ管→血管を軽油して、肝臓に行きます。

 

 

この「カイロミクロン」の濃度が一定以上増えると、脂肪の吸収が抑えられる・・・というわけです。

 

 

『日本人よコレステロールを恐れるな / 著者:長谷川元治』より引用

 

 

人間の場合、小腸で吸収されるコレステロールは一定量以下。

 

 

食生活とコレステロールについて考えるとき、重要かつ興味深い問題があります。それは、食べ物を通じて口からとったコレステロールと血液中のコレステロールはイコールなのかという問題です。

 

 

言いかえると、コレステロールを多く摂取すると血中コレステロール値も高くなるのか、ということです。

 

 

世間では「コレステロールの多い食品を食べると、コレステロール値が上がる」ということは疑いのない事実のように考えられており、高脂血症の人はもちろん、そうでなくても中高年になったら肉や卵などコレステロールの多い食品は控えるようにと言われていますが、これは医学的にほんとうに正しいことなのでしょうか。

 

 

結論から言うと、こうした“常識”に反して、実はほどんどの人の場合、食事でコレステロールをたくさん摂取したからといって、すぐに血中コレステロール値が上昇するということはありません。

 

 

あるいは、上昇したとしても生体として必要な値までにとどまり、それ以上、無制限に上昇することはないのです。

 

 

これは、動物学的に見て、人間が基本的に「肉食動物」であるということと大きく関係しています。

 

 

ご存じのように、哺乳動物は「草食動物」と「肉食動物」に大別されます。その違いを簡単にいえば、一方は草を常食とし、他方は肉を常食としているということになるでしょう。

 

 

セルロースなどの食物繊維を消化する酵素を持っているのが草食動物、持っていないのが肉食動物という分け方もあります。

 

 

草食動物はウサギ、ヒツジ、ウシ、ゾウなどで、肉食動物はライオン、トラ、ヒョウ、イヌなどであるということはみなさんも知っているでしょう。

 

 

ウサギに1日1gのコレステロールを与えると、血中コレステロール値が正常の50mg/㎗から急上昇して、500~1500mg/㎗もの超高脂血症になります。

 

 

ところが、ふつうのイヌ、ネズミなどにいくらコレステロールを与えても高脂血症は発生しません。同様にライオン、トラ、ヒョウにも発生しないでしょう。

 

 

コレステロールを与えて高脂血症を発生する動物と発生しない動物とはどこがどう違うのでしょうか。

 

 

そのキーポイントは小腸にあります。

 

 

ウサギにコレステロールを含んだエサを与えると、そのまま小腸に到達し、小腸の粘膜から無差別に吸収されてしまうのです。

 

 

与えられたコレステロール分だけほぼ100%吸収され、そのまま血液中に放出されて、血液濃度が正常の10倍、20倍、30倍になって超高脂血症が起きてくるわけです。

 

 

一方、ライオンなど肉食動物はいくらコレステロールを大量に与えても、1回の食餌、1日の食餌量から小腸が吸収するコレステロール量は決まっています。

 

 

必要な分だけ吸収して、それ以外は便から体外に排出されるので、血中のコレステロールも上昇しません。

 

 

つまり、肉食動物の場合、小腸におけるコレステロール(脂肪)に対する“バリア”の機能が高いのに対し、草食動物の場合はその機能が低い、もしくはほとんどないのです。

 

 

私は究極的には、この小腸の取捨選択機能こそが草食動物と肉食動物とを最も重要なポイントだと考えています。

 

 

人間は肉も魚も野菜も穀類もなんでも食べるため、俗に「雑食動物」などと言われます。

 

 

しかし、動物学的にいうと、小腸の機能から見て、基本的に肉食動物なのです。

 

 

個人差はありますが、人間の場合、小腸で吸収されるコレステロールは一定量以下で、100%吸収されるなどということはありません

 

 

実際、人体実験でバターを毎日1/4ポンド(約113g)、コレステロール量にして毎日20gを与えても高脂血症は発生しなかったという報告もあります。

 

 

つまり人間の場合もライオンと同様に小腸におけるコレステロールに対する“バリア”の機能が高く、コレステロールを必要な分だけ吸収して、それ以外は便から体外に排出してしまうわけです。

 

 

また、人間を含む肉食動物では、小腸でコレステロールを多少多めに吸収しても、不要な分は肝臓で分解されてしまうことがわかっています。

 

 

このことからも、食事でコレステロールをたくさん摂取したからといって、即、血中コレステロール値が上昇するとは考えられません。

 

 

余談になりますが、以前、私が10ヶ月間つまり約300日の間に脂肪の多いリブロース・ステーキを200回食べたという経験があります。

 

 

そんなことをしたのは、ステーキが大好物だということもありますが、自分の体を使って、実験してみたかったというのが理由です。

 

 

その結果、やはり血中コレステロール値が上昇することはありませんでした。

 

 

(84p~88p)

 

 

このように、人間には「脂肪の吸収が抑えられる仕組み」があります。

 

 

人間は動物食性(肉食)動物なので、「動物性の食品を安全に食べるために必要な機能」が備わっていても不思議ではありません。

 

 

 

 

 

 

次は動物食性動物の人間が糖質を食べたらどうなるか・・・という話をします。

 

 

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糖質を食べたら太る理屈

 

 

糖質を食べた場合どうなるかを大雑把に言うと、以下のようになります。

 

 

 

①糖質を含む食品を食べると、体内で分解されてブドウ糖になる。

 

 

 

②糖質を摂取したことで、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が上がる。すると、膵臓のβ細胞から「インスリン」というホルモンが分泌される。

 

 

 

この「インスリン」の働きで、「余ったブドウ糖」が「中性脂肪」へ変換されて、体内の脂肪細胞の中に取り込まれる

 

 

 

 

・・・このように、糖質は「インスリン」によって中性脂肪に変えられてしまうのです。

 

 

 

ここで、「余ったブドウ糖」について、もう少し詳しく説明します。

 

 

 

 

①糖質から分解されてブドウ糖になると、まず、細胞に取り込まれて「細胞のエネルギー源」として使えるようになる。

 

 

②そこで余ったブドウ糖は、「グリコーゲン」に変換されて、肝臓や筋肉に貯蔵される。

 

 

③ここまででブドウ糖を使い切れば問題ないが、もし余った場合は、「中性脂肪」に変換される。

 

 

 

つまり、余らなければ、中性脂肪に変えられる心配はないということです。

 

 

 

しかし、余ることがほとんどです。

 

 

 

それは、「人間に1日に必要な糖質量」より、多くの糖質を摂っているからです。

 

 

 

1日に必要な糖質量については以下の記事をご覧下さい。

 

人間の身体に必要な糖質量を血糖値の視点から分かりやすく説明してみた

 

 

 

当然、糖質を食べれば食べるほど、余るブドウ糖も増え、変換される中性脂肪の量も増えていくことになります。

 

 

 

流れを整理します。

 

 

 

糖質を食べる

 

 

分解されてブドウ糖になる

 

 

血液中のブドウ糖の濃度が上がる

 

 

ブドウ糖を使う

 

 

使い切れないブドウ糖が余る

 

 

残りを中性脂肪に変換

 

 

 

 

これが糖質で太るメカニズムです。

 

 

 

ですが、注意があります。

 

 

 

脂質も「ある食べ方」をすると太ります。

 

 

 

前回、20歳で「バターをたっぷり塗ったパン」を食べていて太ったのに、30代の今、その時よりはるかに多いバターや動物の脂を食べても全く太らない

 

 

 

・・・というお話をしました。

 

 

 

その理屈を説明します。

 

 

 

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組み合わせてはいけない

 

 

以下の記事で、脂質とタンパク質だけを食べた場合は健康的だが、これに糖質を組み合わせると、病気や死亡のリスクが上がるとお話しました。

 

 

【脂質+タンパク質】は良くて【糖質+脂質+タンパク質】が良くない理由

 

 

 

その理屈がここでも当てはまります。

 

 

脂質に、糖質を組み合わせると太ってしまうのです。

 

 

その代表的なメニューは、「焼肉とご飯」とか、「肉をパンにはさむ」とかですが、悪いのは肉ではありません。ご飯やパンなのです。

 

 

 

しかし、これで太ると、みんなご飯やパンではなく、「脂質が悪い」と考えてしまうのです。

 

 

脂質が気の毒です。

 

 

 

以下が、脂質で太ってしまうメカニズムです。

 

 

『100歳まで長生きできるコレステロール革命 著者/大櫛陽一』より引用

 

 

脂肪の多い食事をたくさん摂った後、最後に炭水化物を摂取すると、とたんに「太るメカニズム」が作動してしまうのです。

 

 

ごく簡単に説明すると、脂肪の多い食事をたくさん摂って、血液中に脂質の多い状態のときに、最後に炭水化物を摂ると、インスリンが分泌されて、「血液中の脂肪を脂肪細胞に追いやるルート」が開通してしまうのです。

 

 

このルートが開いてしまうと、摂取した脂質が細胞へ取り込まれるため、結果的に「脂肪の多い食事を摂って太った」のと同じことになってしまいます。

 

 

つまり、焼肉であれば、最初から最後まで肉だけを食べ続けているのであれば、別に問題はないのです。

 

 

それならば、脂肪細胞へのルートは閉ざされたままで太る心配はありません。

 

 

しかし、焼肉を食べた後にごはんやラーメンなど「仕上げの炭水化物」を摂ると、この厄介なルートが開いて血液中の脂質を一気に細胞へ取り込んでいきます。

 

 

それによって、「どっと太る」ということになってしまうのです。

 

 

 

「炭水化物」とは、「糖質 + 食物繊維」のことです。

 

 

 

 

「太る本当の原因」をまとめます。

 

 

 

 

  • 糖質をたくさん食べれば太る

 

  • 脂質だけだと太らないが、脂質に糖質を組み合わせると太る

 

 

 

 

基本を理解していただいたので、

 

 

 

次は「太る本当の原因である糖質を食べても、一切太らない人」の謎についてお話します。

 

 

 

糖質を食べても一切太らない体質

 

 

ここまでの「太るメカニズム」の話と矛盾するようですが、冒頭でお話した通り、私は、アイスクリームやチョコレートをいくら食べても太らない体質です。

 

 

つまり、糖質を食べても太らないのです。

 

 

この体質を羨ましがられた事は一度や二度ではありません。

 

 

人が太る理由は「糖質を摂りすぎて、使い道の無い体内で余ったブドウ糖が、中性脂肪に変えられるから」でした。

 

 

しかし、私の場合、とんでもない量の糖質を口にしていなから、糖質だけだと全く太らないのです。

 

 

 

食べ過ぎて余った「ブドウ糖」は、中性脂肪にならないから、めでたし、めでたし・・・

 

 

 

 

 

 

 

ではありません。

 

 

 

この理由が、実に不健康でした。

 

 

 

ダイエットをする人は、「糖質を食べても太らない体質が良い」と思っているかもしれません。

 

 

また、実際に糖質を食べても太らない人は、それをいい事に、甘いものを無尽蔵にバクバク食べているかもしれません。

 

 

しかし、「太らないから良いや」は、とんだ勘違いです。

 

 

 

これが体にとって全く良い事ではない理由をお話します。

 

 

 

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糖質が中性脂肪にならない原因

 

 

糖質を食べても太らない理由は、上がった血糖値を下げる為に分泌される「インスリン」にあると考えられます。

 

 

「インスリン」とは、膵臓のランゲルハンス島にある「β細胞 ベータ細胞」から分泌されるホルモンです。

 

 

 

 

 

 

糖質を食べたら、血液中にブドウ糖が溢れかえります(血糖値が上がります)が、

 

 

「インスリン」は、「毒である余ったブドウ糖」を中性脂肪に変えてくれる働きがあります

 

 

 

 

それによって太りはしますが、血液中のブドウ糖の量を減らしてくれるので血糖値が下がります。

 

 

 

「インスリン」がいい仕事をしてくれるおかげで、ブドウ糖を無毒化できるのです。

 

 

 

プロポーションを気にする人は、中性脂肪を増やすインスリンに対して「余計な事を...」と思うかもしれませんが、毒がとりあえず変換されるので、健康の為には良い事なのです。

 

 

 

ここで、「糖=毒」という表現に納得がいかない人の為に説明します。

 

 

人間の体には多少のブドウ糖は確かに必要です。

 

 

こう言うと、「必要だから食べなければならない」という発想になる人が多いのですが、ちょっと違います。

 

 

人間は「必要な糖」を自らの体で作り出すことが出来ます。必要だからこそ、そういうシステムが備わっているのです。

 

 

そして、人間にとって必要なブドウ糖の量はほんのわずかです。一説によると、たったの5gだそうです。

 

 

それ以上の余ったブドウ糖は、体にとってになります。過ぎたるは及ばざるが如しです。

 

 

(※ちなみにご飯100gであれば、糖質は約37gなので、あっと言う間にオーバーです。)

 

 

 

で、ほとんどの人達は糖質を食べるわけですが、もし、「インスリン」が無かったらどうでしょう?

 

 

中性脂肪に変換されないので太りませんが、血糖値が下がらない、毒がそのままなので血管が傷つきます。

 

 

そう考えると怖いですね。

 

 

しかし、「インスリン」でブドウ糖を無毒化する能力が低い人がいます(言い換えると、中性脂肪に変える能力が低いという事です。)

 

 

「糖質を食べても太らない人」は、その可能性があります。

 

 

だとしたら、とても危険です。私もこれの可能性が高かったのではと思っています。

 

 

中性脂肪に変える能力が低いので、肥満にはなりませんが、その代わり、余った毒が処理できません。毒が放置されるわけです。

 

 

よく、「少し太った人の方が痩せている人より長生きだ」と言われます。

 

 

 

「太れる」というのは、毒を中性脂肪に変換出来ている証拠です。それが出来ない人よりは、毒のダメージを受けないので、病気のリスクは少ないのかもしれません。

 

 

「糖質を食べても太れない人」は、高血糖が放置されるので病気のリスクが高いのです。

 

 

 

で、問題は、その変換出来ない余った糖の行方です。

 

 

 

もちろんチャラにはなりません。

 

 

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余った糖の行方

 

 

 

詳しいメカニズムは私にもわかりませんが、一つだけ言える事があります。

 

 

「中性脂肪に変換できないブドウ糖」は毒なので、体は早く排泄しようとします。

 

 

長い間分からなかったのですが、私の場合は、なんと「涙」という形で糖を排出していました。

 

 

 

でも、その原因が分からなくて不快な症状と長く付き合いました。

 

 

私は高校性の時から、目が365日痒いという症状がありました。

 

 

眼科に行って見てもらうと、「アレルギー」だと言われました。

 

 

 

アレルギー検査をしたわけではないので、「動物の毛が原因だ」とか、「花粉だ」とか、憶測で色々可能性を言われました。

 

 

私としては、年中痒いので、花粉症とは思えないし、動物はもう飼っていないのでそれも違うと思うわけです。

 

 

正確な原因がわからないまま、「アレルギー物質が目に入るから痒いのだろう」と、何年も、痒くなっては目を洗い、その場しのぎの対処をしてきました。

 

 

「目薬」を使わなかったのは、延々と目薬を使い続けた場合の副作用が心配だったからです。

 

 

特に、目と脳は密接に関係しています。一時的に使うのならまだしも、症状は年中なので、それを抑えるために目薬を毎日使うのは嫌だったのです。

 

 

 

目薬の成分に興味のある方は以下をご覧下さい。

 

本当は怖い目薬の真実

 

 

 

最終的に、自然のもので作られている「アーユルヴェーダの目薬」を海外から買って使っていました。これを使うと、凄く痛くて痒みがふっとびます。

 

 

一時的には良いですし、通常の目薬と違って、体にも害はなさそうなのでしばらく使いましたが、痒みが消える事はありませんでした。

 

 

つまり、「症状が消えるような根本的な解決にはならなかった」という事です。

 

 

それからしばらくすると、PM2.5が猛威をふるって、そのせいなのか春先に、我慢できないほど痒くなって眼科に行きました。それがキッカケで緑内障の発見につながったわけです。

 

 

その時、アレルギーだろうという事で、痒みを抑える薬をもらってきました。さすが、こちらは良く効きました。

 

 

成分を見ると「ステロイド」が入っていたので、なるべく使いたくなかったのですが、ないと困る時もありました。一応手元にあると安心でした。

 

 

このように、痒くなった時は、普段は目を洗ったり、アーユルヴェーダの目薬を使い、我慢できない時に眼科の薬、と使い分けていました。

 

 

それが2015年9月まで続きました。

 

 

春に糖質制限を始めて、9月に顔に湿疹が出ました。

 

 

これは糖質制限をしている人がなる「毒出し」と言われる症状です。症状は人によって違いますが、私は湿疹が出ました。

 

 

それが引いたと同時に、長年あったブタクサの花粉症は来ないし、目の痒みが一気に引きました。

 

 

 

それ以後、通常、目が痒くなる事はありませんし、目が軽い感じがします。

 

糖質制限で一時的に体調が悪化。その後ブタクサのアレルギーが治った

 

 

これには本当に驚きました。

 

 

ですが、時々痒みが復活することがあります。

 

 

どんな時に起こるのか、よく観察してパターンを見つけたのですが、ほぼ、糖質を多く食べた次の日に目が痒くなります。

 

 

ここで、ようやく「目が痒いのは糖が原因だったんだ」と分かりました。糖質を食べないと全く痒くならないのです。

 

 

 

余った糖の排泄

 

 

この現象を裏づけるように、ネットに「余った糖を、体が様々な方法で排出する」という情報がありました。

 

 

「糖尿病」は名前の通り、尿に糖が出る病気です。これも毒を体から出しているわけですが、それは尿だけではありません。

 

 

皮脂腺、唾液腺、粘液線などからも糖は排泄されるそうです。

 

 

汗や涙にも同じように糖分が出るというわけです。

 

 

そして、この糖を含んだ汗が付着する事で、皮膚に細菌やカビが繁殖しやすくなり、それが痒みの原因になったり、

 

 

皮脂腺からブドウ糖が排泄されることで、細菌が繁殖しニキビの原因にもなるそうです。

 

 

余った毒は出せるところから出してやれという事です。体の立場に立ってみれば、当然の選択です。

 

 

糖質を食べても太らない変わりに、体の中ではこのような事が起きていたのです。

 

 

 

ちなみに、私は糖質を食べた日の翌日には、目が痒くなるだけでなく、吹き出物が出来るのですが、これも納得です。

 

 

 

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太らない代償は大きい

 

 

どうして私は「中性脂肪に変える能力」が少ないのかはわかりません。

 

 

もしかして糖尿病だったのかな・・・とも思いますが、当時は検査を受けていなかったのでわかりません。理由は知りたいので、いつか検査するでしょう。

 

 

 

外食で糖質を食べた場合、一回だと微妙に痒くなります。しかし、2回続けて食べると痒みが増します。今は基本的に痒くない状態が普通ですので、たまにこうなると不快です。

 

 

しかし、この体質のお陰で、「目が痒くなるぐらいなら、糖質はいらない」と、我慢することができます。

 

 

また、血糖値を測らなくても、糖質を食べすぎているか、そうじゃないかが体感で分かります。

 

 

この事実に気付くまで、私は自分の目の痒みは「アレルギー」だと思っていました。

 

 

「アレルギー物質が目に付着するから痒くなる」と思って、目をよく洗っていましたが、洗っても、洗っても治らない事が多かったです。

 

 

自分の涙が痒みの原因だったのですから、洗っても何の意味もありません。

 

 

検査をしたわけではないので、この説が正しいと断言はできません。

 

 

 

しかし、「糖質を食べても太らなかった事」、「糖質を食べると決まって目が痒くなる事」から考えても、この説はかなり信憑性があります。

 

 

もし本当に、糖が中性脂肪に変換されず、涙から糖を排出していたとしたら恐ろしいことです。

 

 

 

きっと他にも余った糖が悪さをしているに違いありません。考えるだけでゾッとします。

 

 

 

私の場合は糖質制限で解決できました。

 

 

「余ったブドウ糖を中性脂肪に変換出来る能力」が低くても高くても、糖質を食べなければ「糖が中性脂肪に変わって太る事」もないし、「中性脂肪に変えられなくて毒が放置される事」もありません。

 

 

太らないから...と、調子に乗って糖質を食べている方は、おそらく血管の中はブドウ糖で満ち満ちていて、恐ろしい事が起こっていると思います。

 

 

 

ここで説明した症状がないか観察してみて下さい。

 

 

 

そして、余った糖は、タンパク質でできた細胞を劣化させる「糖化」という反応を引き起こすので注意が必要です。

 

 

 

糖化反応(メイラード反応)について分かりやすく説明してみた

 

 

 

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