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私達は憲法によって言論の自由が守られているので、

食や健康等の問題を主張する事ができます。

 

 

 

 

元々憲法改正賛成派だった人の解説です。

 

 

 

 

谷本議員と一緒に飛行機を降ろされたもう一人の人物・高橋清隆氏について

 

 

 

谷本議員らがノーマスクで強制降機! 釧路空港のエアドゥ機、「憲法違反を公然と行う航空各社への行政指導を国交省に求める」

 

 

一緒に飛行機を降ろされた反ジャーナリスト高橋清隆氏による、谷本誠一議員のインタビュー動画です。

 

 

 

 

 

身近な人が被害に合った時の為に

とりあえずブックマークをお願いします。

 

 

 

 

 

 

カテゴリー:栄養
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鬱や睡眠障害や発達障害の原因を栄養の視点から考える。鉄不足が脳に与える影響は深刻だった

とにかく気分が沈む、理由はないけどイライラする、寝られない、・・・等の症状はありませんか?

 

意外と知られていませんが、脳が問題なく働く為にはが必要です。

 

なので、鉄が不足することで、や、睡眠障害等に発展する事があるのです(こちらは前半に話します)。

 

それだけではなく、母親が鉄不足だと「生まれてくる子供の脳」に影響します。なんと、発達障害とも無関係ではないそうです(こちらは後半に話します)。

 

「原因は必ず鉄不足」というわけではありませんが、可能性の一つとして知っておくと、疑わしい症状が出た時に対処できますよね。

 

今回は、鉄がにどんな影響を与えているのか、また、不足することでどういう弊害が起きるのかをお話したいと思います。

 

 

 

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脳の仕組み

 

 

栄養についてお話する前に、まず簡単に「脳の仕組み」についてご説明します。

 

人間の脳は、膨大な数の神経細胞からできています。(数は人によって言う事がバラバラです)

 

「神経細胞」は、情報処理と情報伝達の機能がある特殊な細胞です。

 

「神経細胞」は、英語だと「ニューロン」と言います。図で書くと、こんな感じです。

 

 

ニューロン

 

 

 

核の周りにある放射線状に広がった突起が入力部分で、この突起を「樹状突起 じゅじょうとっき」と言います。

 

 

で、反対の長く伸びた軸の先端にある方が出力部分です。

 

この細胞がいくつも続いて、情報を伝達しています。

 

 

「隣の神経細胞」からの信号を、「入力」部分から受け取ります。そして、出力部分から「隣の神経細胞」に信号を送るようになっています。

 

 

情報の流れは、「樹状突起」→「軸索」→「軸索の末端」→「隣の神経細胞」という方向になります。

 

 

ニューロン

 

 

で、「神経細胞」と「神経細胞」の連結部分の構造を「シナプス」と言います。ちょと膨らんでいます。

 

 

シナプス

 

 

見てもらったらわかるように、「神経細胞」と「隣の神経細胞」の連結部分(シナプス)は、繋がっていません。わずかな隙間があります。

 

この隙間を「シナプス間隙(かんげき)」と言います。

 

 

隙間があって繋がっていないということは、電気信号が「樹状突起」→「軸索」→「軸索の末端」→と来ても、その隙間を飛び越えて、次の「神経細胞」に行くことができません。
では、どうやって電気信号を「隣の神経細胞」に伝えるのかと言うと、

 

「電気信号」を、「化学物質の信号」に変換して、「隣の神経細胞」に情報を伝達するのです。

 

 

シナプスの部分を拡大します。

 

 

シナプスと神経伝達物質

 

 

シナプスには神経伝達物質の貯蔵庫があります。その貯蔵庫を「シナプス小胞(しょうほう)」と言います。

 

その中には「神経伝達物質」という化学物質が蓄積されています。

 

 

電気信号が伝わってくると、「神経伝達物質」が「シナプス間隙」に分泌されます。

 

前の神経細胞から分泌された「神経伝達物質」が、隣の神経細胞の受容体に結合することによって、電気信号が生じて情報が伝達される仕組みになっています。

 

 

信号のバケツリレーみたいなもんです。

 

 

「神経細胞」と「神経細胞」が繋がっていなくても、「神経伝達物質」が分泌されるお陰で、脳内の情報がスムーズに伝えられるわけです。

 

 

もし「神経伝達物質」がなかったら、電気信号が「隣の神経細胞」に伝わらないので、非常に困ったことになります。

 

では「神経伝達物質」について、もう少し詳しく説明します。

 

 

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神経伝達物質とは

 

 

「神経細胞」と「神経細胞」が情報をやりとりする為に分泌される化学物質を、「神経伝達物質」と言います。

 

「神経伝達物質」の原料はタンパク質ですが、その合成にはビタミンミネラルが関わっています。これらが足りないと合成がストップしてしまいます。

 

 

「神経伝達物質」および「神経修飾物質」は、現在までに数十種類が発見されているそうですが、大きく分類すると、3つに分けられるそうです。

 

 

『wikipedia 神経伝達物質』より引用

 

神経伝達物質は大きく分類すると以下の3つになる。

 

1.  アミノ酸(グルタミン酸、γ-アミノ酪酸、アスパラギン酸、グリシンなど)
2. ペプチド類(バソプレシン、ソマトスタチン、ニューロテンシンなど)
3. モノアミン類(ノルアドレナリン、ドパミン、セロトニン)とアセチルコリン

 

その他一酸化窒素、一酸化炭素などの気体分子も神経伝達物質様の作用を示す。

 

 

この中で、注目して欲しいのが「ノルアドレナリン」と、「セロトニン」です。働きは以下の通りです。

 

 

ノルアドレナリン

 

やる気、意欲を高める、記憶を高める、神経を緊張・興奮させる、ストレスに対する作用

 

 

セロトニン

 

精神の安定、生体リズム、睡眠、体温調節に関与する

 

 

 

 

「うつ病」の人は、これらの神経伝達物質が減少しているそうです。

 

 

 

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神経伝達物質と鬱病

 

 

「ノルアドレナリン」と「セロトニン」が不足すると、以下のようになります。

 

 

ノルアドレナリンが不足すると

 

「ノルアドレナリン」は、興奮物質です。なので不足すると、意欲の低下や、気分が落ち込んだりします。

 

ただし、「ノルアドレナリン」が多すぎると、イライラしたり、攻撃的になったりします。少なすぎてもダメですが、多すぎてもダメです。

 

 

セロトニンが不足すると

 

「セロトニン」は、精神の安定に関わる物質です。なので不足すると、気分が落ち込んだりします。また、「セロトニン」には「ノルアドレナリン」などの暴走を抑制する働きがありますので、不足すれば興奮物質を抑制出来なくなります。イライラしたり、落ち着きがなくなったりします。

 

 

 

 

先ほど、「神経伝達物質がないと情報がスムーズに伝わらない」というお話をしましたが、うつ病の人はこの状態ですので、意欲が低下します。

 

さらに、「セロトニン」が不足すると、別の問題もでてきます。

 

 

 

神経伝達物質と睡眠

 

 

「セロトニン」は、精神の安定や、興奮物質を抑えるだけでなく、睡眠にも関わってきます。

 

「セラトニン」は、睡眠を促すホルモンである「メラトニン」の材料だからです。

 

従って、「セロトニン」が減少すれば、当然「メラトニン」も減少します。「メラトニン」が不足すれば、睡眠の質が下がったり、眠れなくなったりと、睡眠障害が起きます。

 

 

 

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鉄と脳

 

 

楽しい気分になったり、やる気を起こしたり、適切に睡眠がとれたりするのは、「神経伝達物質」が分泌され、信号を送れるからです。スムーズに信号を送るには「神経伝達物質」が不可欠です。

 

ここが大事なところなのですが、この「神経伝達物質」が上手く造られるためにはが必要です。

 

 

なので、鉄不足になると「神経伝達物質」の不足を招きます。

 

 

こうなると、「神経細胞」から「神経細胞」への信号が上手く送れません。その結果、意欲や集中力の低下、イライラしやすい等の症状がでます。さらに、そのまま鉄不足を放置すると、うつ病に発展するケースもあるのです。

 

ちなみに、「産後のうつ」も鉄不足が原因です。妊娠出産には、子供に鉄をあげる為、貯蔵鉄(フェリチン)が50失われます。鉄が足りている人ならいいですが、元々少ない人が妊娠出産をすると、鉄が枯渇します。

 

そして、ほとんど多くの日本人女性は深刻な鉄不足です。

 

フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

 

それだけではありません。「鉄不足」は子供の脳にも影響を与えます。

 

実は「発達障害」は、母親の「鉄不足」が関係しているそうなのです。

 

 

 

「発達障害」がどんなものか分からない方もいると思うので、次は、私の体験を話します。

 

 

 

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鉄不足と発達障害

 

 

私の祖母は発達障害の一つである「アスペルガー症候群」の疑いがあります。しかも、「アスペルガー症候群」だけじゃなく「ADHD(注意欠如、多動性障害)」の特徴まであります。

 

それを側で見てきて、「子供(胎児)の時の栄養状態が、その後の人生を左右する」と感じています。

 

コミュニケーションが上手くいかないので、普通であれば起きないようなトラブルが起きます。今は「アスペルガー症候群」と「ADHD」のせいでそうなる事が分かったのでマシですが、もし障害を知らなければ、ただの「我が侭」に見えます。

 

それまでは、母親と上手くいかず何度も嫁姑のケンカに巻き込まれました。そのやり取りを傍から見て「一見普通だけど、なんか普通じゃない」とは思っていたのですが、原因がわかりませんでした。

 

障害に私が気付いたのは5年前です。これが原因で「しなくてもいい喧嘩」が積み重なり、あと少しでどちらかが家を出るというところでした。

 

一応、「疑いがある」と書きましたが、私からみるとほぼ確定です。本人が認めようとしないし調べる気がないので、病院で正式に病名をもらったわけではありませんが、症状が「アスペルガー症候群」と「ADHD」、両方当てはまります。嫁姑戦争の原因は正にこれでした。

 

一番の問題は、コミュニケーションが上手くとれないことです。コミュニケーションが出来てない上で、その時々の問題が重なるので、小さい事でも話が複雑難解になります。

 

祖母は、会話の言葉通りにしか意味を受け止められないので、「説明しなくてもわかるでしょ」という一般の感覚が全く通用しません。

 

 

以前はそんな脳の障害が存在するなんて知りませんでしたから、家族も普通の人と同じように会話をしていました。「そんな事もわからないのか」と言う事もたびたびありました。

 

母親は、普通の人には通じる会話が祖母には通じない事に苛立つし、祖母は祖母で馬鹿にされたように受け止めるわけです。

 

そして、思いつきで行動し、家族全体に関わる大きい事でも、家族に相談しないで実行していたので、それによってもトラブルになりました。

 

正直言って、この障害を知るまでは「コミュニケーションが出来ないのは祖母の努力不足」だと思っていました。でも、脳の障害だから、本人の責任じゃないんですね。

 

最初は、障害だし原因もわからないから、誰にも責任はないと思っていました。

 

しかし最近、母親の栄養状態によって、生まれてくる子供の脳に影響がある事を知りました。

 

「アスペルガー症候群」はどうかわかりませんが、少なくとも「ADHD」は関係があるみたいです。

 

ということは、曾祖母の妊娠前、妊娠中の栄養状態が悪かったせいで、祖母が「ADSD」になったという可能性もあるわけです。

 

しかし、当時は食べる物も今の様に豊かではないですし、なにより、「栄養の知識」なんて当時の人にありません。「昔は添加物等はなかったから、健康的な食事をしていた」と想像しがちです。しかし、当時の日本人の寿命を見てもわかるように、実は昔の日本人は、タンパク質・脂質不足で、栄養状態が悪かったのです。それによる感染症も多かったのです。

 

 

健康には昔ながらの和食が良い?実は栄養状態が悪かった昭和の子供達

 

 

知識がなければ防ぐことも出来ませんし、食べ物が豊富でなければ食材の選択もできません。

 

そういう状況なので、昔の人が栄養不足になるのはしょうがないかなと思います。しかし現代の人は違います。情報も得られるし、食べ物だってある程度は選ぶ事ができます。

 

私は「耳障りの良い事」を言うのは好きではありませんので、本音を言わせていただくと、私は体が弱かったので様々な面において不便でしたが、脳に影響がないだけまだマシです。

 

私は子供の頃から祖母を見てきて思うのですが、「アスペルガー症候群」、「ADHD」の人は、普通の人と混じって生活すると苦労すると思います。無人島で生活すれば問題ないかもしれませんが、人と関わるとコミュニケーションの問題が必ずついて回ります。

 

今でも振り回されて疲れることもありますが、その度に自分がアスペルガー症候群じゃなくてよかったと思います。

 

私は祖母の症状を知っていますので、もしこれから先「アスペルガー症候群」の特徴がありそうな人から失礼な事を言われても、「この人に悪気はないな」とか思いますし、別に驚きません。しかし、この症状を知らない人は、間違いなく「常識がない」とか言って非難すると思います。

 

私は祖母が苦労している様子や、家族が揉める経験を何度もしているだけに、これから生まれてくる子供がこの障害にならないように、気をつけられる事は気をつけた方が良いと思っています。もし食べ物でこの障害が回避できるのなら安いものです。

 

でないと、生まれた子が苦労します。

 

祖母は、「いつも私が悪者になる」とか、「いつも自分が言い負かされてきた」と言っています。

 

本人の発言からも、「生きることに不自由を感じている」ということが感じ取れます。一番の問題は何故そうなるのか、本人には理解できていない事です。解決に向かって進まないから、何度も同じ事を繰り返すわけです。

 

本人は「アスペルガー症候群」、「ADHD」であるかどうか検査しようとも認めようともしませんが、どんなに真実から目を背けても、実際に起こる不自由さが消えることはありません。それが80年以上続くことを考えたら、キツいです。

 

私を可愛がってくれる祖母ですので、これから先、つまらない事で揉めないように、両親にもそのことを話したのですが、なかなか頭を切り替えてくれず困っています。

 

 

曖昧な言い方はするなとか、
一度にたくさんのことを言うなとか、

 

 

注意しても、普通の感覚で会話をするから、また噛み合わなくて揉める。

 

要するに、私が言っている事なんて信じていないわけです。祖母が病院で調べない事もあって、祖母が「アスペルガー症候群」と「ADHD」の特長がある事を認めない。本人も周囲も。だから気をつけない。

 

相変わらず、意思の疎通が出来ない、話しが噛み合わないコミュニケーションばかりするわけです。これが専門機関で調べてもらってきちんと診断されたら、気をつけるかもしれませんが。

 

パターンがわかったら行動が読めるので、トラブルを回避できるのですが、祖母も周囲の人もそれを認めないから、同じことを何度も何度も繰り返すわけです。

 

今みたいに、この障害が認知されて、周りに理解があり、本人も周りと上手くやれるようにお互いが調整すれば良いですが、それがないと厳しいでしょう。というかキツいです。間に立つ者は大変です。

 

よく「アスペルガー症候群の人は天才の人が多い」とか言いますが、あんな言葉は気休めです。例え天才でも周囲と揉めてばかりだとしんどいと思います。それに、周囲から求められるような「特別な才能」があれば、少々の落ち度はチャラにしてもらえるかもしれませんが、みんながみんなそこまでの天才じゃないと思います。

 

「昔の人は偉い」というのと変わらないです。

 

昔の人だって「偉い人」は偉いですが、「普通の人」は普通なのです。それと同じで「アスペルガー症候群」の人でも天才もいれば普通の人もいるのです。

 

 

母親の栄養状態で発達障害になるのだとしたら、誰が発達障害になっても不思議ではありません。自分がたまたまそうならなかっただけなので、人事とは思えません。

 

アスペルガー症候群同士だったら、おそらくお互いに腹芸は要求しないので、問題ないと思いますが、「アスペルガー症候群の人」と「普通の人」の組み合わせになると、色々とトラブルになります。普通の人は腹芸を要求してきますので。本人も苦労しますが、その周囲の人も苦労します。

 

 

一歩間違えたら家族が離れて暮らすということにもなりかねません。うちも本当にヤバかったですから。

 

 

人間にとって「脳の健康状態」は、極めて重要だと思います。

 

 

次は「鉄不足」が発達障害に繋がる理由についてお話します。

 

発達障害を遺伝として片づけない。母親の鉄不足が子供の脳に与える影響とはへ続く

 

 

鉄不足の女性が子供を生むと、子供の体にも問題が生じます。「不正咬合」、「鼻詰まり」等・・・一見、栄養とは無関係に思える疾患も、実は「鉄不足」が原因だったりします。

 

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「鉄不足」は、貧血でフラフラする・・・だけですみません。

 

 

 

実は、体にとって非常に深刻な問題です。

 

 

 

 

しかし、日本では「鉄不足」を軽くみている人が多いです。

 

 

 

通常の血液検査では、「ヘモグロビン」の値は測りますが、体内にどれくらい鉄が貯蔵されているかが分かる「フェリチン」の値は測りません。

 

 

 

 

生理がある女性は、毎月「鉄」を失うので、深刻な鉄不足になっている人が多いのですが、病院では、通常「ヘモグロビン」しか測らないので、「鉄不足」になっているかどうかが見逃されてしまいます。

 

 

 

 

 

本記事では、「鉄不足になる流れ」と、「鉄不足」かどうかを調べる「フェリチン」について話をします。

 

 

 

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体内の鉄の働き

 

 

 

体の中に入った鉄の働きは、大きく分けて3つです。

 

 

 

 

機能鉄

 

 

「機能鉄 きのうてつ」は、体の機能をサポートする鉄です。

 

ヘモグロビンの中や、筋肉にあるミオグロビンの中に存在します。

 

 

このうち、酸素を運ぶ役割のあるヘモグロビンが、生命維持に欠かせないので、優先的に鉄が回されます。

 

 

 

貯蔵鉄(血清鉄)

 

 

「貯蔵鉄 ちょぞうてつ(血清鉄)」は、鉄のストックです。

 

 

肝臓や脾臓、小腸粘膜、等に蓄えられています

 

 

これが「フェリチン」です。これが足りているかどうかで鉄不足かどうかを見分けます。

 

 

「血清鉄」は貯蔵鉄の一部と見なされます。

 

 

「血清鉄」がヘモグロビンの材料になります。

 

 

 

組織鉄

 

 

「組織鉄 そしきてつ」は、髪の毛、爪、皮膚等の組織に含まれています

 

 

 

 

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鉄が減っていく順番

 

 

鉄不足になる時は、いきなり貧血にはなりません。以下のような順番を辿ります。

 

 

 

 

①貯蔵鉄(フェリチン)が減る

 

 

②血清鉄が減る

 

 

③血清鉄がないので赤血球(ヘモグロビン)が造れない(貧血)

 

 

 

 

このように、一番最後に減る「ヘモグロビン」が造れなくなって始めて、世間一般でイメージされるような貧血の症状がでます。

 

 

 

しかし、この時は末期症状です。

 

 

 

こうなる前、フェリチンが減る段階で気付いて対処する必要があります。

 

 

 

では、何故フェリチンから減って、ヘモグロビンは最後なのか、その理由を説明します。

 

 

 

ヘモグロビンの鉄

 

 

体内の鉄は、働きによって振り分けて使われますが、体内の鉄の70%は血液の赤血球に含まれている「ヘモグロビン」が独占しています。

 

 

 

 

 

 

ヘモグロビンは、細胞に酸素を届ける働きがあります。

 

 

 

 

 

 

鉄が不足し始めた場合、いきなり「もう赤血球を造るのを止めた」とはなりません。

 

 

 

赤血球の「ヘモグロビン」の中に含まれている鉄に酸素がくっいて運ばれるので、無くなったら困ります。

 

 

 

 

 

 

体の細胞に酸素を送り届ける重要な役割があるからです。

 

 

 

酸素は生命維持の為に必要です。

 

 

 

従って、いつだって赤血球に含まれる「ヘモグロビン」が最優先です。

 

 

で、残りの鉄が「ヘモグロビン」以外のところに使われます。

 

 

 

そういうわけなので、鉄が足りない時は、貯金にあたる「貯蔵鉄」から減っていきます。

 

 

 

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鉄不足に気が付かない理由

 

 

鉄が減ってくると、赤血球の方に鉄が優先的に使われるので、その他のところは鉄不足で過ごすことになります。

 

 

 

鉄が不足した場合は、ストックである「貯蔵鉄(フェリチン)」から減っていきます。

 

 

 

それでも、赤血球に含まれる「ヘモグロビン」の鉄は足りているので、体全体の鉄不足には気が付きません。

 

 

 

これが「フェリチン」を測らない弊害です。

 

 

気が付かないから、そのまま鉄不足を放置します。

 

 

 

 

すると、「貯蔵鉄」の鉄も有限ですから、補充しなければ、やがて枯渇します。

 

 

 

女性は生理があるので、ここで手を打たないと、どんどん減っていきます。

 

 

 

最終的には赤血球が減るほどの「鉄不足」、つまり貧血へと発展します。

 

 

 

貧血でフラフラになる・・・というのは、厳密に言うと、酸素を運ぶ「ヘモグロビン」に回される鉄まで無くなって、体が酸欠の状態です。

 

 

 

それがどう悪いのか具体的に説明していきます。

 

 

 

 

 

貧血がヤバイ理由

 

 

 

「貧血」には、種類が色々あります。

 

 

 

  • 鉄欠乏性貧血

 

  • 失血性貧血

 

  • 続発性貧血

 

  • 再生不良性貧血

 

  • 溶血性貧血

 

  • ビタミンB12欠乏性貧血・葉酸欠乏性貧血(巨赤芽球性貧血)

 

 

 

本記事で扱っている貧血は、一番上に挙げた「鉄欠乏性貧血 てつけつぼうせい・ひんけつ」です。

 

 

 

貧血のほとんどは、この「鉄欠乏性貧血」です。

 

 

 

「鉄欠乏性貧血」は、血液の量が減少したのではありません。血液中の赤血球(酸素の運び屋ヘモグロビン)が不足することで、身体が酸欠になった状態のことを言います。

 

 

 

ちなみに、似たような症状に、脳貧血(起立性低血圧の一つ)というのがあります。

 

これは急に立ち上がる事によって、血圧が急に下がり、脳に運ばれるはずの血液が一時的に減少して、めまいや立ちくらみとなります。

 

 

この場合は、鉄が欠乏したわけではないので「鉄欠乏性貧血」ではありません。

 

 

 

「鉄欠乏性貧血」になると、細胞の酸欠ですので、フラフラしたり、頭がボーっとしたり、眠くなったりするわけです。

 

 

この時点では、もう最後の「鉄がなくて赤血球が造れない」という段階に来ているので、蓄えてあった「貯蔵鉄」はずっと前に枯渇したと思って下さい。

 

 

フラフラして気付くのは遅いのです。

 

 

ここで「フラフラするとか、頭がボーっとする程度なら大したことないじゃん」等と思ったらダメですよ。

 

 

例え赤血球が減ろうと、どんな事情があろうと、細胞に酸素は必要ですよね。

 

 

そうした時に、体はその足りない酸素をどうやって調達すると思いますか?

 

 

 

心臓を使うのです。

 

 

 

心臓がいつもより血液を送ることで酸素不足を補おうとします。つまり、負担をかけます。

 

 

酸欠が続くことで割を食うのは心臓です。

 

 

その結果、「動悸」「息切れ」等の症状が出ます。場合によっては心肥大につながります。

 

 

酸素を運んでくれる従業員の穴埋めをする為に、残りの従業員の過労で補うようなものです。

 

 

 

貧血がよくないということはお分かりいただけたと思うので、ここからは、「鉄不足」に気付く方法を紹介します。

 

 

 

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貧血を体の色でチェック

 

 

貧血になると、体の色で確認することも出来ます。

 

 

血液が赤いのは赤血球の中に含まれているヘモグロビンのヘムの色が赤いからです。

 

 

従って、「鉄が足りなくてヘモグロビンが造られない」ということは、赤が少なくなるという事です。

 

 

それによって、以下のような症状が表れます。

 

 

 

  • 目蓋の裏側の赤色が薄くなる

 

  • 爪が白っぽくなる

 

  • 顔色が悪くなる

 

 

 

↑このように、体から「健康的な赤さ」が見られなくなります。

 

 

 

 

貧血を体の状態でチェック

 

 

鉄は、細胞を造る為に必要な物質です。

 

 

 

従って、鉄不足では新しい細胞は造られません。

 

 

鉄が足りないと、肌、爪、髪の毛の質が劣化します。

 

 

 

 

  • 爪の場合だと、割れやすくなったり、表面がガタガタになったり、貧血が進むと、爪が反り返る「スプーン爪」という形になります。ちなみに、私はここまでではありませんが、割れやすいと、表面のガタガタは該当します。

 

 

 

 

  • 髪の場合だと、抜け毛が増えたりします。

 

 

 

 

  • 肌の場合だと、カサカサになったり、湿疹が出来やすくなったり、荒れます。

 

 

 

 

爪、肌、髪の劣化は気付きやすいといえます。

 

 

 

しかし、細胞の生まれ変わりが滞るということは、爪や肌や髪といった見える部分だけではなく、見えない部分にも同じことが起こるということです。

 

 

 

神経伝達物質である「セロトニン」や「ドーパミン」等が不足したり、免疫細胞の数が減ったりするわけです。

 

 

爪や肌や髪は例え質が落ちても、とりあえず普通に生きていけます。

 

 

 

しかし、神経伝達物質や免疫細胞等、生きていく上で必要な細胞の質が落ちるのは問題が大きいです。

 

 

 

ここまでは、見た目で「鉄不足」かどうかをチェックする方法を紹介しましたが、やはり「貯蔵鉄(フェリチン)」を測るのが確実です。

 

 

 

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フェリチンとは

 

 

「フェリチン」とは、鉄とくっついたタンパク質のことです。

 

 

 

先程も言いましたが、「鉄が不足しているかどうか」は、以下の2つの値によって知ることができます。

 

 

 

 

  • ヘモグロビンの値

 

 

 

  • フェリチン(貯蔵鉄)の値

 

 

 

前者は、一般的な血液検査で分かります。

 

 

しかし、「ヘモグロビン」の数値だけでは「貯蔵鉄(フェリチン)」がどれくらい残っているかはわからないので、それを知る為には、「フェリチン」を検査しないといけません。

 

 

ただし、通常の血液検査では測らないので、「フェリチンを測って下さい」とお願いする必要があります。

 

 

 

ここで、「ヘモグロビン値」と「フェリチン値」のそれぞれの違いを、お金に例えて説明します。

 

 

 

  • 「ヘモグロビン値」・・・お財布のチェック

 

  • 「フェリチン値」・・・貯金のチェック

 

 

 

 

収入が滞った時、貯金があれば、それを下ろして財布にお金を補充します。

 

 

手元の財布が空だと、日々の生活を送るのに困りますから、0円にはしません。

 

 

 

鉄の摂取が減った場合も同様です。

 

 

酸素の運搬が滞っては生きていくことができませんから、「貯蔵鉄」がある場合は、それを切り崩して「ヘモグロビン」に鉄をまわします。

 

 

 

この時、財布の中だけを見れば、お金が満ちているので、表面上は、まるでお金に困っていないように見えます。

 

 

つまり、財布を見ただけでは、その人が貯金を切り崩しているかどうかまでは分からないわけです。

 

 

 

「ヘモグロビン」だけをチェックするのも同じです。

 

 

鉄不足の初期は、貯蔵鉄で「ヘモグロビン」が作られているので、その間は「ヘモグロビン」には問題がありません。

 

 

この場合、表面上は鉄不足のように見えないわけです。

 

 

「ヘモグロビン」を見ただけでは、貯蔵鉄を切り崩しているかどうかまではわからないのです。

 

 

 

そこで、貯金がいくら残っているのかを調べる・・・に相当するのが「フェリチンの値」です。

 

 

 

言うまでもありませんが、貯金が底をつけば、財布の中も減って生活が回らなくなります。

 

 

 

それがフェリチンも枯渇し、ヘモグロビンの鉄も足りていない「貧血」です。

 

 

 

 

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日本人女性のフェリチン

 

 

 

日本人女性は鉄不足が多いです。その理由は以下です。

 

 

 

  • 生理で鉄を失う

 

  • 外国のように食品に鉄を入れていない

 

  • 鉄製の調理器具が少なくなった

 

  • 鉄の吸収に必要な肉などのタンパク質の摂取が少ない

 

 

 

欧米では小麦に「鉄」を、中国では醤油に「鉄」を入れる・・・といった対策が取られているそうですが、日本では、そのような対策は取られていません。

 

 

 

フェリチンは100以上が理想です。

 

 

しかし、日本人女性15~50歳の99%がフェリチン100以下だそうです。

 

 

 

ちなみに、生理がない男性、閉経後の女性には鉄不足はあまり見られないそうです。

 

 

男性のフェリチンの基準が知りたい方は以下の記事をご覧下さい。

 

 

男性のフェリチンの基準と、鉄不足の症状

 

 

 

貧血に至らなくても、鉄が欠乏すると様々な影響が出てきます。

 

 

 

 

  • 疲れやすい

 

 

 

  • 肌荒れ

 

 

 

  • 気分が落ち込む

 

 

 

・・・等といった「鉄不足の症状」が出ることがあります。

 

 

ですが、通常の検査では「フェリチン」が調べられないため、「鉄不足の症状」が出ているにも関わらず、原因がわからなくて困る人がいるのです。

 

 

 

そして、一番の問題は、妊娠する予定のある女性の鉄不足です。

 

 

 

女性は1回の妊娠・出産でフェリチン50を失います。そして、日本人女性15~50歳の女性の80%では、フェリチン30以下です。

 

 

 

足りませんね。

 

 

この状態で子供を生むとどうなるかを簡単に説明します。

 

 

まず、母親の「フェリチン」は子供に持っていかれますので枯渇します。

 

 

すると産後のうつの原因になります。

 

 

そして、鉄を十分に貰えなかった子供の成長にも影響します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かなり、重要なことなのですが、この事実はほとんど広がっていません。

 

 

 

フェリチンを溜めるのは時間がかかります。

 

 

 

なので、フェリチンが枯渇する前に気付いて鉄を補うようにするのがよいです。

 

 

 

「貯蔵鉄(フェリチン)」を増やすには、先にヘモグロビンと血清鉄が満ち足りて、最後に貯蔵鉄に鉄が溜まっていく・・・という逆の順番をたどることになります。

 

 

 

(追記)フェリチンを増やす方法

 

 

2017年の1月にフェリチンを測ったら49でした。

 

 

その後、鉄サプリを飲むようになって、2017年の9月にフェリチン199になりました。

 

 

 

その話が以下になります。

 

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

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「鉄」は必須ミネラルの中でも、特に重要な役割を果たしています。

 

 

鉄不足にならないように、積極的に摂りたいところですが、過剰摂取は危険なので、そのことについて触れておきます。

 

 

 

(追記)こちらの記事の内容は、以下の記事で訂正しています。合わせてお読み下さい。

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事

 

 

 

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鉄は再利用される

 

 

 

鉄は、生命の維持に欠かせない栄養素です。

 

 

体内の鉄は大切なのでリサイクル機能があります。

 

 

赤血球は寿命を迎えると、脾臓で壊されます。

 

 

 

この時、他の成分は分解されて排出されますが、「ヘモグロビン」に含まれていた鉄のほとんどは再利用されるのです。

 

 

このように、鉄は生命の維持に欠かせないからこそ、体の外に逃がさないシステムになっています。

 

 

 

ただし、女性の場合は生理がありますから、毎月大量の鉄(血液)を失う事になります。

 

 

 

 

鉄を摂りすぎてしまったら

 

 

 

「鉄の働き」は、大きく分けて3つです。

 

 

 

  • 機能鉄 ・・・体の機能をサポート

 

  • 貯蔵鉄 ・・・鉄を保存して、無くなった時に使う

 

  • 組織鉄 ・・・爪や髪や皮膚等の組織に含まれている

 

 

 

 

他に「血清鉄」、「運搬鉄」というのもあります。詳しくは以下で説明しています。

 

鉄の働きについて分かりやすく説明してみた

 

 

 

この中でも重要なのが、生命の維持にかかわる機能鉄です。

 

 

 

機能鉄の一つである「ヘモグロビン」は、酸素を運搬しなければなりません。従って、鉄のほとんどは優先的に赤血球(の中のヘモグロビン)を造る為に使われます。

 

 

 

 

 

 

その残りが「貯蔵鉄」や「組織鉄」に回されます。

 

 

なので、鉄が不足した時には、それ以外の優先順位の低いところから減っていきます。順番は、以下のようになります。

 

 

 

 

 

①貯蔵鉄

 

 

②血清鉄

 

 

③材料である血清鉄がない為ヘモグロビンが造れない(貧血)

 

 

 

 

 

みての通り「貯蔵鉄 ちょぞうてつ」はストックですので、真っ先に減っていきます。

 

 

 

財布のお金がなくなった時に、銀行の貯金を切り崩して、手元の財布のお金は0にしないようにするのと似ていますね。

 

 

 

この「貯蔵鉄」は、肝臓、脾臓、筋肉等にあります。これらが正規の貯蔵場所です。

 

 

 

もし鉄を過剰に取ると、貯蔵するところが一杯になります。

 

 

 

すると、「本来貯蔵すべきでない箇所」にも鉄が貯蔵されます。

 

 

 

こうなると、「鉄を外に逃がさないシステム」は逆効果です。過剰分の鉄の排出が難しくなります。

 

 

では、鉄はどれくらい摂ったらヤバイのでしょうか。

 

 

 

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鉄の許容量と、それを越えた場合の症状

 

 

 

鉄の許容量が以下になります。

 

 

 

『wikipedia 鉄』より引用

 

 

鉄分の許容量

 

 

米国科学アカデミーが公表している DRI 指数によれば、ヒトが1日のうちに許容できる鉄分は、大人で45 mg、14歳以下の子供は40 mgまでである。

 

 

摂取量が体重1 kgあたり20 mgを超えると鉄中毒の症状を呈する。鉄の致死量は体重1 kgあたり60 mgである。

 

 

6歳以下の子供が鉄中毒で死亡する主な原因として、硫酸鉄を含んだ大人向けの錠剤を飲み過ぎるケースがあげられる。

 

 

なお、遺伝的な要因により、鉄の吸収ができない人々もいる。

 

 

第六染色体のHLA-H遺伝子に缺陥を持つ人は、過剰に鉄を摂取するとヘモクロマトーシスなどの鉄分過剰症になり、肝臓あるいは心臓に異変を来す事がある。

 

 

ヘモクロマトーシスを患う人は、白人では全体の0.3 - 0.8 %と推定されているが、多くの人は自分が鉄過剰症であることに気づいていないため、一般に鉄分補給のための錠剤を摂取する場合は、特に鉄欠乏症でない限り、医師に相談することが望ましい。

 

 

 

大人で45 mg、14歳以下の子供は40 mgまでである・・・とあります。

 

 

 

この記事の下の「レバー100gに含まれているビタミン・ミネラルの表」によると、レバー100gあたりに、鉄は9mg含まれています。

 

 

 

ということは、45gの鉄をレバーから摂ろうとしたら、レバー500gを食べる必要があるということです。

 

 

 

普通はレバーを500gも食べません。

 

 

 

従って、普通に食事から鉄を摂る場合、過剰摂取の心配はないでしょう。特殊な病気の人を除いては...。

 

 

 

過剰摂取でなる病気

 

 

 

先程説明したように、鉄の過剰摂取で余分な鉄が蓄積していくと、以下のような病気に発展します。

 

 

 

 

  • 心筋症

 

 

  • 心不全

 

 

  • 肝硬変

 

 

  • 糖尿病

 

 

 

 

これらの病気になるまで、これといった症状がないのだそうです。

 

 

しかし、一度にたくさん摂りすぎた場合は、下痢・便秘・吐き気・嘔吐等の胃腸症状が急性の症状として出るそうです。

 

 

 

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鉄が余る

 

 

 

体の中の鉄は、以下に含まれています。

 

 

 

  • ヘモグロビン

 

 

  • ミオグロビン

 

 

  • トランスフェリン

 

 

  • フェリチン

 

 

  • ヘモシデリン

 

 

 

 

これらはすべて「たんぱく質」と「鉄」がくっついた形になっています。

 

 

 

タンパク質 + 鉄

 

 

 

例えば「ヘモグロビン」なら、「グロビンというタンパク質」と「ヘムという鉄を含む赤い色素」がくっついた形になっています。

 

 

 

グロビン(たんぱく質) + ヘム(鉄) = ヘモグロビン

 

 

 

で、それぞれ、どこに存在しているのかというと、

 

 

 

 

  • ヘモグロビン → 赤血球の中にある

 

  • ミオグロビン → 筋肉組織の中にある

 

  • トランスフェリン → 血液(血しょう)の中にある

 

  • フェリチン・へモジデリン → (肝細胞内や肝・脾の網内系細胞内)に貯蔵

 

 

 

しかし、「鉄を貯め込むことができるたんぱく質」には限りがあります。

 

 

従って、鉄の供給が多すぎた場合、鉄が余ってしまします。

 

 

この「タンパク質」のパートナーがいない鉄・・・

 

 

これがよろしくないわけです。

 

 

 

タンパク質と結合していない鉄は危険

 

 

「タンパク質というパートナーがいない鉄」は、身体の中で「過酸化水素」と化学反応を起こします。

 

 

この化学反応が問題で、ヒドロキシラジカルに変化します。

 

 

 

独身の鉄と過酸化水素で誕生した「ヒドロキシラジカル」とは、

 

 

 

『wikipedia ヒドロキシルラジカル』より引用

 

 

ヒドロキシルラジカル (hydroxyl radical) はヒドロキシ基(水酸基)に対応するラジカルである。

 

 

•OH と表される。いわゆる活性酸素と呼ばれる分子種のなかでは最も反応性が高く、最も酸化力が強い。

 

 

糖質やタンパク質や脂質などあらゆる物質と反応する。

 

 

しかし、その反応性の高さゆえ通常の環境下では長時間存在することはできず、生成後速やかに消滅する。

 

 

過酸化水素への紫外線の照射や、酸性条件で過酸化水素と二価の鉄化合物を触媒的に反応させる方法(フェントン反応)によって生成される。

 

 

酸化力が強力で、寿命は短くて、さらに体内の脂質を酸化させてしまう厄介な活性酸素です。

 

こういった性質をもつわけですから、発生すれば、当然細胞を傷つけます。

 

 

しかも、余った鉄は、

 

 

肝臓、心臓、膵臓、胃、脳等に蓄積しやすいそうなので、活性酸素の影響を受けやすいと言えます。

 

 

鉄は、不足もヤバイですが、たくさん摂りすぎて体内で余ると良くないのです。

 

 

 

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過剰症の原因

 

 

 

鉄過剰の原因は様々です。「病院で処方される鉄剤」や「注射」や「輸血」、そして「鉄を吸収できない人」といったケースです。

 

 

ですが、食事で量をオーバーすることは考えられません。

 

 

先程紹介した、「レバー100gに含まれる鉄の量」から考えても、常識的な量の食事をしていれば、鉄を摂りすぎることはないと思います。

 

 

 

なので、鉄が過剰になる原因は、サプリメントでしょう。

 

 

 

 

というわけなので、過剰摂取には注意して下さい。

 

 

 

健康体の人であればサプリメントに頼らなくても食事で十分ではないかと思っています。(※病的な欠乏をしていたら対処は変わってくると思いますが。)

 

 

それに食品の方が、鉄以外の栄養素も摂れるのでお得です。

 

 

例えばレバーですと、

 

 

『カロリーSlism 鶏レバー 』より引用

 

 

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このように、レバー(食品)からだと、ビタミンやミネラルが色々摂れてしまうわけです。

 

 

ちなみに、私は現在、4日連続でレバーを食べています(一日100gくらい)が、少々体が暖かくなったと感じています。最近気温が低いのですが、寒くても、体が暖かいです。

 

 

寒さ対策は、「毛細血管を破壊する糖質」を制限し、「脂質」、「タンパク質」を摂り、さらに「鉄」を加えると効果が高くなるのではないかと思います。

 

 

 

一応、これからも観察してみたいと思います。

 

 

(追記)この記事を訂正します

 

 

この記事は、定説に基づいて、2016年の11月に書いたものです。

 

 

この時は、鉄過剰の心配をしていて「サプリは飲まない方が良い」と判断しました。

 

 

 

しかし、その後調べると、口から摂取した鉄は吸収されない仕組みになっていることが分かりました。

 

 

そして、鉄のサプリを飲み始めて、食事から鉄を摂る場合と比較したところ、サプリメントの効果が圧倒的でした。

 

 

 

試した結果の話が以下になります。

 

 

鉄の過剰摂取は危険という考えを改めます。鉄サプリを半年間飲んでみて思う事へ続く

 

 

 

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「必須ミネラル」は、全部で16種類あります。今回はこの中のについてお話したいと思います。

 

 

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ミネラルの種類は、約100種類です。

 

 

その中の「生きていく上で欠かせないミネラル」のことを必須ミネラルと呼びます。

 

 

ミネラルがないと生きていくことはできませんし、ミネラルは体の中で造り出すことが出来ないので、食事から摂る必要があります。

 

 

「ミネラルの役割」を簡単に説明すると、体の調整役です。

 

車で例えるとエンジンオイルのようなものです。

 

 

 

そのミネラルの中でも、「鉄」はかなり重要な役割を果たしています。

 

 

 

ただし、「この中で鉄が一番大事」という意味ではありません。

 

 

ミネラルは、お互い協力し合って働くので、「どれか一つだけ摂れば良い」というわけではないのです。

 

 

鉄が機能する為には他のミネラルの力も必要です。

 

 

従って、ミネラルはバランスよく摂る必要があります。

 

 

 

ここで、「バランス」という表現について誤解のないように言っておきます。

 

 

私は常に「バランスの良い食事」を否定しています。「人間は動物食性だから、偏った食事でも動物性食品が人間には合っている」と言っています。

 

 

では、何故私が「ミネラルのバランス」は重要視するのに、「食事の栄養のバランス」はないがしろにするのかと言うと、

 

 

食事(タンパク質15~18%・脂質20~25%・炭水化物50~60%)のバランスは、人間の体の設計図を無視したバランスだから否定しているのです。理に適っていないからです。

 

 

それに対し「ミネラルがチームワークで働いている」のは事実なので、このバランスは理に適ったものであり、無視するべきではないと考えます。

 

 

「バランス」という言い方よりも、「必要なものを必要なだけ摂り、不要なものは摂らない」という言い方が適しているかもしれません。

 

 

 

というわけで、本題であるの話をします。

 

 

 

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鉄の使い道

 

 

人間の体内にある鉄の量は、約3g~5gほどだそうです。

 

 

鉄は、体の中で色々な事に利用されます。

 

その働きを表す言葉は、調べるとこれだけ見つかります。

 

 

 

  • 機能鉄

 

 

  • 貯蔵鉄

 

 

  • 組織鉄

 

 

  • 運搬鉄(運送鉄)

 

 

  • 血清鉄

 

 

 

5つか...と思ったのですが、実は人によって分類がバラバラです。

 

 

「鉄は、「機能鉄」と「貯蔵鉄」の2つに分けられる」と書いてあったり、

 

 

「鉄は、「機能鉄」と「貯蔵鉄」と「組織鉄」の3つに分けられる」と書いてあったり、

 

 

「運搬鉄」とか「血清鉄」という言葉もでてくる。

 

 

 

・・・これでは混乱します。

 

 

なので、誰のどんな説を読んでも対応できるように、それぞれの「言葉の概念」を整理してみました。

 

 

 

機能鉄について

 

「機能鉄 きのうてつ」とは、酸素を運ぶ、酸素を貯蔵する・・・等、機能的な使われ方をする鉄です。

 

 

体内の鉄の約70%が機能鉄になります。

 

 

そして機能鉄は、ほとんどが赤血球のヘモグロビンに含まれています。

 

 

 

 

 

 

そして、筋肉の中にある、ミオグロビンという色素タンパク質も鉄を含んでいるのですが、これも機能鉄に該当します。

 

 

赤血球の「ヘモグロビン」が酸素を運搬する係なら、筋肉の中にある「ミオグロビン」は、「ヘモグロビン」から酸素を受け取って、筋肉の中で酸素を貯蔵する係です。

 

 

 

 

  • ヘモグロビン・・・酸素を運搬する

 

  • ミオグロビン・・・酸素を貯蔵する

 

 

 

 

 

貯蔵鉄について

 

 

万が一機能鉄が不足した時に、補う役割があるのが「貯蔵鉄 ちょぞうてつ」です。

 

その名の通り、鉄のストックです。

 

 

貯蔵鉄には、フェリチンと、へモジデリンの2つのタイプがあります。

 

 

  • フェリチン

 

  • へモジデリン

 

 

そして、「鉄不足」かどうかの判断は、通常の血液検査で測る「赤血球」や「ヘモグロビン」の数値ではなく、「フェリチン」が足りているかどうかで判断します。

 

 

通常の血液検査では赤血球、「ヘモグロビン」は測っても、「フェリチン」は測りません。

 

 

その理由を説明します。

 

 

赤血球に含まれている「ヘモグロビン」の鉄は、「体に酸素を運ぶ」という重要な任務があるので、鉄が不足した時も、優先的に鉄が回されるようになっています。

 

 

そういうシステムなので、例え、体全体で鉄が不足していても、ヘモグロビンの数値が足りていれば、一見、鉄があるように見えてしまいます。

 

 

いつでもお金が入っている財布(ヘモグロビン)をみても、その背景にある資産(貯蔵鉄)がどれだけあるかわからないのと一緒です。

 

 

財布にお金が入っていても、貯金がないなら「貧乏」ですね。

 

 

それと同じように、赤血球、ヘモグロビンは問題なくても、フェリチンが低いなら、立派な「鉄不足」です。

 

 

フェリチンは最低50なければ「鉄不足」、理想は100です。

 

 

フェリチンと鉄不足について分かりやすく説明してみた

 

 

そして、この後紹介する「血清鉄」も「貯蔵鉄」と見なされているそうです。

 

 

 

組織鉄について

 

 

「組織鉄 そしきてつ」とは、髪の毛、爪、皮膚などの組織に含まれている鉄です。

 

割合は少なく、5~10%ほどだそうです。

 

 

「貯蔵鉄」が底をついたら、次はこの「組織鉄」が減ることになります。

 

 

 

 

運搬鉄(運送鉄)と、血清鉄について

 

最後に「運搬鉄 うんぱんてつ(運送鉄 うんそうてつ)」と、「血清鉄 けっせいてつ」について分かる範囲でお話します。

 

 

整理していて一番微妙だったのが、この「運搬鉄(運送鉄)」です。検索してもほとんどヒットしなかったので、もしかしたら、この表現は一般的じゃないのかもしれません。

 

 

というわけなので、間違っていたと分かった時点で書き直します。

 

 

 

「トランスフェリン」と言う鉄を運搬するタンパク質があります。

 

 

このトランスフェリン(タンパク質)は、血しょうの中に含まれています。

 

 

「血しょう」とは、血液の液体部分です。

 

 

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この液体の中には、「わずかな量のタンパク質」が色々と含まれています。

 

 

その中の一つが「トランスフェリン」です。

 

 

 

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「トランスフェリン」の仕事は、鉄とくっついて、体内の各細胞に鉄を運搬することです。だから、これが「運搬鉄」のことかもしれません。

 

 

しかし、この「トランスフェリン」というタンパク質と、鉄がくっついたものを血清鉄と言います。

 

 

トランスフェリン + 鉄 =血清鉄

 

 

 

血清鉄は、「血清という液体に含まれている鉄」の事です。

 

 

「血清鉄」の方は、「貯蔵鉄」と見なされる・・・という説もあります。

 

 

で、この血清鉄が、赤血球に含まれている「ヘモグロビン」の原料になります(ヘモグロビンは機能鉄なので、ややこしいです)。

 

 

血清とは、血液を放置した時に上澄みとして残る黄色の液体の事です。「血清」と「血しょう」はそんなに違いません。

 

 

フィブリノゲン(凝固因子)が含まれているか、いないかの違いです。

 

 

「血しょう」からフィブリノゲンなどの凝固因子が除かれたものが「血清(凝固因子が入っていない清い血)」です。詳しくは以下をご覧下さい。

 

 

『健康になれる本 「血清」と「血漿」の違いは?』

 

 

  • 「血しょう」・・・凝固因子あり

 

 

  • 「血清」・・・凝固因子なし

 

 

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「トランスフェリン」と「ヘモグロビン」の違い

 

 

鉄は、単体だと人体に有害です。

 

 

なので、常に「なんらかの鉄結合タンパク質」とセットになって存在しています。セットだと安全なのです。

 

 

で、「鉄を運搬するトランスフェリン」も「酸素を運搬するヘモグロビン」も、中にを含んでいます

 

 

そして、「トランスフェリン」と「ヘモグロビン」は、「血液の中に存在して、何かを運搬する」という点で似ています。

 

 

 

  • トランスフェリンは、液体である「血しょう」の中に存在していて、を運びます。

 

  • ヘモグロビンは、血球である「赤血球」の中に存在していて、酸素二酸化炭素を運びます。

 

 

 

 

 

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各細胞に鉄を渡すのが仕事の「トランスフェリン」と違って、

 

「ヘモグロビン」は、「ヘモグロビンを包んでいる赤血球」が壊れるまで鉄を持ったままです。

 

 

 

 

鉄の役割・まとめ

 

 

以下の2つは、

 

 

  • 運搬鉄 → 血清鉄のことかもしれない

 

 

 

  • 血清鉄 → 血清鉄は貯蔵鉄の一つと見なされる

 

 

ということなので、曖昧です。

 

 

情報が確実な以下の3つを覚えておけば十分でしょう。

 

 

 

  • 機能鉄

 

  • 貯蔵鉄

 

  • 組織鉄

 

 

 

体内の鉄で重要なのは、機能鉄です(その中の「ヘモグロビン」)。

 

 

何故なら、「ヘモグロビン」には、体の細胞に酸素を届けるという重要な任務があるからです。従って、体の中の鉄は、「機能鉄」の大半を占める「ヘモグロビン」に最優先で回されます。

 

 

そういう事情があるので、例え鉄が不足しても、とりあえず「ヘモグロビン」の鉄は確保しないといけません。

 

 

従って、優先順位の低いその他のところの鉄から枯渇していきます。

 

 

鉄が不足していく過程は以下です。

 

 

 

①貯蔵鉄が減る

 

 

②血清鉄が減る

 

 

③ヘモグロビンの原料の血清鉄がないのでヘモグロビンが造れない

 

 

 

 

③でフラフラになった頃には、体内の鉄はほとんどないという事です。

 

 

鉄の過剰摂取について分かりやすく説明してみたへ続く

 

 

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